JP2012214625A - 樹脂発泡体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電付与材の含有量が少ないにもかかわらず、良好な導電性能を有し、かつ柔軟性に優れる樹脂発泡体、及び該樹脂発泡体を効果的に製造する方法を提供する。
【解決手段】(1)2種類の樹脂I及び樹脂IIと、導電付与材とを含む樹脂組成物からなる発泡体であって、該樹脂組成物が、前記導電付与材が多く含まれる樹脂相Iと、少なく含まれる樹脂相IIとからなる樹脂発泡体、及び(2)(a)導電付与材を、2種類の樹脂の内一方の樹脂Iに混練して樹脂組成物Iを調製する工程、(b)前記樹脂組成物Iと、もう一方の樹脂IIとを混練して、樹脂組成物IIを調製する工程、(c)前記樹脂組成物IIに物理発泡剤を含浸させて樹脂組成物IIIを調製する工程、及び(d)前記樹脂組成物IIIを発泡させて、樹脂発泡体を形成させる工程、を順次施す樹脂発泡体の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂発泡体及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、導電付与材の含有量が少ないにもかかわらず、良好な導電性能を有し、かつ柔軟性に優れる樹脂発泡体、及び該樹脂発泡体を効果的に製造する方法に関するものである。
従来、携帯電話等の電子機器類には、装置の誤作動防止の点から、導電材が、接地や電磁場シールドを目的に使用されてきた。また、携帯電話等の電子機器類には、これまで緩衝シール材が、電子部品同士の緩衝防止や埃の侵入防止を目的に使用されてきた。
しかしながら、近年、携帯電話等の電子機器類の小型化に伴い、内部に搭載される部材点数の減少、及び電子部品の高密度搭載化の傾向がある。そのため、従来のように導電材及び緩衝シール材を個別に使用するのではなく、導電材及び緩衝シール材の機能を併せ持つ部材が求められている。さらには、高密度搭載された電子部品間の微小なクリアランスを埋めることできるように、柔軟な導電材や緩衝シール材が求められている。また、導電性能が求められない用途においても、緩衝シール材は電子部品との接触が避けられないことから、緩衝シール材自体の帯電防止、静電気防止が必要となってきている。
このような導電材や緩衝シール材として、発泡体表面へ導電材料を積層したもの(特許文献1〜3参照)、発泡体への導電性布の胴巻き(特許文献4参照)、導電付与材を内部添加した発泡体(特許文献5参照)が提案されている。
しかし、発泡体表面へ導電材料を積層したものでは、導電材料にて発泡体の柔軟性が損なわれ、加えて厚み方向の導電性(厚み方向の体積抵抗率)を得ることは困難であった。
また、発泡体への導電性布の胴巻きでは、導電性布により発泡体の柔軟性が損なわれ、かつ打抜き加工による形状加工が難しくなり、さらには挿入される部位の形状に合った形状加工を行えない場合が多く、導電材や緩衝シール材として機能を十分に有するものを得ることが困難であった。
さらに、導電付与材を内部添加した発泡体(特許文献5)では、導電付与材の含有量の割には、十分な導電性が得られないという問題があった。
ところで、熱可塑性樹脂は、一般的に電気絶縁性であるため、例えば、静電気を嫌う用途に熱可塑性樹脂を用いる場合、導電付与材を添加した導電性樹脂組成物として使用することが多い。導電性樹脂組成物では、導電付与材が導電パスを形成することにより導電性が発現する。このような導電付与材としては、例えば、カーボンブラック、黒鉛、炭素繊維等のカーボン系導電付与材が、従来から繁用されている。
しかし、これらのカーボン系導電付与材を用いた樹脂組成物では、導電パスを形成するために、多量の導電付与材を添加するため、樹脂マトリックス自体の特性、例えば、耐衝撃性や流動性、柔軟性等の特性が損なわれてしまうという問題や、混練が困難になったり、発泡倍率が小さくなったり、摩擦等により、樹脂成形品表面から導電付与材が脱落してしまうという問題があった。
そこで、これらの問題を解決するため、近年、導電付与材として、カーボンナノチューブを用いた導電性樹脂組成物が検討されている。カーボンナノチューブは、従来のカーボン系導電付与材よりも少量の添加で導電性を向上させられることが知られており、樹脂成形品表面からの脱落が少なく、また、リサイクル性等にも優れるという特長がある。しかし、カーボンナノチューブは高価であるため、添加量をより少なくすることが望ましい。
国際公開第2002/036667号パンフレット 特開昭62−241929号公報 特公平4−26615号公報 特開平11−346082号公報 特開2006−63249号公報
本発明は、このような状況下になされたものであり、導電付与材の含有量が少ないにもかかわらず、良好な導電性能を有し、かつ柔軟性に優れる樹脂発泡体、及び該樹脂発泡体を効果的に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、発泡体を構成する樹脂組成物として、2種類の樹脂と導電付与材を含み、前記導電付与材が多く含まれる樹脂相IIと、少なく含まれる樹脂相Iとが好ましくは相分離した状態の組成物とすることにより、その目的を達成し得ることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、次の[1]〜[16]を提供するものである。
[1]2種類の樹脂I及び樹脂IIと、導電付与材とを含む樹脂組成物からなる発泡体であって、該樹脂組成物が、該導電付与材が多く含まれる樹脂相IIと、少なく含まれる樹脂相Iとからなることを特徴とする樹脂発泡体。
[2]樹脂相IIに含まれる導電付与材の割合をA、樹脂相Iに含まれる導電付与材の割合をBとした場合、B/A(質量比)が0.02〜0.9である、上記[1]の樹脂発泡体。
[3]導電付与材が少なく含まれる樹脂相Iにおける樹脂Iの含有量が、樹脂組成物全量に対して、25〜95質量%である、上記[1]又は[2]の樹脂発泡体。
