JP2012229798A5 - - Google Patents
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Description
上記課題を解決するための手段として、本発明は、ロータを挟んでそのロータ軸方向両側に配置される一対のパッドと、該一対のパッドのうち一方をロータに押し付ける一つのピストンと、該ピストンが移動可能に配置されるシリンダを有するキャリパ本体と、該キャリパ本体に設けられる電動モータと、前記キャリパ本体に設けられ、前記ピストンを推進して制動位置に保持させるパーキングブレーキ機構と、を備えたディスクブレーキにおいて、前記パーキングブレーキ機構は、ボールアンドランプ機構とねじ機構とを有し、前記電動モータの回転によって前記ボールアンドランプ機構と前記ねじ機構とが前記ピストンを前記制動位置に移動させ、前記ねじ機構で前記ボールアンドランプ機構の作動を制限することにより前記ピストンを前記制動位置に保持することを特徴とする。
さらにモータ38が駆動されて、ねじ機構52の作用によりピストン12によるディスクロータDへの押圧力が発生し始めると、今度は、その押圧力に伴う軸力によってプッシュロッド53とナット55との螺合部で発生する回転抵抗が増大して、ナット55を前進させるための必要回転トルクT2が増大していく。そして、必要回転トルクT2は、ボールアンドランプ機構28を作動、すなわち回転直動ランプ31を前進させるための必要回転トルクT1よりも大きくなる。この結果、プッシュロッド53の回転が停止して、プッシュロッド53と相対的な回転が規制されるリテーナ26を介してベースナット33の回転が停止する。すると、図6に示すように、回転直動ランプ31が回転しながら軸方向に前進することで、ねじ機構52、すなわちプッシュロッド53及びナット55を介してピストン12が前進し、ピストン12のディスクロータDへの押圧力が増大する。このとき、回転直動ランプ31には、回転ランプ29からの回転トルクの付与により、ボール溝31Dで発生する推力と、ベースナット33との螺合によって発生する推力の合計が付与される。また、このとき、プッシュロッド53は、コイルばね27の付勢力に抗して前進するようになっている。なお、本実施形態では、最初に、ねじ機構52が作動することによりナット55が前進することでピストン12を前進させてディスクロータDへの押圧力を得るので、ねじ機構52の作動により一対のインナ及びアウタブレーキパッド2、3の経時的な摩耗によって変化するピストン12に対するナット55の原位置を調整することができる。
次に、図7の(B)に示すように、回転ランプ29が回転して、ボール32が回転ランプ29及び回転直動ランプ31の各ボール溝29D、31D間における初期位置に戻ると、図8に示すように、回転ランプ29は、ボール32を介して回転直動ランプ31へ回転トルクを伝達し始める。この解除中期段階では、ディスクロータDへの押圧力の反力がナット55に付与されているため、回転ランプ29は、回転直動ランプ31を回転させることができないようになっている。すなわち、大径の回転直動ランプ31とベースナット33との螺合部である雄ねじ部31Cと雌ねじ部33Cとを相対回転させる必要回転トルクT4は、プッシュロッド53とナット55との螺合部53C、55Cを回転させるために必要な回転トルクT5とスプリングクラッチ65による回転抵抗トルクT3との合計必要回転トルクT5+T3よりも小さくなっている。このため、回転ランプ29の回転によって、回転直動ランプ31、リテーナ26及びプッシュロッド53は、一体となってスプリングクラッチ65の付勢力に抗して回転する。これによって、プッシュロッド53とナット55とが相対回転してナット55はピストン12から離間する方向に後退する。
Claims (17)
- ロータを挟んでそのロータ軸方向両側に配置される一対のパッドと、
該一対のパッドのうち一方をロータに押し付ける一つのピストンと、
