JP2012231125A - 有機電界発光素子、並びに、該有機電界発光素子を用いた発光装置、表示装置及び照明装置 - Google Patents

有機電界発光素子、並びに、該有機電界発光素子を用いた発光装置、表示装置及び照明装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発光材料が基板に対して水平方向に配向している有機電界発光素子において、高い外部量子効率及び電力効率の両方を同時に満足することができる有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】基板2上に、陽極3、少なくとも一層の有機層からなる第1の中間有機層4,5、発光層6、少なくとも一層の有機層からなる第2の中間有機層7,8及び陰極9をこの順に有し、前記陽極3側から光を取り出す有機電界発光素子10であって、前記発光層6が、基板2と水平方向に配向している発光材料を含有し、かつ、前記発光材料の前記発光層6におけるオーダーパラメータが0.7以上であり、前記第1の中間有機層4,5の膜厚T1(nm)と、前記第2の中間有機層7,8の膜厚T2(nm)との関係が、1.1<T1/T2<4.0、かつ、20nm<T2<80nmである有機電界発光素子10、並びに、該有機電界発光素子を用いた発光装置、表示装置及び照明装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機電界発光素子、並びに、該有機電界発光素子を用いた発光装置、表示装置及び照明装置に関する。
有機電界発光素子は、自発光型の表示装置であり、ディスプレイや照明の用途に用いられる。有機電界発光素子を用いたディスプレイは、従来のCRTやLCDと比較して視認性が高い、視野角依存性が少ないといった表示性能の利点を有する。また、ディスプレイを軽量化、薄層化できるといった利点もある。
有機電界発光素子は、軽量化、薄層化という利点に加え、フレキシブル基板を用いることで、これまで実現できなかった形状の照明を実現できる可能性を持っている。
このように有機電界発光素子は、上記の事項をはじめとした優れた特徴を有するが、一般に、発光層を含め有機電界発光素子を構成する各層の屈折率は空気より高い。例えば、有機電界発光素子では、発光層などの有機層の屈折率は1.6〜2.1である。このため、発光した光は界面で全反射しやすく、その光取り出し効率は20%に満たず、大部分の光を損失してしまう。
例えば、一般的に知られる有機電界発光素子は、基板上に、一対の電極層の間に配される有機層を備えて構成されている。この有機層は、発光層を含み、有機電界発光素子は、この発光層から発光される光を光取り出し面側から出射させている。この場合、光取り出し面や電極層と有機層の界面において、臨界角以上の光である全反射成分を取出すことができないため、光取り出し効率が低いという問題があった。
このような問題を解決するために、例えば、発光層において、水平方向に配向する発光材料を用いることで光取り出し効率を向上させる方法が提案されている(非特許文献1)。
しかしながら、この提案では、発光層以外の層構成については検討されておらず、更なる外部量子効率の向上が求められている。
Organic Electronics,Vol.12,No.5,809−817(2011)
本発明は、上記のような従来の問題を鑑み、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、発光材料の発光層におけるオーダーパラメータが0.7以上であり、発光材料が基板に対して水平方向に配向している有機電界発光素子において、高い外部量子効率及び高い電力効率の両方を同時に満足することができる有機電界発光素子、並びに、該有機電界発光素子を用いた発光装置、表示装置及び照明装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は以下のとおりである。
〔1〕
基板上に、陽極、少なくとも一層の有機層からなる第1の中間有機層、発光層、少なくとも一層の有機層からなる第2の中間有機層及び陰極をこの順に有し、前記陽極側から光を取り出す有機電界発光素子であって、
前記発光層が、基板と水平方向に配向している発光材料を含有し、かつ、前記発光材料の前記発光層におけるオーダーパラメータが0.7以上であり、
前記第1の中間有機層の膜厚T1(nm)と、前記第2の中間有機層の膜厚T2(nm)との関係が、1.1<T1/T2<4.0、かつ、20nm<T2<80nmである、有機電界発光素子。
〔2〕
前記発光材料が、白金錯体、ピレン誘導体又は下記一般式(R−1)で表されるπ共役化合物である、上記〔1〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 2012231125
(ここで、Ar〜Arは各々独立に、2価の炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を表し、Ar〜Arは各々独立に、炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を表し、ArとArを構成する2つの芳香族炭化水素基が直接結合又は置換基を介して結合してArとArが置換するNとで縮合複素環を形成しても良く、ArとArを構成する2つの芳香族炭化水素基が直接結合又は置換基を介して結合してArとArが置換するNとで縮合複素環を形成しても良い。L及びLは各々独立に、ビニレン基又はアセチレン基を表す。l、m、n、o及びpは各々独立に、0〜6の整数を表すが、l、n及びpの何れか1つは0ではない。)
〔3〕
前記発光層が更にホスト材料を含有し、該ホスト材料が、トリフェニレン誘導体である、上記〔1〕又は〔2〕に記載の有機電界発光素子。
〔4〕
前記発光材料の極大発光波長が600〜700nmであり、前記第1の中間有機層の膜厚T1(nm)と、前記第2の中間有機層の膜厚T2(nm)との関係が、1.2<T1/T2<4.0、かつ、30nm<T2<80nmである、上記〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
〔5〕
前記発光材料の極大発光波長が400〜500nmであり、前記第1の中間有機層の膜厚T1(nm)と、前記第2の中間有機層の膜厚T2(nm)との関係が、1.1<T1/T2<3.0、かつ、20nm<T2<70nmである、上記〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
〔6〕
前記基板上に、光取り出し層が形成されている、上記〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
〔7〕
前記基板の屈折率が1.8以上である、上記〔6〕に記載の有機電界発光素子。
〔8〕
上記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を用いた発光装置。
〔9〕
上記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を用いた表示装置。
〔10〕
上記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を用いた照明装置。
本発明によれば、発光材料の発光層におけるオーダーパラメータが0.7以上であり、発光材料が基板に対して水平方向に配向している有機電界発光素子において、高い外部量子効率及び高い電力効率の両方を同時に満足することができる有機電界発光素子、並びに、該有機電界発光素子を用いた発光装置、表示装置及び照明装置を提供することができる。
本発明に係る有機電界発光素子の構成の一例を示す概略図である。 本発明に係る発光装置の一例を示す概略図である。 本発明に係る照明装置の一例を示す概略図である。 材料の分子長を説明するための模式図である。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本発明において、置換基群A、置換基群Bを下記のように定義する。
(置換基群A)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラセニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミダゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(芳香族ヘテロ環基も包含し、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子であり、具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、キノリル、フリル、チエニル、セレノフェニル、テルロフェニル、ピペリジル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピロリジノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基、シロリル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、ホスホリル基(例えばジフェニルホスホリル基、ジメチルホスホリル基などが挙げられる。)が挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
(置換基群B)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラセニルなどが挙げられる。)、シアノ基、ヘテロ環基(芳香族ヘテロ環基も包含し、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子であり、具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、キノリル、フリル、チエニル、セレノフェニル、テルロフェニル、ピペリジル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピロリジノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基、シロリル基などが挙げられる。)が挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、前記置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
[有機電界発光素子]
本発明の有機電界発光素子は、基板上に、陽極、少なくとも一層の有機層からなる第1の中間有機層、発光層、少なくとも一層の有機層からなる第2の中間有機層及び陰極をこの順に有し、前記陽極側から光を取り出す有機電界発光素子であって、前記発光層が、基板と水平方向に配向している発光材料を含有し、かつ、前記発光材料の前記発光層におけるオーダーパラメータが0.7以上であり、前記第1の中間有機層の膜厚T1(nm)と、前記第2の中間有機層の膜厚T2(nm)との関係が、1.1<T1/T2<4.0、かつ、T2<80nmであることを特徴とする。
本発明の有機電界発光素子は、発光材料の発光層におけるオーダーパラメータが0.7以上であり、発光材料が基板に対して水平方向に配向している有機電界発光素子において、上述の第1の中間有機層の膜厚T1(nm)と、上述の第2の中間有機層の膜厚T2(nm)との関係を、1.1<T1/T2<4.0、かつ、20nm<T2<80nmとすることにより、高い外部量子効率及び高い電力効率の両方を同時に満足することができる。
従来の有機電界発光素子において発光材料として汎用されているイリジウム錯体のような、発光層において基板に対し水平方向に配向しない、非配向の発光材料は、金属による消光を受ける成分の発光の割合が大きく、外部への光取り出し効率が低下し、かつ発光輝度を高めるために高い電圧での駆動が必要になるため、外部量子効率、電力効率、耐久性等の観点で望ましくない。このため、そのような非配向の発光材料を用いた従来の素子は、金属による消光が低減できるよう、発光層と陰極間の有機層の膜厚(すなわち、上述の第2の中間有機層の膜厚T2(nm)に対応)を大きくすることが求められ、該発光層と陰極間の有機層の膜厚が、発光層と陽極間の有機層の膜厚(すなわち、上述の第1の中間有機層の膜厚T1(nm)に対応)と同じか又は大きくする(すなわち、T1≦T2の関係とする)必要があったために、光学干渉による最適距離から乖離するといった問題があった。更に、電子輸送層、電子注入層の電子移動度が小さく、キャリア濃度が低いために、電子輸送層、電子注入層の膜厚が厚くなるにつれて駆動電圧が高くなり、電力効率が悪くなるといった問題があった。
本発明者らの検討により、発光層において基板と水平方向に配向し、オーダーパラメータが0.7以上となる発光材料を使用すると、非配向の発光材料と比べて金属による消光を受ける成分の発光の割合が大きく低減されることが分かった。本発明は、このように基板に対し水平配向する発光材料を用いた有機電界発光素子において、発光層と陽極間の有機層の膜厚(すなわち、上述の第1の中間有機層の膜厚T1(nm)に対応)と、発光層と陰極間の有機層の膜厚(すなわち、上述の第2の中間有機層の膜厚T2(nm)に対応)とを、上記の関係を満たすようにすることで、光学干渉の最適距離にでき、かつ、電子注入層、電子輸送層等の第2の中間有機層の膜厚を低減できるため、高い外部量子効率及び高い電力効率の両方を同時に満足することができる有機電界発光素子が提供されることが見出された。
この理由は定かではないが、基板に対し水平配向する発光材料を用いることで、金属による消光を受ける成分の発光の割合が大きく低減し、発光層と陰極間の距離を小さくすることが可能となり、また、発光層と陽極間の有機層の膜厚及び発光層と陰極間の有機層の膜厚が上記の関係を満たす場合は、光学干渉による増幅効果が最適となるためと推定される。
〔有機電界発光素子〕
以下、本発明の有機電界発光素子について説明する。
本発明は、基板上に、陽極、少なくとも一層の有機層からなる第1の中間有機層、発光層、少なくとも一層の有機層からなる第2の中間有機層及び陰極をこの順に有し、前記陽極側から光を取り出す有機電界発光素子を提供する。
図1は、本発明に係る有機電界発光素子の構成の一例を示している。図1に示される本発明に係る有機電界発光素子10は、支持基板2上において、陽極3と陰極9との間に発光層6が挟まれ、支持基板2について、陽極3が形成されている側の反対側に、光取り出し層15が形成されている。具体的には、陽極3と陰極9との間に正孔注入層4、正孔輸送層5、発光層6、第1の電子輸送層7、及び第2の電子輸送層8がこの順に積層されている。
図1に示される有機電界発光素子の構成において、第1の中間有機層は正孔注入層4及び正孔輸送層5からなり、第1の中間有機層の膜厚T1は正孔注入層4の膜厚及び正孔輸送層5の膜厚の合計である。同様に、第2の中間有機層は第1の電子輸送層7及び第2の電子輸送層8からなり、第2の中間有機層の膜厚T2は第1の電子輸送層7の膜厚及び第2の電子輸送層8の膜厚の合計である。
発光素子の性質上、陽極は、透明若しくは半透明であることが好ましい。
<有機電界発光素子の層構成>
有機電界発光素子が有する有機層の構成としては、上記の条件を満たす限りは特に制限はなく、有機電界発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができる。有機層は、前記陽極又は前記陰極上の前面又は一面に形成される。
具体的な層構成として、下記が挙げられるが本発明はこれらの構成に限定されるものではない。なお以下の層構成において、陽極と発光層の間に記載される層は、それらが有機層であれば、第1の中間有機層に該当し、発光層と陰極の間に記載される層は第2の中間有機層に該当する。
・陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/第1の電子輸送層/第2の電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/ブロック層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極。
<基板>
本発明で使用する基板としては、有機層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
本発明において基板上に後述の光取り出し層が形成されている場合、基板として高屈折率ガラスを用いることが、基板内部の導波光を更に低減し、外部量子効率及び電力効率が向上することから好ましく、該高屈折率ガラスの屈折率が1.8以上であることがより好ましい。該高屈折率ガラスの屈折率は、通常2.0以下である。
陽極は、高屈折率ガラスなどの基板上に直接接するように形成されていてもよいし、後述の光取り出し層を介して形成されていてもよい。
<光取り出し層>
本発明において、基板上に、光取り出し層が形成されていることが、光取り出し層により、基板内部の導波光が低減され、外部量子効率及び電力効率が向上することから好ましい。基板上に形成される光取り出し層は、陽極が形成されている側と反対側の基板面上に形成されていてもよいし、陽極が形成されている側と同じ側の基板面上において、基板と陽極との界面に形成されていてもよい。
光取り出し層としては、光散乱層やプリズムシート等が挙げられ、具体的には光散乱層は二酸化チタンやシリカなどの無機材料や、ポリスチレンやPMMAの有機材料からなる、数nmから数μmの微粒子を分散したポリマー層であり、プリズムシートはスクリーン印刷などの印刷法、エンボス、光パターニング、ナノインプリント法などで形成された有機材料からなる三角錐を有するものである。
これらの層は、基板に直接形成する方法、あるいはフィルム上へ形成し、基板へ転写する方法、フィルムを基板に接着する方法などで形成できる。また、これらの層は基板と空気界面、あるいは基板と透明電極(陽極)界面のいずれかに若しくは、両方に形成してもよい。
また、光散乱層とプリズムシートのいずれか一方、若しくは両方を併用してもよい。
光取り出し層の厚さは、0.01μm〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.1μm〜5μmであり、更に好ましくは0.5μm〜3μmである。
<陽極>
陽極は、通常、有機層に正孔を供給する電極としての機能を有し、かつ、素子の発光層で生じた光を陽極側から取り出せる限り、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明若しくは半透明陽極として設けられる。
<陰極>
陰極は、通常、有機層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
基板、陽極、陰極については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0070〕〜〔0089〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
<有機層>
本発明における有機層について説明する。
−有機層の形成−
本発明の有機電界発光素子において、各有機層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法、スピンコート法、バーコート法、インクジェット法、スプレー法等の溶液塗布プロセスによっても好適に形成することができる。液塗布プロセスを使用することで、生産性の向上、有機EL素子の大面積化などにつながることが考えられる。
乾式法としては蒸着法、スパッタ法等が使用でき、湿式法としてはディッピング法、スピンコート法、ディップコート法、キャスト法、ダイコート法、ロールコート法、バーコート法、グラビアコート法、スプレーコート法、インクジェット法等が使用可能である。これらの成膜法は有機層の材料に応じて適宜選択できる。湿式法により製膜した場合は製膜した後に乾燥してもよい。乾燥は塗布層が損傷しないように温度、圧力等の条件を選択して行う。
上記湿式製膜法(塗布プロセス)で用いる塗布液は通常、有機層の材料と、それを溶解又は分散するための溶剤からなる。溶剤は特に限定されず、有機層に用いる材料に応じて選択すればよい。
有機電界発光素子用材料を塗布液として用いる場合、塗布液中の含有量は、全固形分を基準として、0.1〜50質量%が好ましく、より好ましくは0.3〜40質量%、更に好ましくは0.3〜30質量%である。粘度は、一般的には1〜30mPa・s、より好ましくは1.5〜20mPa・s、更に好ましくは1.5〜15mPa・sである。
塗布液は、有機電界発光素子用材料を所定の有機溶媒に溶解し、フィルター濾過した後、所定の支持体又は層上に塗布して用いることが好ましい。フィルター濾過に用いるフィルターのポアサイズは2.0μm以下、より好ましくは0.5μm以下、更に好ましくは0.3μm以下のポリテトラフロロエチレン(PTFE)製、ポリエチレン製、又はナイロン製のものが好ましい。
溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、アミド系溶媒等の公知の有機溶媒を挙げることができる。
芳香族炭化水素系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、クメンエチルベンゼン、メチルプロピルベンゼン、メチルイソプロピルベンゼン、等が挙げられ、トルエン、キシレン、クメン、トリメチルベンゼンがより好ましい。芳香族炭化水素系溶媒の比誘電率は通常、3以下である。
アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、ブタノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール等が挙げられ、ブタノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノールがより好ましい。アルコール系溶媒の比誘電率は通常、10〜40である。
ケトン系溶媒としては、1−オクタノン、2−オクタノン、1−ノナノン、2−ノナノン、アセトン、4−ヘプタノン、1−ヘキサノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、イオノン、ジアセトニルアルコール、アセチルカービノール、アセトフェノン、メチルナフチルケトン、イソホロン、プロピレンカーボネート等が挙げられ、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレンカーボネートが好ましい。ケトン系溶媒の比誘電率は通常、10〜90である。
脂肪族炭化水素系溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン等が挙げられ、オクタン、デカンが好ましい。脂肪族炭化水素系溶媒の比誘電率は通常、1.5〜2.0である。
アミド系溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチル正孔ムアミド、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられ、N−メチル−2−ピロリドン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが好ましい。アミド系溶媒の比誘電率は通常、30〜40である。
上記溶剤を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
また、芳香族炭化水素系溶媒(以下、“第一の溶媒”ともいう)と、第一の溶媒より比誘電率の高い第二の溶媒とを混合して使用してもよい。
第二の溶媒としては、アルコール系溶媒、アミド系溶媒、ケトン系溶媒を使用することが好ましく、アルコール系溶媒を使用することがより好ましい。
第一の溶媒と第二の溶媒との混合比(質量)は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜70/30である。第一の溶媒を60質量%以上含有する混合溶媒が好ましい。
有機層形成用塗布液に、重合性基を有する化合物を含有し、該重合性基を有する化合物の重合反応により有機層を形成するポリマーを形成する場合には、有機膜の塗布後、加熱又は光照射することにより、重合反応が進行し、ポリマーを形成することができる。
塗布後の加熱温度及び時間は、重合反応が進行する限り特に限定されないが、加熱温度は一般的に100℃〜200℃であり、好ましくは120℃〜160℃がより好ましい。加熱時間は一般的に1分〜120分であり、1分〜60分が好ましく、より好ましくは1分〜30分である。
また、UV照射による重合反応、白金触媒による重合反応、塩化鉄などの鉄触媒による重合反応等が挙げられる。これら重合方法は、加熱による重合方法と併用してもよい。
(発光層)
<発光材料>
本発明における発光層が含有する発光材料は、発光層において、基板と水平方向に配向している。本願において、「発光材料が、基板と水平方向に配向している」とは、発光材料の長軸方向と基板の水平面の方向とが略一致している、あるいは平面状の発光材料の場合には発光材料の平面と基板の水平面の方向とが略一致している状態を意味する。発光材料が、基板と水平方向に配向しているかは、例えば、ATR−IRの変角測定、非特許文献(Applied Physics Letters,Vol.96、073302)に記載のフォトルミネセンスの変角測定などの方法により確認することが出来る。
また本発明の発光層における発光材料のオーダーパラメータは0.7以上である。発光層における発光材料のオーダーパラメータは、例えば、洗浄した石英基板を蒸着装置に入れ、発光材料を含む材料を蒸着させて膜を作成し、上述のATR−IRの変角測定、フォトルミネセンスの変角測定などの方法により発光材料のオーダーパラメータを算出することが出来る。これらのような方法により測定されたオーダーパラメータが0.7以上である状態とは、発光層において発光材料の長軸方向と基板の水平面の方向とが略一致している、あるいは平面状の発光材料の場合には発光材料の平面と基板の水平面の方向とが略一致している状態(すなわち、「発光材料が、基板と水平方向に配向している」状態)を意味し、これにより素子を有機電界発光させた際に、金属による消光を受ける成分の発光の割合が大きく低減される。
本発明の発光層における発光材料のオーダーパラメータは、好ましくは0.7以上1.0以下であり、より好ましくは0.8以上1.0以下である。
本発明の発光材料としては、発光層において、基板と水平に配向し、オーダーパラメータが0.7以上になる限り、従来公知の発光材料が使用可能であるが、発光材料の配向性を向上させる観点から、アスペクト比(分子長/分子厚み)は3より大きいことが好ましく、5より大きいことがより好ましく、5より大きくかつ30以下が更に好ましく、5.3〜20が特に好ましい。
前記アスペクト比が3より大きいと、分子揺らぎが小さく、配向性が低下することが抑えられる。
なお、本発明において、発光材料及び後述のホスト材料の「分子長」とは、図4に示すように、材料の分子を平板構造と仮定したときに最も近接する四角形における2辺の長さa、bの平均値[(a+b)/2]を意味する。ここで、「最も近接する四角形」とは、2辺が分子に接する四角形(長方形又は正方形)のうち、a、bの平均値[a+b)/2]が最小となるときの四角形と定義する。この「分子長」は、理論計算により下記のように規定される。即ち、密度汎関数法を用いて行い、具体的には、Gaussian03(米ガウシアン社)を用いて、基底関数:6−31G、交換相関汎関数:B3LYP/LANL2DZにて、構造最適化計算を行う。構造最適化計算により得られた最適化構造を用い、ボール&スティック表示で最も近接する四角形における2辺の平均長さを分子長と定義する。
また、「分子厚み」とは、前記平板構造の平板部位をx軸、y軸(例えば、図4の長さaの辺の方向をy軸、長さbの辺の方向をx軸)と仮定したときの、該x軸及びy軸と直交するz軸方向の分子の厚みを意味する。分子厚みについても、分子長と同様の手法で求められ、ボール&スティック表示における分子の厚み方向の長さを分子厚みと定義する。
発光材料としては、上記の条件を満たすような燐光発光材料及び蛍光発光材料が使用可能であり、前記アスペクト比が3以上となる傾向が高い点で、平面状の構造である、白金錯体(燐光発光材料)、ピレン誘導体(蛍光発光材料)、ペリレン誘導体(蛍光発光材料)又は後述の一般式(R−1)で表されるπ共役化合物(蛍光発光材料)であることが好ましく、白金錯体(燐光発光材料)、ピレン誘導体(蛍光発光材料)又は後述の一般式(R−1)で表されるπ共役化合物(蛍光発光材料)であることが、平面性の観点でより好ましい。
[白金錯体]
白金錯体としては、平面状の配位構造である4座となる白金(白金錯体)が好ましく、サレン系、ポルフィリン系骨格の白金錯体がより好ましい。
前記白金錯体としては、一般式(C−1)で表される白金錯体であることが好ましい。
Figure 2012231125
式中、Q、Q、Q及びQは、それぞれ独立に、Ptに配位する配位子を表す。L、L及びLは、それぞれ独立に、単結合又は二価の連結基を表す。
一般式(C−1)について説明する。
、Q、Q及びQは、それぞれ独立に、Ptに配位する配位子を表す。この時、Q、Q、Q及びQとPtの結合は、共有結合、イオン結合、配位結合などいずれであってもよい。
、Q、Q及びQ中のPtに結合する原子としては、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子が好ましく、Q、Q、Q及びQ中のPtに結合する原子の内、少なくとも一つが炭素原子であることが好ましく、二つが炭素原子であることがより好ましく、二つが炭素原子で、二つが窒素原子であることが特に好ましい。
炭素原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、アニオン性の配位子でも中性の配位子でもよく、アニオン性の配位子としてはビニル配位子、芳香族炭化水素環配位子(例えばベンゼン配位子、ナフタレン配位子、アントラセン配位子、フェナントレン配位子など)、ヘテロ環配位子(例えばフラン配位子、チオフェン配位子、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、オキサジアゾール配位子、チアジアゾール配位子、及び、それらを含む縮環体(例えばキノリン配位子、ベンゾチアゾール配位子など))が挙げられる。中性の配位子としてはカルベン配位子が挙げられる。
窒素原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としては含窒素芳香族ヘテロ環配位子(ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、オキサゾール配位子、チアゾール配位子及びそれらを含む縮環体(例えばキノリン配位子、ベンゾイミダゾール配位子など))、アミン配位子、ニトリル配位子、イミン配位子が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アミノ配位子、イミノ配位子、含窒素芳香族ヘテロ環配位子(ピロール配位子、イミダゾール配位子、トリアゾール配位子及びそれらを含む縮環体(例えはインドール配位子、ベンゾイミダゾール配位子など))が挙げられる。
酸素原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはエーテル配位子、ケトン配位子、エステル配位子、アミド配位子、含酸素ヘテロ環配位子(フラン配位子、オキサゾール配位子及びそれらを含む縮環体(ベンゾオキサゾール配位子など))が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アルコキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、アシルオキシ配位子、シリルオキシ配位子などが挙げられる。
硫黄原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはチオエーテル配位子、チオケトン配位子、チオエステル配位子、チオアミド配位子、含硫黄ヘテロ環配位子(チオフェン配位子、チアゾール配位子及びそれらを含む縮環体(ベンゾチアゾール配位子など))が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アルキルメルカプト配位子、アリールメルカプト配位子、ヘテロアリールメルカプト配位子などが挙げられる。
リン原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはホスフィン配位子、リン酸エステル配位子、亜リン酸エステル配位子、含リンヘテロ環配位子(ホスフィニン配位子など)が挙げられ、アニオン性の配位子としては、ホスフィノ配位子、ホスフィニル配位子、ホスホリル配位子などが挙げられる。
、Q、Q及びQで表される配位子は、置換基を有していてもよく、置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適宜適用できる。また置換基同士が連結していてもよい。QとQが有する置換基同士が連結した場合、一般式(C−1)で表される白金錯体は環状四座配位子のPt錯体になる。
、Q、Q及びQで表される配位子として好ましくは、炭素原子でPtに結合する芳香族炭化水素環配位子、炭素原子でPtに結合する芳香族ヘテロ環配位子、窒素原子でPtに結合する含窒素芳香族ヘテロ環配位子、アシルオキシ配位子、アルコキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、シリルオキシ配位子であり、より好ましくは、炭素原子でPtに結合する芳香族炭化水素環配位子、炭素原子でPtに結合する芳香族ヘテロ環配位子、窒素原子でPtに結合する含窒素芳香族ヘテロ環配位子、アシルオキシ配位子、アリールオキシ配位子であり、更に好ましくは炭素原子でPtに結合する芳香族炭化水素環配位子、炭素原子でPtに結合する芳香族ヘテロ環配位子、窒素原子でPtに結合する含窒素芳香族ヘテロ環配位子、アシルオキシ配位子である。
、L及びLは、単結合、二重結合、二価の連結基、又はこれらの組合せからなる基を表す。L、L及びLで表される二価の連結基としては、アルキレン基(メチレン、エチレン、プロピレンなど)、アリーレン基(フェニレン、ナフタレンジイル)、ヘテロアリーレン基(ピリジンジイル、チオフェンジイルなど)、イミノ基(−NR−)(フェニルイミノ基など)、オキシ基(−O−)、チオ基(−S−)、ホスフィニデン基(−PR−)(フェニルホスフィニデン基など)、シリレン基(−SiRR’−)(ジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基など)、カルボニル基、又はこれらを組み合わせたものが挙げられる。これらの連結基は、更に置換基を有していてもよい。R及びR’はそれぞれ独立に、置換基を表す。これら置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。該置換基が複数ある場合には、該置換基同士は互いに連結して環を形成してもよい。
錯体の安定性及び発光量子収率の観点から、L及びLとして好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、イミノ基、オキシ基、チオ基、シリレン基であり、より好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、イミノ基であり、更に好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基であり、更に好ましくは、単結合、メチレン基、フェニレン基であり、更により好ましくは単結合、2つの水素原子が置換されたメチレン基であり、特に好ましくは単結合、ジメチルメチレン基、最も好ましくは単結合である。
として好ましくはアルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、イミノ基、オキシ基、チオ基、シリレン基、カルボニル基であり、より好ましくはアルキレン基、アリーレン基、イミノ基であり、更に好ましくはアルキレン基、イミノ基であり、特に好ましくはメチレン基、イミノ基である。これらは置換基を有していてもよく、該置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。該置換基が複数ある場合には、該置換基同士は互いに連結して環を形成してもよい。
として更に好ましくは単結合、2つの水素原子が置換されたメチレン基、置換されてもよいアリールイミノ基であり、更に好ましくはジメチルメチレン基、エチルメチルメチレン基、メチルプロピルメチレン基、イソブチルメチルメチレン基、シクロヘキサンジイル基、シクロペンタンジイル基、フルオロメチルメチレン基、フェニルイミノ基であり、特に好ましくはジメチルメチレン基、フェニルイミノ基である。これらの基は可能であれば更に前記置換基群Aで挙げた基で置換されていてもよい。
一般式(C−1)で表される白金錯体のうち、好ましい態様としては、下記一般式(C−2)で表される白金錯体が挙げられる。
Figure 2012231125
式中、L21は単結合又は二価の連結基を表す。A21、A22、B21、及びB22は、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。ただし、A21、A22、B21、及びB22のうち2つ以上は窒素原子を表す。Z21、Z22、Z23、及びZ24は、それぞれ独立に、ベンゼン環又は含窒素芳香族ヘテロ環を表す。
一般式(C−2)について説明する。
21は単結合又は二価の連結基を表し、好ましい範囲は前記一般式(C−1)中のLと同様である。
21、A22、B21、B22はそれぞれ独立に炭素原子又は窒素原子を表すが、そのうち2つ以上は窒素原子を表す。更に、A21、A22、B21、B22のうち、2つ又は3つが窒素原子を表すことが好ましく、2つが窒素原子を表すことがより好ましい。錯体の安定性の観点から、A21及びA22が窒素原子を表す、又は、B21及びB22が窒素原子であることを表すことが好ましい。
21、Z22、Z23、Z24は、それぞれ独立にベンゼン環又は含窒素芳香族ヘテロ環を表す。
21、Z22、Z23、Z24で表される含窒素芳香族ヘテロ環としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環などが挙げられる。
配向性及び有機電界発光素子用材料としての安定性の観点から、Z21、Z22で表される環として好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、イミダゾール環、ピラゾール環であり、より好ましくはベンゼン環、ピリジン環、ピラゾール環である。
錯体の安定性、発光波長制御及び発光量子収率の観点から、Z23、Z24で表される環として好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、イミダゾール環、ピラゾール環であり、より好ましくはベンゼン環、ピリジン環、ピラゾール環であり、更に好ましくはベンゼン環、ピリジン環である。
前記Z21、Z22、Z23、Z24で表されるベンゼン環、含窒素芳香族ヘテロ環は置換基を有していてもよく、炭素原子上の置換基としては前記置換基群Aが、窒素原子上の置換基としては前記置換基群Bが適用できる。
炭素原子上の置換基として好ましくはアルキル基、フルオロアルキル基、アリール基、へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリル基、シアノ基、又はハロゲン原子であり、アルキル基、フルオロアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、へテロ環基、ジアリールアミノ基、アルコキシ基、シアノ基、又はハロゲン原子がより好ましく、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、フッ素原子、又はシアノ基が更に好ましい。
前記アルキル基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルキル基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1〜12が好ましく、例えば、メチル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などが挙げられる。
前記アリール基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリール基を表し、縮環していてもよく、例えば、フェニル基、トルイル基、ナフチル基などが挙げられる。
前記フルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基が好ましい。
前記アルコキシ基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルコキシ基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルコキシ基としては、炭素数1〜12が好ましく、例えば、メトキシ基、ブチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、s−オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基などが挙げられる。
前記へテロ環基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換の含窒素芳香族へテロ環基を表し、縮環していてもよく、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、カルバゾール環などが挙げられ、カルバゾール環が好ましい。
前記ジアリールアミノ基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のジアリールアミノ基を表し、縮環していてもよく、ジフェニルアミノ基、ジトルイルアミノ基、ジナフチルアミノ基などが挙げられる。
前記ジアルキルアミノ基としては、炭素数2〜20の置換又は無置換のジアルキルアミノ基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記ジアルキルアミノ基としては、炭素数2〜12が好ましく、具体的には、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジオクチルアミノ基、ジデシルアミノ基、ジドデシルアミノ基、ジt−ブチルアミノ基、ジt−アミルアミノ基、ジs−ブチルアミノ基などが挙げられる。
前記アリールオキシ基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリールオキシ基を表し、縮環していてもよく、フェニルオキシ基、トルイルオキシ基、ナフチルオキシ基などが挙げられる。
前記シリル基としては、炭素数3〜24の炭素原子で置換されたシリル基を表し、トリアルキルシリル基、アリールジアルキルシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基のいずれであってもよい。前記シリル基としては、炭素数3〜18が好ましく、具体的には、例えば、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
