JP2002318446A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2002318446A
JP2002318446A JP2001124379A JP2001124379A JP2002318446A JP 2002318446 A JP2002318446 A JP 2002318446A JP 2001124379 A JP2001124379 A JP 2001124379A JP 2001124379 A JP2001124379 A JP 2001124379A JP 2002318446 A JP2002318446 A JP 2002318446A
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silver halide
halide emulsion
emulsion layer
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JP2001124379A
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Motoaki Sugino
元昭 杉野
Katsunori Kato
勝徳 加藤
Fumio Ishii
文雄 石井
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色再現性に優れ、退色バランスが良好であ
り、かつ、迅速処理性に優れたハロゲン化銀写真感光材
料の提供。 【解決手段】 支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、
緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感性ハロゲン化銀乳剤層
を含む写真構成層を有し、該緑感性ハロゲン化銀乳剤層
に下記一般式(1A)で表されるマゼンタカプラー又は
(1B)で表されるマゼンタカプラーを含有し、かつ、
該赤感性ハロゲン化銀乳剤層に下記一般式(1C)で表
されるシアンカプラーを含有することを特徴とするハロ
ゲン化銀写真感光材料。 【化1】 【化2】 【化3】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真感
光材料(以下、単に感光材料または感材ともいう)に関
し、更に詳しくは発色性が良好であり、色再現性に優
れ、退色バランスが良好であり、かつ迅速処理性に優れ
たハロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】直接鑑賞用に供されるハロゲン化銀写真
感光材料、例えばカラー印画紙等に於いては、色素画像
を形成する発色剤として、通常イエローカプラー、マゼ
ンタカプラー及びシアンカプラーの組み合わせが用いら
れる。これらのカプラーに対しては得られる色素画像に
おける色再現性、発色性及び画像保存性等の基本的性能
が要求されるが、特に近年、対象物の本来の色を忠実に
再現すべく色再現性向上に対する要望がユーザー側から
高まっている。
【0003】感光材料においてはピラゾロン系カプラー
またはピラゾロトリアゾール系がマゼンタカプラーとし
て一般的に用いられている。なかでも特開昭59−17
1956号に記載の1H−ピラゾロ〔1,5−b〕
〔1,2,4〕トリアゾールマゼンタカプラーは色調と
形成される色素の堅牢性に優れていることが知られてい
る。
【0004】また、特開平6−258795号には感光
材料中の高沸点有機溶媒が感材の表面にしみだしてくる
発汗現象や未露光の感材の保存条件の違いによる写真性
能のばらつきを改良した1H−ピラゾロ〔1,5−b〕
〔1,2,4〕トリアゾールマゼンタカプラーが開示さ
れている。
【0005】又、イエローカプラーとしては、例えば米
国特許2,778,658号、同2,875,057
号、同2,908,573号、同3,227,155
号、同3,227,550号、同3,253,924
号、同3,265,506号、同3,277,155
号、同3,341,331号、同3,369,895
号、同3,384,657号、同3,408,194
号、同3,415,652号等に記載のものが知られて
いる。
【0006】シアン画像色素を生成するのに用いられる
カプラーは、一般に、例えば、米国特許第2,367,
351号、同第2,423,730号、同第2,47
4,293号、同第2,772,161号、同第2,7
72,162号、同第2,895,826号、同第2,
920,961号、同第3,002,836号、同第
3,446,622号、同第3,476,563号、同
第3,552,962号、同第3,758,308号、
同第3,779,763号、同第3,839,044
号、同第3,880,661号、同第3,998,64
2号、同第4,333,999号、同第4,990,4
36号、同第4,960,685号および同第5,47
6,757号明細書;仏国特許第1,478,188号
および同第1,479,043号明細書;および英国特
許第2,070,000号明細書に記載されているナフ
トールおよびフェノールカプラーが知られている。
【0007】これまでの製品に使用される最も普通のシ
アンカプラーは、下記フェノールカプラー(式1)であ
って、式中、R1は、アルキルまたはアリール基、最も
多くは、α位にアリールオキシ基が置換されたアルキル
基であり;R2は、アルキル基、通常はメチルまたはエ
チルであり;Xは、ハロゲン原子であり;そしてZは、
ハロゲン原子またはカップリング離脱基、通常はハロゲ
ン原子である。
【0008】
【化9】
【0009】しかしながら、上記のイエローカプラーお
よびシアンカプラーを上記の1H−ピラゾロ〔1,5−
b〕〔1,2,4〕トリアゾールマゼンタカプラーと共
に用いた場合、画像の劣化によるカラーバランスの崩
れ、即ち退色バランスの点で充分良好とは言い難いもの
であった。
【0010】また、近年カラー撮影用およびプリント用
感光材料においてはそのプリント工程および現像処理工
程が短縮迅速化されてきており、迅速処理が可能である
ことがますます強く要求されるようになっている。
【0011】しかしながら、これらを満足するハロゲン
化銀写真感光材料は未だ見出されていないのが実情であ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、色再
現性に優れ、退色バランスが良好であり、かつ、迅速処
理性に優れたハロゲン化銀写真感光材料を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の構成により達成される。
【0014】1.支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤
層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感性ハロゲン化銀乳
剤層を含む写真構成層を有し、該緑感性ハロゲン化銀乳
剤層に前記一般式(1A)で表されるマゼンタカプラー
又は(1B)で表されるマゼンタカプラーを含有し、か
つ、該赤感性ハロゲン化銀乳剤層に前記一般式(1C)
で表されるシアンカプラーを含有することを特徴とする
ハロゲン化銀写真感光材料。
【0015】2.支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤
層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感性ハロゲン化銀乳
剤層を含む写真構成層を有し、該緑感性ハロゲン化銀乳
剤層に前記一般式(1A)で表されるマゼンタカプラー
又は(1B)で表されるマゼンタカプラーを含有し、か
つ、該赤感性ハロゲン化銀乳剤層に前記一般式(2)で
表されるシアンカプラーを含有することを特徴とするハ
ロゲン化銀写真感光材料。
【0016】3.支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤
層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感性ハロゲン化銀乳
剤層を含む写真構成層を有し、該緑感性ハロゲン化銀乳
剤層に前記一般式(1A)で表されるマゼンタカプラー
又は(1B)で表されるマゼンタカプラーを含有し、か
つ、該青感性ハロゲン化銀乳剤層に前記一般式(3A)
で表されるイエローカプラー又は(3B)で表されるイ
エローカプラーを含有することを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料。
【0017】4.支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤
層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感性ハロゲン化銀乳
剤層を含む写真構成層を有し、該緑感性ハロゲン化銀乳
剤層に前記一般式(1A)で表されるマゼンタカプラー
又は(1B)で表されるマゼンタカプラーを含有し、か
つ、該青感性ハロゲン化銀乳剤層に前記一般式(4)で
表されるイエローカプラーを含有することを特徴とする
ハロゲン化銀写真感光材料。
【0018】5.支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤
層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感性ハロゲン化銀乳
剤層を含む写真構成層を有し、該緑感性ハロゲン化銀乳
剤層に前記一般式(1A)で表されるマゼンタカプラー
又は(1B)で表されるマゼンタカプラーを含有し、か
つ、該青感性ハロゲン化銀乳剤層に前記一般式(5)で
表されるイエローカプラーを含有することを特徴とする
ハロゲン化銀写真感光材料。
【0019】以下、本発明を詳細に述べる。一般式(1
A)で表されるマゼンタカプラーについて説明する。
【0020】前記一般式(1A)において、R1で表さ
れる置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、(t)ブチル
基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シク
ロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基等)、アルケニ
ル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、アルキニル基
(例えば、プロパルギル基等)、アリール基(例えば、
フェニル基、ナフチル基等)、複素環基(例えば、ピリ
ジル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル
基、フリル基、ピロリル基、ピラジニル基、ピリミジニ
ル基、ピリダジニル基、セレナゾリル基、スルホラニル
基、ピペリジニル基、ピラゾリル基、テトラゾリル基
等)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨ
ウ素原子、フッ素原子等)、アルコキシ基(例えば、メ
トキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオ
キシ基、シクロペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、
シクロヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシル
オキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ
基、ナフチルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基
(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカ
ルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキ
シカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、ア
リールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカ
ルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルホ
ンアミド基(例えば、メチルスルホニルアミノ基、エチ
ルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、ヘ
キシルスルホニルアミノ基、シクロヘキシルスルホニル
アミノ基、オクチルスルホニルアミノ基、ドデシルスル
ホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基等)、ス
ルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチル
アミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブ
チルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル
基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミ
ノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニ
ルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、
2−ピリジルアミノスルホニル基等)、ウレイド基(例
えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチル
ウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレ
イド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナ
フチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基
等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニ
ル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、
シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、
2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル
基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピ
リジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、ア
セチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカ
ルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデ
シルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基
等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、
メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル
基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカル
ボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチ
ルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカル
ボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミ
ノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピ
リジルアミノカルボニル基等)、アシルアミノ基(例え
ば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミ
ノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニ
ルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキ
シルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニ
ルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカ
ルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフ
チルカルボニルアミノ基等)、アルキルスルホニル基ま
たはアリールスルホニル基(例えば、メチルスルホニル
基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロ
ヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル
基、ドデシルスルホニル基、フェニルスルホニル基、ナ
フチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、
アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチ
ルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ
基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、
アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基
等)、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、カルボキシル
基、ヒドロキシル基等が挙げられ、これらの基は、更に
上記の置換基によって置換されていてもよい。
【0021】これらの置換基の中で、ハロゲン原子、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基等が好
ましく、アシルアミノ基、アルコキシ基が特に好まし
い。
【0022】X1は水素原子またはハロゲン原子を表す
が、ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子等が挙げられる。X1で表されるハロ
ゲン原子の中で、塩素原子又は臭素原子が好ましく、塩
素原子が特に好ましい。
【0023】R2、R3で表されるアルキル基、シクロア
ルキル基、アルケニル基、複素環基およびアリール基と
してはR1における各基と同様の基を挙げることができ
る。
【0024】Yで表される水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基、シクロアルキル基、複素環基、
アルコキシ基およびアリールオキシ基としてはR1にお
ける各基と同様の基を挙げることができる。
【0025】mは1または2の整数を表し、nは0〜4
の整数を表し、mとnの和は4以下である。
【0026】以下に一般式(1A)で表されるマゼンタ
カプラーの具体的化合物例を示すが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0027】
【化10】
【0028】
【化11】
【0029】
【化12】
【0030】
【化13】
【0031】
【化14】
【0032】
【化15】
【0033】
【化16】
【0034】
【化17】
【0035】
【化18】
【0036】次に、前記一般式(1B)で表されるマゼ
ンタカプラーについて説明する。一般式(1B)におい
て、R4、R5で表されるアルキル基はR1におけるアル
キル基と同義である。
【0037】一般式(1B)において、R6で表される
置換基は、一般式(1A)におけるR1で表される置換
基と同義である。
【0038】X2は水素原子またはハロゲン原子を表す
が、一般式(1A)におけるX1と同義である。
【0039】以下に一般式(1B)で表されるマゼンタ
カプラーの具体的化合物例を示すが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0040】
【化19】
【0041】
【化20】
【0042】
【化21】
【0043】
【化22】
【0044】本発明の前記一般式(1A)および(1
B)で表されるマゼンタカプラーは、ジャーナル・オブ
・ザ・ケミカル・ソサイアティ(Journal of
the Chemical Society),パー
キン(Perkin)I(1977),2047〜20
52、米国特許第3,725,067号、特開昭59−
99437号、同58−42045号、同59−162
548号、同59−171956号、同60−3355
2号、同60−43659号、同60−172982
号、同60−190779号、同61−189539
号、同61−241754号、同63−163351
号、同62−157031号、Syntheses,1
981年40頁、同1984年122頁、同1984年
894頁、特開昭49−53574号、英国特許第1,
410,846号、新実験化学講座14−III巻,15
85〜1594頁(1977),丸善刊、Helv.C
hem.Acta.,36巻,75頁(1953)、
J.Am.Chem.Soc.,72巻,2762頁
(1950)、Org.Synth.,II巻,395頁
(1943)等を参考にして、当業者ならば容易に合成
することができる。
【0045】以下に一般式(1A)および(1B)で表
されるマゼンタカプラーの代表的合成例を示す。
【0046】《例示化合物1A−33の合成》
【0047】
【化23】
【0048】
【化24】
【0049】中間体3の合成 18.0gの中間体1と18.0gの中間体2をメタノ
ール100ml中、室温で10時間反応させた後、反応
液を水で希釈し、析出する中間体3をろ取し、水でよく
洗った後、乾燥させた。収量30.0g、収率93%で
あった。
【0050】中間体4の合成 25.0gの中間体3、ヒドロキシルアミン塩酸塩1
0.8gを150mlのメタノール中に溶解し、加熱還
流を4時間行った。反応液に水を加え、析出した固体を
ろ取し、さらにメタノール中で加熱懸濁洗浄し、中間体
4を19.6g得た。収率は75%であった。
【0051】中間体5の合成 19gの中間体4をアセトニトリル100ml、ジメチ
ルアセトアミド50mlに溶解し、ピリジン11.1g
を加え、反応温度を10℃以下に保ちながらトシルクロ
ライド11.3gを加えた。その後室温で3時間攪拌し
た後、75℃で2時間加熱しながら攪拌した。反応液を
室温まで冷却した後、水を加え析出した固体をろ取し、
メタノール中で懸濁して洗浄し、中間体5を11.0g
得た。収率は61%であった。
【0052】中間体6の合成 10gの中間体5をメタノール200mlに懸濁しパラ
ジウム−炭素触媒を加え、常圧下で水素添加を行った。
反応終了後、触媒をろ別し、反応液を減圧下で濃縮し、
水を150ml加え、析出する中間体6をろ取し、乾燥
した。収量は8.2g(収率90%)であった。
【0053】中間体7の合成 8.0gの中間体6をジメチルアセトアミド16ml、
アセトニトリル32mlに溶解し、ピリジンを4.5m
lを加えた。反応液を15℃以下に保ちながら、4.4
gのクロロ炭酸フェニルを滴下した。滴下終了後、2時
