JP5049409B2 - 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 - Google Patents
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Description
以下に本発明を詳述する。
シール剤に熱ラジカル重合開始剤を用いると、熱硬化性が向上することが知られているが熱ラジカル開始剤はある程度の温度(110℃以上)まで達しないと反応が開始しない。また、一般式(A)で表される化合物からなる熱硬化剤は、エポキシ(メタ)アクリレート等の極性の高い樹脂との相溶性に優れ、熱硬化剤として液晶滴下工法用シール剤に用いた場合に液晶をほとんど汚染することがないことが知られているが、80℃程度の低温で硬化させると得られるシール剤は接着力に劣るものとなる。
しかしながら、熱ラジカル重合開始剤と該熱硬化剤とを組み合わせて用いた場合、樹脂との相溶性の高い該熱硬化剤は80℃程度の温度に達すると溶解が始まり、その溶解熱で熱ラジカル重合開始剤のラジカル開始点の温度が下がるために、ラジカル硬化と熱硬化を同時に開始することができるようになると考えられる。また、両者とも室温では硬化性樹脂との反応性が低いため、得られるシール剤は、ポットライフが長く、保存安定性に優れたものとなる。
上記硬化性樹脂は、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂とエポキシ基を有する樹脂とを含有することが好ましく、上記(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂として、下記式(1)で表される樹脂及び/又は下記式(2)で表される樹脂を上記硬化性樹脂中に40重量%以上含有することがより好ましい。本発明の液晶滴下工法用シール剤において、熱硬化剤として用いる上記一般式(A)で表される化合物は極性が高いため、下記式(1)や下記式(2)で表される極性の高い樹脂との相溶性が高く、これらを組み合わせて用いることにより、該熱硬化剤の液晶への溶出を防止し、液晶汚染を抑制することができる。上記の観点で特に、上記一般式(A)で表される化合物の中でも、高極性であるマロン酸ジヒドラジドを、硬化性樹脂である下記式(1)で表される樹脂及び/又は下記式(2)で表される樹脂と組み合わせて用いることが好ましい。
上記硬化性樹脂における下記式(1)で表される樹脂及び/又は下記式(2)で表される樹脂の含有量が40重量%未満であると、得られるシール剤が接着性に劣るものとなったり、液晶汚染を引き起こしたりすることがある。上記硬化性樹脂は、下記式(1)で表される樹脂及び/又は下記式(2)で表される樹脂を60重量%以上含有することが更に好ましい。
なお、本明細書において上記(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を意味し、上記(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。また、本明細書において上記エポキシ(メタ)アクリレートとは、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート806、エピコート4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鐵化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鐵化学社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYL−7000(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鐵化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ基を有する樹脂は特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物、ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート806、エピコート4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
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上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
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上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鐵化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鐵化学社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYL−7000(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鐵化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
なお、上記硬化性樹脂は、上記1分子中に(メタ)アクリロイルオキシ基とエポキシ基とを有する樹脂のみを含有するものであってもよい。
上記熱ラジカル重合開始剤は、10時間半減期温度の好ましい下限が50℃、好ましい上限が90℃である。上記熱ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度が50℃未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤の貯蔵安定性が悪くなることがある。上記熱ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度が90℃を超えると、本発明の液晶滴下工法用シール剤の硬化に高温かつ長時間を要し、パネルの生産性に影響を与えることがある。
なお、本明細書において上記10時間半減期温度とは、不活性ガスの存在下において、一定の温度で10時間熱分解反応を行った際に熱ラジカル重合開始剤の濃度が反応前の濃度の半分になるときの温度である。
上記ポリアルキレンオキサイドユニットを有する構造としては、ポリエチレンオキサイド構造を有するものが好ましい。
このような高分子アゾ開始剤としては、例えば、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)とポリアルキレングリコールの重縮合物や、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)と末端アミノ基を有するポリジメチルシロキサンの重縮合物等が挙げられ、市販されているものとしては、例えば、VPE−0201、VPE−0401、VPE−0601、VPS−0501、VPS−1001(いずれも和光純薬工業社製)等が挙げられる。
R11及びR21で表わされる炭素原子数1〜24のアルキル基は、炭素原子数が1〜4であるものが、反応性が高いため好ましい。
なお、本明細書において上記10時間半減期温度とは、熱ラジカル重合開始剤の濃度が初期値の半分に減少する時間が10時間となる温度を意味する。
上記一般式(A)で表される化合物からなる熱硬化剤は、少量でも充分に熱硬化を進行させることができるため、エポキシ当量に対して配合量を少なくすることで液晶汚染を抑制することができる。
更に、上記マロン酸ジヒドラジドを、硬化性樹脂である上記式(1)で表される樹脂及び/又は上記式(2)で表される樹脂と組み合わせて用いることにより、液晶汚染を抑制する効果、熱硬化性、及び、接着性を更に向上させることができる。
また、上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE379、IRGACURE651、IRGACURE819、IRGACURE907、IRGACURE2959、IRGACUREOXE01、ルシリンTPO(いずれもBASF社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(以上、いずれも東京化成工業社製)等が挙げられる。なかでも吸収波長域が広いことから、IRGACURE651、IRGACURE819、IRGACURE907、IRGACUREOXE01、及び、ルシリンTPOが好適である。これらの光ラジカル重合開始剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記充填剤は特に限定されず、例えば、タルク、石綿、シリカ、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、窒化珪素、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土、窒化アルミニウム等の無機充填剤や、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等の有機充填剤が挙げられる。これらの充填剤は、分散性や密着性向上の目的で、シランカップリング剤等で表面処理を施していてもよい。
