JP2012213613A5 - - Google Patents

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化粧料含浸シートおよびその製造方法
本発明は、化粧料含浸シート(薬液含浸シートと称する場合もある)およびその製造方法に関する。特に、適度な接着性や所定の化粧料蒸散防止性を有するとともに、良好な柔軟性や形状追随性を有する化粧料含浸シート及びその製造方法に関する。
従来、化粧水、保湿液、美容液等の化粧用薬液や冷却剤等の薬液を含浸させたシート状化粧品(薬液含浸シートやフェイスマスク等と称する場合がある。)が各種提案されている。
このようなシート状化粧品として、長時間の使用によっても化粧料の蒸散を起こりにくくして、スキンケア化粧料等を効率よく肌に浸透させることができるシートタイプ化粧品が提案されている。
より具体的には、図14(a)に示されるように、吸水性を有する不織布シート210の片面に、疎水性を有するシート状フィルム220を、押出式ラミネート加工により付着形成し、シート状フィルム220に多数個のピンホール230を形成してなるシートタイプ化粧品である(例えば、特許文献1参照)。
また、化粧液を含有する液体含浸基材を広げ易くするとともに、液体含浸基材からの化粧液の分離、離脱や有効成分の蒸散を抑制したフェイスマスクが提案されている。
より具体的には、図14(b)に示されるように、化粧液を含有する液体含浸基材310と、液体遮断フィルム320と、が重ね合わされ、部分的に接合されているフェイスマスク300である(例えば、特許文献2参照)。
また、皮膚への刺激性がより少なく、かつ皮膚への装着性がより高い化粧料含浸用皮膚被覆シートが提案されている。
より具体的には、図14(c)に示されるように、所定の親水性繊維層410の片面または両面に、所定繊度の極細繊維を所定量以上含む極細繊維層420を設けるとともに、それらを一体化してある化粧料含浸用皮膚被覆シート400である(例えば、特許文献3参照)。
特開2005−211425号公報(特許請求の範囲等) 特開2003−135146号公報(特許請求の範囲等) WO2006−016601号公報(特許請求の範囲等)
しかしながら、特許文献1のシートタイプ化粧品は、押出しラミネート加工によって、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等の疎水性シートが全面的に付着形成されているため、柔軟性や形状追従性に乏しいという問題が見られた。
また、押出しラミネート加工の際に、疎水性シート上にピンホールが生成することを利用して、所定の開口部を設けることができる旨が記載されているものの、それらを安定的かつ任意位置に設けることは困難であった。
また、特許文献2のフェイスマスクは、化粧液を含有する液体含浸基材と、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等の液体遮断フィルムと、を部分的に接合する旨の記載があるものの、その接合箇所において、所定の開口部(貫通孔)を設けることまでは意図していなかった。
したがって、フェイスマスク全体として、柔軟性や形状追従性に乏しいばかりか、液体含浸基材と、液体遮断フィルムと、の間の接着性に乏しいという問題が見られた。
また、特許文献3の化粧料含浸用皮膚被覆シートは、疎水性の極細繊維と、親水性繊維と、が一体化されているのみであって、所定のフィルム部材が設けられていないことから、それなりの形状追随性が得られるものの、薬液の外部蒸散を有効に防止することが困難であるという問題が見られた。
そこで、本発明の発明者らは、鋭意努力したところ、所定の化粧料含浸シートにおいて、繊維層および疎水性フィルムを部分的に熱圧着するための熱圧着部を設けるとともに、当該熱圧着部に対応して、所定の開口部(貫通孔)を設けることによって、上記問題点を解決できることを見出し、本願発明を完成させたものである。
すなわち、本願発明は、相反特性と考えられる、適度な接着性や所定の化粧料蒸散防止性と、良好な柔軟性や形状追従性と、をそれぞれ有する化粧料含浸シートおよびそのような化粧料含浸シートの効率的な製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、化粧料を含浸する繊維材料を含んでなる繊維層と、化粧料の蒸散を防ぐ疎水性フィルムと、を積層してなる化粧料含浸シートであって、繊維層および疎水性フィルムを、部分的に積層するための熱圧着部が設けてあるとともに、当該熱圧着部における疎水性フィルムに、繊維層に向かって貫通する開口部が設けてあって、開口部の孔径を0.05〜3mmの範囲内の値とし、疎水性フィルムを、厚さが0.1〜15μmであるポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムとすることを特徴とする化粧料含浸シートが提供され、上述の問題を解決することができる。
すなわち、このように疎水性フィルムの所定箇所に、熱圧着部を設けることにより、部分的接着であっても、疎水性フィルムおよび繊維層の界面において、適度に接着することができる。
また、疎水性フィルムが設けてあるとともに、その所定箇所に、所定の開口部が形成してあることから、所定の化粧料蒸散防止性を有するとともに、疎水性フィルム、ひいては、化粧料含浸シートにおいて、良好な柔軟性や形状追従性を得ることができる。
また、このような孔径を有する開口部を設けることによって、疎水性フィルムおよび繊維層との間の適度な接着性と、化粧料含浸シートにおける所定の化粧料蒸散防止性および良好な柔軟性や形状追従性と、の間のバランスを、さらに良好なものとすることができる。
また、このような種類および厚さの疎水性フィルムを備えることにより、所定の化粧料蒸散防止性と、良好な柔軟性や形状追従性と、機械的強度等と、の間のバランスをさらに良好なものとすることができる。
なお、本発明において、熱圧着部とは、疎水性フィルムに形成された開口部の下方に位置し、熱圧着によって、繊維層の一部と、疎水性フィルムの一部とが溶着している箇所を意味している。
また、本発明において、疎水性フィルムとは、水となじみにくい性質を有する所定材料から構成されたフィルムであれば基本的に該当するが、より具体的には、JIS K 6768に準拠して測定される接触角が60°以上であるフィルムを意味している。
また、本発明の化粧料含浸シートを構成するにあたり、開口部の個数密度を2〜70個/cm2の範囲内の値とすることが好ましい。
このような個数密度を有する開口部を設けることによって、疎水性フィルムおよび繊維層との間の適度な接着性と、化粧料含浸シートにおける所定の化粧料蒸散防止性および好な柔軟性や形状追従性と、の間のバランスを、さらに良好なものとすることができる。
また、本発明の化粧料含浸シートを構成するにあたり、疎水性フィルムにおけるJIS K 6768に準拠して測定される接触角を60°以上の値とすることが好ましい。
このような接触角を有する疎水性フィルムを備えることにより、所定の開口部を備えながら、化粧料の空気中への蒸散をさらに効果的、定量的に制御することができる。
また、本発明の化粧料含浸シートを構成するにあたり、繊維材料を、綿、レーヨンまたはキュプラとすることが好ましい。
このように構成することにより、所定の化粧料を効率的に吸収したり、保持したりすることができ、さらには、フェイスマスク等として使用した場合に、良好なスキンケア効果を所定時間にわたって発揮することができる。
