JP2012226082A - 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】硬化性樹脂、及び、熱硬化剤を含有する液晶滴下工法用シール剤であって、前記熱硬化剤は、25℃で液状である液晶滴下工法用シール剤。
【選択図】なし
Description
近年、液晶表示素子は薄型化が進んでおり、このような液晶表示素子では特に厳密な寸法精度を要求され、基板間における僅かなギャップムラも表示不良の原因となる。
しかしながら、常温固形の熱硬化剤を配合した液晶滴下工法用シール剤を用いた場合、該熱硬化剤を原因とするギャップムラが発生することがあった。
以下に本発明を詳述する。
そこで本発明者らは、従来用いられていた常温固形の熱硬化剤の代わりに、25℃で液状である熱硬化剤を用いることにより、基板間のギャップムラの発生を抑制することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
上記液状熱硬化剤を含有することにより、本発明の液晶滴下工法用シール剤は、基板間のギャップムラの発生を抑制することができる。
上記硬化性樹脂はエポキシ基を有する樹脂を含有することが好ましい。
上記エポキシ基を有する樹脂は特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物、ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート806、エピコート4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鐵化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鐵化学社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYL−7000(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鐵化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
なお、本明細書において上記(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を意味し、上記(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。また、上記硬化性樹脂は、上記1分子中に(メタ)アクリロイルオキシ基とエポキシ基とを有する樹脂のみを含有するものであってもよい。
上記(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂は特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレート、イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記エポキシ(メタ)アクリレートとは、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基が(メタ)アクリロイルオキシ基に変性されている化合物のことを表す。
上記ラジカル重合開始剤のうち、光によりラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤は特に限定されないが、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、チオキサントン等を好適に用いることができる。
また、上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、イルガキュア184、イルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア651、イルガキュア819、イルガキュア907、イルガキュア2959、イルガキュアOXE01、ルシリンTPO(いずれもBASF Japan社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(以上、いずれも東京化成工業社製)等が挙げられる。なかでも吸収波長域が広いことから、イルガキュア651、イルガキュア907、ベンゾインイソプロピルエーテル、及び、ルシリンTPOが好適である。これらの光ラジカル重合開始剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記充填剤は特に限定されず、例えば、タルク、石綿、シリカ、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、窒化珪素、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土、窒化アルミニウム等の無機充填剤や、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等の有機充填剤が挙げられる。
上記シランカップリング剤は特に限定されないが、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。
反応フラスコにアクリル酸144重量部とビスフェノールFジグリシジルエーテル312重量部とを入れ、重合禁止剤としてハイドロキノン0.3重量部加え、反応触媒としてトリエチルアミン0.3重量部を加え、マントルヒーターで90℃に加熱して5時間撹拌し、硬化性樹脂A(ビスフェノールF型エポキシアクリレート)を得た。
反応フラスコにアクリル酸72重量部とビスフェノールFジグリシジルエーテル312重量部とを入れ、重合禁止剤としてハイドロキノン0.3重量部加え、反応触媒としてトリエチルアミン0.3重量部を加え、マントルヒーターで90℃に加熱して5時間撹拌し、硬化性樹脂B(部分変性ビスフェノールF型エポキシアクリレート)を得た。
