JP2012203170A - レンズ駆動用装置とその製造方法 - Google Patents

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Yasushi Sakai
康司 酒井
Kazuyuki Watanabe
一之 渡辺
Takeshi Masutani
武 増谷
Akihiro Kukota
章宏 工古田
Takahito Ando
隆仁 安藤
Tomohiro Sugiyama
智博 杉山
Kazuya Funazaki
和也 船崎
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Abstract

【課題】携帯電話などに搭載される小型カメラ用のレンズ駆動用装置に関し、半田付け固定よりも少ない工数でコイルのコイル線を安定した接続状態で接続させた構成のものを提供する。
【解決手段】コイル47のコイル線47Aと金属板製のプレート部材38とを接続するにあたって、受け治具75上に、コイル線47A、下方バネ33、プレート部材38の順で載せ、レーザ装置78からプレート部材38の上面にレーザ照射をして当該プレート部材38の被照射箇所を溶融させ、続いてその被照射箇所に応じた下方バネ33部分を溶融させていって前記コイル線47Aを溶接接合するようにした。このため、半田付け固定の場合よりも少ない工数で、コイル線47Aが安定した接続状態で接続されているものを容易に得ることができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、携帯電話などに搭載される小型カメラ用に用いられるレンズ駆動用装置とその製造方法に関するものである。
近年、携帯電話が普及し、小型カメラを搭載したものが主流となっている。以下に、その小型カメラ用のレンズ駆動用装置について図面を用いて説明する。
図11は従来のレンズ駆動用装置の正面断面図、図12は同分解斜視図、図13は同要部である下方バネの平面図、図14は同要部である上方バネの平面図である。
同図において、1は上面視で略矩形状に形成された絶縁樹脂製のベースで、その底部の中央位置に上下に貫通する略円形の貫通孔を有すると共に、底部の角部位置それぞれには上方に向けて突出形成された連結部1Aが突設されている。また、ベース1には、二つの端子2A、2Bが配設されている。
ベース1の底部上には、板状の下方バネ3の外環部4が載せられ、さらにその上に載せられた環状の下方スペーサ部材6がベース1の底部に固定されることによって外環部4は挟み込まれて固定されている。そして、その外環部4には外方突出部4Aが設けられている。
下方スペーサ部材6上には、上面視円環状で金属板製のヨーク7が配されている。ヨーク7の環状部は、下方開口のコ字状に形成されており、外側に位置する壁の内面に四つの円弧状磁石9が固定されている。各円弧状磁石9は、ヨーク7の外側の壁にN極(またはS極)を向け、内側の壁にS極(またはN極)を向けて配されている。そして、ヨーク7上から中央孔付きで上面視略矩形状に形成された絶縁樹脂製のフレーム11が載せられ、そのフレーム11の角部位置それぞれに下方に向けて突出形成された連結部11Aが、ベース1の連結部1Aに組み合わせられて接着固定されている。
下方バネ3は、図13に示したように、ベース1と下方スペーサ部材6との間で挟み込まれた外環部4から弾性アームを介して繋がる内環部5をさらに有し、その内環部5は、円筒状に形成された絶縁樹脂製のキャリア13の下方フランジ部13Aに固定されている。
キャリア13の下方フランジ部13A上には、キャリア13の外面を挿通させるようにしてコイル15が固定されている。キャリア13は、ヨーク7で囲まれている空間内に配されており、その状態で、前記コイル15はコ字状のヨーク7内に下方から挿入されて円弧状磁石9に対向している。
そして、キャリア13の下方フランジ部13Aの外周側面は、下方スペーサ部材6の内周側面に対向状態になっている。当該構成部位で、キャリア13の下方側の横方向への位置規制がなされている。
17は、板状の上方バネで、図14に示したように、外方突出部18A付きの外環部18から弾性アームを介して繋がる内環部19を有し、その外環部18は、ヨーク7上面およびフレーム11下面に重ねて配された上方スペーサ部材16の間に挟み込まれることによって固定され、内環部19は、キャリア13と円環状のキャップ部材20との間に挟み込まれて固定されている。キャップ部材20の外周側面は、フレーム11の中央孔の内周壁に対し所定隙間を維持して対向している。当該構成部位で、キャリア13の上方側も、横方向への位置規制がなされている。
