JP2012223011A - 回転機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低変調率領域と高変調率領域とで制御手法を切り替える場合、制御手法の切り替えに起因してインバータの出力に変動が生じやすいこと。
【解決手段】電流フィードバック制御の操作量としての指令電圧vdr,vqrに応じた指令振幅VPと、指令相電圧位相θu,θv,θwと、3相の指令電圧vur,vvvr,vwrとに基づき、PWM信号生成部34では、PWM信号gu,gv,gwを生成する。ここでは、「0〜π/2」の期間において、指令振幅VPに基づき、インバータIVの出力電圧が直流電圧源の負極電圧となる期間を指定し、正極電圧となる期間は、上記負極電圧となる期間と正極電圧となる期間との一対の期間の平均電圧を指令電圧vur,vvr,vwrに近似させるように設定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、直流電圧源の正極および負極のそれぞれと回転機の端子とを選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路を操作することで、前記回転機の制御量を制御する回転機の制御装置に関する。
この種の制御装置にあっては、たとえば下記特許文献1に記載されているように、直流交流変換回路の出力電圧の基本波振幅が直流電圧源の「1/2」以下である領域と「1/2」を上回る領域とでそれぞれ相違する制御手法にて回転機の制御量を制御することが周知である。
特許第4220481号公報
ただし、上記のように制御手法を切り替える場合、制御手法の切り替えに起因して直流交流変換回路の出力に変動が生じやすい。
本発明は、上記課題を解決する過程でなされたものであり、その目的は、回転機の運転領域の全域において制御性を向上可能な新たな回転機の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、直流電圧源の正極および負極のそれぞれと回転機の端子とを選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路を操作することで、前記回転機の制御量を制御する回転機の制御装置において、
前記制御量を制御すべく、前記直流交流変換回路の出力電圧の基本波振幅情報および位相情報と、前記基本波振幅情報および位相情報から定まる基本波の瞬時値情報とを生成する操作量情報生成手段と、前記回転機の回転角度および前記位相情報に応じて定まる前記回転機の端子への印加電圧位相情報、並びに前記基本波振幅情報を入力として、前記直流交流変換回路のスイッチング状態の切り替え位相である第1位相を設定する第1位相設定手段と、前記瞬時値情報を入力として、前記直流交流変換回路の平均出力電圧を前記瞬時値情報から定まる値に制御すべく、前記第1位相に基づき切り替えられた後のスイッチング状態を切り替え前のスイッチング状態に戻すための位相である第2位相を設定する第2位相設定手段と、前記回転機の回転角度が前記第1位相設定手段によって設定される位相となるタイミングおよび前記回転角度が前記第2位相設定手段によって設定される位相となるタイミングに基づき、前記スイッチング状態を切り替え操作する操作手段とを備え、前記第1位相設定手段は、第1位相の直前の前記第2位相を独立変数とする余弦関数および正弦関数のいずれかの値と前記第1位相を独立変数とする前記いずれかの関数の値とについて、それらの差を前記基本波振幅情報に応じて定まる値に一致させることを特徴とする。
直流交流変換回路の出力電圧と正弦関数または余弦関数との積の積分値によって、直流交流変換回路の出力電圧の基本波振幅成分を算出することができる。ここで、上記出力電圧と正弦関数との積の積分値を用いる場合、オン・オフによって定まる一対のスイッチング状態の一方から他方への切替位相と他方から一方への切替位相とのそれぞれを独立変数とする余弦関数同士の差と、基本波振幅によって定まる値との関係を定める式が導出される。一方、上記出力電圧と余弦関数との積の積分値を用いる場合、オン・オフによって定まる一対のスイッチング状態の一方から他方への切替位相と他方から一方への切替位相とのそれぞれを独立変数とする正弦関数同士の差と、基本波振幅によって定まる値との関係を定める式が導出される。上記発明では、この点に鑑み、第1位相設定手段を構築した。そして、基本波振幅情報や位相情報、瞬時値情報は、いずれも変調率の大きさにかかわらず設定可能なものであるため、上記発明では、これらパラメータを操作量としてこれに基づくスイッチング状態の切り替え位相を設定することで、変調率の大きさにかかわらず、制御量の制御が可能となる。
請求項2記載の発明は、直流電圧源の正極および負極のそれぞれと回転機の端子とを選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路を操作することで、前記回転機の制御量を制御する回転機の制御装置において、前記制御量を制御するための操作量としての位相情報および前記回転機の回転角度に応じて定まる前記回転機の端子への印加電圧位相情報、並びに前記制御量を制御するための操作量としての前記直流交流変換回路の出力電圧の基本波振幅情報を入力として、前記直流交流変換回路のスイッチング状態の切り替え位相である第1位相を設定する第1位相設定手段と、前記基本波振幅情報および前記位相情報から定まる基本波の瞬時値情報を入力として、前記直流交流変換回路の平均出力電圧を前記瞬時値情報から定まる値に制御すべく、前記第1位相に基づき切り替えられた後のスイッチング状態を切り替え前のスイッチング状態に戻すための位相である第2位相を設定する第2位相設定手段との2つの手段の協働で設定される前記第1位相および前記第2位相からなる前記スイッチング状態の切り替え位相波形が、前記直流交流変換回路の出力電圧の基本波振幅情報および前記印加電圧位相情報を入力として記憶された記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記位相波形を前記基本波振幅情報および前記印加電圧位相情報に応じて参照することで、前記スイッチング素子のスイッチング状態を切り替え操作する操作手段とを備え、前記第1位相設定手段は、第1位相の直前の前記第2位相を独立変数とする余弦関数および正弦関数のいずれかの値と前記第1位相を独立変数とする前記いずれかの関数の値とについて、それらの差を前記基本波振幅情報に応じて定まる値に一致させることを特徴とする。
直流交流変換回路の出力電圧と正弦関数または余弦関数との積の積分値によって、直流交流変換回路の出力電圧の基本波振幅成分を算出することができる。ここで、上記出力電圧と正弦関数との積の積分値を用いる場合、オン・オフによって定まる一対のスイッチング状態の一方から他方への切替位相と他方から一方への切替位相とのそれぞれを独立変数とする余弦関数同士の差と、基本波振幅によって定まる値との関係を定める式が導出される。一方、上記出力電圧と余弦関数との積の積分値を用いる場合、オン・オフによって定まる一対のスイッチング状態の一方から他方への切替位相と他方から一方への切替位相とのそれぞれを独立変数とする正弦関数同士の差と、基本波振幅によって定まる値との関係を定める式が導出される。上記発明では、この点に鑑み、第1位相設定手段を構築した。そして、基本波振幅情報や位相情報、瞬時値情報は、いずれも変調率の大きさにかかわらず設定可能なものであるため、上記発明では、これらパラメータを操作量としてこれに基づくスイッチング状態の切り替え位相を設定することで、変調率の大きさにかかわらず、制御量の制御が可能となる。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記第1位相は、前記基本波が正である領域と負である領域とのいずれか一方の領域において、前記回転機の端子と前記直流電圧源の正極端子との接続への切り替え位相を指定し、いずれか他方の領域において負極端子との接続への切り替え位相を指定する切替状態指定手段を備えることを特徴とする。
