JP2012214602A - 金属張積層板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
高周波特性に優れ、電子部品の実装信頼性が高いプリント配線板の製造に好適に用いられる金属張積層板の製造方法を提供する。
【解決手段】
シクロオレフィンポリマーと充填材とを含むワニスを繊維強化材に含浸してなり、レジンフローが0.1〜1%の範囲にあるプリプレグを提供する工程(1)、及び前記プリプレグの片面又は両面に金属箔を重ね、加熱加圧成形する工程(2)を有する金属張積層板の製造方法。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、高周波伝送における電気的雑音、遅延、伝送損失などが抑制された金属張積層板を効率よく製造することができる金属張積層坂の製造方法に関する。
近年、高度情報化時代を迎え、情報伝送は高速化・高周波化に動き出し、マイクロ波通信やミリ波通信が現実になってきている。これらの高周波化時代の回路基板には、高周波伝送における電気的雑音、遅延、伝送損失などのないことが技術的課題となっている。
この課題を解決すべく、これまでにもいくつかの試みがなされている。
例えば、特許文献1には、ガラス基材を用いて形成されるプリプレグに層間接続用の孔加工と、この層間接続用の孔への導電性ペーストの充填とを行った後に、成形加工を施すことにより配線板を得るにあたり、プリプレグとしてガラス織布に熱硬化性樹脂組成物を含浸して作製される、樹脂流れ性(レジンフロー)が0.1〜10%のものを用いることで、層間接続信頼性を向上することができる配線板を製造する方法が記載されている。
また、特許文献2には、回路上面と基材表面とが略同一の平面内に位置するよう回路を基材樹脂内に埋設配置した埋設回路付プリント配線板の表面に貼り合わせてキャパシタ回路層を形成するための誘電層付銅箔が記載されている。またそこでは、誘電層のレジンフローを1%未満に抑えることにより、半硬化状態の誘電層と硬化後の誘電層の厚さが大きく変化しないため、設計通りの厚さに硬化した誘電層を得ることができることも記載されている。
特開2003−347695号公報 WO2009/008471号パンフレット
上述のように、これまでにも、周波伝送における電気的雑音、遅延、伝送損失などのない回路基板を得る技術が種々提案されている。しかしながら、高度情報化時代における情報伝送にはさらなる高速化・高周波化が求められており、高周波特性により優れ、電子部品の実装信頼性が高いプリント配線板の開発が求められている。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、高周波特性に優れ、電子部品の実装信頼性が高いプリント配線板の製造に好適に用いられる金属張積層板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、シクロオレフィンポリマーと充填材とを含むワニスを繊維強化材に含浸して得られるプリプレグであって、レジンフローの値が特定範囲内にあるものを用いることにより、高周波伝送における電気的雑音、遅延、伝送損失などが抑制された金属張積層板を効率よく製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、シクロオレフィンポリマーと充填材とを含むワニスを繊維強化材に含浸してなり、レジンフローが0.1〜1%の範囲にあるプリプレグを提供する工程(1)、及び前記プリプレグの片面又は両面に金属箔を重ね、加熱加圧成形する工程(2)を有する金属張積層板の製造方法が提供される。
本発明の製造方法においては、前記金属箔として、シランカップリング剤で表面処理された、表面粗度(Rz)が1.5μm未満である銅箔を用いることが好ましい。
本発明によれば、高周波伝送における電気的雑音、遅延、伝送損失などが抑制された金属張積層板を効率よく製造することができる金属張積層板の製造方法が提供される。
すなわち、本発明によれば、レジンフロー(樹脂流れ性)の特定の値が特定範囲にあるプリプレグを用いることで、絶縁層の厚みの均一性(厚み精度)が向上し、また、充填材を含有するワニスから得られるプリプレグを用いることで、厚み方向の熱膨張係数が小さくなるので、高周波伝送における電気的雑音、遅延、伝送損失等が抑制された高周波特性に優れる、ひいては実装信頼性に優れる金属張積層板を得ることができる。
銅張積層板の厚み精度の測定における、銅張積層板の厚さの測定点を示す模式図である。
本発明の金属張積層板の製造方法は、シクロオレフィンポリマーと充填材とを含むワニスを繊維強化材に含浸してなり、レジンフローが0.1〜1%の範囲にあるプリプレグを提供する工程(1)、及び、前記プリプレグの片面又は両面に金属箔を重ね、加熱加圧成形する工程(2)を有する。
