JP2012209414A - 電子基板およびこれを搭載したインバータ一体型電動圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素で低コストかつレイアウト性の良い構成により、電子部品と基板とのハンダ付け部分の耐久性を高める。
【解決手段】電子基板15を複数の分割基板11,13に分割し、これら複数の分割基板11,13に複数の電子部品を振り分けて搭載し、複数の分割基板11,13の1つである分割基板13を線膨張係数調整基板とし、この分割基板13の線膨張係数を、この分割基板13に搭載される放電抵抗38の線膨張係数に合わせたことを特徴とする。放電抵抗38は、その電極間距離L1が、他の分割基板11に搭載される電子部品48の電極間距離L2よりも大きく、線膨張係数も電子部品48より大きい。そして、この電子基板15をインバータ一体型電動圧縮機のインバータ装置3に適用した。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子基板およびこれを搭載したインバータ一体型電動圧縮機に関するものである。
電子部品が基板に実装される電子基板では、電子部品と基板の線膨張係数(熱膨張率)に大きな差があると、加熱と冷却が繰り返される環境下においては、熱膨張量が異なる電子部品と基板との間で相対的な寸法変化が繰り返されることにより、電子部品の電極(端子)と基板との間のハンダ付け部分に熱応力が加わり、クラック等の欠陥を発生させる虞がある。この傾向は、電子部品の電極間隔が大きく、発熱量が高いもの程顕著になる。
従来では、特許文献1に開示される電子部品の実装方法のように、電子部品の電極に錫(Sn)を含む金属による特殊なメッキ処理を行って表面処理膜を形成した後、電子部品を基板上に搭載してハンダ付けを行い、ハンダ接続部の耐久性を向上させる方法があった。なお、同文献中には、電子部品の電極間隔Lと、基板と電子部品との線膨張係数の差Δaとの積が14ppm・mm以上である電子部品の実装においては、特にハンダ付け部分に加わる熱応力が大きくなる傾向があると記述されている。
また、別な方法として、特許文献2に開示される回路基板のように、電子部品の実装位置の直下に対応する基板領域の内層配線層を除去することにより、電子部品の実装位置における基板と電子部品の線膨張係数差を小さくし、ハンダ付け部分に作用する熱応力を小さくすることが行われていた。
特許文献1,2に開示された方法に依らない場合は、1つの電子部品を、その端子間隔が小さくなるようにサイズダウンし、これを複数にして基板に搭載する方法がある。例えば、1Ωの抵抗を1個搭載する代わりに、0.125Ωの抵抗を8個搭載し、1個あたりの寸法(電極間隔)を小さくすることによって、基板との間の線膨張係数の差を縮めることができる。
特開2004−146649号公報 特開2009−094168号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている電子部品の実装方法では、電子部品の電極(端子)に特殊なメッキ処理を行う必要があるため、電子部品の製造コストが高くなるという難点がある。
また、特許文献2に開示されている回路基板では、電子部品の実装位置の直下に対応する基板領域の内層配線層が除去されるため、内層配線層のレイアウトに制約が加わり、電子基板の設計が困難になる。このため、電子部品が密集して配置されるような電子基板においては実用的ではない。
さらに、端子間隔が小さくなるようにサイズダウンした電子部品を複数にして基板に搭載する方法は、単一の部品を実装するよりも実装面積が増加し、電子基板が大型化するとともに、部品点数、部品種類、ハンダ付け箇所が増大し、製造コストアップとなる。
特に、自動車等の車両の空調装置に用いられるインバータ一体型電動圧縮機では、小型のインバータボックスの内部に、インバータ装置を構成する多数の電子部品を搭載した電子基板が配設され、この電子基板は、エンジンの熱や冷媒の冷熱が繰り返し加わり、かつエンジン振動および車体振動を常に受けるという過酷な条件下に置かれるため、電子部品と基板とのハンダ付け部分の耐久性を確保する必要がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、簡素で低コストかつレイアウト性の良い構成により、電子部品と基板とのハンダ付け部分の耐久性を高めることのできる電子基板およびこれを搭載したインバータ一体型電動圧縮機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
