JP2012201619A - ビスフェノールaの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、異性化反応工程を有するビスフェノールAの製造方法における異性化反応に用いる酸触媒であって、劣化が緩やかであるものを提供すること、さらに、該酸触媒を用いることにより、ビスフェノールAを効率よく製造する方法を提供することを課題とする。
【解決手段】スチレン系モノマーと架橋性モノマーとを含む重合性モノマーの共重合反応で得られたゲル型ビーズに強酸基を導入した強酸性イオン交換樹脂とビス(ヒドロキシフェニル)プロパン類を含む液とを接触させて、ビスフェノールAに異性化する異性化工程を含むビスフェノールAの製造方法において、強酸性イオン交換樹脂の平均粒径が650μm以下のものを用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、スチレン系モノマーと架橋性モノマーとを含む重合性モノマーの共重合反応で得られたゲル型ビーズに強酸基を導入した強酸性イオン交換樹脂とビス(ヒドロキシフェニル)プロパン類を含む液とを接触させて、ビスフェノールAに異性化する工程を含むビスフェノールAの製造方法に関するものである。
ビスフェノールA(2,2−ジ(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、以下「4,4’
体」と略記することがある)は、エポキシ樹脂やポリカーボネート樹脂の原料として重要な化合物であり、近年需要が増大している。そして、高品質の樹脂をより安価に得るために、無色で高純度のビスフェノールAをより効率的に製造する方法が要求されている。
通常、ビスフェノールAは、化学量論的に過剰のフェノールとアセトンとをイオン交換
樹脂などの酸触媒の存在下で縮合反応させることにより連続的に製造される。そして、ビスフェノールAは、上記縮合反応物の濃縮液を冷却することにより、ビスフェノールAとフェノールとの付加物(以下「付加物」と略記することがある)として回収した後に、付加物に含まれるフェノールを除去することにより製品として得られる。そして、晶析後に付加物を分離した母液は、反応工程や晶析工程などに循環され、プロセス内で再利用される。
上記ビスフェノールAとフェノールとの付加物を晶析させる際に得られる母液には、ビ
スフェノールAの他に、2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(以下「2,4’体」と略記することがある)を始めとする多くのビスフェノールAへ異性化し得るビス(ヒドロキシフェニル)プロパン類が含まれており、従って
製品ビスフェノールAの回収率を高めるためには、これの異性化し得る成分を、ビスフェ
ノールAへ異性化して回収することが重要である。この異性化工程には、通常、スルホン
酸などの強酸基を導入したイオン交換樹脂が触媒(以下、「異性化触媒」と称することがある)として用いられるが、この触媒の劣化速度が大きいために触媒交換頻度が多くなるという問題が生じていた。
上記異性化触媒の劣化を抑制する技術としては、異性化触媒に接触させる上記母液などの水分濃度を制御することによって、異性化触媒の寿命を延ばす方法(特許文献1参照)が開示されている。しかしながら、水を加えることで後工程での水の除去が必要になり、除去処理のためのエネルギーが必要になる。また、水を加えることにより反応性が低下するため反応率を維持するために触媒量を増やす必要があるという問題があった。
つまり、上記方法によっては、異性化触媒の寿命の延長も十分でなく、さらに特別の処理を行う必要があるために、さらに簡便に異性化触媒の劣化を抑制し、工業的に有利にビスフェノールAを製造する方法が求められていた。
特開2007−217301号公報
本発明は、異性化反応工程を有するビスフェノールAの製造方法における異性化反応に
用いる酸触媒であって、劣化が緩やかであるものを提供すること、さらに、該酸触媒を用いることにより、ビスフェノールAを効率よく製造する方法を提供することを課題とする
本発明者らは、上記課題を解決するために、スチレン系モノマーと架橋性モノマーとを含む重合性モノマーの共重合反応で得られたゲル型ビーズに強酸基を導入した強酸性イオン交換樹脂とビス(ヒドロキシフェニル)プロパン類を含む液とを接触させて、ビスフェノールAに異性化するに際し、前記強酸性イオン交換樹脂の平均粒径が650μm以下の
ものを用いたところ、触媒活性は高く維持され、その劣化が緩やかであることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、
[1]スチレン系モノマーと架橋性モノマーとを含む重合性モノマーの共重合反応で得られたゲル型ビーズに強酸基を導入した強酸性イオン交換樹脂とビス(ヒドロキシフェニル)プロパン類を含む液とを接触させて、ビスフェノールAに異性化する異性化工程を含む
ビスフェノールAの製造方法において、前記強酸性イオン交換樹脂の平均粒径が650μ
m以下であることを特徴とするビスフェノールA製造方法、
[2]前記強酸性イオン交換樹脂が、その架橋度が2〜6%であることを特徴とする上記[1]記載のビスフェノールA製造方法、
[3]以下の(A)から(G)工程からなるビスフェノールAの製造方法において、前記
強酸性イオン交換樹脂の平均粒径が650μm以下であることを特徴とするビスフェノールA製造方法、
(A)過剰量のフェノールとアセトンとを酸性触媒の存在下、縮合反応させる縮合反応工程、
(B)縮合反応工程で得られた反応混合物を濃縮する濃縮工程、
(C)濃縮工程で得られた濃縮液を冷却することによりビスフェノールAとフェノールと
の付加物を晶析させ、該付加物と母液に分離する晶析・固液分離工程、
(D)ビスフェノールAとフェノールとの付加物からフェノール除去し、ビスフェノールAを回収するフェノール除去工程、および、
(E)フェノール除去工程で得られたビスフェノールAを造粒化する造粒工程を有し、
(F)晶析・固液分離工程で得られた母液の少なくとも一部を強酸性イオン交換樹脂と接触させてビスフェノールAに異性化する異性化工程、