これらの中でも、アスペクト比の観点で、直鎖状アルキル基及び直鎖状アルキル基を置換基として有する前記置換基が好ましい。
置換基は発光波長や電位の制御のために適宜選択されるが、長波長化させる場合には電子供与性基、芳香環基が好ましく、例えばアルキル基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アリール基、芳香族ヘテロ環基などが選択される。また短波長化させる場合には電子求引性基が好ましく、例えばフッ素原子、シアノ基、トリフルオロアルキル基などが選択される。
窒素原子上の置換基として好ましくは、アルキル基、アリール基、又は芳香族ヘテロ環基であり、錯体の安定性の観点からアルキル基、又はアリール基が好ましい。
21、Z22、Z23、Z24上の置換基同士は連結して縮合環を形成していてもよく、形成される環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。Z23とZ24が有する置換基同士が連結した場合、一般式(C−2)で表される白金錯体は環状四座配位子のPt錯体になる。
一般式(C−2)で表される白金錯体のうち、より好ましい態様の一つは下記一般式(C−3)で表される白金錯体である。
Figure 2012231125
式中、A301〜A313は、それぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。L31は単結合又は二価の連結基を表す。Y、Z、Mは、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表し、ZとYのいずれか一方が、窒素原子である。
一般式(C−3)について説明する。
31は一般式(C−2)におけるL21と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
301〜A306はそれぞれ独立にC−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。Rで表される置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。
301〜A306として好ましくはC−Rであり、R同士が互いに連結して環を形成していてもよい。A301〜A306がC−Rである場合に、A302、A305のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、トリフルオロアルキル基、アリール基、へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリル基、シアノ基、又はハロゲン原子であり、水素原子、アルキル基、トリフルオロアルキル基、アリール基、へテロ環基、ジアリールアミノ基、アルコキシ基、シアノ基、又はハロゲン原子がより好ましく、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、又はシアノ基が更に好ましく、水素原子が特に好ましい。該アルキル基、及びアリール基は更に置換基を有してもよく、該置換基としてはアルキル基、アリール基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原子、フルオロアルキル基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原子、フルオロアルキル基(好ましくはトリフルオロメチル基)であり、更に好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)である。A302、A305がC−Rである場合、該A302、A305のRとしては、素子の耐久性向上の観点からはアリール基が好ましく、発光波長が短いという観点では水素原子、アルキル基、アミノ基、アルコキシ基、フッ素原子、シアノ基が好ましい。
301、A303、A304、A306のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子であり、特に好ましくは水素原子である。
307、A308、A309及びA310は、それぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。Rで表される置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。A307、A308、A309及びA310がC−Rである場合に、Rとして好ましくは水素原子、アルキル基、トリフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、トリフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、フッ素原子、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、トリフルオロメチル基、フッ素原子である。また可能な場合は置換基同士が連結して縮環構造を形成してもよい。発光波長を短波長側にシフトさせる場合、A308が窒素原子であることが好ましい。
一般式(C−3)において2つの炭素原子とA307、A308、A309及びA310から形成される6員環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環が挙げられ、より好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環であり、特に好ましくはベンゼン環、ピリジン環である。前記6員環が、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環(特に好ましくはピリジン環)であることにより、ベンゼン環と比較して、金属−炭素結合を形成する位置に存在する水素原子の酸性度が向上する為、より金属錯体を形成しやすくなる点で有利である。
311、A312及びA313は、それぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。Rで表される置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。A311、A312及びA313がC−Rである場合に、Rとして好ましくは水素原子、アルキル基、トリフルオロアルキル基、アリール基、へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、トリフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、フッ素原子、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、トリフルオロメチル基、フッ素原子である。また可能な場合は置換基同士が連結して、縮環構造を形成してもよい。
311、A312及びA313のうち少なくとも一つは窒素原子であることが好ましく、特にA311が窒素原子であることが好ましい。
一般式(C−3)で表される白金錯体のうち、より好ましい態様の一つは下記一般式(C−3−1)で表される白金錯体である。
Figure 2012231125
式中、X、Y、Z、Mは、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。ただし、ZとYのいずれか一方は窒素原子である。Yが窒素原子のときは、Xは炭素原子である。m、n、p、及びqは、それぞれ独立に、0〜3の整数を表す。Arは置換又は無置換のアリール基を表す。R〜R及びR30は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、ヘテロ環基を表す。m、n、p、qが2以上の場合、複数のR、R、R及びR30は各々隣同士が互いに連結して環状構造を形成してもよい。Qは、炭素原子又は窒素原子である。
一般式(C−3−1)について説明する。
X、Y、Zは、炭素原子又は窒素原子を表し、ZとYのいずれか一方が、窒素原子であり、Yが窒素原子のときは、Xは炭素原子である。好ましくは、Zが炭素原子、Yが窒素原子、Xが炭素原子である。
m、n、pは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。これらの中でも、mは0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。nは0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。pは0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
〜Rは、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、又はヘテロ環基を表す。
前記アルキル基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルキル基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、メチル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などが挙げられる。
前記アリール基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリール基を表し、縮環していてもよく、例えば、フェニル基、トルイル基、ナフチル基などが挙げられる。
前記アルコキシ基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルコキシ基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルコキシ基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、メトキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、s−オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基などが挙げられる。
前記アリールオキシ基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリールオキシ基を表し、縮環していてもよく、フェニルオキシ基、トルイルオキシ基、ナフチルオキシ基などが挙げられる。
前記シリル基としては、炭素数3〜24の炭化水素基で置換されたシリル基を表し、トリアルキルシリル基、アリールジアルキルシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基のいずれであってもよい。前記シリル基としては、炭素数3〜18が好ましく、具体的には、例えば、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などが挙げられる。
前記へテロ環基としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
これらの中でも、アスペクト比の観点で、直鎖状アルキル基、又はアルキル基以外の基の場合にはアルキル基を置換基として有することが好ましい。
また、R及びRとしては、アルキル基、アリール基、フッ素原子、シアノ基又はシリル基であることが好ましく、アルキル基又はアリール基であることがより好ましく、フェニル基であることが好ましい。
は、アルキル基又はアリール基であることが好ましく、メチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基がより好ましく、メチル基、トリフルオロメチル基が更に好ましい。
Arが表すアリール基としては、フェニル基、ナフチル基を挙げることができ、フェニル基であることが好ましい。Arが表すアリール基は更に置換基を有しても良く、該置換基としてはアルキル基、アリール基、シアノ基、アミノ基、フッ素原子、フルオロアルキル基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、アミノ基、フッ素原子、フルオロアルキル基(好ましくはトリフルオロメチル基)であり、更に好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、フッ素原子)である。Arとしてより好ましくは、置換基を有するフェニル基であり、該置換基としては、メチル基、t−ブチル基、4−ペンチル−シクロヘキシル基、4−ペンチル−シクロヘキシルメトキシ基などが好ましい。
m、n、pが2以上の場合、複数のR〜Rは各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。
M、Qとしては、それぞれ独立に炭素原子又は窒素原子である。
qは、0〜3の整数を表し、0〜2の整数が好ましい。
30は、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、ヘテロ環基を表す。
前記アルキル基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルキル基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、メチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、n−ブチル基、t−ブチル基、t−アミル基、s−ブチル基などが挙げられる。
前記アリール基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリール基を表し、縮環していてもよく、例えば、フェニル基、トルイル基、ナフチル基などが挙げられる。
前記アルコキシ基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルコキシ基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルコキシ基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、メトキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、s−オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基などが挙げられる。
前記アリールオキシ基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリールオキシ基を表し、縮環していてもよく、具体的には、フェニルオキシ基、トルイルオキシ基、ナフチルオキシ基などが挙げられる。
前記シリル基は、炭素数3〜24の炭素原子で置換されたシリル基を表し、トリアルキルシリル基、アリールジアルキルシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基のいずれであってもよい。前記シリル基としては、炭素数3〜18が好ましく、具体的には、例えば、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などが挙げられる。
前記へテロ環基としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
30としては、フッ素原子が好ましい。
アススペクト比の観点からは、R30は、鎖状アルキル基、又はアルキル基以外の基の場合にはアルキル基を置換基として有することが好ましい。
一般式(C−2)で表される白金錯体のうち、より好ましい態様の一つは下記一般式(C−4)で表される白金錯体である。
Figure 2012231125
式中、A401〜A414はそれぞれ独立にC−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。L41は単結合又は二価の連結基を表す。
一般式(C−4)について説明する。
401〜A414はそれぞれ独立にC−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。Rで表される置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。
401〜A406として好ましくはC−Rであり、R同士が互いに連結して環を形成していても良い。A401〜A406がC−Rである場合に、A402、A405のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子であり、特に好ましくは水素原子、アルキル基である。A401、A403、A404、A406のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子であり、特に好ましく水素原子である。
41は、前記一般式(C−2)におけるL21と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
407〜A414としては、A407〜A410とA411〜A414のそれぞれにおいて、窒素原子の数は、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
407〜A414がC−Rを表す場合に、A408、A412のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、トリフルオロアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、トリフルオロアルキル基、アルキル基、アリール基、フッ素原子、シアノ基であり、特に好ましくは、水素原子、フェニル基、トリフルオロアルキル基、シアノ基である。A407、A409、A411、A413のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、トリフルオロアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、トリフルオロアルキル基、フッ素原子、シアノ基であり、特に好ましく水素原子、フェニル基、フッ素原子である。A410、A414のRとして好ましくは水素原子、フッ素原子であり、より好ましくは水素原子である。A407〜A409、A411〜A413のいずれかがC−Rを表す場合に、R同士が互いに連結して環を形成していてもよく、形成される環としては例えばベンゼン環、ピリジン環が挙げられる。
一般式(C−2)で表される白金錯体のうち、より好ましい態様の一つは下記一般式(C−5)で表される白金錯体である。
Figure 2012231125
式中、A501〜A512は、それぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。L51は単結合又は二価の連結基を表す。Y及びZはそれぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表し、少なくとも一方が、窒素原子である。
一般式(C−5)について説明する。A501〜A506及びL51は、前記一般式(C−4)におけるA401〜A406及びL41と同義であり、好ましい範囲も同様である。
507、A508、A509、A510、A511及びA512は、それぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。Rで表される置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。A507、A508、A509、A510、A511及びA512がC−Rである場合に、Rとして好ましくは水素原子、アルキル基、トリフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、トリフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、フッ素原子、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、トリフルオロメチル基、フッ素原子である。また可能な場合は置換基同士が連結して、縮環構造を形成してもよい。
507、A508、及びA509のうちの少なくとも一つ、A510、A511及びA512のうち少なくとも一つは窒素原子である態様も好ましく、この態様の場合にはA510又はA507が窒素原子であることが好ましい。
一般式(C−5)で表される白金錯体のうち、より好ましい態様の一つは下記一般式(C−5−1)で表される白金錯体である。
Figure 2012231125
式中、X、Y、及びZは、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。ただし、ZとYのいずれか一方は、窒素原子である。Yが窒素原子のときは、Xは、炭素原子である。m、n、p、及びqは、それぞれ独立に、0〜3の整数を表す。Arは置換又は無置換のアリール基を表す。R〜Rは、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、ヘテロ環基を表す。m、n、p、qが2以上の場合、複数のR〜Rは各々隣同士が互いに連結して環状構造を形成してもよい。
一般式(C−5−1)について説明する。
X、Y、Zは、炭素原子又は窒素原子を表し、ZとYのいずれか一方が、窒素原子である。Yが窒素原子のときは、Xは炭素原子である。好ましくは、Zが炭素原子、Yが窒素原子、Xが炭素原子である。
