JP2012215151A - 内燃機関の排ガス浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 吸戻しの際に還元剤供給通路に残留し、凍結した還元剤の解凍と、還元剤の再凍結の防止を、最少限の加熱量で効率良く行うことができ、燃費および排ガス特性の向上を図ることができる内燃機関の排ガス浄化装置を提供する。
【解決手段】 内燃機関3の運転中には、排ガス中のNOxをNOx触媒5で還元・浄化するために、尿素水が尿素水供給管8を介してインジェクタ9から排気管4に供給され、内燃機関3の停止時には、尿素水供給管8から尿素水が吸い戻される。吸戻しの終了時に尿素水供給管8に残留した尿素水は、尿素水供給管8に設けられた低位部8cに集められ、低温時に凍結する。凍結した尿素水は、低位部8cに配置されたヒータ16のコイル部17aで強加熱されることで、効果的に解凍される。尿素水供給管8の低位部8c以外の部位8a、8bは、ヒータ16の直線部17bで弱加熱され、それにより、尿素水の最凍結が防止される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、液体状の還元剤を用いて排ガス中のNOxを浄化する内燃機関の排ガス浄化装置に関し、特に、凍結した還元剤を解凍する機能を備えた排ガス浄化装置に関する。
従来の内燃機関の排ガス浄化装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この内燃機関はディーゼルエンジンである。排ガス浄化装置は、尿素を還元剤とするNOx選択還元触媒を用いて、NOxを浄化するものであり、尿素水を貯える尿素水タンクと、この尿素水タンクに接続された尿素水供給管と、排気管のNOx選択還元触媒よりも上流側に設けられ、尿素水供給管を介して供給された尿素水を排気管内に添加する尿素水添加弁などを備えている。
尿素水タンク内には、正逆回転が可能な尿素水ポンプが設けられている。内燃機関の運転時には、尿素水ポンプを正回転方向に駆動することによって、尿素水が、尿素水タンクから尿素水供給管を介して尿素添加弁に供給されるとともに、尿素添加弁によって排気管内に添加され、NOx選択還元触媒におけるNOxの還元に用いられる。また、内燃機関の停止時には、尿素水ポンプを逆回転方向に駆動し、負圧を発生させることによって、尿素水が尿素水供給管から尿素水タンクに吸い戻される。このような尿素水の吸戻しにより、内燃機関の停止時に尿素水が尿素水供給管内に残留し、低温時、停止中に凍結した場合の不具合を防止するようにしている。
特開2000−101564号公報
しかし、上記のような尿素水の吸戻しを行っても、以下の理由から、尿素水を完全に吸い戻すことができないため、尿素水が尿素水供給管内に残留し、低温時に凍結するという問題がある。図7は、この尿素水の残留のメカニズムを示す。同図(a)に示すように、内燃機関の運転中には、尿素水供給管に尿素水が充填されており、この状態から、内燃機関の停止に伴って尿素水の吸戻しが開始されると、その初期には、尿素水ポンプから尿素水供給管に作用する負圧によって、尿素水が尿素水タンクに支障なく吸い戻される(同図(b))。
その後、尿素水の吸戻しが進行すると、その途中から、尿素水供給管内の上部に気相が出現し、下部の液相(尿素水)と分離した状態になる(同図(c))。この状態では、負圧により主として気相の部分が尿素水タンク側に吸引されるため、尿素水の吸戻しが滞ってしまう。その結果、吸戻し制御の終了時に、尿素水が尿素水供給管内に残留するとともに、残留した尿素水が、表面張力で凝縮することで尿素水供給管内に点在し、これを塞いだ状態になる(同図(d))。
以上のように、特許文献1による排ガス浄化装置では、内燃機関の停止時に尿素水が尿素水供給管内に残留することは避けられないため、低温時、内燃機関の停止中に、残留した尿素水が凍結することがある。その場合、その後の内燃機関の始動時には、凍結した尿素水で尿素水供給管が完全にまたは部分的に塞がれていることで、尿素水を安定して供給できないため、NOxの還元・浄化を適切に行えず、排ガス特性の悪化を招く。
