JP2012229613A - 笠木の連結部材を用いた笠木の施工方法 - Google Patents

笠木の連結部材を用いた笠木の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長期にわたって良好な見栄えが確保される笠木の連結部材を用いた笠木の施工方法を提供する。
【解決手段】連結される一対の笠木の対向端面間の隙間を表側から覆い隠す表面部、表面部の両端部から延びて隙間を左右両側方からそれぞれ覆い隠す左右一対の側面部、及び表面部から裏側方向に延設されて、笠木の表側から隙間に入り込む表面部側挿入面部、を有する第1部材と、
側面部の先端部から延びて隙間の階段壁壁面より露出する部分を裏側からそれぞれ覆い隠す左右一対の裏面部、及び裏面部から表側方向に延設されて、笠木の裏側から隙間の階段壁壁面より露出する部分に入り込む挿入部位、及び挿入部位から反対側の側方に延びる延長部位からなる裏面部側挿入面部、を有する第2部材と、
を含むこと、を特徴とする、階段壁の端面に取り付けられる該端面より幅広とされた笠木の連結部材を用いる。
【選択図】図2

Description

本発明は、階段壁に取り付けられる笠木の連結部材を用いた笠木の施工方法に関し、階段用部材の技術分野に属する。
従来、廊下側と階段側とを仕切る階段壁の端面に、この端面より幅広の笠木を取り付ける場合、図10に示すように、階段壁Aに固定された一対の笠木B1,B2の対向端面間に隙間Gが生じ、見栄えを損なうことがある。
この問題に対処可能な取付構造として、例えば特許文献1に開示のものがある。この特許文献1に記載の技術では、図10及び図11に示すように、階段壁A上の一対の笠木B1,B2を連結する連結部材C1を使用し、この連結部材C1を弾性体とし、かつ、笠木B1,B2の対向端面間の隙間Gを、表側から覆い隠す表面部C11と、側方から覆い隠す左右一対の側面部C12,C12と、裏側から覆い隠す左右一対の裏面部C13,C13と、表側から隙間Gに入り込む挿入面部C14とで構成する。そして、弾性を利用して裏面部C13,C13を押し広げながら挿入面部C14を前記隙間Gに差し込むことにより、矢印a(図10(a)において紙面に向かって垂直方向)で示す表側、矢印bで示す側方、及び矢印c(図10(b)において紙面に向かって垂直方向)で示す裏側のいずれの方向から見たときにも隙間Gは覆い隠され、見栄えが改善されるようになる。
しかしながら、弾性体でなる連結部材C1であるため、取付状態で下側に位置する裏面部C13,C13は、自重等によって長期の使用中に変形することがあり、その場合には裏側からの見栄えを損なうことになる。そこで、この問題を解消する連結部材として特許文献2に開示のものがある。図12に示すように、この場合の一対の笠木B1,B2を連結する連結部材C2は、前記連結部材C1に類似の形状とされた上で、木質材料や金属材料のような硬質材料も適用可能とされているので、前述した変形問題は効果的に解消され、長期の使用に耐え得るものとなる。
実開平6−47453号公報 特開2004−300766号公報
ところで、前記連結部材C1,C2は、一体成形されたものであることから、笠木B1,B2の表裏方向の厚みが変動した場合に調整代がなく、例えば図12に示すように、笠木B1,B2の厚みが薄いと、その裏面側と連結部材C2の裏面部C23との間に隙間G′が生じて収まりの悪い連結箇所となり、結局見栄えも悪くなってしまう。
そこで、本発明は、長期にわたって良好な見栄えが確保される笠木の連結部材の提供を課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
即ち、本発明は、階段壁の端面に取り付けられる前記端面より幅広とされた笠木の連結部材を用いた笠木の施工方法であって、連結される一対の笠木の対向端面間の隙間を表側から覆い隠す表面部、前記表面部の両端部から延びて前記隙間を左右両側方からそれぞれ覆い隠す左右一対の側面部、及び前記表面部から裏側方向に延設されて、笠木の表側から前記隙間に入り込む表面部側挿入面部、を有する第1部材と、前記側面部の先端部から延びて前記隙間の階段壁壁面より露出する部分を裏側からそれぞれ覆い隠す左右一対の裏面部、及び前記裏面部から表側方向に延設されて、笠木の裏側から前記隙間の階段壁壁面より露出する部分に入り込む挿入部位、及び前記挿入部位から反対側の側方に延びる延長部位からなる裏面部側挿入面部、を有する第2部材と、を含む笠木の連結部材を用いることを特徴とする。