1)工程(1)
工程(1)は、シクロオレフィンポリマーと充填材とを含むワニスを繊維強化材に含浸してなり、レジンフローが0.1〜1%の範囲にあるプリプレグを提供する工程である。
(シクロオレフィンポリマー)
本発明に用いるシクロオレフィンポリマーは、炭素原子で形成される環構造を有し、かつ該環構造中に重合性の炭素−炭素二重結合を1つ有するシクロオレフィンモノマーを重合して得られる熱可塑性樹脂である。
シクロオレフィンポリマーは、シクロオレフィンモノマー単位に環構造を有するが、かかる環構造としては、飽和環状炭化水素(シクロアルカン)構造や不飽和環状炭化水素(シクロアルケン)構造などが挙げられる。
シクロオレフィンモノマー単位の環構造としては、得られるプリプレグ及び金属張積層板が機械強度や耐熱性に優れたものとなることから、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造が好ましい。
環構造を構成する炭素原子数には、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲である。
シクロオレフィンポリマー中のシクロオレフィンモノマー単位の割合は、所望により適宜選択すればよいが、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。シクロオレフィンモノマー単位の割合がこの範囲にあると、得られるプリプレグ等の機械強度が向上し、好ましい。
前記シクロオレフィンポリマーの具体例としては、シクロオレフィンモノマーの開環重合体、シクロオレフィンモノマーの付加重合体、シクロオレフィンモノマーと鎖状オレフィンモノマーとの付加共重合体、及びこれらの水素化物が挙げられる。
シクロオレフィンモノマーは、炭素原子で形成される環構造を有し、かつ該環構造中に重合性の炭素−炭素二重結合を1つ有する化合物である。ここで、「重合性の炭素−炭素二重結合」とは、連鎖重合(開環重合)可能な炭素−炭素二重結合をいう。
シクロオレフィンモノマーの環構造としては、単環、多環、縮合多環、橋かけ環及びこれらの組み合わせ多環などが挙げられる。各環構造を構成する炭素数に特に限定はないが、通常、4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個である。
シクロオレフィンモノマーの具体例としては、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−アリル−2−ノルボルネン、5,6−ジエチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、2,5−ノルボルナジエンなどの、架橋性の炭素−炭素不飽和結合を1以上有するノルボルネン系モノマー;
ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−プロピル−2−ノルボルネン、5,6−ジメチル−2−ノルボルネン、1−メチル−2−ノルボルネン、7−メチル−2−ノルボルネン、5,5,6−トリメチル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、1,4−メタノ−1.4.4a.9aテトラヒドロフルオレン(MTF)、1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−エチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2,3−ジメチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−ヘキシル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−フルオロ−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,5−ジメチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−シクロへキシル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2,3−ジクロロ−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−イソブチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,2−ジヒドロジシクロペンタジエン、5−クロロ−2−ノルボルネン、5,5−ジクロロ−2−ノルボルネン、5−フルオロ−2−ノルボルネン、5,5,6−トリフルオロ−6−トリフルオロメチル−2−ノルボルネン、5−クロロメチル−2−ノルボルネン、5−メトキシ−2−ノルボルネン、5,6−ジカルボキシル−2−ノルボルネンアンハイドレート、5−ジメチルアミノ−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネンなどの、架橋性の炭素−炭素不飽和結合を持たないノルボルネン系モノマー;
