JP2012201595A - ピラゾリルアミジン誘導体の製造方法およびそれを用いた1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーの製造方法 - Google Patents
ピラゾリルアミジン誘導体の製造方法およびそれを用いた1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーの製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
Description
本発明は、アゾメチン染料のカプラーである1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールを合成する際の中間体である、ピラゾリルアミジン誘導体の製造方法に関する。
感熱昇華転写方式は、昇華性染料 をバインダー樹脂に溶解又は分散させた染料層を基材に担持した熱転写フィルムを使用し、この熱転写フィルムを受像フィルムに重ねてサーマルヘッド等の加熱デバイスに画像情報に応じたエネルギーを印加することにより、熱転写フィルム上の染料層中に含まれる昇華性染料を受像フィルムに移行させて画像を形成する方法である。
この感熱昇華転写方式は、熱転写フィルムに印加するエネルギー量によってドット単位で染料の移行量を制御できるため、階調性画像の形成に優れるとともに、文字や記号等の形成が簡便である等の利点を有している。このような熱転写方式において得られる画像は銀塩写真と同様に高画質なものが形成可能となっており、それにつれて、画像の光・熱・湿度などの因子による画質劣化防止への要求が極めて高くなってきており、画像保存性を改良するための種々の昇華性染料の開発が行われている。
例えば、転写性や保存性に優れる感熱転写用の色素として、特許第3013137号(特許文献1)や特許第3078308号(特許文献2)には、1H−ピラゾロ〔5,1−C〕〔1,2,4〕トリアゾール環をカプラーとし、ピリジル基が窒素原子を介してカプラーと結合した構造のアゾメチン化合物が開示されている。また、特許第2840901号(特許文献3)には、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール環をカプラーとし、フェニルアミノ基が窒素原子を介してカプラーに結合した構造のアゾメチン化合物が開示されている。さらに、特開平5−239367号公報(特許文献4)には、両者を組み合わせた構造である、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール環カプラーに、ピリジル基が窒素原子を介してカプラーと結合した構造のアゾメチン化合物が開示されている。
上記の特許第3013137号や特許第3078308号に開示されているアゾメチン色素は、耐光性に優れるものの、1H−ピラゾロ〔5,1−C〕〔1,2,4〕トリアゾール環をカプラーとするため、コスト上の問題がある。また、原料カプラーとして1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール環化合物を用いる特許第2840901号に記載のアゾメチン色素は、比較的安価に製造できるメリットはあるものの、耐光性が不十分な場合がある。
一方、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール環カプラーとピリジル基とを組み合わせた特開平5−239367号公報に記載の色素は、安価に製造でき、かつ耐光性にも優れるという利点がある。特に、特開平5−239367号公報中で提案されている、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール環の置換基R6としてフェニル基を導入したもの(9,10,11,22,112の化合物)は、その色素の色調が要求される色再現域に近くなるという点において優れるものである。
しかしながら、特開平5−239367号公報に記載の化合物、とりわけトリアゾール環の置換基R6として無置換のピリジル基を導入した化合物は、製造コストや耐光性の点で優れるものの、カップリング反応の反応率が低く、特開平5−239367号公報にも記載のように、概ね20%程度の収率である。
