JP2012226343A - 偏光板の製造方法、偏光板および液晶表示装置 - Google Patents

偏光板の製造方法、偏光板および液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】粘着剤層において偏光板の品質が低下する大きさの気泡の噛み込みが無い偏光板を、効率よく製造する方法、当該方法によって製造された偏光板、当該偏光板を液晶パネルに貼着してなる液晶表示装置を提供する。
【解決手段】偏光板の製造方法は、粘着剤層を介して偏光フィルムと少なくとも保護フィルムとを貼合することにより、少なくとも一層の粘着剤層を有している偏光板を得る貼合工程と、上記偏光板を、400kPa〜800kPa、且つ50℃〜80℃の雰囲気中で加熱する気泡縮小工程とを包含している。それゆえ、粘着剤層に気泡の噛み込みが無い偏光板を、効率よく製造することができるので、偏光板の生産性や歩留りを増加させることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、偏光板の製造方法および当該製造方法によって製造された偏光板、並びに当該偏光板を液晶パネルに貼着してなる液晶表示装置に関する。
偏光フィルムは、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等のモバイル機器や大型テレビジョン等の液晶表示装置における偏光の供給素子として、または偏光の検出素子として、広く用いられている。上記偏光フィルムには、液晶表示装置の製造時にその表面を保護する目的で、粘着剤層を介して保護フィルムが貼合されている。さらに、上記偏光フィルムの上記保護フィルムが貼合されていない側の面には、必要に応じて、位相差フィルム等の他の光学フィルムが、粘着剤層を介して貼合されている。このようにして製造された偏光板は、液晶パネルに粘着剤層を介して貼着され、液晶表示装置の構成部品となる。
上記粘着剤層は、偏光フィルム等のフィルムに粘着剤を塗布することにより形成される(例えば、特許文献1)。
特開平11−337730号公報(1999年12月10日公開)
しかし、特許文献1に示された偏光板のように、粘着剤層を介してフィルム同士を貼合してなる偏光板では、偏光板の貼合面に気泡が噛み込まれるという問題が生じる場合がある。
例えば、フィルム同士を貼合する際に、貼合面に気泡が噛み込まれることがある。また、フィルムの貼合面に埃、金属粉等の異物が付着していると、フィルム同士を貼合した際に、異物が存在している部分のフィルムが周囲よりも浮き上がり、その結果、異物の周囲に気泡が噛み込まれた状態となることがある。
特に、近年、液晶表示装置の薄肉軽量化の要求から、偏光板の厚さを薄くするために、粘着剤層の厚さを従来よりも薄くすることが求められている。粘着剤層の厚さを従来よりも薄くすると、異物の付着による気泡の噛み込みが、従来の粘着剤層よりも一層顕著に認識されることになる。
具体的には、従来の厚さの粘着剤層では、或る程度の大きさの異物は粘着剤層に埋没されるので、異物の付着による気泡の噛み込みの問題はあまり生じない。また、気泡の噛み込みが生じたとしても、気泡の大きさはあまり大きくない。これに対して、粘着剤層の厚さを従来よりも薄くすると、従来では問題にならなかった大きさの異物であっても、その大きさが粘着剤層の厚さよりも相対的に大きくなり、粘着剤層に埋没されない。その結果、異物による気泡の噛み込みが生じるおそれが従来よりも高くなり、さらに、生じる気泡の大きさは従来よりも大きくなる。
このように偏光板の貼合面に大きな気泡が噛み込まれると、偏光板の品質が低下する。その結果として、偏光板の生産性や歩留りが減少(不良率が増加)するという不具合を回避することができないという課題を有している。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、粘着剤層において偏光板の品質が低下する大きさの気泡の噛み込みが無い偏光板を、効率よく製造する方法、および当該方法によって製造された偏光板、並びに当該偏光板を液晶パネルに貼着してなる液晶表示装置を提供することにある。
本発明に係る偏光板の製造方法は、上記の課題を解決するために、粘着剤層を介して偏光フィルムと少なくとも保護フィルムとを貼合することにより、少なくとも一層の粘着剤層を有している偏光板を得る貼合工程と、上記偏光板を、400kPa〜800kPa、且つ50℃〜80℃の雰囲気中で加熱する気泡縮小工程とを包含していることを特徴としている。