即ち、本発明に係る電子基板の第1の態様は、複数の電子部品が基板に実装される電子基板において、前記基板を、複数の分割基板に分割して電気的に接続し、これら複数の分割基板に前記複数の電子部品を振り分けて搭載し、前記複数の分割基板の少なくとも1つを線膨張係数調整基板とし、この線膨張係数調整基板の線膨張係数を、この線膨張係数調整基板に搭載される電子部品の線膨張係数に合わせたことを特徴とする。
上記構成によれば、線膨張係数調整基板の線膨張係数と、この線膨張係数調整基板に搭載される電子部品の線膨張係数とが一致もしくは近似するため、加熱と冷却が繰り返される環境下においても、電子部品と基板との間で相対的な寸法変化が起こりにくい。したがって、電子部品の電極と基板とのハンダ付け部分に熱応力が加わることを防止し、ハンダ付け部分の耐久性を高めることができる。
しかも、電子基板全体を高価な線膨張係数調整基板にすることなく、線膨張係数の大きな電子部品や、端子間隔の大きい電子部品が搭載される部分のみを線膨張係数調整基板にすることにより、線膨張係数調整基板の使用量を少なくして、電子基板を低コストに構成することができる。
また、本発明に係る電子基板の第2の態様は、前記第1の態様において、前記線膨張係数調整基板に搭載される電子部品は、その電極間距離が、他の分割基板に搭載される電子部品よりも大きいことを特徴とする。
上記構成によれば、電極間距離が大きいことから、一般の基板に搭載されると電極と基板とのハンダ付け部分に熱応力が加わりやすい電子部品が、同一もしくは近似した線膨張係数を持った線膨張係数調整基板に搭載されるため、電極のハンダ付け部分に熱応力が加わることを防止し、ハンダ付け部分の耐久性を高めることができる。
また、本発明に係る電子基板の第3の態様は、前記第1または第2の態様において、前記線膨張係数調整基板に搭載される電子部品は、その線膨張係数が、他の分割基板に搭載される電子部品よりも大きいことを特徴とする。
上記構成によれば、線膨張係数が大きいことから、一般の基板に搭載されると電極と基板とのハンダ付け部分に熱応力が加わりやすい電子部品が、同一もしくは近似した線膨張係数を持った線膨張係数調整基板に搭載されるため、電極のハンダ付け部分に熱応力が加わることを防止し、ハンダ付け部分の耐久性を高めることができる。
また、本発明に係る電子基板の第4の態様は、前記第1から第3のいずれかの態様において、前記複数の分割基板は、本来から別体に構成された組み合わせ基板であり、セットで使用されるものであることを特徴とする。
上記構成によれば、本来から別体に構成された組み合わせ基板のうちの一枚の基板が線膨張係数調整基板に置き代えられるだけなので、新たに基板が増えたり、複数の基板の間を電気的に連結する接続部材が増えたりすることがない。このため、簡素でコストの低い構成によって電子部品と基板とのハンダ付け部分の耐久性を高めることができる。
また、本発明に係るインバータ一体型電動圧縮機は、前記第1から第4の態様に係る電子基板を搭載したことを特徴とする。
このインバータ一体型電動圧縮機によれば、加熱と冷却が繰り返され、かつエンジン振動や車体振動が加わる過酷な条件下においても、電子部品と基板との間で相対的な寸法変化が起こりにくい。このため、電子部品の電極と基板とのハンダ付け部分に熱応力が加わることを防止し、ハンダ付け部分の耐久性、ひいては電子基板の耐久性を高めることができる。
また、本発明に係るインバータ一体型電動圧縮機は、上記の態様に加えて、前記線膨張係数調整基板が、平滑コンデンサと一体的に設けられ、この線膨張係数調整基板に搭載される電子部品は、前記平滑コンデンサの放電抵抗であることを特徴とする。
上記構成によれば、平滑コンデンサの放電抵抗が線膨張係数調整基板に搭載されるため、放電抵抗の大きさや放熱量に拘わらず、放電抵抗と線膨張係数調整基板の線膨張係数を合わせることができ、これによって放電抵抗の電極のハンダ付け部分に熱応力が加わることを防止し、ハンダ付け部分の耐久性を高めることができる。したがって、放電抵抗の容量を大きくすることができ、この大容量の放電抵抗が平滑コンデンサと一体的に設けられるため、平滑コンデンサがインバータ装置から取り外された時には放電抵抗と一体に取り外され、平滑コンデンサに残留している電荷が放電抵抗によって素早く放電される。このため、作業者が感電する懸念を無くして安全性を高めることができる。
また、本発明に係るインバータ一体型電動圧縮機は、上記の態様に加えて、前記線膨張係数調整基板は、前記平滑コンデンサを前記電子基板に固定する樹脂部材の内部に封入されたことを特徴とする。
上記構成によれば、貫通穴を設けることが難しいセラミック基板を線膨張係数調整基板として使用可能になるため、線膨張係数調整基板としての性能を向上させることができる。
