JP2014122648A - ボールランプ機構及び直動アクチュエータ並びに電動式ディスクブレーキ装置 - Google Patents

ボールランプ機構及び直動アクチュエータ並びに電動式ディスクブレーキ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014122648A
JP2014122648A JP2012277950A JP2012277950A JP2014122648A JP 2014122648 A JP2014122648 A JP 2014122648A JP 2012277950 A JP2012277950 A JP 2012277950A JP 2012277950 A JP2012277950 A JP 2012277950A JP 2014122648 A JP2014122648 A JP 2014122648A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ball
side rotor
ramp
rotor
groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012277950A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Yasui
誠 安井
Makoto Muramatsu
誠 村松
Yuki SAOYAMA
祐輝 竿山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2012277950A priority Critical patent/JP2014122648A/ja
Publication of JP2014122648A publication Critical patent/JP2014122648A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Abstract

【課題】ボールとランプ溝の接触部での面圧を低減してボールランプ機構の負荷容量の増大を図ることである。
【解決手段】駆動側ロータ51と被駆動側ロータ52を同軸上において対向配置し、その両ロータ51、52の互いに対向する面のそれぞれに、溝深さが周方向で漸次変化し、その変化の方向が逆方向とされた対向一対の円弧状のランプ溝56、57を周方向に間隔をおいて複数設け、その対向一対のランプ溝56、57間のそれぞれにボール53を組み込む。駆動側ロータ51のランプ溝56および被駆動側ロータ52のランプ溝57のそれぞれをボール53に対してロータ径方向の2点で接触させて、負荷容量の増大を図る。
【選択図】図2

Description

この発明は、回転運動を直線運動に変換するボールランプ機構およびそのボールランプ機構を用いてブレーキパッド等の被駆動部材を直線駆動する電動および手動式の直動アクチュエータ、ならびに、その電動式直動アクチュエータを用いた電動式ディスクブレーキ装置に関する。
電動モータを駆動源とする電動式直動アクチュエータにおいては、電動モータのロータ軸の回転運動を運動変換機構によって軸方向に移動自在に支持された被駆動部材の直線運動に変換している。
電動式直動アクチュエータに採用された運動変換機構として、特許文献1乃至3に記載されたボールランプ機構が知られている。このボールランプ機構においては、駆動側ロータと被駆動側ロータを同軸上において対向配置し、その両ロータの互いに対向する面のそれぞれに対向一対の円弧状のランプ溝を周方向に間隔をおいて3組設け、各組の対向一対のランプ溝間のそれぞれにボールを組み込んだ構成としている。
ここで、ランプ溝は、溝深さが周方向で漸次変化し、その変化の方向が駆動側ロータのランプ溝と被駆動側ロータのランプ溝とでは逆方向とされている。
特許文献1および2に記載されたボールランプ機構においては、電動モータの駆動により駆動側ロータを回転し、被駆動側ロータに対する駆動側ロータの相対的な回転によりボールをランプ溝に沿って移動させて被駆動側ロータを軸方向に移動させるようにしている。
一方、特許文献3に記載されたボールランプ機構においては、オペレータによるペダルの踏込み操作やレバー操作によって駆動側ロータを回転し、被駆動側ロータに対する駆動側ロータの相対的な回転によりボールをランプ溝に沿って移動させて駆動側ロータを軸方向に移動させるようにしている。
特開2011−202696号公報 特開2011−158058号公報 特開2010−54038号公報