上記構成によれば、粘着剤層を介して偏光フィルムと少なくとも保護フィルムとを貼合することにより、少なくとも一層の粘着剤層を有している偏光板を、上記雰囲気中で加熱することによって、偏光板の粘着剤層に存在している気泡の大きさを加熱前よりも小さくすることができる。つまり、圧力および熱を加えて偏光板を処理することによって、粘着剤層に存在している気泡を偏光板の端部から外に押し出すことができる。それゆえ、粘着剤層において偏光板の品質が低下する大きさの気泡の噛み込みが無い、品質の高い偏光板を、効率よく製造することができる。その結果、偏光板の生産性や歩留りを増加(不良率を減少)させることができるという効果を奏する。
本発明に係る偏光板の製造方法では、偏光板が長尺の偏光板である場合は、上記長尺の偏光板をチップ状の偏光板に切断する切断工程をさらに包含していてもよい。
本発明に係る偏光板の製造方法では、上記気泡縮小工程を、上記切断工程の後で行なうことがより好ましい。
気泡縮小工程では、圧力および熱を加えて偏光板を処理することによって、粘着剤層に存在している気泡を偏光板の端部から外に押し出している。このため、気泡縮小工程に供する偏光板の大きさ(面積)が小さい方が、偏光板から気泡を効率よく押し出すことができる。上記構成によれば、偏光板が長尺の偏光板である場合に、これを所定の大きさを有するチップ状の偏光板に切断してから、気泡縮小工程を行なうので、粘着剤層に存在している気泡の大きさをより効率よく縮小させることができる。
本発明に係る偏光板の製造方法では、上記偏光板は、偏光フィルムに、粘着剤層を介して位相差フィルムを貼合してなる偏光板であってもよい。
本発明に係る偏光板の製造方法では、上記偏光板は、上記位相差フィルムに、上記粘着剤層を介して第2の位相差フィルムをさらに貼合してなる偏光板であってもよい。
本発明に係る偏光板の製造方法では、上記偏光板は、ニップ部を形成する一対の加圧ローラによって、フィルム同士を上記粘着剤層を介して圧着してなる偏光板であってもよい。
ニップ部を形成する一対の加圧ローラにより、フィルム同士を上記粘着剤層を介して圧着する方法(ラミネーション法)によって当該フィルム同士を貼合してなる偏光板では、粘着剤層における気泡の噛み込みが生じ易い。このため、ラミネーション法によって貼合した偏光板を気泡縮小工程に供することによって、粘着剤層において偏光板の品質が低下する大きさの気泡の噛み込みが無い偏光板を、効率よく製造することができる。
本発明に係る偏光板の製造方法では、上記粘着剤層は、感圧性粘着剤からなることがより好ましい。
上記構成であれば、常温で圧力をかけることによってフィルム同士を接着することができる。
本発明に係る偏光板の製造方法では、上記感圧性粘着剤は、50℃における貯蔵弾性率が、0.05MPa〜1.0MPaであってもよい。
従来、50℃における貯蔵弾性率が0.01MPa程度の比較的軟らかい粘着剤が用いられてきた。本発明に係る偏光板の製造方法では、400kPa〜800kPa、且つ50℃〜80℃の雰囲気中で加熱する気泡縮小工程を含んでいるので、従来用いられている粘着剤よりも硬い粘着剤を用いることができる。また、粘着剤の50℃における貯蔵弾性率が上記範囲の粘着剤を用いれば、粘着剤層の強度を高めることができるので、粘着剤層の厚さを薄くすることが可能となる。
本発明に係る偏光板の製造方法では、上記粘着剤層の厚さは、1μm〜20μmであってもよい。
従来、粘着剤層の厚さは、25μm程度であったが、本発明に係る偏光板の製造方法では、粘着剤層の厚さが従来よりも薄い場合であっても、偏光板の品質が低下する大きさの気泡の噛み込みが無い偏光板を製造することができる。また、粘着剤層の厚さが、上記範囲であれば、得られる偏光板の厚さを従来よりも、より薄くすることができる。
本発明に係る偏光板は、上述した製造方法によって製造されたことを特徴としている。
上記構成によれば、偏光板の品質が低下する大きさの気泡の噛み込みが無い、品質の高い偏光板を提供することができる。このため、生産性や歩留りが高い偏光板となり得る。
本発明に係る液晶表示装置は、本発明に係る偏光板を、液晶パネルに貼着してなることを特徴としている。
上記構成によれば、偏光板の品質が低下する大きさの気泡の噛み込みが無い偏光板を貼合しているので、品質の高い液晶表示装置を提供することができる。このため、生産性や歩留りが高い液晶表示装置となり得る。
本発明に係る偏光板の製造方法は、少なくとも一層の粘着剤層を有している偏光板を得る貼合工程と、上記偏光板を、400kPa〜800kPa、且つ50℃〜80℃の雰囲気中で加熱する気泡縮小工程とを包含している構成である。本発明に係る製造方法によれば、圧力および熱を加えて偏光板を処理することによって、粘着剤層に存在している気泡を偏光板の端部から外に押し出すことができるので、粘着剤層において偏光板の品質が低下する大きさの気泡の噛み込みが無い偏光板を、効率よく製造することができる。その結果、偏光板の生産性や歩留りを増加(不良率を減少)させることができるという効果を奏する。
