JP2012210760A - 微細構造転写フィルムの製造方法および製造装置 - Google Patents

微細構造転写フィルムの製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】厚さが薄い等、剛性が小さくシワの入りやすいフィルムに対しても、高品位かつ幅方向に均一に高精度なパターン形状を連続的に転写できる微細構造転写フィルムの製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】表面に微細構造が形成されたエンドレスベルト状の金型3を、加熱ロール4に抱かせながら加熱する金型加熱工程と、成形用フィルム2bと金型とを密着させた状態で、加熱ロール4と、ニップロール6により加圧する加圧転写工程と、金型3と成形用フィルム2bを密着させたまま冷却ゾーンまで搬送する搬送工程と、金型とフィルムを密着させたまま金型側から冷却する金型冷却工程と、冷却後の成形用フィルム2bを剥離する剥離工程とを含む微細構造転写フィルムの製造方法であって、加圧転写工程、搬送工程、金型冷却工程、及び剥離工程において、前記成形用フィルムの前記転写側表面とは逆側の面に保護フィルムを積層させた状態にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱可塑性フィルムの表面に微細な凹凸パターン構造を転写することにより微細構造転写フィルムを製造する方法およびその装置に関する。本方法により得られた微細構造転写フィルムは、拡散、集光、反射、透過等の光学的な機能を有する光学フィルム等、ミクロンサイズからナノサイズの微細構造をその表面に必要とする部材として用いられる。
プリズムシート、光拡散シート、レンズシート等の光学フィルムに用いられる光学フィルムの製造方法として、表面に微細な凹凸パターンが形成されているベルト状の金型の表面に、フィルムを押圧し、該フィルムの表面に金型の微細な凹凸パターンを転写する方法がある。そして、長尺の熱可塑性材料からなるフィルムに適用可能で、巻き出しから転写工程を経て巻き取りまで連続的に処理される方法または装置が提案されている。
特許文献1に、微細構造を表面に形成したエンドレスベルトからなる金型を適用して、加熱した金型に熱可塑性樹脂からなるフィルムを押圧してフィルム表面に微細凹凸構造を形成した後、金型を冷却してからフィルムを剥離する方法が記載されている。金型の加熱および冷却は、エンドレスベルトからなる金型を加熱ロールおよび冷却ロールと接触させることにより行われ、フィルムへの微細構造の転写は、加熱ロールと、加熱ロールと対向するニップロールとの間にエンドレスベルトからなる金型とフィルムを挟圧することにより行われている。この構造では、転写時の温度と、剥離時の温度を独立に制御できるので、転写時の金型温度を高く設定しても、剥離性が問題とならないので、高い精度での微細凹凸構造の転写が可能である。
特開2008−260268号公報
しかしながら、特許文献1に記載の微細構造転写フィルムの製造方法を用いた場合、厚さの薄いフィルム(100μm以下)では加圧成形前にシワが入り、全幅で均一にパターンが転写できないという問題があった。シワが入る原因は、加圧成形部での急激な温度上昇によりフィルムが熱伸びを引き起こそうとするのに対して、ニップ部で伸びが拘束されるためである。特に、厚みが薄いフィルムは剛性が小さくシワが入りやすい。さらに、ニップ部でシワが折れて転写後のフィルム表面に折れジワの痕となって残ることが多い。また、厚みが薄いフィルムでは加圧成形部で熱伝導により非成形面も高温となりやすいが、ニップロール等の加圧部材と非成形面が直接、接触することにより非成形面に加圧部材表面の凹凸が転写し、製品の品位を低下させるという問題があった。
本発明の目的は、上記の問題を解消することであり、熱可塑性樹脂からなるフィルムの表面に微細構造を形成したエンドレスベルトからなる金型を押し当てて、フィルムの表面に微細構造を連続的に転写する微細構造転写フィルムの製造方法および製造装置において、厚さが薄い等、剛性が小さくシワの入りやすいフィルムに対しても、高品位かつ幅方向に均一に高精度なパターン形状を連続的に転写できる微細構造転写フィルムの製造方法および製造装置を提供することにある。
本発明は、
表面に微細構造が形成されたエンドレスベルト状の金型を、加熱された加熱ロールに抱かせながら加熱する金型加熱工程と、
成形用フィルムの転写側表面と前記金型の微細構造表面とを密着させた状態で、前記加熱ロール、及び、前記加熱ロールと平行に配置されて表面が弾性体に覆われたニップロールから構成される一対のロールにより、ニップ加圧する加圧転写工程と、
加圧後の前記金型と前記成形用フィルムを密着させたまま冷却ゾーンまで搬送する搬送工程と、
前記冷却ゾーンで金型とフィルムを密着させたまま金型側から冷却する金型冷却工程と、
冷却後の金型と前記成形用フィルムとを剥離する剥離工程と、
を少なくとも含むことにより、金型の表面に形成された微細構造を、加熱した成形用フィルムの表面に転写する微細構造転写フィルムの製造方法であって、
前記加圧転写工程、前記搬送工程、前記金型冷却工程、及び、前記剥離工程において、前記成形用フィルムの前記転写側表面とは逆側の面に保護フィルムを積層させた状態にすることを特徴とする微細構造転写フィルムの製造方法。
または、表面に微細構造が形成されたエンドレスベルト状の金型と、
前記金型を加熱するための加熱ロールと、加熱ロールと平行に配置され、表面が弾性体に覆われたニップロールと、前記両ロールを用いた挟圧手段とを少なくとも備えた加圧機構と、
前記金型を冷却するための冷却ロールと、
金型に密着した成形用フィルムを剥がすための離型手段と、
前記加熱ロールおよび前記冷却ロールを回転させて、前記金型を搬送する搬送手段と、
加圧機構よりも搬送方向上流側で成形用フィルムと保護フィルムとを積層するフィルム積層手段と、
前記離型手段よりも搬送方向下流側で成形用フィルムと保護フィルムとを剥離するための積層フィルム剥離手段と、
を備えたことを特徴とする微細構造転写フィルムの製造装置である。
本発明によれば、熱可塑性樹脂からなるフィルムに、表面に微細構造を形成したエンドレスベルトからなる金型を押し当てて、フィルムの表面に微細構造を連続的に転写する微細構造転写フィルムの製造方法および製造装置において、厚さが薄い等、剛性が小さくシワの入りやすいフィルムに対して、保護フィルムを積層した状態で加圧転写部に成形用フィルムを供給することにより、加圧成形部でのフィルムのシワを防止し、幅方向で均一に高精度な形状転写が可能となる。また、成形用フィルムの非成形面が直接、加圧部材に接触することがないので非成形面の品位が向上する。
