JP2010168489A - 基材、およびそれを用いた複合材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定な構造式のカップリング剤2種類を用いた基材(カップリング剤Aと、カップリング剤Bとの比率が重量比で、カップリング剤B/カップリング剤A=0.001〜2.0である。)を処理することにより、基材と樹脂との密着性を向上させる。また、この処理により基材の耐熱性が向上する。
【選択図】なし
Description
〔1〕下記一般式(1)で表されるカップリング剤(A)、および下記一般式(2)で表されるカップリング剤(B)を含む処理剤で処理してなる基材、
〔2〕前記カップリング剤(A)と、前記カップリング剤(B)との比率が、重量比で、カップリング剤(B)/カップリング剤(A)=0.001〜2.0である前記〔1〕に記載の基材、
〔3〕前記〔1〕または〔2〕に記載の基材と、樹脂と、を含む複合材料、
〔4〕前記樹脂の1GHzでの誘電損失が0.01以下である前記〔3〕に記載の複合材料、
〔5〕前記樹脂が、脂環式構造含有重合体である前記〔3〕または〔4〕に記載の複合材料、ならびに、
〔6〕前記脂環式構造含有重合体が、シクロオレフィンモノマーを塊状重合して得られるものである前記〔5〕に記載の複合材料、
が提供される。
また、本発明の複合材料は、このような本発明の基材と、樹脂とを含んでなるものである。
本発明の基材を構成する基材本体は、定形を有するものであれば良く、特に限定されないが、金属または無機化合物からなるものが好ましい。
本発明の基材は、上記基材本体を、上記カップリング剤(A)およびカップリング剤(B)を含有する処理剤を用いて、処理してなるものである。
本発明においては、上記カップリング剤(A)およびカップリング剤(B)を含有する処理剤を用いて、基材本体を処理する際には、カップリング剤(A)およびカップリング剤(B)を含有する処理剤を水中に分散あるいは溶解することにより、処理剤含有水溶液を調製し、調製した処理剤含有水溶液を用いて、基材本体の処理を行うことが好ましい。なお、処理剤含有水溶液を用いて、基材本体の処理を行う際における、具体的な方法としては、たとえば、(a)基材本体を処理剤含有水溶液に浸漬し、次いでこれを引き上げて乾燥する方法、(b)基材本体の表面にロールコーター、ダイコーター.グラビアコーターなどの塗工装置を用いて処理剤含有水溶液を塗布し、次いで乾燥する方法、(c)基材本体の表面に噴霧装置を用いて処理剤含有水溶液を噴霧する方法、などが挙げられる。なお、処理剤を用いた基材本体の処理は、基材本体の表面全体に対して行っても良いし、一部の表面に対して行っても良い。
次いで、本発明の複合材料を構成する樹脂について説明する。本発明の複合材料を構成する樹脂としては、上記した本発明の基材と密着または一体化可能なものであれば良く、特に限定されない。
すなわち、基材が粒子状または短繊維である場合は、重合性組成物に基材を分散させ、次いで塊状重合を行う方法が挙げられる。この場合においては、塊状重合は成形型内で行ってもよいし、重合性組成物を樹脂フィルムなどの支持体上に流延して該支持体上で重合させてもよい。
本発明に使用される重合性組成物は、シクロオレフィンモノマーおよびメタセシス重合触媒を含有してなるものである。
シクロオレフィンモノマーは、アルキル基、アルケニル基、アルキリデン基、アリール基などの炭素数1〜30の炭化水素基や、カルボキシル基または酸無水物基などの極性基を置換基として有していてもよいが、得られる重合体を低誘電正接とする観点から、極性基を持たないもの、すなわち、炭素原子および水素原子のみで構成されるものが好ましい。
これらのシクロオレフィンモノマーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の重合性組成物に配合するシクロオレフィンモノマー中における、架橋性の炭素−炭素不飽和結合を1以上有するシクロオレフィンモノマーと架橋性の炭素−炭素不飽和結合を持たないシクロオレフィンモノマーとの配合割合は所望により適宜選択されるが、重量比(架橋性の炭素−炭素不飽和結合を1以上有するシクロオレフィンモノマー/架橋性の炭素−炭素不飽和結合を持たないシクロオレフィンモノマー)で、通常、0.01/99.9〜100/0、好ましくは1/99〜90/10、より好ましくは5/95〜80/20の範囲である。これらの配合割合がこのような範囲にある場合に、得られる複合材料の耐熱性のさらなる向上を図ることができる。
本発明に用いられるシクロオレフィンポリマーからなる樹脂、および本発明の複合材料を構成する樹脂部分は、実質的に架橋構造を有さず、例えば、トルエンに可溶であり、その分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(溶離液:トルエン)で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量で、通常、1,000〜1,000,000、好ましくは5,000〜500,000、より好ましくは10,000〜100,000の範囲である。