また、本発明の化粧料含浸シートを構成するにあたり、繊維層の目付を10〜300g/m2の範囲内の値とすることが好ましい。
このように繊維層の目付を制限することにより、所定の化粧料を効率的に吸収したり、保持したりすることができ、フェイスマスク等として使用した場合に、皮膚への刺激性を低減し、使い勝手性をさらに良好なものとすることができる。
また、本発明の化粧料含浸シートを構成するにあたり、用途が、繊維層に含浸させた化粧料を、顔面に供給するためのフェイスマスクであることが好ましい。
このように構成することにより、フェイスマスクとして、立体的な顔面部位であっても十分に追随し、確実に適用することができ、その上、良好なスキンケア効果を所定時間にわたって発揮することができる。
また、本発明の別の態様は、化粧料を含浸する繊維材料を含んでなる繊維層と、化粧料の蒸散を防ぐ疎水性フィルムと、を積層してなる化粧料含浸シートの製造方法であって、繊維層と、厚さが0.1〜15μmであるポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムである疎水性フィルムとを準備する工程と、繊維層および疎水性フィルムを積層した状態で、加熱状態の針状物により部分的に熱圧着して、熱圧着部を形成すると同時に、当該熱圧着部における疎水性フィルムに、繊維層に向かって貫通する孔径が0.05〜3mmの範囲内の値である開口部を設ける工程と、を含むことを特徴とする化粧料含浸シートの製造方法である。
このように、所定の加熱可能な針状物を備えた加熱カレンダロールによって、繊維層と、疎水性フィルムと、を熱圧着することにより、疎水性フィルムと、繊維層とを、部分的接合しながら、適度に接着することができる。
また、このように製造することによって、所定の開口部を同時に設けることができることから、所定の化粧料蒸散防止性、さらには、良好な柔軟性や形状追従性をそれぞれ有する化粧料含浸シートを効率的に製造することができる。
さらに、このような製造方法によれば、開口部に突起状の縁を設けることができるとともに、その高さや幅を容易に制御することができる。したがって、かかる開口部の突起状の縁によって、化粧料が所定場所以外に流出するのを有効に防止することができる。
また、本発明の化粧料含浸シート製造方法を実施するにあたり、針状物が加熱してあるとともに、当該針状物の加熱温度を、200〜350℃の範囲内の値とすることが好ましい。
このように実施することにより、疎水性フィルムがポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムであっても、十分に熱圧着することができ、かつ、所定大きさの開口部を、所定場所に精度良く形成することができる。
図1(a)〜(b)は、本願発明の化粧料含浸シートの断面図および平面斜視図である。 図2(a)〜(b)は、本願発明の化粧料含浸シートに用いる疎水性フィルム例をそれぞれ説明するために供する図である。 図3(a)〜(b)は、本願発明の化粧料含浸シートにおける開口部の形成パターン例をそれぞれ説明するために供する図である。 図4(a)〜(c)は、本願発明の化粧料含浸シートにおける開口部の孔径例をそれぞれ説明するために供する図である。 図5(a)〜(b)は、本願発明の化粧料含浸シートにおける開口部の側面形状例をそれぞれ説明するために供する図である。 図6(a)〜(b)は、本願発明の化粧料含浸シートの用途例としてのフェイスマスクおよび部分的フェイスマスクをそれぞれ説明するために供する図である。 図7(a)〜(b)は、本願発明の化粧料含浸シートの変形例を説明するために供する図である。 図8は、本願発明の化粧料含浸シートの製造装置(熱圧着装置)を説明するために供する図である。 図9(a)〜(b)は、それぞれ実施例1および参考例8のフェイスマスクを説明するために供する図(写真)である。 図10(a)〜(b)は、それぞれフェイスマスクの開口部を含む表面状態を説明するために供する図である。 図11(a)〜(b)は、実施例1のフェイスマスクにおける非熱圧着部および熱圧着部における繊維層の状態をそれぞれ説明するために供する図(写真)である。 図12(a)〜(b)は、それぞれ実施例1および参考例8のフェイスマスクの二つ折り状態を説明するために供する図(写真)である。 図13(a)〜(b)は、それぞれ実施例1および参考例8のフェイスマスクの四つ折り状態を説明するために供する図(写真)である。 図14(a)〜(c)は、それぞれ従来の化粧料含浸シート等を説明するために供する図である。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、化粧料を含浸する繊維材料を含んでなる繊維層と、化粧料の蒸散を防ぐ疎水性フィルムと、を積層してなる化粧料含浸シートであって、繊維層および疎水性フィルムを、部分的に積層するための熱圧着部が設けてあるとともに、当該熱圧着部における疎水性フィルムに、繊維層に向かって貫通する開口部が設けてあって、開口部の孔径を0.05〜3mmの範囲内の値とし、疎水性フィルムを、厚さが0.1〜15μmであるポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムとすることを特徴とする化粧料含浸シートである。
より具体的には、図1(a)または(b)に例示するように、所定の繊維層12と、所定の疎水性フィルム14と、が積層された状態で、部分的に熱圧着されて、所定配列パターンを描くように、複数の熱圧着部18(存在場所の参考理解のため、熱圧着部を点線円で描いている。)が形成されており、疎水性フィルム14と、繊維層12と、の間で適度な接着性を得ることができる。
そして、疎水性フィルム14における複数の熱圧着部18に対応して、それぞれ所定の開口部16が形成してあることから、かかる開口部16の縁16aに、熱溶融した疎水性フィルム14の一部が流出しつつ、繊維層12と接合し、熱圧着部18としての機能を発揮するとともに、開口部16の存在が、疎水性フィルム14、ひいては化粧料含浸シート10の柔軟性や形状追随性を調整し、それらを良好なものとしている。
以下、本発明の第1の実施形態である化粧料含浸シートを、図面を適宜参照して、具体的に説明する。
1.疎水性フィルム
(1)種類
疎水性フィルムの種類としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂を用いることを特徴とする。
この理由は、このような疎水性フィルムは汎用性が高く、経済的に有利であるばかりか、この疎水性フィルムを用いることにより、強度および柔軟性の両方の性質を兼ね備えた化粧料含浸シートとすることができるためである。
なお、従来、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムは、製膜の際にピンホール等が生じやすいことから、厚さ5μm以下のフィルム化が困難であったため、良好な柔軟性や形状追随性が求められるフェイスマスク等に使用できないという問題が見られた。
しかしながら、本発明によれば、所定厚さのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用いるとともに、所定の開口部を形成することによって、所定強度を有するともに、柔軟性や形状追従性に優れた疎水性フィルムを得ることができる。