(G)異性化工程で得られた異性化処理液からビスフェノールAを分離回収するビスフェ
ノール回収工程、
[4]前記強酸性イオン交換樹脂が、その粒径が30〜650μmのものが全体の50%以上であることを特徴とする上記[3]に記載のビスフェノールAの製造方法、に存する
本発明は、異性化反応工程を有するビスフェノールAの製造方法における異性化反応に
用いる酸触媒であって、劣化が緩やかであるものを提供するものである。さらに、該酸触媒を用いることにより、触媒寿命が延びて、特にコストの面において、ビスフェノールA
を工業的に有利に製造する方法が提供されるという効果を有する。
ゲル型ビーズの製造法に用いる重合装置を示す図である。 液滴製造装置に設置されるノズル部材を示す図である。 異性化反応触媒の平均粒径及び均一係数と触媒寿命との関係を示す図である。 異性化反応触媒のゲル型及びマクロポーラス型と触媒寿命との関係を示す図である。
本発明は、スチレン系モノマーと架橋性モノマーとを含む重合性モノマーの共重合反応で得られたゲル型ビーズに強酸基を導入した強酸性イオン交換樹脂とビス(ヒドロキシフェニル)プロパン類を含む液とを接触させて、ビスフェノールAに異性化する工程(異性
化工程)を含むビスフェノールAの製造方法において、前記強酸性イオン交換樹脂の平均
粒径が650μm以下であることを特徴とするビスフェノールA製造方法である。
上記ビスフェノールAの製造方法は、異性化工程で用いる異性化触媒以外は、公知の方
法である。具体的には、過剰量のフェノールとアセトンとを強酸性イオン交換樹脂触媒の存在下、縮合反応させて(以下、「縮合反応工程」と称する)、得られたビスフェノールA、未反応フェノール、水などを含む反応混合物を濃縮した後(以下、「濃縮工程」と称
する)、冷却することによりビスフェノールAとフェノールとの付加物を晶析させ、該付
加物を母液と分離し(以下、「晶析・固液分離工程」と称する)、次いで、該付加物からフェノールを除去し(以下、「フェノール除去工程」)、ビスフェノールAを回収するこ
とによりビスフェノールAを製造し、さらに上記母液の少なくとも一部を強酸性イオン交
換樹脂と接触させて異性化処理した後、ビスフェノールAを回収する(以下、「異性化工
程」と称する)ものである。上記工程の詳細は以下のとおりである。
(A)縮合反応工程
原料のフェノールとアセトンは、化学量論的にフェノール過剰で反応させる。フェノールとアセトンとのモル比は、フェノール/アセトン=3〜30、好ましくは、5〜20の範囲である。反応温度は、通常、50〜100℃で行われる。触媒としては、スルホン酸型等の強酸性陽イオン交換樹脂が用いられる。
上記フェノールの製造方法は、公知の通常用いられる方法が挙げられるが、後で詳述するビスフェノール製造プロセス内で回収されるフェノールを用いることもできる。
上記フェノール(後述の、ビスフェノール製造プロセス内で回収されるフェノールを除く)は、純度が高いものであればそのまま使用することもできるが、一般的には精製した後に使用するのが好ましい。フェノールの精製方法としては特に制限はないが、例えば、フェノールを、40〜110℃で、一般的な強酸基を有する陽イオン交換体のような酸性触媒と反応させ、フェノール中に含まれる不純物を重質化させた後に蒸留して重質分を除去する方法などが挙げられる。当該酸性触媒は、下述する異性化触媒と同じものを用いることができる。通常、精製したフェノールはそのまま使用されるが、フェノール中に水分が含まれる場合、一般的には水分を除去した後に使用するのが好ましい。フェノール中の水分を除去する方法としては特に制限はないが、例えば、共沸剤存在下で水分を含有したフェノールの蒸留を行い、フェノールと水分を分離する方法などが挙げられる。このようにして得られるフェノールは、反応器へ供給することにより反応原料として使用される。強酸基を有する陽イオン交換体の主な形態としては、ゲル型が好ましい。また、物質拡散性や、樹脂の耐久性、強度の確保の観点で、多孔質型(ポーラス型、ハイポーラス型、又はマクロポーラス型)も好ましい。ゲル型には単純ゲル型共重合体及び拡大網目型ゲル共重合体があり、いずれも用いることができる。一方、多孔質型は多孔性共重合体であって、表面積、気孔率、平均孔径などが任意のものを用いることができる。
ゲル型又は多孔質型の強酸基を有する陽イオン交換体とする方法は、従来公知の方法を用いることができ、例えば「イオン交換樹脂その技術と応用」(オルガノ株式会社発行、改訂版、昭和61年5月16日発行、13〜21頁)に従って製造することができる。
強酸性イオン交換体(以下、「触媒ビーズ」と称することがある)、及び下述する変性強酸型陽イオン交換体のサイズは、平均粒径が、通常0.2mm以上、2.0mm以下の
範囲にあり、かつ粒径分布均一度は、通常1.6以下、好ましくは1.5以下である。また、特に好ましい触媒ビーズとして、平均粒径が30〜650μmの触媒ビーズ、又は下述する変性強酸型陽イオン交換体が、全体の50%以上、好ましくは60%以上、さらに好ましくは80%以上、最も好ましくは90%以上を占めるものが挙げられる。
このような触媒ビーズの製造方法は、上記サイズの触媒ビーズができる方法であれば如何なるものであってもよいが、以下に、スチレン系モノマーと架橋性モノマーとを含む重合性モノマーの共重合反応で得られたゲル型触媒ビーズを例に詳細に説明する。
上記ゲル型触媒ビーズの原料であるスチレン系モノマーとは、スチレン、又はスチレンのベンゼン環若しくはスチレンのビニル基にイオン交換樹脂としての機能を損なわない範囲の任意の置換基を有するモノマーであるが、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエーテル、ポリスチレンなどのポリマーや、オリゴマーの末端がスチリル構造になっているようなマクロモノマーであってもよい。なお、ここで、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」を意味する。後述の「(メタ)アクリロイル」についても同様である。スチレン系モノマーとしては、好ましくは下記式(1)で表されるモノマーが挙げられる。
Figure 2012201619
