JP2023160181A - オルニチン血中濃度向上剤 - Google Patents

オルニチン血中濃度向上剤 Download PDF

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Abstract

【課題】オルニチンを摂取する場合に、オルニチンの血中濃度を向上させる素材を提供する。【解決手段】カテキン類を有効成分とし、オルニチン又はその塩と共に使用されるオルニチン血中濃度向上剤。【選択図】なし

Description

本発明は、オルニチンを摂取する場合に、オルニチンの血中濃度を向上させる、オルニチン血中濃度向上剤に関する。
L-オルニチンはアミノ酸の一種であるが、生体内では遊離の非タンパク構成アミノ酸として存在している。経口摂取したL-オルニチン又はその塩は体内に吸収されるため、動物やヒトでも経口摂取において様々な生理作用が確認されている。例えば、1)下垂体を刺激し成長ホルモンの分泌を促進させることにより、タンパク合成を高めること(非特許文献1)、筋肉増強作用を有すること(非特許文献2)、2)熱傷による胸腺重量の低下を抑制する(非特許文献3)、デキサメタゾン投与により活性低下したマクロファージの活性が増強(TNF-α産生促進)する(非特許文献4)、肝細胞癌を移植された動物に対してマクロファージによる腫瘍細胞分裂抑制活性やNK細胞における細胞傷害活性を上昇させる(非特許文献5)、といった免疫増強作用を有すること、3)傷害を受けた腸管の修復を促すこと(非特許文献6、7)、4)コラーゲン合成促進作用や創傷回復促進作用(非特許文献8)に起因すると考えられる肌質(顔色、肌のしわ、肌のはり)を向上し(非特許文献9)、肌の主観的な調子(不調、乾燥感)の向上や肌の粘弾性の向上や隠れジミを低減すること(非特許文献10)、5)抗ストレス作用(コルチゾールやコルチコステロンの分泌を抑制作用)(非特許文献11、12)に基づく睡眠と目覚めを改善すること(非特許文献13)、6)血中GLP-1やインスリン濃度を上昇させること(非特許文献14)、等が報告されている。
したがって、摂取されたオルニチンの血中濃度を高めることは、オルニチンの各種生理作用を有効に発揮させる点で意義があると考えられる。
一方で、非特許文献15には、3.0g/日のオルニチン塩酸塩を3カ月間経口摂取した場合、血漿中オルニチンのベース濃度は上昇せずむしろ低下すること、が開示されている。
したがって、オルニチンを継続経口摂取したとしても、上記の各種生理作用が効果的にに発揮されるとは必ずしも言えないと考えらえる。
カテキン類とオルニチンとの併用については、カテキン類単独又はオルニチン単独の場合と比べて、肝細胞におけるアンモニア代謝が顕著に向上することが報告されている(特許文献1)。しかしながら、カテキン類をオルニチンと併用した場合に、血中のオルニチン濃度が向上することは全く知られていない。
特許第6469283号公報
Nutrition Research. vol.10 239-245, 1990 臨床スポーツ医学. vol.22(7) 798-803, 2005 Nutrition. Vol.15(10) 773-777, 1999 Journal of leukocyte Biology. vol.67(6) 834-840, 2000 Clinical Science. vol.97(6) 657-669, 1999 Critical Care Medicine. vol.26(1) 120-125, 1998 Transplantation. vol.63(5) 636-639, 1997 Journal of Surgical Research. vol.106(2) 299-302, 2002 食品と開発. vol.40(11) 62-64, 2005 アミノ酸研究. vol.6(1) 43-45, 2012 Neuroscience Letters. vol.506(2) 287-291, 2012 BioPsychoSocial Medicine. vol.7(1) 6, 2013 Nutrition Journal. vol.13 53, 2014 Scientific Reports. Vol.6 34665, 2016 Jpn Pharmacol Ther(薬理と治療)vol.41 No.8 779-787,2013
本発明は、オルニチンを摂取する場合に、オルニチンの血中濃度を向上させる素材を提供することに関する。
本発明者らは、オルニチンを摂取する場合に、カテキン類をオルニチンと併用することにより、意外にもオルニチンの血中濃度が高められることを見出した。
すなわち、本発明は、以下に1)~4)に係るものである。
1)カテキン類を有効成分とし、オルニチン又はその塩と共に使用されるオルニチン血中濃度向上剤。
2)カテキン類及びオルニチン又はその塩を組み合わせてなるオルニチン血中濃度向上剤。