本発明を適用した微細構造転写フィルム製造装置の一実施形態を、成形用フィルム幅方向から見た概略図である。 本発明を適用した微細構造転写フィルム製造装置の一実施形態において、加圧転写部の構造を、成形用フィルムの搬送方向から見た概略図である。 本発明の一実施形態における、ニップロール表面の弾性層の変形量を示すための概略図である。 本発明を適用した微細構造転写フィルム製造装置の一実施形態において、加圧転写部の構造を、成形用フィルムの搬送方向から見た概略図である。 本発明を適用した微細構造転写フィルム製造装置の一実施形態において、加圧転写部の構造を、成形用フィルムの搬送方向から見た概略図である。 本発明を適用した微細構造転写フィルム製造装置の一実施形態において、加圧転写部の構造を、成形用フィルムの搬送方向から見た概略図である。 成形したフィルムの断面の走査型電子顕微鏡で観察した画像である。 加熱ロールの直径分布である。 成形したフィルムの断面の走査型電子顕微鏡で観察した画像である。
本発明の微細構造転写フィルムの製造装置は、表面に微細構造が形成されたエンドレスベルト状の金型と、前記金型を加熱するための加熱ロールと、加熱ロールと平行に配置され、表面が弾性体に覆われたニップロールと、前記両ロールを用いた挟圧手段とを少なくとも備えた加圧機構と、前記金型を冷却するための冷却ロールと、金型に密着した成形用フィルムを剥がすための離型手段と、前記加熱ロールおよび前記冷却ロールを回転させて、前記金型を搬送する搬送手段と、加圧機構よりも搬送方向上流側で成形用フィルムと保護フィルムとを積層するフィルム積層手段と、前記離型手段よりも搬送方向下流側で成形用フィルムと保護フィルムとを剥離するための積層フィルム剥離手段と、を備えたことを特徴とするものである。
図1に、本発明の実施形態の一例を示す、微細構造転写フィルムの製造装置1を成形用フィルム幅方向から見た概略断面図を示す。
図1に示すように、本発明の微細構造転写フィルムの製造装置1は、前記のエンドレスベルト状である金型3と、該金型3を懸架する加熱ロール4と冷却ロール5と、加熱ロール4と平行に配置され、成形用フィルム2を加圧成形するニップロール6と、成形後のフィルムを金型3より剥離する離型手段たる剥離ロール7を備えている。そして加熱ロール4とニップロール6は、両ロールで金型3と成形用フィルム2と保護フィルム20とを積層した状態で挟んで加圧するために、少なくともどちらか一方が押圧手段14に接続され、加圧機構として構成されている。また、加熱ロール4と冷却ロール5に懸架した金型3を周回させるように搬送するための搬送手段として、加熱ロール4および/または冷却ロール5を回転駆動する駆動部を備えている。また、成形用フィルムの巻き出し、巻き取り用として、巻出ロール9、巻取ロール10を備えており、さらに、成形用フィルム2の搬送経路に合うようにガイドロールを1本ないしは複数備えている。そして、ニップロール6と加熱ロール4で挟圧してから、剥離ロール7で成形用フィルム2と金型3とを離型する間で、成形用フィルム2の非転写側表面2bに保護フィルム20を積層させておくために、保護ラミネート装置21をニップ部より搬送方向の上流側に設け、さらに、保護フィルムを成形用フィルム2から剥がすための保護フィルム剥がし装置22を剥離ロール7より搬送方向の下流側に備える。
微細構造転写フィルム製造装置1による一連の成形の動作は以下のとおりである。巻出ロール9より巻き出した成形用フィルム2を保護フィルムラミネート装置21によって成形用フィルムの非転写側表面2bに保護フィルム20を積層した状態とし、加熱ロール4により加熱された金型3上に供給する。金型3と積層された成形用フィルム2はニップロール6により金型3の微細構造が加工された表面3aに押し付けられ、成形用フィルムの転写側表面2aに金型3の表面の形状に対応する形状、すなわち金型3の微細構造とは逆パターンの微細構造が転写成形される。その後、成形用フィルム2は、転写側表面2aに金型3が密着した状態、かつ、非転写側表面で保護フィルム20が密着した状態で冷却ロール5の外表面まで搬送される。成形用フィルム2は、冷却ロール5によって金型3を介して熱伝導により冷却された後、剥離ロール7によって成形用フィルム2から剥離する。次に、金型から剥離した成形用フィルム2の非転写表面2bに積層された保護フィルムを、保護フィルム剥がし装置22によって剥がしてから巻取ロール10に巻き取る。上記の動作が連続的に行われる。
上記装置構成および動作により、成形用フィルム2は非成形面側に保護フィルム20を積層した状態で金型に押しつける動作が可能となる。成形用フィルム2は、金型を押しつけるニップ部で加熱ロールからの伝熱により急激に温度上昇し、熱伸びを引き起こそうとする。一方、ニップ部では成形用フィルムは圧力を受け幅方向の変形が拘束されるので、成形用フィルムにしわが入る懸念がある。特に、厚みが100μm以下の薄いフィルムは熱容量が小さく温度上昇が激しい上に剛性も小さいのでしわが入りやすい。これに対して本発明のように保護フィルムを積層することにより、成形用フィルム自体の熱伸びが抑制される。成形用フィルムの非成形面側から保護フィルムに熱が伝わり、成形用フィルムの非成形面側において温度上昇が抑制されるためである。成形用フィルムは表層の金型と接触する微細構造転写領域においてのみ高温になれば良いので、フィルム内部や非成形面側の温度上昇が抑えられても転写性能にはさほど影響は無い。また、成形用フィルムと保護フィルムを積層することにより、成形用フィルム単体の場合と比較して見かけの厚みが向上し剛性があがるのでニップ部でのシワを抑制できる。
また、上述したように成形用フィルムの非成形面側は保護フィルムに熱が逃げることで温度上昇が抑制される上に、直接、ニップロール表面と接触することが無いので、非成形面側にニップロール表面の形状が転写されることがなく、製品の品位向上につながる。特に、ディスプレイ用等で使われる光学フィルム等は、非成形面側の表面状態が製品の性能に大きく影響を及ぼすことがあり、非成形面側の品位は重要である。
以下に、各構成部材について説明していく。保護フィルムラミネート装置21はラミネートロール23とニップロール24は成形用フィルム2のパスライン及び保護フィルム20のパスラインを挟んで離接できるようにエアーシリンダーがロール長手方向の端部に取り付けられている。エアーシリンダーへのエアー供給圧力によりニップ圧力を制御する。ラミネートロール23は所定の速度でラミネートできるように駆動手段に連結しても良いし、搬送方向の下流側にある加熱ロール4を駆動する駆動手段と動作を同期させて同じ周速で回転するように構成しても良い。同期させる手段としては歯車やベルト等を用いて機械的に連結するか、各回転軸端部にサーボモーターを接続して回転量が同じになるように同期制御するのが好ましい。