(式中、X1、X2、X3は、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキルシリルオキシ基、ニトロ基、ニトリル基のいずれかを示し、Yは、水素原子、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、フェニル基やナフチル基などのアリール基、ベンジル基などのアラルキル基、アルコキシアルキル基、ニトロ基、アルカノイル基、ベンゾイル基などのアロイル基、アルコキシカルボニル基、アリルアルコキシカルボニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アリルオキシ基、アラルキルオキシ基、アルコキシアルキルオキシ基、アルカノイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アラルキルオキシカルボニルオキシ基、又はアルキルシリルオキシ基を示す。nは1から5までの整数であり、X1、X2、X3は互いに同一でも異なっていてもよく、またnが2以上の場合の複数のYは同一でも異なっていてもよい。)
スチレン系モノマーとしては、具体的には、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、フルオロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン等の、ベンゼン環が炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子で置換されたスチレンや、α−メチルスチレン、α−フルオロスチレン、β−フルオロスチレン等の、ビニル基が炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子で置換されたスチレン等が挙げられる。スチレン系モノマーとしては、これらの中でも、スチレンが最も好ましい。また、これらのスチレン系モノマーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
架橋性モノマーは、分子内に上記スチレン系モノマーと共重合可能な炭素−炭素二重結合を2以上有する化合物であり、具体的には、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン等
のポリビニルベンゼン、ジビニルトルエン等のアルキルジビニルベンゼン、ビス(ビニルフェニル)、ビス(ビニルフェニル)メタン、ビス(ビニルフェニル)エタン、ビス(ビニルフェニル)プロパン、ビス(4−ビニルフェニル)スルホン等の、2以上のベンゼン環が直接又はアルキレン基、スチリレン基などの連結基を介して結合した構造を有する芳香族ジビニル化合物が挙げられる。また、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエーテル、ポリスチレンなどのポリマー、オリゴマーの両末端がスチリル構造、(メタ)アクリル構造のような重合性炭素−炭素二重結合を有するマクロモノマーでもよい。これらの中でも、架橋性モノマーとしては、ジビニルベンゼンが好ましい。なお、ジビニルベンゼンによっては、製造される際に副生物としてエチルビニルベンゼン(エチルスチレン)が生成し、これを多量に含有している場合もあるが、本発明においてはこのようなジビニルベンゼンも使用することができる。これらの架橋性モノマーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
重合性モノマーは、前記スチレン系モノマーと前記架橋性モノマーとを含むが、それ以外に、必要に応じて、更にこれらと重合可能な他のモノマーを含んでいてもよい。このような重合可能なモノマー(以下「第3のモノマー」と言う場合がある。)の具体例としては、ビニルナフタレンやビニルアントラセンなどの、ナフタレンやアントラセン、フェナントレンなどの多環芳香族骨格を有するビニルモノマー;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの(メタ)アクリル酸エステル、ブタジエン、イソプレン等のジエン系炭化水素化合物;1−ペンテン、1−ヘキセンなど
のα−オレフィン;(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、このような第3のモノマーを使用することにより、耐酸化性が増す等の効果が得られるが、この場合、その使用量はスチレン系モノマーに対して、通常50モル%以下、好ましくは20モル%以下、特に好ましくは10モル%以下である。第3のモノマーの使用量が多すぎると、得られる共重合体に導入することができる単位重量当たりの強酸基の量が少なくなり、所望の触媒活性を得られないことがある。
スチレン系モノマーと架橋性モノマーとを含む重合性モノマーを重合させて得られる共重合体であるゲル型ビーズの架橋度は1%以上が好ましく、2%以上が更に好ましく、また8%以下が好ましく、6%以下が更に好ましい。ここで言う架橋度とは、重合に供する重合性モノマー中の架橋性モノマーの重量基準での濃度をいい、当該分野において使われている定義と同様である。
この架橋度が小さすぎると、得られる、触媒ビーズ、及び変性強酸型陽イオン交換体の強度を保つことが困難となり、触媒として反応に供するに際し、使用前にフェノールやフェノールと水との混合溶媒等に接触させてコンディショニングを行う時の膨潤、収縮により、触媒ビーズ、及び変性強酸型陽イオン交換体の破砕等が生じるため好ましくない。一方、架橋度が大きすぎると、得られる触媒ビーズ、及び変性強酸型陽イオン交換体が膨潤しにくくなるので、触媒ビーズ、及び変性強酸型陽イオン交換体内の拡散抵抗が生じ易くなり、触媒活性の著しい低下を生じることから好ましくない。
スチレン系モノマーと架橋性モノマーとを含む重合性モノマーの共重合反応は、ラジカル重合開始剤を用いて公知の技術に基づいて行うことができる。ラジカル重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、t−ブチルハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等の1種又は2種以上が用いられ、通常、重合性モノマーの重量(全モノマー重量)に対して0.05重量%以上、5重量%以下で用いられる。
