JP2012207006A - 血中成長ホルモン増加剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】経口摂取又は経管摂取により簡便に投与でき、継続が容易でかつ安全性の高い血中成長ホルモン増加剤の提供。
【解決手段】カテキン類を有効成分とする血中成長ホルモン増加剤、及び10〜3000mgのカテキン類を4日以上連続して摂取する、血中成長ホルモン増加剤の摂取方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、血中成長ホルモン増加剤に関する。
成長ホルモン(growth hormone)は生体の成長を司る重要な因子であり、脳の視床下部から分泌される成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)の作用を受けて脳下垂体前葉の成長ホルモン分泌細胞(somatotroph)から分泌される。分泌された成長ホルモンは血液によって全身に運ばれ、標的器官に直接的又は間接的に作用する。間接的に作用する場合は、成長ホルモンが肝臓などに作用した後、インスリン様成長因子−1(ソマトメジンC)を分泌させ、標的器官に働きかける。
また、血中の成長ホルモンの濃度は加齢と共に低下することが知られており、成長ホルモンが欠乏すると、免疫力の低下、創傷治癒の遅延、毛髪の減少、性欲の低下、社交性の低下などを惹起することが知られている(非特許文献1)。
このような成長ホルモンの欠乏に対して成長ホルモン補充療法が適用され、免疫力の向上、創傷治癒の改善、発毛の促進等の改善効果が報告されている。しかしながら、成長ホルモン補充療法においては、皮下注射により成長ホルモンを投与するため、患者への負担が大きく、治療を継続する上で障害となっている。
成長ホルモンを増加させる方法としては、運動が知られている。18〜30歳の男性が、平均119kgものペンチプレスを実施するなどの筋力トレーニングを行うと、血中の成長ホルモンが増加することが報告されている(非特許文献2)。しかし、このような運動を行うには頑強な肉体が必要であり、対象者が極めて一部に限定されるのは言うまでもない。また軽い強度の自転車運動を実施させる試験を行った結果、成長ホルモンの増加は認められなかったとの報告もされている(非特許文献3)。このように、運動により成長ホルモンを増加させるのは容易ではない。
一方、お茶やその成分に関するさまざまな生理作用として、がん予防、動脈硬化の進展抑制、抗糖尿病、血中コレステロールの低下作用などが報告されている(非特許文献4)。しかしながら、カテキン類が血中成長ホルモンに及ぼす作用についてこれまで全く知られていない。
深井ら,"Modern Physician."(中高年に対するホルモン補充療法の意義),Vol.27,No.8,p.1043−1047 Durand RJ et al.,"Medicine & Science in Sports Exercise."(Hormonal responses from concentric and eccentric muscle contractions.),35(6),p.937−943,2003 Felsing NE et al.,"Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism."(Effect of low and high intensity exercise on circulating growth hormone in men.),75(1),p.157−162,1992 竹下尚男ら,「薬理と治療」(茶カテキンを高濃度に含有するノンカフェイン飲料の効果),Vol.36,no.8,p.767-776,2008
本発明の課題は、経口摂取又は経管摂取により簡便に投与でき、継続が容易で安全性の高い血中成長ホルモン増加剤を提供することにある。
本発明者らは、天然由来の成分について種々検討したところ、意外にも、カテキン類が優れた血中成長ホルモン増加作用を有することを見出した。
すなわち、本発明は、カテキン類を有効成分とする血中成長ホルモン増加剤、及び 10〜3000mgのカテキン類を4日以上連続して摂取する、血中成長ホルモン増加剤の摂取方法を提供するものである。
本発明によれば、経口摂取又は経管摂取により簡便に投与でき、継続が容易でかつ安全性の高い血中成長ホルモン増加剤が提供される。また、本発明の血中成長ホルモン増加剤を摂取することで、免疫力の向上、創傷治癒の改善、発毛の促進等の成長ホルモンの低下に伴う諸症状を予防改善することが期待される。