以上のように、本発明に係る電子基板は、複数の電子部品が実装される基板を複数の分割基板に分割し、それらの少なくとも1つを線膨張係数調整基板とし、その線膨張係数を、これに搭載される電子部品の線膨張係数に合わせたため、簡素で低コストかつレイアウト性の良い構成により、電子部品と基板とのハンダ付け部分の耐久性を高めることができる。
本発明の実施形態に係る電子基板が適用されたインバータ一体型電動圧縮機の一例を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る電子基板の一実施形態を概念的に示す平面図である。 分割基板の第1の設置構造例を示す斜視図である。 分割基板の第2の設置構造例を示す斜視図である。 図4に示すコネクタ部材の部分縦断面図である。
以下に、本発明の一実施形態について、図1〜図5を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電子基板15が適用されたインバータ一体型電動圧縮機の一例を示す分解斜視図である。このインバータ一体型電動圧縮機1は、例えば自動車の空気調和機に用いられるものであり、アルミニウム合金製のハウジング2の内部に、電動機(非図示)と、電動機に駆動される圧縮機(非図示)と、電動機を制御するインバータ装置3とが内蔵されるものである。
ハウジング2は、電動機を収容する電動機側ハウジング4と、この電動機側ハウジング4の前端開口部を閉塞する形で装着され、内部に圧縮機を収容する図示しない圧縮機側ハウジングと、電動機側ハウジング4の上部に一体に形成されたインバータボックス5とを備えて構成されている。インバータボックス5は、電動機側ハウジング4の上部に一体形成された周壁部6と、この周壁部6の上部開口部にガスケット部材7を介して液密的に被装される蓋部材8とから構成されている。
インバータ装置3は、例えば3枚の分割基板11,12,13からなる電子基板15と、コネクタ部材16(樹脂部材)を介して分割基板11に設置される平滑コンデンサ17およびノイズ抑制用コイル18とを備えて構成されている。分割基板11,12,13は、本来から別体に構成された組み合わせ基板であり、3枚がセットでインバータボックス5に組み込まれることによって電子基板15を構成するものである。分割基板11は、放熱板21およびスペーサ22を介してインバータボックス5の底面に載置され、この分割基板11の上にさらにスペーサ23を介して分割基板12が載置され、4本のビス24が上方から分割基板11,12および放熱板21の各々の四隅とスペーサ22,23とを貫通してインバータボックス5の底面に形成された基板締結ボス25に締結固定される。
コネクタ部材16は、コネクタ端子27,28の挿し込みによって分割基板11に片持ち状に支持され、コネクタ部材16の下面に平滑コンデンサ17とノイズ抑制用コイル18が装着され、コネクタ部材16の上面に分割基板13が設置されている。したがって、分割基板13はコネクタ部材16を介して平滑コンデンサ17と一体的に設けられており、平滑コンデンサ17と共に電子基板15に対して着脱することができる。
電子基板15を構成する分割基板11,12,13には複数の電子部品が振り分けられて搭載されている。例えば分割基板11はパワー基板であり、その下面に電力制御用半導体等の発熱素子31が搭載され、上面には電流検出回路32、電圧検出回路33等が搭載されている。発熱素子31は、分割基板11がインバータボックス5の底面に締結固定された時に放熱板21に当接し、電動機側ハウジング4越しに冷媒によって冷却されるようになっている。一方、分割基板12は、制御用素子34,35,36,37等が搭載されたCPU基板である。また、分割基板13に搭載される電子部品は平滑コンデンサ17の放電抵抗38である。放電抵抗38は、平滑コンデンサ17への電源供給が停止した時に、帯電した電荷を放電させるものである。ここでは、例えば1Wの放電抵抗38が2個搭載されている。
図2に模式的に示すように、分割基板13は分割基板11に対し、バスバーやフレキシブル配線等の電気接続部材41,42によって電気的に接続されている。なお、図2中に分割基板12は省略されている。分割基板11は一般のガラスエポキシ基板等であるのに対し、分割基板13は線膨張係数調整基板であり、その線膨張係数が、分割基板13に搭載される放電抵抗38の線膨張係数に合わせられている。例えば、分割基板13と放電抵抗38の線膨張係数は15〜18ppm/℃程度に設定されている。分割基板11と13には銅箔パターン44,45が形成され、その上から図示しないレジスト塗料が印刷されている。
