JP5884596B2 - 微細構造転写フィルムの製造方法および製造装置 - Google Patents
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Description
(1)加熱ロールと、冷却ロールと、該加熱ロールと該冷却ロールに懸架された表面に微細構造を有するエンドレスベルト状の転写金型とを有する微細構造転写フィルムの製造装置を用い、少なくとも一方の面に被転写層を有するフィルムを、少なくとも以下の[I]〜[V]の工程を以下の[A]〜[C]の制御の下でこの順に通すことにより加工する微細構造転写フィルムの製造方法。
[I]転写金型を、背面から加熱ロールで加熱する転写金型加熱工程
[II]フィルムの被転写層と前記転写金型の微細構造を有する面とを対向させて、前記加熱ロールと平行に配置された、表面に弾性体の層を有するニップロールにより加圧し、前記フィルムと前記転写金型とを密着させる加圧密着工程
[III]前記転写金型と前記フィルムを密着させた状態で冷却ロールまで搬送する搬送工程
[IV]前記冷却ロールで前記転写金型と前記フィルムを密着させた状態で前記転写金型側から冷却する冷却工程
[V]前記冷却ロールに近接して平行に配置され、前記冷却ロールと逆方向に回転する剥離ロールにより前記転写金型から前記フィルムを剥離するフィルム剥離工程
[A]前記冷却ロールに、前記転写金型の搬送方向の位置を調整する手段と、前記転写金型に加わる張力を検出する手段とを設置し、前記転写金型に加わる張力を常に所定の範囲内となるように、前記冷却ロールの位置を制御する。
[B]前記転写金型に幅方向の位置を検出する蛇行検出センサーと、前記冷却ロールの角度を調整する手段とを設置し、前記転写金型の幅方向の位置が常に所定の範囲内となるように、前記冷却ロールの角度を制御する。
[C]前記フィルム剥離工程において、前記剥離ロールを、前記冷却ロールとの平行度を保持するように制御する。
[C1]前記フィルムの幅が、前記転写金型の幅よりも広く、かつ、前記加圧密着工程において、前記フィルムの幅方向両端部が前記加熱ロールに対し離間している。
[C2]前記転写金型の幅が、前記フィルムの幅よりも広く、かつ、前記加圧密着工程において、前記フィルムが加圧される領域の幅が、前記フィルムの幅よりも狭い。
(4)前記冷却ロールの角度調整の分解能が0.005度以下である(1)〜(3)のいずれかに記載の微細構造転写フィルムの製造方法。
(5)フィルムの被転写層のガラス転移温度をTgとしたとき、
前記転写金型加熱工程において、加熱後の前記転写金型の表面温度をTg+50℃からTg+100℃の範囲に、
前記加圧密着工程において、フィルムに負荷される線圧を400kN/m以上に、
前記冷却工程において、冷却後の前記転写金型表面温度をTg−40℃からTg−100℃の範囲に調整する(1)〜(4)のいずれかに記載の微細構造転写フィルムの製造方法。
(6)加熱ロールと、冷却ロールと、該加熱ロールと該冷却ロールに懸架された表面に微細構造を有するエンドレスベルト状の転写金型とを有する微細構造転写フィルムの製造装置であって、少なくとも以下の[i]〜[v]の基本構成と、以下の[a]〜[c]の制御手段を有する微細構造転写フィルムの製造装置。
[i]転写金型の背面に接する前記加熱ロールに設けられた加熱手段
[ii]前記加熱ロールと、該加熱ロールと平行に配置され、表面に弾性体の層を有するニップロールと、前記加熱ロールと前記ニップロールの少なくとも一方に設けられた加圧機構とを備えた加圧手段
[iii]前記加熱ロールおよび/または前記冷却ロールを駆動させて、前記転写金型を搬送する搬送手段
[iv]前記転写金型の背面に接する冷却ロールに設けられた冷却手段
[v]前記冷却ロールに近接して平行に配置され、前記冷却ロールと逆方向に回転する剥離ロールを備えた剥離手段