ところで、特許文献1乃至3に記載されたボールランプ機構においては、駆動側ロータおよび被駆動側ロータに形成されたランプ溝のそれぞれが断面円弧状とされてボールに対する接触が1点での接触であるため、その接触部での面圧は高く、異常摩耗や剥離が生じ易くなって大きな推力を発生させることができないという問題があった。
ここで、大きな推力を得るにはボール径を大きくすることが有効であるが、そのボールサイズの変更に応じてランプ溝やロータも大きなサイズに変更する必要が生じ、ボールランプ機構が大型化し、重量も重くなるという問題が発生する。
この発明の課題は、ボールとランプ溝の接触部での面圧を低減してボールランプ機構の負荷容量の増大を図ることである。
上記の課題を解決するため、この発明に係るボールランプ機構においては、駆動側ロータと被駆動側ロータを同軸上において対向配置し、その両ロータの互いに対向する面のそれぞれに、溝深さが周方向で漸次変化し、その変化の方向が逆方向とされた対向一対の円弧状のランプ溝を周方向に間隔をおいて複数設け、その対向一対のランプ溝間のそれぞれにボールを組み込み、前記駆動側ロータと被駆動側ロータの相対的な回転によりボールをランプ溝に沿って移動させて駆動側ロータと被駆動側ロータを軸方向に相対移動させるようにしたボールランプ機構において、前記駆動側ロータのランプ溝および被駆動側ロータのランプ溝のそれぞれをボールに対してロータ径方向の2点で接触させた構成を採用したのである。
上記のように、駆動側ロータのランプ溝および被駆動側ロータのランプ溝のそれぞれをボールに対して2点で接触させることにより、1点で接触させる場合に比較して面圧を約半分とすることができ、負荷容量の増大を図ることができる。その負荷容量を従来のボールランプ機構と同一とすると、ボールランプ機構の小型化、軽量化を図ることができる。
この発明に係るボールランプ機構において、ランプ溝は、二つの相反する方向に傾斜する円弧状面で形成される断面V字状のゴシックアーチ溝からなるものであってもよく、あるいは、二つの相反する方向に傾斜する傾斜面で形成される断面V字状のテーパ溝からなるものであってもよい。
ここで、駆動側ロータと被駆動側ロータの対向部間にボールを保持する保持器を設けると、ボールランプ機構の組立て時や分解時にボールがばらけるのを防止することができ、組立て・分解時の作業性の向上を図ることができる。
この発明に係る電動式直動アクチュエータにおいては、シリンダと、そのシリンダの内径面に沿って摺動可能なピストンと、前記シリンダの軸心上に配置され、電動モータを駆動源として回転駆動される駆動軸と、その駆動軸の回転運動を直線運動に変換して前記ピストンを押圧するボールランプ機構からなる電動式直動アクチュエータにおいて、前記ボールランプ機構として、この発明に係る前述のボールランプ機構を採用したのである。
また、この発明に係る直動アクチュエータにおいては、シリンダと、そのシリンダの内径面に沿って摺動可能なピストンと、そのピストンと同軸上に組み込まれたピストン押圧用のプッシュロッドと、そのプッシュロッドの背部に組み込まれ、オペレータの操作による入力回転を直線運動に変換して前記プッシュロッドを押圧するボールランプ機構とからなる手動式直動アクチュエータにおいて、前記ボールランプ機構として、この発明に係る前述のボールランプ機構を採用したのである。
上記電動式直動アクチュエータおよび手動式直動アクチュエータのいずれにおいても、この発明に係るボールランプ機構の採用によって負荷容量の増大を図ることができ、その負荷容量を従来の直動アクチュエータと同一とした場合には、ボールランプ機構を小型、軽量化を図ることができる分、直動アクチュエータの小型、軽量化を図ることができる。
この発明に係る電動式ディスクブレーキ装置においては、電動式直動アクチュエータによりブレーキパッドを直線駆動し、そのブレーキパッドで車輪と共に回転するディスクロータを押圧して、そのディスクロータに制動力を付与するようにした電動式ディスクブレーキ装置において、前記電動式直動アクチュエータとして、この発明に係る上記電動式直動アクチュエータを採用したのである。
なお、本願での電動式ディスクブレーキ装置とは、いわゆるサービスブレーキに限らず、サービスブレーキを油圧式とした場合の電動パーキングブレーキ装置にも適用できることを含んでいる。
この発明においては、上記のように、駆動側ロータのランプ溝および被駆動側ロータのランプ溝のそれぞれをボールに対して2点で接触させるようにしたので、1点で接触させる場合に比較して面圧を約半分とすることができ、負荷容量の増大を図ることができる。そして、負荷容量を従来のボールランプ機構と同一とすると、ランプ溝やロータの外径を小さくすることができ、ボールランプ機構の小型化、軽量化を図ることができる。
