JP2012197446A - 非水系樹脂分散液の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 特定の非水性有機溶剤(L)中に樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)が分散された非水系樹脂分散液(W)と、sp値が9.5〜20である有機溶剤(M)中に樹脂(b)が溶解された溶剤溶液(O1)、または、(M)中に(b)の前駆体(b0)が溶解された溶剤溶液(O2)とを混合し、(W)中に(O1)または(O2)を分散し、(O2)の場合は、さらに(b0)を反応させ、(W)中で(b)を含有する樹脂粒子(B)を形成させて、(B)の表面に(A)が付着した樹脂粒子(D)の非水系樹脂分散液(X1)を得て、さらに(X1)から(M)を留去し、(A)を被膜化して、(B)で構成されるコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成されたコア・シェル型樹脂粒子(C)の非水系樹脂分散液(X2)を得る製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は従来技術における上記の事情に鑑みてなされたものである。すなわち、耐熱保存安定性に優れ、含有する樹脂粒子の粒径・形状が均一である非水系樹脂分散液の製造方法を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、下記(II)である。なお(I)は参考発明である。
(I) 第1の樹脂(a)を含有する被膜状の1層以上のシェル層(P)と第2の樹脂(b)を含有する1層のコア層(Q)とで構成され、(P)と(Q)の重量比率が(1:99)〜(70:30)であるコア・シェル型の樹脂粒子(C)が、20℃における比誘電率が1〜4の非水性有機溶剤(L)に分散された非水系樹脂分散液。
(II) 20℃における比誘電率が1〜4の非水性有機溶剤(L)中に第1の樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)が分散されてなる非水系樹脂分散液(W)と、溶解度パラメータが9.5〜20である有機溶剤(M)中に第2の樹脂(b)が溶解された溶剤溶液(O1)、または、(M)中に樹脂(b)の前駆体(b0)が溶解された溶剤溶液(O2)とを混合し、(W)中に(O1)または(O2)を分散し、(O2)を用いる場合には、さらに(b0)を反応させて、(W)中で(b)を含有する樹脂粒子(B)を形成させることにより、樹脂粒子(B)の表面に樹脂粒子(A)が付着した構造の樹脂粒子(D)の非水系樹脂分散液(X1)を得て、さらに(X1)から(M)を留去し、(A)を被膜化して、(B)で構成されるコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成されたコア・シェル型の樹脂粒子(C)の非水系樹脂分散液(X2)を得ることを特徴とする非水系樹脂分散液の製造方法。
1.含有する樹脂粒子の粒径および形状が均一である。
2.耐熱保存安定性、流動性に優れる。
例えば、ヘキサン、オクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL(アイソパー:エクソン社の商品名)、シェルゾール70、シェルゾール71(シェルゾール:シェルオイル社の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460(アムスコ:スピリッツ社の商品名)、シリコーンオイル、および流動パラフィン等を単独あるいは混合して用いることができる。
これらのうち、臭気の観点から、沸点が100℃以上の溶剤が好ましく、炭素数10以上の炭化水素系溶剤(ドデカン、イソドデカン、および流動パラフィン等)およびシリコーンオイルがさらに好ましく、特に好ましくは流動パラフィンである。
本発明において、誘電率は、ブリッジ法を用いて測定する(JIS C2101−1999)。試料充填前の空の静電容量C0(pF)と、試料充填時の等価並列静電容量Cx(pF)を測定し、下記数式(1)により誘電率εを算出する。比誘電率は、このεと空気の比誘電率1.000585との積で与えられる。
ε = Cx/C0 (1)
なお、本第1発明(参考発明)の非水系樹脂分散液中に含有される溶剤としては、実質的に非水性有機溶剤(L)のみであることが好ましいが、非水系樹脂分散液中、好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下の範囲で、他の有機溶剤を含有していてもよい。
なお、上記および以下において、%は特に断りのない限り、重量%を意味する。
なお、本発明において、(a)の(L)への溶解度は、(L)中に(a)を飽和に達するまで溶解し、不溶解分を遠心分離により沈降させた上澄みの重量で、さらに減圧乾燥機で(L)の沸点で乾燥を行った後の残渣の重量を除した値とする。
具体的には以下の手順により算出する。
樹脂(a)の不溶解分を含む飽和液(25℃)を、10000ppmの条件で30分間遠心分離し、上澄みを約2g(yg)をアルミ容器に採取する。さらにこの上澄み液を減圧乾燥機で、20mmHgの減圧下、(L)の沸点の温度条件で1時間乾燥を行い、残渣の重量を秤量する。このときの残渣重量をYgとすると、(a)の(L)への溶解度は、Y/y×100[%]で算出できる。
(L)と(k)の溶解度パラメータ(以下、sp値と記載する。計算方法はPolymer Engineering and Science,Feburuary,1974,Vol.14、No.2 P.147〜154による。)の差が2以下(とくに1以下)であると、(k)は(L)との親和性が高いと考えられる。
分子鎖(k)の具体例としては、炭素数12〜27(好ましくは16〜25)の直鎖状炭化水素鎖、炭素数12〜27(好ましくは16〜25)の分岐状炭化水素鎖、ポリジメチルシロキサン鎖、および炭素数4〜20のフルオロアルキル鎖が挙げられ、合成の容易さの観点から、炭素数12〜27の直鎖状炭化水素鎖、炭素数12〜27の分岐状炭化水素鎖、およびポリジメチルシロキサン鎖が好ましく、さらに好ましくは炭素数12〜27の直鎖状炭化水素鎖と炭素数12〜27の分岐状炭化水素鎖の併用である。炭素数12〜27の直鎖状炭化水素鎖は、結晶性を示すものが好ましい。