シクロペンテン、3−メチルシクロペンテン、4−メチルシクロペンテン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3,5−ジメチルシクロペンテン、3−クロロシクロペンテン、シクロへキセン、3−メチルシクロへキセン、4−メチルシクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロヘキセン、3−クロロシクロヘキセン、シクロへプテンなどの、架橋性の炭素−炭素不飽和結合を持たない単環シクロオレフィンモノマー;3−ビニルシクロヘキセン、4−ビニルシクロヘキセン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロへキサジエン、1,4−シクロへキサジエン、5−エチル−1,3−シクロへキサジエン、1,3−シクロへプタジエン、1,3−シクロオクタジエンなどの、架橋性の炭素−炭素不飽和結合を1以上有する単環シクロオレフィンモノマー;などが挙げられる。
これらのシクロオレフィンモノマーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明の所望の効果の発現を阻害しない範囲であれば、シクロオレフィンモノマーと共重合可能な任意のモノマーをさらに用いることができる。
(充填材)
充填材は、プリプレグ及び金属張積層板の耐熱性をより高めるために配合される。用いる充填材としては、工業的に一般に使用されるものであれば格別な限定はなく、無機充填材及び有機充填材のいずれも用いることができるが、好適には無機充填材である。
無機充填材としては、例えば、鉄、銅、ニッケル、金、銀、アルミニウム、鉛、タングステン等の金属粒子;カーボンブラック、グラファイト、活性炭、炭素バルーン等の炭素粒子;シリカ、シリカバルーン、アルミナ、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化すず、酸化ベリリウム、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト等の無機酸化物粒子;水酸化カルシウム等の無機水酸化物粒子;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム等の無機炭酸塩粒子;硫酸カルシウム等の無機硫酸塩粒子;タルク、クレー、マイカ、カオリン、フライアッシュ、モンモリロナイト、ケイ酸カルシウム、ガラス、ガラスバルーン等の無機ケイ酸塩粒子;チタン酸カルシウム、チタン酸ジルコン酸鉛等のチタン酸塩粒子、窒化アルミニウム、炭化ケイ素粒子やウィスカー等が挙げられる。
有機充填材としては、例えば、木粉、デンプン、有機顔料、ポリスチレン、ナイロン、ポリエチレンやポリプロピレンのようなポリオレフィン、塩化ビニル、各種エラストマー、廃プラスチック等の粒子化合物が挙げられる。
これらの充填材は、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。充填材の配合量は、シクロオレフィンポリマー100質量部に対して、通常1〜1,000質量部、好ましくは10〜500質量部、より好ましくは50〜350質量部の範囲である。充填材の量がこの範囲にあるときにワニスの繊維強化材への含浸性、金属張積層板の機械強度、耐熱性等の特性が高度にバランスされ好適である。
本発明に用いるワニスは、シクロオレフィンポリマーと充填材とを必須成分として含むものであるが、その他に、架橋剤、架橋助剤、老化防止剤等を含有していても良い。
架橋剤は、熱可塑性樹脂であるシクロオレフィンポリマーにおいて架橋反応を誘起する目的で配合される。
架橋剤としては、通常ラジカル発生剤が好適に用いられる。ラジカル発生剤としては、有機過酸化物、ジアゾ化合物、及び非極性ラジカル発生剤などが挙げられ、好ましくは有機過酸化物、及び非極性ラジカル発生剤である。