ここで、本発明の笠木の連結部材においては、前記第2部材は第1部材とは別体として形成されている。つまり、本発明の笠木の連結部材は、第1部材と第2部材とで構成されている。このとき、第2部材は、左右一対の2部材である。
次に、上記本発明の笠木の連結部材においては、前記左右一対の裏面部が、単一部材で構成されており、前記隙間に入り込む裏面部側挿入面部を有していてもよい。この場合、第2部材は単一の部材となる。
また、上記本発明の笠木の連結部材においては、前記表面部の裏面における前記表面部側挿入面部両側の部分のなす角度が、連結される笠木が側面視でなす角度に対応するように設定されているのが好ましい。
階段壁の端面に、これより幅広の笠木が取り付けられている場合に、連結される一対の笠木の対向端面間に隙間が生じると見栄えが悪いが、請求項1に記載の本発明によれば、笠木の連結に用いられる連結部材において、表面部側挿入面部が笠木の表側から隙間に入り込んで取付状態が安定した上で、表面部と側面部と裏面部とが隙間を覆い隠すので、良好な見栄えの連結箇所が実現する。また、裏面部は表面部、側面部、及び表面部側挿入面部とは別体とされているので、配設位置が表裏方向に調節可能となって笠木の連結箇所における収まり具合がよくなる。なお、裏面部を硬質材料で形成すれば、変形し難くなり、もって長期にわたって良好な見栄えが確保される。
加えて、本発明の笠木の連結部材は、裏面部は表側方向に延設されて笠木の裏側から前記隙間に入り込む裏面部側挿入面部を有するので、取付状態のさらなる安定化に寄与する。その場合、裏面部側挿入面部が挿入部位と延長部位とで構成されていて、延長部位が左右方向に延びているので、前記隙間に入り込む部分が増えて取付状態の安定化が一層助勢され、かつ、階段壁の端面に係合して脱落防止に効果的となる。
また、本発明の笠木の連結部材においては、左右一対の裏面部が挿入面部で結合されていてもよく、この場合、前記隙間に入り込む部分がさらに増えて取付状態の安定化が増強されると共に、部材点数が少なくて済む。
そして、本発明の笠木の連結部材においては、連結部材の表面部の裏面における裏面部側挿入面部両側の部分のなす角度が、連結される笠木が側面視でなす角度に対応しているのが好ましく、この場合、笠木の連結箇所における収まり具合が一層よくなる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1に示すように、廊下1側と階段2側とを仕切る階段壁3の端面に、この端面より若干幅広板状の複数の笠木11〜15が取り付けられている。また、図例の階段壁3は、矢印Xで示す勾配コーナー、矢印Yで示す水平コーナー、及び矢印Zで示す垂直コーナーを有している。
勾配コーナーXでは、階段壁3の垂直端面上の笠木11と傾斜端面上の笠木12とが、側面視で通常125°〜140°の角度をなした状態で連結部材20で連結されている。水平コーナーYでは、階段壁3の水平端面上の笠木13と同じく水平端面上の笠木14とが、平面視L字状態で別なる連結部材30で連結されている。そして、垂直コーナーZでは、階段壁3の水平端面上の笠木14と垂直端面上の笠木15とが、側面視L字状態で前記連結部材20で連結されている。
まず、勾配コーナーXに適用される連結部材20について説明すると、図2〜図4に示すように、硬質合成樹脂製の連結部材20は、1つの第1部材21と2つの第2部材22,22とで構成されている。
第1部材21は、階段壁3の端面に取り付けられる一対の笠木11,12の対向端面間の隙間Gを矢印a(図2(a)において紙面に向かって垂直方向)で示す表側から覆い隠す表面部23と、この表面部23の両端部から延びて前記隙間Gを矢印bで示す左右両側方からそれぞれ覆い隠す左右一対の側面部24,24と、前記表面部23から裏側方向に延設されて表側から前記隙間Gに入り込む表面部側挿入面部25とを有しており、これらが一体に成形されている。