また、駆動側ロータのランプ溝および被駆動側ロータのランプ溝のそれぞれをボールに対して2点で接触させることにより、荷重が負荷される運動変換時に、駆動側ロータおよび被駆動側ロータの相互間における径方向への芯ずれを抑制することができ、偏荷重や振動によるフレティング摩耗の抑制や、耐久性の悪化を抑制することができる。
この発明に係る電動式直動アクチュエータの実施の形態を示す縦断面図 図1の一部を拡大して示す断面図 図2の一部を拡大して示す断面図 図2のIV−IV線に沿った断面図 (イ)はボールとランプ溝の関係を示す展開図、(ロ)は作動状態を示す展開図 ランプ溝の他の例を示す断面図 ボールランプ機構の他の例を示す展開図 この発明に係る電動式ディスクブレーキ装置の実施の形態を示す縦断面図 この発明に係る電動式ディスクブレーキ装置の他の実施の形態を示す縦断面図
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図5は、この発明に係る電動式直動アクチュエータを示す。図1に示すように、電動式直動アクチュエータAは、シリンダ10と、そのシリンダ10内に組み込まれたピストン20と、上記シリンダ10の軸心上に配置された駆動軸30と、その駆動軸30の回転駆動用の電動モータ40と、上記駆動軸30の回転運動を直線運動に変換してピストン20を押圧するボールランプ機構50とからなる。
シリンダ10は、一端が開口し、他端が閉塞する。その閉塞端には電動モータ40を支持するベース板11が設けられている。また、シリンダ10の閉塞端部には軸挿入孔12が形成され、その軸挿入孔12に駆動軸30の後端部が挿通され、外部に臨む駆動軸30の後端部と電動モータ40の上記ベース板11を貫通して外部に臨むロータ軸41の先端部間に、そのロータ軸41の回転を減速して駆動軸30に伝達する歯車式の減速機42が設けられている。
ピストン20は、シリンダ10の内径面に沿って摺動可能な円筒部21を有し、その円筒部21の開口端を先にしてシリンダ10内に組み込まれている。また、ピストン20は、その先端部がシリンダ10の開口端から外部に臨む組込みとされ、その先端部外周とシリンダ10の開口端部間に組み込まれた伸縮可能なベローズ13はシリンダ10の開口端を閉塞し、シリンダ10内に異物が侵入するのを防止する。
また、シリンダ10の開口端部の内周には環状のシール溝14が形成され、そのシール溝14内に組み込まれたシール部材15はピストン20の外径面に弾性接触して、シリンダ10とピストン20の摺動面間をシールしている。
駆動軸30にはシリンダ10の閉塞端部内に位置する部分にフランジ31が設けられ、そのフランジ31はシリンダ10の閉塞端部内に組み込まれたスラスト軸受16によって回転自在に支持されている。また、駆動軸30のシリンダ10の閉塞端から外部に位置する後端部には、シリンダ10の閉塞端と減速機42の出力ギヤ42aとの間に間座17が組み込まれ、その間座17によって駆動軸30は軸方向に非可動の支持とされている。
駆動軸30の先端部はピストン20の円筒部21内に位置しており、その先端部の外周に雄ねじ32が形成されている。
図2に示すように、ピストン20の円筒部21内には円筒状のケース22が組み込まれている。ケース22は後述する被駆動側ロータ52と固定されており、一方、駆動側ロータ51とは回転かつ摺動自在に嵌合されている。ケース22の両端には内向きフランジ23a、23bが設けられ、内部にはボールランプ機構50が組み込まれている。
ボールランプ機構50は、環状の駆動側ロータ51と、その駆動側ロータ51の前側に対向配置された環状の被駆動側ロータ52と、その両ロータ51、52の対向部間に組み込まれたボール53と、上記駆動側ロータ51とケース22の後端に設けられた内向きフランジ23b間に組み込まれて駆動側ロータ51を被駆動側ロータに向けて付勢する弾性部材54とからなる。
駆動側ロータ51は、被駆動側ロータ52に対する背面側にボス部51aを有し、内周には駆動軸30の雄ねじ32にねじ係合する雌ねじ55が設けられている。
被駆動側ロータ52は、駆動軸30の先端部外周に対して隙間をもって嵌合されている。また、被駆動側ロータ52の外径はケース22と固定されており、先端面の外周部がケース22の先端に位置する内向きフランジ23aと軸方向で対向している。
また、被駆動側ロータ52の先端面には円すい形の突出部52aが設けられ、その突出部52aはピストン20の閉塞端面に形成された円すい形凹部24内に嵌合して、その凹部24の円すい面に面接触している。