間攪拌した後、反応液を減圧下で濃縮し、水を100m
l加え、析出する固体をアセトニトリルで再結晶し、
9.4gの中間体3を得た。収率は83%であった。
【0054】中間体8の合成 ドデシルアルコール82.5g、3−アミノ酪酸50.
4g、トルエンスルホン酸一水和物166.0gをトル
エン850ml中で共沸する水を除去しながら加熱還流
を7時間行った。反応液を室温まで冷却し、炭酸カリウ
ム水溶液を加え、中和した。このときの水層のpHは1
0であった。水層を除去した後トルエン層を水で洗い、
減圧下で濃縮し、中間体8を119g得た。
【0055】例示化合物1A−33の合成 3.5gの中間体7、2.5gの中間体8をメタノール
90mlに溶解し、加熱還流を3時間行った。反応液を
減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにて分離精製し、アセトニトリルで再結晶し、例
示化合物1A−33を3.8g得た。収率は76%であ
った。
【0056】構造はNMR(核磁気共鳴)及びMASS
(質量スペクトル)で確認した。 《例示化合物1B−4の合成》
【0057】
【化25】
【0058】上記合成ルート中、−OTsはp−トルエ
ンスルホン酸エステル基を表す。化合物〔A〕17.3
g、化合物〔B〕17.3g、無水酢酸ソーダ8.2g
をアセトニトリル200ml中に加え、室温で撹拌反応
を5時間行った。析出結晶をろ過し、乾燥した。
【0059】得られた化合物〔C〕31.6g、ヒドロ
キシアミン塩酸塩9.4g、無水酢酸ソーダ11.1g
をメタノール150ml中に加え煮沸還流を4時間行っ
た。析出結晶を濾別し、濾液を減圧濃縮後酢酸エチル、
水を加え抽出し、水洗を行った。油層を分離し、濃縮し
た。
【0060】濃縮残査(化合物〔D〕)をアセトニトリ
ル150ml中に加え、p−トルエンスルホニルクロラ
イド17.2gを加え、均一に溶解後氷水で5℃以下ま
で冷却後ピリジン17.8gを滴下した。同温で30分
保持後、室温で撹拌反応を2時間行いTLCで化合物
〔E〕が得られていることを確認した。更にメタノール
450mlを加え煮沸還流を5時間行った。反応液から
溶媒を減圧濃縮し、残査(化合物〔F〕)に酢酸エチル
及び水を加え抽出し、水洗した。油層を分離し、濃縮後
カラムクロマトグラフで精製を行い化合物〔F〕9.7
gを得た。
【0061】化合物〔F〕8.7gをエタノール250
ml中に加え加熱し均一に溶解後、50%含水Pd/C
触媒2.6gを加え常圧にて水素添加を行い、還元し
た。Pd/C触媒を濾別し、濾液を減圧濃縮して得られ
た残査(化合物〔G〕)にアセトニトリル45mlを加
え均一に溶解し、室温撹拌下ピリジン2.4gを加え更
に化合物〔H〕8.3gを加えた後、室温で撹拌反応を
2時間行った。反応液から溶媒を減圧濃縮し、残査に酢
酸エチル及び水を加え抽出し、水洗した。油層を分離
し、濃縮後カラムクロマトグラフで精製を行った。目的
の例示化合物1B−4を2.7g得た。構造はNMR
(核磁気共鳴)及びMASS(質量スペクトル)で確認
した。
【0062】《例示化合物1B−7の合成》
【0063】
【化26】
【0064】上記合成ルート中、−OTsはp−トルエ
ンスルホン酸エステル基を表す。化合物〔A〕17.3
g、化合物〔B〕35.0g、無水酢酸ソーダ8.2g
をアセトニトリル200ml中に加え、室温で撹拌反応
を5時間行った。析出結晶を濾別し、濾液を濃縮後酢酸
エチル及び水を加え抽出し、水洗した。油層を減圧濃縮
後カラムクロマトグラフで精製を行い、化合物〔C〕1
0.9gを得た。
【0065】化合物〔C〕24.6g、ヒドロキシアミ
ン塩酸塩5.2g、無水酢酸ソーダ6.2gをメタノー
ル120ml中に加え煮沸還流を4時間行った。溶媒を
減圧濃縮後酢酸エチル、水を加え抽出し、水洗を行っ
た。油層を分離し、濃縮した。
【0066】濃縮残査(化合物〔D〕)をアセトニトリ
ル120ml中に加え、p−トルエンスルホニルクロラ
イド9.5gを加え、均一に溶解後氷水で5℃以下まで
冷却後ピリジン9.9gを滴下した。同温で30分保持
後、室温で撹拌反応を2時間行いTLCで化合物〔E〕
が得られていることを確認した。更にメタノール360
mlを加え煮沸還流を5時間行った。反応液から溶媒を
減圧濃縮し残査に酢酸エチル及び水を加え抽出し、水洗
した。油層を分離し、濃縮後カラムクロマトグラフで精
製を行った。目的の例示化合物1B−7を4.9g得
た。
【0067】構造はNMR(核磁気共鳴)及びMASS
(質量スペクトル)で確認した。次に前記一般式(1
C)で表されるシアンカプラーについて詳細に説明す
る。
【0068】前記一般式(1C)において、R1及びR2
の表す分岐アルキル基としては、i−プロピル基、t−
ブチル基、sec−ブチル基、i−ブチル基、t−オク
チル基等を挙げることができる。
【0069】置換アルキル基のアルキル成分としては、
直鎖でも分岐でもまた環状アルキル基でもよく、メチル
基、エチル基、ブチル基、i−プロピル基、t−ブチル
基、sec−ブチル基、i−ブチル基、t−オクチル
基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
【0070】置換アリール基のアリール成分としては、
フェニル基等を挙げることができる。
【0071】複素環基としては、2−フリル基、2−チ
エニル基、2−イミダゾリル基、2−チアゾリル基、3
−イソオキサゾリル基、3−ピリジル基、2−ピリジル
基、2−ピリミジル基、3−ピラゾリル基、2−ベンゾ
チアゾリル基等を挙げることができる。
【0072】但し、R1及びR2が置換アルキル基又は置
換アリール基を表す場合、これらのアルキル及びアリー
ル成分は必ず置換基を有する。
【0073】R1及びR2は分岐アルキル基又は複素環基
を表す場合も、必要に応じてこれらの基は置換原子、置
換基を有してもよい。
【0074】これらの置換原子、置換基としては特に制
限はないが、代表的には、アルキル、アリール、アニリ
ノ、アシルアミノ、スルホンアミド、アルキルチオ、ア
リールチオ、アルケニル、シクロアルキル等の各基が挙
げられるが、この他にハロゲン原子及びシクロアルケニ
ル、アルキニル、複素環、スルホニル、スルフィニル、
ホスホニル、アシル、カルバモイル、スルファモイル、
シアノ、アルコキシ、アリールオキシ、複素環オキシ、
シロキシ、アシルオキシ、スルホニルオキシ、カルバモ
イルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、イミド、ウレイ
ド、スルファモイルアミノ、アルコキシカルボニルアミ
ノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アルコキシカル
ボニル、アリールオキシカルボニル、複素環チオ、チオ
ウレイド、カルボキシル、ヒドロキシル、メルカプト、
ニトロ、スルホ等の各基、並びにスピロ化合物残基、有
橋炭化水素化合物残基等も挙げられる。
【0075】前記一般式(1C)において、R1及びR2
の表す置換基としては特に制限ないが、代表的には、ア
ルキル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、スルホン
アミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、シ
クロアルキル等の各基が挙げられるが、この他にハロゲ
ン原子及びシクロアルケニル、アルキニル、複素環、ス
ルホニル、スルフィニル、ホスホニル、アシル、カルバ
モイル、スルファモイル、シアノ、アルコキシ、アリー
ルオキシ、複素環オキシ、シロキシ、アシルオキシ、ス
ルホニルオキシ、カルバモイルオキシ、アミノ、アルキ
ルアミノ、イミド、ウレイド、スルファモイルアミノ、
アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニ
ルアミノ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカル
ボニル、複素環チオ、チオウレイド、カルボキシル、ヒ
ドロキシル、メルカプト、ニトロ、スルホ等の各基、並
びにスピロ化合物残基、有橋炭化水素化合物残基等も挙
げられる。これらの基は更に上記置換基により置換され
てもよい。
【0076】以上の、R1、R2で表される分岐アルキル
基、置換アルキル基、置換アリール基又は複素環基への
置換基及びR1、R2で表される置換基において、アルキ
ル基としては、炭素数1〜32のものが好ましく、直鎖
でも分岐でもよい。
【0077】アリール基としては、フェニル基が好まし
い。アシルアミノ基としては、アルキルカルボニルアミ
ノ基、アリールカルボニルアミノ基等が挙げられる。
【0078】スルホンアミド基としては、アルキルスル
ホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基等が挙げ
られる。
【0079】アルキルチオ基、アリールチオ基における
アルキル成分、アリール成分としては上記R1、R2で表
される置換基におけるアルキル基、アリール基がそれぞ
れ挙げられる。
【0080】アルケニル基としては、炭素数2〜32の
もの、シクロアルキル基としては炭素数3〜12、特に
5〜7のものが好ましく、アルケニル基は直鎖でも分岐
でもよい。
【0081】シクロアルケニル基としては、炭素数3〜
12、特に5〜7のものが好ましい。
【0082】スルホニル基としてはアルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基等;スルフィニル基としては
アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基等;
ホスホニル基としてはアルキルホスホニル基、アルコキ
シホスホニル基、アリールオキシホスホニル基、アリー
ルホスホニル基等;アシル基としてはアルキルカルボニ
ル基、アリールカルボニル基等;カルバモイル基として
はアルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基
等;スルファモイル基としてはアルキルスルファモイル
基、アリールスルファモイル基等;アシルオキシ基とし
てはアルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニル
オキシ基等;スルホニルオキシ基としては、アルキルス
ルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基等;カ
ルバモイルオキシ基としてはアルキルカルバモイルオキ
シ基、アリールカルバモイルオキシ基等;ウレイド基と
してはアルキルウレイド基、アリールウレイド基等;ス
ルファモイルアミノ基としてはアルキルスルファモイル
アミノ基、アリールスルファモイルアミノ基等;複素環
基としては5〜7員のものが好ましく、具体的には2−
フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−
ベンゾチアゾリル基、1−ピロリル基、1−テトラゾリ
ル基等;複素環オキシ基としては5〜7員の複素環を有
するものが好ましく、例えば3,4,5,6−テトラヒ
ドロピラニル−2−オキシ基、1−フェニルテトラゾー
ル−5−オキシ基等;複素環チオ基としては、5〜7員
の複素環チオ基が好ましく、例えば2−ピリジルチオ
基、2−ベンゾチアゾリルチオ基、2,4−ジフェノキ
シ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ基等;シロキ
シ基としてはトリメチルシロキシ基、トリエチルシロキ
シ基、ジメチルブチルシロキシ基等;イミド基としては
コハク酸イミド基、3−ヘプタデシルコハク酸イミド
基、フタルイミド基、グルタルイミド基等;スピロ化合
物残基としてはスピロ〔3.3〕ヘプタン−1−イル
等;有橋炭化水素化合物残基としてはビシクロ〔2.
2.1〕ヘプタン−1−イル、トリシクロ〔3.3.