表1に記載された配合比に従い、各材料を、遊星式撹拌機(シンキー社製、「あわとり練太郎」)を用いて混合した後、更に3本ロールを用いて混合し、実施例1〜8、及び、比較例1〜3のシール剤を調製した。
なお、実施例で用いた「フジキュアー7000」は、アミン価が207KOHmg/g、E型粘度計を用いて25℃、1rpmの条件で測定した粘度が2880mPa・sのアミンアダクト体であり、「フジキュアー7001」は、アミン価が147KOHmg/g、E型粘度計を用いて25℃、1rpmの条件で測定した粘度が2250mPa・sのアミンアダクト体である。
実施例及び比較例で得られたシール剤について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
パネルのギャップが2μmになるように、シール剤に2μmのギャップ剤を混合した。得られたシール剤をディスペンス用のシリンジ(武蔵エンジニアリング社製、「PSY−10E」)に充填し、脱泡処理を行ってから、平均粒子径が2.2μmのスペーサーを散布したITO薄膜付きの透明電極基板に、ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)にて長方形の枠を描く様にシール剤を塗布した。続いて、TN液晶(チッソ社製、「JC−5001LA」)の微小滴を液晶滴下装置にて滴下塗布し、別の透明電極基板を、真空張り合わせ装置にて5Paの真空下にて張り合わせ、セルを得た。得られたセルを紫外線照射機に投入して3000mJ/cm2の紫外線を照射してシール剤を仮硬化させた後、120℃のオーブンにて60分間加熱してシール剤を熱硬化させ、各実施例及び各比較例で得られたシール剤に対して、ギャップムラ評価用パネルを10枚作製した。得られたギャップムラ評価用パネルを目視し、全てのパネルにおいてギャップムラが認められなかった場合を「○」、ギャップムラが発生したパネルが1〜5枚であった場合を「△」、ギャップムラが発生したパネルが5〜10枚であった場合を「×」としてギャップムラを評価した。
実施例及び比較例で得られたシール剤の製造直後の初期粘度と、23℃で4日保管した際の粘度とを測定し、(23℃で4日保管後の粘度)/(初期粘度)を粘度変化率(4日後)とし、粘度変化率(4日後)が1.10未満であるものを「○」、1.10以上1.20未満であるものを「△」、1.20を超えるものを「×」としてポットライフを評価した。
なお、シール剤の粘度は、各シール剤を0.5g取り、E型粘度計(BROOK FIELD社製、「DV−III」)に入れ、25℃において回転速度1rpmで測定を行った。
得られたシール剤をディスペンス用のシリンジ(武蔵エンジニアリング社製、「PSY−10E」)に充填し、脱泡処理を行ってから、ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)にてガラス基板(150mm×150mm)の端から30mm内側四方にディスペンスし、別のガラス基板(110mm×110mm)を真空下で重ねて貼り合わせた。高圧水銀ランプを用いて100mW/cm2の紫外線を30秒間照射してシール剤を仮硬化させ、次いで、120℃で1時間加熱してシール剤を熱硬化させ、接着試験片を得た。
得られた接着試験片の基板の端部を半径5mmの金属棒を使って5mm/minの速度で押し込んだときに、パネル剥がれが起こる際の強度(Kgf)を測定し、接着力(kg/cm)を算出した。接着力が12kg/cm以上である場合を「◎」、接着力が8kg/cm以上12kg/cm未満である場合を「○」、接着力が8kg/cm未満である場合を「×」として接着性を評価した。
得られたシール剤をディスペンス用のシリンジ(武蔵エンジニアリング社製、「PSY−10E」)に充填し、脱泡処理を行ってから、ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)にてITO薄膜付きの透明電極基板に長方形の枠を描く様にシール剤を塗布した。続いて、TN液晶(チッソ社製、「JC−5001LA」)の微小滴を液晶滴下装置にて滴下塗布し、別の透明電極基板を、真空張り合わせ装置にて5Paの真空下にて張り合わせた。張り合わせ後のセルを紫外線照射機に投入して3000mJ/cm2の紫外線を照射してシール剤を仮硬化させた後、120℃のオーブンにて60分間シール剤を加熱して熱硬化させ、液晶表示素子を得た。得られた液晶表示素子を偏向板により中間調のシール剤周辺の色ムラを目視で観察し液晶表示素子の表示性能を評価した。シール剤周辺に、色ムラがなかった場合を「○」、わずかに色ムラがあった場合を「△」、色ムラがかなりあった場合を「×」として評価した。
Claims (7)
- 硬化性樹脂、及び、熱硬化剤を含有する液晶滴下工法用シール剤であって、
前記熱硬化剤は、25℃で液状である
ことを特徴とする液晶滴下工法用シール剤。 - 熱硬化剤は、E型粘度計を用いて25℃、1rpmの条件で測定した粘度が1500〜4000mPa・sであることを特徴とする請求項1記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 熱硬化剤は、アミン価が100〜500KOHmg/gのアミン系熱硬化剤であることを特徴とする請求項1又は2記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 熱硬化剤は、アミンアダクト体である請求項3記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 光及び/又は熱によりラジカルを発生するラジカル重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 請求項1、2、3、4又は5記載の液晶滴下工法用シール剤と、導電性微粒子とを含有することを特徴とする上下導通材料。
- 請求項1、2、3、4若しくは5記載の液晶滴下工法用シール剤及び/又は請求項6記載の上下導通材料を用いて製造されることを特徴とする液晶表示素子。
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