さらにまた、図2(a)に示すように、疎水性フィルム14は、一種類のフィルムから構成してあっても良いが、図2(b)に示すように、複数のフィルム14a、14b、14cを組み合わせて疎水性フィルム14を形成することも好ましい。
例えば、フェイスマスクとして使用する場合、フェイスマスクの中央部の疎水性フィルム14bとして、柔軟性と伸縮性に優れたポリウレタン樹脂フィルムを用い、左右の疎水性フィルム14a、cには、機械的強度や耐久性に優れたにポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用いることが好適である。
(2)厚さ
また、疎水性フィルムの厚さについても、化粧料の蒸散防止性や機械的強度、あるいは開口部の形成性等を考慮して定めることができるが、通常、0.1〜50μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる厚さの範囲内の値であれば、化粧料の蒸散を効果的に防止することができるとともに、所定の柔軟性や機械的強度、あるいは精度良く開口部を形成することができるためである。
したがって、疎水性フィルムの厚さを1〜30μmの範囲内の値とすることがより好ましく、2〜20μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
但し、疎水性フィルムの種類によって、その厚さを変更することが好ましく、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用いる場合には、その厚さを0.1〜15μmの範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用いる場合、厚さが0.1μm未満の値となると均一なフィルム状に成形することが困難となる場合があるためである。一方、かかる厚さが15μmを超えると、柔軟性が低下したり、開口部を精度よく形成したりすることが困難となる場合があるためである。
したがって、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用いる場合、その厚さを0.5〜6μmの範囲内の値とすることが好ましく、1〜3μmの範囲内の値とすることがより好ましい。
(3)疎水性
また、疎水性フィルムにおける疎水性の目安として、疎水性フィルムのJIS K 6768に準拠して測定される接触角(測定温度:25℃、測定試料:純水)を60°以上の値とすることが好ましい。
この理由は、所定条件下において測定される疎水性フィルムの接触角をかかる範囲内の値とすることにより、繊維層内に含浸された化粧料が空気中に蒸散するのを効果的に防止し、化粧料含浸シートをフェイスマスクとして使用した場合、皮膚に対して、化粧料を十分かつ長時間にわたって供給することができるためである。
より具体的には、疎水性フィルムの接触角が60°未満の値となると、化粧料が空気中に過度に蒸散する場合があって化粧料含浸シートを長時間にわたって使用することが困難となる場合があるためである。
但し、疎水性フィルムの接触角が過度に大きくなると、使用可能な疎水性フィルムの種類が制限されたり、使用可能な化粧料が制限されたりする場合がある。
したがって、疎水性フィルムの接触角を65〜95°の範囲内の値とすることがより好ましく、70〜90°の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(4)表面加工
また、疎水性フィルムの表面に、表面加工(エンボス加工等)によって、凹凸パターンを施すことも好ましい。
この理由は、所定のエンボス加工を施すことにより、化粧料含浸シートの使用時の柔軟性や伸縮性をさらに向上させたり、開口部の大きさを調整して、化粧料蒸散防止性を低下させたり、向上させたりすることができるためである。
2.熱圧着部
(1)開口部
また、図1(a)に示すように、疎水性フィルム14と、繊維層12と、を適度に接合するため、複数の熱圧着部18が設けてあり、それらに対応して、疎水性フィルム14に、繊維層12に向かって貫通する開口部16が設けてあることを特徴とする。
この理由は、疎水性フィルムの熱圧着部に対応した複数箇所において、それぞれ所定の開口部を設けることにより、疎水性フィルム自体の柔軟性や形状追随性、ひいては化粧料含浸シートの柔軟性や形状追随性を調節することができるためである。
したがって、疎水性フィルムとして、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム等を用いた場合であっても、フェイスマスク等として使用した場合に、良好な使用感を得ることができる。
その上、熱圧着部に対応して開口部を設けることによって、視覚性を向上させることができる。すなわち、開口部を有していない熱圧着部の場合、変色したり、変形したりすることから、化粧料含浸シートの美観を損ないやすいためである。
(2)開口部の配置パターン
また、複数の開口部の配置パターンについても、特に制限されるものでなく、例えば、図1(b)に示すような格子状、あるいは、図示しないものの、千鳥状、直線ライン状、川状、らせん状、同心円状、さらには、不規則パターンであっても良い。
但し、複数の開口部の配置パターンを、図1(b)に示すような格子状や他の規則パターンとした場合、後述する開口部の孔径や、隣接距離を調節して、疎水性フィルム、ひいては化粧料含浸シートの柔軟性や形状追随性の調節が容易になるという利点がある。
一方、疎水性フィルム14の全面に、開口部16を必ずしも形成する必要はなく、良好な柔軟性や形状追随性を望む箇所を選択して形成することも好ましい。
例えば、図3(a)に示すように、疎水性フィルム14´を、上領域14a´、中領域14b´、下領域14c´に三等分して、開口部16´を上領域14a´および下領域14c´にのみ形成し、中領域14b´には形成しない態様とすることが好ましい。
あるいは、図3(b)に示すように、疎水性フィルム14´´を、上領域14a´´、中領域14b´´、下領域14c´´に三等分して、開口部16´´を中領域14b´´にのみ形成し、上領域14a´´および下領域14c´´には形成しない態様とすることも好ましい。
なお、開口部の配置パターンを決定する上で、図4に示すように、隣接する開口部の中心間距離、すなわち、開口部のピッチの大きさが問題となるが、当該開口部のピッチ(d2)を0.5〜20mmの範囲内の値とすることが好ましい。
すなわち、開口部のピッチ(d2)が0.5mm未満の値になると、隣接する開口部間に存在する疎水性フィルムの幅が過度に小さくなったり、逆に、存在可能な開口部の孔径が過度に小さくなったりして、疎水性フィルムや化粧料含浸シートの柔軟性や形状追随性の調節が困難となる場合があるためである。
一方、開口部のピッチ(d2)が20mmを超えた値になると、隣接する開口部間に存在する疎水性フィルムの幅が過度に大きくなったり、逆に、存在可能な開口部の孔径が過度に大きくなったりして、同様に、疎水性フィルムや化粧料含浸シートの柔軟性や形状追随性の調節が困難となる場合があるためである。
したがって、開口部のピッチ(d2)を1〜10mmの範囲内の値とすることがより好ましく、2〜5mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(2)開口部の平面形状
