JP2012231785A - 被覆用油脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】トランス脂肪酸含量が十分に低いにもかかわらず、水素添加臭様の風味を有する被覆用油脂を提供する。
【解決手段】カカオ豆より圧搾された高温脱臭処理を経ないカカオ脂を0.01〜20質量%含有する被覆用油脂とする。該被覆用油脂は、油脂中に、パーム系油脂を20質量%以上含有することが好ましく、油脂の全構成脂肪酸におけるトランス脂肪酸含量が5質量%以下であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、食品、特にスナック類に被覆する被覆用油脂に関する。
動植物油脂を部分水素添加して得られる硬化油(以下、部分水素添加して得られる硬化油は、部分水素添加油脂とする)は、サラダ油等に代表される液状油と比べ、耐熱性、酸化安定性に優れるため、フライドチキン、フライドポテト、バターピーナッツ、ドーナツ等に用いられる加熱調理用油脂として従来から用いられて来た。また、部分水素添加油脂は、マーガリン、ショートニング等の可塑性油脂組成物やホイップクリーム等の起泡性水中油型乳化物等、広く油脂加工食品にも用いられて来た。
動植物油脂の部分水素添加油脂は、水素添加によって生成するトランス脂肪酸を含有している。近年、トランス脂肪酸に関しては、ヒトをはじめ動物が長期間多量に摂取した場合には、血中総コレステロール値及び悪玉と呼ばれる低密度リポ蛋白質コレステロール値を高め、肥満や虚血性心疾患などの原因となりうるという学説が欧州や米国から出て来ており、一定水準以上のトランス脂肪酸を含有する食品については表示を義務化する等の対策をとる国が増えてきている。我が国においても世界的な流れを受け、食品中のトランス脂肪酸含量を低減させる試みが検討されており、加熱調理用油脂や油脂加工食品についても、トランス脂肪酸含量の低減化が求められている。
動植物油脂の部分水素添加油脂中におけるトランス脂肪酸含量の低減化に関しては、水素添加反応の工程で、触媒や温度等の反応条件を工夫する試みや(例えば、特許文献1、2)、部分水素添加油の替わりにエステル交換油を利用した開発が行われている(例えば、特許文献3、4)。
一方、動植物油脂の部分水素添加油脂は、水素添加臭(水添臭)と呼ばれる独特の風味を有しており、部分水素添加油脂を使用した酸化安定性の良い被覆用油脂は、食品、特にスナック類に用いられ、商品の個性を特徴付ける重要な風味の一部として定着しているものも多い。
この動植物油脂の部分水素添加油脂の水素添加臭は、前述したトランス脂肪酸に起因することが知られている。従って、前述のトランス脂肪酸含量を低減させる試みにより、トランス脂肪酸含量を減らすと、従来慣れ親しまれて来た水素添加臭の独特な風味が失われ、従来の商品があたかも別物となってしまい、消費者離れを引き起こしかねない問題がしばしば生じるようになってきた。
以上のような背景から、トランス脂肪酸含量をできる限り低減しつつ、水素添加臭様(水添臭様)の風味を有する被覆用油脂の開発が望まれていた。
特開平7−316585号公報 特開2006−320275号公報 特開2002−338992号公報 特開2007−174988号公報
本発明の目的は、トランス脂肪酸含量が十分に低いにもかかわらず、水素添加臭様の風味を有する被覆用油脂を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、油脂中に、カカオ豆より圧搾されたカカオ脂を特定量含有させることによって、トランス脂肪酸含量が十分に低いにもかかわらず、該油脂で被覆された食品に水素添加臭様の風味とコク味を付与できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の態様の1つは、カカオ豆より圧搾された高温脱臭処理を経ないカカオ脂を0.01〜20質量%含有することを特徴とする被覆用油脂である。また、本発明の好ましい態様としては、前記被覆用油脂中に、パーム系油脂を20質量%以上含有することであり、前記被覆用油脂の全構成脂肪酸におけるトランス脂肪酸含量が5質量%以下であることである。また別の、本発明の態様の1つとしては、前記被覆用油脂が使用された油脂被覆食品である。