[a]前記転写金型を懸架する冷却ロールが前記転写金型の搬送方向にスライド可能な架台に設置されており、前記架台と前記架台をスライドさせる可動手段が荷重検出器を介して連結されており、前記荷重検出器から得られる前記転写金型に加わる張力が常に所定の範囲内となるように前記可動手段による前記架台のスライド量を調整する制御手段。
[b]前記転写金型の幅方向位置を検出する蛇行検出センサーと、前記架台に設置された前記冷却ロールの角度を調整するロール傾動手段が設置されており、前記蛇行検出センサーから得られる前記転写金型の幅方向位置が常に所定の範囲内となるように前記冷却ロールの傾動量を調整する制御手段。
[c]前記剥離ロールが、前記冷却ロールのロール傾動手段により、前記冷却ロールと同時に角度を調整される制御手段。
(7)さらに以下の[c1]または[c2]を満たす(6)に記載の微細構造転写フィルムの製造装置。
[c1]前記加熱ロールと前記転写金型との接触部の幅方向両端部において、幅方向外側でロール径が小さくなるように前記加熱ロールの表面に段差を有する。
[c2]前記転写金型の幅が、前記ニップロールの幅よりも広い。
(8)前記架台をスライドさせる可動手段がサーボモーターと送りねじからなる(6)または(7)に記載の微細構造転写フィルムの製造装置。
(9)前記架台をスライドさせる可動手段が流体圧シリンダからなる(6)〜(8)のいずれかに記載の微細構造転写フィルムの製造装置。
(10)前記冷却ロールのロール傾動手段が、サーボモーターと送りねじを用いて、前記冷却ロールを支持する一方あるいは両方の軸受を、前記金型の搬送方向に移動させる移動手段からなる(6)〜(9)のいずれかに記載の微細構造転写フィルムの製造装置。
[i]転写金型の背面に接する加熱ロールに設けられた加熱手段
[ii]前記加熱ロールと、加熱ロールと平行に配置され表面に弾性体の層を有するニップロールと、前記両ロールの少なくとも一方に設けられた加圧機構とを備えた加圧手段
[iii]前記加熱ロールおよび/または前記冷却ロールを駆動させて、前記転写金型を搬送する搬送手段
[iv]前記転写金型の背面に接する冷却ロールに設けられた冷却手段
[v]前記冷却ロールに近接して平行に配置され、前記冷却ロールと逆方向に回転する剥離ロールを少なくとも備えた剥離手段
[a]前記転写金型を懸架する冷却ロールが前記転写金型の搬送方向にスライド可能な架台に設置されており、前記架台と前記架台をスライドさせる可動手段が荷重検出器を介して連結されており、前記荷重検出器から得られる前記転写金型に加わる張力が常に所定の範囲内となるように前記可動手段による前記架台のスライド量を調整する制御手段
[b]前記転写金型の幅方向位置を検出する蛇行検出センサーと、前記架台に設置された前記冷却ロールの角度を調整するロール傾動手段が設置されており、前記蛇行検出センサーから得られる前記転写金型の幅方向位置が常に所定の範囲内となるように前記冷却ロールの傾動量を調整する制御手段
[微細構造転写フィルムの製造装置の基本構成]
図1に、本発明の実施形態を示すため、本発明の適用対象である微細構造転写フィルムの製造装置1の主要部分(基本構成)をフィルム幅方向から見た概略断面図を示す。
[転写金型の張力制御および蛇行防止機構]
本発明の特徴部分である、エンドレスベルト状の転写金型の張力制御および蛇行防止機構について図面を用いて詳細に説明する。
[張力制御機構]
