JP2013213103A - 発泡体、及び発泡体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】導電性及び柔軟性を有し製造効率がよい発泡体、及びこの発泡体の製造方法の提供を目的とすること。
【解決手段】本発明に係る発泡体は、オレフィン系樹脂(A)及び導電性フィラー(B)を含む樹脂組成物を発泡させてなる発泡体であって、該樹脂組成物の全質量に対して、該導電性フィラー(B)を22〜36質量%含み、該オレフィン系樹脂(A)が、該オレフィン系樹脂(A)の全質量に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン(a)を25〜55質量%含む。
【選択図】なし
【解決手段】本発明に係る発泡体は、オレフィン系樹脂(A)及び導電性フィラー(B)を含む樹脂組成物を発泡させてなる発泡体であって、該樹脂組成物の全質量に対して、該導電性フィラー(B)を22〜36質量%含み、該オレフィン系樹脂(A)が、該オレフィン系樹脂(A)の全質量に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン(a)を25〜55質量%含む。
【選択図】なし
Description
本発明は、オレフィン系樹脂及び導電性フィラーを含む樹脂組成物に発泡処理を施すことにより得られる発泡体、及びこの発泡体の製造方法に関する。
感圧導電性樹脂や感圧導電性エラストマーの発泡体は、基材となる樹脂やエラストマーの発泡体中に導電性フィラーを分散させて構成されており、適度なクッション性を有する。この発泡体は、基材の変形前は、導電性フィラー同士が離れているため電気抵抗が大きいが、基材の変形により導電性フィラー同士が接触すると、導電パスが形成されて電気抵抗が減少するという特性を有する(特許文献1参照)。
これらの発泡体は、上述した特性を有することから、部材の変形や部材に作用する荷重の大きさ及びその分布を検出する手段として用いられている。
特許文献1の発泡体は、発泡前の材料を所定サイズの金型に充填し、発泡させることにより形成されている。
近年、電子機器の入力用部材や検出用部材などとして、導電性を有する発泡体の需要が高まっていることから、これら発泡体の製造効率を高めることが望まれていた。
これらの発泡体は、上述した特性を有することから、部材の変形や部材に作用する荷重の大きさ及びその分布を検出する手段として用いられている。
特許文献1の発泡体は、発泡前の材料を所定サイズの金型に充填し、発泡させることにより形成されている。
近年、電子機器の入力用部材や検出用部材などとして、導電性を有する発泡体の需要が高まっていることから、これら発泡体の製造効率を高めることが望まれていた。
本発明は、導電性及び柔軟性を有し製造効率がよい発泡体、及びこの発泡体の製造方法の提供を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、オレフィン系樹脂(A)及び導電性フィラー(B)を含む樹脂組成物に、特定のポリエチレンを配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、以下の内容を含む。
[1]オレフィン系樹脂(A)及び導電性フィラー(B)を含む樹脂組成物を発泡させてなる発泡体であって、該樹脂組成物の全質量に対して、該導電性フィラー(B)を22〜36質量%含み、該オレフィン系樹脂(A)が、該オレフィン系樹脂(A)の全質量に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン(a)を25〜55質量%含む発泡体、
[2]前記樹脂組成物を押出発泡する発泡体の製造方法。
本発明は、以下の内容を含む。
[1]オレフィン系樹脂(A)及び導電性フィラー(B)を含む樹脂組成物を発泡させてなる発泡体であって、該樹脂組成物の全質量に対して、該導電性フィラー(B)を22〜36質量%含み、該オレフィン系樹脂(A)が、該オレフィン系樹脂(A)の全質量に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン(a)を25〜55質量%含む発泡体、
[2]前記樹脂組成物を押出発泡する発泡体の製造方法。
本発明によれば、導電性及び柔軟性を有し製造効率がよい発泡体、及びこの発泡体の製造方法を提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
[発泡体]
本発明の発泡体は、オレフィン系樹脂(A)及び導電性フィラー(B)を含む樹脂組成物を発泡させてなる発泡体であって、該樹脂組成物の全質量に対して、該導電性フィラー(B)を22〜36質量%含み、該オレフィン系樹脂(A)が、該オレフィン系樹脂(A)の全質量に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン(a)を25〜55質量%含む。