また、開口部の平面形状についても、特に制限されるものではないが、通常、円形、長円、四角形、楕円形、ひし形、三角形、星型、異形のいずれかであることが好ましい。
より具体的には、図4(a)または図10(a)に示すように、開口部16の形状として円形や、図4(b)に示すように、四角形であることが好ましい。
この理由は、このような平面形状を有する開口部であれば、安定的に形成することができるとともに、疎水性フィルム、ひいては化粧料含浸シートの柔軟性や形状追随性の調整も容易になるためである。
さらに、後述する実施例の態様として、図10(b)に示すように、開口部16の形状が長円であれば、安定的に形成することができるとともに、疎水性フィルム14、ひいては、化粧料含浸シート10における幅方向の伸長率および長さ方向の伸長率に関して、異方性をもたせることができるためである。
(3)開口部の孔径
また、開口部の孔径(d1)を0.05〜3mmの範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、かかる大きさであれば、疎水性フィルム14の機械的強度や化粧料蒸散防止性を過度に低下させることなく、疎水性フィルム、ひいては化粧料含浸シートの柔軟性や形状追随性を容易に制御することができるためである。また、かかる大きさであれば、疎水性フィルムと、繊維層と、の間で適度な接着性が得られるためである。
したがって、疎水性フィルムの開口部の孔径(d1)を0.1〜1mmの範囲内の値とすることがより好ましく、0.2〜0.8mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、開口部の孔径(d1)とは、所定形状の開口部における直径(円相当径)を意味している。
したがって、例えば、図4(a)に示すように、開口部の形状が円形である場合には、そのまま直径が孔径(d1)となり、図4(b)に示すように、形状が四角形である場合には、同一面積を有する円に相当する直径(円相当径)を意味することになる。
さらに、開口部の孔径(d1)は、疎水性フィルム14の全面において、必ずしも同一とする必要はなく、良好な柔軟性や形状追随性を望む箇所を適宜選択して、変更することも好ましい。
例えば、図4(c)に示すように、疎水性フィルム14´´´を、上領域14a´´´、中領域14b´´´、下領域14c´´´に三等分して、上領域14a´´´の開口部16の孔径(d1)を最も小さく、次いで、中領域14b´´´の開口部16の孔径(d1)をそれよりも大きくし、さらに、下領域14c´´´の開口部16の孔径(d1)を大きくすることが好ましい。
このように構成することによって、上方から下方に向かって、柔軟性や形状追随性が順次良好となる疎水性フィルム14´´´とすることができる。
(4)開口部の縁
また、図1(a)、(b)等に示すように、開口部16の周囲に所定高さおよび所定幅を有する突起状の縁16aを設けることが好ましい。
この理由は、かかる開口部の突起状の縁によって、化粧料が所定場所以外に流出するのを有効に防止することができる。
したがって、具体的に、開口部の縁の高さを0.05〜5mmの範囲内の値とすることが好ましく、0.1〜3mmの範囲内の値とすることがより好ましく、0.2〜2mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、同様に、開口部の縁の幅を0.01〜1mmの範囲内の値とすることが好ましく、0.05〜0.5mmの範囲内の値とすることがより好ましく、0.08〜0.2mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、開口部の縁の高さや幅は、針状物の加熱温度、押圧圧力、あるいは押圧速度(繊維層および疎水性フィルムの移動速度)等を調整することによって、容易に制御することができる。
但し、開口部の縁が不必要な場合には、熱プレス等によって、所定の熱および圧力を付加して、かかる開口部の縁を平坦化することも好ましい。
(5)開口部の個数密度
また、開口部の個数密度(存在密度または存在割合)を2〜70個/cm2の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、開口部の個数密度が2個/cm2未満の値となると、疎水性フィルム、ひいては化粧料含浸シートの柔軟性や形状追随性が著しく乏しくなったり、疎水性フィルムと、繊維層と、の間の接着性が低下したりする場合があるためである。
一方、開口部の個数密度が70個/cm2を超えると、開口部を安定的に形成することが困難となったり、化粧料蒸散防止性が過度に低下したりする場合があるためである。
したがって、疎水性フィルムの開口部の個数密度を20〜65個/cm2の範囲内の値とすることがより好ましく、30〜60個/cm2の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、複数の開口部の個数密度は、疎水性フィルムの全面において、必ずしも同一とする必要はなく、良好な柔軟性や形状追随性を望む箇所を適宜選択して、かかる個数密度を大きくすることも好ましい。
(6)開口部の面積割合
また、疎水性フィルムにおける開口部の面積割合、すなわち、疎水性フィルムの単位面積(100%)あたりにおける、複数の開口部の合計面積の割合を1〜30%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、開口部の面積割合が1%未満の値となると、疎水性フィルム、ひいては化粧料含浸シートの加工が困難となる場合があるためである。
一方、開口部の面積割合が30%を超えると、開口部を安定的に形成することが困難となったり、化粧料蒸散防止性が過度に低下したりする場合があるためである。
したがって、疎水性フィルムにおける開口部の面積割合を5〜25%の範囲内の値とすることがより好ましく、7〜20%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、複数の開口部の面積割合は、疎水性フィルムの全面において、必ずしも同一とする必要はなく、良好な柔軟性や形状追随性を望む箇所を適宜選択して、かかる面積割合を増減することも好ましい。
(7)開口部の側面形状
また、開口部の側面形状についても、特に制限されるものではないが、図5(a)に示すように、柱状、または、図5(b)に示すように、圧着部から開口部に向かって孔径が大きくなるテーパ状とすることが好ましい。
この理由は、かかる柱状またはテーパ状の側面形状であれば、加熱状態の針状物等を用いて、安定的かつ精度良く形成することができるためである。
3.繊維層
(1)繊維材料
また、繊維層を構成する繊維材料の種類としては、特に制限されるものではないが、例えば、コットン、パルプ、シルク、レーヨン、キュプラ、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、リヨセル等の一種単独または二種以上の組み合わせであることが好ましい。
そして、後述するように、接触角が所定値以下の親水性繊維材料を含んでなる親水性繊維層であることが好ましい。
すなわち、このような親水性繊維層であれば、化粧料と馴染んで、十分に含浸できるとともに、安定的に保持することが可能であって、フェイスマスク等として使用した場合に、長期間にわたって良好な使用感を得ることができる。
また、繊維材料を含んでなる繊維層は、柔軟性や形状追従性を有するシート状物であれば特に限定されないものの、例えば織物、編物、不織布、紙類が好ましい。