本発明によれば、トランス脂肪酸含量が十分に低いにもかかわらず、水素添加臭様の風味とコク味が付与された嗜好性の高い油脂被覆食品を提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の被覆用油脂は、カカオ豆より圧搾されたカカオ脂を0.01〜20質量%含有する。溶剤等によりカカオ豆より抽出されたカカオ脂は、風味の面から、本発明の被覆用油脂に使用するのは適当ではない。
本発明の被覆用油脂に使用されるカカオ脂は、また、焙煎されたカカオ豆より圧搾されたカカオ脂であることが好ましい。カカオ豆の焙煎条件は、焙煎温度は100〜150℃が好ましく、110〜140℃であることがより好ましく、120〜140℃であることが最も好ましい。焙煎時間は5〜40分間が好ましく、10〜30分間がより好ましい。前記焙煎条件で焙煎すると、被覆用油脂に使用した場合、水素添加臭様の風味とコク味が発現し易いので好ましい。
また、焙煎方式に特に限定はないが、カカオ豆をスチーム処理した後、皮を分離した実(カカオニブ)の状態で焙煎するニブ焙煎や、カカオ豆を皮付きのまま焙煎するビーンズ焙煎が挙げられる。ニブ焙煎の場合は、皮を分離したカカオニブを、滅菌、乾燥した後、焙煎、磨潰して得られたカカオマスを圧搾することによりカカオ脂が得られる。ビーンズ焙煎の場合は、カカオ豆を皮付きのまま殺菌、焙煎した後、皮を分離し、磨潰して得られたカカオマスを圧搾することによりカカオ脂が得られる。また、カカオ脂はカカオマスを圧搾することにより得られるが、圧搾前にカカオマスをアルカリ処理しても良い。焙煎は、被覆用油脂に使用した場合、水素添加臭様の風味とコク味が発現し易いので、カカオ豆の実部を直接加熱するニブ焙煎であることが好ましい。
本発明の被覆用油脂に使用されるカカオ豆より圧搾されたカカオ脂は、高温脱臭処理を経ないカカオ脂である。高温脱臭処理とは、油脂の精製工程の1つである脱臭工程において、脱臭温度が230℃以上での脱臭をいう。また、脱臭処理温度は210℃以上でないことが好ましい。さらに、本発明の被覆用油脂に使用されるカカオ豆より圧搾されたカカオ脂は、脱臭処理を経ない未脱臭カカオ脂であることが好ましく、食用油脂を得るために通常行われる脱酸、脱色、脱臭の精製工程を経ない、圧搾されたままの未精製カカオ脂であることが、被覆用油脂に使用した場合、水素添加臭様の風味とコク味が発現し易いので最も好ましい。
本発明の被服用油脂は、油脂中にカカオ豆より圧搾されたカカオ脂を0.1〜12質量%含有することが好ましい。より好ましくは0.3〜8質量%であり、さらに好ましくは、0.5〜6質量%であり、最も好ましくは1〜5質量%である。油脂中にカカオ豆より圧搾されたカカオ脂を前記含量含有させることにより、被覆用油脂として食品に被覆した場合、油脂被覆食品にほど良い水素添加臭様の風味とコク味が得られるので好ましい。
本発明の被覆用油脂に使用されるカカオ豆より圧搾されたカカオ脂以外の油脂は、植物油脂であることが好ましい。植物油脂としては、従来食用に供される大豆油、菜種油、綿実油、ヒマワリ種子油、落花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、ゴマ油、イリッペ脂、サル脂、シア脂、パーム油、パーム核油、ヤシ油等、並びに、これらに、硬化、分別、エステル交換(油脂と脂肪酸または脂肪酸エステルとのエステル交換も含む)等の加工を加えた加工油脂の中から1種あるいは2種以上を選択して使用できる。
本発明の被覆用油脂は、上記植物油脂の中で、特にパーム系油脂を含有することが好ましい。本発明でいうパーム系油脂とは、パーム油、パーム油の分別油及びそれらの加工油(硬化、エステル交換及び分別のうち1以上の処理がなされたもの)であれば何れでもよく、具体的には、1段分別油であるパームオレイン、パームステアリン、パームオレインの2段分別油であるパームオレイン(パームスーパーオレイン)及びパームミッドフラクション、パームステアリンの2段分別油であるパームオレイン(ソフトパーム)及びパームステアリン(ハードステアリン)等が例示できる。また、それらの1種以上とパーム系油脂以外の油脂との混合油を原料油としたエステル交換油や硬化油の場合、原料油脂中のパーム系油脂含量に応じた量をパーム系油脂として扱う。