重合様式は、特に限定されるものではなく、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等の種々の様式で行うことができ、後述の均一係数や平均粒径を規定の範囲とする為には篩による分級等を行うこともできる。そして、本発明においては均一粒径の球状の共重合体を得る公知の方法が好適に適用される。例えば、重合に先立って、別装置で均一粒径のモノマー含有液滴が分散している水中油型分散液を製造し、この分散液を重合容器に仕込んで重合する方法が知られており、均一粒径の水中油型分散液を製造する方法としては、水を充満した容器の下部に上向きに形成された噴出孔を備えたノズルプレートを設け、この噴出孔を通してモノマー含有液を水中に供給することにより、モノマー含有液滴を水中に分散させる方法(例えば、特開2003−252908号公報、日本特許第3899786号公報参照)を用いることができる。後述の実施例においては、この方法を採用している。
なお、共重合反応における重合温度は、通常、室温(約18〜25℃)以上、好ましくは40℃以上、さらに好ましくは70℃以上であり、通常250℃以下、好ましくは150℃以下、更に好ましくは140℃以下である。重合温度が高すぎると解重合が併発し、重合完結度がかえって低下する。重合温度が低すぎると重合完結度が不十分となる。また、重合雰囲気は、空気もしくは不活性ガス下で実施可能であり、不活性ガスとしては窒素、二酸化炭素、アルゴン等が使用できる。
上記の共重合反応で得られた共重合体であるゲル型ビーズに強酸基を導入する方法は、特に限定されるものでなく、常法に従って行うことができる。強酸基とは、好ましくはスルホン酸基であり、スルホン酸基を導入する(スルホン化)方法は、例えば、有機溶媒の非存在下、あるいは、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベンゼン、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエチレン、プロピレンジクロライド等の有機溶媒の存在下、共重合体であるゲル型ビーズを、硫酸、クロロスルホン酸、発煙硫酸等のスルホン化剤と反応させることにより行われる。ここで有機溶媒、スルホン化剤は、いずれも、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。この際の反応温度は、通常0〜150℃程度で、スルホン化剤及び使用する有機溶媒に応じて適宜選択される。
上記強酸基を有する陽イオン交換体としての交換容量(強酸基の量)は、含水状態の樹脂の、単位体積当り、通常0.5meq/mL以上、好ましくは1.0meq/mL以上であり、一方、通常3.0meq/mL以下、好ましくは2.0meq/mL以下である。また、乾燥状態の樹脂では、単位重量当り、通常1.0meq/g以上、好ましくは2.0meq/g以上であり、一方、通常6.0meq/g以下、好ましくは5.5meq/g以下である。含水状態の樹脂から付着水を取り除いた湿潤状態では、通常0.5meq/g以上、好ましくは1.0meq/g以上であり、一方、通常3.0meq/g以下、好ましくは2.0meq/g以下である。この交換容量が低過ぎると触媒活性が不足し、また、過度に交換容量の高い陽イオン交換体は製造困難である。
この強酸基を有する陽イオン交換体の交換容量は、例えば「ダイヤイオン、イオン交換樹脂・合成吸着剤マニュアル1」(三菱化学株式会社刊、改訂4版、平成19年10月31日発行、133〜135頁)に記載される方法や、これに準じた方法で求めることができる。
強酸基が導入されたゲル型ビーズを、常法に従って、洗浄、単離等により分離することで、強酸基を有する陽イオン交換体を得る。当該触媒を、固定床流通方式で使用する場合には、含有される触媒ビーズ、又は下述する変性強酸型陽イオン交換体のうち、その粒径が30〜600μmのものが50%以上を占めるものが好ましく用いられる。
触媒ビーズ、又は下述する変性強酸型陽イオン交換体が、その粒径が30〜650μmのものが全体の50%以上であると、触媒活性及び所望のビスフェノール選択性の面で優
れた性能が得られる。一方、触媒ビーズ、又は下述する変性強酸型陽イオン交換体がその粒径が30〜650μmのものが全体の50%未満であると、触媒粒子内の拡散抵抗のため、触媒活性が低下をすると共に、触媒粒子内での逐次反応により選択性の低下を引き起こす。
上記触媒ビーズ、又は下述する変性強酸型陽イオン交換体の平均粒径が、100μmより小さいと、触媒層に対する原料の供給圧力を著しく高くする必要があり、触媒粒子に加わる力が大きくなり、触媒粒子の磨耗や微細化が生じやすくなるため、触媒充填層の寿命が短くなる。また、原料供給圧力が高くなると、その分エネルギー消費量も多くなり、プロセスの経済性が悪くなるので、平均粒径は100μm以上が好ましく、固定床流通方式で用いた際の触媒充填層における圧力損失を低レベルに抑えることができるので、平均粒径は300μm以上が更に好ましい。
また、上記触媒ビーズ、又は下述する変性強酸型陽イオン交換体の粒径の均一係数が1.10以下であると、固定床流通方式で用いた際の触媒充填層における圧力損失を低レベルに抑えることができる。したがって、固定床で用いる場合には、均一係数が1.05以下であると、同様の効果が更に優れたものとなり、好ましい。一方、該均一係数が1.10より大きいと、触媒層に対する原料の供給圧力を著しく高くする必要があり、触媒粒子に加わる力が大きくなり、触媒粒子の磨耗や微細化が生じやすくなるため、触媒充填層の寿命が短くなる。また、原料供給圧力が高くなると、その分エネルギー消費量も多くなり、プロセスの経済性が悪くなるため好ましくない。
なお、本明細書で樹脂について言う平均粒径及び粒系分布均一度は、充填前の水で膨潤させた時の樹脂であってダイヤイオンマニュアル1(三菱化学株式会社刊、平成19年第
4版、140〜142頁)に記載の以下の式で算出した値で定義される。