その場合、第1部材21の幅寸法w1は、前記隙間Gを覆い隠すことができる寸法に設定されている。また、表面部側挿入面部25の表裏方向の寸法は、笠木11,12の端面の同方向の寸法より小さく設定されている。また、表面部23及び側面部24,24の外面は、曲面とされており、良好な手触りが得られるようになっている。
そして、第1部材21の表面部23の裏面における表面部側挿入面部25両側の部分23a,23aのなす角度αが、連結される笠木11,12が側面視でなす角度βに対応するように設定されている(図4参照)。角度αは角度β以下であり、図例では、角度αは90°、角度βは125°を示しているが、この第1部材21は、角度βが90°〜140°に適用可能とされている。なお、角度βが90°とは、図1に示した垂直コーナーZに対応する。
一対の第2部材22,22は、第1部材21の裏側で階段壁3を挟むように左右に配設されており、各第2部材22は、第1部材21の側面部24の先端部から延びて前記隙間Gの階段壁3壁面より露出する部分を矢印c(図2(b)において紙面に向かって垂直方向)で示す裏側から覆い隠す裏面部26と、この裏面部26から表側方向に延設されて裏側から前記隙間Gに入り込む裏面部側挿入面部27とを有している。
その場合、第2部材22の幅寸法w2は、前記隙間Gを覆い隠すことができる寸法に設定されており、前記第1部材21の幅寸法w1より小さい。また、裏面部側挿入面部27は、前記隙間Gの階段壁3壁面より露出する部分に入り込む挿入部位27aと、この挿入部位27aから反対側の側方に延びる延長部位27bとを有しており、かつ、後者の延長部位27bの表裏方向の寸法は、前者の挿入部位27aに比較して小さく、表側にオフセットしており、裏面部側挿入面部27としては、平面視L字状に形成されている(図3参照)。また、裏面部26の外面は、曲面とされている(図4参照)。
そして、各第2部材22の裏面部26を笠木11,12にあてがった状態で、各第2部材22の裏面部側挿入面部27は、表面部23を笠木11,12にあてがった状態の第1部材21の表面部側挿入面部25と干渉しない寸法関係に設定されている。すなわち、取付状態で、互いに対向する第1部材21の表面部側挿入面部25と第2部材22の表面部側挿入面部27との間に、若干の隙間が設けられるようになっている。
第2部材22の配設方法例につき、図5を用いて説明する。すなわち、第1部材21は、表面部23が階段壁3上の笠木11,12に表側からあてがわれている。そして、図5(a)に示す場合、第2部材22は、裏面部26が笠木11,12に裏側からきっちりとあてがわれており、黒三角印で示すように、この裏面部26は、第1部材21の側面部24の先端部から裏側方向に突出することはなく、若干入り込んで位置する。一方、図5(b)に示す場合、第2部材22の裏面部26は、笠木11,12にきっちりとあてがわれる代わりに、黒三角印で示すように、第1部材21の側面部24の先端部に位置合わせされている。これは、第2部材22の裏面部側挿入面部27が、前述した平面視L字状に形成されていることを利用したもので、いずれかの方法を採用することができる。なお、図5(b)の場合、第2部材22の裏面部26は、笠木11,12間の隙間Gに入り込む裏面部側挿入面部27を備えているので、図12に示したような隙間G′はこの裏面部側挿入面部27で塞がれることになり、見栄えを損なうことはない。
次に、連結部材の変形例について説明すると、図6に示すように、この場合の硬質合成樹脂製の連結部材20′は、階段壁3の端面に取り付けられる一対の笠木11,12の対向端面間の隙間G(図示せず)を矢印aで示す表側から覆い隠す表面部23と、この表面部23の両端部から延びて前記隙間Gを矢印bで示す左右両側方からそれぞれ覆い隠す左右一対の側面部24,24と、前記表面部23から裏側方向に延設されて表側から前記隙間Gに入り込む表面部側挿入面部25とを有する前記第1部材21と、新たな構成の第2部材22′とで構成されている。