また、ラミネートロール23またはニップロール24の表面は、一定の弾性および粘着性のあるゴム材質のものを適用すれば、保護フィルム20を全幅にわたってエアー等を排除しながら均一にラミネートする効果が高まる。例えば、ゴム硬度(JIS K6253 改訂年2006)が好ましくは50〜90°、より好ましくは60〜80°で、表面の中心線平均粗さが(JIS B0601 改訂年2001)が好ましくは0.1μm〜1.0μmの範囲が良い。好適な材質としては、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、シリコーンゴム、フッ素ゴム等がある。各ロールのゴム硬度が90よりも大きかったり、中心線平均粗さが1μmよりも大きいものの場合、保護フィルムとロール間の密着性が十分でないために成形用フィルムたる基材と保護フィルムとの間にエアーを噛み込むことがあり、均一なラミネートが困難な場合がある。一方、ゴム硬度が50未満では、ラミネート動作時のゴム変形が大きいために、保護フィルムが十分な力でラミネートされず、密着力が低下し問題となることがある。なお、成形用フィルム幅方向の単位長さあたりのラミネート線圧は、用いる基材やフィルムにもよるが、0.1〜10N/cmの範囲が適度な密着力を得る上で好ましい。
次に、加熱ロール4と、加熱ロール4と対となるニップロール6により成形用フィルム2と保護フィルム20が挟圧される、加圧成形部の装置構成について以下に図面を用いて説明する。
図2は本発明を適用した微細構造転写フィルム製造装置において、加熱ロール4と、加熱ロール4に対向するニップロール6により、成形用フィルム2が金型3に押圧される構造を、成形用フィルムの搬送方向から見た模式図である。
ニップロール6は芯層の外表面に弾性層11を被覆した構造である。芯層は、強度および加工精度が求められ、例えば鋼や繊維強化樹脂、セラミックス、アルミ合金などが適用される。また、弾性層11は、押圧力により変形する層であり、ゴムに代表される樹脂層もしくはエラストマー材質が好ましく適用される。芯層はその両端部で軸受13によって回転支持されており、さらに図3の前記軸受13は、シリンダなどの押圧手段14と接続されている。ニップロール6はこの押圧手段14のストロークにより開閉し、成形用フィルム2を挟圧または開放する。
また、ニップロール6は所望のプロセスやフィルム材質に合わせて、温調機構を有しても良い。温調機構としては、ロール内部を中空にしてカートリッジヒーターや誘導加熱装置を埋め込んだり、内部に流路を加工して油や水、蒸気等の熱媒を流すことにより、ロール内部から加熱する構造でも良い。また、ロール外表面付近に赤外線加熱ヒーターを設置して、ロール外表面から加熱する構造でも良い。
ニップロール6の加工精度は、JIS B 0621(改訂年1984)にて定義される円筒度公差において0.03mm以下、円周振れ公差において0.03mm以下であることが好ましい。これらの値が大きくなりすぎると、挟圧時の加熱ロール4とニップロール6の間に部分的な隙間ができるため、成形用フィルム2を幅方向で均一な力で押圧できなくなり、成形用フィルム2の転写側表面2aに転写ムラが生じる場合がある。また、弾性層11の表面粗さは、JIS B 0601(改訂年2001)にて定義される、算術平均粗さRaが1.6μm以下のものが好ましい。Raが1.6μmを超えると、押圧時に成形用フィルム2の裏面に、弾性層11の表面形状が転写してしまう場合があるためである。
ニップロール6の弾性層11の耐熱性は、160℃以上の耐熱温度を有するものが好ましく、さらに好ましくは180℃以上の耐熱温度を有するものが好ましい。ここで耐熱温度とはその温度で24時間放置したときの引張強さの変化率が10%を超えるときの温度を言う。
弾性層11の材質としては、例えばゴムを用いる場合には、シリコーンゴムやEPDM、ネオプレン、CSM(クロロスルホルン化ポリエチレンゴム)、ウレタンゴム、NBR(ニトリルゴム)、エボナイトなどを用いることができる。更に高い弾性率と硬度を求める場合には、カレンダーローラ用樹脂としてゴムメーカ各社から上記ゴムに特殊な処方を用いたものや、じん性を向上させた硬質耐圧樹脂(例:ポリエステル樹脂)を用いることができる。
図3は押圧力が与えられたときのニップロール6のみを取り出して、成形用フィルム2の幅方向から見た概略図である。このとき、弾性層11の厚さ方向には変形量δが発生し、これにともないニップロール6と成形用フィルム2は接触幅Bをもって接触する。弾性層11の変形量δを制御するために、好ましくは弾性層11のゴム硬度がASTM D2240:2005(ショアD)規格で70〜97°の範囲であることが好ましい。なぜなら、硬度が70°を下回ると弾性層11の変形量δが大きくなり、成形用フィルム2との接触幅Bが大きくなりすぎて、微細構造の転写に必要な圧力を確保することができなくなる恐れがあり、また硬度が97°を超えると、逆に該層の変形量δが小さくなり、接触幅Bが小さくなりすぎて、微細構造の転写に必要な押圧時間が確保できない恐れがあるためである。
次に、ニップロール6と金型3を挟んで対向する加熱ロール4について説明する。加熱ロール4はニップ時に荷重を受けるので、強度および加工精度が求められ、さらに加熱手段を含む。材質としては、例えば鋼や繊維強化樹脂、セラミックス、アルミ合金などが考えられる。また、加熱手段としては内部を中空にしてカートリッジヒーターや誘導加熱装置を設置したり、内部に流路を加工して油や水、蒸気等の熱媒を流すことにより、ロール内部から加熱する構造でも良い。また、ロール外表面付近に赤外線加熱ヒーターや誘導加熱装置を設置して、ロール外表面から加熱する構造でも良い。
加熱ロール4の加工精度も、前述したニップロール6と同じく、JIS B 0621(改訂年1984)にて定義される円筒度公差において0.03mm以下、円周振れ公差において0.03mm以下であることが好ましい。これらの値が大きくなりすぎると、挟圧時の加熱ロール4とニップロール6の間に部分的な隙間ができるため、成形用フィルム2を均一に押圧できなくなり、成形用フィルム2の転写側表面2aに転写ムラが生じる場合がある。また、加熱ロール4の表面粗さは、JIS B 0601(改訂年2001)にて定義される、算術平均粗さRaで0.2μm以下のものが好ましい。Raが0.2μmを超えると、金型3の裏面に加熱ロール4の形状が転写し、さらにそれが成形用フィルム2の微細構造面2aに転写してしまう場合があるためである。