すなわち、このような形態の繊維層であれば、化粧料を十分に含浸できるとともに、皮膚への刺激性を低減することができる。
そして、比較的安価であって、かつ、疎水性フィルムとの熱圧着が容易であることから、繊維層を不織布から構成することがより好ましい。
また、繊維材料の直径を0.1〜30μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる繊維材料の直径が0.1μm未満の値となると、取り扱いが困難となったり、機械的強度が低下したり、さらには、繊維層を構成した場合に、体液を適度に吸収することが困難となったりする場合があるためである。
一方、かかる繊維材料の直径が30μmを超えると、化粧料含浸シートを構成した場合に、柔軟性や形状追随性が低下する場合があるためである。
したがって、かかる繊維材料の直径を0.5〜20μmの範囲内の値とすることが好ましく、1〜15μmの範囲内の値とすることがより好ましい。
(2)目付
また、繊維層の目付を10〜300g/m2の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる目付が10g/m2未満の値となると、化粧料を繊維層に十分に含浸することが困難となり長時間に渡って使用することができない場合があるためである。
一方、かかる目付が300g/m2を超えると、過度に化粧料を含浸して液だれを生じたり、使用時に、化粧料含浸シートの重量が過度に重くなり、使用時に落下したり、さらには、製造時に折り畳んでパッケージング袋に収納することが困難となり、使い勝手性や取扱性が低下する場合があるためである。
したがって、かかる繊維層の目付を30〜200g/m2の範囲内の値とすることが好ましく、50〜120g/m2の範囲内の値とすることがより好ましい。
(3)親水性
また、繊維材料が親水性繊維材料である場合、その親水性の目安として、JIS K 6768に準拠して測定される接触角(測定温度:25℃、測定試料:純水)を10〜60°未満の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる接触角の値が10°未満の値になると、使用可能な親水性繊維の種類が制限されるばかりでなく、使用可能な化粧料も制限される場合があるためである。
一方、親水性繊維材料の接触角が60°を超えると、疎水性繊維材料となって化粧料を繊維層に対して十分に含浸させることができず、使用時に液だれが生じ、使い勝手が低下する場合があるためである。
したがって、親水性繊維材料の接触角を15〜58°の範囲内の値とすることが好ましく、20〜55°の範囲内の値とすることがより好ましい。
なお、親水性繊維材料の接触角は、JIS K 6768に準拠して測定されるが、所定溶剤を用いて、親水性繊維を溶解または分解し、それを所定厚さのフィルムとしてから測定することができる。
(4)厚さ
また、繊維層の厚さを、通常、10〜2000μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、繊維層の厚さが10μm未満の値となると、化粧料を十分に含浸させたり、取り扱い性が低下したりする場合があるためである。
一方、繊維層の厚さが2000μmを超えると、柔軟性や形状追従性が乏しくなったり、使い勝手性が低下したりするためである。
したがって、繊維層の厚さを30〜1000μmの範囲内の値とすることが好ましく、50〜500μmの範囲内の値とすることがより好ましい。
4. 化粧料
また、繊維層に含浸させる化粧料の種類は化粧料含浸シートの用途等を考慮して適宜変更可能であるが、フェイスマスク等として使用できることから、化粧用薬液または医療用薬液であることが好ましい。
そして、これらの内容成分についても、特に限定されるものではないが、化粧用薬液であれば、化粧水、保湿液、美白液、クレンジング液、パック液、痩身成分、制汗成分などが好ましく、医療用薬液であれば、冷却剤、保温剤、湿布剤、消毒剤、血行促進剤などが好適である。
5.用途
また、本発明の化粧料含浸シートの用途は、特に限定されるものではなく、人体の各種部分、例えば、顔全体、目元、鼻、口元、手、足、ひじ、膝、肩、腰、首などに貼付して、所定化粧料を供給するのに適している。
そして、相反特性である良好な柔軟性や形状追従性と、所定の化粧料蒸散防止性と、を有することから、特に、顔面に所定時間貼付して、所定化粧料を顔面に安定的に供給するためのフェイスマスクや顔面の所定部分に集中的に所定化粧料を供給するための部分的フェイスマスクとして用いることが好適である。
なお、図6(a)に、フェイスマスク50の一例を示す。すなわち、平面形状は概ね円形であって、顔面の両目および口に相当する箇所に、それぞれ開口部が設けてあるとともに、顔面の鼻に相当する位置に、鼻の形状に沿って切り込み54が設けてある態様である。そして、フェイスマスク50の外周には、さらに良好な外形追随性を示すとともに、使い勝手が良好となるように、所定本数の切り込み58a〜dが設けてある。
また、図6(b)に、部分的フェイスマスク60の一例を示す。すなわち、平面形状は幅広のブーメラン状であって、顔面の両目の下方や口の下方、あるいは立体的な顔面の所定箇所に追随しやすい形状とした態様である。
6.変形例
(1)接着剤層
また、図7(a)に示すように、繊維層12と、疎水性フィルム14と、の間に接着剤層(プライマー層や表面改質層を含む)13を介して積層した状態で、部分的に熱圧着して、複数の熱圧着部18が形成してあることが好ましい。
このように接着剤層13を設けることによって、繊維層12と、疎水性フィルム14と、の間の位置ずれが少なくなって、所定の開口部16を精度良く形成することができるためである。
また、このように接着剤層13を設けることによって、繊維層12と、疎水性フィルム14と、の間の接着力を向上させることができるとともに、化粧料含浸シートの柔軟性や形状追随性等についても、より容易に調整することができるためである。
ここで、接着剤層13の厚さとしては、その種類にもよるが、通常、1〜100μmの範囲内の値とすることが好ましく、5〜50μmの範囲内の値とすることがより好ましく、10〜30μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、接着剤層13を構成する接着剤の種類についても特に制限されるものではないが、例えば、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤、ウレタン系接着剤、オレフィン系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤、ゴム系接着剤等が挙げられる。
なお、接着剤層13の形成方法として、ホットメルト接着剤を、溶融させながら塗布しても良いが、溶剤を使用して、含浸させたり、スプレー塗布したりすることも好ましい。
(2)装飾層
また、図7(b)に示すように、疎水性フィルム14の表面に、装飾層(着色層を含む)15を形成し、当該装飾層にも、部分的な熱圧着によって、複数の開口部16が形成してあることが好ましい。
この理由は、使用時に外面に位置する疎水性フィルムに、着色を施したり、装飾を施したり、さらには、文字等を印刷することによって、化粧料含浸シートにおける外観性や美観性、あるいは情報性が向上するためである。