m、n、p、qは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。これらの中でも、mは0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。nは0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。pは0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。qは0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
〜Rは、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、又はヘテロ環基を表す。
前記アルキル基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルキル基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えばメチル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などが挙げられる。
前記アリール基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリール基を表し、縮環していてもよく、例えば、フェニル基、トルイル基、ナフチル基などが挙げられる。
前記アルコキシ基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルコキシ基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルコキシ基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、メトキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、s−オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基などが挙げられる。
前記アリールオキシ基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリールオキシ基を表し、縮環していてもよく、フェニルオキシ基、トルイルオキシ基、ナフチルオキシ基などが挙げられる。
前記シリル基としては、炭素数3〜24の炭化水素基で置換されたシリル基を表し、トリアルキルシリル基、アリールジアルキルシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基のいずれであってもよい。前記シリル基としては、炭素数3〜18が好ましく、具体的には、例えば、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などが挙げられる。
前記へテロ環基としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
これらの中でも、アスペクト比の観点で、直鎖状アルキル基、又はアルキル基以外の基の場合にはアルキル基を置換基として有することが好ましい。
また、R及びRとしては、アルキル基、アリール基、フッ素原子、シアノ基又はシリル基であることが好ましく、アルキル基又はアリール基であることがより好ましい。
及びRは、アルキル基又はアリール基であることが好ましく、メチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基がより好ましく、メチル基、トリフルオロメチル基が更に好ましい。
Arが表すアリール基としては、フェニル基、ナフチル基を挙げることができ、フェニル基であることが好ましい。Arが表すアリール基は更に置換基を有しても良く、該置換基としてはアルキル基、アリール基、シアノ基、アミノ基、フッ素原子、フルオロアルキル基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、アミノ基、フッ素原子、フルオロアルキル基(好ましくはトリフルオロメチル基)であり、更に好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、フッ素原子である。Arとしてより好ましくは、置換基を有するフェニル基であり、該置換基としては、メチル基、t−ブチル基、4−メチル−シクロヘキシル基などが好ましい。
m、n、p、q、が2以上の場合、複数のR〜Rは各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。
一般式(C−2)で表される白金錯体のうち、より好ましい態様の一つは下記一般式(C−6)で表される白金錯体である。
Figure 2012231125
式中、X、Y、及びZは、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。ただし、ZとYのいずれか一方は、窒素原子である。Yが窒素原子のときは、Xは炭素原子である。r、s、t、及びuは、それぞれ独立に、0〜3の整数を表す。R〜Rは、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、ヘテロ環基を表す。r、s、t、uが2以上の場合、複数のR〜Rは各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。W及びWは、それぞれ独立に、アルキル基を表し、互いに結合して環状構造を形成してもよい。
一般式(C−6)について説明する。
X、Y、Zは、一般式(C−5−1)のX、Y、Zと同義であり、好ましい範囲も同じである。
〜Rは、一般式(C−5−1)のR〜Rと同義である。
及びRとしては、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、フッ素原子、シアノ基が好ましい。
及びRが表すアルキル基としては、置換基を有してもよい、メチル基、ブチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などが好ましい。
及びRが表すアルコキシ基としては、デシルオキシ基が好ましい。
及びRが表すアリール基としては、置換基を有してもよいフェニル基が好ましく、該置換基としては、アルキル基が好ましく、プロピル基、ブチル基がより好ましい。
及びRは、アルキル基又はアリール基であることが好ましい。
r、s、t、u、は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。これらの中でも、rは0〜2が好ましく、0又は1がより好ましい。sは0〜2が好ましく、0又は1がより好ましい。tは0又は1が好ましく、uは0又は1が好ましい。
r、s、t、u、が2以上の場合、複数のR〜Rは各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。該環状構造としては、ベンゼン環、ベンゾフラン環、及びZを有する6員環とともにフルオレン環などを形成する構造が挙げられる。
とWとしては、炭素数1〜10のアルキル基を表し、互いに結合して環状構造を形成してもよい。
とWが表すアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、ペンチル基などが挙げられ、メチル基が好ましい。
また、WとWが結合して形成する環状構造としては、シクロヘキシル環状構造が挙げられる。
とWとしては、高アスペクト比の観点でメチル基であるか、互いに結合してシクロヘキシル環状構造を形成することが好ましい。
一般式(C−1)で表される白金錯体のうち、より好ましい別の態様は下記一般式(C−7)で表される白金錯体である。
Figure 2012231125
式中、L61は単結合又は二価の連結基を表す。A61は炭素原子又は窒素原子を表す。Z61、Z62は、それぞれ独立に、含窒素芳香族ヘテロ環を表す。Z63はベンゼン環又は芳香族ヘテロ環を表す。QはPtに結合するアニオン性の非環状配位子である。
一般式(C−7)について説明する。
61は、単結合又は二価の連結基を表し、好ましい範囲は前記一般式(C−1)中のLと同様である
61は炭素原子又は窒素原子を表す。錯体の安定性の観点及び錯体の発光量子収率の観点からA61は炭素原子であることが好ましい。
61、Z62は、それぞれ前記一般式(C−2)におけるZ21、Z22と同義であり、また好ましい範囲も同様である。Z63は、前記一般式(C−2)におけるZ23と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
QはPtに結合するアニオン性の非環状配位子である。非環状配位子とはPtに結合する原子が配位子の状態で環を形成していないものである。Q中のPtに結合する原子としては、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子が好ましく、窒素原子、酸素原子がより好ましく、酸素原子が最も好ましい。
炭素原子でPtに結合するQとしてはビニル配位子が挙げられる。窒素原子でPtに結合するQとしてはアミノ配位子、イミノ配位子が挙げられる。酸素原子でPtに結合するQとしては、アルコキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、アシルオキシ配位子、シリルオキシ配位子、カルボキシル配位子、リン酸配位子、スルホン酸配位子などが挙げられる。硫黄原子でPtに結合するQとしては、アルキルメルカプト配位子、アリールメルカプト配位子、ヘテロアリールメルカプト配位子、チオカルボン酸配位子などが挙げられる。
Qで表される配位子は、置換基を有していてもよく、置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適宜適用できる。また置換基同士が連結していても良い。
Qで表される配位子として好ましくは酸素原子でPtに結合する配位子であり、より好ましくはアシルオキシ配位子、アルコキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、シリルオキシ配位子であり、更に好ましくはアシルオキシ配位子である。
一般式(C−7)で表される白金錯体のうち、より好ましい態様の一つは下記一般式(C−8)で表される白金錯体である。
Figure 2012231125
式中、A701〜A710は、それぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。L71は単結合又は二価の連結基を表す。QはPtに結合するアニオン性の非環状配位子である。
一般式(C−8)について説明する。
71は、前記一般式(C−6)中のL61と同義であり、また好ましい範囲も同様である。A701〜A710は一般式(C−4)におけるA401〜A410と同義であり、また好ましい範囲も同様である。Yは一般式(C−6)におけるそれと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(C−1)で表される白金錯体のうち、別の好ましい態様の1つとして下記一般式(C−9)で表される白金錯体が挙げられる。
Figure 2012231125
式中、A及びBは、環状構造を表し、Aは芳香環を表し、Bは芳香族ヘテロ環を表す。A及びBの一方が環を形成するとき、他方は環を形成しなくてもよい。R13〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、R14とR15、R13とR16は、互いに結合して環状構造を形成してもよい。
一般式(C−9)について説明する。
Aは芳香環を表す。芳香環としては、芳香族炭化水素環、芳香族ヘテロ環が挙げられ、芳香族炭化水素環が好ましい。Aが表す芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環が好ましい。Aが表す芳香族ヘテロ環としては、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、キノリン環が好ましい。
Bは芳香族ヘテロ環を表す。Bが表す芳香族ヘテロ環としては、ピリジン環、ピリミジン環が好ましい。
A及びBの組合せとしては、Aがベンゼン環でBが非環(環を形成しない)、Aがナフタレン環でBが非環であることが好ましく、Aがベンゼン環かつBがピリジン環、又はAが非環かつBがピリジン環であることより好ましい。
13〜R16は、水素原子、アルキル基、アリール基、シリル基、ヘテロ環基を表し、R14とR15、R13とR16は、互いに結合して環状構造を形成してもよい。
前記アルキル基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルキル基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1〜12が好ましく、例えばメチル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などが挙げられる。
前記アリール基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリール基を表し、縮環していてもよく、例えば、フェニル基、トルイル基、ナフチル基などが挙げられる。
前記シリル基としては、炭素数3〜24の炭素原子で置換されたシリル基を表し、トリアルキルシリル基、アリールジアルキルシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基のいずれであってもよい。前記シリル基としては、炭素数3〜18が好ましく、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などが挙げられる。
前記へテロ環基としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
13、R14、R15、R16は、置換又は無置換のアリール基、又はR13とR16、R14とR15がそれぞれ結合した芳香環であることが好ましい。該芳香環としては、ベンゼン環が挙げられる。該芳香環は更に置換基を有していてもよく、例えば、アルキル基(メチル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基など)等が挙げられる。
これらの中でも、アスペクト比及び分子サイズの観点でR13とR16、R14とR15、がそれぞれ結合した芳香環が好ましい。
一般式(C−9)で表される化合物のより好ましい態様としては、下記一般式(C−9−1)の化合物が挙げられる。
Figure 2012231125
式中、Bは、芳香族の6員ヘテロ環を形成してもよい。
17〜R26は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、ヘテロ環基を表し、R17とR18、R18とR19、R19とR20、R21とR22、R22とR23、R23とR24、R25とR26は互いに結合して環状構造を形成してもよい。R17〜R26が表す、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シアノ基、シリル基、ヘテロ環基の好ましい例は、R13〜R26が表す各基の例と同じである。
17、R20、R21、R24は、水素原子、アルキル基が好ましい。
18、R19、R22、R23は、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基が好ましく、アルキル基、アルコキ基がより好ましく、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基が更に好ましい。
25〜R26は、水素原子、アルキル基、フッ素原子、又はR25とR26が結合した芳香環が好ましい。
Bが表す芳香族6員ヘテロ環としては、ピリジン環、ピリミジン環が好ましく、ピリジン環がより好ましい。該環には置換基を有していてもよく、置換基としてはアルキル基(メチル基、ブチル基)、アリール基(フェニル基)が挙げられる。
アススペクト比の観点からは、R17〜R26は、鎖状アルキル基、又はアルキル基以外の基の場合にはアルキル基を置換基として有することが好ましい。
一般式(C−1)で表される白金錯体としては、一般式(C−2)、(C−7)、及び(C−9)のいずれかで表される白金錯体であることが好ましく、一般式(C−2)又は(C−9)で表される白金錯体であることがより好ましい。一般式(C−2)で表される白金錯体は、一般式(C−3)、(C−4)、(C−5)、及び(C−6)のいずれかで表される白金錯体であることが好ましく、一般式(C−3−1)、(C−5−1)、及び(C−6)のいずれかで表される白金錯体であることがより好ましく、一般式(C−5−1)又は(C−6)で表される白金錯体であることが特に好ましい。
一般式(C−1)で表される白金錯体として具体的には、特開2005−310733号公報の〔0143〕〜〔0152〕、〔0157〕〜〔0158〕、〔0162〕〜〔0168〕に記載の化合物、特開2006−256999号公報の〔0065〕〜〔0083〕に記載の化合物、特開2006−93542号公報の〔0065〕〜〔0090〕に記載の化合物、特開2007−73891号公報の〔0063〕〜〔0071〕に記載の化合物、特開2007−324309号公報の〔0079〕〜〔0083〕に記載の化合物、特開2006−93542号公報の〔0065〕〜〔0090〕に記載の化合物、特開2007−96255号公報の〔0055〕〜〔0071〕に記載の化合物、特開2006−313796号公報の〔0043〕〜〔0046〕に記載の化合物が挙げられる。
以下に、一般式(C−1)で表される白金錯体、及びその他のアスペクト比が3より大きな白金錯体を例示する。なお、例示化合物におけるアルキル基及びアルキル基は直鎖アルキル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基を含むものとし、好ましくは直鎖アルキル基である。
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
一般式(C−1)で表される白金錯体は、例えば、Journal of Organic Chemistry 53,786,(1988)、G.R.Newkome et al.)の、789頁、左段53行〜右段7行に記載の方法、790頁、左段18行〜38行に記載の方法、790頁、右段19行〜30行に記載の方法及びその組み合わせ、Chemische Berichte 113,2749(1980)、H.Lexyほか)の、2752頁、26行〜35行に記載の方法等、種々の手法で合成できる。
例えば、配位子、又はその解離体と金属化合物を溶媒(例えば、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキサイド系溶媒、水などが挙げられる)の存在下、若しくは、溶媒非存在下、塩基の存在下(無機、有機の種々の塩基、例えば、ナトリウムメトキシド、t−ブトキシカリウム、トリエチルアミン、炭酸カリウムなどが挙げられる)、若しくは、塩基非存在下、室温以下、若しくは加熱し(通常の加熱以外にもマイクロウェーブで加熱する手法も有効である)得ることができる。
[ピレン誘導体]
ピレン誘導体としては、従来から知られているピレン誘導体を使用できるが、下記一般式(P−1)で表される化合物(以下、「化合物(P−1)」ともいう)が好ましく使用される。
Figure 2012231125
式中、R 〜R 10は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していても良い芳香族炭化水素基、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いシリル基、置換基を有していても良いヘテロ環基、置換基を有していても良いアルキルアミノ基、又は置換基を有していても良いアリールアミノ基を表し、R 〜R 10の少なくとも1つは水素原子以外の基である。
<R 〜R 10
(置換基R 〜R 10の種類)
〜R 10はそれぞれ独立に水素原子、若しくは置換基を有していても良い芳香族炭化水素基、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いシリル基、置換基を有していても良いヘテロ環基、置換基を有していても良いアルキルアミノ基、置換基を有していても良いアリールアミノ基を表す。これらは互いに結合して縮環しても良い。
〜R 10の少なくとも1つは水素原子以外の基である。
〜R 10の2以上が水素原子以外の基である場合、該複数の水素原子以外の基は同一であっても異なっても良い。合成の容易さの点では同一であることが好ましく、発光波長のチューニングが可能な点では異なることが好ましい。
また、高い発光効率を得るという点で、R 〜R 10の水素原子以外の基は、置換基を有していても良い芳香族炭化水素基、置換基を有していても良いシリル基であることが好ましく、特に置換基を有していても良い芳香族炭化水素基であることが好ましい。また、半値幅の狭い発光を得るという点では、R 〜R 10の水素原子以外の基は、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有しても良いアリールアミノ基、置換基を有していても良いヘテロ環基が好ましく、発光波長の長いものを得るという点では、R 、R 〜R 、R 〜R 10が水素原子以外の基として、置換基を有していても良い芳香族炭化水素、置換基を有していても良いヘテロ環基であることが好ましい。
〜R 10が表す芳香族炭化水素基としては、炭素数6〜16のものが好ましく、これらは単環基に何ら限定されず、縮合多環式炭化水素基であっても良い。芳香族炭化水素基の具体例としてはフェニル基、ビフェニル基、フェナントリル基、ナフチル基、アントリル基、フルオレニル基等が挙げられる。