そして、コイル15両端の一方のコイル線は、下方バネ3の外方突出部4Aにからげられて端子2Aに半田付けされ、他方のコイル線は、上方バネ17の外方突出部18Aにからげられて端子2Bに半田付けされている。各コイル線は、通常では被覆がとられて心材を露出させた状態にして各端子2A、2Bに半田付けされる。
以上のように従来のレンズ駆動用装置は構成され、機器に搭載される際には、キャリア13内にレンズ21(図12参照)を固定して搭載状態とされる。
その動作は、端子2A、2Bを介してコイル15に通電すると、コイル15の通電方向は円周方向となり、それに対しヨーク7内の円弧状磁石9からキャリア13には径方向に向く磁束が働いている構成のため、これらによってキャリア13に相応した上下方向つまり光軸方向に向く力が発生して、キャリア13並びにそれに一体化されているレンズ21が、上方バネ17および下方バネ3の各弾性アームのバネ力に抗して光軸方向に沿って移動し、それらのバネ力と釣り合う位置で停止する。このように、レンズ21のピント調整がコイル15への電流制御をすることによってなされるものであった。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2006−251461号公報
しかしながら、従来のレンズ駆動用装置は、コイル15のコイル線を端子2A、2Bに半田付けで接続させるには、各コイル線の被覆をとって心材を露出させる所謂端末処理をしたものとしなければならず、また、前記半田付け接続をした後にも、半田付け状態の確認や管理は十分に行わなければならなかったため、その半田付けに纏わる工数を削減させることが難しかった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、半田付け固定よりも少ない工数でコイルのコイル線を安定した接続状態で接続させた構成のレンズ駆動用装置とその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明は、以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、上下位置を板状のバネ部材にそれぞれ保持された筒状に形成されたキャリアの外面にコイルを備えると共に、前記コイルに対して対向状態になるように磁石が配され、前記コイルに通電して生じる電磁力によって前記キャリアを上下方向に移動させるレンズ駆動用装置であって、端子が一体形成されているもしくは端子に繋がるように配される金属板製のプレート部材に対し熱伝導可能なように前記コイルのコイル線が配置され、前記プレート部材にレーザ照射がされることによって当該プレート部材の被照射箇所が溶融されて前記コイル線の接続がなされているレンズ駆動用装置としたものである。
当該構成のものであれば、レーザ照射をプレート部材に行って、その被照射箇所を溶融させてコイルのコイル線を接続させたもののため、レーザでコイル線を焼ききることもなく、半田付け固定の場合よりも少ない工数で、コイルのコイル線が安定した接続状態で接続されているものに実現できるという作用を有する。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載のレンズ駆動用装置の製造時に用いるレンズ駆動用装置の製造方法であって、コイルのコイル線と金属板製のプレート部材とを接続するにあたって、前記プレート部材から熱伝導可能なように前記プレート部材に対し前記コイルのコイル線を配置するステップと、前記プレート部材の前記コイル線が配されている配置面以外の方向から前記プレート部材にレーザ照射をして当該プレート部材の被照射箇所を溶融させていって前記プレート部材の配置面側に位置する前記コイル線を接続させるステップと、を含む、レンズ駆動用装置の製造方法としたものである。
当該製造方法では、プレート部材に対してレーザ照射をすることによって、コイルのコイル線をプレート部材に接続させるようにしているため、レーザでコイル線を焼ききることもなく、半田付け固定よりも少ない工数で、コイル線が安定して接続されているものを容易に得ることができるという作用を有する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、プレート部材にバネ部材が重ねられた仕掛り品を準備し、そのバネ部材に密着させてコイルのコイル線を配置し、前記プレート部材にレーザ照射をして当該プレート部材の被照射箇所を溶融させ、続いてその被照射箇所に応じた前記バネ部材部分を溶融させていって前記コイル線を前記仕掛り品に溶接接合するものであり、バネ部材を介してプレート部材とコイル線とが接続されているものを少ない工数で得ることができるという作用を有する。