該ピストンが移動可能に配置されるシリンダを有するキャリパ本体と、
該キャリパ本体に設けられる電動モータと、
前記キャリパ本体に設けられ、前記ピストンを推進して制動位置に保持させるパーキングブレーキ機構と、
を備えたディスクブレーキにおいて、
前記パーキングブレーキ機構は、
ボールアンドランプ機構とねじ機構とを有し、
前記電動モータの回転によって前記ボールアンドランプ機構と前記ねじ機構とが前記ピストンを前記制動位置に移動させ、前記ねじ機構で前記ボールアンドランプ機構の作動を制限することにより前記ピストンを前記制動位置に保持する、ディスクブレーキ。 - 前記ボールアンドランプ機構は、
前記電動モータによる回転が伝達されて回動する入力部材と、
該入力部材と共に回動し、該入力部材との回転差が生じたときに該入力部材との間の回転軸方向の相対距離が増大する従動部材と、を有し、
該従動部材により前記ねじ機構へ回転力を伝達する、請求項1に記載のディスクブレーキ。 - 前記パーキングブレーキ機構は、
前記入力部材と前記従動部材との間の相対距離の増大により前記ピストンに当接する当接部材を有し、
該当接部材と前記シリンダ底部との間に前記ねじ機構が設けられ、
前記ねじ機構は、
前記従動部材側に設けられた第1ねじ部と、
該第1ねじ部に螺合する第2ねじ部が設けられ、前記入力部材と前記従動部材との間に回転差が生じたとき、前記相対距離の増大した距離を前記第1ねじ部と前記第2ねじ部とが相対移動するように、該第1ねじ部と相対回転するスクリュ部材とを備え、
該スクリュ部材は、前記ピストンを前記制動位置に保持した際に前記当接部材に生じる推力を前記第1ねじ部と前記第2ねじ部との螺合部を介して前記キャリパ本体に伝達するように構成される、請求項2に記載のディスクブレーキ。 - 前記入力部材は、前記電動モータによって回動すると共に直動して前記スクリュ部材を移動させ、
前記従動部材は、前記入力部材と前記シリンダ底部との間に配置され、
該従動部材と前記スクリュ部材との間には、前記スクリュ部材に螺合される前記第1ねじ部が一端側に形成され、他端側が前記入力部材を跨いで前記従動部材の外周側へ延びて該従動部材と係合する筒状部材が設けられる、請求項3に記載のディスクブレーキ。 - 前記パーキングブレーキ機構は、
前記ピストンに当接して該ピストンを押圧する当接部材を有し、
前記ねじ機構は、
該当接部材に設けられた当接部材ねじ部と、
前記従動部材側の周方向に設けられた第1ねじ部と、
該第1ねじ部に螺合する第2ねじ部と前記当接部材ねじ部と螺合する第3ねじ部とを有する連結部材と、を備える、請求項2に記載のディスクブレーキ。 - 前記入力部材は、前記電動モータによって回動すると共に直動して前記連結部材を移動させ、
前記従動部材は、前記入力部材と前記シリンダ底部との間に配置され、
該従動部材と前記連結部材との間には、前記連結部材に螺合される前記第1ねじ部が一端側に形成され、他端側が前記入力部材を跨いで前記従動部材の外周側へ延びて該従動部材と係合する筒状部材が設けられる、請求項5に記載のディスクブレーキ。 - 前記ねじ機構は、
前記入力部材と前記従動部材との間の相対距離の増大により前記ピストンを押圧する押圧部材と、
該押圧部材に一端側が螺合され、他端側が前記従動部材の外周に延びて該従動部材と係合する筒状部材と、を備え、
該筒状部材と前記従動部材とは、該従動部材と前記入力部材との間の回転軸方向の相対距離が増大するときに両者の軸方向で当接可能になっており、
前記従動部材に対して前記筒状部材を前記シリンダの底部側に付勢する付勢手段によって係合される、請求項2に記載のディスクブレーキ。 - 前記ねじ機構は、
前記従動部材の外周側に形成される第1ねじ部と、