図2乃至図5に示すように、駆動側ロータ51と被駆動側ロータ52の対向面には3組の対向一対の円弧状のランプ溝56、57が周方向に等間隔に設けられ、その3組の対向一対のランプ溝56、57間のそれぞれにボール53が組み込まれている。
ランプ溝56、57の溝深さは周方向に漸次変化し、その変化の方向は駆動側ロータ51のランプ溝56と被駆動側ロータ52のランプ溝57とでは逆方向になっている。
また、ランプ溝56、57は、断面V字状のゴシックアーチ溝からなり、そのゴシックアーチ溝を形成する二つの相反する方向に傾斜する円弧状面56aのそれぞれがボール53と2点で接触している。
なお、対向一対のランプ溝56、57の組数は3組に限定されるものではない。
実施の形態で示す電動式直動アクチュエータAは上記の構造からなり、図8は、その電動式直動アクチュエータAを採用した電動式ディスクブレーキ装置Bを示す。この電動式ディスクブレーキ装置Bにおいては、図示省略した車輪と共に回転するディスクロータ60の外周囲にキャリパ61を配置し、そのキャリパ61の一端部にディスクロータ60のアウタ側面の外周部と軸方向で対向する爪部62を設け、その爪部62にアウタ側ブレーキパッド63を取り付けている。
また、キャリパ61の他端部に電動式直動アクチュエータAのシリンダ10を一体に設けて、ピストン20をディスクロータ60のインナ側面の外周部に軸方向で対向配置し、そのピストン20の先端部にインナ側ブレーキパッド64を取り付けている。
ここで、キャリパ62は、ナックル等の静止部材に支持された図示省略したホルダにより支持されて、ディスクロータ60の軸方向に移動自在とされている。
なお、ここで電動式ディスクブレーキ装置Bは、サービスブレーキとしてもパーキングブレーキとしても使用することができる。別途ピストン20への圧油の供給によるサービスブレーキを油圧式ブレーキとして使用することもでき、その場合の電動式直動アクチュエータA1の役割は電動パーキングブレーキの機能を発揮する。
図8に示すような電動式ディスクブレーキ装置Bへの電動式直動アクチュエータAの使用状態において、図1に示す電動モータ40を駆動すると、その電動モータ40のロータ軸41の回転が減速機42により減速されて駆動軸30に伝達され、駆動軸30が減速回転する。
この時、駆動軸30の雄ねじ32に駆動側ロータ51の雌ねじ55がねじ係合しており、また、ディスクロータ60に対してインナ側ブレーキパッド64は非接触であってピストン20には軸方向の負荷が作用していないため、駆動軸30の回転により駆動側ロータ51は軸方向に移動する。また、被駆動側ロータ52も駆動側ロータ51と共に軸方向に移動してピストン20を押圧し、その押圧によってピストン20がディスクロータ60に向けて移動する。
ピストン20の移動によりインナ側ブレーキパッド64がディスクロータ60に当接し、そのディスクロータ60を軸方向に押圧し始める。その押圧力の反力はピストン20および被駆動側ロータ52を介して駆動側ロータ51に作用するため、雌ねじ55と雄ねじ32のねじ係合部の接触圧が次第に高くなる。
また、上記反力はそのねじ係合部から駆動軸30に作用し、その駆動軸30からシリンダ10に負荷されるため、爪部62に取付けられたアウタ側ブレーキパッド63がディスクロータ60に接近する方向に向けてキャリパ61が移動し、ディスクロータ60にアウタ側ブレーキパッド63が当接する
一方、雄ねじ32と雌ねじ55の接触圧力の増大により駆動軸30と共に駆動側ロータ51が回転する。この時、駆動側ロータ51は被駆動側ロータ52に対して相対回転し、図5(イ)に示すボール53は、ランプ溝56、57の深溝部から図5(ロ)に示すように、浅溝部に向けて移動する。
ランプ溝56、57に沿ってのボール53の移動により、駆動側ロータ51および被駆動側ロータ52が弾性部材54の弾性に抗して相互に離反する方向に移動して対向間隔が拡がり、アウタ側ブレーキパッド63とインナ側ブレーキパッド64はディスクロータ60の外周部を軸方向両側から強く挟持し、ディスクロータ60に制動力が負荷される。
この時、ボールランプ機構50のボール53とランプ溝56、57の接触部に大きな押圧反力が負荷されることになり、ボール53とランプ溝56、57の接触が1点での接触であると、その接触部での面圧は高く、異常摩耗や剥離が生じ、負荷容量も小さいものとなる。
しかし、実施の形態で示すボールランプ機構50においては、駆動側ロータ51のランプ溝56および被駆動側ロータ52のランプ溝57のそれぞれをゴシックアーチ溝としてボール53との接触を2点での接触しているため、1点で接触させる場合に比較して面圧を約半分とすることができ、負荷容量の増大を図ることができる。