試験例における血中成長ホルモン濃度の推移を示す図である。 試験例における血中成長ホルモン濃度積算値を示す図である。
先ず、本明細書で使用する用語について説明する。
本発明において「血中成長ホルモン増加剤」とは、哺乳動物特にヒトにおいて成長ホルモンの内因性放出を、直接又は間接に刺激又は増加させる外因的に投与される薬剤、もしくは、成長ホルモンの内因性分解を、直接又は間接に抑制又は低下させる外因的に投与される薬剤を意味する。
本発明における「カテキン類」とは、カテキン、カテキンガレート、ガロカテキン及びガロカテキンガレート等の非エピ体カテキン類と、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレート等のエピ体カテキン類を併せての総称であり、本発明においてはこれらのうちの少なくとも1種の非重合体カテキン類を含有すればよい。なお、カテキン類の含有量は、上記8種の非重合体カテキン類の合計量に基づいて定義される。
本発明に使用するカテキン類は、一般的には茶葉から抽出した茶抽出物、その濃縮物又はそれらの精製物に含まれているため、これらから得られるものが好ましく使用される。ここで、「茶抽出物」とは、茶葉から水又は親水性有機溶媒を用いて抽出したものであって、濃縮や精製操作が行われていないものをいう。なお、親水性有機溶媒として、例えば、エタノール等のアルコールを使用することができる。また、抽出にはニーダーやカラムを使用することができる。
また、「茶抽出液の濃縮物」とは、茶葉から水又は親水性有機溶媒により抽出した茶抽出物から溶媒の少なくとも一部を除去してカテキン類の濃度を高めたものをいい、例えば、特開昭59−219384号公報、特開平4−20589号公報、特開平5−260907号公報、特開平5−306279号公報等に記載の方法により調製することができる。
更に、「茶抽出物の精製物」は、溶剤や吸着剤を用いて茶抽出物又はその濃縮物を処理し固形分中のカテキン類の純度を高めたものをいい、例えば、特開2004−147508号公報、特開2007−282568号公報、特開2006−160656号公報、特開2008−079609号公報等に記載の方法により調製することができる。
抽出に使用する茶葉としては、例えば、Camellia属、例えばC.sinensis及びC.assamica、やぶきた種又はそれらの雑種から選ばれる茶樹が挙げられる。茶葉は、その加工方法により、不発酵茶、半発酵茶、発酵茶に大別することができる。不発酵茶としては、例えば、煎茶、番茶、碾茶、釜入り茶、茎茶、棒茶、芽茶等の緑茶が例示される。また、半発酵茶としては、例えば、鉄観音、色種、黄金桂、武夷岩茶等の烏龍茶が例示される。更に、発酵茶としては、ダージリン、アッサム、スリランカ等の紅茶が例示される。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明は、カテキン類を有効成分とする血中成長ホルモン増加剤に関する。カテキン類としては、非重合体カテキン類が好ましい。
本発明の血中成長ホルモン増加剤は、十分に血中成長ホルモンを増加させる効果を奏するという観点より、カテキン類を10〜3000mg含有することが好ましく、200〜2000mgがより好ましく、300〜1500mgが更に好ましく、400〜1300mgが更に好ましく、500〜1200mgが殊更に好ましい。
また、血中成長ホルモン増加剤中のカテキン類の含有量は、その使用形態により異なるが、食品やペットフード等の場合、通常0.01〜5質量%、更に0.05〜5質量%、殊更に0.1〜1質量%とするのが好ましい。上記以外の医薬品、例えば上述の経口用固形製剤の場合は、通常0.01〜95質量%、更に5〜50質量%、殊更に10〜30質量%とするのが好ましい。また、経口用又は経管用の液体製剤の場合は、0.01〜5質量%、更に0.05〜5質量%、殊更に0.1〜1質量%とするのが好ましい。
本発明の血中成長ホルモン増加剤の摂取量は、有効成分量として、一日あたり10〜3000mgとするのが好ましく、100〜2000mgがより好ましく、250〜1200mgとするのが更に好ましい。前記投与量は体重60kgの成人を標準とするものであるが、摂取する対象の年齢、体重、症状の程度等によって適宜調整することができる。
本発明の血中成長ホルモン増加剤の摂取方法は食事時や食間、運動の前後など、特に限定なく摂取することが可能である。また、1回で摂取してもよく、複数回に分けて自由に摂取してもよい。
また、本発明の血中成長ホルモン増加剤の摂取期間は特に限定されないが、継続して摂取することが好ましく、十分に血中成長ホルモンを増加させる効果を奏するという観点より、4日以上連続して摂取することがより好ましく、7日以上連続して摂取することが更に好ましく、14日以上連続して摂取することが殊更に好ましい。