このため、内燃機関の始動時に、凍結した尿素水を例えば電気式のヒータで加熱し、解凍することが考えられる。しかし、上述した吸戻しの際の残留のメカニズムから、尿素水は尿素水供給管内に不規則に点在した状態で残留するため、尿素水供給管における尿素水の残留部位、すなわち凍結部位を特定できない。その結果、凍結した尿素水を確実に解凍するためには、ヒータの電熱線を尿素水供給管の長さ方向の全体にわたって均等に配置することが必要になる。その場合には、本来は加熱が不要な尿素水供給管の非凍結部位を無駄に加熱することになり、電力の消費量が増大し、ひいては燃費の悪化を招く。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、吸戻しの際に還元剤供給通路に残留し、凍結した還元剤の解凍と、還元剤の再凍結の防止を、最少限の加熱量で効率良く行うことができ、それにより、燃費および排ガス特性の向上を図ることができる内燃機関の排ガス浄化装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本願の請求項1に係る内燃機関の排ガス浄化装置は、内燃機関3の排気通路(実施形態における(以下、本項において同じ)排気管4)に設けられ、供給された液体状の還元剤(尿素水)を用いてNOxを浄化するNOx選択還元触媒(NOx触媒5)と、排気通路のNOx選択還元触媒よりも上流側に設けられ、NOx選択還元触媒に還元剤を供給するための還元剤供給手段(インジェクタ9)と、還元剤を貯える還元剤タンク(尿素水タンク7)と、還元剤タンクと還元剤供給手段に接続された還元剤供給通路(尿素水供給管8)と、内燃機関3の運転中に、還元剤タンクから還元剤供給通路を介して還元剤供給手段に還元剤を供給するとともに、内燃機関3の停止時に、還元剤供給通路から還元剤を吸い戻すためのポンプ11と、を備え、還元剤供給通路は、ポンプ11による吸戻しの終了時に残留した還元剤を集めるために、高低差により形成された少なくとも1つの低位部(低位部8c、第1低位部8d1、第2低位部8d2、低位部8e)を有しており、還元剤供給通路の低位部に設けられ、低位部を、還元剤供給通路の単位長さ当たりの加熱量がより大きな加熱密度で強加熱する強加熱手段(ヒータ16の電熱線17のコイル部17a)と、還元剤供給通路の低位部以外の部位に設けられ、低位部以外の部位を、強加熱手段よりも小さな加熱密度で弱加熱する弱加熱手段(ヒータ16の電熱線17の直線部17b)と、をさらに備えることを特徴とする。
この内燃機関の排ガス浄化装置によれば、内燃機関の運転中には、ポンプによって、液体状の還元剤が、還元剤タンクから還元剤供給通路を介して還元剤供給手段に供給されるとともに、還元剤供給手段によってNOx選択還元触媒に供給される。NOx選択還元触媒では、供給された還元剤を用いて、排ガス中のNOxが還元され、浄化される。また、内燃機関の停止時には、還元剤供給通路での還元剤の残留と残留した還元剤の凍結をできるだけ抑制するために、ポンプにより、還元剤が還元剤供給通路から吸い戻される。前述したように、このような吸戻しを行っても、その終了時、還元剤供給通路に還元剤がある程度、残留する。
本発明によれば、還元剤供給通路が、その高低差により形成された少なくとも1つの低位部を有するため、吸戻しの終了時に還元剤供給通路に残留した還元剤は、この低位部に集められ、低位部以外の部位には存在しない。このため、還元剤の凍結は低位部においてのみ発生し、還元剤供給通路における還元剤の残留部位すなわち凍結部位が、低位部に特定される。この低位部には、還元剤供給通路の単位長さ当たりの加熱量がより大きな加熱密度で強加熱を行う強加熱手段が設けられている。したがって、凍結した還元剤が存在する低位部を強加熱手段で集中的に強加熱することによって、還元剤を効果的に解凍することができる。