例えば、化粧料含浸シートから女性用のフェイスマスクを構成する場合、ピンク色等のパステルカラーに着色したり、花柄模様等を施したり、所定番号等を印字することが好ましい。
なお、装飾層15の形成方法として、予め装飾層15を備えた疎水性フィルム14を用いるのが好ましいが、後加工して、所定塗料を塗布したり、着色テープ等を積層したりして、形成することも好ましい。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態は、化粧料を含浸する繊維材料を含む繊維層と、化粧料の蒸散を防ぐ疎水性フィルムと、を積層してなる化粧料含浸シートの製造方法であって、繊維層と、厚さが0.1〜15μmであるポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムである疎水性フィルムとを準備する工程と、繊維層および疎水性フィルムを積層した状態で、加熱状態の針状物により部分的に熱圧着して、熱圧着部を形成すると同時に、当該熱圧着部における疎水性フィルムに、繊維層に向かって貫通する孔径が0.05〜3mmの範囲内の値である開口部を設ける工程と、を含むことを特徴とする化粧料含浸シートの製造方法である。
以下、本発明の第2実施形態である化粧料含浸シートの製造方法を、図8に示す熱圧着装置100を参照しながら、具体的に説明する。
1.準備工程
準備工程は、化粧料含浸シートの構成材料である繊維層および疎水性フィルムを準備する工程である。
すなわち、図8に示すように、ロール状の疎水性フィルム14aと、ロール状の繊維層12aと、を準備して、それぞれ巻き出し位置に設置することが好ましい。
そして、巻き出し位置から長尺状の疎水性フィルム14と、長尺状の繊維層12をそれぞれ繰り出して、位置合わせしながら、仮圧着ロール102、104を用いて、相互に積層(仮圧着)することが好ましい。
なお、仮圧着ロール102、104の両方、またはいずれか一方を所定温度、例えば、30〜70℃に加熱しておくことによって、疎水性フィルム14と、繊維層12との積層状体をより密なものとすることができる。
2.加熱圧着工程
また、加熱圧着工程は、繊維材料と、疎水性フィルムとの部分的な熱圧着積層体であって、所定の開口部を有する熱圧着積層体(以下、部分的熱圧着積層体と称する場合がある。)を製造する工程である。
より具体的には、図8に示すように、長尺状の疎水性フィルム14と、長尺状の繊維層12と、を積層した状態で、加熱状態の針状物108aにより部分的に熱圧着して、熱圧着部18を形成すると同時に、当該熱圧着部18における疎水性フィルム14に、繊維層12に向かって貫通する開口部16を設けて、部分的熱圧着積層体110を製造する工程である。
すなわち、加熱カレンダロール108の表面に、所定形状の針状物108aを設けておき、それによって、部分的熱圧着積層体110において、所定の熱圧着部18を形成すると同時に、熱圧着部18に対応した疎水性フィルム14の所定場所に、所定の開口部16を効率的かつ精度良く設けることができる。
ここで、部分的熱圧着積層体を製造する際の針状物の加熱温度は、疎水性フィルムの種類等を考慮して定められるが、通常、80〜400℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような加熱温度の針状物を用いることにより、繊維材料を含んでなる繊維層と、疎水性フィルムとを、確実に熱圧着することができるとともに、所定の開口部を精度良く形成することができるためである。
したがって、部分的熱圧着積層体を製造する際の針状物の加熱温度を120〜350℃の範囲内の値とすることがより好ましく、180〜300℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
但し、部分的熱圧着積層体を製造する際に、疎水性フィルムや繊維層の種類に応じて、針状物の加熱温度を変更することが好ましく、針状物の加熱温度を、疎水性フィルムとしてポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用いる場合には200〜350℃の範囲内の値とすることを特徴とする
この理由は、このような加熱条件で製造することにより、フィルムや繊維の種類に応じて、確実に熱圧着することができるとともに、所定の開口部をさらに精度良く形成することができるためである。
3.切断工程
また、切断工程は、得られた部分的熱圧着積層体を、用途等に応じて、所定形状や所定大きさに切断する工程である。
例えば、カッターやレーザー等の切断冶具を用いて、部分的熱圧着積層体の平面形状を長方形、正方形、円形、楕円形、長尺状、異形、顔形等とすることができる。
したがって、上述したように、図6(a)および(b)に示すように、フェイスマスク50や部分的フェイスマスク60の形状とすることができる。
4.パッケージング工程(化粧料含浸工程)
また、パッケージング工程は、所定形状および所定大きさの部分的熱圧着積層体に、化粧料を含浸させるとともに、化粧料が外部に流出しないように、周囲を被覆する工程である。
すなわち、部分的熱圧着積層体に対して、化粧料を塗布したり、スプレーしたり、あるいは、所定容器内に収容してある化粧料に対して、部分的熱圧着積層体を浸漬したりすることによって、所定の化粧料を含浸させることができる。
最後に、アルミ箔等が積層されたプラスチックフィルム等によって、化粧料を含浸させた部分的熱圧着積層体の周囲を被覆することによって、パッケージングすることができる。
よって、部分的熱圧着積層体に所定の化粧料を含浸させた状態であっても、パッケージングを開封して、使用するまで、長期間にわたって、その特性を維持することができる。
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明する。但し、以下の説明は本発明を例示的に示すものであり、本発明はこれらの記載に制限されるものではない。
[実施例1]
1. 化粧料含浸シートの作成
(1)繊維材料および疎水性フィルムの準備工程
親水性繊維材料を含む繊維層として、幅:40cm、長さ10m、目付:80g/m2のコットン不織布(接触角10°)を準備した。
一方、疎水性フィルムとして、幅:40cm、長さ10m、厚さ2.5μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(接触角65°)を準備した。
(2)加熱圧着工程
次いで、繊維層および疎水性フィルムを、それぞれ積層した状態で、移送させながら、図8に示すような針状物(形状:円錐状、最大直径:0.5mm、長さ:1.0mm)108aを外周面に備えた加熱カレンダロール108を含む熱圧着装置100を用いて、部分的に熱圧着した。
すなわち、220℃に加熱した針状物により、部分的に熱圧着して複数の熱圧着部を形成すると同時に、当該熱圧着部における疎水性フィルムに、繊維層に向かって貫通する開口部(平面形状:円形、直径:0.5mm、個数密度50個/cm2)を設けて部分的熱圧着積層体を得た。
(3)切断工程
次いで、得られた部分的熱圧着積層体を、切断装置としてのカッターを用いて、図9(a)に示す所定形状にカットし、フェイスマスクとした。
なお、この段階のフェイスマスクの表側を顕微鏡観察したところ、図10(a)に模式的に示すように、熱圧着部18において、疎水性フィルム14が溶融除去され、直径約0.5mmのほぼ円形の貫通孔としての開口部16および開口部の縁16aが形成されるとともに、当該開口部16において、繊維層12の一部が露出していることを確認した。