上記出力電圧と正弦関数または余弦関数との積の積分値によって基本波振幅成分を算出する式を展開する場合、回転機の端子が直流電圧源の負極側に接続される期間と正極側に接続される期間とのいずれか一方の期間の境界値を独立変数とする余弦関数または正弦関数同士の差についての基本波の一周期あたりの和が基本波振幅から定まる値となる。このため、この関係を利用する場合には、第1位相は、基本波の一周期の間、正極端子との接続への切り替え位相および負極端子との接続への切り替え位相のいずれか一方のみを指定するものとなる。一方、基本波の対称性に鑑みると、直流交流変換回路の出力電圧を基本波を模擬したものとするうえでは、基本波が正の領域と負の領域とのいずれか一方の領域において上記負極側に接続される期間は、いずれか他方の領域において上記正極側に接続される期間と一致させることが望ましい。上記発明では、この点に鑑み、切替状態指定手段を備えることで、直流交流変換回路の出力電圧が基本波を模擬する精度を向上させることができる。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記基本波振幅情報に応じて定まる値は、固定値であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記第1位相設定手段は、前記基本波振幅情報に応じて定まる値を、前記基本波の変化に応じて変化させる基本波模擬手段を備えるものであることを特徴とする。
上記発明では、スイッチング状態の切替頻度のばらつきを低減することが可能となり、ひいては制御の応答性を向上させることができる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、前記第1位相設定手段は、前記回転機の回転速度が大きいほど前記基本波振幅情報に応じて定まる値を大きくするスイッチング周波数抑制手段を備えることを特徴とする。
余弦関数同士の差や、正弦関数同士の差を大きくするほど、隣接する一対の第1位相および第2位相間の回転角度間隔が大きくなる。一方、回転速度が大きいほど、単位時間当たりのスイッチング状態の切替回数が大きくなる。上記発明では、この点に鑑み、回転速度が大きいほど上記差を大きくして一周期当たりのスイッチング状態の切替回数を制限することで、回転速度の増加に起因したスイッチング状態の切替回数の増加を抑制することができる。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明において、前記第1位相設定手段は、前記基本波振幅情報および前記印加電圧位相情報を入力として、前記第1位相を仮算出する手段を備えて且つ、前記回転機の回転角度が前記第2位相となる時点において前記仮算出された値を前記第1位相として設定するものであり、前記第2位相設定手段は、前記回転角度が前記第1位相設定手段によって設定された第1位相となる時点において、該時点における回転角度および前記仮算出された第1位相間の角度間隔と、前記時点における回転角度および前記設定する第2位相間の角度間隔との和に対する前記時点における回転角度および前記設定する第2位相間の角度間隔によって定まる前記直流交流変換回路の平均出力電圧と前記瞬時値情報から定まる値とを一致させる手段を備えることを特徴とする。
上記平均出力電圧を瞬時値情報から定まる値にするための一手法としては、前回の第2位相から今回の第2位相までの間隔に対する間の第1位相から今回の第2位相までの間隔の時比率を瞬時値情報に併せることが考えられる。ただし、この場合、基本波の対称性を模擬することが難しくなる。これは基本波の絶対値が漸増する領域とこれに隣接する漸減する領域とで、前回の第2位相同士が対称性を有しないためである。上記発明では、この点に鑑み、第1位相となる時点において、仮算出される第1位相を用いて平均出力電圧相当量を算出することで、対称性の崩れ等を抑制する事ができる。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記第1位相設定手段は、前記基本波振幅情報および前記印加電圧位相情報を入力として、前記第1位相を仮算出する手段を備えて且つ、前記回転機の回転角度が前記第2位相となる時点における前記仮算出された値を前記第1位相として設定するものであり、前記第2位相設定手段は、前記瞬時値情報を入力として前記第2位相を仮算出する手段を備えて且つ、前記回転機の回転角度が前記第1位相となる時点において前記仮算出された値を前記第2位相として設定する切り替え時同期処理と、直前の第1位相と仮算出される第2位相との和に基づき都度定まる位相を、前記第2位相に設定する逐次算出処理とを、前記基本波の符号が同一の領域であって且つ前記基本波が漸増する領域と漸減する領域との一対の領域のいずれにあるかに応じて切り替えることを特徴とする。
上記発明では、同一符号領域であって且つ基本波が漸増する領域と漸減する領域との一対の領域の対称性を確保することが容易となる。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の発明において、前記基本波の符号が同一の領域であって且つ該基本波の絶対値が漸増する領域と漸減する領域との境界について、該境界の進角側に移行する直前のスイッチング状態の切り替え位相の記憶値に基づき、前記境界の進角側に移行した直後のスイッチング状態の切り替え位相を、該位相が前記直前の位相と前記境界に対して対称性を保つように設定する対称性保持手段をさらに備えることを特徴とする。
上記発明では、対称性保持手段を備えることで、直流交流変換回路の出力電圧が基本波の対称性を模擬する精度を向上させることができる。
請求項10記載の発明は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の発明において、前記第1位相は、前記基本波の符号が互いに逆となる領域同士の1の境界を通過した直後のスイッチング状態の切り替え位相を定めるものであり、前記1の境界に隣接して且つこれよりも進角側の境界について、該境界に隣接して且つこれよりも遅角側の第2位相を、前記1の境界とその直後の第1位相との間の角度間隔に設定する振幅保持手段をさらに備えることを特徴とする。
上記進角側の境界と上記遅角側の第2位相との角度間隔は、対称性に鑑みれば、上記直後の第1位相と1の境界との角度間隔と一致する。しかし、上記進角側の境界と上記遅角側の第2位相との角度間隔を操作量としての瞬時値情報によって定めるなら、上記直後の第1位相と1の境界との角度間隔と不一致が生じることで、基本波振幅情報に対して誤差を生じるおそれがある。特に、上記1の境界から上記進角側の境界へと順次第1位相、第2位相を算出する場合、演算誤差によって、上記進角側の境界と上記遅角側の第2位相との角度間隔と、上記直後の第1位相と1の境界との角度間隔との間に不一致が生じやすい。上記発明では、この点に鑑み、振幅保持手段を備えた。