また、本発明の血中成長ホルモン増加剤は、通常の日常生活における摂取で血中成長ホルモンを増加することができるが、更に運動と組み合わせて摂取することにより血中成長ホルモンの増加をより一層促進することができる。
運動負荷は、ウォーキングやジョギングなどの低度〜中度のもので十分であり、強度が3〜6メッツであることが好ましく、3〜4メッツが更に好ましい。なお、4メッツとは座位安静時のエネルギー消費量の4倍のエネルギーを消費させる強度の運動をいう。厚生労働省が提言している“健康づくりのための運動指針2006”では、3メッツの運動は軽い筋力トレーニング、バレーホール、歩行であり、4メッツの運動は速歩、ゴルフ、自転車こぎ、子供と遊ぶ、6メッツの運動は軽いジョギング、エアロビクス、階段昇降などの強度とされている。
前述のように、本発明の血中成長ホルモン増加剤は自由に摂取することが可能であるが、血中成長ホルモン増加効果を効果的に発揮させるために、1日あたりの有効量を摂取してから、120分以内に前記強度の運動を開始することが好ましく、60分以内がより好ましく、30分以内が更に好ましい。
運動は日常の生活に組み込むことが可能な時間行えばよく、前記強度の運動を1日あたり5分以上行うことが好ましく、10分以上行うことがより好ましく、20分以上行うことが更に好ましい。運動は一度に実施しても、複数回に分割しても良く、その日の都合に合わせて調整することができる。
本発明の血中成長ホルモン増加剤は、血中の成長ホルモンを増加させることができる。したがって、本発明の血中成長ホルモン増加剤は、成長ホルモンの低下に伴う諸症状の予防改善に有効である。
本発明の血中成長ホルモン増加剤を医薬品の有効成分として配合して使用する場合は、例えば、錠剤、顆粒剤等の経口用固形製剤や、内服液剤、シロップ剤、経口用経腸栄養剤等の経口用液体製剤、及び経管用経腸栄養剤等の経管用液体製剤等とすることができる。なお、経口用固形製剤は、カテキン類に賦形剤、必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤等を加えて常法により製造することができる。また、経口用液体製剤及び経管用液体製剤は、矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯味剤等を加えて常法により製造することができる。
また、本発明の血中成長ホルモン増加剤を飲食品の有効成分として使用する場合には、例えば、各種飲料、ゼリー状食品、ヨーグルト、各種スナック類、焼菓子、揚菓子、ケーキ類、チョコレート、ガム、飴、スープ類、麺類、米飯類等の食品形態とすることができ、また特定保健用飲食品等の特別用途飲食品や機能性食品の有効成分として使用することもできる。そして、血中成長ホルモン増加剤は、血中成長ホルモンの増加をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した食品、特定保健用飲食品等の特別用途飲食品、機能性食品、病者用食品、特定保健用食品に応用できる。
このうち飲料の形態が好ましく、例えば、緑茶、烏龍茶、紅茶等の茶系飲料、ソフトドリンクである炭酸飲料、果実エキス入り飲料、野菜エキス入りジュースやニアウォーター、スポーツドリンク、アイソトニック飲料、ダイエット飲料等の非茶系飲料とすることができ、これらは容器に詰めた容器詰飲料の形態とするのが好ましい。
また、飲食品は、カテキン類と一般飲食品に用いられる種々の原料を配合し常法により製造することができる。
上記飲料は、容器に充填した容器詰飲料とするのが好ましく、容器詰飲料としては、例えば、特許第3742094号明細書記載の非茶系容器詰飲料、特開2002−272373号公報記載の茶系容器詰飲料が例示できる。
また、本発明の血中成長ホルモン増加剤を飼料の有効成分として配合して使用する場合には、例えば牛、豚、鶏、羊、馬等に用いる家畜用飼料、ウサギ、ラット、マウス等に用いる小動物用飼料、マグロ、ウナギ、タイ、ハマチ、エビ等に用いる魚介類用飼料、犬、猫、小鳥、リス等に用いるペットフード等が挙げられる。なお、飼料は、カテキン類の他に、牛、豚、羊等の肉類、蛋白質、穀物類、ぬか類、粕類、糖類、野菜、ビタミン類、ミネラル類等一般に用いられる飼料原料、更に一般的に飼料に使用されるゲル化剤、保型剤、pH調整剤、調味料、防腐剤、栄養補強剤等を必要に応じて配合して常法により製造することができる。
以下、本発明を更に詳しく説明するため、本発明剤につき行った試験例を挙げ、また本発明剤の調製例を実施例として挙げる。