平均粒径=樹脂の累積体積の50%に相当する径
均一係数=大粒子側の累積体積が40%に相当する径/大粒子側の累積体積が90%に相当する径
また、篩別法以外の遠心沈降法、コールター法、画像解析法、レーザー回析散乱法などの方法を用いて得られた測定値を換算することにより、篩別法の値として用いることもできる。
フェノールとアセトンとの縮合反応(以下、「主反応工程」ということがある)は、連続方式でしかも押し流れ方式である固定床流通方式、或いは懸濁回分方式で行われる。固定床流通方式の場合、反応器に供給する原料液の液空間速度は、0.2〜50hr-1である。また、懸濁回分方式で行う場合、反応温度、反応圧力によって異なるが、一般的に、該原料液に対して20〜100重量%の範囲の樹脂触媒量であり、処理時間は、0.5〜5時間程度である。
(B)濃縮工程
この工程においては、上記の縮合反応工程で得られた反応混合物から低沸点成分を分離して濃縮されたビスフェノールAを含む晶析原料を調製する。ここでいう低沸点成分とし
ては、フェノールよりも低沸点の成分であり、例えば、未反応のアセトン、副生する水、不純物として含まれるアルコール、イソプロピルフェノール、アルキルチオールなどの担持型でない助触媒を使用する場合の助触媒などが挙げられる。低沸点成分の分離方法としては、蒸留塔を使用し、反応工程において得られた反応混合物を蒸留し、塔頂から低沸点成分を分離する方法が挙げられる。塔底液はビスフェノールA及びフェノールを含む液体
成分である。蒸留塔は1基または複数基の公知のものが使用できるが、1基で分離を行うのが好ましい。
蒸留を行う場合はフェノールの沸点以下で行うが、好ましくは減圧蒸留により行われる
。減圧蒸留は、通常、温度50〜150℃、圧力5〜40kPaで行われる。反応混合物中に含まれる未反応フェノールの一部が低沸点成分と共に塔頂から抜き出されてもよい。また、所望により、追加の蒸留塔を使用してフェノールを除去したり、あるいは、フェノールを追加することによってビスフェノールAの濃度を調節してもよい。これらの処理に
よって得られた晶析原料は、次の晶析工程に供給される。
(C)晶析−固液分離工程
この工程においては、上記の工程で得られた晶析原料から付加物を含むスラリーを形成した後に付加物と母液とに分離する。晶析装置としては、通常、連続晶析装置が使用される。連続晶析装置としては、ジャケットや内部コイルによる冷却方式の晶析装置、外部循環冷却式晶析装置、蒸発冷却式晶析装置などが知られており、特に制限はないが、外部循環冷却式晶析装置とジャケット式晶析装置とが好適に使用される。外部循環冷却式晶析装置は、晶析槽とその外部に配置された冷却器とを配管、バルブ等から成る循環路で形成されており、冷却器としては、多管式冷却器が好適に使用される。また、微結晶を溶解するための溶解槽または加熱器を具備することが好ましい。ジャケット式晶析装置は、晶析を行う容器の周囲にジャケットを有し、当該ジャケット内に冷媒を通し、当該容器の壁面を介して冷却するタイプである。容器内に攪拌翼やバッフルを具備し、内液が良好に攪拌できるものが好ましい。また、何れのタイプも、混合性の向上のため、内部にドラフトチューブを具備するのが好ましい。結晶の形状やサイズを制御するため、分級装置を装置内に具備するか外部に併設してもよい。分級装置としては、結晶の形状やサイズによる結晶の沈降速度の差を利用したもの、溶解速度の差を利用したもの等が挙げられる。また、必要に応じ、晶析操作の途中で加熱を行ったり、あるいは、結晶の溶解操作を行うことも出来る。このような場合は、冷媒に代えて熱媒を使用する。
固液分離装置としては、例えば、水平ベルトフィルター、ロータリーバキュームフィルター、ロータリープレッシャーフィルター、遠心濾過分離器、遠心沈降分離器、それらのハイブリッド型の遠心分離器(スクリーンボールデカンタ)等が挙げられる。
(D)フェノール除去工程
この工程においては、上記の工程で得られた付加物からフェノールを分離してビスフェノールAを回収する。本フェノール除去工程(D)では、通常、100〜160℃に付加
物を加熱溶融し、得られた溶融液から、例えば、蒸留装置、薄膜蒸発器、フラッシュ蒸発器などを使用することにより、大部分のフェノールを除去する方法が採用される。また、溶融液中に残存している微量のフェノールを除去するために、上記の操作を行った後、更に、スチームストリッピング等により残存フェノールを除去し、ビスフェノールAを精製
する方法も採用される。この方法は、例えば、特開昭63−132850号公報、特開平2−28126号公報などに記載されている。
(E)ビスフェノールA造粒工程
上記のようにして得られた高純度で溶融状態のビスフェノールAは、造粒塔やフレーカ
ーに送られ、固体のプリルやフレークとなって製品ビスフェノールAとなる。例えば、造
粒塔を使用する場合、溶融ビスフェノールAは、造粒塔の塔頂に送液され、塔頂に設置さ
れたノズルプレートに設けられた多数の孔より噴霧される。噴霧された溶融液は、造粒塔の塔底から上昇する循環ガスにより冷却され、塔底よりプリルと呼ばれる粒子状の固体として抜き出され、製品ビスフェノールAとなる。また、得られたビスフェノールAを、溶融法によるポリカーポネート樹脂の製造に供する場合のように、固体にせずに溶融状態のまま次工程に移送することも出来る。
(F)異性化工程
この工程においては、上記の晶析−固液分離工程(C)で分離・分割された母液の一部を異性化触媒と接触させる。ここで、異性化とは、母液中の2,4′体をビスフェノール
A(4,4′体)に変換することを意味する。 異性化工程に供給する母液の割合は、上
記の晶析−固液分離工程(C)で分離された母液中に含まれる酸および不純物(水、アセトン、フェノール、ビスフェノールAを除く物質)の量によって決定するのが好ましい。
上記の母液中に含まれる酸および不純物の合計量は、ビスフェノールAに対する濃度とし
て、通常0.3〜2重量倍、好ましくは0.3〜1.5重量倍の範囲である。