加熱ロール4の表面には、硬質クロムめっき、セラミック溶射、ダイヤモンド・ライク・カーボン・コーティングなどの高硬度皮膜の形成処理を施すことが好ましい。なぜなら、加熱ロール4は常に金型3と接触しているうえ、ニップロール6による押圧力を受けるため、その表面は非常に磨耗しやすく、加熱ロール4の表面が磨耗したり、傷がはいったりすると、前述したようなフィルムの転写ムラや、フィルムへのロール表面形状の転写といった問題が生じるためである。
また、加圧部の幅方向において圧力を端部に向かって徐々に低下させることが好ましい。幅方向に圧力の勾配をつけることにより、成形用フィルム2および保護フィルム20ともに搬送方向のシワが入りにくくなるため、転写後の両フィルムの界面で空気だまりが発生しにくい。その結果、シワや界面の空気だまりに起因する転写ムラを抑制できる。
好ましい圧力分布としては、中央から端部に向かって圧力の極小点をもつことなく、中央から端部に向かって単調減少することが好ましい。単調に減少するとは減少しながら推移するという意味であり、減少率が変動しても良い。ここで、減少率とは1cmあたりの圧力変化量の絶対値のことである。さらに好ましくは、減少率が中央から端部に向かって増加することが好ましい。このような圧力分布をもつことにより、加圧転写部で圧力がかかった時に、成形用フィルムと保護フィルムとの間にある空気層が排出されやすく、シワが抑制できる。圧力の減少量としては加圧面幅方向の中央部と端部との間で1〜10MPa/m程度が目安である。
図4は、加圧部で加熱ロール4の直径を中央部から端部に向かって徐々に小さくした場合の、加圧成形部の装置構成を示す模式図である。弾性層11の変形量が加圧部の幅方向外側に向かうにつれて小さくなり、それに従い、成形用フィルム2に負荷される圧力も加圧部の幅方向端部に向かうにつれて小さくなる。その結果、成形用フィルム2の金型3より幅方向外側に位置する領域に加わる圧力が小さくなり、転写時のシワや界面の空気だまりを抑制できる。
変化させる直径としては上述した圧力の減少量となるように設計する。これは、弾性層11の厚さや機械特性に依存するものであり、厚み10〜20mmで硬度はショアD90°の材質のゴムからなる弾性層を適用した場合で0.1〜1mm/mの範囲が好ましく適用できる。
また、図5に、ニップロール6の加圧部の直径を幅方向中央部から端部に向かって小さくした構造を示す。芯材に径の変化を持たせて、外表面の弾性体の厚みは加圧部の全幅で同じとすることが好ましい。加圧した時の圧力分布は、弾性体の厚みの変化量によって決まる。芯材の径を変化させ、弾性体の厚みを同じにすることにより、加圧した時の弾性体の厚みの変化量は図5に示すように、幅方向中央部で最も大きく、端部で最も小さくなり、結果として、幅方向の圧力分布として、中央部で圧力が最も高くなり、端部で最も小さくなっている。
ニップロールの好ましい直径分布の変化としては上述した圧力の減少量となるように設計する。これは、弾性層11の厚さや機械特性に依存するものであり、厚み10〜20mmで硬度はショアD90°の材質のゴムからなる弾性層を適用した場合で0.1〜1mm/mの範囲が好ましく適用できる。
図6に、金型3の厚みを加圧の中央部から幅方向外側に向かって徐々に小さくしている構造を示す。金型の加圧部の厚み分布は中央部で最も厚くし、加圧部端部で最も薄くすることが好ましい。金型の厚みの幅方向の変化は、加圧した時に弾性体の厚みの変化量となってあらわれる。したがって、図6に示すように、加圧した時の弾性体の厚みの変化量が中央部で最も大きく、端部で最も小さくなり、結果として、幅方向の圧力分布は中央部で圧力が最も高くなり、端部で最も小さくできる。
金型の好ましい厚みの分布としては上述した圧力の減少量となるように設計すればよいが、金型の適正な総厚みは0.3mm以下であるので、0.1〜0.15mm/mの範囲が好ましく適用される。
加熱ロール4とニップロール6の相対位置精度は、JIS B 0621(改訂年1984)にて定義される平行度公差において、0.1mm以下とすることが好ましい。平行度公差が0.1mm超となった場合、成形用フィルム2に負荷される押圧力が幅方向で均一あるいは設計どおりの圧力分布とならず、転写ムラが生じたり、フィルムの蛇行が発生する場合がある。
また、両ロールの加圧時のたわみ量の合計は、金型の幅方向長さW内において50μm以下とすることが好ましく、さらに好ましくは30μm以下とすることが好ましい。たわみ量が50μm超となると、ニップロール6の弾性層11が変形に追従しきれなくなり、成形用フィルム2に負荷される押圧力が不均一となる。
好ましいニップ圧は、図2〜3に示されるように、押圧手段14によりニップロール6に与えられる力P、成形用フィルム2とニップロール6の接触長さB、金型3の幅方向長さWであるときに、σ=P/(B×W)で定義される見かけのニップ圧σを80MPa以上とすることが好ましく、さらに好ましくは100MPa以上とすることが好ましい。また、弾性層11の押圧距離、すなわち接触長さBは、4〜8mmの範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは5〜7mmの範囲内であることが好ましい。接触長さBが4mmよりも狭くなると、成形用フィルム2への微細構造転写に十分な押圧時間が確保できなくなる。一方、8mmよりも広くなると、前述のニップ圧を十分な値で確保することが難しくなる。
金型3は、表面に微細構造面を加工されたエンドレスベルトである。
材質は強度と熱伝導率が高い金属が好ましく、例えばニッケルや鋼、ステンレス鋼、銅などが好ましい。また、上記の金属ベルトの表面に鍍金を施したものを使用してもよい。
表面に微細構造をもつ金型3の作成方法については、金属ベルトの表面に直接切削やレーザー加工を施工する方法、金属ベルトの表面に形成した鍍金皮膜に直接切削やレーザー加工を施工する方法、微細構造を内面に有する円筒状の原版に電気鋳造を施す方法、金属ベルトの表面に微細構造面を有する薄板を連続して張り付ける方法などが挙げられる。
エンドレス状の金属ベルトは、所定の厚み、長さを持つ金属板の端部同士を突き合わせ溶接する方法、所定の倍の厚みの金属板を所定の半分の長さで溶接してエンドレス状にした後に圧延する方法、などによって製造される。このとき、厚みは金属ベルトの強度とハンドリング性の理由により、0.1〜0.3mmの範囲とすることが好ましい。この範囲よりも厚みが小さくなると、加熱ロール4と冷却ロール5によって懸架されるときに与えられる張力により、金属ベルトが破断あるいは塑性変形する恐れがある。一方、この範囲よりも厚みが大きい場合、金属ベルトの曲げ剛性が大きくなりすぎて、加熱ロール4および冷却ロール5に懸架したり、これらのロールに懸架した状態で搬送させることが難しくなる。