本発明の被覆用油脂は、前記パーム系油脂を20質量%以上含有することが好ましく、40質量%以上含有することがより好ましく、50質量%以上含有することが更に好ましく、60質量%以上含有することが最も好ましい。パーム系油脂含量の上限値は特に規定されないが、カカオ豆より圧搾されたカカオ脂含量を除いた部分が実際上の上限(99.99質量%以下であり、好ましくは99.9質量%以下、より好ましくは99.7質量%以下、さらに好ましくは99.5質量%以下、最も好ましくは99質量%以下)である。油脂中にパーム系油脂を前記含量含有させることにより、本発明の被覆用油脂は、ほど良い水素添加臭様の風味とコク味を効果的に発現できるので好ましい。
本発明の被覆用油脂は、コレステロールを排除する意味において植物油脂のみを原料油脂とすることが好ましいが、必要に応じて食用に供される牛脂、豚脂、乳脂等の動物油脂、並びに、これらに加工を加えた加工油脂を使用しても良い。動物油脂及び/又はそれらの加工油脂は、本発明の被覆用油脂中に好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%、さらに好ましくは0.1〜3質量%含有させても良い。
本発明の被覆用油脂は、トランス脂肪酸の摂取を低減させるという意味において、トランス脂肪酸含量をできる限り低減させることが好ましい。トランス脂肪酸は、油脂中の全構成脂肪酸の5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましく、0〜2質量%であることが更に好ましい。
なお、トランス脂肪酸含量は、AOCS法(Celf−96)に準じてガスクロマトグラフィー法にて測定することができる。
本発明の被覆用油脂は、そのままで、もしくは必要に応じて通常用いられる添加剤を配合して使用することができる。前記添加剤としては、保存安定性向上、酸化安定性向上、熱安定性向上、低温化での結晶抑制等を目的としたものであって、例えば、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート等の乳化剤、トコフェロール、アスコルビン酸脂肪酸エステル、リグナン、茶抽出物、コエンザイムQ、オリザノール等の抗酸化剤、β−カロテン等の色素、香料、ジグリセリド、シリコーン等が挙げられる。前記添加剤を配合する場合は、油脂に対して3質量%以下とすることが、風味の点で好ましい。
本発明の被覆用油脂は、油脂中にカカオ豆より圧搾されたカカオ脂を0.01〜20質量%含有するように、カカオ豆より圧搾されたカカオ脂と好ましくはパーム系油脂を含むその他の食用油脂とを、必要に応じて油脂を加熱融解させて、混合することで調製することができる。また、融液状の本発明の被覆用油脂を、マーガリン・ショートニング等の可塑性油脂を製造する際に用いられるコンビネーターやボーテーター等の急冷混捏装置を用いて、可塑性油脂としても良い。例えば、本発明の被覆用油脂に油溶性のその他の添加成分を溶解または分散させて油相を調製する。調製した油相に対し、必要に応じて、水に水溶性のその他の添加成分を溶解または分散させて調製した水相を混合乳化した後、急冷混捏し(必要に応じてガスを注入してもよい)、結晶化させてマーガリン・ショートニング等の可塑性油脂組成物としてもよい。
本発明の被覆用油脂を食品に被覆する方法としては、スプレー、刷け塗り等の塗布、どぼ漬け(浸漬)等の方法があるが、被覆する食品の特性に合せて、適宜選択すれば良い。本発明の被覆用油脂の食品への使用量は、被覆する食品によって異なるが、おおよそ食品中の1〜40質量%、より好ましくは5〜40質量%であることが適当である。
本発明の被覆用油脂は、従来被覆用油脂が使用されている食品であれば特に制限なく使用できるが、特にスナック類に使用することが水素添加臭様の風味と相性が良いので好ましい。本発明においてスナック類とは、せんべい、あられ、ビスケット、クラッカー、プレッツェル、クッキー、コーンパフ、コーンフレークス、ポップコーン、ポテトチップス、ナッツ類等のスナック菓子を主にいうが、従来被覆用油脂が使用されている菓子、ケーキ、パン等の製菓製パン食品であればその種類は問わない。例えばピザ、パイ、ケーキ、シリアル等が挙げられる。上記を別の見方をすれば、本発明の被覆用油脂は、膨化食品の被覆に適していると言える。
