JPH11302168A - グルコース吸収阻害剤 - Google Patents

グルコース吸収阻害剤

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Publication number
JPH11302168A
JPH11302168A JP10125391A JP12539198A JPH11302168A JP H11302168 A JPH11302168 A JP H11302168A JP 10125391 A JP10125391 A JP 10125391A JP 12539198 A JP12539198 A JP 12539198A JP H11302168 A JPH11302168 A JP H11302168A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tea
epicatechingallate
inhibitor
glucose absorption
glucose
Prior art date
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Abandoned
Application number
JP10125391A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Shimizu
誠 清水
Masahiko Hara
征彦 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Norin Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Norin Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Norin Co Ltd filed Critical Mitsui Norin Co Ltd
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Publication of JPH11302168A publication Critical patent/JPH11302168A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 腸管でのグルコース吸収を抑制し、肥満や糖
尿病などの治療等に有効な物質を天然物の中から見出し
て提供すること。 【解決手段】 エピカテキンガレートを有効成分として
含有するグルコース吸収阻害剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グルコース吸収阻
害剤に関し、詳しくはポリフェノール類の1種であるエ
ピカテキンガレートを有効成分として含有するグルコー
ス吸収阻害剤に関する。
【0002】
【従来の技術】「飽食の時代」と呼ばれる現代では、肥
満やそれに付随する生活習慣病が大きな社会問題となっ
ている。しかし、従来の肥満や糖尿病などの治療には、
厳しい食事制限が課せられており、患者の生活および心
理上の大きなストレスとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】人体に摂取された糖類
は、腸管においてグルコースに分解され、吸収される。
したがって、腸管でのグルコース吸収を抑制すること
は、食欲を適度に満足させつつ肥満を抑制することがで
き、また糖尿病の治療にも効果があるものと考えられ
る。このようなことから、これまでに幾つかのグルコー
ス吸収阻害剤が開発されているが、副作用が心配される
ものも多く、人体に害のない薬剤の開発が強く望まれて
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
目的とする薬効を有する物質を天然物の中から検索すべ
く鋭意検討を行った。その結果、茶の成分であるポリフ
ェノールが腸管でのグルコース吸収を抑制する作用があ
ることを見出し、この知見に基づいて本発明に到達し
た。すなわち、本発明はエピカテキンガレートを有効成
分として含有するグルコース吸収阻害剤である。
【0005】
【発明の実施の形態】エピカテキンガレートは、茶に含
まれるポリフェノール類の1種であり、大黄などにも含
まれていることが知られている。エピカテキンガレート
は、例えば紅茶、プアール茶などの発酵茶、ウーロン
茶、包種茶などの半発酵茶、緑茶、釜煎り緑茶、ほうじ
茶などの不発酵茶並びにこれらの混合物を原料として得
ることができる。すなわち、茶葉を水、熱水、有機溶
媒、含水有機溶媒などで抽出し、得られた抽出物を粗精
製物として用いる他、該抽出物を有機溶媒分画や吸着樹
脂などを用いて所望の程度に精製したものを使用するこ
とができる。これらの方法については、例えば特開昭5
9−219384号公報、同60−13780号公報、
同61−130285号公報、特開平4−20589号
公報、同5−260907号公報等に詳細が記載されて
いる。
【0006】エピカテキンガレートには、下記の式
(1)で表され、異性体が存在するが、本発明にはこれ
らを単独でもしくは混合物の形で使用することができ
る。さらには、エピカテキンガレートを含む市販品を入
手することができ、これを用いてもよい。
【0007】
【化1】
【0008】エピカテキンガレートをグルコース吸収阻
害剤として用いるにあたり、希釈剤、増量剤、賦形剤な
どを適宜組み合わせて用いることができる。薬剤の形態
は任意であり、例えば液剤、散剤、錠剤、カプセル剤な
どがある。薬剤中のエピカテキンガレートの量は、使用
目的等を考慮して決定すればよいが、通常は50〜10
00mg/ml、好ましくは100〜600mg/ml
である。なお、エピカテキンガレートは、日常的に飲用
されている茶の成分であることから、安全性の点で何ら
心配がなく、この量を超えて投与したり、長期間にわた
って連続的に投与することもできる。また、この薬剤は
治療を目的として用いられる他、肥満や糖尿病などの予
防のために投与することもできる。また、食品(例えば