該オレフィン系樹脂(A)の全質量に対するハイメルトストレングスポリエチレン(a)の量が25質量%未満であると、発泡時に破泡しやすい。すなわち、成形性が悪くなる。55質量%を超えると、所望の柔軟性が得られなかったり、所望の発泡倍率が得られなかったりする。
ハイメルトストレングスポリエチレン(a)は、110℃、歪み角速度0.5rad/minのとき、破断時間3〜4.5秒であることが好ましく、破断時の伸長粘度1.0×106〜1.8×106Pa・sであることが好ましい。
110℃、歪み角速度0.5rad/minのとき、ハイメルトストレングスポリエチレン(a)の破断時間が3秒〜4.5秒であれば、発泡剤が発泡した際に、気泡が破泡せず、発泡体が形成される。また、所望の発泡倍率を得ることができ、所望の柔軟性が得られる。
110℃、歪み角速度0.5rad/minのときの伸長粘度が1.0×106Pa・s〜1.8×106Pa・sであると、発泡剤が発泡した際に、気泡が破泡せず、発泡体が形成される。また、所望の倍率が得ることができ、所望の所望の柔軟性が得られる。
発泡体の発泡倍率は、3.33〜40cm3/gとすることが好ましい。発泡倍率が上記範囲であると、適正な反発応力が得られ、例えば、シール材や緩衝材として用いた際に、気体又は液体から保護することが必要な部品や筐体を変形させることがなく、製品の使用可能期間に亘って所定の反発応力を維持できる。これにより、密封性を維持することができる。また、使用可能期間に亘って緩衝材としての機能を維持することができる。
また、本発明の発泡体の表面抵抗率は、5×106Ω/sq.以下程度のものが得られる。
[発泡体]
本発明の発泡体は、オレフィン系樹脂(A)及び導電性フィラー(B)を含む樹脂組成物を発泡させてなる発泡体であって、該樹脂組成物の全質量に対して、該導電性フィラー(B)を22〜36質量%含み、該オレフィン系樹脂(A)が、該オレフィン系樹脂(A)の全質量に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン(a)を25〜55質量%含む。
該オレフィン系樹脂(A)の全質量に対するハイメルトストレングスポリエチレン(a)の量が25質量%未満であると、発泡時に破泡しやすい。すなわち、成形性が悪くなる。55質量%を超えると、所望の柔軟性が得られなかったり、所望の発泡倍率が得られなかったりする。
ハイメルトストレングスポリエチレン(a)は、110℃、歪み角速度0.5rad/minのとき、破断時間3〜4.5秒であることが好ましく、破断時の伸長粘度1.0×106〜1.8×106Pa・sであることが好ましい。
110℃、歪み角速度0.5rad/minのとき、ハイメルトストレングスポリエチレン(a)の破断時間が3秒〜4.5秒であれば、発泡剤が発泡した際に、気泡が破泡せず、発泡体が形成される。また、所望の発泡倍率を得ることができ、所望の柔軟性が得られる。
110℃、歪み角速度0.5rad/minのときの伸長粘度が1.0×106Pa・s〜1.8×106Pa・sであると、発泡剤が発泡した際に、気泡が破泡せず、発泡体が形成される。また、所望の倍率が得ることができ、所望の所望の柔軟性が得られる。
発泡体の発泡倍率は、3.33〜40cm3/gとすることが好ましい。発泡倍率が上記範囲であると、適正な反発応力が得られ、例えば、シール材や緩衝材として用いた際に、気体又は液体から保護することが必要な部品や筐体を変形させることがなく、製品の使用可能期間に亘って所定の反発応力を維持できる。これにより、密封性を維持することができる。また、使用可能期間に亘って緩衝材としての機能を維持することができる。
また、本発明の発泡体の表面抵抗率は、5×106Ω/sq.以下程度のものが得られる。
<オレフィン系樹脂(A)>
オレフィン系樹脂(A)としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、プロピレン−エチレンブロック共重合体、エチレンを主成分とするエチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン系樹脂、プロピレンを主成分とするプロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレンを主成分とするエチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体、ポリブテン及びポリメチルペンテンの中から選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。
オレフィン系樹脂(A)としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、プロピレン−エチレンブロック共重合体、エチレンを主成分とするエチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン系樹脂、プロピレンを主成分とするプロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレンを主成分とするエチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体、ポリブテン及びポリメチルペンテンの中から選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。