3)カテキン類を有効成分とし、オルニチン又はその塩と共に使用されるオルニチン血中濃度向上用食品。
4)カテキン類及びオルニチン又はその塩を組み合わせてなるオルニチン血中濃度向上用食品。
本発明によれば、オルニチンを摂取する場合に、オルニチンの血中濃度を向上させることができ、オルニチンが有する各種生理作用を有効に発揮させることが可能となる。
I期摂取期間及びII期摂取期間の概略を示す図。 カテキン類とオルニチンの併用摂取による血中オルニチンの濃度。 カテキン類の摂取による血中オルニチンの存在比。
本発明における「カテキン類」とは、カテキン(C)、ガロカテキン(GC)、カテキンガレート(Cg)、ガロカテキンガレート(GCg)等の非エピ体カテキン類と、エピカテキン(EC)、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキンガレート(ECg)、及びエピガロカテキンガレート(EGCg)等のエピ体カテキン類を併せた総称であり、本発明においてはこれらのうちの少なくとも1種の非重合体カテキン類を含有すればよい。 なお、本発明おいて、カテキン類の含有量は、当該8種の非重合体カテキン類の合計量に基づいて定義される。
本発明に使用するカテキン類は、一般的には茶葉から抽出した茶抽出物、その濃縮物又はそれらの精製物に含まれているため、これらから得られるものが好ましく使用される。 ここで、「茶抽出物」とは、茶葉から水又は親水性有機溶媒を用いて抽出したものであって、濃縮や精製操作が行われていないものをいう。なお、親水性有機溶媒として、例えば、エタノール等のアルコールを使用することができる。また、抽出にはニーダーやカラムを使用することができる。また、「茶抽出液の濃縮物」とは、茶葉から水又は親水性有機溶媒により抽出した茶抽出物から溶媒の少なくとも一部を除去してカテキン類の濃度を高めたものをいい、例えば、特開昭59-219384号公報、特開平4-20589号公報、特開平5-260907号公報、特開平5-306279号公報等に記載の方法により調製することができる。更に、「茶抽出物の精製物」は、溶剤や吸着剤を用いて茶抽出物又はその濃縮物を処理し固形分中のカテキン類の純度を高めたものをいい、例えば、特開2004-147508号公報、特開2007-282568号公報、特開2006-160656号公報、特開2008-079609号公報等に記載の方法により調製することができる。
抽出に使用する茶葉としては、例えば、Camellia属、例えばC.sinensis及びC.assamica、やぶきた種又はそれらの雑種から選ばれる茶樹が挙げられる。茶葉は、その加工方法により、不発酵茶、半発酵茶、発酵茶に大別することができる。不発酵茶としては、例えば、煎茶、番茶、碾茶、釜入り茶、茎茶、棒茶、芽茶等の緑茶が例示される。また、半発酵茶としては、例えば、鉄観音、色種、黄金桂、武夷岩茶等の烏龍茶が例示される。更に、発酵茶としては、ダージリン、アッサム、スリランカ等の紅茶が例示される。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、オルニチンは、遊離体又はその塩の形態で使用することができる。オルニチンは、L-体、D-体、DL-体、及びそれらの混合物のいずれであってもよいが、好ましくはL-体である。
オルニチンの塩としては、酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩等が挙げられる。当該酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、及び酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、α-ケトグルタル酸塩、グルコン酸塩、カプリル酸塩等の有機酸塩が挙げられる。当該金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩等が挙げられる。当該アンモニウム塩としては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム等の塩が挙げられる。当該有機アミン付加塩としては、モルホリン、ピペリジン等の塩が挙げられる。当該アミノ酸付加塩としては、グリシン、フェニルアラニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸等の塩が挙げられる。このうち、ナトリウム塩又は塩酸塩が好ましい例として挙げられる。
オルニチン又はその塩は、それらを含む動植物から単離精製する方法、化学合成、発酵生産等により得ることができる。あるいは市販品を購入してもよい。