請求項11記載の発明は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の発明において、前記操作手段は、前記回転機を流れる電流の極性に基づき、前記第1位相および前記第2位相に対する前記スイッチング状態の切り替えタイミングをシフトさせるシフト手段を備えることを特徴とする。
上記発明では、シフト手段を備えることで、デッドタイム補償を行なうことが可能となる。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかる操作信号の生成処理を示すブロック図。 同実施形態にかかるデッドタイム生成部の処理手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるデッドタイム生成部の処理手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるPWM信号の生成処理の詳細を示すブロック図。 同実施形態にかかるPWM信号を示すタイムチャート。 同実施形態にかかるPWM信号の生成処理の手順を示す流れ図。 第2の実施形態にかかるPWM信号の生成処理の手順を示す流れ図。 第3の実施形態にかかるPWM信号の生成処理の詳細を示すブロック図。 第4の実施形態にかかるPWM信号の生成処理の詳細を示すブロック図。 同実施形態にかかるパルス数のカウント処理の手順を示す流れ図。 同実施形態の効果を示す図。 同実施形態の効果を示す図。 第5の実施形態にかかるPWM信号の生成処理の手順を示す流れ図。 第6の実施形態にかかるPWM信号の生成処理を示すブロック図。
<第1の実施形態>
以下、本発明にかかる回転機の制御装置を車載主機としての回転機の制御装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。
車載主機としてのモータジェネレータ10は、3相の永久磁石同期モータである。また、モータジェネレータ10は、突極性を有する回転機(突極機)である。詳しくは、モータジェネレータ10は、埋め込み磁石同期モータ(IPMSM)である。
モータジェネレータ10は、インバータIVを介して高電圧バッテリ12に接続されている。ここで、インバータIVは、スイッチング素子S*p,S*n(*=u,v,w)の直列接続体を3組備えており、これら各直列接続体の接続点がモータジェネレータ10のU,V,W相にそれぞれ接続されている。これらスイッチング素子S*p,S*nとして、本実施形態では、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられている。そして、これらにはそれぞれ、ダイオードD*p,D*nが逆並列に接続されている。
本実施形態では、モータジェネレータ10やインバータIVの状態を検出する検出手段として、以下のものを備えている。まずモータジェネレータ10の各相を流れる電流(実電流iu,iv,iw)を検出する電流センサ16を備えている。また、モータジェネレータ10の回転角度(電気角θ)を検出する回転角度センサ18を備えている。さらに、インバータIVの入力電圧(電源電圧VDC)を検出する電圧センサ19を備えている。
上記各種センサの検出値は、インターフェース13を介して制御装置14に取り込まれる。制御装置14では、これら各種センサの検出値に基づき、インバータIVを操作する操作信号を生成して出力する。ここで、インバータIVのスイッチング素子S*p,S*nを操作する信号が、操作信号g*p,g*nである。なお、高電圧バッテリ12を備える高電圧システムと制御装置14を備える低電圧システムとは互いに絶縁されており、インターフェース13は、これらを絶縁しつつも通信を可能とするたとえばフォトカプラ等の絶縁手段を備えて構成されている。
図2に、本実施形態にかかる上記操作信号g*#(*=u,v,w,#=p,n)の生成処理を示す。
dq変換部20は、実電流iu,iv,iwを、回転2次元座標系におけるd軸の実電流idとq軸の実電流iqとに変換する。一方、指令電流設定部22は、要求トルクTrに基づき、d軸の指令電流idrとq軸の指令電流iqrとを算出する。フィードバック制御部24は、d軸の実電流idを指令電流idrにフィードバック制御するための操作量として指令電圧vdrを算出し、フィードバック制御部26では、q軸の実電流iqを指令電流iqrにフィードバック制御するための操作量として指令電圧vqrを算出する。ここで、フィードバック操作量は、比例要素および積分要素の出力同士の和とすればよい。なお、この際、非干渉制御や誘起電圧補償項等のフィードフォワード項を加算することで最終的な指令電圧vdr,vqrを算出するようにしてもよい。3相変換部28は、回転2次元座標系の指令電圧vdr,vqrを、3相の指令電圧vur,vvr,vwrに変換する。
指令振幅算出部30は、指令電圧vdr,vqrを入力として、3相の指令電圧v*rの振幅の指令値(指令振幅VP)を算出する。指令相電圧位相算出部32は、3相の指令電圧v*rのそれぞれの指令相電圧位相θ*を算出する。PWM信号生成部34は、指令振幅VPとU相の指令相電圧位相θuとU相の指令電圧vurとを入力として、インバータIVのU相の出力電圧が指令電圧vurを模擬したものとなるようにPWM信号guを算出する。同様に、PWM信号生成部36は、指令振幅VPとV相の指令相電圧位相θvとV相の指令電圧vvrとを入力として、インバータIVのV相の出力電圧が指令電圧vvrを模擬したものとなるようにPWM信号gvを算出する。また、PWM信号生成部38は、指令振幅VPとW相の指令相電圧位相θwとW相の指令電圧vwrとを入力として、インバータIVのW相の出力電圧が指令電圧vwrを模擬したものとなるようにPWM信号gwを算出する。
デッドタイム生成部40は、PWM信号guに基づき、操作信号gup,gunを生成してインバータIVに出力する。デッドタイム生成部42は、PWM信号gvに基づき、操作信号gvp,gvnを生成してインバータIVに出力する。デッドタイム生成部44は、PWM信号gwに基づき、操作信号gwp,gwnを生成してインバータIVに出力する。これらデッドタイム生成部40〜44の処理は、PWM信号g*が1である場合に操作信号g*pをオンして且つPWM信号g*nがゼロである場合に操作信号g*nをオンする処理と、オン操作指令タイミングをPWM信号g*のエッジに対してデッドタイムtdだけ遅延させる処理とである。
図3に、デッドタイム生成部40〜44によって行なわれる操作信号g*pの生成処理の手順を示す。この処理は、制御装置14によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、PWM信号g*の立ち下がりタイミングであるか否かを判断する。そして、ステップS10において肯定判断される場合、ステップS12において、操作信号g*pをオフとするとともに、タイマ1を停止させる。
これに対し、ステップS10において否定判断される場合、ステップS14において、PWM信号g*の立ち上がりタイミングであるか否かを判断する。そして、ステップS14において肯定判断される場合、ステップS16において、タイマ1を初期化した後これを起動する。
一方、上記ステップS14において否定判断される場合、ステップS18において、タイマ1の起動中であるか否かを判断する。そして起動中であると判断される場合、ステップS20においてタイマ1をインクリメントする。続くステップS22では、タイマ1の値がデッドタイムtdよりも大きくなったか否かを判断する。そして、ステップS22において肯定判断される場合、ステップS24において、操作信号g*pをオンとするとともにタイマ1を停止させる。