また、負荷容量を1点接触とするボールランプ機構と同一とすると、ランプ溝56、57やロータ51、52の外径を小さくすることができるため、ボールランプ機構50の小型化、軽量化を図ることができると共に、そのボールランプ機構50を採用した直動アクチュエータAや電動式ディスクブレーキ装置Bも小型、軽量化を図ることができる。
図3では、駆動側ロータ51のランプ溝56および被駆動側ロータ52のランプ溝57のそれぞれをボール53に対して2点で接触させるため、ランプ溝56、57のそれぞれを二つの相反する方向に傾斜する円弧状面56aによって形成される断面V字状のゴシックアーチ溝としたがランプ溝56、57はゴシックアーチ溝に限定されるものではない。
例えば、図6に示すように、駆動側ロータ51のランプ溝56および被駆動側ロータ52のランプ溝57のそれぞれを二つの相反する方向に傾斜する傾斜面56b、57bで形成される断面V字状のテーパ溝として、上記二つの傾斜面56b、57bのそれぞれをボール53に接触させるようにしてもよい。
図7は、ボールランプ機構50の他の例を示している。この例においては、3個のボール53を駆動側ロータ51と被駆動側ロータ52間に組み込まれた保持器58で保持している。
上記のように、駆動側ロータ51と被駆動側ロータ52の対向部間にボール53を保持する保持器58を設けると、ボールランプ機構50の組立て時や分解時にボール53がばらけるのを防止することができ、組立て・分解時の作業性の向上を図ることができる。
図9は、パーキングブレーキ機能付きのディスクブレーキ装置を示す。このディスクブレーキ装置においては、キャリパ61の他端部に手動式直動アクチュエータAを設け、その手動式直動アクチュエータAをオペレータにより操作してディスクロータ60に制動力を付与する点で図8に示す電動式直動アクチュエータAと相違している。このため、図8に示す電動式直動アクチュエータAと同一の部品には同一の符号を付して説明を省略する。
ここで、手動式直動アクチュエータAは、図1に示す電動式直動アクチュエータAと同様に、シリンダ10と、そのシリンダ10内に組み込まれた摺動可能なピストン20を有し、上記シリンダ10の閉塞端部内に対する圧油の供給によりピストン20をディスクロータ60に向けて移動させ、アウタ側ブレーキパッド63およびインナ側ブレーキパッド64でディスクロータ60の外周部を軸方向両側から挟持して制動力を付与するようにしている。
また、シリンダ10の閉塞端部内に回転運動を直線運動に変換するボールランプ機構50を組込み、そのボールランプ機構50によりプッシュロッド70および筒状のクラッチ部材71を介してピストン20をディスクロータ60に向けて押圧移動させるようにしている。
ボールランプ機構50は、図2に示すボールランプ機構50と同様に、駆動側ロータ51と被駆動側ロータ52の対向面それぞれに3組の対向一対のランプ溝56、57を周方向に等間隔に設け、各組の対向一対のランプ溝56、57間のそれぞれにボール53を組込み、上記被駆動側ロータ52をシリンダ10の閉塞端部側に位置する組込みとしている。
また、被駆動側ロータ52の外周に駆動側ロータ51を覆う円筒部52bを設け、その円筒部52bの開口端をシリンダ10の閉塞端部の内周に取付けた止め輪18に対向させて被駆動側ロータ52を軸方向に非可動の支持としている。
さらに、駆動側ロータ51にロッド59を設け、そのロッド59を被駆動側ロータ52に形成された中心孔52aおよびシリンダ10の閉塞端部に形成された軸挿入孔12に挿通し、シリンダ10の外部に位置するロッド59の端部にレバー等からなるオペレーティング部材90を取付け、そのオペレーティング部材90をオペレータがペダルを踏み込む操作、あるいは、レバーを揺動させる操作により駆動側ロータ51を回転させ、対向一対のランプン溝56、57に沿うボール53の移動により、駆動側ロータ51を回転させつつ軸方向に移動させて、プッシュロッド70を押圧し、軸方向に移動させるようにしている。
プッシュロッド70は、ボールランプ機構50と対向する端部にフランジ72を有し、そのフランジ72の外周に設けられた突片73が被駆動側ロータ52の円筒部52bに形成された回り止め溝74に係合し、その係合によりプッシュロッド70は回り止めされている。
また、プッシュロッド70にねじ軸部75が設けられ、そのねじ軸部75がクラッチ部材71に形成されたねじ孔76にねじ係合されている。
プッシュロッド70のフランジ72にはリターンスプリング77の弾性力が付与され、その弾性力によりプッシュロッド70は駆動側ロータ51に向けて付勢されている。