エンドレスベルト状の転写金型3が加熱ロール4と冷却ロール5に懸架されていることは、前述のとおりであるが、本発明において、前記転写金型3を懸架する冷却ロール5は前記転写金型の搬送方向にスライド可能な架台15上に設置されており、前記架台15と前記架台15をスライドさせる可動手段19が荷重検出器20を介して連結されている。そして、前記荷重検出器20から得られる前記転写金型3に加わる張力が常に所定の範囲内となるように前記可動手段19によって前記架台15のスライド量を調整する制御手段を構成している。このように、前記可動手段19を前記転写金型の搬送方向の位置を調整する手段として、前記荷重検出器20を前記転写金型に加わる張力を検出する手段として設置されていることから、これ他を用いて前記転写金型に加わる張力を常に所定の範囲内となるように、前記冷却ロールの位置を制御することができる。かかる制御は、手動でも自動でも行うことができるが、自動で行うことが好ましい。前記架台15の移動はサーボモーター17と送りねじ18からなる可動手段19によってなされることが好ましい。また可動手段19の別の例として前記架台15の移動は油圧や空気圧を作動流体とする流体圧シリンダ(図4の符号25)からなる可動手段19によってなされることもまた好ましい。
[蛇行防止機構]
本発明の微細構造転写フィルムの製造装置における、転写金型の蛇行防止機構としては、前記転写金型3の幅方向位置を検出する蛇行検出センサー24と、前記架台15に設置された前記冷却ロール5の角度を調整する冷却ロール傾動手段23が設置されており、前記蛇行検出センサー24から得られる前記転写金型3の幅方向位置が常に所定の範囲内となるように前記冷却ロール5の傾動量を調整する制御手段を有するものである。ここで、冷却ロール傾動手段23として、例えば、冷却ロール5の両端を支持する軸受13、14のうち、一方あるいは両方の軸受を架台15上で転写金型3の搬送方向に移動させる移動手段を有しており、これにより前記冷却ロールの角度を調整するものが挙げられる。図2および図3に示す態様においては、一方の軸受14に移動手段を有する例を示している。かかる移動手段として、軸受14をサーボモーター21と送りねじ22を組み合わせた移動手段23を用いることが好ましい。このような機構を有することにより、転写金型3の幅方向位置が蛇行によってずれた際に、この軸受14の移動によって冷却ロール5が軸受13を支点に傾動し、転写金型3の幅方向位置が常に所定の範囲内となるように調整することができる。転写金型3の幅方向位置のずれは前記蛇行検出センサー24によって検出され、そのずれ量に応じて冷却ロール傾動手段23の移動量が制御され、冷却ロール5が傾動して転写金型3の幅方向位置が常に所定の範囲内となるように維持される。かかる制御は、手動でも自動でも行うことができるが、自動で行うことが好ましい。
[加圧部の構成による蛇行防止]
上記の冷却ロール5の移動および傾動に加え、転写金型3の蛇行防止においては、転写金型3だけでなくフィルム2の蛇行も防止することが好ましい。転写金型3がフィルム2と密着したまま搬送する搬送工程において、フィルム2の蛇行に引っ張られて転写金型3が一緒に蛇行してしまう場合があるためである。発明者らは、加圧密着工程においてフィルム2が高温の加熱ロール4に直接接触すると、フィルム2と加熱ロール4が局所的に粘着し、フィルム2の搬送張力が幅方向で不均一となり蛇行を引き起こすことが原因であろうとの仮説の下、フィルム2の蛇行を防止するために、フィルム2と加熱ロール4が直接接触しないようにした構成を適用することにより、さらに顕著な効果が得られることを見出したものである。かかる構成について図を基に説明する。フィルム2と加熱ロール4が直接接触しないようにする構成としては、図5、6に示される、2種の構成が挙げられる。
[剥離ロールの傾動]