なお、上記ステップS12,S16,S24の処理が完了する場合や、ステップS18、S22において否定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
図4に、デッドタイム生成部40〜44によって行なわれる操作信号g*nの生成処理の手順を示す。この処理は、制御装置14によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この図4に示すステップS30〜S44の処理は、先の図3に示したステップS10〜S24の処理に対応している。これらの相違点は、操作信号g*nがPWM信号g*の立ち下がりをトリガとしてON信号となることによるものである。
図5に、上記PWM信号生成部34〜38の処理の詳細を示す。
第1位相演算器50は、指令振幅VPと、指令相電圧位相θ*とに基づき、スイッチング状態を切り替えるための第1位相θ1を算出する。この第1位相θ1は、インバータIVの出力電圧の基本波振幅を指令振幅VPに制御するための操作量である。以下、これについて説明する。
インバータIVの出力電圧の基本波振幅が指令振幅VPに一致する条件は、インバータIVの出力電圧f(θ)を用いると、以下の式(c1)にて表現できる。
Figure 2012223011
ここで、基本波がθ=πで点対象且つ、「0≦θ≦π」、「π≦θ≦2π」のそれぞれにおいて、θ=π/2、3π/2のそれぞれに対して線対称であることを利用すると、以下の式(c2)が成立する。
Figure 2012223011
なお、上記の式(c2)において、pi(i=1,2…)は、インバータIVの出力電圧のエッジに対応する回転角度について、そのエッジの番号を示す。特に、p2k(k=1,2…)は、偶数番目のエッジを示し、p2k+1は、奇数番目のエッジを示す。この式(c2)を変形すると、以下の式(c3)を得る。
Figure 2012223011
ここで、本実施形態では、実装の容易さ等の観点から、上記の式(c3)のΣの内部の各項が互いに等しいとして、以下の式(c4)を導く。
Figure 2012223011
上記の式(c4)は、余弦関数の独立変数が0〜πまでの期間については、余弦関数が単調減少関数であるために成立する。ただし、π〜2πまでの期間については、余弦関数が単調増加関数であるために解が存在しなくなる。これは、上記の式(c3)においては生じなかった問題である。そこで本実施形態では、第1位相θ1を、以下の式(c5)によって算出することで、この問題を解決する。
θ1=arccos[cos{mod(θ,π)}−X] …(c5)
ここで本実施形態では、0〜πまでの期間については、第1位相θ1によって立ち上がりエッジの位相を指定して且つ、π〜2πまでの期間については、第1位相θ1によって立ち下がりエッジを指定する。図6に、第1位相θ1によって指定されるエッジに矢印を付した。これは、インバータIVの出力電圧の対称性を確保するための設定である。すなわち、第1位相θ1によって0〜πまでの期間については立ち上がりエッジの位相を指定する場合、これはインバータIVの出力電圧が「−VDC/2」となる期間を定めることとなる。そして、インバータIVの出力電圧に基本波の対称性を付与するなら、この期間は、π〜2πまでの期間においてインバータIVの出力電圧が「VDC/2」となる期間に対応する。ちなみに、これは、上記の式(c3)等からおのずと定まることではなく、本実施形態において対称性を重視した設計を行なうことで実現された設定である。
先の図5に示す第2位相演算器52は、都度の指令電圧v*rの大きさに基づき、上記第1位相θ1におけるスイッチング状態の切替とは逆の切り替えを行なう位相(第2位相θ2)を設定する。この第2位相θ2は、スイッチング状態がオン・オフの一方から他方に切り替えられた後、他方から一方に再度切り替えられるまでの期間において、インバータIVの出力電圧の平均値を、指令電圧v*rに制御するための操作量である。
この操作量を算出する上での最もシンプルな手法は、前回の第2位相から今回設定する第2位相までの期間に対するこれらの間の第1位相と第2位相との期間の時比率を指令電圧v*rとするための時比率に設定することである。ただし、この場合、インバータIVの出力電圧の対称性が崩れる。すなわち、たとえば、第1位相θ1によって設定される回転角度θp3となる時点において(図6)、回転角度θp4に対応する第2位相θ2を設定するに際し、時比率「(θp4−θp3)/(θp4−θp2)」が指令電圧v*rとなるように設定されることとなる。一方、θp3〜θp4に対称な期間であるθp7〜θp8について、回転角度θp7の時点において回転角度θp8に対応する第2位相θ2を設定するに際し、時比率「(θp8−θp7)/(θp8−θp6)」が指令電圧v*rとなるように設定したのでは、θp3〜θp4の期間とθp7〜θp8の期間とが対称とならない(等しくならない)。これは、対称性を保つ上では、時比率「(θp9−θp8)/(θp9−θp7)」を回転角度θp8の時点における指令電圧v*rに応じて定める必要があるからである。しかし、回転角度θp8の時点においては、回転角度θp9は未来の情報であり直接的には利用できない。また、このθp9を、θp2の記憶値に基づき算出する場合、少なくとも「π/2」の期間における第2位相θ2を記憶する必要が生じるため、「π/2」当たりのスイッチング状態の切替回数が多くなる低変調率領域においては、記憶容量を大きくする必要が生じる。
そこで本実施形態では、現在の指令相電圧位相θ*において、算出される第1位相θ1との間隔および第2位相θ2との間隔「θ1−θ*+θ2−θ*」に対する第1位相θ1および第2位相θ2間の間隔「θ2−θ1」の時比率を、現在の指令相電圧位相θ*における指令電圧v*rに応じたものとする。これにより、第2位相θ2は、以下の式(c6)にて表現される。
Figure 2012223011
これを変形すると、以下の式(c7)が得られる。
Figure 2012223011
ただし、以下の処理の便宜上、第2位相演算器52の出力する第2位相θ2は、上記の式(c7)において指令相電圧位相θ*を減算した値とする。なお、上記の式(c7)は、指令電圧v*rの絶対値が「VDC/2」以上となる場合には成立しない。しかし、指令電圧v*rの絶対値が「VDC/2」以上となる高変調率領域においては、先の図6のθp5〜θp6、θp16〜θp17の間隔が大きくなり、第2位相θ2の利用が要求される期間は、上記の式(c7)に基づく第2位相θ2の算出が不可能となる期間と重複しない。
一方、図5に示すPWMパルス演算器54では、第1位相演算器50によって都度仮算出される第1位相θ1と、第2位相演算器52によって都度仮算出される第2位相θ2とに基づき、第1位相θ1、第2位相θ2を確定させてPWM信号g*を生成し、これを出力する。
図7に、PWMパルス演算器54の行なう処理の手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、以下では、先の図6に示すPWM信号波形におけるθ=0°を初期条件として処理の進展の順に説明する。