エンドレス状の金属ベルトの表面に鍍金を施す場合は、鍍金の材質はニッケルや銅などが好ましい。鍍金の厚みは0.03〜0.1mmの範囲とすることが好ましい。金属ベルトの厚みに対して鍍金の厚みが大きくなると、金属ベルトと鍍金の境界面で剥離が発生する恐れがある。一方、鍍金の厚みが小さすぎると、微細構造を精度よく加工することが困難となる。
エンドレスベルト金型の製造方法の一例を以下に示す。
まず、好ましくは厚み0.3mm以下、長さ1000mm以上のステンレス鋼板の端部を突き合わせ溶接し、エンドレス状の金属ベルトに加工する。続いて、この金属ベルトを鍍金処理用の治具に固定し、外側表面に好ましくは厚み0.1mm以下のニッケル鍍金処理を施す。その後、鍍金処理された金属ベルトを加工治具ロールに嵌合し、旋盤加工機にて金属ベルトの鍍金層に所定の微細構造を切削加工する。
微細構造とは、高さ10nm〜1mmの凸形状がピッチ10nm〜1mm、より好ましくは高さ1μm〜100μmの凸形状がピッチ1μm〜100μmで周期的に繰り返された形状のことを示し、例えば、三角形状の溝が複数個ストライプ状に並んでいるものであったり、矩形、半円形状もしくは半楕円形状等でも良い。さらには溝が直線である必要はなく、曲線のストライプパターンでも良い。また、その稜線方向はベルトの周方向に限らず幅方向であっても良い。さらに、微細構造は他にも直線状あるいは曲線状に連続したものに限られず、半球や円錐や直方体などの凸形状あるいは凹形状がドット状に離散的に配置されたものでも良い。
冷却ロール5は例えば内部に通水路が設けられ、一定の温度の水を連続して循環させる水冷式の冷却手段などによって冷却されることが好ましい。そして金型3との接触面における熱伝導により金型3を冷却する。
各ロールの端部は、ころがり軸受などにより回転支持される。加熱ロール4はモータ等の駆動手段と連結され、速度を制御しながら回転可能となっている。また冷却ロール5はベルト金型を通じて、加熱ロール4の駆動力により回転することが好ましい。速度として好ましくは1〜30m/分の範囲で搬送すれば、微細構造を高精度に転写しながら生産性を高くすることができるが、微細構造の成形性と、成形フィルムの生産性のバランスを考慮すると、さらに好ましくは、速度は10〜20m/分の範囲とすることが好ましい。ニップロール6の駆動手段は、加熱ロール4の端部とチェーンまたはベルトなどで連結し、加熱ロール4と連動して回転できるようにしたり、あるいは、加熱ロール4と速度を同期可能なモータなどを用いて独立して回転させることが好ましいが、回転自在の構造とし、成形用フィルム2との摩擦によって回転されるようにしても良い。
巻出ロール9および巻取ロール10はともに成形用フィルム2を巻きつけるコアを固定できる構造となっており、端部はモータ等の駆動手段と連結され、速度を制御しながら回転可能となっている。また、トルク制御により、成形用フィルム2に与えられる張力を調整できることが好ましい。
剥離ロール7は冷却ロール6と同様に冷却手段を内蔵しており、成形用フィルム2を裏面側から冷却し、金型3からの剥離を補助する役割を果たす。剥離ロール7の成形用フィルム2に対する押圧力は特に制限されず、剥離ロール7の周面が成形用フィルム2の裏面に密着していればよい。
上記の装置を用いて微細構造が表面に形成されたフィルムの製造方法を説明する。
本発明の微細構造転写フィルムの製造方法は、表面に微細構造が形成されたエンドレスベルト状の金型を、加熱された加熱ロールに抱かせながら加熱する金型加熱工程と、成形用フィルムの転写側表面と前記金型の微細構造表面とを密着させた状態で、前記加熱ロール、及び、前記加熱ロールと平行に配置されて表面が弾性体に覆われたニップロールから構成される一対のロールにより、ニップ加圧する加圧転写工程と、加圧後の前記金型と前記成形用フィルムを密着させたまま冷却ゾーンまで搬送する搬送工程と、前記冷却ゾーンで金型とフィルムを密着させたまま金型側から冷却する金型冷却工程と、冷却後の金型と前記成形用フィルムとを剥離する剥離工程と、を少なくとも含むことにより、金型の表面に形成された微細構造を、加熱した成形用フィルムの表面に転写することにより微細構造転写フィルムを製造する微細構造転写フィルムの製造方法であって、前記加圧転写工程、前記搬送工程、前記金型冷却工程、及び、前記剥離工程において、前記成形用フィルムの前記転写側表面とは逆側の面に保護フィルムを積層させた状態にすることを特徴とするものである。
適用される成形用フィルムは熱可塑性樹脂を主たる成分とした成形用フィルムであり、具体的に、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリエステルアミド系樹脂、ポリエーテルエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、あるいはポリ塩化ビニル系樹脂などからなるものである。このなかで共重合するモノマー種が多様であり、かつそのことによって材料物性の調整が容易であるなどの理由から特にポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂またはこれらの混合物から選ばれる熱可塑性樹脂から主として形成されていることが好ましく、上述の熱可塑性樹脂が50重量%以上からなることがさらに好ましい。
成形用フィルム2は上述の樹脂の単体からなるフィルムであっても構わないし、複数の樹脂層からなる積層体であってもよい。この場合、単体フィルムと比べて、易滑性や耐摩擦性などの表面特性や、機械的強度、耐熱性を付与することができる。このように複数の樹脂層からなる積層体とした場合は、フィルム全体が前述の熱可塑性樹脂を主たる成分とする要件を満たすことが好ましいが、フィルム全体としては前記要件を満たしていなくても、少なくとも前記要件を満たす層が表層に形成されていれば容易に表面を形成することができる。特に、フィルムの成形性を良くするために金型温度を高温にしたい場合は、表層にガラス転移点が低く微細構造を転写しやすい樹脂、芯層にガラス転移点が高く強度の強い樹脂、という構成のフィルムを用いることで、フィルムの平面性を維持しつつ、フィルムの成形性を高めることができる。
また、本発明に適用する成形用フィルムの好ましい厚さ(厚み、膜厚)としては、10〜100μmの範囲であることが好ましい。10μm未満では成形するのに十分な厚みがなく、また100μmを越える場合はフィルムの剛性が十分であり、保護フィルムが無くても連続転写が可能である。特に、厚みが50μm以下の成形用フィルムでは離型搬送工程でフィルム剛性不足によりシワが入りやすいので、上記で説明した本発明の装置および方法は転写時のシワ抑制に有効である。