また、試験、評価は下記によった。
架橋性樹脂成形体(プリプレグ)中の樹脂の分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(溶離液:トルエン)にて測定し、ポリスチレン換算で重量平均分子量(Mw)を求めた。
銅箔の外観評価は、表面処理後の銅箔の筋や斑点模様などの処理斑を目視で観察し、以下の基準で評価した。処理斑が少ないほど、処理剤が均一に塗布されていることを表す。
○:銅箔表面に処理斑が全くみられなかった。
△:銅箔表面全体のうち、10面積%未満に斑がみられた。
×:銅箔表面全体のうち、10面積%以上に斑がみられた。
架橋性樹脂成形体(プリプレグ)1枚を、IPC基板(IPC規格多目的基板)と電解銅箔(Type GTS、厚さ0.018mm、古河サーキットフォイル製)で挟み、熱プレス機により、平板形状を保ちながら、熱プレスした。熱プレスの条件は、温度200℃、時間15分、圧力5MPaであった。熱プレス終了後、目視にてIPC基板への樹脂埋め込み性評価を行った。
○:基板間に空隙が見られず、樹脂が凹凸に追随してきれいに埋め込まれている
×:基板全体に空隙が確認され、凹凸埋め込みは不十分である
表面処理銅箔を用いた積層体における銅箔の引き剥がし強さを、JIS C6481に基づいて測定し、以下の基準で評価した。銅箔の引き剥がし強さが大きいほど、銅箔と樹脂とが強固、かつ均一に密着していることを表す。
◎: 0.6kN/m以上
○: 0.5kN/m以上、0.6kN/m未満
△: 0.4kN/m以上、0.5kN/m未満
×: 0.4kN/m未満
表面処理銅箔を用いた積層体について、はんだ温度260℃のはんだ浴に10秒間浮かべ、室温に30秒放置する試験を3回繰り返すという条件にて、はんだ試験を行った。はんだ試験を行った後の積層体について、上記(4)と同様に、銅箔の引き剥がし強さを測定し、上記(4)と同様の基準で評価した。銅箔の引き剥がし強さが大きいほど、はんだを行った後においても、銅箔と樹脂とが強固、かつ均一に密着しており、耐熱性に優れていることを表す。
表面処理ガラスクロスを用いた積層体を切断し、その断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、樹脂とガラスクロスとの間の密着性を、以下の基準で評価した。
○:密着していない部分が確認できなかった。
×:密着していない部分が確認された。
表面処理ガラスクロスを用いた積層体について、−40℃〜+150℃の温度範囲で300サイクルの冷熱衝撃試験を行い、冷熱衝撃試験後の積層体について、任意の1cm角の表面について50倍の倍率にて光学顕微鏡で観察を行い、以下の基準に従って耐クラック性を評価した。なお、冷熱衝撃試験は、冷熱衝撃試験装置(エスペック社製、型番;TSA−71H−W)により行った。
○:クラックの発生が確認されなかった。
△:クラックの発生が1〜10箇所に確認された。
×:クラックの発生が11箇所以上に確認された。
表面処理銅箔を用いた積層体および表面処理ガラスクロスを用いた積層体について、インピーダンスアナライザー(アジレントテクノロジー社製、型番号E4991A)を用いて20℃で周波数1GHzにおける誘電正接(tanδ)を容量法にて測定し、以下の基準で評価した。
A:0.002以下
B:0.002超、0.003以下
C:0.003超
<処理剤含有水溶液の調製>
カップリング剤(A)としてのp−スチリルトリメトキシシラン(KBM−1403、信越化学工業社製)、およびカップリング剤(B)としてのビス(トリメトキシシリル)オクタン(SIB1824.0、アズマックス社製)を、「ビス(トリメトキシシリル)オクタン」/「p−スチリルトリメトキシシラン」=0.05(重量比)の比率で、メタノールに濃度50%になるように溶解した。次いで、該溶液を、界面活性剤としてポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル(商品名:HS−210、日本油脂製、HLB値13、5)を0.06%含む水溶液に逐次的に滴下することにより、溶解させた。滴下の速度は、界面活性剤含有水溶液1リットルあたり、5m1/分とした。さらに、この溶液のpHが4.0になるように酢酸を滴下し、シランカップリング剤濃度0.03%の処理剤含有水溶液を得た。
1m角の銅箔(厚さ12μmの電解銅箔、表面クロメート処理、粗度Rz=0.8μm、古河サーキットフォイル社製)に、上記で得られた処理剤含有水溶液を、温度23℃、湿度50%の環境下で、バーコーターを用いて塗布厚が4μmになるように均一に塗布した。次いで、これを速やかに窒素気流下で120℃で5分間乾燥させることによって、表面処理銅箔を得た。