また、還元剤供給通路の低位部以外の部位には、強加熱手段よりも小さな加熱密度で弱加熱を行う弱加熱手段が設けられている。前述したように、この低位部以外の部位には、凍結した還元剤が存在しないものの、例えば内燃機関が車両に搭載されている場合、車両の走行により排気系に冷たい外気が流入することによって、解凍された還元剤あるいは還元剤供給手段に向かって供給中の還元剤が、再凍結するおそれがある。したがって、低位部以外の部位を弱加熱手段で弱加熱することによって、還元剤の再凍結をより少ない加熱量で効率良く防止することができる。以上のように、凍結した還元剤の解凍と還元剤の再凍結の防止を、最少限の加熱量で効率良く行うことができ、それにより、燃費および排ガス特性の向上を図ることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関の排ガス浄化装置において、弱加熱手段は、還元剤供給通路の断面の中心よりも下側にのみ配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、主として還元剤供給通路の底部に存在する還元剤を、弱加熱手段により、上方に逃げる熱量が少ない状態で、さらに効果的に加熱することができ、請求項1による作用をより良好に得ることができる。
本発明の第1実施形態による排ガス浄化装置を、内燃機関とともに概略的に示す図である。 尿素水供給管の構成と尿素水の残留状態を示す図である。 尿素水供給管へのヒータの電熱線の配置を示す図である。 尿素水供給管への電熱線の直線部の配置と加熱状態を示す図である。 本発明の第2実施形態による尿素水供給管と電熱線の配置をを示す図である。 本発明の第3実施形態による尿素水供給管と電熱線の配置をを示す図である。 吸戻し制御の終了時に尿素水が尿素水供給管に残留するメカニズムを説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。図1に示す内燃機関(以下「エンジン」という)3は、例えば車両(図示せず)に搭載されたディーゼルエンジンであり、理論空燃比よりもリーンな空燃比で混合気の燃焼が行われる。
第1実施形態による排ガス浄化装置1は、エンジン3の排気管4に設けられたNOx触媒5と、NOx触媒5に還元剤としての尿素水を供給する尿素水供給装置6を備えている。
NOx触媒5は、尿素を還元剤とする選択還元触媒であり、排気管4内に供給された尿素水の加水分解によって生成されたNH3(アンモニア)を吸着するとともに、吸着したNH3によって、エンジン3から排出された排ガス中のNOxを還元し、浄化する。
尿素水供給装置6は、尿素水を貯える尿素水タンク7と、尿素水タンク7から尿素水を供給するための尿素水供給管8と、供給された尿素水を排気管4内に噴射する尿素水噴射弁(以下「インジェクタ」という)9などで構成されている。
尿素水タンク7内にはポンプ室10が設けられ、ポンプ室10にはポンプ11が収容されている。ポンプ11は、正逆回転が可能なモータ(図示せず)を有する電動式のものであり、モータの正回転時には、ポンプ室10内の尿素水を、吐出管12を介して圧送することによって尿素水供給管8に供給し、モータの逆回転時には、負圧を発生させることによって、尿素水を尿素水供給管8からポンプ室10内に吸い戻す。ポンプ11の動作は、ECU2からの制御信号によって制御される。
尿素水供給管8は、車両の前後方向に延びており、一端部が吐出管12に接続されるとともに、ポンプ室10および尿素タンク7の外部に延び、他端部はインジェクタ9に接続されている。また、尿素水供給管8は、インジェクタ9側に向かって前下がりに傾斜する尿素タンク7側の前下がり部8aと、前上がりに傾斜するインジェクタ9側の前上がり部8bを有している。その構成の詳細については後述する。
インジェクタ9は、開閉式の電磁弁で構成されており、排気管4のNOx触媒5よりも上流側に取り付けられ、排気管4内に臨むように設けられている。インジェクタ9は、ECU2からの駆動信号によって開弁し、それにより、尿素水タンク7から尿素水供給管8を介して供給された尿素水が、排気管4内に噴射され、NOx触媒5におけるNOxの還元・浄化に用いられる。