1.137〕デカン−1−イル、7.7−ジメチル−ビシ
クロ〔2.2.1〕ヘプタン−1−イル等が挙げられ
る。
【0083】R1及びR2の表す置換基としては、アルキ
ル基、アリール基が好ましく、アリール基が特に好まし
い。
【0084】上記の基は、更に長鎖炭化水素基やポリマ
ー残基などの耐拡散性基等の置換基を有してもよい。
【0085】一般式(1C)において、X1の表す発色
現像主薬の酸化体との反応により離脱しうる基として
は、例えばハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、弗素原
子等)及びアルコキシ、アリールオキシ、複素環オキ
シ、アシルオキシ、スルホニルオキシ、アルコキシカル
ボニルオキシ、アリールオキシカルボニル、アルキルオ
キザリルオキシ、アルコキシオキザリルオキシ、アルキ
ルチオ、アリールチオ、複素環チオ、アルキルオキシチ
オカルボニルチオ、アシルアミノ、スルホンアミド、N
原子で結合した含窒素複素環、アルキルオキシカルボニ
ルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、カルボキ
シル等の各基が挙げられる。X1は好ましくは水素原
子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、N原子で結合した含
窒素複素環基等である。
【0086】以下に前記一般式(1C)で表されるシア
ンカプラーの具体例を挙げる。但し本発明のシアンカプ
ラーはこれらに限定されるものではない。
【0087】
【化27】
【0088】
【化28】
【0089】
【化29】
【0090】
【化30】
【0091】
【化31】
【0092】
【化32】
【0093】
【化33】
【0094】
【化34】
【0095】
【化35】
【0096】
【化36】
【0097】次に、前記一般式(2)で表されるシアン
カプラーについて説明する。前記一般式(2)におい
て、R1及びR2で表されるアルキル基としては、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられ、R1
及びR2で表されるアリール基としては、置換基を有し
てもよいフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これら
フェニル基、ナフチル基の置換基としては、例えば、1
〜4個のハロゲン原子、シアノ基、カルボニル基、カル
ボンアミド基、スルホンアミド基、カルボキシ基、スル
ホ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキ
ルスルホニル基もしくはアリールスルホニル基が挙げら
れる。
【0098】前記一般式(2)において、R1で表され
るアルキル基またはアリール基の中で好ましいものは、
ヘプタフルオロプロピル基、4−クロロフェニル基、
3,4−ジクロロフェニル基、4−シアノフェニル基、
3−クロロ−4−シアノフェニル基、ペンタフルオロフ
ェニル基、4−カルボンアミドフェニル基、4−スルホ
ンアミドフェニル基及びアルキルスルホニルフェニル基
である。
【0099】前記一般式(2)において、R2で表され
るアルキル基またはアリール基の中で好ましいものはア
リール基であり、特に置換基を有するフェニル基が好ま
しい。
【0100】R2で表されるアリール基の置換基として
は、アルキル基、例えば、メチル、t−ブチル、ドデシ
ル、ペンタデシルまたはオクタデシルの各基、アルコキ
シ基、例えば、メトキシ、t−ブトキシまたはテトラデ
シルオキシの各基、アリールオキシ基、例えば、フェノ
キシ、4−t−ブチルフェノキシまたは4−ドデシルフ
ェノキシの各基、アルキルもしくはアリールアシルオキ
シ基、例えば、アセトキシ基またはドデカノイルオキシ
基、アルキルもしくはアリールアシルアミノ基、例え
ば、アセトアミド基、ベンゾアミド基、またはヘキサデ
カンアミド基、アルキルもしくはアリールスルホニルオ
キシ基、例えば、メチルスルホニルオキシ、ドデシルス
ルホニルオキシまたは4−メチルフェニルスルホニルオ
キシの各基、アルキルもしくはアリールスルファモイル
アミノ基、例えば、N−ブチルスルファモイルアミノま
たはN−4−ブチルフェニルスルファモイルアミノの各
基、アルキルもしくはアリールスルホンアミド基、例え
ば、メタンスルホンアミド、4−クロロフェニルスルホ
ンアミドまたはヘキサデカンスルホンアミドの各基、ウ
レイド基、例えば、メチルウレイド基またはフェニルウ
レイド基、アルコキシカルボニルまたはアリールオキシ
カルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミ
ノ基またはフェノキシカルボニルアミノ基、カルバモイ
ル基、例えば、N−ブチルカルバモイル基もしくはN−
メチル−N−ドデシルカルバモイル基、またはパーフル
オロアルキル基、例えば、トリフルオロメチル基または
ヘプタフルオロプロピル基が挙げられる。これらR2
表されるアリール基の置換基の中で好ましいものは、炭
素数1〜30、さらに好ましくは炭素数8〜20のアル
キル基またはアルコキシ基である。
【0101】前記一般式(2)において、Jで表される
アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロ
ピレン基、ブチレン基等の炭素数1〜10の直鎖もしく
は分岐を有するアルキレン基があげられ、炭素数2〜4
のアルキレン基が特に好ましい。
【0102】前記一般式(2)において、Xで表される
酸化された発色現像主薬との反応により離脱しうる基と
しては、ハロゲン原子、アルコキシ、アリールオキシ、
ヘテロサイクリルオキシ、スルホニルオキシ、アシルオ
キシ、アシル、ヘテロサイクリル、スルホンアミド、ヘ
テロサイクリルチオ、ベンゾチアゾリル、ホスホニルオ
キシ、アルキルチオ、アリールチオおよびアリールアゾ
の各基が挙げられる。
【0103】これらの離脱基の中で好ましいものはハロ
ゲン原子、アルコキシ基およびアリールオキシ基であ
り、ハロゲン原子が最も好ましい。
【0104】以下に前記一般式(2)で表されるシアン
カプラーの具体的な化合物例を挙げるが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0105】
【化37】
【0106】
【化38】
【0107】
【化39】
【0108】
【化40】
【0109】
【化41】
【0110】
【化42】
【0111】次に、本発明の前記一般式(3A)及び一
般式(3B)で表されるイエローカプラーについて説明
する。
【0112】前記一般式(3A)及び一般式(3B)に
おいてRA、RB及びRCで表されるアルキル基として
は、直鎖、分岐のアルキル基、例えば、メチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ドデシル基及び
1−ヘキシルノニル基、シクロプロピル基、シクロヘキ
シル基、アダマンチル基等などが挙げられる。
【0113】これらRA、RB及びRCで表されるアルキ
ル基は更に置換されていても良く、置換原子、置換基と
しては、例えば、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素
原子等)、アリール基(例えばフェニル基、p−t−オ
クチルフェニル基等)、アルコキシ基(例えばメトキシ
基等)、アリールオキシ基(例えば2,4−ジ−t−ア
ミルフェノキシ基等)、スルホニル基(例えばメタンス
ルホニル基等)、アシルアミノ基(例えばアセチル基、
ベンゾイル基等)、スルホニルアミノ基(例えば、ドデ
カンスルホニルアミノ基等)、ヒドロキシル基等が挙げ
られる。
【0114】RAとしては、分岐アルキル基が特に好ま
しく、t−ブチル基が特に好ましい。
【0115】RBとしては、メチル基が特に好ましい。
Cとしては、好ましくは無置換のアルキル基であり、
炭素数10以上の直鎖又は分岐アルキル基が特に好まし
い。
【0116】前記一般式(3A)及び一般式(3B)に
おいて、RE及びRFで表されるアルキル基としては、炭
素数1〜10直鎖、分岐のアルキル基、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基などが挙げられ、メチル基が特に好まし
い。
【0117】前記一般式(3B)において、RDで表さ
れるハロゲン原子としては、例えば塩素原子、臭素原
子、弗素原子が挙げられ、塩素原子が特に好ましい。
【0118】前記一般式(3A)及び一般式(3B)に
おいて、YAで表される一価の有機基としては、例え
ば、アルキル基(例えば、エチル基、i−プロピル基、
t−ブチル基等)、アルコキシル基(例えばメトキシ基
等)、アリールオキシ基(例えばフェニルオキシ基
等)、アシルオキシ基(例えばメチルカルボニルオキシ
基、ベンゾイルオキシ基等)、アシルアミノ基(例えば
アセトアミド基、フェニルカルボニルアミノ基等)、カ
ルバモイル基(例えばN−メチルカルバモイル基、N−
フェニルカルバモイル基等)、アルキルスルホニルアミ
ノ基(例えばエチルスルホニルアミノ基等)、アリール
スルホニルアミノ基(例えばフェニルスルホニルアミノ
基等)、スルファモイル基(例えばN−プロピルスルフ
ァモイル基、N−フェニルスルファモイル基等)、イミ
ド基(例えばコハク酸イミド基、グルタルイミド基等)
等が挙げられる。
【0119】前記一般式(3A)又は一般式(3B)で
表されるイエローカプラーは何れかの置換基において結
合し、ビス体を形成しても良い。
【0120】前記一般式(3A)又は一般式(3B)で
表されるイエローカプラーは従来公知の方法により合成
することができる。
【0121】また、前記一般式(3A)又は一般式(3
B)で表されるイエローカプラーは1種又は2種以上を
組み合わせて用いることができ、また、別の種類のイエ
ローカプラーと併用することができる。
【0122】また、本発明のイエローカプラーは、通常
ハロゲン化銀1モル当たり1×10 -3モル〜1モル、好
ましくは1×10-2モル〜8×10-1モルの範囲で用い
ることができる。
【0123】次に、前記一般式(3A)又は一般式(3