本発明に係る偏光板は、本発明に係る偏光板の製造方法によって製造されるので、粘着剤層において偏光板の品質が低下する大きさの気泡の噛み込みが無い、品質の高い偏光板を提供することができる。このため、生産性や歩留りが高い偏光板となり得る。
また、本発明に係る液晶表示装置は、本発明に係る偏光板を液晶パネルに貼着してなるので、品質の高い液晶表示装置を提供することができる。このため、生産性や歩留りが高い液晶表示装置となり得る。
本実施の形態に係る偏光板の概略の構成を示す断面図である。 本発明の実施例に係る気泡の大きさを計算する方法を説明する図であり、(a)は点状の気泡の大きさを計算する方法を説明する図であり、(b)は斑点状の気泡の大きさを計算する方法を説明する図である。 本発明の実施例1〜3において、偏光板の加熱前後における、気泡の大きさを測定した結果を示すグラフであり、(a)は偏光板Aにおける点状の気泡の大きさを測定した結果を示すグラフであり、(b)は偏光板Bにおける斑点状の気泡の大きさを測定した結果を示すグラフである。 本発明の比較例1において、偏光板の加熱処理前後における気泡の大きさを観察した結果を示す図である。 本発明の比較例2において、偏光板の加熱処理前後における気泡の大きさを観察した結果を示す図である。 本発明の実施例4において、偏光板の加熱処理前後における気泡の大きさを観察した結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変形を加えた態様で実施できるものである。また、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上、B以下」を意味する。
〔1.本発明に係る偏光板の製造方法〕
本発明に係る偏光板の製造方法は、粘着剤層を介して偏光フィルムと少なくとも保護フィルムとを貼合することにより、少なくとも一層の粘着剤層を有している偏光板を得る貼合工程と、上記偏光板を、400kPa〜800kPa、且つ50℃〜80℃の雰囲気中で加熱する気泡縮小工程とを包含している構成であればよい。また、上記偏光板が長尺の偏光板である場合は、上記長尺の偏光板をチップ状の偏光板に切断する切断工程をさらに包含していてもよい。
以下、上記「気泡縮小工程」および上記「切断工程」について説明する。
(1.気泡縮小工程)
気泡縮小工程は、少なくとも一層の粘着剤層を有している偏光板を、圧力および熱を加えて処理する工程である。より具体的には、気泡縮小工程では、上記処理を行い、偏光板の粘着剤層に存在している気泡を偏光板の端部から外に押し出すことによって、気泡の大きさを加熱前よりも小さくする。
気泡縮小工程では、少なくとも一層の粘着剤層を有している偏光板を、400kPa〜800kPa、且つ50℃〜80℃の雰囲気中で加熱すればよく、400kPa〜800kPa、且つ60℃〜80℃の雰囲気中で加熱することがより好ましく、400kPa〜800kPa、且つ70℃〜80℃の雰囲気中で加熱することがさらに好ましい。
400kPa以上、且つ50℃以上の雰囲気中で上記偏光板を加熱することによって、粘着剤層に存在している気泡を、商業的に満足できる程度、つまり偏光板の品質を低下させない程度にまで小さくすることができる。具体的には、例えば、後述する実施例に示した「気泡サイズの確認方法」によって気泡の大きさを測定した場合において、気泡の直径が100μm以下、好ましくは80μm以下、より好ましくは60μm以下、さらに好ましくは50μm以下となるまで小さくすることができる。
圧力が高いほど気泡を縮小する効果は高くなるが、加圧処理の安全性を考慮すると、圧力は800kPa以下であることが好ましい。また、加熱温度が80℃以下であれば、偏光板が劣化するおそれがない。
なお、上記「400kPa〜800kPa、且つ50℃〜80℃の雰囲気中で加熱」とは、加熱対象となる偏光板を取り巻く周囲の気体の圧力および温度が、400kPa〜800kPa、且つ50℃〜80℃となる環境下で加熱することを意味している。400kPa〜800kPa、且つ50℃〜80℃の雰囲気であることは、加熱対象となる偏光板周囲の気体の圧力および温度を測定することによって確認することができる。偏光板はフィルム状であるので、偏光板を取り巻く周囲の温度が上記温度であれば、偏光板も概ね当該温度になっていると見做すことができる。
上述した雰囲気中で偏光板を加圧条件下で加熱処理する方法は特に限定されない。例えば、公知のオートクレーブを用いて偏光板を加熱処理することができる。気泡縮小工程において、加熱対象となる偏光板を取り巻く周囲の気体は、偏光板に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されるものではないが、空気、或いは、窒素ガス等の不活性ガスであることが好ましく、通常は空気が適用される。