ポンプ11の吐出管12には、絞り13およびリリーフ弁14を介して、戻り通路15が接続されている。リリーフ弁14は、尿素水の圧力が上昇し、所定圧に達したときに開弁することによって、尿素水を逃がし、尿素水の圧力が過大化するのを防止する。リリーフ弁14の開弁によって逃がされた尿素水は、戻り通路15を介して尿素水タンク7に戻される。
ポンプ室10の周壁および底壁の外面と尿素水供給管8には、ヒータ16が取り付けられている。ヒータ16は、凍結した尿素水を加熱し、解凍するためのものであり、電熱線17(図3参照)を有する電気式ヒータで構成されている。その詳細については後述する。ヒータ16の動作は、ECU2からの制御信号によって制御される。
また、尿素水供給管8には尿素水圧センサ21が設けられ、ポンプ室10内には尿素水温センサ22が設けられている。尿素水圧センサ21は尿素水の圧力(以下「尿素水圧」という)PUを検出し、尿素水温センサ22は尿素水の温度(以下「尿素水温」という)TUを検出し、それらの検出信号はECU2に出力される。
ECU2は、CPU、RAM、ROMおよびI/Oインターフェースなどから成るマイクロコンピュータ(いずれも図示せず)で構成されている。尿素水圧センサ21および尿素水温センサ22の検出信号は、I/OインターフェースでA/D変換や整形がなされた後、CPUに入力される。
ECU2は、これらの検出信号などに応じて、インジェクタ9、ポンプ11およびヒータ16を制御する。具体的には、エンジン3の運転中は、ポンプ11を正回転方向に駆動することによって、ポンプ室10から尿素水供給管8に尿素水を供給するとともに、検出された尿素水圧PUをその目標値に維持しながら、インジェクタ9の開弁時間を制御することによって、排気管4への尿素水の供給量を制御する尿素水の供給制御を実行する。
また、エンジン3の停止時には、ポンプ11を逆回転方向に駆動することによって、尿素水供給管8から尿素タンク7に尿素水を吸い戻す吸い戻し制御を実行する。さらに、検出された尿素水温TUなどに基づき、尿素水が凍結していると判定した場合には、ヒータ16を駆動することによって、尿素水を解凍する解凍制御を実行する。
次に、図2〜図4を参照しながら、本発明に係る、凍結した尿素水を解凍するための構成について、詳細に説明する。図2に示すように、尿素水供給管8は、インジェクタ9側に向かって前下がりに傾斜する尿素タンク7側の前下がり部8aと、前上がりに傾斜するインジェクタ9側の前上がり部8bを有しており、両者8a、8bの境界付近には、尿素水供給管8の中で最も低い低位部8cが形成されている(図2参照)。
また、図3に示すように、ヒータ16の電熱線17は、尿素水供給管8の低位部8cでは、コイル状に密に巻かれたコイル部17aで構成され、前下がり部8aおよび前上がり部8bでは、これらに沿って直線状に延びる直線部17bで構成されている。本実施形態では、電熱線17のコイル部17aによって強加熱手段が構成され、直線部17bによって弱加熱手段が構成されている。さらに、図4(a)に示すように、この直線部17bは、尿素水供給管8の外周面に取り付けられるとともに、車両が左右方向に水平に停車した状態での尿素水供給管8の中心の真下の位置(外周面の最も低い位置)に配置されている。
以上の構成により、エンジン3の停止時に吸戻し制御が実行されると、図3(a)のように尿素水供給管8に充填されていた尿素水の一部は、尿素水タンク7に吸い戻されずに、尿素水供給管8に残留する。残留した尿素水は、吸戻し制御の終了直後には、表面張力により尿素水供給管8内に不規則に点在する(同図(b))ものの、その後、傾斜した前下がり8aおよび前上がり部8bに沿って流下することによって、低位部8cに集められ、前下がり8aおよび前上がり部8bには存在しなくなる(同図(c))。このため、尿素水の凍結は、低位部8cにおいてのみ発生する。
また、尿素水が凍結すると、その解凍のためにヒータ16が駆動される。このヒータ16の作動により、凍結した尿素水が存在する尿素水供給管8の低位部8cは、電熱線17のコイル部17aによって強加熱される。これにより、低位部8cで凍結した尿素水を集中的に加熱し、効果的に解凍することができる。