この一連の処理では、まずステップS50において、初期設定が完了したか否かを判断する。そして、初期設定が未だ完了していない場合、ステップS52において、PWM信号g*をゼロとし、切替指定位相θmemを現時点における第1位相θ1とし、振幅確保位相θmem1をπ―θ1とする。また、「π/4」当たりのスイッチング状態の切替回数をカウントするカウンタkを1とする。
こうして初期設定が完了すると、ステップS54において、第1規約角度θaを、「0≦θa<2π:θa=θ*±2Nπ(Nは自然数)」とし、第2規約角度θbを、「0≦θb<π:θb=θ*±Mπ(Mは自然数)」とする。そして、ステップS56では、第1規約角度θaがゼロであるか否かを判断する。そしてステップS56で肯定判断される場合、ステップS58において、上記ステップS52と同様の処理を行なう。
これに対し、ステップS56において否定判断される場合、ステップS60において、第1規約角度θaがπであるか否かを判断する。そして、ここで否定判断される場合、ステップS62において、(ア)第2規約角度θbが0〜π/2までの範囲にある旨の条件、(イ)カウンタkが2n−2である旨の条件、および(ウ)カウンタkがゼロである旨の条件の論理和が真であるか否かを判断する。上記「n」は、上記の式(c4)において定義されているものであり、「π/2」当たりのパルス数を示す。ここで、第1規約角度θaがゼロ度から変位し始めた直後では、上記(ア)の条件を満たすために、ステップS64に移行する。ステップS64では、第2規約角度θbが切替指定位相θmemよりも小さいか否かを判断する。そしてステップS64において否定判断される場合、第2規約角度θbが第1位相θ1によって設定された切替指定位相θmemを横切るタイミングであるとして、ステップS66に移行する。
ステップS66では、カウンタkが「2n−1」であるか否かを判断する。ステップS66において否定判断される場合、ステップS68において、カウンタkが奇数であるか否かを判断する。この処理は、切替指定位相θmemが第1位相θ1であるか否かを判断するためのものである。そしてステップS68において肯定判断される場合、ステップS72に移行する。ステップS72では、第1規約角度θaがπよりも小さい場合、PWM信号g*を1とする。これにより、先の図6のθp1においてPWM信号g*が立ち上がる。また、ステップS72では、切替指定位相θmemを、現時点での第2位相θ2に基づき「θb+θ2」に設定する。ここで、第2位相演算器52の出力する第2位相θ2に第2規約角度θbを加算したのは、切替指定位相θmemを上記の式(c2)とするためである。
これに続いて先の図6の回転角度θp2となるタイミングでは、ステップS64,S66,S68のそれぞれで否定判断されるため、ステップS70に移行する。ステップS70では、第1規約角度θaがπよりも小さい場合、PWM信号g*をゼロとするとともに、切替指定位相θmemをその時点の第1位相θ1に設定し、カウンタkをインクリメントする。
先の図6の回転角度θp3,θp4については、回転角度θp1,θp2のときと同様の処理がなされる。ここで、回転角度θp4となることでステップS70では、カウンタnを「5=2n−1」に設定する。このため、回転角度θp5となる時点では、ステップS66において肯定判断されステップS74に移行する。ステップS74では、PWM信号g*を1とするとともに、切替指定位相θmemを「π―θmem」とし、さらにカウンタkをゼロとする。ここでの切替指定位相θmemの設定は、「π/2」に対する回転角度θp5とθp6との対称性を確保するためのものである。
このステップS74においてカウンタkがゼロとされるために、次回以降、ステップS62において、第2規約角度θbが「π/2」を上回ったとしても、上記(ウ)の条件を満たすことで、ステップS64に移行する。そして、回転角度θp6となることで、ステップS70において、PWM信号g*をゼロとし、切替指定位相θmemを第1位相θ1とし、カウンタkをインクリメントする。
その結果、次回からは、ステップS62において否定判断されることでステップS76に移行する。ステップS76では、カウンタが奇数であるか否かを判断する。そしてステップS76において肯定判断され、ステップS78において第2規約角度θbが切替指定位相θmemを横切るタイミングであると判断される場合(回転角度θp7となる場合)、ステップS80においてカウンタが「2n−3」であるか否かを判断する。そしてステップS80において否定判断される場合、ステップS82において、PWM信号g*を1とし、カウンタkをインクリメントする。これにより、先の図6の回転角度θp7においてPWM信号g*が立ち上がる。ただし、この際、切替指定位相θmemは更新されない。
次に、先の図6の回転角度θp8となる時点では、ステップS84において第2規約角度θbが「θmem+θ2」を横切ると判断されることとなる。このステップS84の処理は、0〜π/2の期間とπ/2〜πの期間との対称性を確保するためのものである。この処理に示す条件は、「θp4−θp3」と「θp8−θp7」とが一致する条件となっている。すなわち、上記のステップS74の処理によって、「π/2−θp5」と「θp6−π/2」とは等しく、また、余弦関数の対称性より、「θp5−θp4」と「θp7−θp6」とも等しくなっている。そしてθp7までの対称性が確保されている場合、θp8の対称性が上記ステップS84の処理によって満たされることとなる。以下、これについて説明する。
上記の式(c7)によれば、
θp4
=θp3+{arccos(cosθp3−X)−θp3}C(θp3)…(c8)
が成立する。このため、
θp4−θp3
={arccos(cosθp3−X)−θp3}C(θp3) …(c9)
この式(c9)を用いると、回転角度θp8の時点で、「θp4−θp3」と「θp8−θp7」とが一致するなら、以下の式が成立する。
θp8―θp7
={arccos(cosθp3−X)−θp3}C(θp3)
={arccos(cos(π−θ8)−X)−π+θp8}C(π−θ8)
={arccos(−cosθp8−X)−π+θp8}C(θp8)
={θp8−arccos(cosθp8+X)}C(θp8)
従って、
θp8=θp7+{θp8−arccos(cosθp8+X)}C(θp8)
これが、ステップS84において対称性を確保することのできる理由である。なお、ステップS84に再度移行した場合についてもこの処理が果たす機能は同じである。これは、上記の議論を数学的帰納法によって一般化することで結論される。
先の図6の回転角度θp8となることで上記ステップS84において否定判断される場合、ステップS86において、PWM信号g*をゼロとし、切替指定位相θmemをその時点における第1位相θ1とし、カウンタkをインクリメントする。
続いて、先の図6の回転角度θp9となるタイミングでは、ステップS80において肯定判断され、ステップS88において、切替指定位相θmemを振幅確保位相θmem1に設定する。この処理は、インバータIVの出力電圧の対称性を確保しつつも、その基本波振幅の制御性を向上させるためのものである。すなわち、0〜πまでの期間において上記の式(c4)の関係を満足するように設定すべき最後の期間は、θp10〜θp11の期間である。ここで、対称性の観点からは、θp11はπとすべきである。しかしθp11をπとする場合には、θp10が第2位相θ2によって定められるため、θp10〜θp11の期間の設定の自由度はないこととなる。そこで、θp10〜θp11の期間を、0〜θp1までの期間に設定すべく、πとなる直前の回転角度θp10を、振幅確保位相θmem1に設定する。