B)で表されるイエローカプラーの代表的具体例を示す
が本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0124】
【化43】
【0125】
【化44】
【0126】次に、前記一般式(4)で表されるイエロ
ーカプラーについて説明する。前記一般式(4)におい
てR1で表されるアルキル基としては、直鎖又は分岐の
アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピ
ル基、t−ブチル基、n−ドデシル基、および1−ヘキ
シルノニル基等が挙げられる。これらR1で表されるア
ルキル基はさらに置換基を有することができ、置換基と
しては、例えば、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素
原子等)、アリール基(例えばフェニル基、p−t−オ
クチルフェニル基等)、アルコキシ基(例えばメトキシ
基等)、アリールオキシ基(例えば2,4−ジ−t−ア
ミルフェノキシ基等)、スルホニル基(例えばメタンス
ルホニル基等)、アシルアミノ基(例えばアセチルアミ
ノ基、ベンゾイルアミノ基等)、スルホニルアミノ基
(例えばn−ドデカンスルホニルアミノ基等)、および
ヒドロキシ基等が挙げられる。
【0127】前記一般式(4)においてR1で表される
芳香族基としては炭素数6から14までのアリール基
(例えばフェニル基、1−ナフチル基、および9−アン
トラニル基等)が挙げられる。R1で表されるアリール
基はさらに置換基を有することができ、置換基としては
例えば、ニトロ基、シアノ基、アミノ基(例えばジメチ
ルアミノ基、アニリノ基等)、アルキルチオ基(例えば
メチルチオ基等)、前記一般式(3A)においてRA
表されるアルキル基と同義の基、または前記一般式(3
A)においてRAで表されるアルキル基の置換基として
示される基と同義の置換基等が挙げられる。
【0128】R1は好ましくはアルキル基であり、分岐
アルキル基がさらに好ましく、t−ブチル基が特に好ま
しい。
【0129】前記一般式(4)においてR2で表される
耐拡散性のアルキル基としては、好ましくは炭素原子数
8〜21の直鎖又は分岐のアルキル基、例えば、2−エ
チルヘキシル基、イソトリデシル基、ヘキサデシル基、
あるいはオクタデシル基等が挙げられる。また、R2
表される耐拡散性のアルキル基は、例えば以下の一般式
〔II〕で表されるような、中間に官能基を介する構造を
有していてもよい。
【0130】一般式〔II〕 −J−X−R12 式中、Jは炭素原子数1から20までの直鎖または分岐
のアルキレン基、例えば、メチレン基、1,2−エチレ
ン基、1,1−ジメチルメチレン基、1−デシルメチレ
ン基等を表し、R12は炭素原子数1から20までの直鎖
または分岐のアルキル基、例えば前記一般式(4)にお
けるR1で表されるアルキル基と同義の基を表す。
【0131】Xは−O−、−OCO−、−OSO2−、
−CO−、−COO−、−CON(R13)−、−CON
(R13)SO2−、−N(R13)−、−N(R13)CO
−、−N(R13)SO2−、−N(R13)CON
(R14)−、−N(R13)COO−、−S(O)n−、
−S(O)nN(R13)−、あるいは−S(O)nN(R
13)CO−等の結合を表す。(式中、R13およびR
14は、水素原子または前記一般式(4)においてR1
表されるアルキル基およびアリール基と同義の基を表
す。nは0から2までの整数を表す。)また、R12とJ
とは互いに結合し、環状構造を形成してもよい。
【0132】これらR2で表されるアルキル基はさらに
置換基を有していてもよく、その場合の置換基として
は、例えば、前記一般式(4)におけるR1で表される
アルキル基の置換基と同義の基を表す。
【0133】前記一般式(4)においてR2で表される
耐拡散性の芳香族基としては、例えば、前記一般式
(4)におけるR1で表されるアリール基と同義の基が
挙げられる。このR2で表されるアリール基はさらに置
換基を有していてもよく、その場合の置換基としては、
例えば、前記一般式(4)におけるR1で表されるアリ
ール基の置換基と同義の基が挙げられる。これらR2
表されるアリール基の置換基のうち、炭素原子数4から
10の直鎖または分岐のアルキル基が好ましい。前記一
般式(4)においてR2は、好ましくは耐拡散性のアル
キル基であり、特に好ましくは炭素数8〜21の直鎖ア
ルキル基である。
【0134】前記一般式(4)においてR3は水素原子
又はハロゲン原子を表し、ハロゲン原子としては、塩素
原子又は臭素原子が挙げられる。R3は好ましくは塩素
原子である。
【0135】前記一般式(4)においてXは現像主薬の
酸化体とのカップリング時に離脱しうる5または6員の
含窒素複素環基を表し、下記一般式〔III〕で表され
る。
【0136】
【化45】
【0137】前記一般式〔III〕において、Z1は窒素原
子と共同して5〜6員環を形成するのに必要な非金属原
子群を表す。ここで非金属原子群を形成するために必要
な原子団としては、例えば、置換および無置換のメチレ
ンおよびメチン、>C=O、>N−R15(R15は水素原
子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ある
いは複素環基を表す)、−N=、−O−、および−S
(O)m−(mは0から2までの整数を表す)等が挙げ
られる。
【0138】本発明において前記一般式〔III〕で表さ
れる含窒素複素環基Xは下記一般式〔IV〕、〔V〕、
〔VI〕、〔VII〕、〔VIII〕又は〔IX〕で表される基で
あることが好ましい。
【0139】
【化46】
【0140】前記一般式〔IV〕、〔V〕、〔VI〕、〔VI
I〕または〔VIII〕において、R16、R17、およびR18
はそれぞれ含窒素複素環上に置換可能な基を表し、例え
ば前記一般式(4)においてR1で表されるアルキル基
およびアリール基の置換基として挙げられている基と同
義の基を挙げることができる。
【0141】前記一般式〔VIII〕においてR19は例え
ば、前記一般式(4)においてR1で表されるアルキル
基およびアリール基と同義の基を表し、更にまたカルボ
ニル基(例えばアセチル基、トリフルオロアセチルピバ
ロイル基等のアルキルカルボニル基、ベンゾイル基、ペ
ンタフルオロベンゾイル基、3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンゾイル基等のアリールカルボニル基
等)、およびスルホニル基(例えばメタンスルホニル
基、トリフルオロメタンスルホニル基等のアルキルスル
ホニル基、およびp−トルエンスルホニル基等のアリー
ルスルホニル基)等を表す。
【0142】前記一般式〔VII〕および〔VIII〕におい
てZ2は>N−R20(R20は前記一般式〔III〕における
15と同義の基を表す)、−O−、または−S(O)k
−(kは0から2までの整数を表す)を表す。
【0143】前記一般式〔IX〕においてZ3は>N−R
21(R21は前記一般式〔III〕における基Z1のR15と同
義の基を表す)または、−O−を表す。前記一般式〔I
X〕においてZ4>N−R22(R22は前記一般式〔III〕
におけるR15と同義の基を表す)または、>C(R23
(R24)(R23及びR24は水素原子あるいは前記一般式
(4)においてR1で表されるアルキル基およびアリー
ル基の置換基として挙げられている基と同義の基を表
す)を表す。
【0144】本発明において、前記一般式〔III〕で表
される含窒素複素環基Xは前記一般式〔IX〕で表される
基が特に好ましい。
【0145】前記一般式(4)で表される二当量イエロ
ーカプラーはいずれかの置換基において結合し、ビス
体、トリス体、テトラキス体、あるいはポリマー体を形
成しても良い。
【0146】次に、本発明の前記一般式(4)で表され
る2当量イエローカプラーの代表的具体例を示すが、本
発明はこれらによって限定されるものではない。
【0147】
【化47】
【0148】
【化48】
【0149】
【化49】
【0150】
【化50】
【0151】
【化51】
【0152】
【化52】
【0153】前記一般式(5)で示されるイエローカプ
ラーについて説明する。前記一般式(5)において、R
Aで表されるアルキル基としては、例えばメチル基、エ
チル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ドデシル基等
が挙げられる。このRAで表されるアルキル基にはさら
に置換基を有するものも含まれ、置換基としては、例え
ばハロゲン原子、アリール基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル
基、アシルアミノ基、ヒドロキジ基等が挙げられる。
【0154】RAで表されるシクロアルキル基として
は、例えばシクロプロピル基、シクロヘキシル基、アダ
マンチル基等が挙げられる。
【0155】そして、RAとして特に好ましいのは分岐
のアルキル基である。前記一般式(5)において、RB
で表されるアルキル基、シクロアルキル基としてはRA
と同様の基が挙げられ、アリール基としては、例えばフ
ェニル基が挙げられる。
【0156】このRBで表されるアルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基にはRAと同様の置換基を有する
ものも含まれる。
【0157】また、RBで表されるアシル基としては、
例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘキ
サノイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0158】RBとして好ましくはアルキル基、アリー
ル基であり、特に好ましくはアルキル基である。
【0159】前記一般式(5)において、RCで表され
るベンゼン環に置換可能な基としては、ハロゲン原子
(例えば塩素原子)、アルキル基、アルコキシ基(例え
ばメトキシ基)アリールオキシ基、アシルオキシ基、ア
シルアミノ基、カルバモイル基、アルキルスルホンアミ
ド基、アリールスルホンアミド基、スルファモイル基及