また、本発明に適用される保護フィルムは、成形用フィルムが接触する表面の全部あるいは一部に粘着層が積層されるように構成された粘着層と基材層との2層積層体があげられる。なお、2層積層体以外に他の層を含んでいても良い。
かかる基材層としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、アクリル樹脂フィルム等を挙げることができる。
また、かかる粘着層としては、アクリル系、ゴム系、シリコーン系の粘着樹脂を使用することができる。
また、本発明に適用する保護フィルムとしては自己粘着タイプのものでも良い。特に、非成形面や比較的平滑に近い面に対する保護フィルムとして適している。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル又は紙類等を基材層としてエチレン酢酸ビニル共重合体系、エチレン−α−オレフィン共重合体系(直鎖状低密度ポリエチレン)等を表面に接着層として形成したものを挙げることができる。
また、本発明に適用する保護フィルムの厚みとしては、20μm〜200μmの範囲が好ましい。20μmより薄い場合は保護フィルムのハンドリングが困難で、また、成形用フィルムと積層した時の剛性向上の効果が小さい。また、200μmより大きい場合は、ハンドリングが困難であり、また、材料コストの増大が問題となる。
本発明の実施形態の一例を図1、2を用いて説明する。
まず準備段階として、成形用フィルム2を巻出ロール9より引き出し、保護フィルムラミネート装置21で積層した状態として加熱ロール4と冷却ロール5に懸架された金型3上に沿わせ、剥離ロール7、保護フィルム剥がし装置22を経由し、巻取ロール10で巻き取っている状態とする。保護フィルムは保護フィルム巻出ロールから引き出し、剥がし装置で剥がされた保護フィルムは保護フィルム巻取ロール25で巻き取る。
保護フィルムラミネート装置21においては、保護フィルム20と成形用フィルム2の積層は加圧転写工程において加圧されない非加圧部31のみで粘着層を介して粘着されていることが好ましい。加圧部で粘着層が存在すると、加圧時の圧力と熱により界面で過度な粘着状態を形成してしまうためである。過度な粘着状態は、加圧時に両フィルムの界面の空気の逃げ場を無くすため、局所的なエアーだまりにより転写ムラを引き起こすことがある。また、保護フィルムの剥がす時に大きな力を必要とするために、成形用フィルムの変形を引き起こすことがある。一方、全幅にわたって保護フィルムと成形用フィルムの粘着箇所が存在しないと界面で両フィルムがすべり、蛇行やシワの原因となる場合がある。
続いて、駆動手段により成形用フィルム2を低速で搬送しながら、加熱ロール4の加熱手段及び冷却ロール5の冷却手段を作動し、加熱ロール4及び冷却ロール5の表面温度が所定の温度になるまで温調する。加熱ロール4の表面温度、冷却ロール5の表面温度の条件は、成形用フィルム2の材質、金型3の微細構造の形状、アスペクト比等に依存し、加熱ロール4の表面温度は180〜250℃、冷却ロール5の表面温度は20〜80℃で設定される。また、温調中の搬送速度は0.1〜5m/分とすることが好ましい。加熱ロール4の表面温度が180℃未満では成形時の成形用フィルムが十分に軟化できずに成形性が低下する場合がある。一方、250℃超ではフィルムが粘性体に近くなりすぎて加圧したときにフィルム体として形状を保持することが難しくなる。また、冷却ロールの温度を80℃超ではフィルムの固化が不十分で、フィルムを剥離する時にフィルムを構成する樹脂が切れて金型に残ってしまうことがある。一方、冷却ロールを20℃未満は金型を必要以上に冷却することになり、金型を加熱するのに無駄なエネルギーを要することになる。
加熱ロール4及び冷却ロール5の表面温度が設定値まで温調されたら、フィルムを成形速度で搬送すると同時に、ニップロール6を閉じ、加熱ロール4とニップロール6で成形用フィルム2、保護フィルム20及び金型3を加圧し、金型3の微細構造面3aの形状を成形用フィルム2の転写側表面2aに転写する。このときの条件として、フィルムの成形速度は1〜30m/分、ニップ圧力は80MPa以上120MPa以下の範囲で設定される。
ニップ圧力は80Ma未満では微細構造パターンを転写する場合、十分に樹脂が変形しきれず成形不良となることが多い。また、120MPa超は金型のパターンが変形するおそれがあることと、強度設計上、装置が大型となりコストが問題となる。
フィルムの連続転写は、金型の周回動作に合わせて各工程を並べると、金型加熱工程、加圧転写工程、搬送工程、金型冷却工程、剥離工程から構成される。金型3は加熱ロール4と接触する部分において、常に高温の加熱ロール4からの熱伝導により加熱され、加熱ロール4とニップロール6によって挟圧されるまでに、金型3の温度は加熱ロール4の表面温度まで昇温される(金型加熱工程)。成形用フィルム2は、加熱ロール4とニップロール6による挟圧部において加熱された金型3に押し当てられ、軟化したフィルムを構成する樹脂が金型3の微細構造面3aのパターン内に充填される(加圧転写工程)。金型3に押圧されたフィルムは、金型3に密着したまま冷却ゾーンまで搬送される(搬送工程)。ここで冷却ゾーンとは金型3と冷却ロール5が接触している範囲を示す。フィルムは該冷却ゾーンにおいて、冷却ロール5との熱伝導により、金型3ごとフィルムを構成する樹脂のガラス転移点以下まで冷却される(冷却工程)。冷却後のフィルムは剥離ロール7により、冷却ロール5から連続的に剥がすように離型される(剥離工程)。剥離後のフィルムは巻取ロール10に巻き取られる。
また、図4、図5、図6に示す構成等により、加圧転写工程における圧力分布を、フィルム幅方向の中央部から端部に向かって小さくすることが好ましい。幅方向に圧力の勾配をつけることにより、成形用フィルム2および保護フィルム20とともに搬送方向のシワが入りにくくなるため、転写後の両フィルムの界面で空気だまりが発生しにくい。その結果、シワや界面の空気だまりに起因する転写ムラを抑制できる。
実施例1
成形用フィルム2には、シクロオレフィンポリマーからなる厚さ40μmのフィルム(商品名ゼオノアZF14−040、株式会社オプテス製)幅は220mmとした。
保護フィルム20に188μmの厚みを有するポリエステルフィルム(商品名ルミラーT60、東レ株式会社製)を適用した。
金型3は厚み0.2mmのステンレス鋼ベルトの表面に厚み0.1mmのニッケル鍍金をしたものに、ピッチ24μm、深さ12μmのV溝形状を該ベルトの周方向と平行に切削加工して作成した。また、該ベルトの幅は200mm、周長は1200mmとした。
加熱ロール4は炭素鋼からなる筒状の芯材の表面に硬質クロム鍍金をしたものを用いた。加熱ロール4の金型3を懸架する中央部の外径は180mm、幅方向長さは204mmとした。加熱手段には赤外線ランプヒータを用い、加熱ロール4の表面温度を210℃まで加熱した。