有機過酸化物としては、例えば、t−ブチルヒドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシドなどのヒドロペルオキシド類;ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサンなどのジアルキルペルオキシド類;ジプロピオニルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシドなどのジアシルペルオキシド類;2,2−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブタン、1,1−ジ(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンなどのペルオキシケタール類;t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシベンゾエートなどのペルオキシエステル類;t−ブチルペルオキシイソプロピルカルボナート、ジ(イソプロピルペルオキシ)ジカルボナートなどのペルオキシカルボナート類;t−ブチルトリメチルシリルペルオキシドなどのアルキルシリルペルオキシド類;3,3,5,7,7−ペンタメチル−1,2,4−トリオキセパン、3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリペルオキソナン、3,6−ジエチル−3,6−ジメチル−1,2,4,5−テトロキサンなどの環状ペルオキシド類;が挙げられる。特に、メタセシス重合によりシクロオレフィンポリマーを製造する場合には、メタセシス重合反応に対する障害が少ない点で、環状ペルオキシド類、ジアルキルペルオキシド類、及びペルオキシケタール類が好ましい。
ジアゾ化合物としては、例えば、4,4’−ビスアジドベンザル(4−メチル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−アジドベンザル)シクロヘキサノンなどが挙げられる。
非極性ラジカル発生剤としては、例えば、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサン、1,1,2−トリフェニルエタン、1,1,1−トリフェニル−2−フェニルエタンなどが挙げられる。
用いる架橋剤がラジカル発生剤の場合の1分間半減期温度は、硬化(本発明のシクロオレフィンポリマーの架橋)の条件により適宜選択されるが、通常、100〜300℃、好ましくは150〜250℃、より好ましくは160〜230℃の範囲である。ここで1分間半減期温度は、ラジカル発生剤の半量が1分間で分解する温度である。ラジカル発生剤の1分間半減期温度は、例えば、各ラジカル発生剤メーカー(例えば、日本油脂株式会社)のカタログやホームページを参照すればよい。
これらの架橋剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明に用いるシクロオレフィンポリマーに対する架橋剤の使用量は、シクロオレフィンポリマー100質量部に対して、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.5〜5質量部の範囲である。
架橋助剤は、プリプレグの賦形性、及び金属張積層板の機械強度と耐熱性を向上させる目的で配合される。
架橋助剤としては、重合反応に関与せず、架橋剤により誘起される架橋反応に関与可能な架橋性の炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能性化合物が好適に用いられる。かかる架橋性の炭素−炭素不飽和結合は、架橋助剤を構成する化合物中、例えば、末端ビニリデン基として、特にイソプロペニル基やメタクリル基として存在するのが好ましい。
架橋助剤としては、例えば、p−ジイソプロペニルベンゼン、m−ジイソプロペニルベンゼン、o−ジイソプロペニルベンゼンなどの、イソプロペニル基を2以上有する多官能性化合物;エチレンジメタクリレート、1,3−ブチレンジメタクリレート、1,4−ブチレンジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレート、ペンタエリトリトールトリメタクリレートなどの、メタクリル基を2以上有する多官能性化合物などが挙げられる。
これらの架橋助剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。架橋助剤の配合量は、シクロオレフィンポリマー100質量部に対し、通常、0.1〜100質量部、好ましくは0.5〜50質量部、より好ましくは1〜30質量部である。
老化防止剤は、架橋反応を阻害することなく、得られるプリプレグ及び金属張積層板の耐熱性を向上させる目的で配合される。