これにより、回転角度θp10となることで、ステップS62の上記(イ)の条件を満たすことから、ステップS64,S66,S68を経てステップS70に移行する。
その後、第1規約角度θaがπとなる場合、ステップS60において肯定判断されることで、ステップS90に移行し、PWM信号g*を1とし、切替指定位相θmemをθ1とし、振幅確保位相θmem1をπ−θ1とし、カウンタkを1とする。以後、π〜3π/2となる期間においては、0〜π/2となる期間と同様、ステップS70,S72,S74においてPWM信号g*を設定する。ただし、この期間においては、ステップS70では、PWM信号g*を1とし、ステップS72では、PWM信号g*をゼロとし、ステップS74では、PWM信号g*をゼロとする。
同様に、「3π/2〜2π」までの期間においては、「π/2〜π」までの期間と同様の処理を行なう。ただし、ステップS82では、PWM信号g*をゼロとし、ステップS86では、PWM信号g*を1とし、ステップS88では、PWM信号g*を0とする。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)第1位相演算器50によって設定される第1位相θ1および第2位相演算器52によって設定される第2位相θ2に基づき、PWM信号g*を生成した。これにより、インバータIVの出力線間電圧の基本波振幅が「VDC/2」以下の領域から「VDC/2」を上回る領域まで単一の制御手法によって制御が可能となる。
(2)第2位相θ2の余弦関数値から第1位相θ1の余弦関数値を減算した値Xを、固定値とした。これにより、実装が容易となる。
(3)基本波が正となる領域(0〜π)において第1位相によってインバータIVの出力電圧が「−VDC/2」となる期間を定めて且つ、基本波が負となる領域(π〜2π)において、第1位相θ1によってインバータIVの出力電圧が「VDC/2」となる期間を定めた(状態切替指定手段)。これにより、上記正となる領域と上記負となる領域とでインバータIVの出力電圧を対称性を有するものとすることができる。
(4)基本波の絶対値が漸減する領域(π/2〜π、3π/2〜2π)において、先の図7のステップS84の処理を用いた。これにより、θ=π/2、3π/2に対してインバータIVの出力電圧の対称性を確保することができる。
(5)基本波の絶対値が漸増する領域と漸減する領域との境界に対して進角側に移行する直前のスイッチング状態の切り替え位相の記憶値に基づき、直後のスイッチング状態の切り替え位相を設定した(ステップS74:対称性保持手段)。これにより、インバータIVの出力電圧が基本波の対称性を模擬する精度を向上させることができる。
(6)図6の回転角度θp10を設定するための切替指定位相θmemを「π―θ1」に設定した(ステップS88:振幅保持手段)。これにより、インバータIVの出力電圧の基本波振幅の指令振幅VPへの制御性を向上させることができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、デッドタイム生成部40,42,44において生成されるデッドタイム期間における電圧誤差を補償するように、PWM信号g*を設定する。
図8に、本実施形態にかかるPWM信号g*の生成処理の手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図8において、先の図7に示した処理に対応するものについては、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS50において肯定判断される場合、ステップS54aにおいて、第1規約角度θa、第2規約角度θbを設定するのに加えて、相電流i*の極性に基づき、PWM信号g*がゼロから1に切り替わるタイミングを補正する第1補償量θd1と、PWM信号g*が1からゼロに切り替わるタイミングを補正する第2補償量θd2とを設定する。
詳しくは、相電流i*が正の場合、第1補償量θd1を、回転速度dθ/dtにデッドタイムtdを乗算した値に設定するとともに、第2補償量θd2をゼロに設定する。これは、相電流i*が正の場合、デッドタイム期間におけるインバータIVの出力電圧が「−VDC/2」となることに鑑みたものである。すなわち、この場合、上側アームの操作信号g*pおよび下側アームの操作信号g*nの双方がゼロとなるデッドタイム期間におけるインバータIVの出力電圧がPWM信号g*のゼロに対応したものとなる。このため、PWM信号g*のゼロから1への切替タイミングにおいて、実際の切替がデッドタイムtdに対応する角度td・dθ/dtだけ遅延することに鑑み、第1補償量θd1を「td・dθ/dt」に設定する。
一方、相電流i*が負の場合、第1補償量θd1をゼロとするとともに、第2補償量θd2を、回転速度dθ/dtにデッドタイムtdを乗算した値に設定する。これは、相電流i*が負の場合、デッドタイム期間におけるインバータIVの出力電圧が「VDC/2」となることに鑑みたものである。すなわち、この場合、上側アームの操作信号g*pおよび下側アームの操作信号g*nの双方がゼロとなるデッドタイム期間におけるインバータIVの出力電圧がPWM信号g*の1に対応したものとなる。このため、PWM信号g*の1からゼロへの切替タイミングにおいて、実際の切替がデッドタイムtdに対応する角度td・dθ/dtだけ遅延することに鑑み、第2補償量θd2を「td・dθ/dt」に設定する。
その後、ステップS62において肯定判断される場合、ステップS64aにおいて、以下の条件1を満たすか否かを判断する。
PWM信号g*が1のとき、θb<θmem−θd2
PWM信号g*がゼロのとき、θb<θmem−θd1
この条件1は、先の図7のステップS62の処理を行なう場合と比較して、実際の切替タイミングを第1補償量θd1または第2補償量θd2だけ進角させるためのものである。
一方、ステップS76において肯定判断される場合、ステップS78aにおいて上記条件1を充たすか否かを判断する一方、否定判断される場合、ステップS84aにおいて、以下の条件2を満たすか否かを判断する。
PWM信号g*が1のとき、θb<θmem+θ2−θd2
PWM信号g*がゼロのとき、θb<θmem+θ2−θd1
この条件2は、先の図7のステップS84の処理を行なう場合と比較して、実際の切替タイミングを第1補償量θd1または第2補償量θd2だけ進角させるためのものである。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図9に、上記PWM信号生成部34〜38の処理の詳細を示す。なお、図9において、先の図5に示した処理に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、パルス数nを、回転速度dθ/dtが大きいほど小さい値に設定する。詳しくは、スイッチング周波数が予め定められた目標周波数fcに近似するように、パルス数nを可変設定する。これは、単位時間当たりのスイッチング状態の切替頻度を極力同一とするための設定である。
具体的には、パルス数を「fc/{(4dθ/dt)/2π}」の整数部分に設定する。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図10に、上記PWM信号生成部34〜38の処理の詳細を示す。なお、図10において、先の図5に示した処理に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、電気角の一周期内で余弦関数値同士の差を定める値Xを可変とする。詳しくは、基本波の絶対値が大きくなるほど値Xを大きくする。