この第2部材22′は、単一部材で構成され、前記隙間Gの階段壁3より露出する部分を矢印cで示す裏側から覆い隠す左右一対の部分26′,26′と、裏側から前記隙間Gに入り込む裏面部側挿入面部27′とを有する。
次に、水平コーナーYに適用される連結部材30について説明すると、図7〜図9に示すように、硬質合成樹脂製の連結部材30は、1つの第1部材31と2つの第2部材32,32″とで構成されている。
第1部材31は、階段壁3の端面に取り付けられる一対の笠木13,14の対向端面間の隙間Gを矢印aで示す表側から覆い隠す表面部33と、この表面部33の両端部から延びて前記隙間Gを矢印bで示す左右両側方からそれぞれ覆い隠す左右一対の側面部34,34″と、前記表面部33から裏側方向に延設されて表側から前記隙間Gに入り込む表面部側挿入面部35とを有している。
その場合、第1部材31の幅寸法w1は、前記隙間Gを覆い隠すことができる寸法に設定されている。また、表面部側挿入面部35の表裏方向の寸法は、笠木13,14の端面の同方向の寸法より相当小さく設定されている。また、表面部33の外面は、曲面とされており、良好な手触りが得られるようになっている。また、側面部34,34″は、出隅側(図7で左側)と入隅側(同じく右側)とで異なる形状とされており、出隅側の側面部34は、外面が曲面とされると共に内面に凹部が設けられており、入隅側の側面部34″は外面が平面とされると共に内面に凸部が設けられている(図9参照)。
そして、前記勾配コーナーXにおけると同様に、第1部材31の表面部33の裏面における表面部側挿入面部35両側の部分33a,33aのなす角度αが、連結される笠木13,14が側面視でなす角度βに対応するようにされている(図8参照)。すなわち、この場合の前記角度αは180°であり、前記角度βも180°である。
一対の第2部材32,32″は、第1部材31の裏側で階段壁3を挟むように左右に配設されており、各第2部材32,32″は、第1部材31の側面部34,34″の先端部から延びて前記隙間Gの階段壁3壁面より露出する部分を矢印cで示す裏側から覆い隠す裏面部36,36″と、この裏面部36,36″から表側方向に延設されて裏側から前記隙間Gに入り込む裏面部側挿入面部37,37″とを有している。
その場合、第2部材32,32″の幅寸法w2は、前記隙間Gを覆い隠すことができる寸法に設定されており、前記第1部材31の幅寸法w1より小さい(図8に一方の第2部材32″について示す)。また、裏面部側挿入面部37,37″は、前記隙間Gの階段壁3壁面より露出する部分に入り込む挿入部位37a,37a″と、この挿入部位37a,37a″から反対側の側方に延びる延長部位37b,37b″とを有しており、かつ、後者の延長部位37b,37b″の表裏方向の寸法は、前者の挿入部位37a,37a″に比較して小さく、表側にオフセットしているのは、前記第2部材22と同様である(図7参照)。また、裏面部36,36″の外面は、平面とされており、かつ、外面の両端形状は、階段壁3の形状や第1部材31の両側面部34,34″の内面形状等に概ね対応したものとされている(図9参照)。
そして、各第2部材32,32″の裏面部36,36″を笠木13,14にあてがった状態で、各第2部材32,32″の裏面部側挿入面部37,37″は、表面部33を笠木13,14にあてがった状態の第1部材31の表面部側挿入面部35と干渉しない寸法関係に設定されている。すなわち、取付状態で、第1部材31の表面部側挿入面部35と第2部材32,32″の裏面部側挿入面部37,37″との間に、若干の隙間が設けられるようになっている。
ここで、一例として、勾配コーナーXにおける笠木11,12や連結部材20の取付手順について説明する。なお、各部材11,12,20の固定作業には、接着剤が使用される。