老化防止剤としては、フェノール系老化防止剤、アミン系老化防止剤、リン系老化防止剤及びイオウ系老化防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
老化防止剤の配合量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、シクロオレフィンポリマー100質量部に対して、通常0.0001〜10質量部、好ましくは0.001〜5質量部、より好ましくは0.01〜1質量部の範囲である。
その他の配合剤としては、難燃剤、着色剤、光安定剤、発泡剤などが挙げられる。
難燃剤としては、リン系難燃剤、窒素系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物系難燃剤、三酸化アンチモンなどのアンチモン化合物などが挙げられる。
着色剤としては、染料、顔料などが用いられる。染料の種類は多様であり、公知のものを適宜選択して使用すればよい。これらのその他の配合剤は、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。その他の配合剤の使用量は、本発明の効果を損ねない範囲で適宜選択される。
本発明に用いるワニスは、上記各成分を所定割合で混合して得ることができる。混合方法としては、常法に従えばよく、例えば溶媒に各成分を溶解又は懸濁して行なうことができる。
用いる溶媒としては、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、テルペンなどの脂肪族炭化水素系溶媒:酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒;及びこれらの溶媒の2種以上からなる混合溶媒;が挙げられる。
溶媒の使用量は、シクロオレフィンポリマーの含有量及び後述する繊維強化材の種類に応じて適宜決定することができる。
(繊維強化材)
前記ワニスを含浸させる繊維強化材としては、格別な制限はないが、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)繊維、アラミド繊維、超高分子ポリエチレン繊維、ポリアミド(ナイロン)繊維、液晶ポリエステル繊維などの有機繊維;ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、タングステン繊維、モリブデン繊維、ブデン繊維、チタン繊維、スチール繊維、ボロン繊維、シリコンカーバイド繊維、シリカ繊維などの無機繊維;などが挙げられる。これらの中でも、有機繊維やガラス繊維が好ましく、アラミド繊維、液晶ポリエステル繊維、ガラス繊維がより好ましく、ガラス繊維が特に好ましい。
ガラス繊維としては、Eガラス、NEガラス、Sガラス、Dガラス、Hガラス等の繊維が挙げられる。
ガラス繊維の形態としては、ガラスクロスを用いることが好ましい。好ましいガラスクロスは、直径が1〜10μmのガラス製フィラメントを集束してストランドとしたものに撚りをかけたガラスの糸(ガラス製ヤーンという。)を織り上げたものである。またガラスクロスの厚みは、通常5〜200μm、好ましくは10〜150μm、より好ましくは10〜100μm、特に好ましくは20〜80μmである。この範囲より小さいと得られる積層板の強度が弱くなり、またこの範囲より大きいと積層時の厚みの制御が困難になるおそれがある。
これらの繊維強化材は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その使用量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、得られるプリプレグ中の繊維強化材の含有量は、通常10〜90質量%、好ましくは20〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%の範囲になるように選択される。繊維強化材の含有量がこの範囲にあるときに機械強度と誘電特性が高度にバランスされ好適である。
(プリプレグ)
プリプレグは、前記ワニスを上記繊維強化材に含浸させることにより製造することができる。
含浸する方法としては、常法に従えばよく、例えば、前記ワニスを繊維強化材に含浸させた後に脱溶媒させるウェット法、リリースペーパー上に硬化性組成物をコーティングし、その上に強化繊維を引き揃え、加熱溶解した樹脂をロールあるいはドクターブレード等で加圧含浸させ、その後、放冷するホットメルト法(ドライ法)などが挙げられるが、通常はウェット法で行われる。