また、気泡縮小工程において、偏光板を加熱処理する時間は、偏光板の粘着剤層に存在している気泡を偏光板の端部から外に押し出すことによって、当該気泡の大きさを加熱前よりも小さくすることができる限り、特に制限されない。長時間にわたって加熱処理することが好ましいが、偏光板の生産性を考慮すると、偏光板を加熱処理する時間は、通常、20分〜30分である。
ここで、上記「少なくとも一層の粘着剤層を有している偏光板」の構成の一例を図1に基づいて説明する。図1は、本実施の形態に係る偏光板10の概略の構成を示す断面図である。
上記「少なくとも一層の粘着剤層を有している偏光板」は、粘着剤層を介して偏光フィルムと少なくとも保護フィルムとを貼合することにより、少なくとも一層の粘着剤層を有している偏光板であればよい。図1に示すように、本実施の形態に係る偏光板10においては、保護フィルム2、偏光フィルム3、第1の位相差フィルム(位相差フィルム)4aおよび第2の位相差フィルム4bがこの順に積層されてなり、それぞれのフィルムは、粘着剤層1(粘着剤層1a,粘着剤層1bおよび粘着剤層1c)を介して貼合されている。
粘着剤層1を介してフィルム同士を貼合する方法は特に限定されない。一実施形態において、ニップ部を形成する一対の加圧ローラによって、フィルム同士を圧着する方法、すなわちラミネーション法(例えば、特開2005−213314号公報等を参照)を採用してもよい。ラミネーション法では、フィルム同士を貼合する際に、粘着剤層1における気泡の噛み込みが生じ易い。このため、ラミネーション法によって貼合した偏光板を気泡縮小工程に供することによって、粘着剤層において偏光板の品質が低下する大きさの気泡の噛み込みが無い偏光板を、効率よく製造することができる。
上記「少なくとも一層の粘着剤層を有している偏光板」としては、フィルムとフィルムとを貼合するための粘着剤層を少なくとも一層有している偏光板であれば、その構成は、図1に示した偏光板10に限定されるものではない。例えば、図1に示した偏光板10において、(i)保護フィルム2が粘着剤層1aを介して偏光フィルム3に貼合されただけの構成であってもよく、(ii)位相差フィルム4として、第1の位相差フィルム4aのみを備える構成であってもよく、(iii)輝度向上フィルム(例えば、DBEF、3M社製)(図示しない)が、偏光フィルム3と保護フィルム2との間に、粘着剤層(図示しない)を介して貼合されている構成であってもよい。
粘着剤層1(粘着剤層1a,粘着剤層1bおよび粘着剤層1c)は、特に限定されるものではなく、当該技術分野に用いられる公知の粘着剤を塗布することにより形成される。このような粘着剤としては、具体的には、例えば、アクリル系、ゴム系、ウレタン系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系の樹脂等が挙げられる。これらの中でも、透明性、耐候性、耐熱性等に優れるアクリル系の樹脂をベースポリマーとした粘着剤がより好適である。
また、常温で圧力をかけることによって接着することができることから、粘着剤としては、感圧性粘着剤(pressure sensitive adhesive)を好適に用いることができる。上記「感圧性粘着剤」としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、アクリル系ポリマー;シリコーン系ポリマー;ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル等をベースポリマーとするもので構成されている。アクリル系ポリマーのように、光学的な透明性に優れ、適度の濡れ性や凝集力を保持し、基材との接着性にも優れ、さらには耐候性や耐熱性などを有し、加熱や加湿の条件下で浮きや剥がれ等の剥離問題を生じないものを選択して用いることがより好ましい。
また、上記「粘着剤」としては、例えば、通常の光学フィルムの貼合に用いられる、50℃における貯蔵弾性率が0.01MPa程度またはそれ以下の粘着剤の他に、貯蔵弾性率が高い粘着剤(例えば、50℃における貯蔵弾性率が、0.05MPa〜1.0MPa)も、特に制限無く用いることができる。特に、50℃における貯蔵弾性率が0.05MPa〜1.0MPa(より好ましくは0.1MPa〜0.5MPa)である粘着剤を用いれば、粘着剤層1の強度を高めることができるので、粘着剤層1の厚さをより薄くすることが可能となる。なお、本明細書において、上記「50℃における貯蔵弾性率」は、後述する実施例に示した方法によって測定した値をいう。
上記「粘着剤」は、一種類を単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、粘着剤層1の厚さは適宜設定すればよく、概して5μm〜25μmである。特に、薄型偏光板を得るためには、加工性、耐久性の特性を損なわない範囲でより薄い粘着剤層を設けることが望ましく、粘着剤層1の厚さを1μm〜20μmとすることがより好ましい。