まず、図1に示したように、階段壁3の垂直端面に笠木11を固定し、この笠木11の連結端面に連結部材20を構成する第1及び第2部材21,22,22を固定する。その場合、図3、図4、及び図5(a)に示したように、第1部材21の表面部23を笠木11の表側にあてがい、第2部材22,22の裏面部26,26を笠木11の裏側にあてがい、表面部側挿入面部25及び裏面部側挿入面部27,27を笠木11の連結端面に固定する。
そして、図1及び図4に示したように、もう一方の傾斜端面側の笠木12の連結端面を、第1部材21の表面部側挿入面部25及び第2部材22,22の裏面部側挿入面部27,27にあてがって固定する。
また、別なる取付手順を説明すると、階段壁3の垂直端面に笠木11を、傾斜端面に笠木12を、対向端面間に第1部材21の表面部側挿入面部25及び第2部材22,22の裏面部側挿入面部27,27を挿入可能に隙間Gを空けて固定する。
そして、図3を参照すれば理解されるように、一対の第2部材22,22を、その裏面部側挿入面部27,27を矢印bで示す左右両側方から隙間Gに差し込んで固定したのち、第1部材21を、その表面部側挿入面部25を矢印aで示す表側から表面部23と笠木11,12とが接触するまで隙間Gに差し込んで固定する。
以上のように構成したことにより、階段壁3の端面に、これより幅広の笠木11〜15が取り付けられている場合に、連結される一対の笠木11〜15の対向端面間に隙間Gが生じると見栄えが悪いが、笠木11〜15の連結に用いられる連結部材20,20′,30において、表面部側挿入面部25,35が笠木11〜15の表側から隙間Gに入り込んで取付状態が安定した上で、表面部23,33と側面部24,34,34″と裏面部26,26′,36,36″とが隙間Gを覆い隠すので、良好な見栄えの連結箇所X〜Zが実現する。また、裏面部26,26′,36,36″は表面部23,33、側面部24,34,34″、及び表面部側挿入面部25,35とは別体とされているので、配設位置が表裏方向に調節可能となり、笠木11〜15の連結箇所X〜Zにおける収まり具合がよくなる。そして、裏面部26,26′,36,36″は硬質材料で形成されているので、変形し難くなり、もって長期にわたって良好な見栄えが確保される。
また、図3及び図7に示したように、裏面部26,36,36″は表側方向に延設されて笠木11〜14の裏側から前記隙間Gに入り込む裏面部側挿入面部27(27a),37(37a),37″(37a″)を有するので、取付状態のさらなる安定化に寄与する。
その場合、裏面部側挿入面部27,37,37″がさらに左右方向に延びているので、前記隙間Gに入り込む部分27b,37b,37b″が増えて取付状態の安定化が一層助勢され、かつ、階段壁3の端面に係合して脱落防止に効果的となる。
一方、図6に示したように、左右一対の部分26′,26′と裏面部側挿入面部27′とが単一部材で構成されていると、前記隙間Gに入り込む部分がさらに増えて取付状態の安定化が増強されると共に、部材点数が少なくて済む。なお、この場合、裏面部側挿入面部27′が階段壁3の端面で確実に係止されるので、取付後の第2部材22′の脱落はない。
そして、図1、図4、及び図8に示したように、連結部材20,30の表面部23,33の裏面における表面部側挿入面部25,35両側の部分23a,23a,33a,33aのなす角度αが、連結される笠木11〜15が側面視でなす角度βに対応するので、笠木11〜15の連結箇所X〜Zにおける収まり具合は一層よくなる。
なお、本発明は、具体的に詳述した前記実施の形態に限定されることはなく、本発明の趣旨に沿うものであればよい。
例えば、本発明に係る連結部材20,20′,30は、図1に示した勾配コーナーX、水平コーナーY、及び垂直コーナーZの他に、直線部分に対しても適用可能である。
また、前記実施の形態では、連結部材20,20′,30は硬質合成樹脂製であったが、第2部材22,22′,32,32″のみ硬質合成樹脂製であってもよい。さらに、合成樹脂材料に限定されず、硬質であればよく、例えば、合成樹脂材料の他に木質材料、金属材料、及びこれらを組み合わせたものであってもよい。
以上説明したように、本発明によれば、長期にわたって良好な見栄えが確保される笠木の連結部材が提供される。本発明は、階段用部材の技術分野に広く好適である。