びイミド基等が挙げられる。nは0又は1である。
【0160】前記一般式(5)において、RDで表され
るアルキル基としては、炭素数1〜30の直鎖及び分岐
のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル
基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オク
チル基、n−デシル基、直鎖及び分岐のドデシル基、ト
リデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサ
デシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシ
ル基、エイコシル基、ドコシル基、テトラコシル基、ヘ
キサコシル基が挙げられる。これらのアルキル基の中で
特に好ましいのは、炭素数8〜20のアルキル基であ
る。
【0161】前記一般式(5)において、Jは−N(R
E)CO−又は−CON(RE)−を表し、REは水素原
子、アルキル基、アリール基叉は複素環基を表す。
【0162】REで表されるアルキル基としてはメチル
基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ドデシ
ル基等が挙げられる。
【0163】また、REで表されるアルキル基としては
フェニル基又はナフチル基等が挙げられる。
【0164】これらREで表されるアルキル基又はアリ
ール基は、置換基を有するものも含まれる。
【0165】この置換基は特に限定されるものではない
が、代表的なものとして、例えばハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基(例えばフェニル基、p−メトキシフ
ェニル基、ナフチル基等)、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルス
ルホニル基、アリールスルホニル基、アシルアミノ基等
が挙げられ、さらには置換基を有していても良いカルボ
マイル基、アシル基、スルホンアミド基、置換基を有し
ていても良いスルファモイル基、ヒドロキシ基、ニトリ
ル基等が挙げられる。
【0166】前記一般式(5)において、X1は現像主
薬の酸化体とのカップリング反応時に離脱する基を表す
が、例えば下記一般式〔Y−II〕又は〔Y−III〕の基
を表す。
【0167】一般式〔Y−II〕 −ORF 一般式〔Y−II〕において、RFは置換基を有するもの
も含むアリール基又はヘテロ環基を表す。
【0168】
【化53】
【0169】一般式〔Y−III〕において、Z1は窒素原
子と共同して5〜6員環を形成するのに必要な非金属原
子群を表す。
【0170】ここで非金属原子群を形成するのに必要な
原子団としては、例えばメチレン、メチン、置換メチ
ン、>C=O、−NH−、−N=、−O−、−S−、−
SO2−等が挙げられる。
【0171】前記一般式〔Y−II〕又は〔Y−III〕で
表される基の中で特に好ましいものは、下記一般式〔Y
−IV〕〜〔Y−IX〕で表される基である。
【0172】
【化54】
【0173】一般式〔Y−IV〕において、R1はカルボ
キシル基、エステル基、アシル基、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ基又は前記RC
で示された基と同様の置換基を表し、lは0〜5の整数
を表す。
【0174】lが2以上の時、R1は同じであっても異
なっていてもよい。
【0175】
【化55】
【0176】一般式〔Y−V〕、〔Y−VI〕及び〔Y−
VII〕において、RJ、RKはそれぞれ水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテ
ロ環基、カルボン酸エステル基、アミノ基、アシルアミ
ノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、
アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、ア
ルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、
カルボン酸基を表し、これらの基は同じであっても異な
っていてもよい。
【0177】また、RJ及びRKで環を形成してもよい。
【0178】
【化56】
【0179】一般式〔Y−VIII〕において、Z2はヘテ
ロ原子(例えば−NH−、−O−、−S−等)を表し、
LはRJと同義である。RMはアルキル基、アリール
基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ア
ルキルスルホニル基、アリールスルホニル基を表す。
【0180】
【化57】
【0181】一般式(Y−IX)において、Wはヘテロ原
子(例えば−NH−、−N=、−O−、−S−等)、ス
ルホニル、カルボニル基又は>C(RN)(RO)>C−
Pで示される基を表し、Z3は−W−N(CO)−と共
同して5〜6員環を形成するに必要な非金属原子群を表
す。RN、RO、RPは、前記RJ及びRKと同様な基を表
す。
【0182】また、RN、RO、RPは、Z3の一部と共同
して環を形成してもよい。本発明のイエローカプラーは
バラスト基を有していることが好ましい。バラスト基と
はカプラーに耐拡散性を与える有機基のことであり、炭
素数6以上のアルキル基、炭素数10以上のアリール
基、炭素数の合計が10以上の、直鎖又は分岐のアルキ
ル基で置換されたアリール基を例として挙げることがで
きる。これらはいずれも、前記一般式(5)におけるR
B、RC、RD又はその部分構造として上記説明の中に包
含される基である。
【0183】前記一般式〔Y−IV〕〜〔Y−IX〕のうち
最も好ましいものは一般式〔Y−IX〕で表されるもので
ある。
【0184】本発明の前記一般式(5)で表されるイエ
ローカプラーは従来公知の方法により合成することがで
きる。
【0185】また、本発明の前記一般式(5)で表され
るイエローカプラーは1種又は2種以上を組み合わせて
用いることができ、また、別の種類のイエローカプラー
と併用することができる。
【0186】また、本発明のイエローカプラーは、通常
ハロゲン化銀1モル当たり1×10 -3モル〜1モル、好
ましくは1×10-2モル〜8×10-1モルの範囲で用い
ることができる。
【0187】次に本発明の前記一般式(5)で表される
イエローカプラーの代表的具体例を示すが、本発明はこ
れらによって限定されるものではない。
【0188】
【化58】
【0189】
【化59】
【0190】
【化60】
【0191】
【化61】
【0192】
【化62】
【0193】
【化63】
【0194】
【化64】
【0195】
【化65】
【0196】
【化66】
【0197】本発明のカプラーを感光材料に含有させる
には、通常のカプラーにおいて用いられる公知の技術が
適用できる。即ち、カプラーを高沸点溶媒に、必要に応
じて低沸点溶媒を併用して溶解し、微粒子状に分散して
ハロゲン化銀乳剤に添加するのが好ましい。この時、必
要に応じてハイドロキノン誘導体、紫外線吸収剤、褪色
防止剤等を併用しても差し支えない。
【0198】ハロゲン化銀乳剤層に含有されるハロゲン
化銀粒子としては、塩化銀、臭化銀、沃化銀、塩臭化
銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀等、当分野で用いられる何れ
のハロゲン化銀粒子であってもよく、特に制限はない。
【0199】ハロゲン化銀粒子の組成は、粒子内部から
外部に至るまで均一なものであってもよいし、粒子内部
と外部の組成が異なってもよい。又、粒子内部と外部の
組成が異なる場合、連続的に組成が変化してもよいし、
不連続であってもよい。
【0200】ハロゲン化銀粒子の粒子径は特に制限はな
いが、迅速処理性及び感度等、他の写真性能等を考慮す
ると、好ましくは0.2〜1.6μm、更に好ましくは
0.25〜1.2μmの範囲である。なお、上記粒子径
は、当該技術分野において一般に用いられる各種の方法
によって測定することができる。代表的な方法として
は、ラプランドの「粒子径分析法」(A.S.T.M.
シンポジウム・オン・ライト・マイクロスコピー,19
55年,94〜122頁)又は「写真プロセスの理論」
(ミース及びジェームズ共著,第3版,マクミラン社発
行(1966年)の第2章)に記載されている。
【0201】この粒子径は、粒子の投影面積か直径近似
値を使ってこれを測定することができる。粒子が実質的
に均一形状である場合は、粒径分布は直径か投影面積と
して正確に表すことができる。
【0202】ハロゲン化銀粒子の粒子径の分布は、多分
散であってもよいし、単分散であってもよい。好ましく
はハロゲン化銀粒子の粒径分布において、その変動係数
が0.22以下、更に好ましくは0.15以下の単分散
ハロゲン化銀粒子である。なお、変動係数は以下のよう
に計算される。
【0203】変動係数=粒径分布の標準偏差/平均粒径
ハロゲン化銀粒子は酸性法、中性法、アンモニア法の何
れで得られたものでもよい。該粒子は一時に成長させて
もよいし、種粒子を造った後、成長させてもよい。種粒
子を造る方法と成長させる方法は同じであっても、異な
ってもよい。
【0204】又、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応
させる形式としては、順混合法、逆混合法、同時混合法
それらの組合せなど何れでもよいが、同時混合法で得ら
れたものが好ましい。更に同時混合法の一形式として、
特開昭54−48521号等に記載されるpAgコント
ロールド・ダブルジェット法を用いることもできる。
【0205】更に必要であればチオエーテル等のハロゲ
ン化銀溶剤を用いてもよい。又、メルカプト基含有化合
物、含窒素複素環化合物又は増感色素のような化合物を
ハロゲン化銀粒子の形成時、又は粒子形成終了の後に添
加して用いてもよい。
【0206】ハロゲン化銀粒子の形状は任意のものを用
いることができる。好ましい一つの例は、{100}面
を結晶表面として有する立方体である。
【0207】又、8面体、14面体、12面体等の形状
を有する粒子を用いることもできる。更に、双晶面を有