上記シランカップリング剤は特に限定されないが、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。
レゾルシノール型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス製、「デナコールEX−201」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸649重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、5時間反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、レゾルシノール型エポキシアクリレート(A)を得た。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「エピコート828EL」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸424重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、5時間反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、ビスフェノールA型エポキシアクリレート(B)を得た。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(DIC社製、「エピクロン830S」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸462重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、5時間反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、ビスフェノールF型エポキシアクリレート(C)を得た。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「エピコート828EL」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸212重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、5時間反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、50%部分アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂(D)を得た。
ビスフェノールE型エポキシ樹脂(三井化学社製、「エポミックR710」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸221重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、5時間反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、50%部分アクリル変性ビスフェノールE型エポキシ樹脂(E)を得た。
ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂(新日鐵化学社製、「YSLV80DE」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸229重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、5時間反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、50%部分アクリル変性ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂(F)を得た。
表1〜6に記載された配合比に従い、各材料を遊星式撹拌機(シンキー社製、「あわとり練太郎」)を用いて混合後、更に3本ロールを用いて混合させることにより実施例1〜23、比較例1〜8、及び、参考例1の液晶滴下工法用シール剤を調製した。
実施例、比較例、及び、参考例で得られた液晶滴下工法用シール剤について以下の評価を行った。結果を表1〜6に示した。
透明電極と配向膜とが形成された基板に、得られた液晶滴下工法用シール剤を正方形の枠を描くようにディスペンサーで塗布してシールパターンを形成した。形成したシールパターンの内部に得られた液晶滴下工法用シール剤を点打ちした。続いて液晶(チッソ社製、「JC−5004LA」)の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、真空中にて別の透明電極と配向膜とが形成された基板を重ね合わせた。真空を解除した後、外枠シール部にメタルハライドランプを用いて100mW/cm2の紫外線を30秒照射した。この時、点打ちした液晶滴下工法用シール剤には紫外線が照射されないようにマスクをした。その後液晶アニールを80℃で1時間行い、液晶滴下工法用シール剤を熱硬化させて液晶表示素子を得た。
透明電極と配向膜とが形成された基板に、得られた液晶滴下工法用シール剤を正方形の枠を描くようにディスペンサーで塗布してシールパターンを形成した。形成したシールパターンの内部に得られた液晶滴下工法用シール剤を点打ちした。続いて液晶(チッソ社製、「JC−5004LA」)の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、真空中にて別の透明電極と配向膜とが形成された基板を重ね合わせた。真空を解除した後、外枠シール部にメタルハライドランプを用いて100mW/cm2の紫外線を30秒照射した。この時、点打ちした液晶滴下工法用シール剤には紫外線が照射されないようにマスクをした。その後液晶アニールを120℃で1時間行い、液晶滴下工法用シール剤を熱硬化させて液晶表示素子を得た。
得られた液晶滴下工法用シール剤100重量部に対して平均粒径5μmのポリマービーズ(積水化学工業社製、「ミクロパールSP」)3重量部を遊星式撹拌装置によって分散させ均一な液とし、極微量をITO電極付き無アルカリガラス(20mm×50mm×0.7mmt)の中央部に取り、同型のガラスをその上に重ね合わせて液晶滴下工法用シール剤を押し広げ、メタルハライドランプを用いて100mW/cm2の紫外線を20秒照射した。その後80℃で1時間の加熱を行い、接着試験片を得た。この試験片についてテンションゲージを用いて接着強度を測定した(比較単位はN/cm2)。接着強度が200N/cm2以上であった場合を「○」、150N/cm2以上200N/cm2未満であった場合を「△」、150N/cm2未満であった場合を「×」として評価した。
得られた液晶滴下工法用シール剤100重量部に対して平均粒径5μmのポリマービーズ(積水化学工業社製、「ミクロパールSP」)3重量部を遊星式撹拌装置によって分散させ均一な液とし、極微量をITO電極付き無アルカリガラス(20mm×50mm×0.7mmt)の中央部に取り、同型のガラスをその上に重ね合わせて液晶滴下工法用シール剤を押し広げ、タルハライドランプを用いて100mW/cm2の紫外線を20秒照射した。その後120℃で1時間の加熱を行い、接着試験片を得た。この試験片についてテンションゲージを用いて接着強度を測定した(比較単位はN/cm2)。接着強度が200N/cm2以上であった場合を「○」、150N/cm2以上200N/cm2未満であった場合を「△」、150N/cm2未満であった場合を「×」として評価した。
得られた液晶滴下工法用シール剤を温度25℃、湿度50%RHの雰囲気下で48時間保存した後に、E型粘度計で粘度を測定し、保存前の粘度からの増粘率を下記の式にて計算した。
増粘率(%)=100×(保存後の粘度)/(保存前の粘度)
増粘率が120%未満であった場合を「○」、120%以上130%未満であった場合を「△」、130%以上であった場合を「×」として評価した。
Claims (7)
- 一般式(A)で表される化合物は、マロン酸ジヒドラジドであることを特徴とする請求項1記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 熱ラジカル重合開始剤は、数平均分子量が5000〜10万である高分子アゾ化合物であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 高分子アゾ化合物は、ポリジメチルシロキサンユニット又はポリアルキレンオキサイドユニットを有することを特徴とする請求項4記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 請求項1、2、3、4又は5記載の液晶滴下工法用シール剤と、導電性微粒子とを含有することを特徴とする上下導通材料。
- 請求項1、2、3、4若しくは5記載の液晶滴下工法用シール剤及び/又は請求項6記載の上下導通材料を用いてなることを特徴とする液晶表示素子。
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