ポリエチレン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンを主成分とするエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンを主成分とするエチレン−エチルアクリレート共重合体などが挙げられる。
また、プロピレン−エチレンブロック共重合体とは、プロピレン単独重合体又はプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(a)と、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(b)から構成される、通称でのブロック共重合体を意味し、必ずしも成分(a)と成分(b)とが完全にブロック状に結合されたものでなくてもよい。かかるプロピレン−エチレンブロック共重合体としては、例えば、メタロセン系触媒を用いて、第1工程でプロピレン単独又はエチレン含量7質量%以下のプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(a)を30〜95質量%、第2工程で成分(a)よりも3〜20質量%多くのエチレンを含有するプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(b)を70〜5質量%逐次重合することで得られたプロピレン−エチレンブロック共重合体等が挙げられる。
プロピレン−エチレンブロック共重合体としては、示差走査熱量分析による吸熱ピークの少なくとも1つが155〜165℃であり、JIS K7210によるMFRが1〜10g/10分であるものが好ましい。
また、プロピレン−エチレンブロック共重合体とは、プロピレン単独重合体又はプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(a)と、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(b)から構成される、通称でのブロック共重合体を意味し、必ずしも成分(a)と成分(b)とが完全にブロック状に結合されたものでなくてもよい。かかるプロピレン−エチレンブロック共重合体としては、例えば、メタロセン系触媒を用いて、第1工程でプロピレン単独又はエチレン含量7質量%以下のプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(a)を30〜95質量%、第2工程で成分(a)よりも3〜20質量%多くのエチレンを含有するプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(b)を70〜5質量%逐次重合することで得られたプロピレン−エチレンブロック共重合体等が挙げられる。
プロピレン−エチレンブロック共重合体としては、示差走査熱量分析による吸熱ピークの少なくとも1つが155〜165℃であり、JIS K7210によるMFRが1〜10g/10分であるものが好ましい。
上記エチレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられ、上記プロピレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。
オレフィン系樹脂(A)としては、上述したオレフィン系樹脂の中から融点が上記範囲にあるものを適宜選択することができ、これらを単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
オレフィン系樹脂(A)としては、上述したオレフィン系樹脂の中から融点が上記範囲にあるものを適宜選択することができ、これらを単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
<ハイメルトストレングスポリエチレン(a)>
ハイメルトストレングスポリエチレン(a)は、低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとを特定比率で混合して得られるものであり、国際公開公報番号WO2008/145267に開示されたものを適用可能である。ハイメルトストレングスポリエチレン(a)は、Saudi Basic Industries Corporation社(SABIC社)から、「1905UMS」、「2202UMS」などとして、市販されている。