転写金型3の蛇行防止において冷却ロール5の角度を制御する際には、剥離ロール7を、冷却ロール5との平行度を保持するように制御することが好ましい。冷却ロール5に対して剥離ロール7が傾いていた場合、転写金型3よりフィルム2が剥離するときの剥離位置が幅方向で異なり、フィルム2の幅方向で剥離温度ムラが生じたり、剥離張力の不均一によるフィルム2や転写金型3の蛇行が発生する場合がある。かかる目的のために好ましく適用される張力制御および蛇行防止機構の第3の構成例の概略平面図を図7に、フィルム幅方向から見た概略側面図を図8に示す。剥離ロール7が架台15上に冷却ロール5と近接して平行に設置され、剥離ロール7を支持する軸受26、27のうち一方の軸受27が、冷却ロール5を支持する一方の軸受14とともに、サーボモーター21と送りねじ22からなる冷却ロール傾動手段23によって、架台15上で転写金型3の搬送方向に移動させる移動手段を有している。これにより、前記転写金型3の蛇行防止のために前記冷却ロール5を傾動させたときに、前記剥離ロール7が前記冷却ロール5の前記ロール傾動手段23により、前記冷却ロール5と同時に角度を調整される。かかる装置構成を適用することにより、前記フィルム2は幅方向に均一な温度および剥離張力で剥離される。かかる構成を採る場合には、前記冷却ロール傾動手段23によって前記冷却ロール5と前記剥離ロール7を傾動させたときに、両ロールの平行を保つために前記剥離ロール7の軸受26,27の間の距離が前記冷却ロール5の軸受13,14の間の距離と等しく、かつ、両ロールの中心が前記転写金型3の幅方向中心断面上に位置するように設置される必要がある。
まず、薄肉のステンレス鋼板の端部を突き合わせ溶接し、エンドレス状の金属ベルトに加工する。続いて、この金属ベルトをロールにはめて固定し、表面にニッケル鍍金処理を施す。その後、旋盤加工機にて金属ベルトの鍍金層に所定の微細構造を切削加工する。そして、切削加工を施した金属ベルトをロールより取外すことで、表面に所定の微細構造を有するエンドレスベルト状の転写金型が得られる。
ニップロール6は芯層の外表面に弾性体の層10を有する構造である。芯層は、強度および加工精度が求められ、例えば鋼や繊維強化樹脂、セラミックス、アルミ合金などが適用される。また、弾性体の層10は、加圧により変形する層であり、ゴム、樹脂、もしくはエラストマー材質等が好ましく適用される。芯層はその両端部で軸受11によって回転可能なように支持されており、さらに前記軸受11は、シリンダなどの加圧機構12と接続されている。ニップロール6はこの加圧機構12のストロークにより開閉し、フィルム2を加圧または開放する。
図10は加圧力が与えられたときのニップロール6のみを取り出して、フィルム2の幅方向から見た概略側面図である。このとき、弾性体の層10の厚さ方向には変形が生じ(その際の変形量δとする)、これにともないニップロール6とフィルム2は接触幅Bをもって接触する。弾性体の層10の変形量δを制御するために、好ましくは弾性体の層10のゴム硬度がASTM D2240:2005(ショアD)規格で70〜97°の範囲であることが好ましい。これは、前記硬度が70°を下回ると弾性体の層10の変形量δが大きくなり、フィルム2との接触幅Bが大きくなりすぎて、微細構造の転写に必要な圧力を確保することができなくなる恐れがあり、また硬度が97°を超えると、逆に該層の変形量δが小さくなり、接触幅Bが小さくなりすぎて、微細構造の転写に必要な加圧時間が確保できない恐れがあるためである。
これらの好ましい加圧条件について以下に説明する。
転写金型の張力制御および蛇行防止機構として図2の構成を、加圧手段として図5の構成を有する装置を用いた。
加熱ロール4は炭素鋼からなる筒状の芯材の表面に硬質クロム鍍金をしたものを用いた。加熱ロール4の転写金型3を懸架する中央部の外径は180mm、幅方向長さは220mmとした。また、加熱手段には加熱ロール内部に備えた誘導加熱装置を用い、微細構造転写フィルムの製造時に加熱ロール4の表面温度を180℃まで加熱した。
ニップロール6は外径が160mmの炭素鋼からなる筒状の芯材表面に、弾性体の層10としてポリエステル樹脂(硬度:ショアD86°)を20mmの厚みで被膜したものを用いた。加圧領域の幅は220mmとし、転写金型3の全幅(200mm)にまたがってフィルム2を加圧する構成とした。