〜R 10が表すアルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、具体例としてはi−プロピル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
シリル基としては、炭素数3〜20のものが好ましく、具体例としてはトリメチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジメチルブチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、メチルジブチルシリル基等が挙げられる。
〜R 10が表すヘテロ環基としては、炭素数3〜10のものが好ましく、具体例としてはピリジル基、チエニル基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、ベンゾチエニル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基、ピラジル基、ピリミジル基、ピラゾイル基、イミダゾイル基、フェニルカルバゾイル基等が挙げられる。
〜R 10が表すアルキルアミノ基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、具体例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等が挙げられる。
〜R 10が表すアリールアミノ基としては、炭素数6〜30のものが好ましく、具体例としては、ジフェニルアミノ基、カルバゾイル基、フェニルナフチルアミノ基等が挙げられる。
これらの基が有しても良い置換基としては、アリール基、アリールアミノ基、アルキル基、パーフルオロアルキル基、ハライド基、カルボキシル基、シアノ基、アルコキシル基、アリールオキシ基、カルボニル基、オキシカルボニル基、カルボン酸基、ヘテロ環基などが挙げられる。好ましくは、炭素数6〜16のアリール基、炭素数12〜30のアリールアミノ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基、フルオライド基、炭素数1〜10のオキシカルボニル基、シアノ基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜16のアリールオキシ基、炭素数2〜16のカルボニル基、炭素数5〜20のヘテロ環基などが挙げられる。
該置換基のうち、炭素数6〜16のアリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基などが挙げられる。
炭素数12〜30のアリールアミノ基の例としては、ジフェニルアミノ基、カルバゾイル基、フェニルカルバゾイル基などが挙げられる。
炭素数1〜12のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、ブチル基、i−プロピル基、ネオペンチオル基、t−ブチル基などが挙げられる。
炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基の例としては、トリフルオロメチル基などが挙げられる。
炭素数1〜10のオキシカルボニル基の例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられる。
炭素数1〜10のアルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基などが挙げられる。
炭素数6〜16のアリールオキシ基の例としては、フェニルオキシ基などが挙げられる。
炭素数2〜16のカルボニル基の例としては、アセチル基、フェニルカルボニル基などが挙げられる。
炭素数3〜20のヘテロ環基の例としては、ピリジル基、チエニル基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、ベンゾチエニル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基、ピラジル基、ピリミジル基、ピラゾイル基、イミダゾイル基などが挙げられる。
以上に説明したR 〜R 10及びR 〜R 10が有しても良い置換基のうち、アリールアミノ基やアルコキシ基などの電子供与性の基、チエニル基、ベンゾチエニル基などのヘテロ環基は、化合物(P−1)の発光波長の長波長化に寄与する。よってR 〜R 10やR 〜R 10が有しても良い置換基として、これらの置換基を選択することによって、緑色発光を呈するものを得ることもできる。
なお、化合物(P−1)のうち、特に好ましいものは、次の一般式(P−1a)、(P−1b)、(P−1c)、(P−1d)、又は(P−1e)で表される化合物である。一般式(P−1a)、(P−1b)、(P−1c)、(P−1d)、(P−1e)において、R 〜R 10は一般式(P−1)におけるR 〜R 10と同義である。また、一般式(P−1c)におけるR とR 、R とR 、一般式(P−1d)におけるR とR 10、R とR 、一般式(P−1e)におけるR とR 10、R とR は互いに結合して環を形成する。ここで形成される環としては、5又は6員環が好ましい。
Figure 2012231125
Figure 2012231125
以下に、本発明で使用できるピレン誘導体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
一般式(P−1a)〜(P−1e)で表されるピレン誘導体は、下記スキームに従い合成することができる。
Figure 2012231125
上記スキーム中、R 〜R 10は一般式(P−1)におけるR 〜R 10と同義である。Xはハロゲン原子を表す。
[ペリレン誘導体]
ペリレン誘導体としては、従来から知られているペリレン誘導体を使用できるが、下記一般式(PE−1)で表される化合物が好ましく使用される。
Figure 2012231125
式中、RPE 〜RPE は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、シリル基、エステル基、アミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、これらは更に置換基を有していても良い。また、これらは互いに結合して環を形成しても良い。
PE 〜nPE は、それぞれ独立に、0〜3の整数を表す。nPE 〜nPE が2以上のとき、複数のRPE 〜RPE はそれぞれ互いに結合して環を形成しても良い。
また、式中の水素原子は重水素原子であっても良い。
PE 〜RPE は、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、シリル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基が好ましく、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、シリル基がより好ましい。こられの基は置換基を有していてもよく、置換基としては前述の置換基群Aで挙げた基が挙げられる。置換基を複数有する場合には、該置換基同士が連結して環を形成してもよい。
PE 〜nPE は、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
一般式(PE−1)で表される化合物としては、以下の一般式(PE−1a)〜(PE−1f)のいずれかで表される化合物が好ましい。
一般式(PE−1a)〜(PE−1f)において、Rpeは、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、シリル基、エステル基、アミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表す。これらは更に置換基を有していてもよい。更に、一般式(PE−1d)〜(PE−1f)におけるRpeは、それぞれ独立に、5員又は6員の環を形成し、該環は更に置換基を有してもよい。
また、一般式(PE−1a)〜(PE−1f)中の水素原子は重水素原子であってもよい。
peとしては、好ましくは、アルキル基(メチル基、プロピル基、ブチル基など)、アリール基(フェニル基、ナフチル基など)、ヘテロ環基(ピリジル基など)、アミノ基、シリル基、アミド基である。
pe及びRpeが形成する環が有してもよい置換基としては、アルキル基(メチル基、ブチル基など)、アリール基(フェニル基など)が挙げられる。
Figure 2012231125
以下に、本発明で使用できるペリレン誘導体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2012231125
一般式(PE−1)で表されるペリレン誘導体は、下記スキームに従い合成することができる。
Figure 2012231125
上記スキーム中、Rpeは、一般式(PE−1)におけるRPE 〜RPE と同義である。Xはハロゲン原子を表す。
[一般式(R−1)で表されるπ共役化合物]
一般式(R−1)で表されるπ共役化合物について説明する。該化合物は、明確な融点を示さず、60℃以上のガラス転移点を有し、分子量400〜2500の範囲にあり、電荷輸送性のアミン系のπ共役化合物であって、該π共役化合物が内接する最小直径の円筒の長さ(L)と直径(D)の比(L/D)が2.5以上である。
Figure 2012231125
(ここで、Ar〜Arは各々独立に、2価の炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を表し、Ar〜Arは各々独立に、炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を表し、ArとArを構成する2つの芳香族炭化水素基が直接結合又は置換基を介して結合してArとArが置換するNとで縮合複素環を形成しても良く、ArとArを構成する2つの芳香族炭化水素基が直接結合又は置換基を介して結合してArとArが置換するNとで縮合複素環を形成しても良い。L及びLは各々独立に、ビニレン基又はアセチレン基を表す。l、m、n、o及びpは各々独立に、0〜6の整数を表すが、l、n及びpの何れか1つは0ではない。)
一般式(R−1)で示されるπ共役化合物としては、下一般式(R−2)又は(R−3)で示されるπ共役化合物が好ましい化合物として挙げられる。
Figure 2012231125
(ここで、Ar〜Ar、L、L及びl〜pは、前記一般式(R−1)と同じ意味である。Rは各々独立に、置換基を表す。qは各々独立に、0〜5の整数を表す。)
Figure 2012231125
(ここで、Arは、前記一般式(R−1)と同じ意味である。Rは各々独立に、置換基を表す。qは各々独立に、0〜5の整数を表す。)
前記一般式(R−1)で表されるπ共役化合物は、明確な融点を示さず、60℃以上のガラス転移点を有し、分子量400〜2500の範囲にあり、電荷輸送性のアミン系π共役化合物である。そして、このπ共役化合物が内接する最小直径の円筒の長さ(L)と直径(D)の比(L/D)は、2.5以上である。ここで、(L/D)はπ共役化合物の分子の細長さを規定する数値であり、大きいほど細長いことを意味する。細長い分子である場合、その配向制御の効果が大きい。したがって、(L/D)は3〜10の範囲が好ましい。また、アミン系π共役化合物は、化合物骨格(芳香族環含有骨格)の末端にアミノ基又はN−複素環基をする化合物が好ましい。一般式(R−1)で表わされる化合物の中には、一般式(R−2)及び一般式(R−3)で表わされる化合物がある。
上記アミノ基としては−N(Ar)(ここで、Arは芳香族基である)で表わされる芳香族アミノ基が好ましい。また、N−複素環基は環状アミノ基であり、化合物骨格の末端にN原子で結合するN−カルバゾリル基、N−フェノキサジニル基、N−フェノチアジニル基等のN−複素環基が好ましい。
一般式(R−1)において、Ar〜Arは各々独立に、2価の炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を表し、Ar〜Arは各々独立に、炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を表し、ArとAr、及び、ArとArは、Ar〜Arを構成する2つの芳香族炭化水素基が直接結合又は置換基を介して結合してArとAr、及び、ArとArが置換するNとで縮合複素環を形成しても良い。また、−NArAr又は−NArとArは環状アミノ基を形成しても良い。ここで、縮合複素環とは中心に該Nを含む複素環がありその両側に縮合する芳香族炭化水素基がある構造と理解される。具体的にはN−カルバゾリル基等があるが、3環には限定されず4環以上であってもよく、置換基を有してもよい。
及びLは各々独立に、ビニレン基又はアセチレン基を表す。
l、m、n、o及びpは各々独立に、0〜6の整数を表すが、l、n及びpの何れか1つは0ではない。l、m、n、o及びpの合計は2〜10の範囲が好ましく、これは前記(L/D)に関係する。また、l、m、n、o又はpが6より大きい整数となると、π共役化合物の分子量が大きくなるために、蒸着製膜が困難となるので、好ましくは、l、m、n、o及びpは0〜3の整数であり、l、n及びpの何れか1つは0ではない整数であることがよい。
上記、π共役化合物は、π共役化合物の分子が内接する最小直径の円筒の長さ(L)と直径(D)の比(L/D)が2.5以上であることが好ましい。L/Dが大きくなると、π共役化合物の分子量が大きくなるために、蒸着製膜が困難となる好ましくない。好ましくは2.5以上10.0以下であり、特に好ましくは2.5以上5.0以下である。
一般式(R−1)で表わされる化合物の中でも好ましい化合物には一般式(R−2)及び一般式(R−3)で表わされる化合物がある。
一般式(R−2)において、Ar〜Ar、L、L及びl〜pは、一般式(R−1)におけるAr〜Ar、L、L及びl〜pと同じ意味を有する。また、一般式(R−3)において、Arは、一般式(R−1)におけるArと同じ意味を有する。
一般式(R−2)及び(R−3)において、Rは各々独立に、置換基を表し、該置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適宜適用できる。Rで表される置換基としてはアルキル基が好ましい。
qは各々独立に、0〜5の整数を表し、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0又は1である。
一般式(R−1)において、Ar〜Arは、炭素数6〜30の炭化水素系芳香族化合物から2個の水素をとって生じる2価の炭化水素系芳香族基であり、Ar〜Arは、炭素数6〜30の炭化水素系芳香族化合物から1個の水素をとって生じる1価の炭化水素系芳香族基であるが、かかる炭化水素系芳香族化合物としては、ベンゼン、ビフェニル、ターフェニルのほか、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、フェナンスレン、クリセン、コロネン、フルオレン等の縮環構造を例示することができる。上記炭化水素系芳香族基を与える芳香族炭化水素化合物の例を以下に示すが、これらに限定するものではない。以下に示す例は置換基を有しない例であるが、炭素数が上記範囲であればアルキル基のような置換基を有することができる。
Figure 2012231125
上記π共役化合物は明確な融点を示さず、60℃以上のガラス転移点を示す。好ましいTgは60〜300℃である、この温度を超えるTgであると、蒸着製膜を行う際の基板温度の制御を行うために多大な装置負荷を必要とすることや、基板に製膜されたπ共役化合物の昇華が起きるため、好ましくない。また、このπ共役化合物の分子量は400〜2500の範囲であり、好ましくは400〜1000の範囲である。この分子量を超えると蒸着製膜が困難となる。
以下に一般式(R−1)で表されるπ共役化合物の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2012231125
本発明における蛍光材料としては、上記一般式(P−1a)〜(P−1d)で示されるピレン誘導体及び上記一般式(R−1)で示されるπ共役化合物が好ましく、上記記載の化合物128、129及び133〜179のような対称性が高いピレン誘導体並びに上記一般式(R−1)で示されるπ共役化合物がより好ましく、上記記載の具体例で示されるπ共役化合物が特に好ましい。上記記載のピレン誘導体及び上記記載のπ共役化合物は、高い配向度(S)を実現できるものである。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、2nm〜500nmであるのが好ましく、中でも、外部量子効率の観点で、3nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜100nmであるのが更に好ましい。
本発明の素子における発光層は、発光材料のみで構成されていても良く、ホスト材料と発光材料の混合層とした構成でも良い。発光材料は一種であっても二種以上であっても良い。ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は一種であっても二種以上であっても良く、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。
更に、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。
また、発光層は一層であっても二層以上の多層であってもよい。また、それぞれの発光層が異なる発光色で発光してもよい。
また、発光層において、発光材料以外のホスト材料などが平板状材料であることも好ましい。
本発明の発光層における発光材料の含有量は、0.1質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜25質量%がより好ましく、5質量%〜20質量%が特に好ましい。
<ホスト材料>
前記発光層は、更にホスト材料を含む事が好ましい。ホスト材料としては、正孔輸送性ホスト材料であっても、電子輸送性ホスト材料であってもよいが、正孔輸送性ホスト材料を用いることができる。
本発明に用いられるホスト材料として、以下の化合物を含有していても良い。例えば、ピロール、インドール、カルバゾール(例えばCBP(4,4’−ジ(9−カルバゾイル)ビフェニル))、アザインドール、アザカルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、チオフェン、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレン、ペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体及びそれらの誘導体(置換基や縮環を有していてもよい)、トリフェニレン誘導体等の芳香族炭化水素化合物等を挙げることができる。
本発明におけるホスト材料としては、発光材料の配向の観点から、平板状のホスト材料であることが好ましく、後述しているようなカルバゾール化合物又はトリフェニレン誘導体がより好ましく、トリフェニレン誘導体が更に好ましい。
本発明における発光層において、前記ホスト材料三重項最低励起エネルギー(Tエネルギー)が、前記発光材料のTエネルギーより高いことが色純度、発光効率、駆動耐久性の点で好ましい。
また、本発明の発光層におけるホスト材料の含有量は、特に限定されるものではないが、発光効率、駆動電圧の観点から、発光層を形成する全化合物質量に対して15質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
本発明においては、ホスト材料として、カルバゾール化合物である一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物の少なくとも1つ以上を含むことが好ましい。
一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物は発光層中に30〜99質量%含まれることが好ましく、40〜97質量%含まれることがより好ましく、50〜95質量%含まれることが特に好ましい。また、一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物を、複数の有機層に用いる場合はそれぞれの層において、上記の範囲で含有することが好ましい。
一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物は、いずれかの有機層に、一種類のみを含有していてもよく、複数の一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物を任意の割合で組み合わせて含有していてもよい。
前記ホスト材料は下記一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2012231125
(一般式(4−1)及び(4−2)中、d、eは0〜3の整数を表し、少なくとも一方は1以上である。fは1〜4の整数を表す。Rは置換基を表し、Rは複数存在する場合、Rは互いに異なっていても同じでも良い。また、Rの少なくとも1つは下記一般式(5)で表されるカルバゾール基を表す。)
Figure 2012231125
(一般式(5)中、Rはそれぞれ独立に置換基を表す。gは0〜8の整数を表す。)