また、本発明の被覆用油脂が使用される食品は、水素添加臭様の風味と相性が良いのでので、スパイス(香辛料及び/又は香草類)を含む食品であることが好ましく、特に、スパイスを含むスナック類であることが好ましい。スパイスとしては、コショウ、パセリ、カルダモン、ターメリック、ジンジャー、ガーリック、キャラウェー、マスタード、パプリカ、アジョワン、アニス、サボリ、バジル、オレガノ、セージ、タイム、トウガラシ、ローズマリー、ゴマ、ナツメグ、メース、ローレル、シナモン、桂皮、山椒、陳皮、クミン、クローブ、オールスパイス、コリアンダー、フェンネル、花椒等を例示することができる。また、それらを適宜混合した、七味、ガラムマサラ、カレー粉等を例示できる。
以下、具体的な実施例に基づいて、本発明について詳しく説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例の内容に、何ら限定されるものではない。
カカオ脂1〜4の調製を以下のように行った。
(カカオ脂の調製)
〔カカオ脂1〕
カカオ豆をスチーム処理して皮を分離したカカオニブを乾燥した後、焙煎器により125℃で20分間焙煎した。焙煎したカカオニブをコーヒーミルで粉砕し、卓上圧搾器で圧搾して、トランス脂肪酸含量0.0質量%であるニブ焙煎カカオ豆からのカカオ脂1を得た。
〔カカオ脂2〕
カカオ豆を焙煎器により125℃で20分間焙煎した後、皮を分離して得たカカオニブをコーヒーミルで粉砕し、卓上圧搾器で圧搾して、トランス脂肪酸含量0.0質量%であるビーンズ焙煎カカオ豆からのカカオ脂2を得た。
〔カカオ脂3〕
カカオ豆をスチーム処理して皮を分離したカカオニブを乾燥した後、コーヒーミルで粉砕し、卓上圧搾器で圧搾して、トランス脂肪酸含量0.0質量%である未焙煎カカオ豆からのカカオ脂3を得た。
〔カカオ脂4〕
カカオ脂1を、常法により、脱酸、脱色、脱臭(260℃、90分)処理を行い、トランス脂肪酸含量0.1質量%である精製工程を経たカカオ脂4を得た。
植物油脂1〜4の調製を以下のように行った。
(植物油脂の調製)
〔植物油脂1〕
パームオレイン(ヨウ素価56、日清オイリオグループ株式会社製)を植物油脂1とした。植物油脂1のトランス脂肪酸含量は0.6質量%であった。
〔植物油脂2〕
パーム油(ヨウ素価52、日清オイリオグループ株式会社製)65質量部と菜種油(沃素価113、日清オイリオグループ株式会社製)35質量部との混合油に、アルカリゲネス属由来の1,3特異性リパーゼ(名糖産業株式会社製)0.5質量部を分散させ、60℃で16時間撹拌して、エステル交換反応を行った。反応後、ろ過にてリパーゼを除去し、常法により、脱色、脱臭の精製処理を行い、植物油脂2を得た。植物油脂2のトランス脂肪酸含量は、1.1質量%であった。
〔植物油脂3〕
大豆油(ヨウ素価131、日清オイリオグループ株式会社製)を植物油脂3とした。植物油脂3のトランス脂肪酸含量は1.5質量%であった。
〔植物油脂4〕
パーム油(ヨウ素価52、日清オイリオグループ株式会社製)60質量部とパーム核油(ヨウ素価18、日清オイリオグループ株式会社製)40質量部との混合油を十分に乾燥させ、ナトリウムメトキシドを混合油に対して0.2質量%添加した後、減圧下、120℃で0.5時間攪拌しながらエステル交換反応を行った。反応後、水洗いにて触媒を除去し、常法により、脱色、脱臭の精製処理を行い、植物油脂3を得た。植物油脂3のトランス脂肪酸含量は、0.6質量%であった。
カカオ脂1〜4及び植物油脂1〜3を使用して、表1〜2の配合に従って、実施例1〜9及び比較例1〜3の被覆用油脂を調製した。
Figure 2012231785
Figure 2012231785
(スナックの試作及び評価)
表3及び表4の配合に従って、実施例1〜9及び比較例1〜3の被覆用油脂をそれぞれ使用して、スナックA(実施例10〜18及び比較例4〜6)及びスナックB(実施例19〜27及び比較例7〜9)を試作した。