転写金型の張力制御および蛇行防止機構として図2の構成を、加圧手段として図6の構成を有する装置を用いた。
本実施例では、最初の室温状態での搬送から10分間連続で微細構造転写フィルムの製造を完了するまで、転写金型3およびフィルム2の大きな蛇行無しに、安定して連続して製造することができた。また、10分間連続で微細構造転写フィルムを製造している間の転写金型3の張力のばらつきは設定値の±5%以内であり、蛇行は中心の基準位置から±1mm以内であった。
比較例
転写金型3の張力を最初に室温状態で6kN/mに設定し、装置運転中は荷重検出器20による検出は行うが、張力の制御は行わないこと、また、冷却ロール5の角度調整も同様に、最初に室温状態で転写金型3が中心の基準位置にある状態で、加熱ロール4と冷却ロール5が平行になる角度に合わせ、装置運転中の角度制御は行わないこととした以外は、実施例2と同じ条件で、微細構造転写フィルムを製造した。
2:フィルム
2a:フィルムの被転写層が設けられている面
3:転写金型
3a:転写金型の微細構造を有する面
4:加熱ロール
4a:加熱ロールの段差部
5:冷却ロール
6:ニップロール
7:剥離ロール
8:巻出ロール
9:巻取ロール
10:弾性体の層
11、13、14、26、27:軸受
12:加圧機構
15:架台
16:スライドレール
17、21:サーボモーター
18、22:送りねじ
19:可動手段
20:荷重検出器
23:冷却ロール傾動手段
24:蛇行検出センサー
25:流体圧シリンダ
W:フィルムが転写金型とニップロールによって加圧される領域の幅方向長さ
P:加圧手段によりニップロールに与えられる力
B:ニップロール表面の弾性体の層の変形に伴うフィルムとの接触幅
δ:ニップロール表面の弾性体の層の厚さ方向変形量
σ:加圧部においてフィルムに加わる圧力
Claims (10)
- 加熱ロールと、冷却ロールと、該加熱ロールと該冷却ロールに懸架された表面に微細構造を有するエンドレスベルト状の転写金型とを有する微細構造転写フィルムの製造装置を用い、少なくとも一方の面に被転写層を有するフィルムを、少なくとも以下の[I]〜[V]の工程を以下の[A]〜[C]の制御の下でこの順に通すことにより加工する微細構造転写フィルムの製造方法。
[I]転写金型を、背面から加熱ロールで加熱する転写金型加熱工程
[II]フィルムの被転写層と前記転写金型の微細構造を有する面とを対向させて、前記加熱ロールと平行に配置された、表面に弾性体の層を有するニップロールにより加圧し、前記フィルムと前記転写金型とを密着させる加圧密着工程
[III]前記転写金型と前記フィルムを密着させた状態で冷却ロールまで搬送する搬送工程
[IV]前記冷却ロールで前記転写金型と前記フィルムを密着させた状態で前記転写金型側から冷却する冷却工程
[V]前記冷却ロールに近接して平行に配置され、前記冷却ロールと逆方向に回転する剥離ロールにより前記転写金型から前記フィルムを剥離するフィルム剥離工程
[A]前記冷却ロールに、前記転写金型の搬送方向の位置を調整する手段と、前記転写金型に加わる張力を検出する手段とを設置し、前記転写金型に加わる張力を常に所定の範囲内となるように、前記冷却ロールの位置を制御する。
[B]前記転写金型に幅方向の位置を検出する蛇行検出センサーと、前記冷却ロールの角度を調整する手段とを設置し、前記転写金型の幅方向の位置が常に所定の範囲内となるように、前記冷却ロールの角度を制御する。
[C]前記フィルム剥離工程において、前記剥離ロールを、前記冷却ロールとの平行度を保持するように制御する。 - さらに以下の[C1]または[C2]を満たす条件の下で加工を行う請求項1に記載の微細構造転写フィルムの製造方法。