偏光板が複数の粘着剤層を有している場合、具体的には、例えば、図1に示すように、偏光板10が粘着剤層1a〜1cを有している場合は、粘着剤層1a〜1cの全てが一種類(同一)の粘着剤からなっていてもよく、上記粘着剤層によって、粘着剤の種類が互いに異なっていてもよい。また、粘着剤層1a〜1cの全ての厚さが同じであってもよく、それぞれの粘着剤層の厚さが異なっていてもよい。
保護フィルム2としては、公知の保護フィルムが好適に用いられる。より具体的には、保護フィルム2としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタラートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等の公知の保護フィルムが挙げられる。
保護フィルム2の厚さは、特に限定されないが、概して10μm〜100μmである。
偏光フィルム3としては、公知の偏光フィルムが好適に用いられる。具体的には、偏光フィルム3としては、偏光子フィルムの両面に保護膜が貼着されている公知の偏光フィルムが挙げられる。
上記「偏光子フィルム」としては、例えば、ポリビニルアルコール、部分ホルマール化ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物、セルロース等の親水性高分子等からなるフィルムに、一軸延伸およびヨウ素等の色素による染色処理を施すと共に、色相調整等の各種処理を施したフィルムが挙げられる。但し、偏光子フィルムの製造方法は、上記製造方法に限定されるものではなく、公知の偏光子フィルムが好適に用いられる。
上記「保護膜」としては、例えば、TAC(トリアセチルセルロース)フィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム、ジアセチルセルロース等の酢酸セルロース樹脂フィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂フィルム;ポリカーボネート樹脂フィルム;アクリル樹脂フィルム;ポリプロピレン樹脂フィルム等の公知のフィルムが挙げられる。
偏光フィルム3の厚さは、特に限定されないが、概して10μm〜300μmである。偏光フィルム3は、実用上において支障のない範囲で上記三層(保護膜、偏光子フィルム、保護膜)以外にさらに他の層を備えていてもよい。具体的には、例えば、偏光フィルム3は、偏光子フィルムと保護膜とを貼着する粘着剤層(接着剤層であってもよい)をさらに備えていてもよい。
位相差フィルム4(位相差フィルム4aおよび位相差フィルム4b)としては、公知の位相差フィルムが好適に用いられる。より具体的には、位相差フィルム4としては、例えば、ゼオノア(登録商標、ZEON製)、アートン(登録商標、JSR製)、エスシーナ(積水化学製)、NRフィルム(日本石油製)等が挙げられる。偏光板10が複数枚の位相差フィルムを有している場合、一種類(同一)の位相差フィルムを複数枚有していてもよいし、二種類以上の位相差フィルムを組み合わせて複数枚有していてもよい。
また、本実施の形態に係る偏光板10を液晶パネル等に貼着するために、偏光板10の液晶パネル等に貼着される側の面には、粘着剤層が形成されると共に、剥離フィルム(プロテクトフィルムまたはセパレータとも称する)が貼合されていてもよい(図示しない)。
(2.切断工程)
切断工程は、偏光板が長尺の偏光板である場合に、上記長尺の偏光板(「偏光板原反」とも称する)をチップ状の偏光板に切断する工程である。
切断工程では、偏光板原反を所定の大きさを有するチップ状の偏光板に切断することができる限り、切断方法は特に限定されない。切断手段としては、例えば、刃物、レーザカッター等の公知のカッターが好適に用いられる。
チップ状の偏光板の大きさは、液晶パネルの大きさと同様に、目的に応じて適宜設定することができるものの、概して液晶パネル対角で1.5インチ〜60インチであることが好ましく、小型ないし中型の液晶パネルに適用される1.5インチ〜18インチであることがより好ましく、携帯電子端末に適用される3.5インチ〜5インチであることがさらに好ましい。
上記「気泡縮小工程」および上記「切断工程」の順序は特に限定されず、気泡縮小工程の後で切断工程を行なってもよく、切断工程の後で気泡縮小工程を行なってもよい。気泡縮小工程では、圧力および熱を加えて偏光板を処理することによって、粘着剤層に存在している気泡を偏光板の端部から外に押し出しているので、気泡縮小工程に供する偏光板の大きさ(面積)が小さい方が、偏光板から気泡を効率よく押し出すことができる。それゆえ、切断工程の後で気泡縮小工程を行なうことがより好ましい。つまり、偏光板が長尺の偏光板である場合には、これを所定の大きさを有するチップ状の偏光板に切断して、偏光板の大きさ(面積)を小さくしてから気泡縮小工程を行なうことにより、粘着剤層に存在している気泡をより効率よく縮小することができるので、より好ましい。