冷却ロール5は加熱ロール4と同様に、炭素鋼を芯材とし、表面に硬質クロム鍍金をしたものを用いた。冷却ロール5は内部を循環する流水により、常に表面温度50℃に保った。
ニップロール6は外径が160mmの炭素鋼からなる筒状の芯材表面に、弾性層11としてポリエステル樹脂(硬度:ショア D80°)を20mmの厚みで被膜したものを用いた。
押圧手段14には空気圧シリンダを用いてニップロール6に対し押圧力120kNを負荷した。このとき、ニップロール6と成形用フィルム2との接触幅Bを、圧力測定フィルム(プレスケール、富士フィルム株式会社製)を用いて確認したところ全幅で6mmであり、成形用フィルム2に負荷される圧力が100MPaとなり、幅方向で均一であった。
フィルムの搬送速度を1m/分から最大30m/分まで徐々にあげていったところ、いずれの速度でも成形用フィルムにシワがはいることなく、金型に加工された微細形状を均一に連続的に転写することができた。
なお、10m/分までV溝形状をほぼ100%転写することができた。図7に10m/分の時の成形後のフィルムの断面を走査型電子顕微鏡で観察した結果を示す。
実施例2
成形用フィルム2には、シクロオレフィンポリマーからなる厚さ40μmのフィルム(商品名ゼオノアZF14−040、株式会社オプテス製)幅は220mmとした。
保護フィルム20に188μmの厚みを有するポリエステルフィルム(商品名ルミラーT60、東レ株式会社製)を適用した。
金型3は厚み0.2mmのステンレス鋼ベルトの表面に厚み0.1mmのニッケル鍍金をしたものに、ピッチ24μm、深さ12μmのV溝形状を該ベルトの周方向と平行に切削加工して作成した。また、該ベルトの幅は200mm、周長は1200mmとした。
加熱ロール4は炭素鋼からなる筒状の芯材の表面に硬質クロム鍍金をしたものを用いた。加熱ロール4の金型3を懸架する中央部の外径は180mm、幅方向長さは204mmとした。直径は加圧部中央部で180mmとし、端部に向かうにしたがって徐々に直径を小さくした。直径分布は図8に示す。
冷却ロール5は加熱ロール4と同様に、炭素鋼を芯材とし、表面に硬質クロム鍍金をしたものを用いた。冷却ロール5は内部を循環する流水により、常に表面温度50℃に保った。
ニップロール6は外径が160mmの炭素鋼からなる筒状の芯材表面に、弾性層11としてポリエステル樹脂(硬度:ショア D80°)を20mmの厚みで被膜したものを用いた。
押圧手段14には空気圧シリンダを用いてニップロール6に対し押圧力120kNを負荷した。このとき、ニップロール6と成形用フィルム2との接触幅Bを、圧力測定フィルム(プレスケール、富士フィルム株式会社製)を用いて確認したところ中央部で6.5mmで両端部で5.5mmであり、成形用フィルム2に負荷される圧力が中央部で高く、端部で小さくなっていた。
フィルムの搬送速度を1m/分まで最大30m/分まで徐々にあげていったところ、いずれの速度でも成形用フィルムにシワがはいることなく、金型に加工された微細形状を連続的に転写することができた。
なお、15m/分までV溝形状をほぼ100%転写することができた。図9に15m/分の時の成形後のフィルムの断面を走査型電子顕微鏡で観察した結果を示す。
実施例3
成形用フィルム2には、シクロオレフィンポリマーからなる厚さ100μmのフィルム(商品名ゼオノアZF14−100、株式会社オプテス製)幅は220mmとした。
保護フィルム20に188μmの厚みを有するポリエステルフィルム(商品名ルミラーT60、東レ株式会社製)を適用した。
金型3は厚み0.2mmのステンレス鋼ベルトの表面に厚み0.1mmのニッケル鍍金をしたものに、ピッチ24μm、深さ12μmのV溝形状を該ベルトの周方向と平行に切削加工して作成した。また、該ベルトの幅は200mm、周長は1200mmとした。
加熱ロール4は炭素鋼からなる筒状の芯材の表面に硬質クロム鍍金をしたものを用いた。加熱ロール4の金型3を懸架する中央部の外径は180mm、幅方向長さは204mmとした。加熱手段には赤外線ランプヒータを用い、加熱ロール4の表面温度を210℃まで加熱した。
冷却ロール5は加熱ロール4と同様に、炭素鋼を芯材とし、表面に硬質クロム鍍金をしたものを用いた。冷却ロール5は内部を循環する流水により、常に表面温度50℃に保った。
ニップロール6は外径が160mmの炭素鋼からなる筒状の芯材表面に、弾性層11としてポリエステル樹脂(硬度:ショア D80°)を20mmの厚みで被膜したものを用いた。
押圧手段14には空気圧シリンダを用いてニップロール6に対し押圧力120kNを負荷した。このとき、ニップロール6と成形用フィルム2との接触幅Bを、圧力測定フィルム(プレスケール、富士フィルム株式会社製)を用いて確認したところ全幅で6.5mmであり、成形用フィルム2に負荷される圧力が幅方向で均一であった。
フィルムの搬送速度を1m/分まで最大30m/分まで徐々にあげていったところ、いずれの速度でも成形用フィルムにシワがはいることなく、金型に加工された微細形状を均一に連続的に転写することができた。
なお、10m/分までV溝形状をほぼ100%転写することができた。
比較例1
成形用フィルム2には、シクロオレフィンポリマーからなる厚さ40μmのフィルム(商品名ゼオノアZF14−040、株式会社オプテス製)幅は220mmとした。
保護フィルム20は適用しなかった。
金型3は厚み0.2mmのステンレス鋼ベルトの表面に厚み0.1mmのニッケル鍍金をしたものに、ピッチ24μm、深さ12μmのV溝形状を該ベルトの周方向と平行に切削加工して作成した。また、該ベルトの幅は200mm、周長は1200mmとした。
加熱ロール4は炭素鋼からなる筒状の芯材の表面に硬質クロム鍍金をしたものを用いた。加熱ロール4の金型3を懸架する中央部の外径は180mm、幅方向長さは204mmとした。
冷却ロール5は加熱ロール4と同様に、炭素鋼を芯材とし、表面に硬質クロム鍍金をしたものを用いた。冷却ロール5は内部を循環する流水により、常に表面温度50℃に保った。
ニップロール6は外径が160mmの炭素鋼からなる筒状の芯材表面に、弾性層11としてポリエステル樹脂(硬度:ショア D80°)を20mmの厚みで被膜したものを用いた。
押圧手段14には空気圧シリンダを用いてニップロール6に対し押圧力120kNを負荷した。このとき、ニップロール6と成形用フィルム2との接触幅Bを、圧力測定フィルム(プレスケール、富士フィルム株式会社製)を用いて確認したところ全幅で5.5mmであり、成形用フィルム2に負荷される圧力は幅方向で均一であった。