クラッチ部材71は、ピストン20内に位置する組込みとされ、その外周に設けられた鍔78とピストン20の内周に取付けられ止め輪79間にアジャスト部80が組み込まれている。アジャスト部80は、特許文献3に記載されているように、シリンダ10の閉塞端部内に対する圧油の供給によりピストン20をディスクロータ60に向けて移動させた際に、クラッチ部材71をねじ軸部75とのねじ係合により回転させつつ軸方向に移動させて、ピストン20に追従させるよう作用する。
上記の構成からなる手動式直動アクチュエータAにおいて、ボールランプ機構50を形成する駆動側ロータ51のランプ溝56および被駆動側ロータ52のランプ溝57のそれぞれは、ボール53に対して2点で接触している。その接触に際しては、図3に示すように、ランプ溝56、57のそれぞれをゴシックアーチ溝としてもよく、あるいは、図6に示すように、断面V字状のテーパ溝として、上記二つの傾斜面56b、57bをボール53に接触させるようにしてもよい。
上記のように、駆動側ロータ51のランプ溝56および被駆動側ロータ52のランプ溝57のそれぞれをボール53に対して2点で接触させることにより、負荷容量の増大を図ることができる。
電動式直動アクチュエータ
手動式直動アクチュエータ
B 電動式ディスクブレーキ装置
10 シリンダ
20 ピストン
30 駆動軸
40 電動モータ
50 ボールランプ機構
51 駆動側ロータ
52 被駆動側ロータ
53 ボール
56 ランプ溝
56a 円弧状面
56b 傾斜面
57 ランプ溝
57a 円弧状面
57b 傾斜面
58 保持器
60 ディスクロータ
63 ブレーキパッド
64 ブレーキパッド
70 プッシュロッド

Claims (7)

  1. 駆動側ロータと被駆動側ロータを同軸上において対向配置し、その両ロータの互いに対向する面のそれぞれに、溝深さが周方向で漸次変化し、その変化の方向が逆方向とされた対向一対の円弧状のランプ溝を周方向に間隔をおいて複数設け、その対向一対のランプ溝間のそれぞれにボールを組み込み、前記駆動側ロータと被駆動側ロータの相対的な回転によりボールをランプ溝に沿って移動させて駆動側ロータと被駆動側ロータを軸方向に相対移動させるようにしたボールランプ機構において、
    前記駆動側ロータのランプ溝および被駆動側ロータのランプ溝のそれぞれをボールに対してロータ径方向の2点で接触させたことを特徴とするボールランプ機構。
  2. 前記ランプ溝が、二つの相反する方向に傾斜する円弧状面で形成される断面V字状のゴシックアーチ溝からなる請求項1に記載のボールランプ機構。
  3. 前記ランプ溝が、二つの相反する方向に傾斜する傾斜面で形成される断面V字状のテーパ溝からなる請求項1に記載のボールランプ機構。
  4. 前記駆動側ロータと被駆動側ロータの対向部間に前記ボールを保持する保持器を設けた請求項1乃至3のいずれか1項に記載のボールランプ機構。
  5. シリンダと、そのシリンダの内径面に沿って摺動可能なピストンと、前記シリンダの軸心上に配置され、電動モータを駆動源として回転駆動される駆動軸と、その駆動軸の回転運動を直線運動に変換して前記ピストンを押圧するボールランプ機構からなる電動式直動アクチュエータにおいて、
    前記ボールランプ機構が請求項1乃至4のいずれか1項に記載のボールランプ機構からなることを特徴とする電動式直動アクチュエータ。
  6. シリンダと、そのシリンダの内径面に沿って摺動可能なピストンと、そのピストンと同軸上に組み込まれたピストン押圧用のプッシュロッドと、そのプッシュロッドの背部に組み込まれ、オペレータの操作による入力回転を直線運動に変換して前記プッシュロッドを押圧するボールランプ機構とからなる手動式直動アクチュエータにおいて、
    前記ボールランプ機構が請求項1乃至4のいずれか1項に記載のボールランプ機構からなることを特徴とする手動式直動アクチュエータ。
  7. 電動式直動アクチュエータによりブレーキパッドを直線駆動し、そのブレーキパッドで車輪と共に回転するディスクロータを押圧して、そのディスクロータに制動力を付与するようにした電動式ディスクブレーキ装置において、
    前記電動式直動アクチュエータが請求項5に記載の電動式直動アクチュエータからなることを特徴とする電動式ディスクブレーキ装置。