[4]導電付与材の量が、樹脂Iと樹脂IIとの合計量に対して1〜25質量%であり、かつ樹脂組成物全量に対して、1〜15質量%である、上記[1]〜[3]のいずれかの樹脂発泡体。
[5]樹脂相Iにおける樹脂Iが、融点80〜160℃の熱可塑性樹脂であり、樹脂相IIにおける樹脂IIが、23℃における貯蔵弾性率5〜40GPaの熱可塑性エラストマーである、上記[1]〜[4]のいずれかの樹脂発泡体。
[6]熱可塑性樹脂が、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、プロピレン−エチレンブロック共重合体、エチレンを主成分とするエチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン系樹脂、プロピレンを主成分とするプロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレンを主成分とするエチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体、ポリブテン及びポリメチルペンテンから選ばれる少なくとも一種のオレフィン系重合体であり、熱可塑性エラストマーが、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ニトリルゴム、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体及びアイオノマーから選ばれる少なくとも一種のエラストマーである、上記[5]の樹脂発泡体。
[7]樹脂Iがポリプロピレン系樹脂であり、かつ樹脂IIがエチレン−プロピレン−ジエンゴムである、上記[6]の樹脂発泡体。
[8]前記導電付与材が、得られる樹脂発泡体の体積固有抵抗率を1010Ω・cm以下にし得る導電材料である、上記[1]〜[7]のいずれかの樹脂発泡体。
[9]前記導電付与材が、カーボンブラック、グラファイト、グラフェン、カーボンファイバ、カーボンナノチューブ及びカーボンナノホーンから選ばれる少なくとも一種である、上記[8]の樹脂発泡体。
[10]前記樹脂組成物において、樹脂相Iと樹脂相IIとが相分離し、海島構造を形成してなる、上記[1]〜[9]のいずれかの樹脂発泡体。
[11]体積固有抵抗率が5×108Ω・cm以下である、上記[1]〜[10]のいずれかの樹脂発泡体。
[12]表面抵抗率が2×1012Ω/□以下である、上記[1]〜[11]のいずれかの樹脂発泡体。
[13]見掛け密度が1.5〜50g/cm3である、上記[1]〜[12]のいずれかの樹脂発泡体。
[14]樹脂組成物における、樹脂Iと樹脂IIとの合計含有量が60〜98質量%である、上記[1]〜[13]のいずれかの樹脂発泡体。
[15]上記[1]〜[14]のいずれかの樹脂発泡体の製造方法であって、(a)導電付与材を、2種類の樹脂の内一方の樹脂IIに混練して樹脂組成物Iを調製する工程、(b)前記樹脂組成物Iと、もう一方の樹脂Iとを混練して、樹脂組成物IIを調製する工程、(c)前記樹脂組成物IIに物理発泡剤を含浸させて樹脂組成物IIIを調製する工程、及び(d)前記樹脂組成物IIIを発泡させて、樹脂発泡体を形成させる工程、を順次施すことを特徴とする樹脂発泡体の製造方法。
本発明によれば、導電付与材の含有量が少ないにもかかわらず、良好な導電性能を有し、かつ柔軟性に優れる樹脂発泡体、及び該樹脂発泡体を効果的に製造する方法を提供することができる。
本発明の樹脂発泡体における導電パスの状態の一例を示す模式図である。 実施例1で得られた樹脂発泡体の海島構造を示すSEM写真である。
[樹脂発泡体]
本発明の樹脂発泡体は、2種類の樹脂I及び樹脂IIと、導電付与材とを含む樹脂組成物からなる発泡体であって、該樹脂組成物が、該導電付与材が多く含まれる樹脂相IIと、少なく含まれる樹脂相Iとからなることを特徴とする。
(樹脂組成物)
本発明の樹脂発泡体を構成する樹脂組成物は、2種類の樹脂I及び樹脂IIと、導電付与材とを含むと共に、該導電付与材が多く含まれる樹脂相IIと、少なく含まれる樹脂相Iとからなり、そして樹脂相Iと樹脂相IIは、通常相分離し、海島構造を形成している。
<樹脂I>
前記樹脂相Iにおける樹脂Iは、融点が80〜160℃程度、好ましくは90〜150℃の範囲にある熱可塑性樹脂が好適である。
このような熱可塑性樹脂としては、オレフィン系重合体を用いることができる。このオレフィン系重合体としては、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、プロピレン−エチレンブロック共重合体、エチレンを主成分とするエチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン系樹脂、プロピレンを主成分とするプロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレンを主成分とするエチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体、ポリブテン及びポリメチルペンテンから選ばれる少なくとも一種が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンを主成分とするエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンを主成分とするエチレン−エチルアクリレート共重合体等が挙げられる。これらの中では、メタロセン系触媒を用いて製造された、エチレンと少量のα−オレフィンとを共重合して得られる直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。