[C1]前記フィルムの幅が、前記転写金型の幅よりも広く、かつ、前記加圧密着工程において、前記フィルムの幅方向両端部が前記加熱ロールに対し離間している。
[C2]前記転写金型の幅が、前記フィルムの幅よりも広く、かつ、前記加圧密着工程において、前記フィルムが加圧される領域の幅が、前記フィルムの幅よりも狭い。 - 前記冷却ロールの角度を調整する手段が、前記冷却ロールを支持する一方あるいは両方の軸受を、前記金型の搬送方向に移動させるものである請求項1または2に記載の微細構造転写フィルムの製造方法。
- 前記冷却ロールの角度調整の分解能が0.005度以下である請求項1〜3のいずれかに記載の微細構造転写フィルムの製造方法。
- フィルムの被転写層のガラス転移温度をTgとしたとき、
前記転写金型加熱工程において、加熱後の前記転写金型の表面温度をTg+50℃からTg+100℃の範囲に、
前記加圧密着工程において、フィルムに負荷される線圧を400kN/m以上に、
前記冷却工程において、冷却後の前記転写金型表面温度をTg−40℃からTg−100℃の範囲に調整する請求項1〜4のいずれかに記載の微細構造転写フィルムの製造方法。 - 加熱ロールと、冷却ロールと、該加熱ロールと該冷却ロールに懸架された表面に微細構造を有するエンドレスベルト状の転写金型とを有する微細構造転写フィルムの製造装置であって、少なくとも以下の[i]〜[v]の基本構成と、以下の[a]〜[c]の制御手段を有する微細構造転写フィルムの製造装置。
[i]転写金型の背面に接する前記加熱ロールに設けられた加熱手段
[ii]前記加熱ロールと、該加熱ロールと平行に配置され、表面に弾性体の層を有するニップロールと、前記加熱ロールと前記ニップロールの少なくとも一方に設けられた加圧機構とを備えた加圧手段
[iii]前記加熱ロールおよび/または前記冷却ロールを駆動させて、前記転写金型を搬送する搬送手段
[iv]前記転写金型の背面に接する冷却ロールに設けられた冷却手段
[v]前記冷却ロールに近接して平行に配置され、前記冷却ロールと逆方向に回転する剥離ロールを備えた剥離手段
[a]前記転写金型を懸架する冷却ロールが前記転写金型の搬送方向にスライド可能な架台に設置されており、前記架台と前記架台をスライドさせる可動手段が荷重検出器を介して連結されており、前記荷重検出器から得られる前記転写金型に加わる張力が常に所定の範囲内となるように前記可動手段による前記架台のスライド量を調整する制御手段。
[b]前記転写金型の幅方向位置を検出する蛇行検出センサーと、前記架台に設置された前記冷却ロールの角度を調整するロール傾動手段が設置されており、前記蛇行検出センサーから得られる前記転写金型の幅方向位置が常に所定の範囲内となるように前記冷却ロールの傾動量を調整する制御手段。
[c]前記剥離ロールが、前記冷却ロールのロール傾動手段により、前記冷却ロールと同時に角度を調整される制御手段。 - さらに以下の[c1]または[c2]を満たす請求項6に記載の微細構造転写フィルムの製造装置。
[c1]前記加熱ロールと前記転写金型との接触部の幅方向両端部において、幅方向外側でロール径が小さくなるように前記加熱ロールの表面に段差を有する。
[c2]前記転写金型の幅が、前記ニップロールの幅よりも広い。 - 前記架台をスライドさせる可動手段がサーボモーターと送りねじからなる請求項6または7に記載の微細構造転写フィルムの製造装置。
- 前記架台をスライドさせる可動手段が流体圧シリンダからなる請求項6〜8のいずれかに記載の微細構造転写フィルムの製造装置。
- 前記冷却ロールのロール傾動手段が、サーボモーターと送りねじを用いて、前記冷却ロールを支持する一方あるいは両方の軸受を、前記金型の搬送方向に移動させる移動手段からなる請求項6〜9のいずれかに記載の微細構造転写フィルムの製造装置。
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