ハイメルトストレングスポリエチレン(a)は、低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとを特定比率で混合して得られるものであり、国際公開公報番号WO2008/145267に開示されたものを適用可能である。ハイメルトストレングスポリエチレン(a)は、Saudi Basic Industries Corporation社(SABIC社)から、「1905UMS」、「2202UMS」などとして、市販されている。
<導電性フィラー(B)>
導電性フィラー(B)は、導電性を有する粒子であれば、特に限定されない。
導電性フィラー(B)は、オレフィン系樹脂(A)、導電性フィラー(B)、及びハイメルトストレングスポリエチレン(a)を含む樹脂組成物の全質量に対して、22〜36質量%含まれ、好ましくは、24〜32質量%含まれる。
22質量%未満の場合には、導電性フィラーが最密充填に近い状態で配合されにくく、所望の導電性が発現しない。また、オレフィン系樹脂(A)の変形に対する電気抵抗の変化が緩慢になり、電気抵抗の増加挙動を制御することが難しくなる。
また、36質量%を超えると、オレフィン系樹脂(A)への分散が困難となり、成形加工性が低下する。また、得られる発泡体の柔軟性が低下する。
導電性フィラー(B)は、導電性を有する粒子であれば、特に限定されない。
導電性フィラー(B)は、オレフィン系樹脂(A)、導電性フィラー(B)、及びハイメルトストレングスポリエチレン(a)を含む樹脂組成物の全質量に対して、22〜36質量%含まれ、好ましくは、24〜32質量%含まれる。
22質量%未満の場合には、導電性フィラーが最密充填に近い状態で配合されにくく、所望の導電性が発現しない。また、オレフィン系樹脂(A)の変形に対する電気抵抗の変化が緩慢になり、電気抵抗の増加挙動を制御することが難しくなる。
また、36質量%を超えると、オレフィン系樹脂(A)への分散が困難となり、成形加工性が低下する。また、得られる発泡体の柔軟性が低下する。
導電性フィラー(B)は、できるだけ凝集せず、一次粒子の状態で存在することが望ましい。よって、導電性フィラー(B)を選択する際には、平均粒子径やオレフィン系樹脂(A)における分散性を考慮する。導電性フィラー(B)とオレフィン系樹脂(A)との界面における応力集中を低減するという観点から、導電性フィラー(B)の粒子径は小さい方が望ましい。例えば、一次粒子の状態で存在する導電性フィラーの平均粒子径は、0.05μm以上100μm以下であることが望ましい。平均粒子径が0.05μm未満の場合には、凝集して二次粒子を形成し易い。平均粒子径が0.5μm以上、さらには1μm以上であると好適である。平均粒子径が100μmを超えると、オレフィン系樹脂(A)の変形による導電性フィラー(B)の並進運動(平行運動)が、粒子径に比べて相対的に小さくなり、弾性変形に対する電気抵抗の変化が緩慢となる。平均粒子径が60μm以下、さらには30μm以下であると好適である。
本発明で用いることのできる導電性フィラー(B)としては、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックのなかでも、いわゆる導電性カーボンブラックを用いることが好ましい。導電性カーボンブラックとして、特表2011−506656に開示されたもの用いることができる。一例としては、ファーネスブラック、ガスブラック、チャネルブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、プラズマブラック、Si含有ブラック、金属含有ブラック、アークカーボン、インバージョンブラックを使用することができる。高い導電性を有するケッチェンブラックを使用してもよい。
(その他の無機充填材)
上述した導電性フィラーのほかに、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの水酸化物、ケイ酸およびその塩類、クレー、タルク、雲母(マイカ)、ベントナイト、シリカ、アルミニウムシリケート、バサルト繊維などを無機充填材として発泡体に配合してもよい。
上述した導電性フィラーのほかに、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの水酸化物、ケイ酸およびその塩類、クレー、タルク、雲母(マイカ)、ベントナイト、シリカ、アルミニウムシリケート、バサルト繊維などを無機充填材として発泡体に配合してもよい。
<その他の添加剤>
緩衝層を形成する樹脂には、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。添加剤の種類は特に限定されず、緩衝層の成形に通常使用される各種添加剤を使用できる。
このような添加剤としては、例えば、滑剤、収縮防止剤、充填剤、難燃剤、気泡核剤、結晶核剤、可塑剤、顔料、染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、収縮防止剤、補強剤、帯電防止剤、界面活性剤、加硫剤、表面処理剤、架橋剤などが挙げられる。