プロピレン−エチレンブロック共重合体とは、プロピレン単独重合体又はプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(a)と、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(b)から構成される、通称でのブロック共重合体を意味し、必ずしも成分(a)と成分(b)とが完全にブロック状に結合されたものでなくてもよい。かかる、プロピレン−エチレンブロック共重合体としては、例えば、メタロセン系触媒を用いて、第1工程でプロピレン単独又はエチレン含量7質量%以下のプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(a)を30〜95質量%、第2工程で成分(a)よりも3〜20質量%多くのエチレンを含有するプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(b)を70〜5質量%逐次重合することで得られたプロピレン−エチレンブロック共重合体等が挙げられる。
プロピレン−エチレンブロック共重合体としては、示差走査熱量分析による吸熱ピークの少なくとも1つが155〜165℃であり、JIS K7210によるMFRが1〜10g/10分であるものが好ましい。
また、上記エチレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられ、上記プロピレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。
本発明において、樹脂相Iにおける熱可塑性樹脂としては、前記のオレフィン系重合体の中から、融点が上記の範囲にあるものを適宜選択し、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
<樹脂II>
前記樹脂相IIにおける樹脂IIは、23℃における貯蔵弾性率が5〜40GPa程度、好ましくは7〜25GPaの範囲にある熱可塑性エラストマーが好適である。
なお、上記23℃における貯蔵弾性率は以下に示す方法で測定することができる。
《複素粘弾性率の測定》
試料の熱可塑性エラストマーの試験片(幅10mm、長さ50mm、厚さ2mm)について、粘弾性測定装置を使用し、歪0.2%、振動数100Hzの条件にて、23℃における貯蔵弾性率E*を測定し、可撓性を評価する。値が小さいほど可撓性に優れる。
このような熱可塑性エラストマーとしては、例えばエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、ニトリルゴム(NBR)、天然ゴム(NR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBR)、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SEB)、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体(SEP)、水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)及びアイオノマーから選ばれる少なくとも一種が挙げられる。
これらの熱可塑性エラストマーは、一般にガラス転移温度が室温以下(例えば20℃以下)であるため、樹脂発泡体としたとき柔軟性及び形状追随性に著しく優れる。
なお、前記アイオノマーとは、エチレン−メタクリル酸共重合体の分子間を金属イオンで架橋してなる熱可塑性エラストマーであり、「ハイミラン」という登録商標で、三井・デュポンポリケミカル株式会社が製造販売している。
本発明において、樹脂相IIにおける熱可塑性エラストマーとしては、前記例示のエラストマーの中から、複素粘弾性率が上記の範囲にあるものを適宜選択し、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
また、当該樹脂組成物において、樹脂相Iにおける樹脂Iと、樹脂相IIにおける樹脂IIとの組み合わせについては、該樹脂相Iと該樹脂相IIとが相分離を起こし、海島構造を形成し得る組み合わせが好ましく、このような組み合わせとしては、例えば、樹脂Iがメタロセン系触媒を用いて製造された直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂であって、樹脂IIがエチレン−プロピレン−ジエンゴムである組み合わせが好ましい。
当該樹脂組成物において、樹脂相Iにおける樹脂Iと、樹脂相IIにおける樹脂IIとの含有割合は、得られる樹脂発泡体の耐熱性、柔軟性、賦型性、形状追従性等のバランスの観点から、樹脂I/樹脂II(質量比)が10/90〜90/10の範囲にあることが好ましく、20/80〜80/20の範囲にあることがより好ましい。
また、当該樹脂組成物における樹脂Iと樹脂IIとの合計含有量は、得られる樹脂発泡体の発泡セル形成性や、形状安定性等の観点から、60〜98質量%の範囲にあることが好ましく、75〜96質量%の範囲にあることがより好ましい。
さらに、樹脂相Iにおける樹脂Iの含有量は、発泡性と導電性の両立の観点から、樹脂組成物全量に対して、25〜95質量%であることが好ましく、50〜95質量%であることがより好ましい。
<導電付与材>
当該樹脂組成物は、2種類の樹脂I及び樹脂IIと、導電付与材とを含み、前記導電付与材が多く含まれる樹脂相IIと、少なく含まれる樹脂相Iとから構成されている。
当該樹脂組成物に含有する導電付与材としては、該付与材を樹脂組成物全量に対して1〜15質量%含有させた場合、得られる樹脂発泡体の体積固有抵抗率を好ましくは5×108Ω・cm以下、より好ましくは106Ω・cm以下にし得る導電材料が好適である。
このような導電付与材としては、例えばカーボンブラック、グラファイト、グラフェン、カーボンファイバ、カーボンナノチューブ及びカーボンナノホーン等から選ばれる少なくとも一種のカーボン系導電材料が挙げられる。
《カーボンブラック》