本発明に係る製造方法によれば、粘着剤層に気泡の噛み込みが無い偏光板を、効率よく製造することができる。その結果、偏光板の生産性や歩留りを増加(不良率を減少)させることができるという効果を奏する。
〔2.本発明に係る偏光板〕
本発明に係る偏光板は、上述した製造方法によって製造されたことを特徴としている。本発明に係る偏光板の製造方法については、上記「1.本発明に係る偏光板の製造方法」の項で説明した通りであるので、その説明を省略する。
本発明に係る偏光板は、本発明に係る偏光板の製造方法によって製造されるので、粘着剤層において偏光板の品質が低下する大きさの気泡の噛み込みが無い偏光板を提供することができる。
ここで、上記「粘着剤層において偏光板の品質が低下する大きさの気泡の噛み込みが無い偏光板」とは、具体的には、例えば、後述する実施例に示した「気泡サイズの確認方法」によって偏光板の粘着剤層に存在している気泡の大きさを測定した場合に、偏光板全体において、気泡の直径が100μm以下、好ましくは80μm以下、より好ましくは60μm以下、さらに好ましくは50μm以下である偏光板をいう。
それゆえ、本発明に係る偏光板は、生産性や歩留りが高い偏光板となり得る。
〔3.本発明に係る液晶表示装置〕
本発明に係る液晶表示装置は、本発明に係る偏光板を、液晶パネルに貼着してなる構成である。
本発明に係る偏光板については、上記「2.本発明に係る偏光板」で説明した通りであるので、その説明を省略する。
上記「液晶パネル」としては、公知の液晶パネルが好適に用いられる。具体的には、液晶パネルとしては、一対のガラス基板等の基板と液晶層とからなり、基板と液晶層との間に配向膜が配されてなる公知の液晶パネルが挙げられ、例えば、横電界式液晶セル、TFT(Thin Film Transistor)方式液晶セル、STN(Super Twisted Nematic)方式液晶セル、IPS(In-Plane Switching)方式液晶セル、VA(Vertical Alignment)方式液晶セル等が挙げられる。
本発明に係る液晶表示装置は、本発明に係る偏光板と液晶パネルとを、粘着剤層を介して貼着することによって製造することができる。本発明に係る偏光板と液晶パネルとを貼着する方法については特に限定されず、公知の方法を採用することができる。
上記「粘着剤層」は、偏光板と液晶パネルとを貼着する際に、粘着剤(或いは接着剤)を偏光板または液晶パネルに塗布することにより形成されてもよく、本発明に係る偏光板における、液晶パネルと貼着される側の面に予め設けられていてもよい。係る粘着剤層を構成する「粘着剤(或いは接着剤)」としては、上記「1.本発明に係る偏光板の製造方法」で説明した通りであるので、その説明を省略する。
本発明に係る液晶表示装置は、本発明に係る偏光板を液晶パネルに貼着してなるので、品質の高い液晶表示装置を提供することができる。このため、生産性や歩留りが高い液晶表示装置となり得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
〔実施例1〕
(偏光板)
以下の偏光板A(NLV10-MDQ009C3)および偏光板B(PFILV2710DPZZ)を用いた。
具体的には、偏光板A(大きさ:78.34±0.15cm×53.34±0.15cm)は、保護フィルム2および偏光フィルム3を備えた偏光板(SRW062APL2LT4、住友化学株式会社製)に、第1の位相差フィルム4a(CSES430270ZLA、積水化学製)および第2の位相差フィルム4b(CSES430100Z7、積水化学製)がこの順に積層されてなり、それぞれのフィルムは、アクリル系感圧性粘着剤(リンテック社製)からなる厚さ5μmの粘着剤層1(粘着剤層1a,粘着剤層1bおよび粘着剤層1c)を介して貼合されている構成である。なお、偏光フィルム3は、ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向されてなる偏光子フィルムの両面に、保護膜が貼着された構成である。
偏光板B(大きさ:78.34cm×53.34cm)は、保護フィルム2および偏光フィルム3を備えた偏光板(SRW062APL2LT4、住友化学株式会社製)に、第1の位相差フィルム4a(CSES430270SLA、積水化学製)および第2の位相差フィルム4b(CSES430110S7、積水化学製)がこの順に積層されてなり、それぞれのフィルムは、アクリル系感圧性粘着剤(リンテック社製)からなる厚さ5μmの粘着剤層1(粘着剤層1a,粘着剤層1bおよび粘着剤層1c)を介して貼合されている構成である。なお、偏光フィルム3は、ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向されてなる偏光子フィルムの両面に、保護膜が貼着された構成である。