本発明者らは、先の出願(特願2009−85637、出願日:平成21年3月31日)において、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール環に窒素原子を介してピリジン環を結合させたアゾメチン化合物において、特定の置換基を有するアゾメチン化合物は、耐光性と製造コストの観点から優れるとともに、純度も高く、かつ溶解性や色素とした場合の感度にも優れることを提案している。そして、その先願において、本発明者らは、出発物質として安息香酸エステル化合物に、カリウム−t−ブトキシドの存在下でアセトニトリルを反応させて2−ベンゾイルアセトニトリルを得て、次いで得られた2−ベンゾイルアセトニトリルにヒドラジンを反応させて3−(2−アルコキシフェニル)−5−アミノピラゾール中間体を得て、この中間体にイミデート塩酸塩を作用させてピラゾリルアミジン化合物とした後、これにヒドロキシルアミンを作用させてアミドオキシム誘導体とし、次いで、得られたアミドオキシム誘導体にp−トルエンスルホン酸クロライドを反応させてピリジンの存在下で加熱還流することにより、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーが得られることも提案している。しかしながら、3−(2−アルコキシフェニル)−5−アミノピラゾールに、イミデート塩酸塩を作用させてピラゾリルアミジン誘導体を合成する工程において、反応が選択性を有するために副生成物が生成し、目的のピラゾリルアミジン化合物の収率が低いことに気づいた。
本発明者らは、今般、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーを合成する際の中間体であるピラゾリルアミジン誘導体を、3−(2−アルコキシフェニル)−5−アミノピラゾールに、イミデート塩酸塩を作用させて合成する際に、塩基の存在下で上記反応を行うことにより、目的の化合物であるピラゾリルアミジン誘導体の収率が向上する、との知見を得た。本発明はかかる知見によるものである。
したがって、本発明の目的は、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーを合成する際の中間体であるピラゾリルアミジン誘導体を高い収率で得ることができる方法を提供することである。
本発明によるピラゾリルアミジン誘導体を製造する方法は、
下記式(I)で表される3−(2−アルコキシフェニル)−5−アミノピラゾールと、下記式(II)で表されるイミデート塩酸塩とを、有機塩または無機塩から選択される塩基の存在下で反応させて、前記式(III)で表されるピラゾリルアミジン誘導体を得る、ことを含んでなることを特徴とするものである。
(式中、R1は炭素数C1〜3の直鎖または分枝を有するアルキル基である。)
下記式(I)で表される3−(2−アルコキシフェニル)−5−アミノピラゾールと、下記式(II)で表されるイミデート塩酸塩とを、有機塩または無機塩から選択される塩基の存在下で反応させて、前記式(III)で表されるピラゾリルアミジン誘導体を得る、ことを含んでなることを特徴とするものである。
また、本発明の態様においては、前記塩基が、pKb≦6.00であることが好ましい。
また、本発明の態様においては、前記塩基の濃度が、1.0〜3.0当量であることが好ましい。
また、本発明の態様においては、前記反応が、有機溶媒中で行われることが好ましい。
また、本発明の態様においては、前記式(I)および(II)のR1が、エチル基であることが好ましい。
さらに、本発明の態様においては、前記塩基が、酢酸塩、プロピオン酸塩およびブタン酸塩、金属アルコキシド、金属水酸化物、アルキルアミン類およびアニリン類から選択されるものであることが好ましい。
本発明の別の態様においては、上記の製造方法により得られたピラゾリルアミジン誘導体も提供される。
また、本発明の別の態様における、前記ピラゾリルアミジン誘導体を用いて、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーを製造する方法は、
上記の製造方法により得られた前記式(III)で表されるピラゾリルアミジン誘導体を精製することなく、ヒドロキシルアミンを作用させてアミドオキシム誘導体とし、
次いで、得られた前記アミドオキシム誘導体にp−トルエンスルホン酸クロライドを反応させてピリジンの存在下で加熱還流することにより、下記式(IV)で表される1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーを得る、ことを含んでなることを特徴とするものである。
(式中、R1は炭素数C1〜3の直鎖または分枝を有するアルキル基である。)
上記の製造方法により得られた前記式(III)で表されるピラゾリルアミジン誘導体を精製することなく、ヒドロキシルアミンを作用させてアミドオキシム誘導体とし、
次いで、得られた前記アミドオキシム誘導体にp−トルエンスルホン酸クロライドを反応させてピリジンの存在下で加熱還流することにより、下記式(IV)で表される1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーを得る、ことを含んでなることを特徴とするものである。