はそれぞれ独立に置換基を表し、具体的にはハロゲン原子、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、又は一般式(5)で表される置換基である。Rが一般式(5)を表さない場合、好ましくは炭素数10以下のアルキル基、炭素数10以下の置換又は無置換のアリール基であり、更に好ましくは炭素数6以下のアルキル基である。
はそれぞれ独立に置換基を表し、具体的にはハロゲン原子、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、好ましくは炭素数10以下のアルキル基、炭素数10以下の置換又は無置換のアリール基であり、更に好ましくは炭素数6以下のアルキル基である。
gは0〜8の整数を表し、電荷輸送を担うカルバゾール骨格を遮蔽しすぎない観点から0〜4が好ましい。また、合成容易さの観点から、カルバゾールが置換基を有する場合、窒素原子に対し、対称になるように置換基を持つものが好ましい。
一般式(4−1)において、電荷輸送能を保持する観点で、dとeの和は2以上である事が好ましい。また、他方のベンゼン環に対しRがメタで置換することが好ましい。その理由として、オルト置換では隣り合う置換基の立体障害が大きいため結合が開裂しやすく、耐久性が低くなる。また、パラ置換では分子形状が剛直な棒状へと近づき、結晶化しやすくなるため高温条件での素子劣化が起こりやすくなる。具体的には以下の構造で表される化合物である事が好ましい。
Figure 2012231125
上記式において、Rは一般式(4−1)におけるRと同義であり、h及びiはそれぞれ独立に、0又は1であり、0が好ましい。
はそれぞれ独立に置換基を表す。gは0〜8の整数を表す。
及びgの好ましい範囲は上述の一般式(5)におけるものと同様である。
一般式(4−2)において、電荷輸送能を保持する観点で、fは2以上である事が好ましい。fが2又は3の場合、同様の観点からRが互いにメタで置換することが好ましい。具体的には以下の構造で表される化合物である事が好ましい。
Figure 2012231125
上記式においてRはそれぞれ独立に置換基を表す。gは0〜8の整数を表す。
及びgの好ましい範囲は上述の一般式(5)におけるものと同様である。
一般式(4−1)及び(4−2)が水素原子を有する場合、水素の同位体(重水素原子等)も含む。この場合化合物中の全ての水素原子が水素同位体に置き換わっていてもよく、また一部が水素同位体を含む化合物である混合物でもよい。好ましくは一般式(5)におけるRが重水素によって置換されたものであり、特に好ましくは以下の構造が挙げられる。
Figure 2012231125
更に置換基を構成する原子は、その同位体も含んでいることを表す。
一般式(4−1)及び(4−2)で表される化合物は、種々の公知の合成法を組み合わせて合成することが可能である。 最も一般的には、カルバゾール化合物に関してはアリールヒドラジンとシクロヘキサン誘導体との縮合体のアザーコープ転位反応の後、脱水素芳香族化による合成(L.F.Tieze,Th.Eicher著、高野、小笠原訳、精密有機合成、339頁(南江堂刊))が挙げられる。また、得られたカルバゾール化合物とハロゲン化アリール化合物のパラジウム触媒を用いるカップリング反応に関してはテトラヘドロン・レターズ39巻617頁(1998年)、同39巻2367頁(1998年)及び同40巻6393頁(1999年)等に記載の方法が挙げられる。反応温度、反応時間については特に限定されることはなく、前記文献に記載の条件が適用できる。また、mCPなどのいくつかの化合物は市販されているものを好適に用いる事ができる。
本発明の一般式(4−1)及び(4−2)で表される化合物は、真空蒸着プロセスで薄層を形成することが好ましいが、溶液塗布などのウェットプロセスも好適に用いることが出来る。化合物の分子量は、蒸着適性や溶解性の観点から2000以下であることが好ましく、1200以下であることがより好ましく、800以下であることが特に好ましい。また蒸着適性の観点では、分子量が小さすぎると蒸気圧が小さくなり、気相から固相への変化がおきず、有機層を形成することが困難となるので、250以上が好ましく、300以上が特に好ましい。
一般式(4−1)及び(4−2)は、以下に示す構造若しくはその水素原子が1つ以上重水素原子で置換された化合物であることが好ましい。
Figure 2012231125
上記式においてR及びRはそれぞれ独立に置換基を表す。
以下に、本発明における一般式(4−1)及び(4−2)で表される化合物の具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
また、ホスト材料として、トリフェニレン誘導体も好ましく、下記一般式(Tp−1)で表されるトリフェニレン誘導体(以下単に「トリフェニレン誘導体」と称する場合がある)が好ましい。
一般式(Tp−1)で表されるトリフェニレン誘導体は炭素原子と水素原子のみからなり、化学的安定性の点で優れるため、駆動耐久性が高く、高輝度駆動時の各種変化がおきにくいという効果を奏する。
一般式(Tp−1)で表されるトリフェニレン誘導体は、分子量が400〜1200の範囲であることが好ましく、より好ましくは400〜1000であり、更に好ましくは400〜800である。分子量が400以上であれば良質なアモルファス薄膜が形成でき、分子量が1200以下であると溶媒への溶解性や昇華及び蒸着適正の面で好ましい。
一般式(Tp−1)で表されるトリフェニレン誘導体はその用途が限定されることはなく、発光層だけでなく有機層内のいずれの層に更に含有されてもよい。
Figure 2012231125
(一般式(Tp−1)において、R12〜R23はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、又は、シアノ基、アルキル基、フェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、若しくはトリフェニレニル基で置換されていてもよいフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、若しくはトリフェニレニル基であるか、又は、これらを組み合わせてなる基を表す。ただし、R12〜R23が全て水素原子になることはない。)
12〜R23が表すアルキル基としては、置換基若しくは無置換の、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、又はtert−ブチル基である。
12〜R23として好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、若しくはトリフェニレニル基(これらは更にアルキル基、フェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、若しくはトリフェニレニル基で置換されていてもよい)で置換されていてもよい、フェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、若しくはトリフェニレニル基であることが更に好ましい。
フェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、若しくはトリフェニレニル基(これらは更にアルキル基、フェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、若しくはトリフェニレニル基で置換されていてもよい)で置換されていてもよい、ベンゼン環であることが特に好ましい。
一般式(Tp−1)におけるアリール環の総数は2〜8個であることが好ましく、3〜5個であることが好ましい。この範囲とすることで、良質なアモルファス薄膜が形成でき、溶媒への溶解性や昇華及び蒸着適正が良好になる。
12〜R23は、それぞれ独立に、総炭素数が20〜50であることが好ましく、総炭素数が20〜36であることがより好ましい。この範囲とすることで、良質なアモルファス薄膜が形成でき、溶媒への溶解性や昇華及び蒸着適正が良好になる。
本発明の一の態様において、前記一般式(Tp−1)で表されるトリフェニレン誘導体は下記一般式(Tp−2)で表されるトリフェニレン誘導体であることが好ましい。
Figure 2012231125
(一般式(Tp−2)中、複数のArは同一であり、シアノ基、アルキル基、フェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、又はトリフェニレニル基で置換されていてもよいフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、トリフェニレニル基、又はこれらを組み合わせてなる基を表す。)
Arが表すアルキル基及びアルキル基、フェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、又はトリフェニレニル基で置換されていてもよいフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、又はトリフェニレニル基としては、R12〜R23で挙げたものと同義であり、好ましいものも同様である。
本発明の他の態様において、前記一般式(Tp−1)で表されるトリフェニレン誘導体は、下記一般式(Tp−3)で表されるトリフェニレン誘導体であることが好ましい。
Figure 2012231125
(一般式(Tp−3)中、Lは、シアノ基、アルキル基、フェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、又はトリフェニレニル基で置換されていてもよいフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、トリフェニレニル基又はこれらを組み合わせて成るn価の連結基を表す。nは1〜6の整数を表す。)
Lが表すn価の連結基を形成するアルキル基、フェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、又はトリフェニレニル基としては、R12〜R23で挙げたものと同義である。
Lとして好ましくは、アルキル基又はベンゼン環で置換されていてもよいベンゼン環、フルオレン環、又はこれらを組み合わせて成るn価の連結基である。
以下にLの好ましい具体例を挙げるがこれらに限定されるものではない。なお具体例中*でトリフェニレン環と結合する。
Figure 2012231125
nは1〜5であることが好ましく、1〜4であることがより好ましい。
本発明の他の態様において、前記一般式(Tp−1)で表されるトリフェニレン誘導体は、下記一般式(Tp−4)で表されるトリフェニレン誘導体であることが好ましい。
Figure 2012231125
(一般式(Tp−4)において、複数存在する場合のArは同一であり、Arはシアノ基、アルキル基、フェニル基、ナフチル基、トリフェニレニル基、又はこれらを組み合わせてなる基を表す。p、及びqはそれぞれ独立に0又は1を表すが、pとqが同時に0になることはない。p、及びqが0を表す場合、Arは水素原子を表す。)
Arとして好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、トリフェニレニル基を組み合わせてなる基であり、より好ましくは、メチル基、t−ブチル基、フェニル基、トリフェニレニル基を組み合わせてなる基である。
Arは、メタ位が炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、トリフェニレニル基、又はこれらを組み合わせてなる基で置換されたベンゼン環であることが特に好ましい。
本発明にかかるトリフェニレン誘導体を有機電界発光素子の発光層のホスト材料や発光層に隣接する層の電荷輸送材料として使用する場合、発光材料より薄膜状態でのエネルギーギャップ(発光材料が燐光発光材料の場合には、薄膜状態での最低励起三重項(T)エネルギー)が大きいと、発光がクエンチしてしまうことを防ぎ、効率向上に有利である。一方、化合物の化学的安定性の観点からは、エネルギーギャップ及びTエネルギーは大き過ぎない方が好ましい。一般式(Tp−1)で表されるトリフェニレン誘導体の膜状態でのTエネルギーは、52kcal/mol以上80kcal/mol以下であることが好ましく、55kcal/mol以上68kcal/mol)以下であることがより好ましく、58kcal/mol以上63kcal/mol以下であることが更に好ましい。特に、発光材料として燐光発光材料を用いる場合には、Tエネルギーが上記範囲となることが好ましい。
エネルギーは、材料の薄膜の燐光発光スペクトルを測定し、その短波長端から求めることができる。例えば、洗浄した石英ガラス基板上に、材料を真空蒸着法により約50nmの膜厚に成膜し、薄膜の燐光発光スペクトルを液体窒素温度下でF−7000日立分光蛍光光度計(日立ハイテクノロジーズ)を用いて測定する。得られた発光スペクトルの短波長側の立ち上がり波長をエネルギー単位に換算することによりTエネルギーを求めることができる。
以下に、本発明にかかるトリフェニレン誘導体の具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
Figure 2012231125
上記本発明にかかる芳香族炭化水素化合物として例示した化合物は、国際公開第05/013388号パンフレット、国際公開第06/130598号パンフレット、国際公開第09/021107号パンフレットに記載の方法で合成できる。
合成後、カラムクロマトグラフィー、再結晶等による精製を行った後、昇華精製により精製することが好ましい。昇華精製により、有機不純物を分離できるだけでなく、無機塩や残留溶媒等を効果的に取り除くことができる。
なお、トリフェニレン誘導体は、発光層以外にも、発光層と陰極の間の発光層に隣接する有機層に含有されることがより好ましいが、その用途が限定されることはなく、有機層内のいずれの層に更に含有されてもよい。本発明にかかるトリフェニレン誘導体の導入層としては、発光層、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層、励起子ブロック層、電荷ブロック層のいずれか、若しくは複数に含有することができる。
トリフェニレン誘導体が含有される、発光層と陰極の間の発光層に隣接する有機層は電荷ブロック層又は電子輸送層であることが好ましく、電荷ブロック層であることがより好ましい。
トリフェニレン誘導体を発光層に隣接する層に含有することで、素子の効率と耐久性が向上する。発光層が励起されると励起子が発光層と隣接層の界面に偏り、隣接層を破壊する現象が起こるが、トリフェニレン誘導体は耐久性の高い構造を有しているため、励起子により破壊されにくいため、上記のような効果が得られると考えられる。
トリフェニレン誘導体は合成容易さの観点から炭素原子と水素原子のみからなることが好ましい。
トリフェニレン誘導体を発光層以外の層に含有させる場合は、70〜100質量%含まれることが好ましく、85〜100質量%含まれることがより好ましい。トリフェニレン誘導体を発光層に含有させる場合は、発光層の全質量に対して0.1〜99質量%含ませることが好ましく、1〜95質量%含ませることがより好ましく、10〜95質量%含ませることが更に好ましい。
有機電界発光素子を高温駆動時や素子駆動中の発熱に対して安定して動作させる観点から、本発明にかかるトリフェニレン誘導体のガラス転移温度(Tg)は60℃以上400℃以下であることが好ましく、65℃以上300℃以下であることがより好ましく、80℃以上180℃以下であることが更に好ましい。
また、ホスト材料として、配列状態の規則性がより高くなるという理由から、平面性の高いホスト材料(以下、“平板状ホスト化合物”ともいう)であることが好ましく、具体的にはアスペクト比が3以上の形状を有する化合物がより好ましい。
アスペクト比とは、化合物の分子長と分子厚みとの比(分子長/分子厚み)である。
配向性の観点から、本発明に用いるホスト材料はアスペクト比が3以上であることが好ましく、アスペクト比が3.5以上であることがより好ましい。
ここで、分子長及び分子厚みとは、発光層の説明において定義したものと同義である。
更に、本発明の発光層に使用されるホスト材料としては、平板状ホスト化合物の中でも円盤状化合物であることが好ましく、以下に対応するディスコティック液晶性ホスト化合物がより好ましい。
〔ディスコティック液晶性ホスト化合物〕
ディスコティック液晶性ホスト化合物は、平面性の高い円盤状の分子からなる液晶相を形成する。
ディスコティック液晶性ホスト化合物としては、分子中心の母核に対して、直鎖のアルキル基、アルコキシ基、置換ベンゾイルオキシ基が母核の側鎖として放射線状に置換した構造の化合物も含まれる。分子又は分子の集合体が、回転対称性を有し、一定の配向を付与できる化合物であることが好ましい。
ディスコティック液晶性ホスト化合物としては、トリフェニレン誘導体、ピレン誘導体、トリアジン誘導体、及びカルバゾール誘導体のいずれかより選択されることが好ましく、トリフェニレン誘導体、ピレン誘導体、及びトリアジン誘導体のいずれかより選択されることがより好ましく、トリフェニレン誘導体であることが最も好ましい。
〔ディスコティック液晶性トリフェニレン誘導体〕
液晶性を示すトリフェニレン誘導体としては、従来から知られているディスコティック液晶性のトリフェニレン誘導体であれば使用できるが、例えば下記一般式(T−I)で表されるトリフェニレン誘導体を挙げることができる。
Figure 2012231125
上記一般式(T−I)において、Rは、R −、R −O−、R −CO−O−又はR −O−CO−を意味する。これら基を持つ化合物が全てディスコティック液晶性ではないが、公知技術等に基づきディスコティック液晶性となる適切な基を選択して使用することが出来る。R としては、アルキル基、アリール基、アルキル基にフェニレン基やシクロヘキシレン基等の環が組み合わされたもの、アルキル基の炭素−炭素間に酸素原子が配置されたもの等がある。
としては、具体的には、R −、R −O−、R −O−R −、R −O−R −O−、R −O−Ph−COO−、R −(O−R nT−O−Ph−COO−、R −O−Ph−CH=CH−COO−、CH=CH−COO−R −O−Ph−COO−が挙げられる。ここで、R は重合性基を有していてもよいアルキル基を表し、R はアルキレン基を表し、Phは置換基を有していてもよいフェニレン基を表し、n、は−(O−R )−の繰り返し数であり、1以上の整数を表す。
は重合性基を有していてもよいアルキル基を表し、重合性基を有する場合、アルキル基の最末端に重合性基を有することがN相の発現性の観点で好ましい。重合性基としては、アクリル酸エステル基、メタクリル酸エステル基、クロトン酸エステル基、エポキシ基等が挙げられ、重合の速度、合成の容易性及びコストの点で、アクリル酸エステル基、メタクリル酸エステル基が好ましく、アクリル酸エステル基がより好ましい。
で表される重合性基を有していてもよいアルキル基におけるアルキル基部分の炭素数は、好ましくは1〜20の範囲であり、より好ましくは1〜15の範囲であり、更に好ましくは3〜10の範囲である。
で表されるアルキレン基の炭素数は、好ましくは1〜20の範囲であり、より好ましくは1〜15の範囲であり、更に好ましくは3〜10の範囲である。
Phは置換基を有していてもよいフェニレン基を表し、有していてもよい置換基としてはフッ素原子などのハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基などが挙げられ、N相の発現性の観点で、アルキル基が好ましい。置換基としてのアルキル基、アルコキシ基の炭素数は、好ましくは1〜20の範囲であり、より好ましくは1〜10の範囲であり、更に好ましくは1〜6の範囲である。
は、−(O−R )−の繰り返し数であり、1以上の整数を表す。nは好ましくは1〜10の整数であり、より好ましくは1〜6の整数であり、更に好ましくは1〜3の整数である。
としては、N相の発現性の観点で、R −O−Ph−COO−、R −(O−R )n−O−Ph−COO−、R −O−Ph−CH=CH−COO−が好ましく、R −O−Ph−COO−が更に好ましい。
上記一般式(T−I)で表されるトリフェニレン誘導体は、N相を発現するという点で、下記一般式(T−II)で表されるトリフェニレン誘導体であることが好ましい。
Figure 2012231125
上記一般式(T−II)において、R’は、R −O−Ph−CO−、R −(O−R )n−O−Ph−CO−、又はR −O−Ph−CH=CH−CO−を表す。R 、Ph、R 、及びnの定義は、前記一般式(T−I)におけるR 、Ph、R 、及びnと同義である。また上記一般式(T−II)におけるR 、Ph、R 、及びnの具体例及び好ましい範囲も、前記一般式(T−I)におけるものと同様である。
’は、N相の発現が良好であることから、以下の一般式(T−II−1)〜(T−II−5)のいずれかで表されることがより好ましい。
Figure 2012231125
上記一般式(T−II−1)〜(T−II−5)中、n及びn’はそれぞれ独立に、1以上の整数を表す。
は、重合性基を表す。
nは、1以上の整数を表す。nは、好ましくは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜15の整数であり、更に好ましくは3〜10の整数である。
n’は、1以上の整数を表す。n’は、好ましくは1〜10の整数であり、より好ましくは1〜6の整数であり、更に好ましくは1〜3の整数である。
は、重合性基を表し、その具体例及び好ましい範囲は、前記一般式(T−I)においてR で表されるアルキル基が有していてもよい重合性基の具体例及び好ましい範囲と同様である。
上記一般式(T−I)で表されるトリフェニレン誘導体は、電気的酸化に強いという点で、下記一般式(T−III)で表されるトリフェニレン誘導体であることもまた好ましい。
Figure 2012231125