異性化工程においては、母液と酸触媒とを接触させるが、これに先立ち、母液中の水分の濃度を1重量%以下まで低減させるのが好ましい。母液中の水分の低減処理には、単段もしくは多段のフラッシュ蒸発器または蒸留塔が好適に使用される。水の蒸発に伴いフェノールが同伴されて母液が濃縮される場合は、そこでの処理条件の調節やフェノール添加などの方法により、脱水後の母液中のビスフェノールA濃度が、通常15重量%、好まし
くは14重量%を上回らない様にするのがよい。これは異性化工程で使用する酸触媒反応器にてビスフェノールAとフェノールとの付加物が析出するのを防止するためである。
異性化の際の反応温度は通常50℃〜90℃、液空間速度は通常0.1〜50hr−1である。最適な定常状態は、2,4′体と4,4′体(ビスフェノールA)との化学平衡
比に対して母液の組成から80〜100%程度反応が進行した状態である。それ以上反応が進行すると、イソプロペニルフェノールの環状二量体が多量に生成し、ビスフェノールAへの反応収率が極端に悪化する。反応率の調節は、主に反応温度で行うのが簡便であり
運用上好ましいが、通液量や酸触媒量などで調節することも可能である。
上記異性化処理に用いられる触媒は、スチレン系モノマーと架橋性モノマーとを含む重合性モノマーの共重合反応で得られたゲル型ビーズに強酸基を導入した強酸性イオン交換樹脂であって、その平均粒径が650μm以下、好ましくは550μm以下であり、下限は、300μmであるものが好ましい。上記異性化触媒として、平均粒径が650μmより大きいものは、触媒粒子内の拡散抵抗のため、触媒活性が低下をすると共に、触媒粒子内での逐次反応により重質物が蓄積し触媒寿命の低下を引き起こすため好ましくない。異性化触媒の平均粒径が、300μmより小さいと、触媒層に対する原料の供給圧力を著しく高くする必要があり、触媒粒子に加わる力が大きくなり、触媒粒子の磨耗や微細化が生じやすくなるため、触媒充填層の寿命が短くなる。また、原料供給圧力が高くなると、その分エネルギー消費量も多くなり、プロセスの経済性が悪くなるので、平均粒径は300μm以上が好ましく、固定床流通方式で用いた際の触媒充填層における圧力損失を低レベルに抑えることができるので、平均粒径は400μm以上が更に好ましい。
また、本発明の異性化触媒を、特に上記縮合反応工程でも同じ触媒を用いる場合には、ゲル型触媒ビーズからなり、かつ粒径が30〜650μmのゲル型触媒ビーズが、全体の50%以上、好ましくは60%以上、さらに好ましくは80%以上、最も好ましくは90%以上を占めるものが、縮合反応におけるビスフェノールAの高い選択性が維持される好
ましい。
ここで、平均粒径とは、充填前の水で膨潤させたときの樹脂であって、ダイヤイオンマニュアル1(三菱化学株式会社刊、平成19年第4版、140〜142頁)に記載の以下の式で算出した値で定義される。
平均粒径=樹脂の累積体積の50%に相当する径
上記異性化触媒の製造方法は、上述の触媒ゲルと同様であるが、異性化触媒の場合には、形態としては、ゲル型であることが必要となる。
(G)ビスフェノールA回収工程
上記異性化処理液は、含有されるビスフェノールAを回収し、製品とする。具体的なビ
スフェノールA回収方法としては、例えば、上記異性化処理液を、縮合反応工程、濃縮工
程、晶析・固液分離工程のいずれかの工程に循環する方法、あるいは、異性化反応処理液を特開2009−242316号公報に記載の方法で回収晶析した後に、縮合反応工程、濃縮工程、晶析・固液分離工程のいずれかの工程に循環する方法が挙げられる。ここで、特開2009−242316号公報に記載されている再結合反応工程において用いる強酸性イオン交換樹脂として、本願発明の異性化触媒を用いることもできる。
以下、実施例によって本発明を詳細に示す。ただし、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
なお、以下において、「部」は「重量部」を示す。
[実施例1]
(1)異性化反応触媒評価用の原料液調整
先ず、特開2005−97568号公報の記載の方法に従って、強酸性陽イオン交換樹脂触媒の存在下に過剰量のフェノールとアセトンとを縮合反応させる反応工程(A)、得られた反応混合物から低沸点成分およびフェノールを分離して濃縮されたビスフェノールAを含む晶析原料を調製する濃縮工程(B)、得られた晶析原料からビスフェノールAとフェノールとの付加物を含むスラリーを形成した後にビスフェノールAとフェノールとの付
加物と母液とに分離する晶析−固液分離工程(C)、この母液の一部を母液処理工程に供給し、他の母液は反応工程の原料の一部として循環させ、母液の組成が安定したところで採取した。高速液体クロマトグラフィーを用いて組成を求めた。表1に結果を示す。
Figure 2012201619
(2)共重合体(ゲル型ビーズ)の製造
図1に示す、加振装置として水中スピーカーが取り付けられた液滴製造装置と重合反応装置を用いて、均一粒径の球状のゲル型ビーズ(以下、「共重合体」と称することがある)を製造した。
この液滴製造装置1は、連続相を形成する水性媒質2を保持する液滴製造槽3と、水性媒質2と混和しない疎水性液体4を保持する疎水性液体貯槽5と、疎水性液体貯槽5に貯留されている疎水性液体4を液滴製造槽3に供給する疎水性液体供給管6とを備えている。また、液滴製造装置1は、水性媒質2に接触し、疎水性液体供給管6から供給された疎水性液体4を噴出する噴出孔11を備えたノズル部材7と、液滴製造槽3内の水性媒質2に機械的に振動を加える加振手段である水中スピーカー(水中音響機器)8と、水性媒質2を貯留する水性媒質貯槽9と、水性媒質貯槽9に貯留されている水性媒質2を液滴製造槽3に供給する水性媒質供給管10とを備えている。ここで、符号12は疎水性液体噴出貯槽、符号13、14はそれぞれ疎水性液体、水性媒質の供給ポンプを示す。
ノズル部材7としては、図2に示す如く、外径100mmの円板に直径が0.125mmの噴出孔11を345個、環状に配置したものを用いた。
また、図1の重合反応装置16は、液滴製造装置1の液滴製造槽3内の液滴15が水性媒質2と共に移送され液滴15を合着、破砕しないで重合反応を行わせる重合反応槽17と、重合反応槽17に液滴製造槽3内からの液滴15を合着、破砕させないで水性媒質2
と共に移送する疎水性液滴移送管18とを有している。