本発明のカテキン類は、オルニチン又はその塩とを組み合わせて使用されるが、その使用態様は、配合剤として、それぞれの有効量を適当な配合比において一の剤型に製剤化したものでもよく、またそれぞれの有効量を含有する薬剤を単独に製剤化したものを同時に又は間隔を空けて別々に使用することでもよい。
本発明において、カテキン類とオルニチン又はその塩の組み合わせの割合は、適宜選択することができるが、例えばカテキン類1質量部に対して、オルニチン又はその塩(オルニチン遊離体換算)は、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、且つ好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下、より好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下である。また、好ましくは0.1~10質量部、より好ましくは0.5~8質量部、より好ましくは1~5質量部、より好ましくは2~4質量部である。
後記実施例に示すように、カテキン類をオルニチンと併用し、2週間継続して経口摂取すると血中オルニチンのベース濃度(空腹安静時濃度)が有意に向上する。これは、前記非特許文献15において、オルニチン塩酸塩を3カ月間経口摂取した場合、血漿中オルニチンのベース濃度は上昇せずむしろ低下することからすると、全く予想外な効果である。
したがって、カテキン類は、オルニチン又はその塩と共に使用される場合に、オルニチンの血中濃度を向上させることができるオルニチン血中濃度向上剤となり得、当該オルニチン血中濃度向上剤を製造するために使用できると云える。
また、カテキン類とオルニチン又はその塩の組み合わせは、オルニチンの血中濃度を向上するために使用でき、オルニチン血中濃度向上剤となり得、またオルニチン血中濃度向上剤を製造するために使用できると云える。
尚、上記のオルニチン又はその塩と共に使用されるカテキン類、又はカテキン類とオルニチン又はその塩の組み合わせにおけるオルニチン血中濃度を向上させるための「使用」は、ヒト若しくは非ヒト動物における使用であり得、また治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。ここで、「非治療的」とは、医療行為を含まない概念、すなわち人間を手術、治療又は診断する方法を含まない概念、より具体的には医師又は医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療又は診断を実施する方法を含まない概念である。
オルニチンは、前述したとおり、成長ホルモンの分泌を促進させることによりタンパク合成を高め(前記非特許文献1)、筋肉増強作用を有する(前記非特許文献2)、免疫増強作用を有する(前記非特許文献3-5)、傷害を受けた腸管の修復を促す(前記非特許文献6、7)、肌質を改善する(前記非特許文献8-10)、睡眠と目覚めを改善する(前記非特許文献13)、血中GLP-1やインスリン濃度を上昇させる(前記非特許文献14)等の作用を有する。
したがって、オルニチン又はその塩と共に使用されるカテキン類、又はカテキン類とオルニチン又はその塩の組み合わせは、オルニチンの血中濃度の向上を介して、成長ホルモンの分泌を促進、タンパク合成促進、筋肉増強、免疫増強、腸管修復促進、肌質改善、睡眠と目覚めの改善、血中GLP-1又はインスリンの濃度上昇の各作用を発揮すると考えられる。
すなわち、本発明のオルニチンの血中濃度向上剤は、成長ホルモンの分泌促進、タンパク合成促進、筋肉増強、免疫増強、腸管修復促進、肌質改善、睡眠と目覚めの改善、血中GLP-1又はインスリンの濃度上昇のために使用できる。
ここで、「タンパク合成促進」とは、成長ホルモンにより促進される筋合成を担うタンパク質合成の促進を意味し、「免疫増強」とは、胸腺重量の低下抑制や、マクロファージの活性化、NK細胞の細胞傷害活性の上昇などから期待される免疫力の増強を意味し、
「腸管修復促進」とは、ダメージを受けた消化管の回復の促進を意味し、「肌質改善」とは、肌の粘弾性の向上やシミを低減し、顔色、肌のしわ、肌のはり等を向上することを意味し、「睡眠と目覚めの改善」とは、主観的な入眠と睡眠維持、睡眠時間の向上といった、睡眠の質の改善を意味する。
上記のオルニチン血中濃度向上剤は、オルニチンの血中濃度を向上するための経口医薬品、医薬部外品、サプリメント又は食品となり、或いはこれらへ配合するための素材又は製剤となり得る。
尚、上記食品には、一般飲食品のほか、オルニチンの血中濃度向上、それに基づく成長ホルモンの分泌促進、タンパク合成促進、筋肉増強、免疫増強、腸管修復促進、睡眠と目覚めの改善、血中GLP-1又はインスリンの濃度上昇等をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した食品、機能性表示食品、特定保健用食品、病者用食品、栄養機能食品等が包含される。