これらの添加剤の添加量は、気泡の形成等を損なわない範囲で適宜選択でき、通常の樹脂の発泡成形に用いられる添加量を採用できる。なお、添加剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
緩衝層を形成する樹脂には、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。添加剤の種類は特に限定されず、緩衝層の成形に通常使用される各種添加剤を使用できる。
このような添加剤としては、例えば、滑剤、収縮防止剤、充填剤、難燃剤、気泡核剤、結晶核剤、可塑剤、顔料、染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、収縮防止剤、補強剤、帯電防止剤、界面活性剤、加硫剤、表面処理剤、架橋剤などが挙げられる。
これらの添加剤の添加量は、気泡の形成等を損なわない範囲で適宜選択でき、通常の樹脂の発泡成形に用いられる添加量を採用できる。なお、添加剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
[発泡体の製造方法]
本発明に係る発泡体は、オレフィン系樹脂(A)、導電性フィラー(B)、及びハイメルトストレングスポリエチレン(a)を含む樹脂組成物を、発泡剤とともに押出発泡することにより製造される。
本発明に係る発泡体の製造方法では、あらかじめ、オレフィン系樹脂(A)、導電性フィラー(B)、及びハイメルトストレングスポリエチレン(a)を同時に混練りしてもよいし、オレフィン系樹脂(A)及び導電性フィラー(B)を含むマスターバッチにハイメルトストレングスポリエチレン(a)を添加して混練りしてもよい。
発泡剤はブタン、フロン、二酸化炭素、窒素ガス、空気等が挙げられ、特にブタン又はフロンを使用することが好ましい。
本発明に係る発泡体は、オレフィン系樹脂(A)及び導電性フィラー(B)を含むマスターバッチにハイメルトストレングスポリエチレン(a)を添加した原料組成物を、単軸押出機、二軸押出機等の押出機を使用して、発泡剤と共に溶融混練しながら、押出発泡することにより製造される。
必要に応じて、架橋剤を用いて、発泡性原料組成物を架橋してもよい。また、架橋する場合には、原料組成物を架橋した後、発泡処理を施してもよいし、発泡させた後、架橋してもよい。
本発明に係る発泡体は、オレフィン系樹脂(A)、導電性フィラー(B)、及びハイメルトストレングスポリエチレン(a)を含む樹脂組成物を、発泡剤とともに押出発泡することにより製造される。
本発明に係る発泡体の製造方法では、あらかじめ、オレフィン系樹脂(A)、導電性フィラー(B)、及びハイメルトストレングスポリエチレン(a)を同時に混練りしてもよいし、オレフィン系樹脂(A)及び導電性フィラー(B)を含むマスターバッチにハイメルトストレングスポリエチレン(a)を添加して混練りしてもよい。
発泡剤はブタン、フロン、二酸化炭素、窒素ガス、空気等が挙げられ、特にブタン又はフロンを使用することが好ましい。
本発明に係る発泡体は、オレフィン系樹脂(A)及び導電性フィラー(B)を含むマスターバッチにハイメルトストレングスポリエチレン(a)を添加した原料組成物を、単軸押出機、二軸押出機等の押出機を使用して、発泡剤と共に溶融混練しながら、押出発泡することにより製造される。
必要に応じて、架橋剤を用いて、発泡性原料組成物を架橋してもよい。また、架橋する場合には、原料組成物を架橋した後、発泡処理を施してもよいし、発泡させた後、架橋してもよい。
本発明を、実施例を用いて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されない。
[測定方法]
<発泡倍率>
JIS K7222に準拠して発泡体の密度を測定し、その逆数を発泡倍率とした。
<導電性>
JIS K7194に準拠して、導電性プラスチックの4探針法により、試験片表面の電気抵抗を測定した。
<破断時間及び伸長粘度の測定>
Anton Paar社製、レオメータ:MCR301を用いて、下記条件でサンプルの伸長粘度を測定した。
Shear Rate:0.5(1/s)
サンプルサイズ:縦15mm×横10mm×厚み5mm
サンプルをオーブン内部に載置し、サンプルの温度が設定温度±0.3℃の状態が30秒間続く状態まで安定させた後、破断するまでの時間と、破断時の伸長粘度とを測定した。
[測定方法]
<発泡倍率>
JIS K7222に準拠して発泡体の密度を測定し、その逆数を発泡倍率とした。
<導電性>
JIS K7194に準拠して、導電性プラスチックの4探針法により、試験片表面の電気抵抗を測定した。
<破断時間及び伸長粘度の測定>
Anton Paar社製、レオメータ:MCR301を用いて、下記条件でサンプルの伸長粘度を測定した。
Shear Rate:0.5(1/s)
サンプルサイズ:縦15mm×横10mm×厚み5mm
サンプルをオーブン内部に載置し、サンプルの温度が設定温度±0.3℃の状態が30秒間続く状態まで安定させた後、破断するまでの時間と、破断時の伸長粘度とを測定した。