液滴製造装置1では、液滴製造槽3内に保持されて連続相を形成する水性媒質2中に、疎水性液体貯槽5から疎水性液体供給管6を介して供給ポンプ13により移送された疎水性液体4をノズル部材7に設けられた噴出孔11から噴出させて、疎水性液体4の噴出流を形成することができる。その際、水性媒質2側を、例えば、水中スピーカー8により加振させることにより、噴出流を砕いて均一な粒径を有する疎水性液体の液滴15とすることができると共に、水性媒質貯槽9内に貯留されている水性媒質2を供給ポンプ14により液滴製造槽3内に供給することにより、液滴製造槽3内に水性媒質2の流れを形成することができ、この流れによって、発生した疎水性液体の液滴15を移動させることができる。
即ち、液滴製造槽3の内側下部には、疎水性液体噴出貯槽12が存在し、その上部には水性媒質2中に向かって開口し、疎水性液体4を噴出する噴出孔11を有するノズル部材7が取付けられている。このため、疎水性液体貯槽5から疎水性液体供給管6を介して供給ポンプ13により供給された疎水性液体4は、液体噴出貯槽12内に貯留されて、ノズル部材7に設けられた噴出孔11から真っ直ぐ上方に向けて噴出される。図2に示す如く、ノズル部材7には、疎水性液体4の噴出孔11が複数個、所定の間隔で配置されている。この噴出孔11の径は、所望の液滴サイズに応じて設定される。
液滴製造槽3は、液滴移送管18により重合反応槽17と連結されているため、水性媒質貯槽9から液滴製造槽3内に水性媒質2を供給することにより形成された液滴製造槽3内の水性媒質2の流れによって、液滴製造槽3内で製造された疎水性液体の液滴15は水性媒質2と共に連続的に重合反応槽17へ移送され、重合反応に供される。
本実施例では、まず、水性媒質2として、ポリビニルアルコールを0.05重量%含有する水溶液を、水性媒質貯槽9から液滴製造槽3及び重合反応槽17に満たした。ポリビニルアルコール水溶液は、重合反応開始まで40℃に加温して保持した。一方、重合開始剤として過酸化ベンゾイルを含む96部のスチレン、4部のジビニルベンゼンからなる重合性モノマー混合液を、疎水性液体として疎水性液体貯槽5からノズル部材7の噴出孔11より流量1.54mL/min/孔で液滴製造槽3内に噴出させた。その際、重合性モノマー混合液の噴出流を砕いて均一な粒径を有する液滴15とするために、噴出流に水中スピーカー8より1400Hzの振動を加えた。この時に得られた重合性モノマー混合液の液滴15の平均粒径は、0.32mmであり、均一係数は1.01であった。なお、この液滴15の平均粒径及び均一係数は、液滴の拡大写真を撮影し、画像解析法により粒度分布を求めて算出した。
発生した液滴15は、水性媒質2の送流に伴い重合反応槽17に移送された。次いで、重合反応槽17内でこの液滴15を合着又は破砕することのない回転数にて撹拌しながら、75℃で8時間加熱することにより重合させて共重合体(架橋度4%)とした。
得られた共重合体スラリーを、遠心分離機を用いて固液分離し、ポリビニルアルコール水溶液を含まない状態で回収した。得られた共重合体は平均粒径0.29mmで、均一係数は1.02の球状の粒子であった。
(3)ゲル型触媒ビーズの製造
上記(2)で得られた共重合体180gを、1Lの4ッ口フラスコに入れ、ニトロベンゼン198gを加えて70℃で1.5時間加熱、撹拌し、共重合体を膨潤させた。冷却後、ニトロベンゼン324g、98重量%硫酸360gと発煙硫酸189gを加えて、70℃まで昇温し、4時間加熱後、105℃まで昇温して3時間保持した。
反応後、多量の水を加えてフラスコ内の硫酸を希釈して取り除いた後、脱塩水を加えて
加熱、撹拌し、ニトロベンゼンを留去した。得られた樹脂を脱塩水にて洗浄し、ゲル型触媒ビーズ(以下、「強酸性陽イオン交換樹脂」と称することがある)を得た。
得られた強酸性陽イオン交換樹脂の交換容量、平均粒径、均一係数、粒径30〜650μmの触媒ビーズ含有率を求め、その結果を表2に示した。
触媒ビーズの平均粒径及び均一係数は「ダイヤイオン、イオン交換樹脂・合成吸着剤マニュアル1」(三菱化学株式会社刊、改訂4版、平成19年10月31日発行、140〜141頁)に記載の篩別法で測定した粒度分布から、以下の式により算出した。
平均粒径=樹脂の累積体積の50%に相当する径
均一係数=大粒子側の累積体積が40%に相当する径/大粒子側の累積体積が90%に相当する径
なお、粒径30〜650μmの触媒ビーズ含有率は、前記の共重合体同様に篩別法により得られた粒度分布から算出した。
(4)異性化反応触媒評価
上記(3)で製造したゲル型触媒ビーズ50mLを、内径17.6mm、全長240mmのジャケット付のガラス製カラムに充填した。ジャケット温度を75℃でコントロールしながらフェノールを50mL/hrで触媒を充填した反応器上部より24時間通液し、触媒中の水分を完全にフェノールで置換し、その後、表1の組成の母液を、75℃にて50mL/hrで反応器上部よりダウンフローで連続的に通液して反応を行なった。反応開始後、都度、反応液を採取し、反応液中の各組成濃度を高速液体クロマトグラフィー及びカールフィッシャー水分計により、以下の条件で定量した。2,4’体/4,4’体の75℃平衡値への到達率を2,4体の転化率として下式を用いて算出した。結果を図3に示した。なお、75℃の2,4’体/4,4’体の平衡値は、0.107とした。
<2,4体の転化率の算出式>
2,4転化率=1−((反応液2,4’/4,4'比)−0.107)/(原料2,4’
/4,4’比)−0.107)
<分析法>
高速液体クロマトグラフィー:島津製作所製「LC−10A」
カラム:Waters Sun FireTM C18 5μm、4.6φ×250mm検出器:UV 280nm
溶離液:A液 90%アセトニトリル水溶液、B液 0.59mol/Lりん酸水溶液の1mLを1Lの0.5%りん酸二水素ナトリウム水溶液で希釈した液
[実施例2]
窒素導入管と冷却管を備えた3Lの4ッ口フラスコに、脱塩水2316mL、6重量%ポリビニルアルコール水溶液27.5mLを加え、窒素を導入して溶存酸素を除去した。