一方、凍結した尿素水が存在していない尿素水供給管8の前下がり部8aおよび前上がり部8bは、電熱線17の直線部17bによって弱加熱される。これにより、車両の走行などによる尿素水供給管8内の尿素水の再凍結を、最少限の加熱量で効率良く防止することができる。以上のように、凍結した尿素水の解凍と尿素水の再凍結の防止を、最少限の加熱量で効率良く行うことができ、それにより、燃費および排ガス特性の向上を図ることができる。また、低位部8cを除き、ヒータ16の電熱線17が直線部17bで構成されているので、ヒータ16のレイアウト性が向上するとともに、電熱線17の長さを最短に設定でき、ヒータ16の設置コストを削減することができる。
また、電熱線17の直線部17bが尿素水供給管8の外周面の底部側に前述したように配置されているので、図4(a)に示すように、車両が水平に停車した場合、主として尿素水供給管8の底部に存在する尿素水を、最も効果的に加熱することができ、尿素水の再凍結をより有効に防止できる。また、同図(b)および(c)に示すように、車両が左右方向に傾いた状態で停車した場合でも、上方に逃げる熱量を抑制しながら、尿素水の加熱を効果的に行うことができる。
図5は、本発明の第2実施形態を示す。本実施形態では、尿素水供給管8は、尿素タンク7側から順に、第1前下がり部8a1、第1前上がり部8b1、第2前下がり部8a2および第2前上がり部8b2を有している。第1前下がり部8a1と第1前上がり部8b1の境界付近には、第1低位部8d1が形成され、第2前下がり部8a2と第2前上がり部8b2の境界付近には、第1低位部8d1よりも低い第2低位部8d2が形成されている。これらの第1低位部8d1および第2低位部8d2には、電熱線17のコイル部17aがそれぞれ配置され、尿素水供給管8の他の部位には、図示しないが、電熱線17の直線部17bが配置されている。
尿素水供給管8が上記のように配置されている場合、その高低差の関係から、吸戻し制御の終了時に尿素水供給管8に残留した尿素水は、最も低い第2低位部8d2だけでなく、第1低位部8d1にも集められ、凍結する。したがって、第1および第2低位部8c1、8c2に電熱線17のコイル部17aをそれぞれ配置することによって、第1および第2低位部8c1、8c2で凍結した尿素水を集中的に加熱し、効果的に解凍することができる。
図6は、本発明の第3実施形態を示す。本実施形態では、前述した第1実施形態と同様、尿素水供給管8は、尿素水タンク7側の前下がり部8aと、インジェクタ9側の前上がり部8bを有しており、前下がり部8aと前上がり部8bの境界付近に形成された低位部8cに、電熱線17のコイル部17aが配置されている。また、前上がり部8bのインジェクタ9との接続部付近にも、コイル部17aが配置されている。これは、以下の理由による。
すなわち、本実施形態では、車両が水平に停車した場合には、図6(a)に示すように、低位部8cが尿素水供給管8の中で最も低い部位になる。これに対し、車両が例えば前下がりに傾いた状態で停車した場合には、同図(b)に示すように、前上がり部8bが実際には前下がり状態になることで、インジェクタ9との接続部付近が尿素水供給管8の中で最も低い部位になる。このため、吸戻し制御の終了時に残留した尿素水が、この接続部付近の部位に集まり、凍結する可能性があることから、この部位を尿素水供給管8の低位部8eとみなし、電熱線17のコイル部17aを配置したものである。なお、図示しないが、尿素水供給管8の他の部位には、電熱線17の直線部17bが配置されている。
したがって、本実施形態によれば、車両が水平に停車した場合には、低位部8cに配置したコイル部17aによって、車両が前下がりに傾いた状態で停車した場合には、低位部8dに配置したコイル部17aによって、凍結した尿素水を集中的に加熱し、効果的に解凍することができる。