ワニスを繊維強化材に含浸させた後、乾燥させることでプリプレグを得ることができる。乾燥温度は、前記溶媒の沸点に応じて適宜選択されるが、通常50〜250℃、好ましくは100〜200℃、より好ましくは120〜170℃の範囲であり、特に、前記架橋剤としてラジカル発生剤を用いる場合は、通常ラジカル発生剤の1分半減期温度以下、好ましくは1分半減期温度の10℃以下の温度、より好ましくは1分間半減期温度の20℃以下の温度である。
乾燥時間は適宜選択すればよいが、通常0.1〜120分間、好ましくは0.5〜60分間、より好ましくは1〜20分間の範囲である。
得られるプリプレグの厚みは、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常0.001〜10mm、好ましくは0.01〜1mm、より好ましくは0.05〜0.5mmの範囲である。この範囲であるときに、プリプレグの積層時の賦形性や機械強度が高度にバランスされ好適である。
また、得られるプリプレグの揮発成分量は、200℃×1時間の条件で硬化性組成物から揮発される量で、通常30質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、もっとも好ましくは1質量%以下である。プリプレグの揮発成分量が過度に多いと、プリプレグのベタ付きが発生し操作性及び保存安定性が悪くなり、また、硬化後の積層板にボイドが発生し外観性や機械強度を低下させたり、ブリードや耐熱性、耐薬品性等の問題が生じ好ましくない。
本発明においては、レジンフロー(樹脂流れ性)が0.1〜1%の範囲となるようにプリプレグを形成する。プリプレグのレジンフローは、MIL−P−13949Hに準拠して測定されるものである。レジンフローが0.1〜1%の範囲であるプリプレグを用いることで、均一な厚み(厚み精度に優れる)金属張積層板を製造することができる。
レジンフローが0.1〜1%の範囲であるプリプレグを製造するためには、(i)用いるワニスに反応性流動化剤を添加しておく方法や、(ii)プリプレグの作製の際に乾燥工程で与える熱量を調節する方法等が挙げられる。
上記(i)の方法で用いる反応性流動化剤は、シクロオレフィンポリマーが架橋剤により架橋反応が誘起された後においては当該反応に関与して重合体に結合する反応性を有する化合物である。例えば、反応性流動化剤を含むシクロオレフィンポリマーを後述のプリプレグの基材として用いた場合、当該プリプレグを金属材料層などと積層する際、プリプレグを加熱することで容易に溶融積層することができ、しかも得られる積層板においては充分な層間密着性が得られる。さらに、反応性流動化剤は、積層する際の加熱で架橋剤により誘起される架橋反応に関与して重合体に結合し得るため、当該加熱以後は、重合体中で実質的に遊離の状態で存在することはなく、従って、いわゆる可塑剤のように、得られる積層板の耐熱性を低下させる因子となることもない。むしろ、得られる積層板において耐熱性や耐クラック性を高める効果を奏し得る。
用いる反応性流動化剤としては、シクロオレフィン構造中の重合性の脂肪族炭素−炭素二重結合や、ビニル基などの、開環重合反応に関与し得る脂肪族炭素−炭素不飽和結合を持たず、かつ架橋剤により誘起される架橋反応に関与して重合体に結合し得る脂肪族炭素−炭素不飽和結合や有機基を1つ有する単官能性の化合物が挙げられる。なかでも、重合性の脂肪族炭素−炭素不飽和結合を持たず、かつ架橋性の脂肪族炭素−炭素不飽和結合を1つ有する単官能性化合物が好ましい。
架橋剤により誘起される架橋反応に関与して重合体に結合し得る、架橋性の脂肪族炭素−炭素不飽和結合としては、反応性流動化剤を構成する化合物中、例えば、末端ビニリデン基として、特に、イソプロペニル基やメタクリル基として存在するのが好ましく、メタクリル基として存在するのがより好ましい。また、前記有機基としては、エポキシ基、イソシアネート基、スルホ基などが挙げられる。
反応性流動化剤の具体例としては、ラウリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレートなどの、メタクリル基を1つ有する単官能性化合物;イソプロペニルベンゼンなどの、イソプロペニル基を1つ有する単官能性化合物;などが挙げられる。これらの中でも、メタクリル基を1つ有する単官能性化合物が好ましい。これらの反応性流動化剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
反応性流動化剤の配合量は、所望により適宜選択すればよいが、配合するシクロオレフィンポリマー100質量部に対し、通常、0.1〜100質量部、好ましくは0.5〜50質量部、より好ましくは1〜30質量部である。
2)工程(2)
工程(2)は、上記で得たプリプレグの片面又は両面に金属箔を重ね、加熱加圧成形する工程である。