また、本発明の本発明の別の態様における、アゾメチン化合物を製造する方法は、上記の製造方法により得られた前記式(IV)で表される1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーと、下記式(V)で表されるピリジルジアミノ誘導体とを、塩基の存在下、酸化剤で反応させて、下記式(VI)で表されるアゾメチン化合物を得ることを含んでなることを特徴とするものである。
(式中、R2およびR3はそれぞれ独立して、炭素数C2〜4のアルキル基を示す。)
(式中、R1は、炭素数C1〜3の直鎖または分枝を有するアルキル基であり、R2およびR3は、それぞれ独立して、炭素数C2〜4のアルキル基を示す。)
さらに、本発明の別の態様においては、上記の製造方法により得られたアゾメチン化合物からなる、感熱転写記録用色素も提供される。
本発明においては、3−(2−アルコキシフェニル)−5−アミノピラゾールとイミデート塩酸塩とを反応させて、ピラゾリルアミジン誘導体を合成する場合において、塩基の存在下で上記反応を行うことにより、同時に生成する副生成物の割合を抑制し、選択的に目的の化合物であるピラゾリルアミジン誘導体を得ることができる。また、ピラゾリルアミジン誘導体を高生成率で得られることから、反応系からピラゾリルアミジン誘導体を一旦精製することなくそのまま得られたピラゾリルアミジン誘導体にヒドロキシルアミンを作用させてアミドオキシム誘導体とし、次いで得られたアミドオキシム誘導体に、p−トルエンスルホン酸クロライドを反応させてピリジンの存在下で加熱還流することにより、アゾメチン化合物を合成する際のカプラーである1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールを高い収率で得ることができる。
<アミジン誘導体>
本発明の製造方法により得られるピラゾリルアミジン誘導体は、上記したように、下記式(VI)で表されるアゾメチン化合物のカプラー材料である1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール環カプラーを合成する際の中間体として有用な材料である。
(式中、R1は、炭素数C1〜3の直鎖または分枝を有するアルキル基であり、R2およびR3は、それぞれ独立して、炭素数C2〜4のアルキル基を示す。)
本発明の製造方法により得られるピラゾリルアミジン誘導体は、上記したように、下記式(VI)で表されるアゾメチン化合物のカプラー材料である1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール環カプラーを合成する際の中間体として有用な材料である。
この下記式(III)で示されるピラゾリルアミジン誘導体は、下記の合成スキームに示されるように、下記式(I)で表される3−(2−アルコキシフェニル)−5−アミノピラゾールに、式(II)で表されるイミデート塩酸塩を反応させることにより得ることができるが、この合成反応においては、ピラゾリルアミジン誘導体の生成とともに、下記式で表される副生成物も生成される。
本発明においては、上記の反応を塩基の存在下で行うことにより、上記式(III)のピラゾリルアミジン誘導体が、反応液から単離する必要がない程度の生成率で得られることを見いだしたものである。その理由は明らかではないが、以下のように考えられる。すなわち、上記の式(I)の化合物とイミデート塩酸塩とを反応させると、最終的には上記のような副生成物が生じてしまう。反応液のpHを塩基によって調整することにより副反応が抑制され、目的の化合物である上記式(III)の中間体の反応収率が向上するものと考えられる。通常は、目的の化合物である上記式(III)のピラゾリルアミジン誘導体の生成率は数%程度(すなわち、反応生成物の90%以上が副生成物)であるが、塩基の存在下で反応を行うことにより、使用する塩基にもよるが、目的のピラゾリルアミジン誘導体の生成率を50%以上に向上させることができる。なお、生成率とは、合成された生成物をクロマトグラフィーで同定した際に、ピークの総面積に対する目的化合物(ピラゾリルアミジン誘導体)のピーク面積の比率を意味するものとする。
ここで、塩基とは、ブレンステッド塩基、すなわち、H+を受け取る物質を意味する。塩基の塩基解離定数pKbは6以下であることが好ましい。このような塩基としては、例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、金属アルコキシド、金属水酸化物、アルキルアミン類、アニリン類などが挙げられる。本発明においては、これらのなかでも、トリエチルアミン等のアルキルアミン類、酢酸塩、プロピオン酸塩および酪酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムがより好ましい。
上記した塩基の添加量は、反応系に対して1.0〜3.0当量であることが好ましい。塩基の添加量が1当量未満であると、副生成物の生成割合が多くなり、目的の中間体の収率が低下する。一方、塩基の添加量が3当量を超えると、反応自体が進行しにくくなる。