する粒子を用いてもよい。
【0208】ハロゲン化銀粒子は、単一の形状からなる
粒子を用いてもよいし、種々の形状の粒子が混合された
ものでもよい。
【0209】ハロゲン化銀粒子は、粒子形成過程及び/
又は成長過程で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウ
ム塩、イリジウム塩又は錯塩、ロジウム塩又は錯塩、鉄
塩又は錯塩を用いて金属イオンを添加し、粒子内部に及
び/又は粒子表面に包含させることができ、又、適当な
還元雰囲気に置くことにより、粒子内部及び/又は粒子
表面に還元増感核を付与できる。
【0210】ハロゲン化銀粒子を含有する乳剤は、ハロ
ゲン化銀粒子の成長の終了後に不要な可溶性塩類を除去
してもよいし、或いは含有させたままでもよい。該塩類
を除去する場合には、リサーチ・ディスクロージャー
(RD)17643号記載の方法に基づいて行うことが
できる。
【0211】本発明に用いるハロゲン化銀粒子は、好ま
しくは潜像が主として表面に形成される粒子であるが、
潜像が粒子内部に形成される粒子でもよい。
【0212】本発明においては、カルコゲン増感剤を用
いることができる。カルコゲン増感剤とは硫黄増感剤、
セレン増感剤、テルル増感剤の総称であるが、硫黄増感
剤、セレン増感剤が好ましい。硫黄増感剤としては、例
えばチオ硫酸塩、アリルチオカルバジド、チオ尿素、ア
リルイソチオシアナート、シスチン、p−トルエンチオ
スルホン酸塩、ローダニン等が挙げられる。その他、米
国特許1,574,944号、同2,410,689
号、同2,278,947号、同2,728,668
号、同3,501,313号、同3,656,955
号、西独出願公開(OLS)1,422,869号、特
開昭56−24937号、同55−45016号公報等
に記載されている硫黄増感剤も用いることができる。硫
黄増感剤の添加量はpH、温度、ハロゲン化銀粒子の大
きさなどの種々の条件によって相当の範囲に亘って変化
するが、目安としてはハロゲン化銀1モル当たり10-7
〜10-1モル程度が好ましい。
【0213】本発明に用いられる乳剤は、還元性物質を
用いる還元増感法、貴金属化合物を用いる貴金属増感法
などを併せて用いることができる。
【0214】感光材料には、親水性コロイド層にフィル
ター染料として或いはイラジエーション防止その他種々
の目的で、水溶性染料を含有してもよい。
【0215】感光材料には他に各種の写真用添加剤を含
有せしめることができる。例えばカブリ防止剤、現像促
進剤、現像遅延剤、漂白促進剤、安定剤、紫外線吸収
剤、色汚染防止剤、蛍光増白剤、色画像褪色防止剤、帯
電防止剤、硬膜剤、界面活性剤、可塑剤、湿潤剤等を用
いることができる(これらに関してはRD17643号
を参照できる)。
【0216】更に競合カプラー及び現像主薬の酸化体と
のカップリングによって現像促進剤、漂白促進剤、現像
剤、ハロゲン化銀溶剤、調色剤、硬膜剤、かぶり剤、か
ぶり防止剤、化学増感剤、分光増感剤及び減感剤のよう
な写真的に有用なフラグメントを放出する化合物を用い
ることができる。
【0217】本発明の感光材料の支持体は、例えばバラ
イタ紙、ポリエチレン被覆紙、ポリプロピレン合成紙、
ガラス板、セルロースアセテート、セルロースナイトレ
ート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフ
ィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、ポリスチレンフィルム等があり、透明支持体の場合
は反射層を併用してもよい。これらの支持体は感光材料
の使用目的に応じて適宜選択される。
【0218】乳剤層及びその他の構成層の塗設には、デ
ィッピング塗布、エアードクター塗布、カーテン塗布、
ホッパー塗布等種々の塗布方法を用いることができる。
又、米国特許2,781,791号、同2,941,8
98号に記載の方法による2層以上の同時塗布法を用い
ることもできる。
【0219】本発明においては、各乳剤層の塗設位置を
任意に定めることができるが、支持体側から順次青感性
ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感
性ハロゲン化銀乳剤層の配列とすることが好ましい。
【0220】本発明の感光材料において、目的に応じて
適当な厚さの中間層を設けることは任意であり、更にフ
ィルター層、カール防止層、保護層、アンチハレーショ
ン層等、種々の層を構成層として適宜組み合わせて用い
ることができる。
【0221】これらの構成層には結合剤として親水性コ
ロイドを用いることができ、ゼラチンが好ましく用いら
れる。又、その層中には前記乳剤層中の説明で挙げた種
々の写真用添加剤を含有せしめることができる。
【0222】本発明の感光材料の処理方法については特
に制限はなく、通常知られているあらゆる処理方法が適
用できる。例えば、その代表的なものとしては、発色現
像後、漂白定着処理を行い、必要なら更に水洗及び/又
は安定処理を行う方法、発色現像後、漂白と定着を分離
して行い、必要に応じ更に水洗及び/又は安定処理を行
う方法、何れの方法を用いて処理してもよいが、本発明
のカラー感光材料は、発色現像、漂白定着、水洗(又は
安定化)の工程で迅速に処理されるのに適している。
【0223】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるもので
はない。
【0224】実施例1 紙支持体の片面にポリエチレンをラミネートし、もう一
方の面に酸化チタンを含有するポリエチレンをラミネー
トした支持体上に、以下に示す構成の各層を酸化チタン
を含有するポリエチレン層の側に塗設し多層ハロゲン化
銀カラー写真感光材料の試料1を作製した。塗布液は下
記の如く調製した。
【0225】第1層塗布液イエローカプラー(比較カプ
ラーY−1)30.1g、色素画像安定化剤(ST−
1)4.68g、色素画像安定化剤(ST−2)6.0
3g、添加剤(HQ−1)0.67g、イラジエーショ
ン防止染料(AI−3)0.34g、高沸点有機溶媒
(DBP)9.0mlに酢酸エチル60mlを加え溶解
した。この溶液に界面活性剤(SU−1)の20%水溶
液7mlを含有する10%ゼラチン水溶液220mlを
加えて超音波ホモジナイザーを用いて乳化分散させてイ
エローカプラー分散液を作製した。この分散液を下記条
件にて作製した青感性ハロゲン化銀乳剤(銀8.68g
含有)と混合し第1層塗布液を調製した。
【0226】第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液
と同様に調製した。又、硬膜剤として第2層及び第4層
に(H−1)を、第7層に(H−2)を添加した。塗布
助剤としては界面活性剤(SU−2)、(SU−3)を
添加し、表面張力を調整した。なお、感光材料中の添加
量は、特に記載のない限り1m2当たりのグラム数を示
す。
【0227】
【表1】
【0228】
【表2】
【0229】SU−1:トリ−i−プロピルナフタレン
スルホン酸ナトリウム SU−2:スルホ琥珀酸ジ(2−エチルヘキシル)・ナ
トリウム塩 SU−3:スルホ琥珀酸ジ(2,2,3,3,4,4,
5,5−オクタフルオロペンチル)・ナトリウム塩 DBP:ジブチルフタレート DOP:ジオクチルフタレート DNP:ジノニルフタレート DIDP:ジ−i−デシルフタレート PVP:ポリビニルピロリドン HQ−1:2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン HQ−2:2,5−ジ−sec−ドデシルハイドロキノ
ン HQ−3:2,5−ジ−sec−テトラデシルハイドロ
キノン HQ−4:2−sec−ドデシル−5−sec−テトラ
デシルハイドロキノン HQ−5:2,5−ジ(1,1−ジメチル−4−ヘキシ
ルオキシカルボニル)ブチルハイドロキノン H−1:テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタン H−2:2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリ
アジン・ナトリウム
【0230】
【化67】
【0231】
【化68】
【0232】
【化69】
【0233】
【化70】
【0234】(青感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法)4
0℃に保温した2%ゼラチン水溶液1000ml中に、
下記(A液)及び(B液)をpAg=6.5、pH=
3.0に制御しつつ30分かけて同時添加し、更に(C
液)及び(D液)をpAg=7.3、pH=5.5に制
御しつつ180分かけて同時添加した。pHの制御は硫
酸又は水酸化ナトリウムの水溶液を用いて行い、pAg
の制御は、下記組成の制御液を用いた。制御液の組成
は、塩化ナトリウムと硫化カリウムからなる混合ハロゲ
ン化物塩水溶液であり、塩化物イオンと臭化物イオンの
比は、99.8:0.2とし、制御液の濃度は、A液、
B液を混合する際には、0.1モル/リットル、C液、
D液を混合する際には1モル/リットルとした。
【0235】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200mlに仕上げた。
【0236】 (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200mlに仕上げた。
【0237】 (C液) 塩化ナトリウム 102.7g 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 600mlに仕上げた。
【0238】 (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600mlに仕上げた。
【0239】添加終了後、花王アトラス社製デモールN
5%水溶液と硫酸マグネシウムの2.0%水溶液を用い
て脱塩を行った後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径
0.85μm、変動係数0.07、塩化銀含有率99.