すなわち、パルス数カウント器60では、図11に示す処理によって、電気角の「1/4」周期におけるスイッチング回数をカウントする。すなわち、まずステップS100において、電気角θが「π」の整数倍であるか否かを判断する。そして「π」の整数倍である場合、ステップS102において、パルス数カウンタmをゼロに設定する。一方、ステップS100において否定判断される場合、ステップS104において、PWM信号g*の立ち上がりタイミングであるか否かを判断する。そして立ち上がりタイミングであると判断される場合、ステップS106において、パルス数カウンタmをインクリメントする。
なお、上記ステップS102,S106の処理が完了する場合や、ステップS104において否定判断される場合、この一連の処理を一旦終了する。
先の図10に示す第1位相演算器50bでは、上記の値Xを以下のように設定する。
Figure 2012223011
ここで、(1/2−πVP/4VDC)の係数が、値Xを基本波の大きさと正の相関を有するようにする部分である。なお、係数の分母は規格化因子である。
図12(a)に、本実施形態にかかるインバータIVの出力電圧を示し、図12(b)に、第1の実施形態にかかるインバータIVの出力電圧を示す。図示されるように、本実施形態では、スイッチング状態の切替頻度のムラが少ない。このため、制御の応答性を向上させることができる。
なお、図13に示すように、本実施形態(破線)と第1の実施形態(実線)とでスイッチング頻度のムラ(標準偏差)に大きな相違が生じるのは変調率の低い領域である。このため、低変調率領域に限って、本実施形態の処理を行なってもよい。
<第5の実施形態>
以下、第5の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、「π/2」および「3π/2」の両側の一対のスイッチング状態の切替位相の対称性を確保する処理と、「π」でスイッチング状態を切り替える処理とを行なうほかは、第1位相演算器50および第2位相演算器52の出力信号に順次従う。
図14に、本実施形態にかかるPWM信号g*の算出処理の手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図14において先の図7に示した処理に対応するものについては、便宜上同一のステップ番号を付している。
図示されるように、この一連の処理におけるステップS52a,S58a,S90aでは、ステップS52,S58,S90のように振幅確保位相θmem1の設定を行なう処理を削除する。また、スイッチング状態の切替は、ステップS70,S72,S74において行なう。
<第6の実施形態>
以下、第6の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図15に、本実施形態にかかる上記操作信号g*#(*=u,v,w,#=p,n)の生成処理を示す。なお、図15において、先の図2に示した処理に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、指令電圧vdr,vqrと、電気角θとを入力とし、PWMパルスパターン記憶部70によってPWM信号g*が生成される。PWMパルスパターン記憶部70は、様々な要求トルクおよび回転速度によってモータジェネレータ10を定速度で運転する状況下、先の図7に示した処理によって生成されるPWM信号g*を、指令振幅VPおよび指令相電圧位相θ*毎に記憶したものである。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
「基本波模擬手段について」
上記第4の実施形態(図10)に示したものに限らず、たとえば、図10の「1+sin(πm/2n)」を、「sin(π(m+1))/2(n+1)」としてもよい。
また、スイッチング周波数抑制手段を備えない構成に適用してもよい。
「スイッチング周波数抑制手段について」
単位時間当たりのスイッチング回数の変動を最も小さくすることができるように、パルス数nを設定するものに限らない。たとえば、単位時間当たりのスイッチング回数を上限値以下とすべく、モータジェネレータ10の回転速度が大きくなる場合に、パルス数nを制限するものであってもよい。
「対称性保持手段について」
これを備える代わりに、たとえば第2位相演算器52によって算出される値を採用してもよい。この場合、第2位相θ2によって制御されるDutyは、「(1+Asin(π/2))/2」や「(1+Asin(3π/2))/2」などに設定すればよい。
「第2位相設定手段について」
たとえば、直前の第2位相を記憶する手段を備え、これに続く第1位相となるタイミング(現在の電気角θ)において、直前の第2位相から次の第2位相までの間隔に対する第1位相から次の第2位相までの間隔の比が「(1+Asinθ)/2」となるように次の第2位相を設定するものであってもよい。さらに、「0〜π/2」の期間や「2π〜3π/2」の期間における第2位相θ2を記憶することで、「π/2〜2π」の期間や「3π/〜2π」の期間において、次の第2位相と、記憶値から推定される次々回の第2位相との間隔に対する第1位相から次の第2位相までの間隔の比が「(1+Asinθ)/2」となるように次の第2位相を設定するものであってもよい。
「第1位相設定手段について」
上記の式において、「π/2」毎の対称性を考慮することなく、「0≦θ≦2π」の期間においてインバータIVの出力電圧と正弦関数との積分値が所定の変調率に等しくなるとの条件によって展開されたものを用いてもよい。この場合、切替状態指定手段を用いることなく、「π<θ<2π」において、「cosθ2k−cosθ2k+1」が負の規定値と等しくなるようにすることが望ましい。
上記の式(c1)のように、インバータIVの出力電圧の正弦関数成分が所定の変調率となるとの条件によって展開されたものを用いるものにも限らない。たとえばインバータIVの出力電圧の余弦関数成分が所定の変調率となるとの条件によって展開されたものを用いてもよい。
「切替状態指定手段について」
これが必須ではないことについては、「第1位相設定手段について」の欄に記載したとおりである。
「操作量情報生成手段について」
電流フィードバック制御のための操作量を算出するものに限らない。たとえばモータジェネレータ10を流れる電流から推定されるトルクを要求トルクTrにフィードバック制御するための操作量として、出力電圧の位相を設定して且つ、要求トルクTrと回転速度とに基づき指令振幅を開ループ制御によって設定するものであってもよい。
また、フィードバック制御を行なうものに限らず、開ループ制御を行なうための操作量を算出するものであってもよい。
「回転機について」
回転機としては、IPMSMに限らず、たとえばSPMSM等であってもよい。また、車載主機にも限らない。
24,26…フィードバック制御部、50…第1位相演算器、52…第2位相演算器。

Claims (11)

  1. 直流電圧源の正極および負極のそれぞれと回転機の端子とを選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路を操作することで、前記回転機の制御量を制御する回転機の制御装置において、