JP2012277950A 2012-12-20 2012-12-20 ボールランプ機構及び直動アクチュエータ並びに電動式ディスクブレーキ装置 Pending JP2014122648A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012277950A JP2014122648A (ja) 2012-12-20 2012-12-20 ボールランプ機構及び直動アクチュエータ並びに電動式ディスクブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012277950A JP2014122648A (ja) 2012-12-20 2012-12-20 ボールランプ機構及び直動アクチュエータ並びに電動式ディスクブレーキ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014122648A true JP2014122648A (ja) 2014-07-03

Family

ID=51403299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012277950A Pending JP2014122648A (ja) 2012-12-20 2012-12-20 ボールランプ機構及び直動アクチュエータ並びに電動式ディスクブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014122648A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107298083A (zh) * 2017-06-28 2017-10-27 无锡英捷汽车科技有限公司 一种自增程柱塞式液压制动主缸
CN107299947A (zh) * 2017-06-28 2017-10-27 无锡英捷汽车科技有限公司 一种自增程柱塞
US10184536B2 (en) 2016-09-23 2019-01-22 Akebono Brake Industry Co., Ltd. Brake piston
CN109477560A (zh) * 2016-08-03 2019-03-15 Ntn株式会社 减速装置
JP2020112219A (ja) * 2019-01-11 2020-07-27 日本精工株式会社 カム装置およびクラッチレリーズ装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002147555A (ja) * 2000-11-16 2002-05-22 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機
JP2004108583A (ja) * 2002-09-16 2004-04-08 Gkn Viscodrive Gmbh 多数のボール手段を備えた軸方向調整装置
JP2005226761A (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Hiihaisuto Seiko Kk 直動軸受機構
JP2005265089A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Motron Drive:Kk 摩擦式変速装置
JP2010054038A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Hitachi Automotive Systems Ltd ディスクブレーキおよびディスクブレーキ用アクチュエータ
JP2011202696A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Akebono Brake Ind Co Ltd 電動式パーキング機構付ブレーキ装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002147555A (ja) * 2000-11-16 2002-05-22 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機
JP2004108583A (ja) * 2002-09-16 2004-04-08 Gkn Viscodrive Gmbh 多数のボール手段を備えた軸方向調整装置
JP2005226761A (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Hiihaisuto Seiko Kk 直動軸受機構
JP2005265089A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Motron Drive:Kk 摩擦式変速装置