樹脂(a)中の分子鎖(k)の含有量は、好ましくは10〜90%、さらに好ましくは15〜80%、とくに好ましくは20〜60%である。
これらのうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の非水系樹脂分散液が得られやすいという観点からビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂およびそれらの併用であり、分子鎖(k)を側鎖に導入しやすいという観点から、さらに好ましくは、分子鎖(k)を有するビニルモノマー(m)と必要により他のビニルモノマーとの(共)重合体であるビニル樹脂、および上記ビニル(共)重合体骨格を有する他の樹脂(複合樹脂)である。他の樹脂の場合は、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基などの官能基を持つビニルモノマーと分子鎖(k)を持つビニルモノマー(m)とのビニル(共)重合体を合成した後、エステル化、アミド化、ウレタン化などの反応を行う。
なお、本発明において(共)重合体とは、モノマーの単独重合体または共重合体を意味する。
不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸のモノ直鎖状アルキル(アルキルの炭素数12〜27)エステル等が挙げられ、上記不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸等の炭素数3〜24のカルボキシル基含有ビニルモノマーが挙げられる。なお、上記(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/またはメタアクリル酸を意味し、以下同様の記載法を用いる。
具体例としては、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルが挙げられる。
不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸のモノ分岐状アルキル(アルキルの炭素数12〜27)エステル等が挙げられ、上記不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸としては、(m1)と同様のものが挙げられる。
具体例としては、(メタ)アクリル酸2−デシルテトラデシルが挙げられる。
下記一般式で表される(メタ)アクリル変性シリコーン等が挙げられる。
CH2=CHR−COO−Si(CH3)2−((CH3)2SiO)m−O−Si(CH3)3
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、mは平均値で15〜45である。)
具体例としては、X−22−174DX、X−22−2426、およびX−22−2475(信越シリコーン製)が挙げられる。
下記一般式で表されるパーフルオロアルキル(アルキル)(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
CH2=CR−COO−(CH2)p−(CF3)q−Z
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、pは0〜3の整数を示し、qは2、4、6、8、10、12のいずれかを示し、Zは水素原子またはフッ素原子を示す。)
具体例としては、[(2−パーフルオロエチル)エチル](メタ)アクリル酸エステル、[(2−パーフルオロブチル)エチル](メタ)アクリル酸エステル、[(2−パーフルオロヘキシル)エチル](メタ)アクリル酸エステル、[(2−パーフルオロオクチル)エチル](メタ)アクリル酸エステル、[(2−パーフルオロデシル)エチル](メタ)アクリル酸エステル、[(2−パーフルオロドデシル)エチル](メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
これらの(m)の中で好ましくは、(m1)、(m2)、および(m3)であり、さらに好ましくは、(m1)と(m2)の併用である。
(1−1)脂肪族ビニル炭化水素:アルケン類、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、前記以外のα−オレフィン等;アルカジエン類、例えばブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン。
(1−2)脂環式ビニル炭化水素:モノ−もしくはジ−シクロアルケンおよびアルカジエン類、例えばシクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン等;テルペン類、例えばピネン、リモネン、インデン等。
(1−3)芳香族ビニル炭化水素:スチレンおよびそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキルおよび/またはアルケニル)置換体、例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、トリビニルベンゼン等;およびビニルナフタレン。
炭素数3〜30の不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸ならびにその無水物およびそのモノアルキル(アルキル基の炭素数1〜11)エステル、例えば(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、桂皮酸、マレイン酸モノメチルエステル、フマル酸モノエチルエステル、イタコン酸モノブチルエステル等のカルボキシル基含有ビニルモノマー。
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CH2=CHCH2−OCH2CHCH2O−Ar−R (1−1)
CH=CH−CH3
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R−Ar−O−(AO)nSO3H (1−2)
CH2COOR’
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HO3SCHCOOCH2CH(OH)CH2OCH2CH=CH2 (1−3)