用いる金属箔としては、銅箔、アルミ箔、ニッケル箔、クロム箔、金箔、銀箔等が挙げられ、銅箔が特に好ましい。用いる銅箔としては、通常の銅張積層板に使用されるものであれば特に制限されず、その厚みや粗化状態は使用目的に応じて適宜選定することができる。
金属箔の厚さは特に制限されないが、作業性等の観点から、通常1〜150μm、好ましくは2〜100μm、より好ましくは3〜75μmである。
また金属箔は、より優れた層間密着性を有する金属張積層板を得る観点から、その表面が表面処理剤で処理されていることが好ましい。
表面処理剤としては、シランカップリング剤、チオール系カップリング剤、チタネート系カップリング剤等が挙げられる。これらの中でも、シランカップリング剤、チオール系カップリング剤が好ましく、シランカップリング剤がより好ましい。
シランカップリング剤としては、式(a):RSiXYZで表されるシラン化合物が挙げられる。式(a)中、Rは、末端に二重結合、メルカプト結合又はアミノ基のいずれかを有する基を表し、X、Yはそれぞれ独立して、加水分解性基、水酸基又はアルキル基を表し、Zは加水分解性基又は水酸基を表す。
式(a)で表されるシラン化合物の具体例としては、アリルトリメトキシシラン、スチリルトリメトキシシラン、N−β−(N−(ビニルベンジル)アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びその塩、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、δ−メタクリロキシブチルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
チオール系カップリング剤としては、式(b):T(SH)nで表されるチオール化合物が挙げられる。式(b)中、Tは、芳香環、脂肪族環、複素環又は脂肪族鎖を表し、nは2以上の整数を表す。
式(b)で表されるチオール化合物の具体例としては、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン、2,4−ジメルカプト−6−ジブチルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジメルカプト−6−アニリノ−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
本発明に用いる金属箔の表面粗度(Rz)は、特に限定されないが、通常、5μm未満、好ましくは3μm未満、より好ましくは2μm未満、さらに好ましくは1.5μm以下である。一方、粗度の下限は、格別な限定はないが、通常、10nm以上、好ましくは5nm以上、より好ましくは1nm以上である。金属箔の表面粗度が上記範囲にあれば、高周波伝送に於けるノイズ、遅延、伝送ロス等の発生が抑えられ好ましい。
本発明においては、用いる金属箔は、シランカップリング剤で表面処理された、表面粗度(Rz)が1.5μm未満の銅箔であることが特に好ましい。
プリプレグの片面又は両面に金属箔を重ね、加熱加圧成形する方法は、常法に従えばよく、例えば、平板成形用のプレス枠型を有する公知のプレス機、シートモールドコンパウンド(SMC)やバルクモールドコンパウンド(BMC)などのプレス成形機を用いて熱プレスを行なうことができる。
加熱温度は、通常、100〜300℃である。前記ワニスが架橋剤を含む場合には、架橋剤により架橋反応が誘起される温度以上であることが好ましい。例えば、架橋剤としてラジカル発生剤を用いた場合、通常、1分間半減期温度以上、好ましくは1分間半減期温度より5℃以上高い温度、より好ましくは1分間半減期温度より10℃以上高い温度である。典型的には、100〜300℃、好ましくは150〜250℃の範囲である。加熱時間は、0.1〜180分、好ましくは1〜120分、より好ましくは2〜60分の範囲である。プレス圧力としては、通常0.1〜20MPa、好ましくは0.1〜10MPa、より好ましくは1〜5MPaである。また、熱プレスは、真空又は減圧雰囲気下で行ってもよい。
以上のようにして得られる金属張積層板は均一な厚み(厚み精度に優れる)を有する。すなわち、本発明の製造方法により得られる金属張積層板の厚みのばらつき(中央部分の厚みと端部の厚みの差)は、通常、±5%以内である。
得られる金属張積層板は、電気絶縁性、機械的強度、耐熱性、及び誘電特性などに優れており、高周波用の回路基板材料などとして好適に用いられる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における部及び%は、特に断りのない限り質量基準である。
(実施例1)