上記カーボン系導電材料の中でも、樹脂発泡体中での導電パスの形成しやすさ、導電性の調整しやすさ、特性安定性等の観点から、いわゆる導電性カーボンブラックが好適である。
導電性カーボンブラックとしては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック等が挙げられる。中でも、導電性カーボンブラックとしては、ケッチェンブラックが好ましい。
導電性カーボンブラックの構造としては、少量の添加で所望の導電性が得られること、導電性物質の添加重量が少ないと樹脂組成物の性能低下(例えば流動性の低下等)を抑制できること、及び表面積が大きいと、導電性物質同士が接触し易く、導電パスを形成しやすいこと等から、BET比表面積が好ましくは500m2/g以上、より好ましくは1000m2/g以上となる構造を有することが好ましい。
《カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン》
カーボン系導電材料の一つであるカーボンナノチューブ及びカーボンナノホーンは、それ自体の導電性が優れていること、アスペクト比が高く、樹脂中にネットワークを形成し易いこと、非常に微細で嵩密度が小さく、単位質量当たりの本数が多い等の理由から、本発明の樹脂発泡体に少量存在することにより、導電パスを効果的に形成し得るので、前述した導電性カーボンブラックと同様に導電付与材として使用することが好ましい。
カーボンナノチューブは、炭素6員環構造を主構造とする黒鉛(グラファイト)シートが円筒状に閉じた構造を有するチューブ状の炭素多面体である。一般に直径0.1nm〜300nm、アスペクト比10〜1000の中空繊維状のものであって、流動触媒化学気相成長法(CCVD法)、化学気相成長法(CVD法)、レーザーアブレーション法、アーク放電法等によって製造することができる。
カーボンナノチューブには、1層の黒鉛シートが円筒状に閉じた構造を有する単層ナノチューブと、黒鉛シートが何層も同心筒状に閉じた多層構造を有する多層ナノチューブとがある。用いることのできるカーボンナノチューブに特に制限はないが、量産性と価格の点から、直径5〜200nm、特に直径10〜100nmの単層又は多層ナノチューブが好ましい。カーボンナノチューブとしては、Hanwha Chemical社製の商品名CM-250、昭和電工株式会社製の商品名マルチウォール、VGCF III、VGCF IV、ハイペリオン・カタリシス・インターナショナル社製の商品名 Graphite Fibrils Grades BN、日機装株式会社製の商品名MWCNT、GSIクレオス社製商品名カルベール、本荘ケミカル株式会社製のカーボンナノチューブ等が挙げられる。
カーボンナノホーンは、カーボンナノチューブの先端が閉じている円錐状の形状を持つカーボンナノ材料である。カーボンナノホーンは、主に、固体状黒鉛単体物質のレーザ蒸発法により製造することができる。
《カーボン系以外の導電材料》
当該樹脂組成物には、導電付与材として、前述したカーボン系導電材料以外の導電材料を含むことができる。
カーボン系以外の導電材料としては、例えば銅、銀、金、鉄、白金、ニッケル、アルミニウム等純金属系フィラー;ステンレス、真鍮等の合金系フィラー;酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化銀、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム等の金属酸化物系フィラー等が挙げられる。また、その他のフィラーとしては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、硫酸バリウム等の硫酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物、ケイ酸およびその塩類、クレー、タルク、雲母(マイカ)、ベントナイト、シリカ、アルミニウムシリケート、バサルト繊維等が挙げられる。
これらの導電材料を、前述したカーボン系導電材料と併用して導電付与材として使用する場合、導電付与材中のカーボン系導電材料の含有量は、導電パスの形成性や特性安定性等の観点から、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。
また、当該樹脂組成物における導電付与材の含有量は、1〜15質量%であることが好ましく、3〜12質量%であることがより好ましい。導電付与材の含有量が1質量%以上であれば充分な導電性能を得ることができ、15質量%以下であれば樹脂組成物は流動性を保持することができ高発泡の発泡体を得ることができる。
また、樹脂Iと樹脂IIとの合計量(樹脂全量)に対して、前記導電付与材を好ましくは1〜25質量%、より好ましくは1.5〜20質量%の割合で添加することにより、前記の効果を奏することができる。
次に、当該樹脂組成物における樹脂相I及び樹脂相IIについて説明する。
本発明の樹脂発泡体を構成する樹脂組成物は、2種類の樹脂I及び樹脂IIと、導電付与材とを含むと共に、該導電付与材が多く含まれる樹脂相IIと、少なく含まれる樹脂相Iとからなっている。
[樹脂相I及び樹脂相II]
前記樹脂相IIに含まれる導電付与材の割合をA、前記樹脂相Iに含まれる導電付与材の割合をBとした場合、B/A(質量比)が0.02〜0.9の範囲にあることが好ましく、0.05〜0.5の範囲にあることがより好ましい。
このように、導電付与材が多く含まれる樹脂相IIを有することで、従来技術に対して、相対的に少ない導電付与材の量で同等の導電性能を付与することが可能となる。
なお、樹脂相IIに含まれる導電付与材の割合A、及び樹脂相Iに含まれる導電付与材の割合Bは、下記のようにして計算される値である。
樹脂相IIに含まれる導電付与材の質量をW1、樹脂相Iに含まれる導電付与材の質量をW2、樹脂相IIに含まれる樹脂IIの質量をW3、樹脂相Iに含まれる樹脂Iの質量をW4とすると、A=W1/W3、B=W2/W4で計算される。