上記アクリル系感圧性粘着剤の50℃における貯蔵弾性率は、0.6MPaであった。上記粘着剤の貯蔵弾性率(σ)は、測定対象の粘着剤からなる直径8mm×厚さ1mmの円柱状の試験片を作製し、動的粘弾性測定装置(Dynamic Analyzer RDA II:Reometric社製)を用いて、周波数1Hzの捻りせん断法で初期歪み1Nとし、温度23℃または50℃の条件で測定を行った(WO2009/119435 A1の段落〔0164〕の記載を参照)。
(気泡サイズの確認方法)
気泡の大きさを計算する方法を、図2に基づいて説明する。図2は、本発明の実施例に係る気泡の大きさを計算する方法を説明する図であり、(a)は点状の気泡(点状気泡)の大きさを計算する方法を説明する図であり、(b)は斑点状の気泡(斑点状気泡)の大きさを計算する方法を説明する図である。なお、図2の(a)および(b)中に示した矢印Eは、偏光フィルムの光学軸方向を示している。
本実施例では、図2の(a)に示すように、点状気泡の大きさ(Φ)は、偏光フィルムの光学軸方向およびそれに直交する方向に辺を有し、且つ測定対象となる点状気泡に外接する矩形(図2の(a)中に破線で示した矩形)における、偏光フィルムの光学軸方向の辺の長さをaとし、偏光フィルムの光学軸方向に直交する方向の辺の長さをbとして、以下の式(1)
Φ=(a+b)/2 …(1)
から求めた。
また、本実施例では、図2の(b)に示すように、斑点状気泡の大きさ(Φ)は、偏光フィルムの光学軸方向およびそれに直交する方向に辺を有し、且つ測定対象となる斑点状気泡を構成する全ての気泡を内包する最小の矩形(図2の(b)中に破線で示した矩形)における、偏光フィルムの光学軸方向の辺の長さをcとし、偏光フィルムの光学軸方向に直交する方向の辺の長さをdとして、以下の式(2)
Φ=(c+d)/2 …(2)
から求めた。
なお、本明細書では、図2の(b)に示すように、直径500μm程度の範囲において複数の比較的小さい気泡が例えば環状に配列してなる気泡群を、一つの斑点状気泡として規定し、それ以外の気泡を点状気泡と規定した。
偏光板Aおよび偏光板Bにおける加熱処理前の気泡(点状気泡、斑点状気泡)の大きさを、上述した方法によって測定した。実施例1では、偏光板Aおよび偏光板Bを、オートクレーブを用いて、圧力490kPa、且つ温度50℃の環境下で10分間にわたって処理し、その後、20分間かけて減圧した。なお、上記圧力および温度は、オートクレーブに表示されている値を読み取ったものである。偏光板を取り巻く周囲の気体は空気であった。加熱処理後の偏光板Aおよび偏光板Bにおける気泡(点状気泡、斑点状気泡)の大きさを、加熱処理前と同じ方法で測定した。結果を図3および表1に示した。
〔実施例2〕
温度を60℃に変更した以外は、実施例1と同じ方法で、偏光板Aおよび偏光板Bを加熱処理し、加熱前後における、気泡の大きさを測定した。結果を図3および表1に示した。
〔実施例3〕
温度を70℃に変更した以外は、実施例1と同じ方法で、偏光板Aおよび偏光板Bを加熱処理し、加熱前後における、気泡の大きさを測定した。結果を図3および表1に示した。
図3は、本発明の実施例1〜3において、偏光板の加熱前後における、気泡の大きさを測定した結果を示すグラフであり、(a)は偏光板Aにおける点状の気泡の大きさを測定した結果を示すグラフであり、(b)は偏光板Bにおける斑点状の気泡の大きさを測定した結果を示すグラフである。
図3および表1に示したように、圧力および熱をかけて偏光板を処理することによって、点状気泡および斑点状気泡のどちらも、大きさが小さくなることが確認された。この結果は、偏光板の粘着剤層に存在する気泡の噛み込みを除去する、または気泡の大きさを縮小するために、偏光板を加熱処理することが有効であることを示している。特に、圧力400kPa以上の場合は、加熱温度が高くなる程、気泡の大きさを縮小する効果が高かった。
〔実施例4〕
(偏光板)
貼合面に100μm程度の貼合気泡または500μm程度の異物気泡を含むA4サイズの偏光板を用いた。具体的には、保護フィルムおよび偏光フィルムを備えた偏光板(TRW062APL2、住友化学株式会社製)に、位相差フィルム(CSES430110S7、住友化学株式会社製)がこの順に積層した二枚貼合品であり、上記偏光板と上記位相差フィルムとは、アクリル系感圧性粘着剤(リンテック社製)からなる厚さ5μmの粘着剤層を介して貼合されている構成である。なお、偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向されてなる偏光子フィルムの両面に保護膜が貼着された構成である。
(処理条件)