[実施例1〜2、比較例1〜2]
<実施例1>
2軸タンデム押出機(最大押出量250kg/hr)に、口金としてサーキュラーダイを用いて、原料組成物を連続押し出し法によりサンプル片を作製した。原料組成物として、ポリエチレン1/カーボンブラック=60/40のマスターバッチ(EVONIK社製、商品名「COLCOLOR(登録商標) E 40/60」)の80質量部に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン1(Sabic社製、「ポリエチレン2202」)を20質量部、気泡調整剤及び帯電防止剤として機能するグリセロールモノステアレート(GMS)を1.2質量部、核剤0.001質量部を配合したものを用いた。
サーキュラーダイでの樹脂温度を100℃、押出量230kg/hrとした。また、温度条件100℃で発泡させた。発泡後に直径350mmの芯金(マンドレル)に巻き付かせて冷却した。
<実施例2>
実施例1と同様のポリエチレン1/カーボンブラック=60/40のマスターバッチ(COLCOLOR(登録商標) E 40/60)の60質量部に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン1を40質量部配合したこと以外は、実施例1と同一条件にてサンプル片を作製した。
<比較例1>
ポリエチレン1/カーボンブラック=60/40のマスターバッチ(COLCOLOR(登録商標) E 40/60)の90質量部に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン1を10質量部配合したこと以外は、実施例1と同一条件にてサンプル片を作製した。得られたサンプルは、マンドレルに巻き付かせることができず、良好な発泡体を得ることができなかった。
<比較例2>
ポリエチレン1/カーボンブラック=60/40のマスターバッチ(COLCOLOR(登録商標) E 40/60)の80質量部に対して、ポリエチレン樹脂2(Hanwha社製、「5321」)を20質量部配合したこと以外は実施例1と同一条件にてサンプル片を作製した。得られたサンプルは、マンドレルに巻き付かせることができず、良好な発泡体を得ることができなかった。
<実施例1>
2軸タンデム押出機(最大押出量250kg/hr)に、口金としてサーキュラーダイを用いて、原料組成物を連続押し出し法によりサンプル片を作製した。原料組成物として、ポリエチレン1/カーボンブラック=60/40のマスターバッチ(EVONIK社製、商品名「COLCOLOR(登録商標) E 40/60」)の80質量部に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン1(Sabic社製、「ポリエチレン2202」)を20質量部、気泡調整剤及び帯電防止剤として機能するグリセロールモノステアレート(GMS)を1.2質量部、核剤0.001質量部を配合したものを用いた。
サーキュラーダイでの樹脂温度を100℃、押出量230kg/hrとした。また、温度条件100℃で発泡させた。発泡後に直径350mmの芯金(マンドレル)に巻き付かせて冷却した。
<実施例2>
実施例1と同様のポリエチレン1/カーボンブラック=60/40のマスターバッチ(COLCOLOR(登録商標) E 40/60)の60質量部に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン1を40質量部配合したこと以外は、実施例1と同一条件にてサンプル片を作製した。
<比較例1>
ポリエチレン1/カーボンブラック=60/40のマスターバッチ(COLCOLOR(登録商標) E 40/60)の90質量部に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン1を10質量部配合したこと以外は、実施例1と同一条件にてサンプル片を作製した。得られたサンプルは、マンドレルに巻き付かせることができず、良好な発泡体を得ることができなかった。
<比較例2>
ポリエチレン1/カーボンブラック=60/40のマスターバッチ(COLCOLOR(登録商標) E 40/60)の80質量部に対して、ポリエチレン樹脂2(Hanwha社製、「5321」)を20質量部配合したこと以外は実施例1と同一条件にてサンプル片を作製した。得られたサンプルは、マンドレルに巻き付かせることができず、良好な発泡体を得ることができなかった。
[測定結果]
得られた各サンプルの発泡体の性状を上記方法により測定した。結果を第1表に示す。また、実施例で用いたハイメルトストレングスポリエチレン1(SABIC社製、「ポリエチレン2202UMS」)、ポリエチレン樹脂2(Hanwha社製、「5321」)の破断時間と破断伸長粘度とを測定した。結果を第2表に示す。