以上のように本発明によれば、半田付け固定よりも少ない工数でコイルのコイル線を安定した接続状態で接続させた構成のレンズ駆動用装置とその製造方法を提供できるという有利な効果が得られる。
本発明の一実施の形態によるレンズ駆動用装置の正面断面図 同分解斜視図 同上面図 図3のP−P線での断面図 コイル線の接続状態を示す斜め上方からみた斜視図 ヨーク内に上方バネなどを組み合わせる状態を示す斜視図 ヨーク内への上方バネなどの組み込み状態をヨーク天面を除いて示した図 本発明による製造方法を説明するための図 本発明による製造方法を説明するための図 図5に示した状態のものを斜め下方からみた斜視図 従来のレンズ駆動用装置の正面断面図 同分解斜視図 同要部である下方バネの平面図 同要部である上方バネの平面図
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図10を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は本発明の一実施の形態によるレンズ駆動用装置の正面断面図、図2は同分解斜視図、図3は同上面図、図4は図3のP−P線での断面図、図5はコイル線の接続状態を示す斜め上方からみた斜視図、図6はヨーク内に上方バネなどを組み合わせる状態を示す斜視図、図7はヨーク内への上方バネなどの組み込み状態をヨーク天面を除いて示した図である。
同図において、31は、上面視矩形状で上下に貫通する円形孔を平板状の底部中央に有した絶縁樹脂製のベースで、その外周部には上方突出壁31Aが設けられている。
ベース31の底部上には、二つに分割形成されている下方バネ33、35(図2参照)が固定されている。個々の下方バネ33、35は対称形状である。つまり、ベース31の角部位置ごとに対応して位置される二つの固定部33A(35A)と、各固定部33A(35A)からそれぞれ弾性アームを介して繋がる一つの円弧状部33B(35B)とから構成されている。
そして、図2に示したように、下方バネ33には、金属板から三つに分割形成されているプレート部材38が下方に重ねて一体化されている。そのプレート部材38は、一つの円弧状部33Bに応じた形状で形成された一つの第一補強部分38Aと、二つの固定部33Aのそれぞれに応じた形状で個々に形成された二つの第二補強部分38Bとから構成されている。その第二補強部分38Bの一つには、下方に曲げ形成された端子40が一体で設けられている。
同様に、下方バネ35には、金属板から三つに分割形成されているプレート部材39が下方に重ねて一体化されている。そのプレート部材39も、一つの円弧状部35Bに応じた形状で形成された一つの第一補強部分39Aと、二つの固定部35Aのそれぞれに応じた形状で個々に形成された二つの第二補強部分39Bとから構成されている。その第二補強部分39Bの一つには、下方に曲げ形成された端子41が一体で設けられている。
そして、一対となる下方バネ33、35は、円弧状部33B、35Bどうしが環状の配置関係になるようにしてベース31の底部上に固定されている。その状態で、端子40と41は、隣り合って位置して配された状態になっている。
下方バネ33、35の円弧状部33B、35Bは、略円筒状に形成された絶縁樹脂製のキャリア45の下方部分にそれぞれ固定されている。その固定状態で、キャリア45は、中心軸位置がベース31の円形孔の中心に一致していると共に、キャリア45の下方部分は、ベース31の円形孔を構成する内壁部内に微小間隔を空けて位置している。
キャリア45の外面には、コイル47が挿通状態で固定されている。コイル47を構成しているコイル線47A、47Bは、図5の斜め上方からみた斜視図からも判るように、それぞれ下方バネ33、35の円弧状部33B、35B上に接続されている。なお、図5では判り易くするため、コイル47・下方バネ33、35・プレート部材38、39のみを抜き出して示すと共に、紙面の下方に端子40、41が位置する方向で図示している。
50は、上面視矩形状で下方開口の箱型に形成された金属板製のヨークであり、このヨーク50内には、バネ部材としてなる上方バネ55、金属板製の上方スペーサ部材61、および磁石65が収容状態で配されている。