また、本発明においては、上記の反応が有機溶媒中で行われることが好ましい。有機溶剤を溶媒として用いることにより反応率が向上する。この理由は定かではないが、目的の中間体や反応系に含まれる化合物の水への溶解性が低いためと考えられる。
本発明においては、上記式(I)の化合物である3−(2−アルコキシフェニル)−5−アミノピラゾールのR1は、メチル基(C1)、エチル基(C2)、またはプロピル基(C3)であることが好ましい。3−(2−アルコキシフェニル)−5−アミノピラゾールから、後記するようにしてアゾメチン色素を合成する際のピラゾロトリアゾール母核の6位がエトキシフェニル基またはプロポキシフェニル基であることにより、色素の溶解性および耐光性がより一層優れたものになる。より好ましいR1はエチル基である。
上記式(I)で表される3−(2−アルコキシフェニル)−5−アミノピラゾールは、下記合成スキームのように、先ず、出発物質として安息香酸エステル化合物に、カリウム−t−ブトキシドの存在下でアセトニトリルを反応さることにより、下記式(VII)で表される2−アルコキシベンゾイルアセトニトリルを合成する。
(式中、Rはメチル基、プロピル基等のアルキル基であり、R1は、炭素数C1〜3の直鎖または分枝を有するアルキル基を示す。)
また、上記式(VII)の2−アルコキシベンゾイルアセトニトリルと反応させるヒドラジンは、1.0〜1.1mol/lの濃度で反応系に添加されることが好ましい。
次いで、得られた上記式(VII)の2−アルコキシベンゾイルアセトニトリルに、ヒドラジンを反応させることにより、上記式(I)で表される3−(2−アルコキシフェニル)−5−アミノピラゾールを得ることができる。上記の反応は、酸の存在下で行うことが好ましい。酸の存在下で上記反応を行うことにより、上記式(I)で表される3−(2−アルコキシフェニル)−5−アミノピラゾールの反応収率が向上する。この理由は明らかではないが、2−アルコキシベンゾイルアセトニトリルとヒドラジンとを反応させる環化反応は、2−アルコキシベンゾイルアセトニトリルのカルボニル基へのヒドラジンの求核置換反応が律速と考えられ、この反応に酸を使用することにより、求核置換反応の反応速度が増加し、その結果、3−(2−アルコキシフェニル)−5−アミノピラゾールの反応収率が向上するものと考えられる。
使用できる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の有機スルホン酸類、酢酸、酪酸、オクタン酸、ラウリン酸、安息香酸、p−メチル安息香酸、2−メトキシ安息香酸や2−エトキシ安息香酸等のアルコキシ安息香酸、フタル酸等の有機カルボン酸類、リン酸ジメチル、リン酸ブチル、リン酸プロピル、リン酸ジプロピル、リン酸ブチル、リン酸ジブチル、リン酸オクチル、リン酸ジオクチル、リン酸ラウリル、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル等の酸性リン酸エステル類、などが挙げられる。本発明においては、これらのなかでも、塩酸、酢酸、安息香酸、アルコキシ安息香酸がより好ましい。
上記した酸は、水、またはアルコール中に溶解または懸濁して添加することができるが、これらのなかでも、メタノール、プロパノール中に溶解または懸濁させて使用することが好ましい。
酸の添加量は、反応系に対して1〜5mol%が好ましい。酸の添加量が1mol%未満の場合、反応収率の向上が期待できず、また、5mol%を超えると、使用する酸によっては、反応容器としてガラス製のものを使用することを余儀なくされ、汎用的は合成方法とはいえなくなる。
<1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラー>
本発明による方法では、式(III)で表されるピラゾリルアミジン誘導体は、50%以上
の生成率で得られる。そのため、後記するように1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーを合成する際に、反応液からピラゾリルアミジン誘導体を一旦精製することなく、上記した反応に続いて、以下に説明するような反応を経ることで、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーを合成することができる。
本発明による方法では、式(III)で表されるピラゾリルアミジン誘導体は、50%以上
の生成率で得られる。そのため、後記するように1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーを合成する際に、反応液からピラゾリルアミジン誘導体を一旦精製することなく、上記した反応に続いて、以下に説明するような反応を経ることで、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーを合成することができる。