前記入力部材と前記シリンダ底部との間に介装されるナット部材に形成され、前記第1ねじ部が螺合する第2ねじ部とにより構成される、請求項2に記載のディスクブレーキ。 - 前記パーキングブレーキ機構と前記ピストンとの間には、少なくとも二つのねじ部材からなる押圧部材が螺合状態で介装され、該押圧部材は、前記ナット部材の回転により伸縮可能に構成される、請求項8に記載のディスクブレーキ。
- 前記ボールアンドランプ機構は、
前記キャリパ本体に対して回動が規制される固定ディスク部材と、
該固定ディスク部材に一面側で対向して前記電動モータによる回転が伝達されて回動することで前記ロータ軸方向に移動して他面側で前記ピストンを押圧する可動ディスク部材と、からなり、
前記ねじ機構は、可動ディスク部材の内周側に形成される、請求項1に記載のディスクブレーキ。 - 前記パーキングブレーキ機構は、前記ピストンに当接する当接部材を有し、
該当接部材と前記シリンダ底部との間に前記ねじ機構が設けられ、
前記ねじ機構は、
前記可動ディスク側に設けられる第1ねじ部と、
該第1ねじ部に螺合する第2ねじ部が設けられ、該第1ねじ部と相対回転するスクリュ部材と、を備え、
該スクリュ部材は、前記ピストンを前記制動位置に保持した際に前記当接部材に生じる推力を前記第1ねじ部と前記第2ねじ部との螺合部を介して前記キャリパ本体に伝達するように構成される、請求項10に記載のディスクブレーキ。 - 前記可動ディスク部材は、前記電動モータによって回動すると共に直動して前記スクリュ部材を移動させ、
前記固定ディスク部材は、前記可動ディスク部材と前記シリンダ底部との間に配置され、
該固定ディスク部材と前記スクリュ部材との間には、前記スクリュ部材に螺合される前記第1ねじ部が一端側に形成され、他端側が前記可動ディスク部材を跨いで前記固定ディスク部材の外周側へ延びて該固定ディスク部材と係合する筒状部材が設けられる、請求項11に記載のディスクブレーキ。 - 前記パーキングブレーキ機構は、
前記ピストンに当接して該ピストンを押圧する当接部材を有し、
前記ねじ機構は、
該当接部材に設けられた当接部材ねじ部と、
前記固定ディスク部材側の周方向に設けられた第1ねじ部と、
該第1ねじ部に螺合する第2ねじ部と前記当接部材ねじ部と螺合する第3ねじ部とを有する連結部材と、を備える、請求項10に記載のディスクブレーキ。 - 前記可動ディスク部材は、前記電動モータによって回動すると共に直動して前記連結部材を移動させ、
前記固定ディスク部材は、前記可動ディスク部材と前記シリンダ底部との間に配置され、
該固定ディスク部材と前記連結部材との間には、前記連結部材に螺合される前記第1ねじ部が一端側に形成され、他端側が前記可動ディスク部材を跨いで前記固定ディスク部材の外周側へ延びて該固定ディスク部材と係合する筒状部材が設けられる、請求項13に記載のディスクブレーキ。 - 前記ねじ機構は、
前記可動ディスク部材と前記固定ディスク部材との間の相対距離の増大により前記ピストンを押圧する押圧部材と、
該押圧部材に一端側が螺合され、他端側が前記固定ディスク部材の外周に延びて該固定ディスク部材と係合する筒状部材と、を備え、
該筒状部材と前記固定ディスク部材とは、該固定ディスク部材と前記可動ディスク部材との間の回転軸方向の相対距離が増大するときに両者の軸方向で当接可能になっており、
前記固定ディスク部材に対して前記筒状部材を前記シリンダの底部側に付勢する付勢手段によって係合される、請求項10に記載のディスクブレーキ。 - 前記ねじ機構は、
前記固定ディスク部材の外周側に形成される第1ねじ部と、
前記可動ディスク部材と前記シリンダ底部との間に介装されるナット部材に形成され、前記第1ねじ部が螺合する第2ねじ部とにより構成される、請求項10に記載のディスクブレーキ。 - 前記パーキングブレーキ機構と前記ピストンとの間には、少なくとも二つのねじ部材からなる押圧部材が螺合状態で介装され、該押圧部材は、前記ナット部材の回転により伸縮可能に構成される、請求項16に記載のディスクブレーキ。
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