本発明の実施の形態に係る連結部材による笠木の連結状態を示す斜視図である。 勾配コーナーにおける連結状態を示し、(a)は表側から見た図、(b)は裏側から見た図である。 同じく連結部材の平面図である。 図3のII−II線による拡大断面図である。 第2部材の異なる配設方法例を説明するための一部を拡大して示す平面図で、(a)は裏面部を笠木にあてがった場合、(b)は裏面部と第1部材の側面部の先端部とを位置合わせした場合である。 第2部材の変形例を示す図3に相当する平面図である。 水平コーナーに適用される連結部材の平面図である。 図7のIII−III線による拡大断面図である。 笠木の連結状態を裏側から見た斜視図で、(a)は出隅部、(b)は入隅部である。 従来の連結部材による笠木の連結状態を示し、(a)は表側から見た図、(b)は裏側から見た図である。 同じく連結部材の平面図である。 従来の別なる連結部材の平面図である。
3 階段壁
11〜15 笠木
20,20′,30 連結部材
23,33 表面部
24,34,34″ 側面部
25,35 表面部側挿入面部(表面部に延設された挿入面部)
26,26′,36,36″ 裏面部
27,27′,37,37″ 裏面部側挿入面部(裏面部に延設された挿入面部)
G 隙間

Claims (4)

  1. 連結される一対の笠木の対向端面間の隙間を表側から覆い隠す表面部、前記表面部の両端部から延びて前記隙間を左右両側方からそれぞれ覆い隠す左右一対の側面部、及び、前記表面部から裏側方向に延設されて、笠木の表側から前記隙間に入り込む表面部側挿入面部、を有する第1部材と、
    前記側面部の先端部から延びて前記隙間の階段壁壁面より露出する部分を裏側からそれぞれ覆い隠す左右一対の裏面部、及び、前記裏面部から表側方向に延設されて、笠木の裏側から前記隙間の階段壁壁面より露出する部分に入り込む挿入部位、及び前記挿入部位から反対側の側方に延びる延長部位からなる裏面部側挿入面部、を有する第2部材と、
    を含む、階段壁の端面に取り付けられる該端面より幅広とされた笠木の連結部材、を用いた笠木の施工方法であって、
    階段壁に第一の笠木を固定し、固定した前記第一の笠木に前記第1部材及び前記第2部材を固定し、ついで、前記階段壁に第二の笠木を固定すること、を特徴とする笠木の施工方法。
  2. 連結される一対の笠木の対向端面間の隙間を表側から覆い隠す表面部、前記表面部の両端部から延びて前記隙間を左右両側方からそれぞれ覆い隠す左右一対の側面部、及び、前記表面部から裏側方向に延設されて、笠木の表側から前記隙間に入り込む表面部側挿入面部、を有する第1部材と、
    前記側面部の先端部から延びて前記隙間の階段壁壁面より露出する部分を裏側からそれぞれ覆い隠す左右一対の裏面部、及び、前記裏面部から表側方向に延設されて、笠木の裏側から前記隙間の階段壁壁面より露出する部分に入り込む挿入部位、及び前記挿入部位から反対側の側方に延びる延長部位からなる裏面部側挿入面部、を有する第2部材と、
    を含む、階段壁の端面に取り付けられる該端面より幅広とされた笠木の連結部材、を用いた笠木固定の施工方法であって、
    階段壁に第一の笠木を固定し、固定した前記第一の笠木に所定の角度でかつ前記第1部材の前記表面部挿入面部及び前記第2部材の前記裏面部側挿入面部を挿入可能な隙間をあけて前記階段壁に第二の笠木を固定し、ついで、固定した前記第一の笠木及び前記第二の笠木の間に前記第1部材及び前記第2部材を固定すること、を特徴とする笠木の施工方法。
  3. 前記第一の笠木と前記第二の笠木とを、側面視で125〜140°の角度をなした状態で又は平面視でL字状に又は側面視でL字状に、連結すること、を特徴とする請求項1に記載の笠木の施工方法。
  4. 前記第一の笠木と前記第二の笠木とを、側面視で125〜140°の角度をなした状態で又は平面視でL字状に又は側面視でL字状に、連結すること、を特徴とする請求項2に記載の笠木の施工方法。
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