一方、スチレン306.8g、エチルビニルベンゼンを43重量%含有した、純度57重量%のジビニルベンゼン23.2g、及び含水率25重量%の過酸化ベンゾイル0.43gを加えた重合性モノマー混合液を調製した。この重合性モノマー混合液を上記フラスコに入れ、130rpmで撹拌して懸濁液とし、室温で30分撹拌後、75℃に昇温し、75℃で8時間保持して共重合反応を行った。重合後、ポリビニルアルコール水溶液を除去し、共重合体を得た。この共重合体を水簸処理して、小粒子を除去した。
上記共重合体を用いて、実施例1と同様の方法で強酸性陽イオン交換樹脂を製造し、同様に、得られた強酸性陽イオン交換樹脂の交換容量、平均粒径、均一係数、粒径30〜650μmの触媒ビーズ含有率を求め、その結果を表2に示した。上記強酸性陽イオン交換樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、異性化反応を行い、液体クロマトグラフィーによる分析から算出した結果を図3に示した。
[実施例3]
実施例2と同様の方法で、ポリビニルアルコール水溶液及び重合性モノマー混合液を調製し、120rpmで撹拌して懸濁液とし、75℃で8時間保持して共重合反応を行った。重合後、ポリビニルアルコール水溶液を除去し、共重合体を得た。この共重合体を水簸処理し、小粒子を除去した。
上記共重合体を用いて、実施例1と同様の方法で強酸性陽イオン交換樹脂を製造し、同様に、得られた強酸性陽イオン交換樹脂の交換容量、平均粒径、均一係数、粒径30〜650μmの触媒ビーズ含有率を求め、その結果を表2に示した。上記強酸性陽イオン交換樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、異性化反応を行い、液体クロマトグラフィーによる分析から算出した結果を図3に示した。
図3から明らかなように、異性化反応触媒の平均粒径を650μm以下にすることで、触媒活性が高く維持され、その劣化が緩やかになることがわかった。また、粒径を小さくするほど、優位になることがわかった。
[比較例1]
強酸性陽イオン交換樹脂として、三菱化学株式会社製の架橋度4%ゲル型強酸性陽イオン交換樹脂(商品名:ダイヤイオン(登録商標)SK104)を準備した。この強酸性陽イオン交換樹脂の交換容量、平均粒径、均一係数、粒径30〜650μmの触媒ビーズ含有率を求め、その結果を表2に示した。 上記強酸性陽イオン交換樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、異性化反応を行い、液体クロマトグラフィーによる分析から算出した結果を図3に示した。
[参考例1]
三菱化学株式会社製の架橋度4%ゲル型強酸性陽イオン交換樹脂(商品名:ダイヤイオン(登録商標)SK104)7.5mLを、内径1cm、全長44cmのステンレス製カラムに充填した。75℃のフェノールを26mL/hrで触媒を充填した反応器上部より24時間通液し、触媒中の水分を完全にフェノールで置換し、その後、表1の組成の母液を、75℃にて26mL/hrで反応器上部よりダウンフローで連続的に通液して反応を行なった。反応開始後、都度、反応液を採取し、反応液中の各組成濃度を高速液体クロマトグラフィー及びカールフィッシャー水分計により、以下の条件で定量した。液体クロマトグラフィーによる分析から算出した結果を図4に示した。
[参考例2]
強酸性陽イオン交換樹脂として、三菱化学株式会社製のマクロポーラス型強酸性陽イオン交換樹脂(商品名:ダイヤイオン(登録商標)RCP160M)を準備した。この強酸性陽イオン交換樹脂の交換容量、平均粒径、均一係数、粒径30〜650μmの触媒ビーズ含有率を求め、その結果を表2に示した。 上記強酸性陽イオン交換樹脂を用いて、参考例1と同様の方法で、異性化反応を行い、液体クロマトグラフィーによる分析から算出した結果を図4に示した。
Figure 2012201619
1 液滴製造装置
2 水性媒質
3 液滴製造槽
4 疎水性液体
5 疎水性液体貯槽
6 疎水性液体供給管
7 ノズル部材
8 水中スピーカー
9 水性媒質貯槽
10 水性媒質供給管
11 噴出孔
12 疎水性液体噴出貯槽
13,14 供給ポンプ
15 液滴
16 重合反応装置
17 重合反応槽
18 液滴移送管





Claims (4)

  1. スチレン系モノマーと架橋性モノマーとを含む重合性モノマーの共重合反応で得られたゲル型ビーズに強酸基を導入した強酸性イオン交換樹脂とビス(ヒドロキシフェニル)プロパン類を含む液とを接触させて、ビスフェノールAに異性化する異性化工程を含むビス
    フェノールAの製造方法において、前記強酸性イオン交換樹脂の平均粒径が650μm以
    下であることを特徴とするビスフェノールA製造方法。
  2. 前記強酸性イオン交換樹脂が、その架橋度が2〜6%であることを特徴とする請求項1記載のビスフェノールA製造方法。
  3. 以下の(A)から(G)工程からなるビスフェノールAの製造方法において、前記強酸
    性イオン交換樹脂の平均粒径が650μm以下であることを特徴とするビスフェノールA
    製造方法。
    (A)過剰量のフェノールとアセトンとを酸性触媒の存在下、縮合反応させる縮合反応工程、
    (B)縮合反応工程で得られた反応混合物を濃縮する濃縮工程、
    (C)濃縮工程で得られた濃縮液を冷却することによりビスフェノールAとフェノールと
    の付加物を晶析させ、該付加物と母液に分離する晶析・固液分離工程、
    (D)ビスフェノールAとフェノールとの付加物からフェノール除去し、ビスフェノールAを回収するフェノール除去工程、および、
    (E)フェノール除去工程で得られたビスフェノールAを造粒化する造粒工程を有し、
    (F)晶析・固液分離工程で得られた母液の少なくとも一部を強酸性イオン交換樹脂と接触させてビスフェノールAに異性化する異性化工程、
    (G)異性化工程で得られた異性化処理液からビスフェノールAを分離回収するビスフェ
    ノール回収工程。
  4. 前記強酸性イオン交換樹脂が、その粒径が30〜650μmのものが全体の50%以上であることを特徴とする請求項3に記載のビスフェノールAの製造方法。
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