1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーは、下記合成スキームのようにして得られる。すなわち、出発物質である上記ピラゾリルアミジン誘導体(式(III)の化合物)に、ヒドロキシルアミンを作用させてアミドオキシム誘導体とし(下記合成スキームの化合物a)、次いで、化合物aにp−トルエンスルホン酸クロライドを反応させて、ピリジンの存在下で加熱還流することにより、式(IV)で表される1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーを得ることができる。
<アゾメチン化合物>
上記式(IV)で表される1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーと、下記式(VIII)で表されるピリジルジアミン誘導体とを、塩基の存在下、酸化剤で反応させてカップリングすることにより、下記式(IX)で表されるような、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール環に窒素原子を介してピリジン環を結合させたアゾメチン化合物を合成することができる。この反応は、例えば水冷下40℃以内で、約1時間行う。得られるアゾメチン化合物は、アゾメチン化合物は、製造コストや耐光性の観点で優れるだけでなく、色相感度や溶解性の観点からも優れるものである。
(式中、R2およびR3は、それぞれ独立して、炭素数C2〜4のアルキル基を示す。)
上記式(IV)で表される1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーと、下記式(VIII)で表されるピリジルジアミン誘導体とを、塩基の存在下、酸化剤で反応させてカップリングすることにより、下記式(IX)で表されるような、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール環に窒素原子を介してピリジン環を結合させたアゾメチン化合物を合成することができる。この反応は、例えば水冷下40℃以内で、約1時間行う。得られるアゾメチン化合物は、アゾメチン化合物は、製造コストや耐光性の観点で優れるだけでなく、色相感度や溶解性の観点からも優れるものである。
上記式(VIII)で表されるピリジルジアミン誘導体は、例えば、6−クロロ−3−ニトロ−2−ピコリンと炭酸カリウムとをアセトニトリルに溶解させた溶液にジアルキルアミンを滴下して攪拌し、油層を分離することにより、化合物bを得る。次いで、下記のスキームに示すように、得られた化合物bのエタノール溶液中にパラジウム−炭素を加え、1気圧下で水素ガスと反応させた後、反応液をろ過し、ろ液に塩酸ジオキサンを加えて攪拌することにより、式(VIII)の塩酸塩化合物を得ることができる。このように、R2およびR3が、いずれもエチル基、プロピル基またはブチル基であるピリジルジアミン誘導体を用いて合成されたアゾメチン化合物は、製造コストや耐光性の観点で優れるだけでなく、色相感度や溶解性の観点からも優れるものである。
上記したアゾメチン化合物は、感熱熱転写材料として有用である。例えば、上記式(IX)で表されるアゾメチン化合物は、昇華型熱転写用のマゼンタ色素として使用でき、他の公知のイエロー色素、シアン色素、その他の色素等と組み合わせて、好適に使用できる。このマゼンタ色素に加えイエロー、シアン、ブラック等複数の染料層を面順次に基材上に設けて熱転写シートとすることができる。また、上記複数の染料層に加え転写性保護層を面順次に設けたもの等であってもよい。なお、さらに熱溶融性インキ層のブラックを設けてもよい。イエロー、シアン、ブラック等の昇華型熱転写用色素や熱溶融性色素としては、従来公知のものを使用することができる。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明が実施例に限定されるものではない。
実施例1
<試薬の準備>
3−(2−エトキシフェニル)−5−アミノピラゾールの合成
1000ml4頭フラスコに、100gの2−エトキシ安息香酸エチル(0.52 mol)とトルエン500mlと21.1gのアセトニトリル(0.52mol)とを加え、氷浴中で攪拌した。その後、57.7gのカリウム−t−ブトキシド(0.52mol)を約10分かけて投入した。反応液は白色のスラリー状態であった。その後、反応系を室温に戻し1時間攪拌した。水浴中反応系に水100mlを3分かけて滴下したところ、反応液が2層に分離した。水層を回収し、油層を50mlの水で2回洗浄し、洗浄水も水層として回収した。
<試薬の準備>
3−(2−エトキシフェニル)−5−アミノピラゾールの合成