上記一般式(T−III)において、Rは、R −、R −O−、R −CO−O−又はR −O−CO−を意味する。R としては、アルキル基、アリール基、アルキル基にフェニレン基やシクロヘキシレン基等の環が組み合わされたもの、アルキル基の炭素−炭素間に酸素原子が配置されたもの等がある。Rの具体例及び好ましい範囲は、前記一般式(T−I)におけるRの具体例及び好ましい範囲と同様である。
本発明における液晶性を示すトリフェニレン誘導体の中でも、液晶相を20℃〜300℃の範囲で発現させるものが好ましい。より好ましくは40℃〜280℃であり、更に好ましくは60℃〜250℃である。ここで20℃〜300℃で液晶相を発現するとは、液晶温度範囲が20℃をまたぐ場合(例えば、10℃〜22℃)や、300℃をまたぐ場合(例えば、298℃〜310℃)も含む。40℃〜280℃と60℃〜250℃に関しても同様である。
以下に、液晶性を示すトリフェニレン誘導体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2012231125
本発明の発光層におけるホスト材料の含有量は、発光層中15〜97質量%であることが好ましく、30〜95質量%であることがより好ましく、50〜95質量%であることが更に好ましい。
(電荷輸送層)
電荷輸送層とは、有機電界発光素子に電圧を印加した際に電荷移動が起こる層をいう。具体的には正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層、正孔ブロック層、電子輸送層又は電子注入層が挙げられる。
−正孔注入層、正孔輸送層−
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。
本発明に関し、有機層として、電子受容性ドーパントを含有する正孔注入層又は正孔輸送層を含むことが好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層に使用される材料としては、2−TNATA、TPD、NPD、DNTPDなどのアリールアミン誘導体や、CBP、mCP、TCTAなどのカルバゾール誘導体、銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニンなどのフタロアシアニン誘導体、アルファー4T。アルファー6Tなどのチオフェン誘導体、フルオレン誘導体、キノキサリン誘導体などの公知の材料が挙げられ、好ましくはアリールアミン誘導体、フタロシアニン誘導体、キノキサリン誘導体、カルバゾール誘導体であり、より好ましくはアリールアミン誘導体、キノキサリン誘導体である。
正孔注入層の膜厚は一般的に5nm〜200nmであり、好ましくは10nm〜100nmであり、より好ましくは10nm〜80nmである。
正孔輸送層の膜厚は一般的に5nm〜200nmであり、好ましくは5nm〜100nmであり、より好ましくは5nm〜80nmである。
−電子注入層、電子輸送層−
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。
電子注入層、電子輸送層に使用される材料としては、PBD、ターシャリーブチルPBDなどのオキサジアゾール誘導体、イミダゾピリジン誘導体、トリフェニレン誘導体、アザカルバゾール誘導体、Bphen、BCPなどのフェナントレン誘導体、Alq、Balqなどのアルミ錯体、ガリウム錯体、亜鉛錯体など金属錯体などの公知の材料が挙げられ、好ましくはイミダゾピリジン誘導体、トリフェニレン誘導体、フェナントレン誘導体、アルミ錯体、ガリウム錯体、亜鉛錯体など金属錯体であり、より好ましくはイミダゾピリジン誘導体、トリフェニレン誘導体、フェナントレン誘導体、アルミ錯体である。
電子注入層の膜厚は一般的に5nm〜100nmであり、好ましくは20nm〜80nmであり、より好ましくは25nm〜60nmである。
電子輸送層の膜厚は一般的に1nm〜100nmであり、好ましくは20nm〜80nmであり、より好ましくは25nm〜60nmである。
正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0165〕〜〔0167〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
−正孔ブロック層−
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、アルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリノラート)4−フェニルフェノレート(Aluminum(III)bis(2−methyl−8−quinolinato)4−phenylphenolate(BAlqと略記する))等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(2,9−Dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline(BCPと略記する))等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子ブロック層−
電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が、陽極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陽極側で隣接する有機層として、電子ブロック層を設けることができる。
電子ブロック層を構成する有機化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送層として挙げたものが適用できる。
電子ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
電子ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
(第1の中間有機層)
本発明における第1の中間有機層は、陽極と発光層との間に位置する少なくとも一層の有機層からなり、該少なくとも一層の有機層としては、前述の正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層が挙げられる。第1の中間有機層は、少なくとも一層の正孔輸送層を含有することが好ましく、正孔注入層及び正孔輸送層からなることがより好ましい。
第1の中間有機層の膜厚T1は一般的に5nm〜200nmであり、好ましくは10nm〜150nmであり、より好ましくは10nm〜120nmである。
(第2の中間有機層)
本発明における第2の中間有機層は、陰極と発光層との間に位置する少なくとも一層の有機層からなり、該少なくとも一層の有機層としては、前述の正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層が挙げられる。第2の中間有機層は、少なくとも一層の電子輸送層を含有することが好ましく、二層の電子輸送層、又は、電子注入層及び電子輸送層からなることがより好ましい。
第2の中間有機層の膜厚T2は20nmより厚く、80nm未満であり、好ましくは20nmより厚く80nm未満であり、電力効率の観点から、より好ましくは25nm以上60nm未満である。
(第1の中間有機層の膜厚T1、第2の中間有機層の膜厚T2)
本発明において、第1の中間有機層の膜厚T1(nm)と、第2の中間有機層の膜厚T2(nm)との関係は、1.1<T1/T2<4.0、かつ、20nm<T2<80nmであるが、外部量子効率及び電力効率の観点から、好ましくは1.2<T1/T2<3.5、かつ、20nm<T2<80nmであり、より好ましくは1.2<T1/T2<3.0、かつ、25nm<T2<80nmである。
本発明に係る発光材料の極大発光波長が600〜700nmである場合、第1の中間有機層の膜厚T1(nm)と、第2の中間有機層の膜厚T2(nm)との関係が、1.2<T1/T2<4.0、かつ、30nm<T2<80nmであることが外部量子効率及び電力効率の観点から好ましい。より好ましくは、1.5<T1/T2<3.5、かつ、30nm<T2<80nmであり、更に好ましくは、1.8<T1/T2<3.0、かつ、50nm<T2<80nmである。
極大発光波長が600〜700nmである発光材料としては、前述の白金錯体が挙げられる。
本発明に係る発光材料の極大発光波長が400〜500nmである場合、第1の中間有機層の膜厚T1(nm)と、第2の中間有機層の膜厚T2(nm)との関係が、1.1<T1/T2<3.0、かつ、20nm<T2<70nmであることが外部量子効率及び電力効率の観点から好ましい。より好ましくは、1.2<T1/T2<2.8、かつ、25nm<T2<60nmであり、更に好ましくは、1.2<T1/T2<2.5、かつ、30nm<T2<50nmである。
極大発光波長が400〜500nmである発光材料としては、前述のピレン誘導体、π共役化合物が挙げられ、好ましくはピレン誘導体である。
発光材料の極大発光波長は、絶対量子収率測定装置、分光蛍光光度計などにより測定可能である。
<保護層>
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0169〕〜〔0170〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
<封止容器>
本発明の素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
封止容器については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0171〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
(駆動)
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明の発光素子は、種々の公知の工夫により、光取り出し効率を向上させることができる。例えば、基板表面形状を加工する(例えば微細な凹凸パターンを形成する)、基板・ITO層・有機層の屈折率を制御する、基板・ITO層の膜厚を制御すること等により、光の取り出し効率を向上させ、外部量子効率及び電力効率を向上させることが可能である。
本発明の発光素子は、陽極側から発光を取り出す、いわゆるトップエミッション方式である。
本発明における有機EL素子は、共振器構造を有しても良い。例えば、透明基板上に、屈折率の異なる複数の積層膜よりなる多層膜ミラー、透明又は半透明電極、発光層、及び金属電極を重ね合わせて有する。発光層で生じた光は多層膜ミラーと金属電極を反射板としてその間で反射を繰り返し共振する。
別の好ましい態様では、透明基板上に、透明又は半透明電極と金属電極がそれぞれ反射板として機能して、発光層で生じた光はその間で反射を繰り返し共振する。
共振構造を形成するためには、2つの反射板の有効屈折率、反射板間の各層の屈折率と厚みから決定される光路長を所望の共振波長の得るのに最適な値となるよう調整される。第一の態様の場合の計算式は特開平9−180883号明細書に記載されている。第2の態様の場合の計算式は特開2004−127795号明細書に記載されている。
本発明の有機電界発光素子の外部量子効率としては、5%以上が好ましく、7%以上がより好ましい。外部量子効率の数値は20℃で素子を駆動したときの外部量子効率の最大値、若しくは、20℃で素子を駆動したときの100〜300cd/m付近での外部量子効率の値を用いることができる。
本発明の有機電界発光素子の内部量子効率は、30%以上であることが好ましく、50%以上が更に好ましく、70%以上が更に好ましい。素子の内部量子効率は、外部量子効率を光取り出し効率で除して算出される。通常の有機EL素子では光取り出し効率は約20%であるが、基板の形状、電極の形状、有機層の膜厚、無機層の膜厚、有機層の屈折率、無機層の屈折率等を工夫することにより、光取り出し効率を20%以上にすることが可能である。
(本発明の発光素子の用途)
本発明の発光素子は、発光装置、ピクセル、表示素子、表示装置、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、照明装置、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、又は光通信等に好適に利用できる。特に、発光装置、照明装置、表示装置等の発光輝度が高い領域で駆動されるデバイスに好ましく用いられる。
次に、図2を参照して本発明の発光装置について説明する。
本発明の発光装置は、前記有機電界発光素子を用いてなる。
図2は、本発明の発光装置の一例を概略的に示した断面図である。
図2の発光装置20は、透明基板(支持基板)2、有機電界発光素子10、封止容器16等により構成されている。
有機電界発光素子10は、基板2上に、陽極(第一電極)3、有機層11、陰極(第二電極)9が順次積層されて構成されている。また、陰極9上には、保護層12が積層されており、更に、保護層12上には接着層14を介して封止容器16が設けられている。なお、各電極3、9の一部、隔壁、絶縁層等は省略されている。
ここで、接着層14としては、エポキシ樹脂等の光硬化型接着剤や熱硬化型接着剤を用いることができ、例えば熱硬化性の接着シートを用いることもできる。
本発明の発光装置の用途は特に制限されるものではなく、例えば、照明装置のほか、テレビ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電子ペーパ等の表示装置とすることができる。
(照明装置)
次に、図3を参照して本発明の実施形態に係る照明装置について説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る照明装置の一例を概略的に示した断面図である。
本発明の実施形態に係る照明装置40は、図3に示すように、前述した有機EL素子10と、光散乱部材30とを備えている。より具体的には、照明装置40は、有機EL素子10の基板2と光散乱部材30とが接触するように構成されている。
光散乱部材30は、光を散乱できるものであれば特に制限されないが、図3においては、透明基板31に微粒子32が分散した部材とされている。透明基板31としては、例えば、ガラス基板を好適に挙げることができる。微粒子32としては、透明樹脂微粒子を好適に挙げることができる。ガラス基板及び透明樹脂微粒子としては、いずれも、公知のものを使用できる。このような照明装置40は、有機電界発光素子10からの発光が散乱部材30の光入射面30Aに入射されると、入射光を光散乱部材30により散乱させ、散乱光を光出射面30Bから照明光として出射するものである。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、操作等は本発明の主旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って本発明の範囲は以下の具体例に制限されるものではない。
以下、溶媒の混合比は体積比を表す。
(合成例1)
<E−1の合成>
Figure 2012231125
(化合物1aの合成)
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(1.6g)、4,5−ジメチル−1,2−フェニレンジアミン(0.73g)のエタノール溶液(30ml)に酢酸5滴を1ml駒込ピペットで滴下し、80℃で6時間反応させた。析出した固体を濾取し、エタノールで再結晶することにより、化合物1a(2.0g)を得た。
(E−1の合成)
化合物1a(0.9g)、酢酸ナトリウム(0.19g)のアセトニトリル溶液(30ml)に、PtCl(0.61g)のDMSO(ジメチルスルホキシド)溶液(15ml)を80℃にて滴下し、7時間反応させた。反応液を濾過し、THFで再結晶することにより、E−1(1.04g)を得た。なお、化合物の同定は元素分析、NMR及びMASSスペクトルにより行った。
(PL(フォトルミネセンス)保持率の評価)
<実験例1>
洗浄した石英基板を蒸着装置に入れ、下記表1に示すホスト材料と発光材料を下記表1に示す発光材料のドープ濃度(質量濃度)で共蒸着させた膜(発光層)を作成し、これを素子Bとした。
素子Bにおいて形成した前記膜上に、金属アルミニウム70nmをこの順に蒸着し陰極とした。
この積層体を、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止して得た素子を素子Aとした。
素子A及び素子Bの発光層における発光材料のオーダーパラメータ(配向度(S))としては、上述のようにして形成した膜(発光層)を、ATR−IRの変角測定することにより算出した。
また、絶対PL量子効率測定装置C9220−02(浜松ホトニクス(株)製)を用いて、各素子の量子収率を測定することにより、作製した素子A及び素子Bの絶対PL(フォトルミネセンス)量子効率を測定し、それぞれPL(A)及びPL(B)とした。
得られたPL(A)及びPL(B)から、PL(フォトルミネセンス)保持率を以下のように算出した。
PL保持率=PL(A)/PL(B)
一般的に、金属(上記の金属アルミニウムなど)を積層することにより、光励起され、発生した燐光成分のうち、金属と垂直方向に振動する光波成分が金属で消光されることで、膜から外部へ放出されなくなり、量子収率/PL保持率が低下する。一方で、発光材料が配向することで消光が低減し、PL保持率が増加する(すなわち、維持される)。
<実験例2及び3>
実験例1におけるホスト材料、発光材料及び発光材料のドープ濃度(質量濃度)を、下記表1に記載するように変更した以外は、実験例1と同様にしてオーダーパラメータ(配向度(S))及びPL保持率を求めた。以上の結果を下記表1に記載する。
Figure 2012231125
表1に記載した発光材料及びホスト材料の構造を以下に示す。
Figure 2012231125
表1の結果から分かるように、発光層における発光材料のオーダーパラメータ(配向度(S))が高いほど、PL保持率も高くなり、オーダーパラメータが0.7以上である実験例1は特にPL保持率に優れていた。これは、オーダーパラメータが0.7以上となることにより、金属による消光を受ける成分の発光の割合が大きく低減され、外部(ガラス基板)に取り出せる光の効率が向上したためと推測される。従って、本発明のようなオーダーパラメータが0.7以上である素子は、そのようなオーダーパラメータの条件を満たさない従来の素子に対して、高い外部量子効率を達成し得る。
(実施例1〜3並びに比較例1〜7)
厚み0.5mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(OA−10、日本電気硝子株式会社製、表面抵抗10Ω/□(Ω/sq.ともいう)、屈折率1.47)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機層を順次蒸着した。
第1層(正孔注入層):HIL−1 :膜厚10nm
第2層(正孔輸送層):HTL−1 :膜厚50nm
第3層(発光層):E−1及びH−1(質量比9:91) :膜厚30nm
第4層(第1の電子輸送層):Balq :膜厚5nm
第5層(第2の電子輸送層):Alq :膜厚30nm
この上に、フッ化リチウム1nm及び金属アルミニウム70nmをこの順に蒸着し陰極とした。なお、フッ化リチウム1nmは発光層と陰極との間に位置する層であるが、無機層であるため、本願の第2の中間有機層の膜厚には含まれない。
この積層体を、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、実施例1の素子を得た。
また実施例1の素子の発光層における発光材料のオーダーパラメータ(配向度(S))としては、洗浄した石英基板を蒸着装置に入れ、上述の第3層(発光層)と同じ材料及び組成の発光材料とホスト材料を共蒸着させた膜(発光層)を作成し、これをATR−IRの変角測定することにより算出した該膜中の発光材料のオーダーパラメータ(配向度(S))の値を用いた。なお発光材料が、基板と水平方向に配向していることは、このように算出した発光材料のオーダーパラメータ(配向度(S))が0.7以上であることにより確認された。
同様に各層の材料及び膜厚を下記表2に示す材料及び膜厚にした以外は、実施例1と同様にして実施例2及び3、並びに、比較例1〜7の各素子を得た。
素子の性能は以下のように評価した。
(a) 外部量子効率
東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400を用いて、直流電圧を各素子に印加し発光させ、その輝度をトプコン社製輝度計BM−8を用いて測定した。発光スペクトルと発光波長は浜松ホトニクス製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定した。これらを元に輝度が500cd/m付近の外部量子効率を輝度換算法により算出した。
なお、実施例1〜3、比較例1〜3については、比較例1における外部量子効率の結果を1.0とした時の相対値を表2に記載した。効率は数字が大きいほど好ましい。
また、比較例4及び5については、比較例5における外部量子効率の結果を1.0とした時の相対値を、比較例6及び7については、比較例7における外部量子効率の結果を1.0とした時の相対値を表2に記載した。
(b) 電力効率