上方バネ55は、図2に示したように、円形リング状の内周部56と、内周部56と中心位置が一致し内周部56の外側を囲うように矩形リング状に形成された外枠部57と、前記両者間を繋いでいる四つの弾性アームとを有している。なお、弾性アームの配設位置としては、ヨーク50内の四隅位置に対応させて、前記四隅位置の有効活用が可能な構成になっている。さらに、上方バネ55には、ヨーク50内の四隅位置にあたる外枠部57角部の外周位置近傍に外方に向けて水平に突出する突片58A〜58Dが外枠部57と同一面で各々設けられたものとなっている。
上方スペーサ部材61は、ヨーク50の側壁50A〜50D内の寸法よりも若干小さい相似形の上面視矩形状で中央貫通孔を有した形状で形成されている。そして、上方スペーサ部材61の角部外周端部位置のそれぞれには、上方側に曲げ形成された上方曲げ部61Aが一体に設けられており、それら四つの上方曲げ部61Aの上端高さ位置は、同じ高さ位置に設定されている。また、各角部に対応する内周位置には中央貫通孔に沿ってそれぞれ上面視円弧状で下方に曲げ形成された下方曲げ部61Bが設けられている。なお、当該構成品では、上方スペーサ部材61の外周辺部においても、上方曲げ部61Aよりも低い高さで上方側に曲げ形成した部位を設けたものとしている。これは、上方曲げ部61A・下方曲げ部61Bを形成する際の補強手段用などの目的で設けたものであり、それは必要に応じて設ければよい。
そして、上方バネ55は、図6などに示したように、中心位置を合わせて上方スペーサ部材61上に載せられ、外枠部57のヨーク50内で四隅にあたる各角部位置を、それぞれ二箇所ずつの溶接接合箇所63で、スポット溶接によって上方スペーサ部材61に接合されている。そして、この上方バネ55付きの上方スペーサ部材61が、上方バネ55を上側にしてヨーク50内に下方から挿入されている。
上方バネ55付きの上方スペーサ部材61は、ヨーク50内への挿入状態で、上方スペーサ部材61から外方に突出した各突片58A〜58Dの先端が、図7に示したように、対応する側壁50A〜50D内面に対して弱圧入状態となり、上方スペーサ部材61の上方曲げ部61Aがヨーク50天面に当接して上方バネ55付きの上方スペーサ部材61は水平状態でヨーク50内に保持されている。
さらに、ヨーク50内には、四つの磁石65が固定されている。この磁石65としては、図2に示したように、個々にヨーク50の四隅ごとに配置可能で、その内周面が円弧状のものが用いられ、上方スペーサ部材61の下面に磁石65の上面を、また磁石65の外周側の側面部を側壁50A〜50D内面の対応する二つに当接状態として、個々の磁石65はヨーク50内に接着固定されている。これによって、上方スペーサ部材61は上方曲げ部61Aの上端位置がヨーク50天面に当接し、下方側への位置規制は磁石65でなされている状態となっている。そして、前記磁石65の装着状態で、図4に示したように、上方スペーサ部材61の下方曲げ部61B外面と磁石65の円弧状の内周面との間は、所定間隔が空いた対向状態となっている。
以上のように、上方バネ55、上方スペーサ部材61、および磁石65が組み込まれているヨーク50は、キャリア45やベース31を収容するようにして上方から組み合わせられ、ベース31に接着固定されている。その状態で、キャリア45に固定されたコイル47は、図4に示したように、上方スペーサ部材61の下方曲げ部61B外面と磁石65の円弧状の内周面との間に位置されている。キャリア45の上部は、上方バネ55の内周部56に固定されている。なお、ベース31は、外側面がヨーク50内に精度よく嵌まるように外形の寸法設定がなされており、ベース31の上方突出壁31A外面に設けられた凹部位置に接着剤が塗布されてヨーク50内に収容状態で組み込まれ、その接着剤の塗布位置などで接着固定されてヨーク50に一体化されている。
以上のように、当該実施の形態によるレンズ駆動用装置は構成されており、機器への搭載時には、キャリア45内にレンズ(図示せず)を固定して搭載状態とされる。
その動作は、二つの端子40、41を介してコイル47に通電すると、コイル47の通電方向は円周方向となり、それに対しヨーク50内の磁石65からキャリア45には径方向に向く磁束が働いている構成のため、これらによってキャリア45に相応した上下方向つまり光軸方向に向く力が発生し、キャリア45並びにそれに一体化されているレンズが、上方バネ55および下方バネ33、35の各弾性アームのバネ力に抗して光軸方向に沿って移動し、それらのバネ力と釣り合う位置で停止する。このように、レンズのピント調整がコイル47への電流制御をすることによってなされる。