分割基板13に搭載される放電抵抗38の電極47の電極間距離L1は、分割基板11に搭載される電子部品、例えばチップ抵抗48の電極49の電極間距離L2よりも大きい。例えばチップ抵抗48の電極間距離L2が2.0〜3.0mm程度であるのに対し、1Wの放電抵抗38の電極間距離L1は6.3mmとなっている。また、チップ抵抗48の線膨張係数は、例えば6〜7ppm/℃程度と、放電抵抗38の線膨張係数(15〜18ppm/℃)の半分以下である。放電抵抗38の電極47は分割基板13の銅箔パターン45にハンダ付けされ、チップ抵抗48の電極49は分割基板11の銅箔パターン44にハンダ付けされる。
ところで、分割基板13は、前述したように、平滑コンデンサ17をインバータボックス5内に固定するコネクタ部材16に設置されている。その設置構造としては、図3及び図4に示すものがある。
[分割基板13の第1の設置構造例]
図3は、分割基板13の第1の設置構造例を示す斜視図である。
まず、平滑コンデンサ17、ノイズ抑制用コイル18は、各々のオス端子51,52が、それぞれコネクタ部材16に設けられたメス端子53,54に下方から挿し込まれてハンダ付けされる。一方、2個の放電抵抗38が搭載された分割基板13は、ビス55でコネクタ部材16の上面に締結固定されるとともに、コネクタ部材16の表面に形成された銅箔パターンから起立する2枚の爪状端子56が、分割基板13を下方から貫通し、この爪状端子56が分割基板13の銅箔パターン45にハンダ付けされることによって、搭載された放電抵抗38を平滑コンデンサ17に電気的に接続可能にする。
[分割基板13の第2の設置構造例]
図4は、分割基板13の第2の設置構造例を示す斜視図であり、図5は図4に示すコネクタ部材16の部分縦断面図である。ここにおいて、コネクタ部材16に対する平滑コンデンサ17およびノイズ抑制用コイル18の取付構造は図3と同様である。ここでは分割基板13がコネクタ部材16の内部に封入されている。即ち、分割基板13は、コネクタ部材16の樹脂成形時に一緒に樹脂モールドされている。そして、図5に示すように、分割基板13の表面に敷設された銅箔パターン45と、コネクタ部材16の内部に埋設された金属板からなるバスバー59との間が樹脂材料の内部においてワイヤボンディング60により電気的に接続されている。
上記構成によれば、貫通穴を設けることが難しいセラミック基板を、線膨張係数調整基板である分割基板13として用いることが可能になるため、インバータ装置3の設計自由度を向上させることができる。
以上のように、3つの分割基板11,12,13から構成される電子基板15の1つの分割基板13を線膨張係数調整基板とし、この分割基板13の線膨張係数を、分割基板13に搭載される放電抵抗38の線膨張係数に合わせたため、分割基板13の線膨張係数と放電抵抗38の線膨張係数とが一致もしくは近似している。例えば、両部材13,38の線膨張係数の差Δaが1ppm/℃であるとすれば、放電抵抗38の電極間距離L1が6.3mmなので、前述の特許文献1中において電極のハンダ付け部分の耐久性を高めるための条件式であるΔa×L1<14ppm.mmを大幅に下回る6.3ppm.mmという値が得られる。したがって、インバータ一体型電動圧縮機1の内部のように、加熱と冷却が繰り返され、かつエンジン振動および車体振動を常に受ける過酷な条件下においても、放電抵抗38の電極47と分割基板13とのハンダ付け部分に熱応力が加わることを防止して、ハンダ付け部分の耐久性を良好に確保することができる。
また、電子基板15を構成する3枚の分割基板11,12,13のうちの一枚だけ、しかも一番面積の小さい分割基板13だけを線膨張係数調整基板としたので、電子基板15全体を線膨張係数調整基板とした場合に比べて、高価な線膨張係数調整基板の使用量を少なくし、電子基板15およびインバータ一体型電動圧縮機1を低コストに構成することができる。
このように、線膨張係数調整基板とされた分割基板13に搭載される放電抵抗38は、他の分割基板11,12に搭載される電子部品(例えばチップ抵抗48)よりも、線膨張係数および電極47の距離L1が大きいため、一般の基板(線膨張係数調整基板ではない基板)に搭載されると、電極47と基板とのハンダ付け部分に熱応力が加わりやすいが、同一もしくは近似した線膨張係数を持った線膨張係数調整基板である分割基板13に搭載されるため、電極47のハンダ付け部分に熱応力が加わることを防止し、ハンダ付け部分の耐久性を高めることができる。