また、フェイスマスクの裏側を顕微鏡観察したところ、図11(a)に示すように、非熱圧着部では、繊維層が均一に絡まっており、表側の開口部が見えていないのに対して、図11(b)に示すように、熱圧着部では、繊維層が一部ほどけて、表側の開口部が一部見えていることを確認した。
2.フェイスマスク(化粧料含浸シート)の評価
(1)接着性(評価1)
得られたフェイスマスク(縦4cm×横10cm)を、疎水性フィルムを上側にして、100℃の沸騰水に、所定時間浸漬した後、疎水性フィルムと、繊維層とを素手で剥離し、下記基準に沿って接着性を評価した。
◎:12時間以上浸漬しても、疎水性フィルムと、繊維層との界面で剥離することができない。
○:6時間以上浸漬しても、疎水性フィルムと、繊維層との界面で剥離することができない。
△:1時間以上浸漬しても、疎水性フィルムと、繊維層との界面で剥離することができない。
×:1時間未満の浸漬であって、疎水性フィルムと、繊維層との界面で剥離することができる。
(2)化粧料の含浸性(評価2)
得られたフェイスマスク(縦4cm×横10cm)を、疎水性フィルムを下側にして、所定容器に収容された化粧料(ヒアルロン酸ナトリウム1重量%、ゼラチン2重量%、パラベン1重量%、ポリビニルアルコール2重量%、ポリアクリル酸3重量%、サリチル酸グリコール3重量%、ポリグリセリン25重量%、精製水63重量%)に浸漬し、下記基準に沿って化粧料の含浸性を評価した。
◎:1分以内に、化粧料を十分に含浸させることができる。
○:3分以内に、化粧料を十分に含浸させることができる。
△:5分以内に、化粧料を十分に含浸させることができる。
×:5分以内では、化粧料を十分に含浸させることができない。
(3)柔軟性(評価3)
フェイスマスクの柔軟性を、その折り畳み性(二つ折り状態および四つ折り状態)から判断し、下記基準に沿って評価した。
◎:無加圧状態にしても、復元することなく、二つ折り状態および四つ折り状態をそのまま維持することができる。
○:無加圧状態にすると、若干復元するものの、二つ折り状態および四つ折り状態をそのまま維持することができる。
△:無加圧状態にすると、相当復元するものの、二つ折り状態であれば維持することができる。
×:無加圧状態にすると、元の形状に復元してしまい、二つ折り状態であっても維持することはできない。
なお、参考のため、図12(a)に、フェイスマスクの二つ折り状態、図13(a)に、フェイスマスクの四折り状態の写真をそれぞれ示す。
(4)形状追随性(評価4)
評価2と同様に、化粧料を十分含浸させたフェイスマスクを顔面に貼付して、形状追随性を下記基準に沿って評価した。
◎:30秒以下で、極めて円滑に顔面の形状に適用することができる。
○:1分以下で、比較的円滑に顔面の形状に適用することができる。
△:1分以上時間がかかるものの、顔面の形状に適用することができる。
×:1分以上時間がかかっても、顔面の形状に適用することができない。
(5)化粧料蒸散防止性(評価5)
疎水性フィルムを上側にして、水分を十分含浸させたフェイスマスク(縦4cm×横10cm)を、アクリル板に貼り付けた状態で、20℃、65%RHの恒温恒湿槽に放置した。次いで、30分経過した後のフェイスマスクの重量変化を測定し、それから水の蒸散量を算出し、下記基準に沿って化粧料蒸散防止性を評価した。
なお、水の蒸散量は、最大100%であって、その値が低い程、水の蒸散量が低いことを意味している。
◎:30分経過した後の水の蒸散量が60%以下である。
○:30分経過した後の水の蒸散量が70%以下である。
△:30分経過した後の水の蒸散量が80%以下である。
×:30分経過した後の水の蒸散量が80%超である。
[実施例2]
実施例2では、加熱カレンダロールに備えてある針状物の本数を減らして、形成する開口部の個数密度を25個/cm2に低下させたほかは、実施例1と同様に、フェイスマスクを作成して、評価した。得られた評価結果を表1に示す。
なお、実施例2のフェイスマスクの場合、開口部の個数密度が実施例1の半分のためと思われるが、実施例1のフェイスマスクよりも、接着性評価、化粧料の含浸性評価、および柔軟性評価において、評価結果がそれぞれ若干低下する傾向が見られた。
[実施例3]
実施例3では、加熱カレンダロールに備えてある針状物の本数を増やして、形成する開口部の個数密度を70個/cm2に増加させたほかは、実施例1と同様に、フェイスマスクを作成して、評価した。得られた評価結果を表1に示す。
なお、実施例3のフェイスマスクの場合、開口部の個数密度が実施例1の1.4倍のためと思われるが、実施例1のフェイスマスクよりも、蒸散防止性評価結果が若干低下する傾向が見られた。
[実施例4]
実施例4では、加熱カレンダロールに備えてある針状物の最大直径を小さくして、形成する開口部の直径を0.2mmに低下させたほかは、実施例1と同様に、フェイスマスクを作成して、評価した。得られた評価結果を表1に示す。
なお、実施例4のフェイスマスクの場合、開口部の直径が実施例1の2/5と小さいためと思われるが、実施例1のフェイスマスクよりも、接着性評価、化粧料の含浸性評価、および柔軟性評価において、評価結果がそれぞれ若干低下する傾向が見られた。
[実施例5]
実施例5では、加熱カレンダロールに備えてある針状物の最大直径を大きくして、形成する開口部の直径を0.7mmに増加させたほかは、実施例1と同様に、フェイスマスクを作成して、評価した。得られた評価結果を表1に示す。
なお、実施例5のフェイスマスクの場合、開口部の直径が実施例1の7/5と大きいためと思われるが、実施例1のフェイスマスクよりも、蒸散防止性評価結果が若干低下する傾向が見られた。
[実施例6]
実施例6では、疎水性フィルムの厚さを5μmに増加させたほかは、実施例1と同様に、フェイスマスクを作成して、評価した。得られた評価結果を表1に示す。
なお、実施例6のフェイスマスクの場合、疎水性フィルムの厚さが実施例1の2倍と厚いためと思われるが、実施例1のフェイスマスクよりも、接着性評価および柔軟性評価において、評価結果がそれぞれ若干低下する傾向が見られた。
参考例7]
参考例7では、疎水性フィルムの種類を厚さ10μmのポリウレタンフィルムに変更したほかは、実施例1と同様に、フェイスマスクを作成して、評価した。得られた評価結果を表1に示す。
なお、参考例7のフェイスマスクの場合、疎水性フィルムの種類が、ポリウレタンフィルムに変更されたためと思われるが、実施例1のフェイスマスクよりも、相当厚いポリウレタンフィルムを用いているものの、実施例1と同様の優れた接着性評価や柔軟性評価等が得られた。
参考例8]
参考例8では、親水性繊維材料を含む繊維層として、幅:40cm、長さ10m、目付:100g/m2のレーヨン不織布(接触角10°)に変更するとともに、ポリウレタンフィルムの厚さを20μmとしたほかは、実施例7と同様に、フェイスマスクを作成して、評価した。得られた評価結果を表1に示す。
すなわち、参考例8のフェイスマスクの場合、疎水性フィルムの種類が、所定厚さのポリウレタンフィルムに変更され、かつ、レーヨン不織布を用いたが、実施例1と同様に、優れた接着性評価や柔軟性評価等が得られた。
なお、参考のため、図9(b)に、参考例8のフェイスマスクの外形写真、図12(b)に、フェイスマスクの二つ折り状態、図13(b)に、フェイスマスクの四折り状態の写真をそれぞれ示す。