本発明においては、導電付与材が少なく含まれる樹脂相Iにおける樹脂Iである熱可塑性樹脂の含有量は、当該樹脂組成物全量に対して、25〜95質量%程度であることが好ましく、55〜85質量%であることがより好ましい。該樹脂Iの含有量が25質量%以上であると、融点の向上効果と伸長特性の両立による高温成形特性を向上することが可能となり、95質量%以下であれば均一な樹脂相Iの形成が可能となり、高い成形生産性を得ることができる。
また、樹脂相Iにおける導電付与材と、樹脂相IIにおける導電付与材の合計量(導電付与材全量)は、該樹脂相Iにおける、前述した熱可塑性樹脂である樹脂Iと、該樹脂相IIにおける、前述した熱可塑性エラストマーである樹脂IIとの合計量に対して、好ましくは1〜25質量%、より好ましくは2〜20質量%であり、あるいは前記導電付与材の合計量(導電付与材全量)が、当該樹脂組成物全量に対して、好ましくは1〜15質量%、より好ましくは2〜12質量%である。
当該樹脂組成物においては、樹脂相Iと樹脂相IIとは、通常相分離を起こし、樹脂相Iを海、樹脂相IIを島とする海−島構造を形成している。そして、前述したように導電付与材が多く含まれる樹脂相IIを有することで、従来技術に対して、相対的に少ない導電付与材の量で、同等の導電性を付与することが可能である。
(任意添加成分)
本発明の樹脂組成物には、必須成分である前述した樹脂I、樹脂II及び導電付与材の他に、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じて各種の添加成分を含有させることができる。
この添加成分の種類は特に限定されず、発泡成形に通常使用される各種添加剤を用いることができる。このような添加剤として、例えば、滑剤、収縮防止剤、気泡核剤、結晶核剤、可塑剤、着色剤(顔料、染料等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、上記導電付与材を除いた充填剤、補強剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、界面活性剤、加硫剤、表面処理剤等が挙げられる。添加剤の添加量は、気泡の形成等を損なわない範囲で適宜選択でき、通常の樹脂の発泡・成形に用いられる添加量を採用できる。かかる添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて用いることができる。
滑剤は樹脂の流動性を向上させるとともに、樹脂の熱劣化を抑制する作用を有する。本発明において用いられる滑剤としては、樹脂の流動性の向上に効果を示すものであれば特に制限されない。例えば、流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス等の炭化水素系滑剤;ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸系滑剤;ステアリン酸ブチル、ステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールテトラステアレート、硬化ヒマシ油、ステアリン酸ステアリル等のエステル系滑剤等が挙げられる。
滑剤の添加量としては、樹脂100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部程度、より好ましくは0.8〜8質量部、更に好ましくは1〜6質量部である。添加量が10質量部を超えると、流動性が高くなりすぎて発泡倍率が低下するおそれがあり、0.5質量部未満であると、流動性の向上が図れず、発泡時の延伸性が低下して発泡倍率が低下するおそれがある。
収縮防止剤は、発泡体の気泡膜の表面に分子膜を形成して発泡剤ガスの透過を効果的に抑制する作用を有する。収縮防止剤としては、発泡剤ガスの透過を抑制する効果を示すものであれば特に限定されない。例えば、脂肪酸金属塩、具体的にはステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸のアルミニウム、カルシウム、マグネシウム、リチウム、バリウム、亜鉛、鉛の塩等;脂肪酸アミド[脂肪酸の炭素数12〜38程度、好ましくは12〜22の脂肪酸アミド(モノアミド、ビスアミドのいずれであってもよいが、微細セル構造を得るためにはビスアミドが好適に用いられる。)、例えば、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ラウリン酸ビスアミド等]等が挙げられる。
収縮防止剤の添加量としては、例えば、樹脂100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは0.7〜8質量部、更に好ましくは1〜6質量部である。添加量が10質量部を超えると、セル成長過程においてガス効率を低下させてしまうため、セル径は小さいものが得られるものの未発泡部分も多くなり、発泡倍率が低下するおそれがある。また、0.5質量部未満であると、被膜の形成が十分ではなく、発泡時にガス抜けが発生して、収縮がおこり、発泡倍率が低下するおそれがある。
なお、これらの添加剤は、例えば前記滑剤と前記収縮防止剤を組み合わせて用いてもよい。例えば、ステアリン酸モノグリセリド等の滑剤と、エルカ酸アミド、ラウリン酸ビスアミド等の収縮防止剤を組み合わせて用いてもよい。
当該樹脂組成物の調製方法については、後述の樹脂発泡体の製造方法において説明する。
本発明の樹脂組成物に添加できる充填材としては、タルク、炭酸カルシウム、ベントナイト、カーボンブラック、フュームドシリカ、アルミニウムシリケート、アセチレンブラック、アルミニウム粉等が挙げられる。
また、難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物の他に、デカブロモジフェニルエーテル等の臭素系難燃剤、ポリリン酸アンモニウム等のリン系難燃剤等が挙げられる。