以上から明らかなように、尿素水供給管8の「低位部」は、尿素水供給管8全体の中の最も低い部位だけでなく、車両が傾斜した状態で停車した場合をも想定し、尿素水供給管8の高低差の関係から、吸戻し制御の終了時に残留した尿素水が集まり、凍結する可能性がある尿素水供給管8のすべての部位を含むものである。そのように尿素水供給管8の低位部を定義し、低位部に電熱線17のコイル17aを配置することによって、尿素水供給管8に残留し、凍結した尿素水を適切に解凍することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、尿素水供給管8を加熱する加熱手段として、電熱線17を有する電気式のヒータ16を用いているが、これに限らず、例えば内燃機関の冷却水や排ガスの熱を利用したものでもよい。その場合、冷却水や排ガスが流れる配管を尿素水供給管8の低位部にのみ、密に配置すればよいので、レイアウト性が向上するとともに、低い設置コストで実現することができる。
また、実施形態では、NOxを還元するための液体状の還元剤として、尿素水を用いているが、これに限らず、例えばアンモニア水を用いてもよい。さらに、実施形態では、尿素水供給管8の低位部の数が最大で2つであるが、尿素水供給管8の形状や高低差の関係などに応じて適宜、3つ以上の低位部を設けてもよいことはもちろんである。また、実施形態では、尿素水供給管8の低位部を意図的に設けるものとして説明したが、これに限らず、尿素水供給管がもともと低位部を有する場合には、ヒータなどの加熱手段を実施形態と同様にして後付けで取り付けてもよい。
さらに、実施形態は、本発明を車両に搭載されたディーゼルエンジンに適用した例であるが、本発明は、これに限らず、リーンバーン運転を行うガソリンエンジンなどの各種のエンジンに適用してもよく、また、車両用以外のエンジン、例えば、クランク軸を鉛直に配置した船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
1 排ガス浄化装置
3 エンジン(内燃機関)
4 排気管(排気通路)
5 NOx触媒(NOx選択還元触媒)
7 尿素タンク(還元剤タンク)
8 尿素水供給管(還元剤供給通路)
8a 尿素水供給管の前下がり部(還元剤供給通路の低位部以外の部位)
8b 尿素水供給管の前上がり部(還元剤供給通路の低位部以外の部位)
8c 尿素水供給管の低位部(還元剤供給通路の低位部)
8d1 尿素水供給管の第1低位部(還元剤供給通路の低位部)
8d2 尿素水供給管の低位部(還元剤供給通路の低位部)
8e 尿素水供給管の低位部(還元剤供給通路の低位部)
9 インジェクタ(還元剤供給手段)
11 ポンプ
17a ヒータの電熱線のコイル部(強加熱手段)
17b ヒータの電熱線の直線部(弱加熱手段)

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、供給された液体状の還元剤を用いてNOxを浄化するNOx選択還元触媒と、
    前記排気通路の前記NOx選択還元触媒よりも上流側に設けられ、当該NOx選択還元触媒に前記還元剤を供給するための還元剤供給手段と、
    前記還元剤を貯える還元剤タンクと、
    当該還元剤タンクと前記還元剤供給手段に接続された還元剤供給通路と、
    前記内燃機関の運転中に、前記還元剤タンクから前記還元剤供給通路を介して前記還元剤供給手段に前記還元剤を供給するとともに、前記内燃機関の停止時に、前記還元剤供給通路から前記還元剤を吸い戻すためのポンプと、を備え、
    前記還元剤供給通路は、前記ポンプによる吸戻しの終了時に残留した前記還元剤を集めるために、高低差により形成された少なくとも1つの低位部を有しており、
    前記還元剤供給通路の前記低位部に設けられ、当該低位部を、前記還元剤供給通路の単位長さ当たりの加熱量がより大きな加熱密度で強加熱する強加熱手段と、
    前記還元剤供給通路の前記低位部以外の部位に設けられ、当該低位部以外の部位を、前記強加熱手段よりも小さな加熱密度で弱加熱する弱加熱手段と、をさらに備えることを特徴とする内燃機関の排ガス浄化装置。
  2. 前記弱加熱手段は、前記還元剤供給通路の断面の中心よりも下側にのみ配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の排ガス浄化装置。
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