パン、シリアル、麺類、菓子類、米・いも等の加工製品
等)に0.2〜1.0%程度の割合で添加することもで
きる。エピカテキンガレートを含む本発明の薬剤は、1
日1回もしくは数回に分けて投与する。長期間投与を続
けても弊害はない。
【0009】
【実施例】以下に、本発明を実施例により詳しく説明す
るが、本発明はこれらによって制限されるものではな
い。 実施例1 ヒト腸管由来培養細胞 Caco-2をプレート上で約10日
間単層培養し、分化させた。培地として10%牛胎児血
清(fetal calf serum) を含むDMEM培地を使用した。分
化させた Caco-2に100μg/mlの茶ポリフェノー
ルを添加して15分間プレインキュベートし、その後3H
標識したグルコースを加えて10分間インキュベートし
た。細胞内に取り込まれた3H量を測定することにより、
グルコースの輸送量を算出した。なお、対照には、3H標
識したアミノ酸あるいはジペプチドを用いた。結果を図
1に示す。図は対照に対する相対値(%)で示したもの
であり、図中のEGCgはエピガロカテキンガレート、ECg
はエピカテキンガレート、EGC はエピガロカテキン、EC
はエピカテキン、C はカテキン、TFs は粗テアフラビ
ン、TRはテアルビジンを示す。図から明らかなように、
各種茶ポリフェノールの中でエピカテキンガレートだけ
がグルコースの輸送を特異的に阻害した。
【0010】次に、分化させた Caco-2に200μg/
mlまでの所定量のエピカテキンガレートを添加し、上
記と同様にしてグルコースの輸送量を算出した。結果を
図2に示す。この図から明らかなように、エピカテキン
ガレートの作用は濃度に依存するものであることがわか
る。
【0011】実施例2 ウサギ小腸上皮細胞を緩衝液中でホモジナイズし、1M
のMgCl2 を加えて静置後、3300×gで15分間遠心
分離を行い、上清を取り除いたのち、さらに6000×
gで15分間遠心分離を行い、上清を取り除いて小腸刷
子縁膜小胞(BBMV) を得た。この BBMV は、タンパク質
濃度が10mg/mlになるように調整した。BBMVに0
〜200μg/mlのエピカテキンガレートを含む
3H〕グルコース溶液を加え、15秒間放置後、細胞内
に取り込まれた3H量を測定することによってグルコース
の輸送量を算出した。結果を図3に示す。図は対照に対
する相対値(%)で示したものである。図から明らかな
ように、エピカテキンガレートは濃度依存的にグルコー
スの輸送を阻害した。
【0012】
【発明の効果】本発明のグルコース吸収阻害剤は、日常
相当量飲用されている天然物を主成分としているため、
薬剤はもとより食品に添加して用いても、人体に対する
副作用の心配がない。それ故、本発明により、有用なグ
ルコース吸収阻害剤が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Caco−2細胞内へのグルコース取り込みに対
する茶ポリフェノールの影響を示す。
【図2】 Caco−2細胞内へのグルコース取り込みに対
するエピカテキンガレートの影響を示す。
【図3】 ウサギ小腸上皮細胞内へのグルコース取り込
みに対するエピカテキンガレートの影響を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エピカテキンガレートを有効成分として
    含有するグルコース吸収阻害剤。
JP10125391A 1998-04-21 1998-04-21 グルコース吸収阻害剤 Abandoned JPH11302168A (ja)

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JP10125391A JPH11302168A (ja) 1998-04-21 1998-04-21 グルコース吸収阻害剤

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JP10125391A JPH11302168A (ja) 1998-04-21 1998-04-21 グルコース吸収阻害剤

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JPH11302168A true JPH11302168A (ja) 1999-11-02

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JP10125391A Abandoned JPH11302168A (ja) 1998-04-21 1998-04-21 グルコース吸収阻害剤

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JP (1) JPH11302168A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005044290A1 (ja) 2003-11-05 2005-05-19 Nichirei Foods Inc. グルコース吸収阻害剤およびその製造方法
JP2007269677A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Mitsui Norin Co Ltd 糖化ヘモグロビン上昇抑制剤
JP2010159283A (ja) * 2010-03-19 2010-07-22 Toyo Shinyaku Co Ltd プロアントシアニジン含有組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005044290A1 (ja) 2003-11-05 2005-05-19 Nichirei Foods Inc. グルコース吸収阻害剤およびその製造方法
JP2007269677A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Mitsui Norin Co Ltd 糖化ヘモグロビン上昇抑制剤
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