比較例1の被覆用油脂を使用したスナックを対照として、スナックの風味を以下の基準で点数化し、パネル5名により評価を行った。

評価基準
対照と比較して水添臭様の風味・コク味があり非常においしい 4点
対照と比較して水添臭様の風味・コク味がありおいしい 3点
対照と比較して水添臭様の風味・コク味がややありおいしい 2点
対照と比較して差がない 1点
水添臭様とは異質の風味となっている 0点

各パネルの評点を合計して以下の基準により総合評価した。結果を表5〜8に示した。

15点以上 ◎
11点以上15点未満 ○
8点以上11点未満 △
5点以上 8点未満 ▲
5点未満 ×
Figure 2012231785
1.常法により米菓生地を調製する。
2.生地を焼成する。
3.50℃に加熱した被覆用油脂を焼成生地の12〜16質量%になるようにスプレーする。
4.食塩、カレー粉をまぶしスナックAを得た。
Figure 2012231785
1.コショウ以外のすべての材料を混ぜ合わせ捏ね上げた後、生地を薄く延ばす。
2.延ばした生地を180℃のオーブンで15分間焼成する。
3.50℃に加熱した被覆用油脂を焼成生地の12〜16質量%になるようにスプレーする。
4.コショウをまぶしスナックBを得た。
Figure 2012231785
Figure 2012231785
Figure 2012231785
Figure 2012231785
カカオ脂1及び植物油脂4を使用して、表9の配合に従って、実施例28〜32及び比較例10の被覆用油脂を調製した。
Figure 2012231785
(ポップコーンにおける評価)
実施例28〜32及び比較例10の被覆用油脂それぞれ100質量部に対して、色素(β−カロテン)0.003質量部、バターフレーバー0.11質量部及びレシチン0.03質量部を添加して、60℃に加温した後、ビニール袋に入れた市販のポップコーン(塩味)200gに各3gを振り掛けて、全体にいきわたるように十分に振って、実施例33〜37及び比較例11のポップコーンを調製した。

比較例10の被覆用油脂を使用したポップコーン(比較例11)を対照として、ポップコーンの風味を以下の基準で点数化し、パネル5名により評価を行った。

評価基準
対照と比較して水添臭様の風味・コク味があり非常においしい 4点
対照と比較して水添臭様の風味・コク味がありおいしい 3点
対照と比較して水添臭様の風味・コク味がややありおいしい 2点
対照と比較して差がない 1点
水添臭様とは異質の風味となっている 0点

各パネルの評点を合計して以下の基準により総合評価した。結果を表10に示した。

15点以上 ◎
11点以上15点未満 ○
8点以上11点未満 △
5点以上 8点未満 ▲
5点未満 ×
Figure 2012231785
本発明の被覆用油脂を使用することにより、トランス脂肪酸含量が十分に低いにもかかわらず、水素添加臭様の風味が付与された嗜好性の高い油脂被覆食品、特にスナック類を提供することができ、健全で豊かな食生活に貢献できる。

Claims (4)

  1. カカオ豆より圧搾された高温脱臭処理を経ないカカオ脂を0.01〜20質量%含有することを特徴とする被覆用油脂。
  2. 油脂中に、パーム系油脂を20質量%以上含有することを特徴とする請求項1に記載の被覆用油脂。
  3. 油脂の全構成脂肪酸におけるトランス脂肪酸含量が5質量%以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の被覆用油脂。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の被覆用油脂が使用された油脂被覆食品。
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