ガラス製フラスコ中で、ベンジリデン(1,3−ジメチル−4−イミダゾリジン−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド51部と、トリフェニルホスフィン79部とを、トルエン952部に溶解させて触媒液を調製した。一方、これとは別に、ポリエチレン製の瓶にシクロオレフィンモノマーとしてのテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン(TCD)80部、およびジシクロペンタジエン20部の混合物を入れ、ここに連鎖移動剤としてアリルメタクリレート3.5部、架橋剤としてジ−t−ブチルペルオキシド(1分間半減期温度186℃)1.2部、およびシリカ(平均粒子径0.5μm、シランカップリング剤処理品、アドマテックス社製)100部を加えて混合することによりモノマー液を調製した。そして、得られたモノマー液に、上記にて調製した触媒液を、シクロオレフィンモノマー100g当たり0.12mLの割合で加えて攪拌し、重合性組成物を調製した。
次いで、得られた重合性組成物100部をポリエチレンナフタレートフィルム(タイプQ51、厚み75μm、帝人デュポンフィルム社製)の上に流延し、その上にガラスクロス(品番2116、厚み92μm)を敷いて、さらにその上に上記重合性組成物80部を流延した。その上からさらにポリエチレンナフタレートフィルムを被せて、ローラーを用いて重合性組成物をガラスクロス全体に含侵させた。次いで、これを145℃に熱した加熱炉中で、1分間加熱し、重合性組成物を塊状重合させることにより、厚さ0.13mmの架橋性樹脂成形体(プリプレグ)を得た。
次いで、得られたプリプレグを100mm角の大きさに切り出し、ポリエチレンナフタレートフィルムを剥離し、これを8枚重ねて、最外面に上記で得た表面処理銅箔を、その表面処理面がプリプレグと接触するように配置し、熱プレスにて、3MPa、200℃の条件で15分間加熱圧着し、表面処理銅箔を用いた積層体を作製した。そして、得られた表面処理銅箔を用いた積層体について、上記方法に従い、銅箔の引き剥がし強さ、耐熱性、および誘電正接(tanδ)の各評価を行った。また、表面処理銅箔については、上記方法に従い、外観の評価も行った。結果を表1に示す。
カップリング剤(A)としてのp−スチリルトリメトキシシラン、およびカップリング剤(B)としてのビス(トリメトキシシリル)オクタンの比率を、重量比で、それぞれ、「ビス(トリメトキシシリル)オクタン」/「p−スチリルトリメトキシシラン」=0.10(実施例2)、0.20(実施例3)、0.33(実施例4)、0.50(実施例5)とした以外は、実施例1と同様にして、表面処理銅箔および表面処理銅箔を用いた積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
カップリング剤(B)として、ビス(トリメトキシシリル)オクタンの代わりに、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン(SIB1821.0、アズマックス社製)を用い、カップリング剤の比率を、「ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン」/「p−スチリルトリメトキシシラン」=0.10(重量比)とした以外は、実施例1と同様にして、表面処理銅箔および表面処理銅箔を用いた積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
カップリング剤(B)として、ビス(トリメトキシシリル)オクタンの代わりに、1,4−ビス(トリエトキシシリルエチル)ベンゼン(SIB1831.0、アズマックス社製)を用い、カップリング剤の比率を、「1,4−ビス(トリエトキシシリルエチル)ベンゼン」/「p−スチリルトリメトキシシラン」=0.15(重量比)とした以外は、実施例1と同様にして、表面処理銅箔および表面処理銅箔を用いた積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
架橋性樹脂成形体(プリプレグ)を調整する際に、シクロオレフィンモノマーを含有する重合性組成物の代わりに、ポリブタジエン系樹脂を使用した以外は、実施例2と同様にして、表面処理銅箔および表面処理銅箔を用いた積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
<ガラスクロスの表面処理>
表面処理が行われていないガラスクロス(厚さ80μm、単位面積当たりの重量が85g/m2、Eガラス)を温度400℃で27時間熱処理した。次いで、熱処理後のガラスクロスを、実施例1と同様にして作製した処理剤含有水溶液中に、浸漬し、余剰分を絞り、乾燥させることにより、表面処理ガラスクロスを得た。なお、ガラスクロスに対するスチリルトリメトキシシランおよびビス(トリメトキシシリル)オクタンの合計の付着量は、0.08%であった。