ガラス製フラスコ中で、ジクロロ[1,3−ジヒドロ−1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾール−2−イリデン][(2−オキソ−1−ピロリジニル)メチレン]−(トリシクロヘキシルホスフィン)−ルテニウム0.05部と、ジシクロヘキシルホスフィン0.01部とを、インデン1.51部に溶解させて触媒液を調製した。
ステンレス製の容器にシクロオレフィンモノマーとして、ジシクロペンタジエン40部、1,4−メタノ−1,4,4a,9aテトラヒドロフルオレン40部、及び2−エチリデン−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン20部、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン0.28部、無機充填材として水酸化マグネシウム(KISUMA8、協和化学工業社製)80部、水酸化アルミニウム(ハイジライト、昭和電工社製)160部、分散剤としてソルビタントリオレート(レオドールSP−O30V、花王社製)1部を加え、均一に混合した。
次いで、得られた混合物に、連鎖移動剤としてジビニルベンゼン(和光純薬製)1.15部、架橋剤としてジ−t−ブチルペルオキシド(化薬アクゾ社製)1.14部、及び架橋助剤としてトリメチロルプロパントリメタクリレート(新中村化学社製)20部を加え混合した。次いで、上記触媒液をシクロオレフィンモノマー100部あたり1.6部加えて撹拌し、重合性組成物1を調製した。
次に、ガラスクロス(旭シュエーベル社製、2112、厚み69μm)をポリエチレンナフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム社製、厚み75μm)の上に敷き、重合性組成物1を流延し、その上からさらにポリエチレンナフタレートフィルムを被せ、ローラーを用いて重合性組成物1をガラスクロス全体に浸み込ませた。次いで、これを120℃に熱したホットプレートで上下から挟み、3分間加熱して重合性組成物1を塊状重合させ、厚さ0.13mmのプリプレグ1を得た。
このプリプレグ1を100mm角の大きさに切り出し、ポリエチレンナフタレートフィルムを剥離した。それを6枚重ね、両面を電解銅箔(TypeF0、シランカップリング剤処理品、厚さ0.012mm、古河電工社製)で挟み、熱プレス機により、3MPa、180℃で60分間加熱圧着し、両面銅張積層板1を作製した。
得られた両面銅張積層板1をエッチングして銅箔を取り除き、レジンフローと厚み精度について評価した。その結果を表1に示す。なお、厚み精度の評価では、図1に示す測定点を示す模式図において、中央部で2箇所(中央厚み測定点1)、端部で8箇所(端部厚み測定点2)の厚みを測定し、それぞれの平均値を各箇所の厚みとして用いた。
(実施例2)
実施例1において、ジビニルベンゼンを1.65部にし、更に反応性流動化剤としてベンジルメタクリレート(東京化成社製)12部、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート(新中村化学社製)5部、ノルボルネンメタクリレート2.39部を添加した以外は、実施例1と同様にして重合性組成物2を調製し、プリプレグ2、及び両面銅張積層体2を得た。
得られた両面銅張積層板2をエッチングして銅箔を取り除き、レジンフローと厚み精度について評価した。その結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例2において、ジビニルベンゼンを1.90部とした以外は、実施例2と同様にして重合性組成物3を調製し、プリプレグ3、及び両面銅張積層体3を得た。
得られた両面銅張積層板3をエッチングして銅箔を取り除き、レジンフローと厚み精度について評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2012214602
表1より、本発明の方法によれば、厚み精度が向上した銅張積層板が得られることが分かる。
1・・・中央厚み測定点
2・・・端部厚み測定点

Claims (2)

  1. シクロオレフィンポリマーと充填材とを含むワニスを繊維強化材に含浸してなり、レジンフローが0.1〜1%の範囲にあるプリプレグを提供する工程(1)、及び前記プリプレグの片面又は両面に金属箔を重ね、加熱加圧成形する工程(2)を有する金属張積層板の製造方法。
  2. 金属箔として、シランカップリング剤で表面処理された、表面粗度(Rz)が1.5μm未満である銅箔を用いる請求項1に記載の金属張積層板の製造方法。
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