次に、コイル線47A、47Bをそれぞれ下方バネ33、35に接続させるための製造方法について、図面を用いて説明する。なお、その製造方法としては、コイル線47Aとコイル線47Bの場合では同じであるため、コイル線47Aの場合のみを以下に説明することとする。
まず、下方バネ33にプレート部材38を所定位置に重ねて一体化させた仕掛り品70を準備する。このとき、仕掛り品70としては、少なくともプレート部材38の第一補強部分38Aと下方バネ33の円弧状部33Bとが重なり合っているものを準備する。なお、下方バネ33とプレート部材38とは予め一体化されていなくてもよいが、以後の作業時での取り扱い性などを考慮すれば、一体化されている方が好ましい。
次に、図8および図9に示すように、受け治具75上に前記仕掛り品70とコイル線47Aとをセットする。ここに、図8はコイル線47Aを正面方向からみて模式的に示した断面図、図9はコイル線47Aを側面方向からみて模式的に示した断面図であり、同図に示したように、受け治具75上でレーザ装置78からのレーザ照射領域内における中心位置を通るようにコイル線47Aを横倒し状態で載せる。さらに、そのコイル線47Aの上方に、前記仕掛り品70を、プレート部材38の第一補強部分38Aが上方側で、下方バネ33の円弧状部33Bが下方側に位置する方向に向けて載せ、コイル線47Aを、下方バネ33の円弧状部33Bと受け治具75の上面との間に直径方向で挟み込んだ状態とする。なお、コイル線47Aと円弧状部33Bとが密着状態で熱伝導可能になるように押し付け手段を付加すると好ましい。その押し付け手段は、上方から前記仕掛り品70を下方側に向けて押し付けるようにしても、または受け治具75を上方側に付勢するようにしてもよい。さらに、前記仕掛り品70が傾くことがないように仕掛り品70の周囲位置で前記仕掛り品70を水平状態に維持する支持手段を設けておくことも好ましい。
そして、レーザ装置78を作動させて、前記照射領域内に応じたプレート部材38の第一補強部分38A上にレーザ照射をする。つまり、レーザをスポット的に第一補強部分38A上に照射して、前記照射領域内の第一補強部分38A箇所を溶融させていき、さらに、その被照射箇所に応じた下方バネ33の円弧状部33B部分を溶融させる。それらの溶融熱で、コイル線47Aは、被覆が飛ばされると共に、その心材が溶融するようになる。このとき、コイル線47Aに対し前記下方バネ33の円弧状部33Bが密着状態であれば、心材の溶融が効率的になされる。
その後、レーザ照射を停止させると、プレート部材38、下方バネ33、コイル線47Aの心材が溶接接合されている状態のもの、つまり当該部分がスポット的に溶接接合されているものとなる。
以上の説明からも判るように、当該製造方法では、コイル線47Aの被覆除去という端末処理をせずに、プレート部材38に対してコイル線47Aの心材を下方バネ33を介して接続させたものにできる。すなわち、当該製造方法であれば、レーザを用いて溶接接合することに加えて、前記コイル線47Aの前処理工程も不要であるために、従来の半田付け固定による場合よりも大きく工数削減が可能となる。また、レーザ照射を、コイル線47Aが配置されている面とは反対となるプレート部材38の面側に照射するようにしているため、コイル線47Aをレーザで焼ききるなどの不良要因もなくせて、安定した接続状態のものを容易に得ることができる。また、当該製造方法を用いる際には、レーザの照射領域は所定の範囲内に収め易く、他の構成部品への影響なども少なくできるため、コイル47と前記仕掛り品70との間の接続をした後で、ベース31やキャリア45に組み合わせるとよいが、その組み立て順序のみには限定されない。
そして、当該製造方法を用いる場合には、レーザを上方から下方に向けて照射する設定にしておくと、プレート部材38などの溶融箇所がレーザ照射の圧力や自重等で下方に移動していくため、その溶融熱が下方位置に配置されたコイル線47Aに対して大きく作用するようになって好ましい。また、受け治具75上面の当該箇所に逃げ孔を形成しておくのも好ましい。そして、前記溶融箇所の下方への移動に伴って、図10にも示すように、プレート部材38の被照射箇所は若干へこんだ凹状部80が形成された表面状態になる。つまり、当該製造方法において、前記配置関係で溶接接合をさせると、プレート部材38の被照射箇所が上方に向かって膨れた状態に、なり難く、そのため、レーザ照射がなされた面を取り付け面側にする構成、すなわちその被照射面側を下にしてベース31上に組み付ける際にもその作業性は良好なものとなる。