カテキン類、又はカテキン類とオルニチン若しくはその塩を配合した上記医薬品(医薬部外品を含む)は、任意の投与形態で投与され得る。投与形態としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与又は注射剤、坐剤、吸入薬、経皮吸収剤、外用剤等による非経口投与が挙げられるが、好ましい形態は経口投与である。
このような種々の剤型の医薬製剤を調製するには、本発明のカテキン類、又はカテキン類とオルニチン若しくはその塩に、必要に応じて他の薬学的に許容される賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、担体、希釈剤等を適宜組み合わせて用いることができる。
また、カテキン類、又はカテキン類とオルニチン若しくはその塩を配合した上記食品の形態は、パン類、ケーキ類、麺類、菓子類、ゼリー類、冷凍食品、アイスクリーム類、乳製品、飲料などの各種食品組成物の他、上述した経口投与製剤と同様の形態(錠剤、カプセル剤、シロップ等)が挙げられる。
種々の形態の食品を調製するには、本発明のカテキン類、又はカテキン類とオルニチン若しくはその塩に、必要に応じて他の食品材料や、溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、香科、安定剤、着色剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤等を適宜組み合わせて用いることができる。
上記医薬品(医薬部外品も含む)や食品中におけるカテキン類の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上であり、かつ好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。さらに、当該含有量の例として、0.1~20質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、1~20質量%、1~10質量%、1~5質量%、3~20質量%、3~10質量%、及び3~5質量%が挙げられる。
当該医薬品(医薬部外品も含む)や食品中におけるオルニチン又はその塩の含有量は、特に限定されないが、オルニチン遊離体換算で、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは9質量%以上であり、かつ好ましくは60質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下である。さらに、当該含有量の例として、0.3~60質量%、0.3~30質量%、0.3~20質量%、0.3~15質量%、3~60質量%、3~30質量%、3~20質量%、3~15質量%、5~60質量%、5~30質量%、5~20質量%、5~15質量%、9~60質量%、9~30質量%、9~20質量%、及び9~15質量%が挙げられる。
本発明において、カテキン類及びオルニチン又はその塩の投与量及び投与計画は、対象の種、体重、性別、年齢、状態、又はその他の要因に従って当業者により適宜決定されればよい。限定ではないが、経口投与の場合、本発明によるカテキン類及びオルニチン又はその塩の成人1人1日当たりの投与量の例は、以下のとおりである:
[カテキン類]好ましくは100~3000mg/60kg体重、より好ましくは250~2000mg/60kg体重、さらに好ましくは250~1000mg/60kg体重、さらに好ましくは250~600mg/60kg体重;
[オルニチン(遊離体換算)]好ましくは100~5000mg/60kg体重、より好ましくは250~3000mg/60kg体重、さらに好ましくは400~2000mg/60kg体重、さらに好ましくは500~2000mg/60kg体重、さらに好ましくは800~1600mg/60kg体重、
上記の用量を、例えば、1日1回、又は1日2回もしくは3回以上に分けて投与することが好ましい。
また、投与又は摂取対象としては、それを必要としている若しくは希望している動物であれば特に限定されないが、オルニチンの血中濃度向上、筋肉増強、免疫増強、腸管修復促進、睡眠と目覚めの改善等を必要とする若しくは希望するヒトが挙げられる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
1.方法
(1)被験者
健康な成人男性16名(年齢22.5±2.8歳)を被験者とした。
(2)実験計画
一人につき、計4回の測定を行った。図1に、I期摂取期間(Pre測定、Post測定)、II期摂取期間(Pre測定、Post測定)の概略を示す。試験では、1日目に1回目の測定(Pre測定)を実施し、その日から2週間、対照飲料(カテキン類不含、オルニチン不含)若しくはアクティブ飲料(カテキン類538.6mg含有、オルニチン1592mg含有)のどちらかを被験者に毎日摂取頂いた。最終の試験飲料摂取日に、2回目の測定(Post測定)を行った。この試験を計2回クロスオーバー試験として実施し、各試験の間にはウォッシュアウト期間として2週間以上の間隔をあけた。