東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400を用いて、直流電圧を各素子に印加し発光させ、その輝度をトプコン社製輝度計BM−8を用いて測定した。発光スペクトルと発光波長は浜松ホトニクス製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定した。これらを元に輝度が500cd/m付近の、電力効率(lm/W)を算出した。なお、実施例1〜3、比較例1〜3については、比較例1における電力効率の結果を1.0とした時の相対値を表2に記載した。また、比較例4及び5については、比較例5における電力効率の結果を1.0とした時の相対値を、比較例6及び7については、比較例7における電力効率の結果を1.0とした時の相対値を表2に記載した。効率は数字が大きいほど好ましい。
以上の結果を、各素子における第1の中間有機層の膜厚T1、第2の中間有機層の膜厚T2、T1/T2の値及び発光材料の極大発光波長と共に下記表2に記載する。
Figure 2012231125
Figure 2012231125
表2に記載した前掲以外の材料の構造を以下に示す。
Figure 2012231125
表2の結果から、オーダーパラメータ(配向度(S))が同じである、実施例1〜3及び比較例1〜3を比較すると、1.1<T1/T2<4.0、かつ、T2<80nmの関係を満たす実施例1〜3は、比較例1〜3に対し外部量子効率及び電力効率が向上していた。また比較例4及び5、並びに、比較例6及び7から、オーダーパラメータ(配向度(S))が0.7未満の場合、1.1<T1/T2<4.0の関係を満たす比較例4及び6は、その関係を満たさない比較例5及び7に対して外部量子効率及び電力効率が同じか又は劣る傾向にあった。
以上のように、オーダーパラメータ(配向度(S))が0.7以上であり、1.1<T1/T2<4.0、かつ、T2<80nmの関係を満たす本発明の実施例は、高い外部量子効率及び高い電力効率の両方を同時に満足することができることが分かる。
(実施例4)
厚み0.7mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(OA−10、日本電気硝子株式会社製、ITO層の厚さ:70nm、基板の屈折率1.47)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機層を順次蒸着した。
第1層(正孔注入層):HIL−2 :膜厚40nm
第2層(正孔輸送層):HTL−2 :膜厚10nm
第3層(発光層):BE−1及びH−3(質量比5:95) :膜厚30nm
第4層(第1の電子輸送層):ETL−3 :膜厚30nm
この上に、フッ化リチウム1nm及び金属アルミニウム70nmをこの順に蒸着し陰極とした。なお、フッ化リチウム1nmは発光層と陰極との間に位置する層であるが、無機層であるため、本願の第2の中間有機層の膜厚には含まれない。
この積層体を、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、実施例4−1の素子を得た。
同様に各層の材料及び膜厚を下記表3に示す材料及び膜厚にした以外は、実施例4−1と同様にして実施例4−2〜9、比較例8−1〜5の各素子を得た。
実施例1と同様に外部量子効率及び電力効率を算出した。比較例8−1の結果を基準とした相対値を、発光材料のオーダーパラメータ(配向度(S))、各素子におけるT1、T2、T1/T2の値及び発光材料の極大発光波長と共に下記表3に記載する。
Figure 2012231125
Figure 2012231125
(実施例5)
各層の材料及び膜厚を下記表4に示す材料及び膜厚にした以外は、実施例4−1と同様にして実施例5−1〜9、比較例9−1〜5の各素子を得た。
実施例1と同様に外部量子効率及び電力効率を算出した。比較例9−1の結果を基準とした相対値を、発光材料のオーダーパラメータ(配向度(S))、各素子におけるT1、T2、T1/T2の値及び発光材料の極大発光波長と共に下記表4に記載する。
Figure 2012231125
Figure 2012231125
(実施例6)
各層の材料及び膜厚を下記表5に示す材料及び膜厚にした以外は、実施例4−1と同様にして実施例6−1〜9、比較例10−1〜5の各素子を得た。
実施例1と同様に外部量子効率及び電力効率を算出した。比較例10−1の結果を基準とした相対値を、発光材料のオーダーパラメータ(配向度(S))、各素子におけるT1、T2、T1/T2の値及び発光材料の極大発光波長と共に下記表5に記載する。
Figure 2012231125
Figure 2012231125
(実施例7)
各層の材料及び膜厚を下記表6に示す材料及び膜厚にした以外は、実施例4−1と同様にして実施例7−1〜9、比較例11−1〜5の各素子を得た。
実施例1と同様に外部量子効率及び電力効率を算出した。比較例11−1の結果を基準とした相対値を、発光材料のオーダーパラメータ(配向度(S))、各素子におけるT1、T2、T1/T2の値及び発光材料の極大発光波長と共に下記表6に記載する。
Figure 2012231125
Figure 2012231125
表3〜6に記載した材料の構造を以下に示す。
Figure 2012231125
表3〜6の結果から発光材料として蛍光材料を用いた場合においても、オーダーパラメータ(配向度(S))が0.7以上であり、1.1<T1/T2<4.0、かつ、20nm<T2<80nmの関係を満たす本発明の実施例は、高い外部量子効率及び高い電力効率の両方を同時に満足することができることが分かる。
(実施例8)
厚み0.7mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(OA−10、日本電気硝子株式会社製、ITO層の厚さ:70nm、基板の屈折率1.47)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機層を順次蒸着した。
第1層(正孔注入層):HIL−2 :膜厚40nm
第2層(正孔輸送層):HTL−2 :膜厚10nm
第3層(発光層):BE−1及びH−3(質量比5:95) :膜厚25nm
第4層(第1の電子輸送層):ETL−1 :膜厚30nm
この上に、フッ化リチウム1nm及び金属アルミニウム70nmをこの順に蒸着し陰極とした。なお、フッ化リチウム1nmは発光層と陰極との間に位置する層であるが、無機層であるため、本願の第2の中間有機層の膜厚には含まれない。
この積層体を、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、実施例8の素子を得た。
(比較例12)
第1層(正孔注入層):HIL−2 :膜厚95nm
第2層(正孔輸送層):HTL−2 :膜厚30nm
に変更した以外には、実施例8と同様に比較例12の素子を得た。
実施例8及び比較例12の素子につき、実施例1と同様に外部量子効率及び電力効率を算出した。比較例12の結果を基準とした相対値を、発光材料のオーダーパラメータ(配向度(S))、各素子におけるT1、T2、T1/T2の値及び発光材料の極大発光波長と共に下記表7に記載する。
Figure 2012231125
(実施例9)
厚み0.7mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(OA−10、日本電気硝子株式会社製、ITO層の厚さ:70nm、基板の屈折率1.47)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機層を順次蒸着した。
第1層(正孔注入層):HIL−2 :膜厚40nm
第2層(正孔輸送層):HTL−2 :膜厚10nm
第3層(発光層):BE−1及びH−3(質量比5:95) :膜厚40nm
第4層(第1の電子輸送層):ETL−1 :膜厚30nm
この上に、フッ化リチウム1nm及び金属アルミニウム70nmをこの順に蒸着し陰極とした。なお、フッ化リチウム1nmは発光層と陰極との間に位置する層であるが、無機層であるため、本願の第2の中間有機層の膜厚には含まれない。
この積層体を、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、実施例9の素子を得た。
(比較例13)
第1層(正孔注入層):HIL−2 :膜厚95nm
第2層(正孔輸送層):HTL−2 :膜厚30nm
に変更した以外には、実施例9と同様に比較例13の素子を得た。
実施例9及び比較例13の素子につき、実施例1と同様に外部量子効率及び電力効率を算出した。比較例13の結果を基準とした相対値を、発光材料のオーダーパラメータ(配向度(S))、各素子におけるT1、T2、T1/T2の値及び発光材料の極大発光波長と共に下記表8に記載する。
Figure 2012231125
(実施例10−1)
厚み0.7mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(OA−10、日本電気硝子株式会社製、ITO層の厚さ:50nm、基板の屈折率1.47)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機層を順次蒸着した。
第1層(正孔注入層):HIL−2 :膜厚40nm
第2層(正孔輸送層):HTL−2 :膜厚10nm
第3層(発光層):BE−3及びH−3(質量比5:95) :膜厚30nm
第4層(第1の電子輸送層):ETL−1 :膜厚30nm
この上に、フッ化リチウム1nm及び金属アルミニウム70nmをこの順に蒸着し陰極とした。なお、フッ化リチウム1nmは発光層と陰極との間に位置する層であるが、無機層であるため、本願の第2の中間有機層の膜厚には含まれない。
この積層体を、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、実施例10−1の素子を得た。
(実施例10−2)
第1層(正孔注入層):HIL−2 :膜厚50nm
第2層(正孔輸送層):HTL−2 :膜厚15nm
に変更した以外には、実施例10−1と同様に実施例10−2の素子を得た。
(比較例14)
第1層(正孔注入層):HIL−2 :膜厚95nm
第2層(正孔輸送層):HTL−2 :膜厚30nm
に変更した以外には、実施例10−1と同様に比較例14の素子を得た。
実施例10−1、2及び比較例14の素子につき、実施例1と同様に外部量子効率及び電力効率を算出した。比較例14の結果を基準とした相対値を下記表9に記載する。
Figure 2012231125
表7〜9の結果からもわかるように、発光層やITO膜の膜厚を変化させた場合においても、オーダーパラメータ(配向度(S))が0.7以上であり、1.1<T1/T2<4.0、かつ、20nm<T2<80nmの関係を満たす本発明の実施例は、高い外部量子効率及び高い電力効率の両方を同時に満足することができることが分かる。
(実施例11)基板上に光散乱層(光取り出し層)を形成した態様
〔微粒子層転写材料の作製〕
<凹凸緩和層の形成>
厚みが100μmであるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム製の基材上に、下記組成の凹凸緩和層用塗布液を塗布し、乾燥させることにより、平均厚みが20μmである凹凸緩和層を形成した。
なお、凹凸緩和層の平均厚みは、凹凸緩和層の一部を切り取り、走査型電子顕微鏡(S−3400N、日立ハイテク株式会社製)で10箇所測定した平均値である(以下同様にして測定した)。
<<凹凸緩和層用塗布液>>
バインダーA:40質量部、バインダーB:25質量部、可塑剤1:10質量部、界面活性剤1:0.5質量部、及びメチルエチルケトン25質量部を混合して、凹凸緩和層用塗布液を調製した。
−バインダーA−
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(モル比)=55/11.7/4.5/28.8(商品名:アロマテックスFM601、三井化学株式会社製、重量平均分子量=90,000、固形分濃度21質量%)
−バインダーB−
・スチレン/アクリル酸共重合体(モル比)=63/37(商品名:アロセット7055、株式会社日本触媒製、重量平均分子量=8,000、固形分濃度41質量%)
−可塑剤1−
・2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化学株式会社製)
−界面活性剤1−
・下記構造物1・・・30質量%
Figure 2012231125
・メチルエチルケトン・・・70質量%
<中間層の形成>
次に、前記凹凸緩和層上に、下記組成の中間層用塗布液を塗布し、乾燥させることにより、平均厚みが1.6μmである中間層を形成した。
−中間層用塗布液−
ポリビニルアルコール(PVA205(鹸化率=88%)、株式会社クラレ製)2.1質量部、ポリビニルピロリドン(PVP、K−30;アイエスピー・ジャパン株式会社製)0.95質量部、メタノール44質量部、及び蒸留水53質量部を混合して、中間層用塗布液を調製した。
<微粒子層の形成>
次に、中間層上に、下記のようにして調製した微粒子層組成物1を塗布し、乾燥させることにより、平均厚みが10μmである微粒子層を形成した。
<<微粒子層組成物1>>
微粒子分散物1:30質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(MMPG−Ac、ダイセル化学株式会社製)8質量部を、温度24℃(±2℃)で混合して、150rpmで10分間攪拌した。次いで、メチルエチルケトン53質量部、バインダーC:5質量部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.002質量部、DPHA液4.2質量部、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)アミノ−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン0.16質量部、界面活性剤1:0.044質量部を、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で、150rpm、30分間攪拌して、微粒子層組成物を調製した。
−微粒子分散物1−
・第1の微粒子として、日産化学株式会社製 オプトビーズ2000M[固形分100質量%](平均粒径2μm)・・・45質量%
・第2の微粒子として、テイカ社製 微粒子酸化チタン MT−05(平均粒径10nm、屈折率2.72)・・・9.5質量%
・下記構造式で表される分散剤(化合物1)・・・0.5質量%
Figure 2012231125
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28(モル比)のランダム共重合物、重量平均分子量3.7万)・・・5質量%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・40質量%
−バインダーC−
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比のランダム共重合物、重量平均分子量3.8万)・・・27質量%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・73質量%
−DPHA液−
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、日本化薬株式会社製、商品名:KAYARAD DPHA)・・・76質量%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・24質量%
最後に、作製した微粒子層上に、厚み12μmのポリプロピレン製のカバーフィルムを貼付して設けることにより、微粒子層転写材料を作製した。
ガラス基板(OA−10、日本電気硝子株式会社、屈折率1.47)を洗浄容器に入れ、中性洗剤中で超音波洗浄した後、純水中で超音波洗浄し、120℃で120分間加熱乾燥を行った。乾燥後、前記基板上にシランカップリング液〔N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3質量%水溶液、商品名:KBM603、信越化学工業株式会社製〕をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄、加熱乾燥(80℃で2時間)を行った。
次に、得られたシランカップリング処理ガラス基板に、上記のように作製した微粒子層転写材料からカバーフィルムを除去し、除去後に露出した微粒子層の表面と前記シランカップリング処理ガラス基板の表面とが接するように重ね合わせ、ラミネーターを用いて、100℃で2分間加熱した基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分の条件でラミネートした。
その後、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日ハイテク電子エンジニアリング株式会社製)で露光、100℃で30分間熱処理し、基板と微粒子層間はほぼ隙間無く密着し、基材(ベースフィルム)を保護シートとした、微粒子層付きの高屈折率ガラス基板を作製した。
次に、前記微粒子層付きの高屈折率ガラス基板の微粒子層とは反対側の面に、スパッタ法によりITO(Indium Tin Oxide)を厚みが100nmとなるように成膜した。
第1層(正孔注入層)の蒸着以降は実施例1と同様にして、有機電界発光素子を作製した。
(実施例12)屈折率が1.8以上の高屈折率ガラス基板上に光散乱層(光取り出し層)を形成した態様
上記実施例11に記載のガラス基板を、SLH−53(オハラ社製、屈折率1.81)に変更した以外には、実施例11と同様に有機電界発光素子を作製した。
上記実施例11及び12で作製した素子について、実施例1と同様に外部量子効率及び電力効率を評価した。結果を、表2に掲載した実施例1及び比較例1の結果と共に表10に記載した。
Figure 2012231125
上記表10の結果から分かるように、光散乱層(取り出し層)を設けることで、外部量子効率及び電力効率が増加でき、更に基板として屈折率が1.8以上の高屈折率ガラスを用いることで、より高い外部量子効率及び電力効率が得られることが明らかになった。
2・・・基板
3・・・陽極
4・・・正孔注入層
5・・・正孔輸送層
6・・・発光層
7・・・第1の電子輸送層
8・・・第2の電子輸送層
9・・・陰極
10・・・有機電界発光素子
11・・・有機層
12・・・保護層
14・・・接着層
15・・・光取り出し層
16・・・封止容器
20・・・発光装置
30・・・光散乱部材
30A・・・光入射面
30B・・・光出射面
31・・・透明基板
32・・・微粒子
40・・・照明装置

Claims (10)

  1. 基板上に、陽極、少なくとも一層の有機層からなる第1の中間有機層、発光層、少なくとも一層の有機層からなる第2の中間有機層及び陰極をこの順に有し、前記陽極側から光を取り出す有機電界発光素子であって、
    前記発光層が、基板と水平方向に配向している発光材料を含有し、かつ、前記発光材料の前記発光層におけるオーダーパラメータが0.7以上であり、
    前記第1の中間有機層の膜厚T1(nm)と、前記第2の中間有機層の膜厚T2(nm)との関係が、1.1<T1/T2<4.0、かつ、20nm<T2<80nmである、有機電界発光素子。
  2. 前記発光材料が、白金錯体、ピレン誘導体又は下記一般式(R−1)で表されるπ共役化合物である、請求項1に記載の有機電界発光素子。
    Figure 2012231125

    (ここで、Ar〜Arは各々独立に、2価の炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を表し、Ar〜Arは各々独立に、炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を表し、ArとArを構成する2つの芳香族炭化水素基が直接結合又は置換基を介して結合してArとArが置換するNとで縮合複素環を形成しても良く、ArとArを構成する2つの芳香族炭化水素基が直接結合又は置換基を介して結合してArとArが置換するNとで縮合複素環を形成しても良い。L及びLは各々独立に、ビニレン基又はアセチレン基を表す。l、m、n、o及びpは各々独立に、0〜6の整数を表すが、l、n及びpの何れか1つは0ではない。)
  3. 前記発光層が更にホスト材料を含有し、該ホスト材料が、トリフェニレン誘導体である、請求項1又は2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記発光材料の極大発光波長が600〜700nmであり、前記第1の中間有機層の膜厚T1(nm)と、前記第2の中間有機層の膜厚T2(nm)との関係が、1.2<T1/T2<4.0、かつ、30nm<T2<80nmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記発光材料の極大発光波長が400〜500nmであり、前記第1の中間有機層の膜厚T1(nm)と、前記第2の中間有機層の膜厚T2(nm)との関係が、1.1<T1/T2<3.0、かつ、20nm<T2<70nmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  6. 前記基板上に、光取り出し層が形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  7. 前記基板の屈折率が1.8以上である、請求項6に記載の有機電界発光素子。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を用いた発光装置。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を用いた表示装置。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を用いた照明装置。
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