    前記制御量を制御すべく、前記直流交流変換回路の出力電圧の基本波振幅情報および位相情報と、前記基本波振幅情報および位相情報から定まる基本波の瞬時値情報とを生成する操作量情報生成手段と、
    前記回転機の回転角度および前記位相情報に応じて定まる前記回転機の端子への印加電圧位相情報、並びに前記基本波振幅情報を入力として、前記直流交流変換回路のスイッチング状態の切り替え位相である第1位相を設定する第1位相設定手段と、
    前記瞬時値情報を入力として、前記直流交流変換回路の平均出力電圧を前記瞬時値情報から定まる値に制御すべく、前記第1位相に基づき切り替えられた後のスイッチング状態を切り替え前のスイッチング状態に戻すための位相である第2位相を設定する第2位相設定手段と、
    前記回転機の回転角度が前記第1位相設定手段によって設定される位相となるタイミングおよび前記回転角度が前記第2位相設定手段によって設定される位相となるタイミングに基づき、前記スイッチング状態を切り替え操作する操作手段とを備え、
    前記第1位相設定手段は、第1位相の直前の前記第2位相を独立変数とする余弦関数および正弦関数のいずれかの値と前記第1位相を独立変数とする前記いずれかの関数の値とについて、それらの差を前記基本波振幅情報に応じて定まる値に一致させることを特徴とする回転機の制御装置。
  2. 直流電圧源の正極および負極のそれぞれと回転機の端子とを選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路を操作することで、前記回転機の制御量を制御する回転機の制御装置において、
    前記制御量を制御するための操作量としての位相情報および前記回転機の回転角度に応じて定まる前記回転機の端子への印加電圧位相情報、並びに前記制御量を制御するための操作量としての前記直流交流変換回路の出力電圧の基本波振幅情報を入力として、前記直流交流変換回路のスイッチング状態の切り替え位相である第1位相を設定する第1位相設定手段と、前記基本波振幅情報および前記位相情報から定まる基本波の瞬時値情報を入力として、前記直流交流変換回路の平均出力電圧を前記瞬時値情報から定まる値に制御すべく、前記第1位相に基づき切り替えられた後のスイッチング状態を切り替え前のスイッチング状態に戻すための位相である第2位相を設定する第2位相設定手段との2つの手段の協働で設定される前記第1位相および前記第2位相からなる前記スイッチング状態の切り替え位相波形が、前記直流交流変換回路の出力電圧の基本波振幅情報および前記印加電圧位相情報を入力として記憶された記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記位相波形を前記基本波振幅情報および前記印加電圧位相情報に応じて参照することで、前記スイッチング素子のスイッチング状態を切り替え操作する操作手段とを備え、
    前記第1位相設定手段は、第1位相の直前の前記第2位相を独立変数とする余弦関数および正弦関数のいずれかの値と前記第1位相を独立変数とする前記いずれかの関数の値とについて、それらの差を前記基本波振幅情報に応じて定まる値に一致させることを特徴とする回転機の制御装置。
  3. 前記第1位相は、前記基本波が正である領域と負である領域とのいずれか一方の領域において、前記回転機の端子と前記直流電圧源の正極端子との接続への切り替え位相を指定し、いずれか他方の領域において負極端子との接続への切り替え位相を指定する切替状態指定手段を備えることを特徴とする請求項1または2記載の回転機の制御装置。
  4. 前記基本波振幅情報に応じて定まる値は、固定値であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  5. 前記第1位相設定手段は、前記基本波振幅情報に応じて定まる値を、前記基本波の変化に応じて変化させる基本波模擬手段を備えるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  6. 前記第1位相設定手段は、前記回転機の回転速度が大きいほど前記基本波振幅情報に応じて定まる値を大きくするスイッチング周波数抑制手段を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  7. 前記第1位相設定手段は、前記基本波振幅情報および前記印加電圧位相情報を入力として、前記第1位相を仮算出する手段を備えて且つ、前記回転機の回転角度が前記第2位相となる時点において前記仮算出された値を前記第1位相として設定するものであり、
    前記第2位相設定手段は、前記回転角度が前記第1位相設定手段によって設定された第1位相となる時点において、該時点における回転角度および前記仮算出された第1位相間の角度間隔と、前記時点における回転角度および前記設定する第2位相間の角度間隔との和に対する前記時点における回転角度および前記設定する第2位相間の角度間隔によって定まる前記直流交流変換回路の平均出力電圧と前記瞬時値情報から定まる値とを一致させる手段を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  8. 前記第1位相設定手段は、前記基本波振幅情報および前記印加電圧位相情報を入力として、前記第1位相を仮算出する手段を備えて且つ、前記回転機の回転角度が前記第2位相となる時点における前記仮算出された値を前記第1位相として設定するものであり、
    前記第2位相設定手段は、前記瞬時値情報を入力として前記第2位相を仮算出する手段を備えて且つ、前記回転機の回転角度が前記第1位相となる時点において前記仮算出された値を前記第2位相として設定する切り替え時同期処理と、直前の第1位相と仮算出される第2位相との和に基づき都度定まる位相を、前記第2位相に設定する逐次算出処理とを、前記基本波の符号が同一の領域であって且つ前記基本波が漸増する領域と漸減する領域との一対の領域のいずれにあるかに応じて切り替えることを特徴とする請求項7記載の回転機の制御装置。
  9. 前記基本波の符号が同一の領域であって且つ該基本波の絶対値が漸増する領域と漸減する領域との境界について、該境界の進角側に移行する直前のスイッチング状態の切り替え位相の記憶値に基づき、前記境界の進角側に移行した直後のスイッチング状態の切り替え位相を、該位相が前記直前の位相と前記境界に対して対称性を保つように設定する対称性保持手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  10. 前記第1位相は、前記基本波の符号が互いに逆となる領域同士の1の境界を通過した直後のスイッチング状態の切り替え位相を定めるものであり、
    前記1の境界に隣接して且つこれよりも進角側の境界について、該境界に隣接して且つこれよりも遅角側の第2位相を、前記1の境界とその直後の第1位相との間の角度間隔に設定する振幅保持手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  11. 前記操作手段は、前記回転機を流れる電流の極性に基づき、前記第1位相および前記第2位相に対する前記スイッチング状態の切り替えタイミングをシフトさせるシフト手段を備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
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