1000ml4頭フラスコに、100gの2−エトキシ安息香酸エチル(0.52 mol)とトルエン500mlと21.1gのアセトニトリル(0.52mol)とを加え、氷浴中で攪拌した。その後、57.7gのカリウム−t−ブトキシド(0.52mol)を約10分かけて投入した。反応液は白色のスラリー状態であった。その後、反応系を室温に戻し1時間攪拌した。水浴中反応系に水100mlを3分かけて滴下したところ、反応液が2層に分離した。水層を回収し、油層を50mlの水で2回洗浄し、洗浄水も水層として回収した。
得られた水層に、11.1Mの濃塩酸50ml(0.55 mol)を用いて水浴中でpH1程度まで中和すると結晶が析出した。これをろ過し結晶を60℃で一晩乾燥させて目的の化合物A1を57.2g(0.32 mol)得た。収率は59%であり、生成率はHPLC単純面積比94%であった。合成スキームを以下に示す。
3−(2−メトキシフェニル)−5−アミノピラゾールの合成
次いで、500ml4頭フラスコに、89.0gの化合物A1(0.47mol)と、メタノール90mlとを加えた。その際に、反応系は溶液に着色が見られるもののスラリー状態であった。次いで、反応系に、0.282gの酢酸(0.0048mol)を加え、その後、23.5gのヒドラジン水和物(0.47mol)を5分かけてフラスコ内に滴下し、続いて3時間の加熱還流を行った。その後、反応液を、ロータリーエバポレーターを用いて50℃で減圧回収を行った後、300mlの酢酸エチルで溶解し、100mlの飽和重曹水を用いて分液した。続いて、飽和食塩水を用いて乾燥し、油層をロータリーエバポレーターにて50℃で濃縮して、褐色オイル状の3−(2−エトキシフェニル)−5−アミノピラゾールを得た。この化合物をHPLCにて分析を行ったところ、生成率は95.77%であった(単純面積法により算出)。
次いで、500ml4頭フラスコに、89.0gの化合物A1(0.47mol)と、メタノール90mlとを加えた。その際に、反応系は溶液に着色が見られるもののスラリー状態であった。次いで、反応系に、0.282gの酢酸(0.0048mol)を加え、その後、23.5gのヒドラジン水和物(0.47mol)を5分かけてフラスコ内に滴下し、続いて3時間の加熱還流を行った。その後、反応液を、ロータリーエバポレーターを用いて50℃で減圧回収を行った後、300mlの酢酸エチルで溶解し、100mlの飽和重曹水を用いて分液した。続いて、飽和食塩水を用いて乾燥し、油層をロータリーエバポレーターにて50℃で濃縮して、褐色オイル状の3−(2−エトキシフェニル)−5−アミノピラゾールを得た。この化合物をHPLCにて分析を行ったところ、生成率は95.77%であった(単純面積法により算出)。
1000ml4頭フラスコに、86.4gの2−アニス酸メチル(0.52mol)と、トルエン300mlと、21.1gのアセトニトリル(0.52mol)とを投入し、氷浴中で攪拌した。その後、反応系に57.8gのカリウム−t−ブトキシド(0.52mol)を約10分かけて加えた。反応液は白色のスラリー状態であった。その後、反応系を室温に戻し1時間攪拌した。HPLCにより反応が完結したことを確認し、水浴中で反応系に水100mlを3分かけて滴下した。そのまま攪拌すると反応系の結晶が溶解し反応液は2層に分離した。反応液を分液して水層を回収し、油層は水100mlで洗浄し、洗浄水も水層として回収した。
得られた水層に、濃塩酸を用いて水浴中でpH2程度まで中和すると結晶が析出した。この結晶を酢酸エチル300mlで溶かし再び分液し、水層を酢酸エチル200mlで2回抽出した。油層をロータリーエバポレーターを用いて約50℃で濃縮し、化合物A2を56.5g得た。収率は62%であり、生成率はHPLC単純面積比93%であった。合成スキームを以下に示す。
次いで、82.3gの化合物A2(0.47mol)と、メタノール90mlとを加えた。その際に、反応系は溶液に着色が見られるもののスラリー状態であった。次いで、反応系に、0.282gの酢酸(0.0048mol)を加え、その後、23.5gのヒドラジン水和物(0.47mol)を5分かけてフラスコ内に滴下し、続いて3時間の加熱還流を行った。その後、反応液を、ロータリーエバポレーターを用いて50℃で減圧回収を行った後、300mlの酢酸エチルで溶解し、100mlの飽和重曹水を用いて分液した。続いて、飽和食塩水を用いて乾燥し、油層をロータリーエバポレーターにて50℃で濃縮して、褐色オイル状の3−(2−メトキシフェニル)−5−アミノピラゾールを得た。この化合物をHPLCにて分析を行ったところ、生成率は95.77%であった(単純面積法により算出)。
3−(2−イソプロポキシフェニル)−5−アミノピラゾールの合成