2回の摂取期間を通して、全ての被験者は対照飲料及びアクティブ飲料を1度ずつ摂取した。試験素材の提供は2重盲検法により行われた。
(3)測定
空腹にて8時50分に来場。9時に実験を開始し、採血を行った(安静)。採血後、アクティブ飲料又は対照飲料のどちらかを摂取頂いた。60分間の安静後に再度採血を行い(事前)、60分間の75%HRmax強度(各被検者ごとに負荷を規定し、4回の測定は同一運動量負荷)の自転車こぎ運動を行った。運動終了直後に再度採血を行った(運動直後)。
採取した血液中のオルニチン濃度をLC-MS/MS法により測定した。
クロスオーバーによる2回の試験で得られた被験者からの全データを、摂取した試験飲料の種類に及び期間(Pre若しくはPost)よって、Pre対照群、Post対照群、Preアクティブ群、Postアクティブ群の4群に分け、集計解析した。
各採血時点において、Postアクティブ群を基準としたDunnett検定を行った。
(4)試験物質
カテキン類:茶カテキン製剤(カテキン類組成:EGCg 34.84%,EGC 34.43%,ECG 9.75%,EC 8.54%,GC 6.72%,C 2.93%,GCg 1.69%,Cg 1.1%、原料由来のカフェインを少量含む)
オルニチン:L-オルニチン塩酸塩
試験飲料の有効成分等の組成を表1に示す。
Figure 2023160181000001
2.結果
2回の試験で測定された血中オルニチンの濃度を図2に示す(平均値±標準誤差)。安静時及び運動直後において、Postアクティブ群はPreアクティブ群を含む他の3群より有意に(p<0.05)高値であった。
実施例2
1.方法
(1)動物
マウス(Balb/c、8週齢、日本チャールスリバー)は、1週間予備飼育及びトレッドミル走行順化を行った。試験期間中、マウスには試験食AIN76準拠粉末食(10%脂質)を自由摂食し、また自由飲水とした。体重や持久力に差が出ないように20匹を2群(対照群、カテキン類群)にわけた。
(2)試験計画
試験期間(4週間)中、週5日、各被験品を胃内投与し、その1時間後に運動トレーニング(トレッドミル走行(20m/min,30min/日))を実施した。
各被験品を胃内投与1時間後、25m/min,60minのトレッドミル走行を行った直後に、麻酔科で腹部大動脈から採血し、血液:13%EDTA-2K溶液を100:1で混合し、1200Gで10min遠心分離した後、上清を回収し-80℃にて保存した。
(3)血中オルニチン測定
保存した血漿サンプルはCE-TOFMS (Agilent CE-TOFMS system (Agikent))により、血漿中代謝物質の網羅解析を行い、オルニチンの群間存在比を計測した。
(4)試験物質
対照群:水
カテキン類群:カテキン類(0.2g/kg体重)水溶液
カテキン類:茶カテキン製剤(ポリフェノン70A;三井農林(株)、カテキン量:77.4%(ガレート率95.1%)カテキン組成:EGCg 55.6%、EGC 2.1%、ECg 12.5%、EC 1.0%、GC 0.5%、GCg 4.9%、C 0.2%、Cg 0.6%、カフェイン量:0.195%、%は質量%を意味する)
なお、茶カテキン製剤中に0.195質量%カフェインが含まれるため、第1群(control)には等量のカフェインを投与した(0.4mg/kg体重)。
2.結果
血中オルニチンの存在比を図3に示す(平均値±標準偏差)。カテキン類群は対照群に対し、高値ではなかった。つまり、カテキン類は単独の摂取では血中オルニチンの濃度を増加させないことが明らかとなった。従って、血中オルニチンのベース濃度は、オルニチン単独の継続摂取、若しくはカテキン類単独の継続摂取では増加せず、オルニチンと共にカテキン類を使用することで増加することが明らかとなった。

Claims (5)

  1. カテキン類を有効成分とし、オルニチン又はその塩と共に使用されるオルニチン血中濃度向上剤。
  2. カテキン類及びオルニチン又はその塩を組み合わせてなるオルニチン血中濃度向上剤。
  3. カテキン類を有効成分し、オルニチン又はその塩と共に使用されるオルニチン血中濃度向上用食品。
  4. カテキン類及びオルニチン又はその塩を組み合わせてなるオルニチン血中濃度向上用食品。
  5. 成長ホルモンの分泌促進、タンパク合成促進、筋肉増強、免疫増強、腸管修復促進、肌質改善、睡眠と目覚めの改善、又は血中GLP-1若しくはインスリンの濃度上昇のために使用される、請求項1若しくは2に記載のオルニチン血中濃度向上剤、又は請求項3若しくは4に記載のオルニチン血中濃度向上用食品。
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