得られた各サンプルの発泡体の性状を上記方法により測定した。結果を第1表に示す。また、実施例で用いたハイメルトストレングスポリエチレン1(SABIC社製、「ポリエチレン2202UMS」)、ポリエチレン樹脂2(Hanwha社製、「5321」)の破断時間と破断伸長粘度とを測定した。結果を第2表に示す。
実施例1,2の発泡体は、押出発泡後にマンドレルに巻き付けて冷却できたのに対して、比較例1,2の発泡体は、押出発泡後にマンドレルに巻き付けることができず、発泡体が形成されていなかった。
上記結果から、オレフィン系樹脂(A)の総量、すなわち、ポリエチレン1+ハイメルトストレングスポリエチレン1の全質量に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン1を25〜55質量%含んで形成された発泡体は、破断時間3〜4.5秒、且つ破断時の伸長粘度1.0×106〜1.8×106Pa・sを満たすことから、発泡処理において破泡することなく、押出発泡による成形が可能である。また、要求される導電性を満足できることから、実施例1,2の発泡体は、導電性及び柔軟性を有し、押出発泡が可能であることがわかった。
上記結果から、オレフィン系樹脂(A)の総量、すなわち、ポリエチレン1+ハイメルトストレングスポリエチレン1の全質量に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン1を25〜55質量%含んで形成された発泡体は、破断時間3〜4.5秒、且つ破断時の伸長粘度1.0×106〜1.8×106Pa・sを満たすことから、発泡処理において破泡することなく、押出発泡による成形が可能である。また、要求される導電性を満足できることから、実施例1,2の発泡体は、導電性及び柔軟性を有し、押出発泡が可能であることがわかった。
Claims (9)
- オレフィン系樹脂(A)及び導電性フィラー(B)を含む樹脂組成物を発泡させてなる発泡体であって、
該樹脂組成物の全質量に対して、該導電性フィラー(B)を22〜36質量%含み、
該オレフィン系樹脂(A)が、該オレフィン系樹脂(A)の全質量に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン(a)を25〜55質量%含む発泡体。 - 前記ハイメルトストレングスポリエチレン(a)が、110℃、歪み角速度0.5rad/minのとき、破断時間3〜4.5秒、且つ破断時の伸長粘度1.0×106〜1.8×106Pa・sである請求項1に記載の発泡体。
- 前記導電性フィラー(B)がグラファイト、カーボンブラック、カーボンファイバ、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノホーンから選ばれる少なくとも1種の炭素質材料である請求項1又は2に記載の発泡体。
- 該樹脂組成物の全質量に対して、該導電性フィラー(B)を24〜32質量%を含む請求項1〜3のいずれかに記載の発泡体。
- 該オレフィン系樹脂(A)が、該オレフィン系樹脂(A)の全質量に対して、ハイメルトストレングスポリエチレン(a)を29〜53質量%含む請求項1〜4のいずれかに記載の発泡体。
- 発泡倍率が、3.33〜40cm3/gである請求項1〜5のいずれかに記載の発泡体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の発泡体の製造方法であって、
前記樹脂組成物を発泡剤とともに押出発泡させて得られる発泡体の製造方法。 - 前記オレフィン系樹脂(A)及び前記導電性フィラー(B)のマスターバッチに、前記ハイメルトストレングスポリエチレン(a)を混合し、
前記オレフィン系樹脂(A)、導電性フィラー(B)及びハイメルトストレングスポリエチレン(a)を含む樹脂組成物を発泡剤とともに押出発泡させて得られる請求項7に記載の発泡体の製造方法。 - 前記発泡処理において、発泡剤としてブタン及びフロンのいずれかが使用される請求項7又は8に記載の発泡体の製造方法。
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CN114381062A (zh) * | 2022-01-06 | 2022-04-22 | 无锡会通轻质材料股份有限公司 | 一种基于cns复合导电剂的智能压力感知弹性体发泡材料 |
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2012
- 2012-03-30 JP JP2012083044A patent/JP2013213103A/ja active Pending
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CN114381062B (zh) * | 2022-01-06 | 2023-09-12 | 无锡会通轻质材料股份有限公司 | 一种基于cns复合导电剂的智能压力感知弹性体发泡材料 |
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