難燃助剤としては、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、ピロアンチモン酸ナトリウム、三塩化アンチモン、三硫化アンチモン、オキシ塩化アンチモン、二塩化アンチモンパークロロペンタン、アンチモン酸カリウム等のアンチモン化合物、メタホウ酸亜鉛、四ホウ酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、塩基性ホウ酸亜鉛等のホウ素化合物、ジルコニウム酸化物、スズ酸化物、モリブデン酸化物等が挙げられる。
(樹脂発泡体の性状)
本発明の樹脂発泡体を構成する樹脂組成物においては、前述したように樹脂相Iと樹脂相IIとが相分離して、海島構造を形成していることが好ましい。
本発明の樹脂発泡体は、導電付与材として、前述したように、導電性カーボンブラック、カーボンナノチューブ及びカーボンナノホーン等を用いることにより、導電パス(導電ネットワーク)の形成が可能であるが、該導電パスを容易に形成し得る観点から、気泡構造は、独立気泡構造又は半連続半独立気泡構造(独立気泡構造と半連続半独立気泡構造とが混在している気泡構造)が好ましく、独立気泡構造がより好ましい。特に、樹脂発泡体中に独立気泡構造部が好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上となっている気泡構造が好適である。
図1は、本発明の樹脂発泡体における導電パスの状態の一例を示す模式図であり、1は樹脂I及び/又は樹脂II、2は導電付与材、3は発泡セル3である。本発明の樹脂発泡体は、樹脂I及び/又は樹脂II、導電付与材2、及び発泡セル3を含み、導電付与材2が連結して導電パスを形成している。樹脂I及び/又は樹脂II中に存在する発泡セル3が互いに近接することにより、発泡セル3間の導電付与材2が、互いに密接することができるようになるため、導電パスのネットワークが安定した状態で形成できるようになる。
本発明の樹脂発泡体の体積固有抵抗率は、好ましくは1010Ω・cm以下、より好ましくは108Ω・cm以下、更に好ましくは105Ω・cm以下である。なお、樹脂発泡体の体積固有抵抗率は、JIS K 6271に記載されている二重リング電極法に基づいて測定される。
本発明の樹脂発泡体は、幅広い用途への適用が可能であるが、樹脂発泡体の体積固有抵抗率が108Ω・cm以下の場合、例えば、クリーンルーム内での使用も可能となる帯電防止性緩衝シール材等への適用が可能であり、また樹脂発泡体の体積固有抵抗率が105Ω・cm以下の場合、接触する電子部品の接地を行ない、静電気障害による誤作動を防ぐ導電性緩衝シール材等への適用が可能である。
本発明の樹脂発泡体においては、導電材、衝撃吸収材、緩衝シール材、導電性緩衝シール材、防塵材、導電性防塵材等への幅広い用途により好適に適用することを可能とする点から、体積固有抵抗率は好ましくは1010Ω/□以下、より好ましくは108Ω/□以下、更に好ましくは105Ω/□以下である。
例えば、本発明の樹脂発泡体において、樹脂発泡体の表面抵抗率を108Ω/□以下とすると、クリーンルーム内での使用も可能となる帯電防止性緩衝シール材等へより好適に適用することができる。また、樹脂発泡体の表面抵抗率を105Ω/□以下とすると、接触する電子部品の接地を行ない、静電気障害による誤作動を防ぐ導電性緩衝シール材等へより好適に適用することができる。
なお、樹脂発泡体の表面抵抗率は、JIS K 6271に記載されている二重リング電極法に基づいて測定される。
また、薄層加工を容易に可能にして微小なクリアランスへの運用性を向上させる点から、樹脂発泡体の厚さは、好ましくは2.0mm以下、より好ましくは1.0mm以下、更に好ましくは0.5mm以下である。なお、樹脂発泡体の厚さは、通常、0.2mm以上であり、好ましくは0.3mm以上である。
本発明の樹脂発泡体では、柔軟性を高める点から、見掛け密度は好ましくは0.15g/cm3以下、より好ましくは0.10g/cm3以下、更に好ましくは0.07g/cm3以下である。一方、優れた導電性を確保する点から、見掛け密度は好ましくは0.01g/cm3以上、より好ましくは0.02g/cm3以上である。
本発明の樹脂発泡体では、柔軟性や衝撃吸収性の点から、発泡倍率は、好ましくは1.5〜50cm3/g、より好ましくは2〜40cm3/g、更に好ましくは4〜35cm3/gである。
(樹脂発泡体の用途)
本発明の樹脂発泡体は、導電付与材の含有量が少ないにもかかわらず、良好な導電性能を有し、かつ柔軟性に優れており、例えば導電材、衝撃吸収材、緩衝シール材、導電性緩衝シール材、防塵材、導電性防塵材等への適用が可能である。また、本発明の樹脂発泡体は、シート状やフィルム状の形状を有することが好ましい。
[樹脂発泡体の製造方法]
本発明の樹脂発泡体は、公知の化学発泡法又は物理的発泡法により製造することができ、製造方法に特に制限はないが、本発明の製造方法によれば効率的に本発明の樹脂発泡体を得ることができる。
本発明の樹脂発泡体の製造方法は、(a)導電付与材を、2種類の樹脂の内一方の樹脂IIに混練して樹脂組成物Iを調製する工程、(b)前記樹脂組成物Iと、もう一方の樹脂Iとを混練して、樹脂組成物IIを調製する工程、(c)前記樹脂組成物IIに物理発泡剤を含浸させて樹脂組成物IIIを調製する工程、及び(d)前記樹脂組成物IIIを発泡させて、樹脂発泡体を形成させる工程、を順次施すことを特徴とする。
((a)工程及び(b)工程)
(a)工程は、2種類の樹脂Iと樹脂IIの内、樹脂IIである熱可塑性エラストマーと、所定量の導電付与材とを混練して樹脂組成物Iを調製する工程であり、(b)工程は、上記(a)工程で得られた樹脂組成物Iと、もう一方の樹脂Iである熱可塑性樹脂の所定量とを混練して樹脂組成物IIを調製する工程である。
((c)工程)