以上に説明したように、本発明によるものでは、コイル47からの各コイル線47A、47Bをプレート部材38、39にそれぞれ接続させるために、プレート部材38、39に対してレーザ照射を行って接続させている。これであれば、その接続時において各コイル線47A、47Bが焼ききれるなどの要因もなくせて、またレーザによる溶接であるため、半田付けによる場合よりも少ない工数で、安定した接続状態のものとして容易に得ることができる。
また、本発明による製造方法では、コイル線47A、47Bの端末処理をせずにコイル線47A、47Bを対応するプレート部材38、39に接続できる。このため、端末処理をしていない安価なコイル47を用いたり、または製造時にコイル47を巻き形成したとしても、コイル線47A、47Bとプレート部材38、39との間を安定した状態で接続させたものを工数少なく得ることができる。
そして、以上には、コイル線47A、47Bとプレート部材38、39との間に下方バネ33、35が介在されているものを例として説明したが、本発明による製造方法を用いてコイル線47A、47Bを直接プレート部材38、39に溶接接合させてもよい。また、プレート部材38、39が、端子40、41を備えていない形態のものとされており、そのプレート部材が端子に対して電気的に接続される構成のものなどであってもよい。
さらに、本発明による製造方法は、コイル線47A、47Bをプレート部材38、39以外の金属製の構成部材に接続させる際にも適用することができる。例えば、上方バネ55や上方スペーサ部材61などにコイル線の接続が必要となる構成のレンズ駆動用装置であっても、本発明による製造方法を適用して前記箇所の接続を図れば同様の効果を得ることができる。
本発明によるレンズ駆動用装置とその製造方法は、半田付け固定よりも少ない工数でコイルのコイル線を安定した接続状態で接続させた構成のものを提供することができるという特徴を有し、携帯電話などに搭載される小型カメラ用に用いる際等に有用である。
31 ベース
31A 上方突出壁
33、35 下方バネ
33A、35A 固定部
33B、35B 円弧状部
38、39 プレート部材
38A、39A 第一補強部分
38B、39B 第二補強部分
40、41 端子
45 キャリア
47 コイル
47A、47B コイル線
50 ヨーク
50A〜50D 側壁
55 上方バネ
56 内周部
57 外枠部
58A〜58D 突片
61 上方スペーサ部材
61A 上方曲げ部
61B 下方曲げ部
63 溶接接合箇所
65 磁石
70 仕掛り品
75 受け治具
78 レーザ装置
80 凹状部

Claims (3)

  1. 上下位置を板状のバネ部材にそれぞれ保持された筒状に形成されたキャリアの外面にコイルを備えると共に、前記コイルに対して対向状態になるように磁石が配され、前記コイルに通電して生じる電磁力によって前記キャリアを上下方向に移動させるレンズ駆動用装置であって、端子が一体形成されているもしくは端子に繋がるように配される金属板製のプレート部材に対し熱伝導可能なように前記コイルのコイル線が配置され、前記プレート部材にレーザ照射がされることによって当該プレート部材の被照射箇所が溶融されて前記コイル線の接続がなされているレンズ駆動用装置。
  2. 請求項1記載のレンズ駆動用装置の製造時に用いるレンズ駆動用装置の製造方法であって、コイルのコイル線と金属板製のプレート部材とを接続するにあたって、前記プレート部材から熱伝導可能なように前記プレート部材に対し前記コイルのコイル線を配置するステップと、前記プレート部材の前記コイル線が配されている配置面以外の方向から前記プレート部材にレーザ照射をして当該プレート部材の被照射箇所を溶融させていって前記プレート部材の配置面側に位置する前記コイル線を接続させるステップと、を含む、レンズ駆動用装置の製造方法。
  3. プレート部材にバネ部材が重ねられた仕掛り品を準備し、そのバネ部材に密着させてコイルのコイル線を配置し、前記プレート部材にレーザ照射をして当該プレート部材の被照射箇所を溶融させ、続いてその被照射箇所に応じた前記バネ部材部分を溶融させていって前記コイル線を前記仕掛り品に溶接接合する請求項2記載のレンズ駆動用装置の製造方法。
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