フィルムの搬送速度を1m/分から最大30m/分まで徐々にあげていったところ、いずれの速度でも成形用フィルムにシワが入ったり、フィルムが破断し、微細形状を連続的に転写することができず、破断がない部分でも成形後のフィルムに折れジワが残った。
比較例2
成形用フィルム2には、シクロオレフィンポリマーからなる厚さ100μmのフィルム(商品名ゼオノアZF14−040、株式会社オプテス製)幅は220mmとした。
保護フィルム20は適用しなかった。
金型3は厚み0.2mmのステンレス鋼ベルトの表面に厚み0.1mmのニッケル鍍金をしたものに、ピッチ24μm、深さ12μmのV溝形状を該ベルトの周方向と平行に切削加工して作成した。また、該ベルトの幅は200mm、周長は1200mmとした。
加熱ロール4は炭素鋼からなる筒状の芯材の表面に硬質クロム鍍金をしたものを用いた。加熱ロール4の金型3を懸架する中央部の外径は180mm、幅方向長さは204mmとした。
冷却ロール5は加熱ロール4と同様に、炭素鋼を芯材とし、表面に硬質クロム鍍金をしたものを用いた。冷却ロール5は内部を循環する流水により、常に表面温度50℃に保たれた。
ニップロール6は外径が160mmの炭素鋼からなる筒状の芯材表面に、弾性層11としてポリエステル樹脂(硬度:ショア D80°)を20mmの厚みで被膜したものを用いた。
押圧手段14には空気圧シリンダを用いてニップロール6に対し押圧力120kNを負荷した。このとき、ニップロール6と成形用フィルム2との接触幅Bを、圧力測定フィルム(プレスケール、富士フィルム株式会社製)を用いて確認したところ全幅で6mmであり、成形用フィルム2に負荷される圧力は幅方向で均一であった。
フィルムの搬送速度を1m/分から最大30m/分まで徐々にあげていったところ、時々、成形用フィルムにシワが入った状態で加圧転写されることがあり、均一に微細形状を転写することができず、成形後のフィルムの一部に折れジワが残った。
1:微細構造転写フィルムの製造装置
2:成形用フィルム
2a:成形用フィルムの転写側表面
3:金型
3a:金型の微細構造面
4:加熱ロール
5:冷却ロール
6:ニップロール
7:剥離ロール
9:巻出ロール
10:巻取ロール
11:弾性層
13:軸受
14:押圧手段
20:保護フィルム
21:保護ラミネート装置
22:保護フィルム剥がし装置
23:ラミネートロール
24:ニップロール
25:巻取ロール
31:非加圧部
W:エンドレスベルト金型の幅方向長さ
δ:ニップロール表面の弾性層の厚さ方向変形量
P:押圧手段によりニップロールに与えられる力
B:ニップロール表面弾性層の変形に伴う成形用フィルムとの接触幅
σ:加圧部において成形用フィルムに加わる圧力

Claims (10)

  1. 表面に微細構造が形成されたエンドレスベルト状の金型を、加熱された加熱ロールに抱かせながら加熱する金型加熱工程と、
    成形用フィルムの転写側表面と前記金型の微細構造表面とを密着させた状態で、前記加熱ロール、及び、前記加熱ロールと平行に配置されて表面が弾性体に覆われたニップロールから構成される一対のロールにより、ニップ加圧する加圧転写工程と、
    加圧後の前記金型と前記成形用フィルムを密着させたまま冷却ゾーンまで搬送する搬送工程と、
    前記冷却ゾーンで金型とフィルムを密着させたまま金型側から冷却する金型冷却工程と、
    冷却後の金型と前記成形用フィルムとを剥離する剥離工程と、
    を少なくとも含むことにより、金型の表面に形成された微細構造を、加熱した成形用フィルムの表面に転写する微細構造転写フィルムの製造方法であって、
    前記加圧転写工程、前記搬送工程、前記金型冷却工程、及び、前記剥離工程において、前記成形用フィルムの前記転写側表面とは逆側の面に保護フィルムを積層させた状態にすることを特徴とする微細構造転写フィルムの製造方法。
  2. 前記成形用フィルムの厚みが10μm以上、100μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の微細構造転写フィルムの製造方法。
  3. 加圧転写工程における圧力分布を、フィルム幅方向の中央部から端部に向かって小さくすることを特徴とする請求項1または2に記載の微細構造転写フィルムの製造方法。
  4. 前記金型加熱工程において、加熱後の金型表面温度が180〜250℃であって、前記加圧転写工程において、フィルムに負荷されるニップ圧が80MPa以上であって、前記金型冷却工程において、冷却後の金型表面温度が20〜80℃である、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の微細構造転写フィルムの製造方法。
  5. 前記保護フィルムと前記成形用フィルムの積層状態は、前記加圧転写工程の非加圧部のみで粘着層を介して粘着されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の微細構造転写フィルムの製造方法。
  6. 表面に微細構造が形成されたエンドレスベルト状の金型と、
    前記金型を加熱するための加熱ロールと、加熱ロールと平行に配置され、表面が弾性体に覆われたニップロールと、前記両ロールを用いた挟圧手段とを少なくとも備えた加圧機構と、
    前記金型を冷却するための冷却ロールと、
    金型に密着した成形用フィルムを剥がすための離型手段と、
    前記加熱ロールおよび前記冷却ロールを回転させて、前記金型を搬送する搬送手段と、
    加圧機構よりも搬送方向上流側で成形用フィルムと保護フィルムとを積層するフィルム積層手段と、
    前記離型手段よりも搬送方向下流側で成形用フィルムと保護フィルムとを剥離するための積層フィルム剥離手段と、
    を備えたことを特徴とする微細構造転写フィルムの製造装置。
  7. 前記ニップロールの表面の弾性体のゴム硬度が、ASTM D2240:2005規格で70〜97°であることを特徴とする請求項6に記載の微細形状転写フィルムの製造装置。
  8. 前記加熱ロールの加圧部において、ロールの直径が幅方向中央から外側に向かって徐々に小さくなることを特徴とする請求項6または7に記載の微細構造転写フィルムの製造装置。
  9. 前記ニップロールの加圧部において、ロールの直径が幅方向中央から外側に向かって徐々に小さくなることを特徴とする請求項6または7に記載の微細構造転写フィルムの製造装置。
  10. 前記金型の加圧部において、金型の厚みが幅方向の中央から外側に向かって徐々に小さくなることを特徴とする請求項6または7に記載の微細構造転写フィルムの製造装置。
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