1000ml4頭フラスコに、108gの2-n-プロポキシ安息香酸エチル0.52mol)とトルエン500mlと21.1gのアセトニトリル(0.52mol)とを加え、氷浴中で攪拌した。その後、57.7gのカリウム−t−ブトキシド(0.52mol)を約10分かけて投入した。反応液は白色のスラリー状態であった。その後、反応系を室温に戻し1時間攪拌した。水浴中反応系に水100mlを3分かけて滴下したところ、反応液が2層に分離した。水層を回収し、油層を50mlの水で2回洗浄し、洗浄水も水層として回収した。
1000ml4頭フラスコに、108gの2-n-プロポキシ安息香酸エチル0.52mol)とトルエン500mlと21.1gのアセトニトリル(0.52mol)とを加え、氷浴中で攪拌した。その後、57.7gのカリウム−t−ブトキシド(0.52mol)を約10分かけて投入した。反応液は白色のスラリー状態であった。その後、反応系を室温に戻し1時間攪拌した。水浴中反応系に水100mlを3分かけて滴下したところ、反応液が2層に分離した。水層を回収し、油層を50mlの水で2回洗浄し、洗浄水も水層として回収した。
得られた水層に、11Mの濃塩酸50ml(0.53mol)を用いて水浴中でpH1程度まで中和すると結晶が析出した。これをろ過し、結晶を60℃で一晩乾燥させて目的の化合物A3を69.7g(34.3mol)得た。収率は66%であり、生成率はHPLC単純面積比94%であった。合成スキームを以下に示す。
次いで、500ml4頭フラスコに、95.5gの化合物A3(0.47mol)と、メタノール90mlとを加えた。その際に、反応系は溶液に着色が見られるもののスラリー状態であった。次いで、反応系に、0.282gの酢酸(0.0048mol)を加え、その後、23.5gのヒドラジン水和物(0.47mol)を5分かけてフラスコ内に滴下し、続いて3時間の加熱還流を行った。その後、反応液を、ロータリーエバポレーターを用いて50℃で減圧回収を行った後、300mlの酢酸エチルで溶解し、100mlの飽和重曹水を用いて分液した。続いて、飽和食塩水を用いて乾燥し、油層をロータリーエバポレーターにて50℃で濃縮して、3−(2−イソプロポキシフェニル)−5−アミノピラゾールを得た。この化合物をHPLCにて分析を行ったところ、生成率は95%であった(単純面積法により算出)。
<ピラゾリルアミジン誘導体の合成>
4頭フラスコ中に、上記で得られた3−(2−エトキシフェニル)−5−アミノピラゾールを94g(0.46mol)、メタノール500ml、およびソジウムメチラートの28%メタノール溶液243g(0.96mol)を加えた。その後、水浴中で、反応系に、アセトニトリルとメタノールとから得られたイミデート塩酸塩を50.39g(0.46mol)加えた。反応系では、固体が析出した。反応系を室温で30分攪拌し、HPLCで反応系を追跡するとピラゾリルアミジン誘導体の生成率が76%(単純面積比)であり、また、出発物質である3−(2−エトキシフェニル)−5−アミノピラゾールは単純面積比約4%まで消失しているのが確認できた。
4頭フラスコ中に、上記で得られた3−(2−エトキシフェニル)−5−アミノピラゾールを94g(0.46mol)、メタノール500ml、およびソジウムメチラートの28%メタノール溶液243g(0.96mol)を加えた。その後、水浴中で、反応系に、アセトニトリルとメタノールとから得られたイミデート塩酸塩を50.39g(0.46mol)加えた。反応系では、固体が析出した。反応系を室温で30分攪拌し、HPLCで反応系を追跡するとピラゾリルアミジン誘導体の生成率が76%(単純面積比)であり、また、出発物質である3−(2−エトキシフェニル)−5−アミノピラゾールは単純面積比約4%まで消失しているのが確認できた。
実施例2〜9
実施例1において、加えたソジウムメチラート(0.96mol)を、下記の表1に示した塩基に変更した以外は、実施例1と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
実施例1において、加えたソジウムメチラート(0.96mol)を、下記の表1に示した塩基に変更した以外は、実施例1と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
実施例10〜14
実施例9において、反応系で使用した溶媒をメタノールから、下記表1に示す溶媒に変更した以外は実施例9と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
実施例9において、反応系で使用した溶媒をメタノールから、下記表1に示す溶媒に変更した以外は実施例9と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
実施例15
実施例1において、出発物質である3−(2−エトキシフェニル)−5−アミノピラゾールを、上記で得られた3−(2−メトキシフェニル)−5−アミノピラゾールに変更した以外は実施例1と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