また、電子基板15を構成する3枚の分割基板11,12,13は、本来から別体に構成された組み合わせ基板であって、3枚セットでインバータボックス5に組み込まれるものであり、そのうちの1枚である分割基板13だけが線膨張係数調整基板に置き代えられるだけなので、新たに基板が増えたり、複数の基板の間を電気的に連結する接続部材が増えたりすることがない。このため、簡素でコストの低い構成によって放電抵抗38、あるいは他の電子部品と分割基板13とのハンダ付け部分の耐久性を高めることができる。
そして、上記のように構成された電子基板15を搭載したインバータ一体型電動圧縮機1によれば、加熱と冷却が繰り返され、かつエンジン振動や車体振動が加わる過酷な条件下においても、放電抵抗38のような電子部品と基板との間で相対的な寸法変化が起こりにくい。このため、電子部品の電極と基板とのハンダ付け部分に熱応力が加わることを防止し、ハンダ付け部分の耐久性、ひいては電子基板15の耐久性を高めることができる。
また、線膨張係数調整基板である分割基板13を、コネクタ部材16を介して平滑コンデンサ17と一体的に設け、この分割基板13に搭載される電子部品を平滑コンデンサ17の放電抵抗38としたため、放電抵抗38の大きさや放熱量に拘わらず、放電抵抗38と分割基板13の線膨張係数を合わせることができる。これにより、放電抵抗38の電極のハンダ付け部分に熱応力が加わることを防止してハンダ付け部分の耐久性を高めることができる。
したがって、ハンダ付け部分の耐久性を低下させることなく放電抵抗38の容量を大きくすることができ、この大容量の放電抵抗38が平滑コンデンサ17と一体的に設けられるため、平滑コンデンサ17がインバータ装置3から取り外された時には放電抵抗38と一体に取り外され、平滑コンデンサ17に残留している電荷が放電抵抗38によって素早く放電される。このため、作業者が感電する懸念を無くして安全性を高めることができる。
なお、本発明の権利範囲は、上記実施形態の構成のみに限定されることはなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で多様な変更を加えることができる。例えば、上記実施形態では分割基板13のみが線膨張係数調整基板とされ、その線膨張係数が搭載される放電抵抗38に合わせているが、コストが許せば、分割基板11や12も線膨張係数調整基板とし、その線膨張係数を搭載される電子部品の線膨張係数に合わせてもよい。また、線膨張係数調整基板に搭載される電子部品は、放電抵抗38に限らず、他の電子部品にしてもよい。
1 インバータ一体型電動圧縮機
11,12,13 分割基板
15 電子基板
16 コネクタ部材(樹脂部材)
17 平滑コンデンサ
38 放電抵抗(線膨張係数調整基板に搭載される電子部品)
47 電極
L1,L2 電極間距離

Claims (7)

  1. 複数の電子部品が基板に実装される電子基板において、
    前記基板を、複数の分割基板に分割して電気的に接続し、
    これら複数の分割基板に前記複数の電子部品を振り分けて搭載し、
    前記複数の分割基板の少なくとも1つを線膨張係数調整基板とし、
    この線膨張係数調整基板の線膨張係数を、この線膨張係数調整基板に搭載される電子部品の線膨張係数に合わせたことを特徴とする電子基板。
  2. 前記線膨張係数調整基板に搭載される電子部品は、その電極間距離が、他の分割基板に搭載される電子部品よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の電子基板。
  3. 前記線膨張係数調整基板に搭載される電子部品は、その線膨張係数が、他の分割基板に搭載される電子部品よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の電子基板。
  4. 前記複数の分割基板は、本来から別体に構成された組み合わせ基板であり、セットで使用されるものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電子基板。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の電子基板を搭載したことを特徴とするインバータ一体型電動圧縮機。
  6. 前記線膨張係数調整基板は、平滑コンデンサと一体的に設けられ、この線膨張係数調整基板に搭載される電子部品は、前記平滑コンデンサの放電抵抗であることを特徴とする請求項5に記載のインバータ一体型電動圧縮機。
  7. 前記線膨張係数調整基板は、前記平滑コンデンサを前記電子基板に固定する樹脂部材の内部に封入されたことを特徴とする請求項6に記載のインバータ一体型電動圧縮機。
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