(c)工程は、上記(b)工程で得られた樹脂組成物IIに物理発泡剤を含浸させて樹脂組成物IIIを調製する工程である。
<物理発泡剤>
前記樹脂組成物IIに含浸させる物理発泡剤としては、セル径が小さく、かつセル密度の高い発泡体を容易に得ることができる点から、高圧の不活性ガスを用いることが好ましい。
本発明で用いられる不活性ガスとしては、前記樹脂I及びIIに対して不活性で、かつ含浸可能なものであれば特に制限されず、例えば、二酸化炭素、窒素ガス、空気等が挙げられる。これらのガスは混合して用いてもよい。これらのうち、発泡体の素材として用いる樹脂I及びIIへの含浸量が多く、含浸速度の速い二酸化炭素が好適である。また、不純物の少ないクリーンな樹脂発泡体を得る観点からも二酸化炭素が好ましい。
また、樹脂に含浸させる際の不活性ガスは、超臨界状態又は亜臨界状態であることが好ましい。超臨界状態では、樹脂へのガスの溶解度が増大し、高濃度の混入が可能である。また、含浸後の急激な圧力降下時には、前記のように高濃度であるため、気泡核の発生が多くなり、その気泡核が成長してできる気泡の密度が、気孔率が同じであっても、大きくなるため、微細な気泡を得ることができる。
ここで、例えば、二酸化炭素の「超臨界状態」とは、圧力が二酸化炭素の臨界圧力以上であり、かつ温度が臨界温度以上である状態をいう。二酸化炭素を超臨界状態とするためには、温度40〜50℃、圧力7.38〜30MPa、特に8〜20MPとすることが好ましい。また、二酸化炭素の「亜臨界状態」とは、(i)圧力が二酸化炭素の臨界圧力(7.38MPa)以上であり、温度が二酸化炭素の臨界温度(31.1℃)未満である液体状態、(ii)圧力が二酸化炭素の臨界圧力未満であり、温度が臨界温度以上である液体状態、又は(iii)温度及び圧力が共に二酸化炭素又は窒素の臨界点未満ではあるがこれに近い状態をいう。より具体的には、二酸化炭素の場合、温度が20℃〜31℃で圧力が5MPa以上の状態が好ましい。
((d)工程)
(d)工程は、上記(c)工程で得られた物理発泡剤を含浸してなる樹脂組成物IIIを発泡させて樹脂発泡体を形成させる工程である。
(d)工程の具体的な方法について、連続方式を例に挙げて説明すると、例えば以下のようにして樹脂発泡体を形成することができる。すなわち、樹脂組成物を単軸押出機、二軸押出機等の押出機を使用して混練しながら高圧の不活性ガスを注入し、十分にガスを樹脂中に含浸させた後、押し出して圧力を解放し(通常、大気圧まで)、発泡と成形とを同時に行い、場合によっては加熱することにより気泡を成長させる。気泡を成長させた後、冷水等により急激に冷却し、形状を固定化する。
前記ガス含浸における圧力は、用いる不活性ガスや樹脂の種類等により異なるが、通常6MPa以上、好ましくは7MPa以上、例えば8〜100MPaである。圧力が6MPaより低い場合には、発泡時の気泡成長が著しく、気泡径が大きくなりすぎて、所望の小さな平均セル径(平均気泡径)を得ることができない。これは、圧力が低いとガスの含浸量が高圧時に比べて相対的に少なく、気泡核形成速度が低下して形成される気泡核数が少なくなるため、1気泡あたりのガス量が逆に増えて気泡径が極端に大きくなるからである。また、6MPaより低い圧力領域では、含浸圧力を少し変化させるだけで気泡径、気泡密度が大きく変わるため、気泡径及び気泡密度の制御が困難になりやすい。
ガス含浸時における温度は、用いる不活性ガスや樹脂の種類等により異なるが、広い範囲で選択できるが、操作性等を考慮した場合、例えば、10〜350℃程度である。ガスを含浸させた溶融した樹脂組成物を押し出して発泡と成形とを同時に行う連続方式の含浸温度は、60〜350℃程度が一般的である。なお、不活性ガスとして二酸化炭素を用いる場合には、超臨界状態を保持するため、含浸時の温度は32℃以上、特に40℃以上であるのが好ましい。
不活性ガス(発泡剤としてのガス)の混合量は、特に制限されないが、発泡性や、小さな平均セル径を有する気泡構造を得る点から、樹脂組成物中の樹脂全量に対して好ましくは1〜15質量%、より好ましくは2〜12質量%、更に好ましくは3〜10質量%である。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、実施例で得られた樹脂発泡体について、下記の評価を行った。
(1)体積固有抵抗率及び表面抵抗率
JIS K 6271に記載されている二重リング電極法に準じて、体積固有抵抗率及び表面抵抗率を測定した。抵抗値の測定には、株式会社三菱化学アナリック製の「ハイレスタUP MCP-HT450型」を使用した。
(2)見掛け密度
40mm・40mmの打抜き刃型にて発泡体を打抜き、打抜いた試料の寸法を測定する。また、測定端子の直径(φ)20mmである1/100ダイヤルゲージにて厚さを測定する。これらの値から発泡体の体積を算出した。次に、発泡体の重量を最小目盛り0.01g以上の上皿天秤にて測定する。これらの値より発泡体の見掛け密度(g/cm3)を算出した。
実施例1
(1)樹脂組成物Tペレットの作製
樹脂IIとしてエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)(JSR株式会社製、EP21)を90g、導電付与材としてカーボンナノチューブ(Hanwha Chemical社製、CM-250)を3g、酸化防止剤としてアデカスタブ SB-1002RGを1g混練機である3Lニーダー(株式会社モリヤマ製、DS3)に投入し、160℃、30rpmの条件にて20分間混練して樹脂組成物Tを調製し、さらに径3mm、長さ5mmのペレット状に加工した。
(2)樹脂発泡体の作製