実施例1において、出発物質である3−(2−エトキシフェニル)−5−アミノピラゾールを、上記で得られた3−(2−メトキシフェニル)−5−アミノピラゾールに変更した以外は実施例1と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
実施例16
実施例1において、出発物質である3−(2−エトキシフェニル)−5−アミノピラゾールを、上記で得られた3−(2−イソプロポキシフェニル)−5−アミノピラゾールに変更した以外は実施例1と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
実施例1において、出発物質である3−(2−エトキシフェニル)−5−アミノピラゾールを、上記で得られた3−(2−イソプロポキシフェニル)−5−アミノピラゾールに変更した以外は実施例1と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
比較例1
実施例1において、加えたソジウムメチラート(0.96mol)を、リン酸(0.24mol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
実施例1において、加えたソジウムメチラート(0.96mol)を、リン酸(0.24mol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
比較例2
実施例1において、塩基を使用しなかった以外は、実施例1と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
実施例1において、塩基を使用しなかった以外は、実施例1と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
比較例3
実施例1において、加えたソジウムメチラート(0.96mol)を、酢酸(0.96mol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
実施例1において、加えたソジウムメチラート(0.96mol)を、酢酸(0.96mol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
比較例4
実施例1において、加えたソジウムメチラート(0.96mol)を、過安息香酸(0.96mol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
実施例1において、加えたソジウムメチラート(0.96mol)を、過安息香酸(0.96mol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてピラゾリルアミジン誘導体を合成した。得られた生成物をHPLCで反応系を追跡したピラゾリルアミジン誘導体の生成率は、下記の表1に示される通りであった。
Claims (10)
- 前記塩基が、pKb≦6.00である、請求項1に記載の方法。
- 前記塩基の濃度が、1.0〜3.0当量である、請求項1または2に記載の方法。
- 前記反応が、有機溶媒中で行われる、請求項1または2に記載の方法。
- 前記式(I)および(III)のR1が、エチル基である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記塩基が、酢酸塩、プロピオン酸塩およびブタン酸塩、金属アルコキシド、金属水酸化物、アルキルアミン類およびアニリン類から選択されるものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法により得られたピラゾリルアミジン誘導体。
- ピラゾリルアミジン誘導体を用いて、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーを製造する方法であって、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法により得られた前記式(III)で表されるピラゾリルアミジン誘導体を精製することなく、ヒドロキシルアミンを作用させてアミドオキシム誘導体とし、
次いで、得られた前記アミドオキシム誘導体にp−トルエンスルホン酸クロライドを反応させてピリジンの存在下で加熱還流することにより、下記式(IV)で表される1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーを得る、ことを含んでなることを特徴とする方法。
- 請求項9に記載の製造方法により得られたアゾメチン化合物からなる、感熱転写記録用色素。
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