試験例
(1)試験飲料
被験飲料として500mLあたりカテキン類を539.9mg含む飲料(以下、「カテキン飲料」という)を用い、プラセボとしてカテキン類を含まない飲料(以下、「プラセボ飲料」という)を用いた。本試験で使用した試験飲料の組成を表1に示す。なお、プラセボ飲料は、風味、外観を被験飲料と同等とするために香料及び着色料で調整を行った。
(2)被験者
26〜46歳の健常成人男性10名を、各5名の2群に分けて、それぞれカテキン飲料及びプラセボ飲料の摂取試験を行った。10名の内5名は、最初にカテキン飲料で試験を行い、その後、1週間〜3週間の休止期間を経て、プラセボ飲料で試験を行った。残りの5名は試験に用いる飲料の順番を逆にし、プラセボ飲料で試験を行った後、1週間〜3週間の休止期間を経て、カテキン飲料で試験を行った。
Figure 2012207006
(カテキン類の測定)
メンブランフィルター(0.8μm)でろ過した飲料を試料として、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム(L−カラムTM ODS、4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着した高速液体クロマトグラフ(型式SCL−10AVP、島津製作所製)を用いて、カラム温度35℃でグラジエント法により分離し、定量した。移動相A液としては酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶液を、B液としては酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリル溶液を用い、試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で測定を行った。
(3)試験方法
1日目の午後、被験者は一定の環境に調節された試験室に入室し(室温25℃、相対湿度40%)、試験飲料を摂取した後、後述の方法により定めた4メッツ相当の運動負荷率によるエルゴメーター(COMBI WELLNESS社製、エアロバイクXL II)による運動を20分間実施した。2日目の午後、1日目と同様に試験室において試験飲料の摂取と運動を実施した。3日目の午後、試験飲料の摂取を行い、運動は行わなかった。その日の夕食は21時迄に終了し、就寝まで水以外の飲食を控えた。4日目の朝、被験者は絶食絶水の状態で試験室に入室し、上腕屈側部の静脈より採血した。得られた血液は氷上で保管した後、遠心分離(4℃、3000rpm、15分)して血漿を採取した。得られた血漿は測定まで冷凍保管した。
被験者は採血を行った後、試験飲料を摂取し、前述と同様の4メッツ相当の運動を20分間実施した。運動終了直後、運動終了30分後、及び運動終了90分後に採血を行った。なお、試験1日目から、アルコール類、並びにカテキン類とカフェインを豊富に含む食品の摂取を禁止した。プロトコール以外の運動も禁止した。
(運動負荷率)
運動負荷は、被験者ごとに4メッツに相当する運動負荷率を決定し、試験飲料評価時の運動強度とした。被験者は30分間椅子に座った状態で安静にし、呼気マスクと心拍モニター用のイヤーセンサーを装着した。その後、呼吸代謝測定装置(MEDGRAPHICS社製、VO2000)を用いて安静時代謝測定を行った。その後、エルゴメーターに乗り、漸増負荷試験を実施して運動時代謝測定を実施した。
運動は被験者の心拍数が85%年齢予測最大心拍に到達した時点で終了した。年齢予測最大心拍は次の式で求めた。
年齢予測最大心拍=220−年齢
そして、漸増負荷試験の結果から運動負荷率と運動時のエネルギー消費量の関係について散布図を描き、運動負荷率とエネルギー消費量の相関を求めた。安静時及び運動時のエネルギー消費量は、酸素摂取量と二酸化炭素排泄量のデータから次の式によって導き出した。
エネルギー消費量[kcal/day]
=(3.796×酸素摂取量[mL/min]+1.214×二酸化炭素排泄量[mL/min])×1.44
得られた運動負荷率とエネルギー消費量の相関式に、安静時のエネルギー消費量の4倍の値を適用し、相当する運動負荷率を決定した。
(血中成長ホルモン)
血中成長ホルモンの測定は、得られた血漿よりRIA固相法で行った。本試験における血中成長ホルモン濃度の推移を図1に示し、血中成長ホルモン濃度積算値を図2に示す。図1中、「Pre」は4日目の試験飲料摂取前の値を示し、「Ex」は運動終了直後を示し、「Ex0.5h」は運動終了から30分経過後を示し、「Ex1.5h」は運動終了から90分経過後を示す。また、図2において、「Pre」を-0.333h (-20分)として血中成長ホルモンの濃度の曲線下面積より血中成長ホルモン濃度積算値を計算した。図1の血中成長ホルモン濃度の統計処理は、反復測定の分散分析により実施した。図2の血中成長ホルモン分泌量の統計処理は、対応のあるt検定により実施した。図1中の各プロットにおける血中成長ホルモン濃度(ng/mL)を表2に示す。