二軸スクリュー押出機(株式会社テクノベル製、KZW)に、上記(1)で得たペレットを8000g、樹脂Iとして、ポリプロピレン樹脂(株式会社プライムポリマー製、プライムポリプロ(登録商標)E105GM)を2000g、その他にプラスチック用滑剤(アルフローH50T)を3gの割合で混合し、投入して溶融混練した。この押出機の途中から二酸化炭素を20MPaで圧入して混練した。押出機の先端に取り付けたT−ダイより、押出機で混練した樹脂組成物を押出し、幅約100mm、厚さ約3mmの樹脂発泡体を得た。上記押出機の運転条件は、1000g/h、150rpm、200℃、平均滞留時間20min、押出機の先端圧力22MPaであった。
このようにして得られた樹脂発泡体は、表面抵抗率が103Ω/□、見掛け密度が24cm3/gであった。
また透過型電子顕微鏡を用いた観察により、樹脂相II中には、導電付与材が約2.6質量%含まれており、樹脂相I中には導電付与材が約0.3質量%含まれていた。したがって、樹脂相IIに含まれる導電付与材の割合をA、樹脂相Iに含まれる導電付与材の割合をBとした場合、B/Aは0.11であった。
さらに走査型電子顕微鏡(SEM)により、樹脂発泡体を観察したところ、樹脂相Iと樹脂相IIは相分離し、海島構造を形成していることが確認された。
図2において、染色部(色の濃い部分)はEPDMの島相(樹脂相II)、その他はポリプロピレン樹脂の海相(樹脂相I)である。拡大写真からカーボンナノチューブはほぼEPDM中に分散していることが分かる。
本発明の樹脂発泡体は、導電付与材の含有量が少ないにもかかわらず、良好な導電性能を有し、かつ柔軟性に優れており、例えば導電材、衝撃吸収材、緩衝シール材、導電性緩衝シール材、防塵材、導電性防塵材等への適用が可能である。
1 樹脂I及び/又は樹脂II
2 導電付与材
3 発泡セル

Claims (15)

  1. 2種類の樹脂I及び樹脂IIと、導電付与材とを含む樹脂組成物からなる発泡体であって、該樹脂組成物が、該導電付与材が多く含まれる樹脂相IIと、少なく含まれる樹脂相Iとからなることを特徴とする樹脂発泡体。
  2. 樹脂相IIに含まれる導電付与材の割合をA、樹脂相Iに含まれる導電付与材の割合をBとした場合、B/A(質量比)が0.02〜0.9である、請求項1に記載の樹脂発泡体。
  3. 導電付与材が少なく含まれる樹脂相Iにおける樹脂Iの含有量が、樹脂組成物全量に対して、25〜95質量%である、請求項1又は2に記載の樹脂発泡体。
  4. 導電付与材の量が、樹脂Iと樹脂IIとの合計量に対して1〜25質量%であり、かつ樹脂組成物全量に対して、1〜15質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂発泡体。
  5. 樹脂相Iにおける樹脂Iが、融点80〜160℃の熱可塑性樹脂であり、樹脂相IIにおける樹脂IIが、23℃における貯蔵弾性率5〜40GPaの熱可塑性エラストマーである、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂発泡体。
  6. 熱可塑性樹脂が、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、プロピレン−エチレンブロック共重合体、エチレンを主成分とするエチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン系樹脂、プロピレンを主成分とするプロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレンを主成分とするエチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体、ポリブテン及びポリメチルペンテンから選ばれる少なくとも一種のオレフィン系重合体であり、熱可塑性エラストマーが、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ニトリルゴム、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体及びアイオノマーから選ばれる少なくとも一種のエラストマーである、請求項5に記載の樹脂発泡体。
  7. 樹脂Iがポリプロピレン系樹脂であり、かつ樹脂IIがエチレン−プロピレン−ジエンゴムである、請求項6に記載の樹脂発泡体。
  8. 導電付与材が、得られる樹脂発泡体の体積固有抵抗率を1010Ω・cm以下にし得る導電材料である、請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂発泡体。
  9. 導電付与材が、カーボンブラック、グラファイト、グラフェン、カーボンファイバ、カーボンナノチューブ及びカーボンナノホーンから選ばれる少なくとも一種である、請求項8に記載の樹脂発泡体。
  10. 前記樹脂組成物において、樹脂相Iと樹脂相IIとが相分離し、海島構造を形成してなる、請求項1〜9のいずれかに記載の樹脂発泡体。
  11. 体積固有抵抗率が5×108Ω・cm以下である、請求項1〜10のいずれかに記載の樹脂発泡体。
  12. 表面抵抗率が2×1012Ω/□以下である、請求項1〜11のいずれかに記載の樹脂発泡体。
  13. 見掛け密度が1.5〜50g/cm3である、請求項1〜12のいずれかに記載の樹脂発泡体。
  14. 樹脂組成物における、樹脂Iと樹脂IIとの合計含有量が60〜98質量%である、請求項1〜13のいずれかに記載の樹脂発泡体。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の樹脂発泡体の製造方法であって、(a)導電付与材を、2種類の樹脂の内一方の樹脂IIに混練して樹脂組成物Iを調製する工程、(b)前記樹脂組成物Iと、もう一方の樹脂Iとを混練して、樹脂組成物IIを調製する工程、(c)前記樹脂組成物IIに物理発泡剤を含浸させて樹脂組成物IIIを調製する工程、及び(d)前記樹脂組成物IIIを発泡させて、樹脂発泡体を形成させる工程、を順次施すことを特徴とする樹脂発泡体の製造方法。
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