5モル%の単分散立方体乳剤EMP−1を得た。
【0240】上記乳剤EMP−1に対し、下記化合物を
用い50℃にて90分化学熟成を行い、青感性ハロゲン
化銀乳剤(Em−B)を得た。
【0241】 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX 塩化金酸 0.5mg/モルAgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 BS−1 4×10-4モル/モルAgX 増感色素 BS−2 1×10-4モル/モルAgX (緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法)(A液)と(B
液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変
更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.4
3μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5モル
%の単分散立方体乳剤EMP−2を得た。
【0242】EMP−2に対し、下記化合物を用いて5
5℃で120分化学熟成を行い、緑感性ハロゲン化銀乳
剤(Em−G)を得た。
【0243】 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX 塩化金酸 1.0mg/モルAgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 GS−1 4×10-4モル/モルAgX (赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法)(A液)と(B
液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変
更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.5
0μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5モル
%の単分散立方体乳剤EMP−3を得た。
【0244】EMP−3に対し、下記化合物を用いて6
0℃で90分化学熟成を行い、赤感性ハロゲン化銀乳剤
(Em−R)を得た。
【0245】 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX 塩化金酸 2.0mg/モルAgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 RS−1 1×10-4モル/モルAgX STAB−1:1−(3−アセトアミド)フェニル−5−メルカプトテトラゾ ール
【0246】
【化71】
【0247】次に試料1において第1、3、5層のカプ
ラーの種類を表3に示す通りに置き換えた以外はまった
く同様にして試料2〜50を作製した。
【0248】得られた試料について、露光を与えた後、
下記の処理条件に従って現像処理した。
【0249】(処理条件) 処理工程 温 度 時 間 発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 安定化 30〜34℃ 90秒 乾 燥 60〜80℃ 60秒 発色現像液 純水 800ml トリエタノールアミン 10g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 5g 臭化カリウム 0.02g 塩化カリウム 2g 亜硫酸カリウム 0.3g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 1.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g カテコール−3,5−ジスルホン酸二ナトリウム塩 1.0g ジエチレングリコール 10g N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチル−3−メチル−4− アミノアニリン硫酸塩(CD−3) 4.5g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンスルホン酸誘導体) 1.0g 炭酸カリウム 27g 水を加えて全量を1リットルとし、pH=10.10に
調整する。
【0250】 漂白定着液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミン四酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ml 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウム又は氷
酢酸でpH=5.7に調整する。
【0251】 安定化液 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.2g 1,2−ベンツイソチアゾリン−3−オン 0.3g エチレングリコール 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g o−フェニルフェノールナトリウム 1.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g 水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンスルホン酸誘導体) 1.5g 水を加えて全量を1リットルとし、硫酸又は水酸化カリ
ウムでpH=7.0に調整する。
【0252】得られた発色試料の色再現性初期現像性及
び光照射退色バランスを以下のように測定した。
【0253】〈色再現性〉カラーネガフィルム(コニカ
カラーLV−400:コニカ株式会社製)とカメラ(コ
ニカFT−1 MOTOR:コニカ株式会社製)を用い
てマクベス社製カラーチェッカーを撮影した。続いてカ
ラーネガ現像処理(CNK−4:コニカ株式会社製)を
行い、得られたネガ像をコニカカラープリンターCL−
P2000(コニカ株式会社製)を用いて上記試料N
o.1〜50に82mm×117mmの大きさにプリン
トし、実技プリントを得た。プリントの際のプリンター
条件は、カラーチェッカー上の灰色がプリント上で灰色
になるように各試料ごとに設定を行った。
【0254】得られた実技プリントについて、色再現性
を20人により目視で五段階評価した。評価の点数は以
下の通りである: 評価5:20人中、18〜20人の人間が色再現性を良
好と評価した場合 評価4:20人中、14〜17人の人間が色再現性を良
好と評価した場合 評価3:20人中、10〜13人の人間が色再現性を良
好と評価した場合 評価2:20人中、6〜9人の人間が色再現性を良好と
評価した場合 評価1:20人中、0〜5人の人間が色再現性を良好と
評価した場合。
【0255】〈初期現像性〉前記現像処理条件中、発色
現像工程の現像時間を30秒に短縮して現像処理を行
い、各実技プリントに於けるグレー部分のグリーン濃度
1、D2をそれぞれ測定し、2者の相対比を初期現像性
と定義して比較した。
【0256】初期現像性=D1/D21;現像時間が45秒の実技プリントに於けるカラー
チェッカー部の灰色部分のグリーン濃度 D2;現像時間が30秒の実技プリントに於けるカラー
チェッカー部の灰色部分のグリーン濃度 この値が1.0に近いほど初期現像性に優れている。
【0257】〈光照射退色バランス〉前記の各実技プリ
ントについて、スガ試験機社製「キセノンロングライフ
ウェザーメーター」(キセノンアークランプ、7000
0ルックス、44.0℃)による7日間の暴露試験を行
った後、試験前の画像との色差を目視で比較し、評価し
た。
【0258】評価の点数は以下の通りである。 5;暴露試験を行う前と変わっておらず、非常に良好な
退色バランスである 4;暴露試験を行う前とほとんど変わらず、良好な退色
バランスである 3;暴露試験を行う前と比較して若干変化しているのが
分かるが、許容出来るレベルである 2;暴露試験を行う前よりもかなり変化しており、実用
不可 1;暴露試験を行う前と大幅に色バランスが変わってし
まっており、まるで駄目である。
【0259】結果を表3、4に示す。
【0260】
【表3】
【0261】
【表4】
【0262】
【化72】
【0263】表3、4から明らかなように本発明のマゼ
ンタカプラーを単独で用いた場合は色再現性、退色バラ
ンス共に不十分であるが、本発明のマゼンタカプラーと
イエロー又はシアンカプラーを組み合わせることによ
り、色再現性、退色バランスが良好となることがわか
る。また、本発明のマゼンタカプラーとイエロー又はシ
アンカプラーを組み合わせることにより、初期現像性が
優れており、迅速処理にも適応が可能であることがわか
る。
【0264】
【発明の効果】本発明によるハロゲン化銀写真感光材料
は色再現性に優れ、退色バランスが良好であり、かつ、
迅速処理性に優れた効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H016 BE01 BE02 BE03 BF00 BF02 BF06 BF07 BF08 BG01 BG02 BM06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、
    緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感性ハロゲン化銀乳剤層
    を含む写真構成層を有し、該緑感性ハロゲン化銀乳剤層
    に下記一般式(1A)で表されるマゼンタカプラー又は
    (1B)で表されるマゼンタカプラーを含有し、かつ、
    該赤感性ハロゲン化銀乳剤層に下記一般式(1C)で表
    されるシアンカプラーを含有することを特徴とするハロ
    ゲン化銀写真感光材料。 【化1】 〔式中、Yは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
    リール基、シクロアルキル基、複素環基、アルコキシ基
    またはアリールオキシ基を表す。R1は水素原子または
    置換基を表す。Lは−NR3−または−O−を表し、
    2、R3は各々、アルキル基、シクロアルキル基、アル
    ケニル基、複素環基またはアリール基を表す。mは1ま
    たは2の整数を表し、nは0〜4の整数を表し、mとn
    の和は4以下である。X1は水素原子またはハロゲン原
    子を表す。〕 【化2】 〔式中、R4、R5は各々、水素原子またはアルキル基を
    表し、R6は水素原子または置換基を表し、pは0〜3
    の整数を表す。X2は水素原子またはハロゲン原子を表
    す。〕 【化3】 〔式中、R1はアルキル基、アリール基又は複素環基を
    表し、R2は置換基を表し、X1は水素原子又は発色現像
    主薬の酸化体との反応により離脱しうる基を表す。〕
  2. 【請求項2】 支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、
    緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感性ハロゲン化銀乳剤層
    を含む写真構成層を有し、該緑感性ハロゲン化銀乳剤層
    に前記一般式(1A)で表されるマゼンタカプラー又は
    (1B)で表されるマゼンタカプラーを含有し、かつ、
    該赤感性ハロゲン化銀乳剤層に下記一般式(2)で表さ
    れるシアンカプラーを含有することを特徴とするハロゲ
    ン化銀写真感光材料。 【化4】 〔式中、R1及びR2は各々アルキル基またはアリール基
    を表し、Jはアルキレン基を表し、Xは水素原子または
    酸化された発色現像主薬との反応により離脱しうる基を
    表す。〕
  3. 【請求項3】 支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、
    緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感性ハロゲン化銀乳剤層
    を含む写真構成層を有し、該緑感性ハロゲン化銀乳剤層
    に前記一般式(1A)で表されるマゼンタカプラー又は
    (1B)で表されるマゼンタカプラーを含有し、かつ、
    該青感性ハロゲン化銀乳剤層に下記一般式(3A)で表
    されるイエローカプラー又は(3B)で表されるイエロ
    ーカプラーを含有することを特徴とするハロゲン化銀写
    真感光材料。 【化5】 〔式中、RA、RB及びRCはアルキル基を表し、YAは一
    価の有機基を表し、nは0又は1を表し、RE及びRF
    水素原子又はアルキル基を表す。〕 【化6】 〔式中、RA及びRCはアルキル基を表し、RDはハロゲ
    ン原子を表し、YAは一価の有機基を表し、nは0又は
    1を表し、RE及びRFは水素原子又はアルキル基を表
    す。〕
  4. 【請求項4】 支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、
    緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感性ハロゲン化銀乳剤層
    を含む写真構成層を有し、該緑感性ハロゲン化銀乳剤層
    に前記一般式(1A)で表されるマゼンタカプラー又は
    (1B)で表されるマゼンタカプラーを含有し、かつ、
    該青感性ハロゲン化銀乳剤層に下記一般式(4)で表さ
    れるイエローカプラーを含有することを特徴とするハロ
    ゲン化銀写真感光材料。 【化7】 〔式中、R1はアルキル基又は芳香族基を表し、R2は耐
    拡散性のアルキル基又は芳香族基を表す。R3は水素原
    子又はハロゲン原子を表し、Xは現像主薬の酸化体との
    カップリング時に脱離しうる5又は6員の含窒素複素環
    基を表す。〕
  5. 【請求項5】 支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、
    緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感性ハロゲン化銀乳剤層
    を含む写真構成層を有し、該緑感性ハロゲン化銀乳剤層
    に前記一般式(1A)で表されるマゼンタカプラー又は
    (1B)で表されるマゼンタカプラーを含有し、かつ、
    該青感性ハロゲン化銀乳剤層に下記一般式(5)で表さ
    れるイエローカプラーを含有することを特徴とするハロ
    ゲン化銀写真感光材料。 【化8】 〔式中、RAはアルキル基又はシクロアルキル基を表
    し、RBはアルキル基、シクロアルキル基、アシル基又
    はアリール基を表し、RCはベンゼン環に置換可能な基
    を表し、RDはアルキル基を表し、Jは−N(RE)CO
    −又は−CON(RE)−(REは水素原子、アルキル
    基、アリール基又は複素環基を表す。)を表し、X1
    現像主薬の酸化体とのカップリング時に離脱し得る基を
    表し、nは0又は1を表す。〕
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004072730A1 (ja) * 2003-02-14 2004-08-26 Konica Corporation ハロゲン化銀写真感光材料
WO2005062124A1 (en) * 2003-12-18 2005-07-07 Eastman Kodak Company Photographic material comprising pyrazolotriazole coupler
JP2012201595A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Dainippon Printing Co Ltd ピラゾリルアミジン誘導体の製造方法およびそれを用いた1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーの製造方法

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