実施例1と同様にして得られた重合性組成物100部をポリエチレンナフタレートフィルム(タイプQ51、厚み75μm、帝人デュポンフィルム社製)の上に流延し、その上に、上記にて得られた表面処理ガラスクロスを敷いて、さらにその上に上記重合性組成物80部を流延し、その上からさらにポリエチレンナフタレートフィルムを被せ、ローラーを用いて重合性組成物を表面処理ガラスクロスに含浸させた。次いで、これを145℃に熱した加熱炉中で、1分間加熱し、重合性組成物を塊状重合させることにより、厚さ0.13mmの架橋性樹脂成形体(プリプレグ)を得た。
次いで、得られたプリプレグを100mm角の大きさに切り出し、ポリエチレンナフタレートフィルムを剥離し、これを8枚重ねて、最外面に、カップリング剤による表面処理が行われていない銅箔(厚さ12μmの電解銅箔、表面クロメート処理、粗度Rz=0.8μm、古河サーキットフォイル社製)を配置し熱プレスにて、3MPa、200℃の条件で15分間加熱圧着し、表面処理ガラスクロスを用いた積層体を作製した。そして、得られた表面処理ガラスクロスを用いた積層体について、上記方法に従い、ガラスクロスと樹脂との密着性、耐クラック性、および誘電正接(tanδ)の各評価を行った。結果を表2に示す。
カップリング剤(B)としてのビス(トリメトキシシリル)オクタンを用いなかった以外は、実施例1と同様にして、表面処理銅箔および表面処理銅箔を用いた積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。なお、比較例1においては、カップリング剤(A)としてのスチリルトリメトキシシランの配合量は、実施例1におけるカップリング剤(A)としてのスチリルトリメトキシシランと、カップリング剤(B)としてのビス(トリメトキシシリル)オクタンと、の合計量と同様にした(以下、比較例2〜5においても比較例1に準じた。)
カップリング剤(A)としてのスチリルトリメトキシシランを用いなかった以外は、実施例1と同様にして、表面処理銅箔および表面処理銅箔を用いた積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
表面処理銅箔を調製する際に、カップリング剤(A)としてのスチリルトリメトキシシランを用いず、また、重合性組成物を調製する際に、連鎖移動剤としてのアリルメタクリレートの配合量を3.5部から2.6部に変更した以外は、実施例1と同様にして、表面処理銅箔および表面処理銅箔を用いた積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
カップリング剤(B)としてのビス(トリメトキシシリル)オクタンを用いなかった以外は、実施例9と同様にして、表面処理ガラスクロスを用いた積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
カップリング剤(A)としてのスチリルトリメトキシシランを用いなかった以外は、実施例9と同様にして、表面処理ガラスクロスを用いた積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
また、表2に示すように、本発明所定のカップリング剤(A)およびカップリング剤(B)を含有する処理剤により表面処理されたガラスクロスを用いて得られた積層体は、樹脂とガラスクロスとの間の密着性に優れ、さらには耐クラック性にも優れる結果となった(実施例9)。
一方、表1に示すように、カップリング剤(A)およびカップリング剤(B)のうち一方のみで表面処理された銅箔を用いて得られた積層体は、樹脂層と銅箔との密着性および耐熱性に劣る結果となった(比較例1,2)。
カップリング剤(B)のみで表面処理された銅箔を用いるとともに、プリプレグを形成するシクロオレフィンポリマーとして、分子量が25,000のものを用いた場合には、得られた積層体は、分子量の高い樹脂を用いたにも係らず、依然として樹脂層と銅箔との密着性および耐熱性に劣り、また、流動性にも劣る結果となり、高周波回路基板用途に適さないものであった(比較例3)。
また、表2に示すように、カップリング剤(A)のみで表面処理されたガラスクロスを用いて得られた積層体は、耐クラック性に劣る結果となった(比較例4)。
さらに、表2に示すように、カップリング剤(B)のみで表面処理されたガラスクロスを用いて得られた積層体は、含浸性、および耐クラック性に劣る結果となった(比較例5)。
Claims (6)
- 下記一般式(1)で表されるカップリング剤(A)、および下記一般式(2)で表されるカップリング剤(B)を含む処理剤で処理してなる基材。
- 前記カップリング剤(A)と、前記カップリング剤(B)との比率が、重量比で、カップリング剤(B)/カップリング剤(A)=0.001〜2.0である請求項1に記載の基材。
- 請求項1または2に記載の基材と、樹脂と、を含む複合材料。
- 前記樹脂の1GHzでの誘電損失が0.01以下である請求項3に記載の複合材料。
- 前記樹脂が、脂環式構造含有重合体である請求項3または4に記載の複合材料。
- 前記脂環式構造含有重合体が、シクロオレフィンモノマーを塊状重合して得られるものである請求項5に記載の複合材料。
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