Figure 2012207006
図1のPreから、前日からカテキン類を摂取することにより、血中成長ホルモンの濃度が増加することが分かった。当日カテキン類を摂取することにより、血中成長ホルモン濃度がさらに上昇し、血中成長ホルモンの分泌量が有意に促進されることが図1から示される。また、プラセボ群は運動終了30分後から90分後にかけて血中成長ホルモン濃度が元の値にまで低下するのに対し、カテキン群は血中成長ホルモン濃度が一定に維持され、血中成長ホルモンの増加が持続されることが示される。
図2から、カテキン群の血中成長ホルモン濃度積算値は、プラセボ群に比して1.7倍であった。
以上より、カテキン類を摂取することにより、ヒトにおける血中成長ホルモン増加効果が認められた。
(調製例1)血中成長ホルモン増加用チュアブル錠剤
アスコルビン酸180mg、クエン酸50mg、アスパルテーム12mg、ステアリン酸マグネシウム24mg、結晶セルロース120mg、乳糖274mg、テアフラン90S 1200mg(伊藤園製、カテキン類540mgを含有)で、日本薬局方(製剤総則「錠剤」)に従って錠剤を製造し、カテキン類を含有するチュアブル錠剤を得た(カテキン類濃度29質量%)。
(調製例2)血中成長ホルモン増加用錠剤
下記処方に基づいて、常法により0.3gの錠剤を調製した(カテキン類濃度16質量%、カテキン類含有量48mg)。成分配合量(質量%):ポリフェノン70S(三井農林製、カテキン類80質量%含有)20、リンゴ酸ナトリウム20、パラチノース20、アスコルビン酸20、ビタミンミックス(日本香料薬品社製)5、結晶セルロース5、ショ糖エステル4、二酸化ケイ素1、卵殻カルシウム5。
(調製例3)血中成長ホルモン増加用容器詰飲料
表3に示す処方で、血中成長ホルモン増加用容器詰飲料を調製した。緑茶飲料中のカテキン類濃度は541.1mg/500mL、烏龍茶飲料中のカテキン類濃度は541.9mg/500mLであった。また、本容器詰飲料におけるカテキン類の組成を表4に示す。本飲料の保存安定性及び風味は良好であった。
Figure 2012207006
Figure 2012207006
(調整例4)血中成長ホルモン増加用経腸栄養剤(濃厚流動食)
表5に示した配合で、本発明品を常法に従いレトルトに密封後、高圧蒸気滅菌し、調製した(カテキン類濃度0.11質量%)。ミネラル類は、Na、K、Ca、Mg、P、Cl、Fe等の有機又は無機塩混合物、ビタミン類は、ビタミンA、D、E、ビタミンB1、B2、B6、B12、C、ナイアシン、パントテン酸等の混合物を、国民栄養所要量に合致した量用いた。
Figure 2012207006

Claims (9)

  1. カテキン類を有効成分とする血中成長ホルモン増加剤。
  2. カテキン類が非重合体カテキン類である、請求項1に記載の血中成長ホルモン増加剤。
  3. カテキン類を10〜3000mg含有する、請求項1又は2記載の血中成長ホルモン増加剤。
  4. カテキン類を1日当たり10〜3000mg摂取する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の血中成長ホルモン増加剤。
  5. 10〜3000mgのカテキン類を4日以上連続して摂取する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の血中成長ホルモン増加剤。
  6. カテキン類の摂取と運動強度3〜6メッツの運動を併用する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の血中成長ホルモン増加剤。
  7. カテキン類の摂取後、120分以内に運動強度3〜6メッツの運動を開始する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の血中成長ホルモン増加剤。
  8. 10〜3000mgのカテキン類を4日以上連続して摂取する、血中成長ホルモン増加剤の摂取方法。
  9. カテキン類の摂取と運動強度3〜6メッツの運動を併用する、請求項8記載の血中成長ホルモン増加剤の摂取方法。
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