JP2010054038A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Hitachi Automotive Systems Ltd ディスクブレーキおよびディスクブレーキ用アクチュエータ
JP2011202696A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Akebono Brake Ind Co Ltd 電動式パーキング機構付ブレーキ装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109477560A (zh) * 2016-08-03 2019-03-15 Ntn株式会社 减速装置
CN109477560B (zh) * 2016-08-03 2022-04-29 Ntn株式会社 减速装置
US10184536B2 (en) 2016-09-23 2019-01-22 Akebono Brake Industry Co., Ltd. Brake piston
CN107298083A (zh) * 2017-06-28 2017-10-27 无锡英捷汽车科技有限公司 一种自增程柱塞式液压制动主缸
CN107299947A (zh) * 2017-06-28 2017-10-27 无锡英捷汽车科技有限公司 一种自增程柱塞
JP2020112219A (ja) * 2019-01-11 2020-07-27 日本精工株式会社 カム装置およびクラッチレリーズ装置
JP7183806B2 (ja) 2019-01-11 2022-12-06 日本精工株式会社 クラッチレリーズ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2014097915A1 (ja) ボールランプ機構及び直動アクチュエータ並びに電動式ディスクブレーキ装置
US9091335B2 (en) Electric linear motion actuator and electric brake system
JP6644499B2 (ja) 自動クラッチ装置
WO2015152074A1 (ja) 対向ピストン型ディスクブレーキ装置
US9574630B2 (en) Electric linear motion actuator and electric disk brake system
WO2017043393A1 (ja) 自動クラッチ装置
JP2014122648A (ja) ボールランプ機構及び直動アクチュエータ並びに電動式ディスクブレーキ装置
JP5496836B2 (ja) 電動式直動アクチュエータおよび電動式ディスクブレーキ装置
JP2006283811A (ja) ディスクブレーキ
JP6556505B2 (ja) 電動式直動アクチュエータおよび電動式ブレーキ装置
JP6267900B2 (ja) 電動式直動アクチュエータおよび電動式ブレーキ装置
JP2014134215A (ja) ボールランプ機構及び直動アクチュエータ並びに電動式ディスクブレーキ装置
JP2014214752A (ja) 電動式ディスクブレーキ装置
WO2016186001A1 (ja) 電動式直動アクチュエータおよび電動式ブレーキ装置
WO2017026319A1 (ja) 自動クラッチ装置
JP6581447B2 (ja) 自動クラッチ装置
JP2014119060A (ja) ボールランプ機構及び直動アクチュエータ並びに電動式ディスクブレーキ装置
JP6648322B2 (ja) 電動式直動アクチュエータおよび電動式ブレーキ装置
CN114341520B (zh) 盘式制动装置
JP2017057872A (ja) 自動クラッチ装置
JP2006057804A (ja) 逆入力遮断装置
JP2017089871A (ja) ディスクブレーキ装置
JP2015090157A (ja) ディスクブレーキ
JP2017140900A (ja) 電動ブレーキ装置および電動ブレーキ装置の製造方法
JP6478571B2 (ja) 電動式直動アクチュエータおよび電動式ブレーキ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150917

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160607

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160801

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170808