さらに、フェイスマスクの表側を顕微鏡観察したところ、図10(b)に模式的に示すように、熱圧着部18において、疎水性フィルム14が溶融除去され、長径約1mm、短径約0.5mmのほぼ長形の貫通孔としての開口部16および開口部の縁16aが形成されるとともに、当該開口部16において、繊維層12の一部が露出していることを確認した。
[比較例1]
比較例1では、疎水性フィルムとして、厚さ18μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用いるとともに、繊維層に向かって貫通しない熱圧着部(平面形状:円形、直径:0.5mm、個数密度50個/cm2)を設けたほかは、実施例1と同様にフェイスマスクを作成して、評価した。得られた評価結果を表1に示す。
なお、比較例1では、所定サイズの開口部が、貫通孔として形成されておらず、かつ、疎水性フィルムとしてのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの厚さが若干厚いことから、柔軟性や形状追従性の各評価において、△以下の評価しか得られないことを確認した。
[比較例2]
比較例2では、疎水性フィルムとして、厚さ20μmのポリエチレン樹脂フィルムを用いるとともに、繊維層に向かって貫通しない熱圧着部(平面形状:円形、直径:0.5mm、個数密度1個/cm2)を設けたほかは、実施例1と同様にフェイスマスクを作成して、評価した。得られた評価結果を表1に示す。
なお、比較例2では、所定サイズの開口部が、貫通孔として形成されておらず、かつ、疎水性フィルムとしてのポリエチレン樹脂フィルムを用いたためと思量するが、接着性、体液吸収性、柔軟性、および形状追従性の各評価において、△以下の評価しか得られないことを確認した。
Figure 2012213613

*疎水フィルム欄における数値は、疎水フィルムの厚さ(μm)を意味している。
*評価1:接着性、評価2:化粧料含浸性、評価3:柔軟性、評価4:形状追随性、
評価5:蒸散防止性
以上、詳述したように、本願発明の化粧料含浸シートによれば、所定の疎水性フィルムと繊維層を備え、かつ、所定の開口部を熱圧着部に有することによって、良好な柔軟性や形状追従性と、所定の化粧料蒸散防止性と、をそれぞれ発揮できるようになった。
したがって、本願発明の化粧料含浸シートを、顔面に化粧料を供給するためのフェイスマスク用シートとした場合、顔面に対する密着性や追随性が良好となるばかりか、長時間の使用に際しても、十分な化粧料を供給できるようになった。
また、本願発明の化粧料含浸シートの製造方法によれば、加熱カレンダロールの表面に、所定形状の針状物を設けておき、それを加熱して、疎水性フィルムおよび繊維層の積層物に対して、カレンダ処理を行う方法によって、所定の化粧料蒸散防止性と、良好な柔軟性や形状追従性と、をそれぞれ発揮する化粧料含浸シートを効率的かつ安価に製造することができるようになった。
その他、本願発明の化粧料含浸シートの製造方法によれば、伸長異方性を有する化粧料含浸シートを容易に得ることができるようになった。
すなわち、化粧料含浸シートを製造するに際して、加熱状態の針状物によるカレンダ処理を行う方向、すなわち、長尺状の疎水性フィルムおよび繊維層の積層物を移動させる長さ方向においては、伸長率が小さくなる一方、疎水性フィルムおよび繊維層の積層物を移動させる方向と直交する幅方向においては、伸長率が大きくなることが判明している。
より具体的には、実施例1の化粧料含浸シートの場合、幅方向の伸長率/長さ方向の伸長率で表わされる比率が約1.5であり、実施例8の化粧料含浸シートの場合、幅方向の伸長率/長さ方向の伸長率で表わされる比率が約2.5であった。
したがって、異方性を有する化粧料含浸シートを用いてフェイスマスク等を構成した場合、所定方向、例えば、顔面の横方向に対応した方向にのみ伸長しやすいフェイスマスク等とすることも期待される。
10、10´、10´´:化粧料含浸シート
12:繊維層(親水性繊維層)
13:接着剤層
14、14a〜c、14a´〜c´、14a´´〜c´´、14a´´´〜c´´´:疎水性フィルム
15:装飾層
16、16´、16´´:開口部
16a:縁
18:熱圧着部
50:フェイスマスク
60:部分的フェイスマスク
100:熱圧着装置
102、104:仮圧着ロール
106:ロール
108:加熱カレンダロール(加熱エンボスロール)
108a:針状物
110:部分的熱圧着積層体

Claims (8)

  1. 化粧料を含浸する繊維材料を含んでなる繊維層と、化粧料の蒸散を防ぐ疎水性フィルムと、を積層してなる化粧料含浸シートであって、
    前記繊維層および前記疎水性フィルムを、部分的に積層するための熱圧着部が、加熱状態の針状物によって設けてあるとともに、当該熱圧着部における前記疎水性フィルムに、前記繊維層に向かって貫通する開口部が設けてあって、
    前記開口部の孔径を0.05〜3mmの範囲内の値とし
    前記疎水性フィルムを、厚さが0.1〜15μmであるポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムとすることを特徴とする化粧料含浸シート。
  2. 前記開口部の個数密度を2〜70個/cmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1に記載の化粧料含浸シート。
  3. 前記疎水性フィルムにおけるJIS K 6768に準拠して測定される接触角を60°以上の値とすることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧料含浸シート。
  4. 前記繊維材料を、綿、レーヨンまたはキュプラとすることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の化粧料含浸シート。
  5. 前記繊維層の目付を10〜300g/mの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の化粧料含浸シート。
  6. 前記化粧料含浸シートの用途が、前記繊維層に含浸させた化粧料を、顔面に供給するためのフェイスマスクであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の化粧料含浸シート。
  7. 化粧料を含浸する繊維材料を含んでなる繊維層と、化粧料の蒸散を防ぐ疎水性フィルムと、を積層してなる化粧料含浸シートの製造方法であって、
    前記繊維層および、厚さが0.1〜15μmであるポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムである前記疎水性フィルムを準備する工程と、
    前記繊維層および前記疎水性フィルムを積層した状態で、加熱状態の針状物により部分的に熱圧着して、熱圧着部を形成すると同時に、当該熱圧着部における前記疎水性フィルムに、前記繊維層に向かって貫通する孔径が0.05〜3mmの範囲内の値である開口部を設ける工程と、
    を含むことを特徴とする化粧料含浸シートの製造方法。
  8. 前記針状物が加熱してあるとともに、当該針状物の加熱温度を、200〜350℃の範囲内の値とすることを特徴とする請求項に記載の化粧料含浸シートの製造方法。
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