上記偏光板(5検体)を、それぞれ、オートクレーブを用いて490kPa、50℃、10分間にわたって加熱処理を行った。減圧時間は20分とした。偏光板を取り巻く周囲の気体は空気であった。
加熱処理前後の偏光板における気泡の大きさを顕微鏡下で観察した。結果を図6に示した。図6は、本発明の実施例4において、偏光板の加熱処理前後における気泡の大きさを観察した結果を示す図である。
〔比較例1〕
圧力を200kPaに変更した以外は、実施例4と同じ方法で、偏光板(5検体)をそれぞれ加熱処理し、加熱処理前後の偏光板における気泡の大きさを顕微鏡下で観察した。結果を図4に示した。図4は、本発明の比較例1において、偏光板の加熱処理前後における気泡の大きさを観察した結果を示す図である。
〔比較例2〕
圧力を300kPaに変更した以外は、実施例4と同じ方法で、偏光板(5検体)をそれぞれ加熱処理し、加熱処理前後の偏光板における気泡の大きさを顕微鏡下で観察した。結果を図5に示した。図5は、本発明の比較例2において、偏光板の加熱処理前後における気泡の大きさを観察した結果を示す図である。
なお、図4〜6中に示した「初期」は偏光板の加熱処理前を表し、「AC後」は偏光板の加熱処理後を表している。図4〜6の結果を表2にまとめた。
図4〜6および表2に示したように、圧力300kPa以下で処理した場合は、偏光板における気泡の消失が不十分であった(比較例1および比較例2)。これに対して、圧力490kPaで処理した場合は、5検体の全てで気泡が消失していることを確認した(実施例4)。以上の結果から、圧力が400kPa以上、且つ温度が50℃以上で偏光板を加熱処理することによって、偏光板の貼合面に存在する気泡を効率よく縮小させることができることが確認された。
本発明に係る製造方法によれば、粘着剤層において偏光板の品質が低下する大きさの気泡の噛み込みが無い偏光板を、効率よく製造することができる。その結果、偏光板の生産性や歩留りを増加(不良率を減少)させることができる。従って、本発明は、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等のモバイル機器や大型テレビジョン等、偏光板を利用する各種産業において広範に利用され得る。
1 粘着剤層
1a 粘着剤層
1b 粘着剤層
1c 粘着剤層
2 保護フィルム
3 偏光フィルム
4 位相差フィルム
4a 第1の位相差フィルム(位相差フィルム)
4b 第2の位相差フィルム
10 偏光板(チップ状の偏光板)

Claims (11)

  1. 粘着剤層を介して偏光フィルムと少なくとも保護フィルムとを貼合することにより、少なくとも一層の粘着剤層を有している偏光板を得る貼合工程と、
    上記偏光板を、400kPa〜800kPa、且つ50℃〜80℃の雰囲気中で加熱する気泡縮小工程とを包含していることを特徴とする、偏光板の製造方法。
  2. 上記偏光板は長尺の偏光板であり、
    上記長尺の偏光板をチップ状の偏光板に切断する切断工程をさらに包含していることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  3. 上記気泡縮小工程を、上記切断工程の後で行なうことを特徴とする、請求項2に記載の製造方法。
  4. 上記偏光板は、偏光フィルムに、粘着剤層を介して位相差フィルムを貼合してなる偏光板であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の製造方法。
  5. 上記偏光板は、上記位相差フィルムに、上記粘着剤層を介して第2の位相差フィルムをさらに貼合してなる偏光板であることを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。
  6. 上記偏光板は、ニップ部を形成する一対の加圧ローラによって、フィルム同士を上記粘着剤層を介して圧着してなる偏光板であることを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の製造方法。
  7. 上記粘着剤層は、感圧性粘着剤からなることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の製造方法。
  8. 上記感圧性粘着剤は、50℃における貯蔵弾性率が、0.05MPa〜1.0MPaであることを特徴とする、請求項7に記載の製造方法。
  9. 上記粘着剤層の厚さは、1μm〜20μmであることを特徴とする、請求項7または8に記載の製造方法。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする、偏光板。
  11. 請求項10に記載の偏光板を、液晶パネルに貼着してなることを特徴とする、液晶表示装置。
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