(式中、Rは炭素数1〜15のアルキル基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nが複数の場合同一でも異なっていてもよく、異なる場合はランダムでもブロックでもよい。Arはベンゼン環を示し、nは1〜50の整数を示し、R’はフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜15のアルキル基を示す。)
(メタ)アクリロイルオキシアルキル(C1〜C24)燐酸モノエステル、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜24)ホスホン酸類、例えば2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸。
好ましくはアルカリ金属塩、およびアミン塩であり、さらに好ましくは、ナトリウム塩および炭素数3〜20の3級モノアミンの塩である。
ヒドロキシスチレン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、庶糖アリルエーテル等
(6−1)アミノ基含有ビニルモノマー:アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4ービニルピリジン、2ービニルピリジン、クロチルアミン、N,N−ジメチルアミノスチレン、メチルα−アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルチオピロリドン、N−アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾール、アミノメルカプトチアゾール、これらの塩等
(6−2)アミド基含有ビニルモノマー:(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチルN−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン等
(6−3)ニトリル基含有ビニルモノマー:(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン、シアノアクリレート等
(6−4)4級アンモニウムカチオン基含有ビニルモノマー:ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン等の3級アミン基含有ビニルモノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)
(6−5)ニトロ基含有ビニルモノマー:ニトロスチレン等
(6−6)ウレタン基含有ビニルモノマー:ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと1官能イソシアネート化合物(フェニルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネートなどの炭素数2〜24のモノイソシアネート等)の等モル反応物、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートおよびポリアルキレングリコール鎖(アルキレン基の炭素数2〜4)と2官能イソシアネート化合物〔イソホロンジイソシアネート、ヘキシルジイソシアネート、トリレンジイシアネートなどの後述するポリイソシアネート(15)で2官能のもの等〕の等モル反応物等
グルシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、p−ビニルフェニルフェニルオキサイド等
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロルスチレン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチルスチレン、クロロプレン等
(9−1)ビニルエステル、例えば酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチルα−エトキシアクリレート、炭素数1〜11のアルキル基(直鎖もしくは分岐)を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル[(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等]、ジアルキルフマレート(フマル酸ジアルキルエステル)(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(マレイン酸ジアルキルエステル)(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン類[ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン等]等、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニルモノマー[ポリエチレングリコール(数平均分子量300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(数平均分子量500)モノアクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド(エチレンオキサイドを以下EOと略記する)10モル付加物(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールEO30モル付加物(メタ)アクリレート等]、ポリ(メタ)アクリレート類[多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等]等
(9−2)ビニル(チオ)エーテル、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル2−ブトキシエチルエーテル、3,4−ジヒドロ1,2−ピラン、2−ブトキシ−2’−ビニロキシジエチルエーテル、ビニル2−エチルメルカプトエチルエーテル、アセトキシスチレン、フェノキシスチレン等
(9−3)ビニルケトン、例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルフェニルケトン;
ビニルスルホン、例えばジビニルサルファイド、p−ビニルジフェニルサルファイド、ビニルエチルサルファイド、ビニルエチルスルフォン、ジビニルスルフォン、ジビニルスルフォキサイド等
イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等
さらに好ましいものとしては、炭素数1〜11のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルの中では、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、および(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルであり、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニルモノマーの中では、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールエステル(日本油脂製ブレンマーPE−350等)であり、カルボキシル基含有ビニルモノマーの中では、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、およびマレイン酸であり、スルホン基含有ビニルモノマーの中では、アルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸(三洋化成工業製エレミノールJS−2等)、およびポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(エチレン、プロピレン、ブチレン:単独、ランダム、ブロックでもよい)モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル)(三洋化成工業製エレミノールRS−30等)であり、アミノ基含有ビニルモノマーの中では、アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、およびジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートであり、ウレタン基含有ビニルモノマーの中では、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとフェニルイソシアネートの等モル反応物である。
これらのうち、好ましいものは、(メタ)アクリル酸アルキル(直鎖状および/または分岐状)エステル−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸アルキル(直鎖状および/または分岐状)エステル−(メタ)アクリル酸−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸アルキル(直鎖状および/または分岐状)エステル−(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸アルキル(直鎖状および/または分岐状)エステル−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸アルキル(直鎖状および/または分岐状)エステル−(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールエステル−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとフェニルイソシアネートの等モル反応物、(メタ)アクリル酸アルキル(直鎖状および/または分岐状)エステル−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールエステル−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとフェニルイソシアネートの等モル反応物である。
なお、ビニル(共)重合体骨格を有する他の樹脂におけるビニル(共)重合体骨格の組成についても同様のものが例示でき、好ましいものも同様である。
このような含有量であれば、樹脂(a)が、非水系樹脂分散液で樹脂粒子(A)を形成する場合、少なくとも非水系樹脂分散液(W)を形成する条件下で有機溶剤(L)に対する(a)の溶解度を1%以下とでき、樹脂粒子(C)同士が合一しにくくなる。
表面組成比は、X線光電子分析を用いて以下の条件で測定される炭素原子、ケイ素原子、フッ素原子および酸素原子に由来する元素強度に基づき、(C+Si+F)/(C+Si+F+O)で算出される。
装置(一例) : アルバック・ファイ製 ESCA5400
X線源 : Mg(モノクロメーターなし)
出力 : 15KV、400W
測定領域 : 1.1mmφ
(I):コア粒子を作成すると同時にコア・シェル構造にする方法例。
第1の樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)の非水系樹脂分散液(W)と、第2の樹脂(b)〔その前駆体(b0)を含む〕の有機溶剤(M)の溶剤溶液(O1)または(O2)とを混合し、(W)中に(O1)または(O2)を分散し、(W)中で(b)を含有する樹脂粒子(B)を形成する方法。この場合、樹脂粒子(B)の造粒と同時に(B)表面に樹脂粒子(A)が付着してコア・シェル型樹脂粒子(D)の非水系樹脂分散液(X1)ができ、これから樹脂(b)〔その前駆体(b0)を含む〕を溶解した有機溶剤(M)を除去することによって造られる。この際、樹脂粒子の表面が膜化してない場合、被膜化処理を施す、この工程は(X1)を得た後であればどの段階で処理してもよい。
これらの中では(I)の製法が好ましい。
本第2発明の製造方法においては、樹脂粒子(A)の非水系樹脂分散液(W)と、樹脂(b)の有機溶剤(M)の溶剤溶液(O1)、または樹脂(b)の前駆体(b0)の有機溶剤(M)の溶剤溶液(O2)とを混合し、(W)中に(O1)または(O2)を分散させて、(b)を含有する樹脂粒子(B)が形成される際に、樹脂粒子(B)の表面に樹脂粒子(A)を吸着させることで樹脂粒子(D)同士が合一するのを防ぎ、また、高剪断条件下で(D)が分裂され難くする。これにより、樹脂粒子(D)およびそれから得られる樹脂粒子(C)の粒径を一定の値に収斂させ、粒径の均一性を高める効果を発揮する。そのため、樹脂粒子(A)は、分散する際の温度において、剪断により破壊されない程度の強度を有すること、分散媒である非水性有機溶剤(L)に溶解したり、膨潤したりしにくいこと、(O1)または(O2)に溶解しにくいことが好ましい特性としてあげられる。
装置(一例) : 東ソー製 HLC−8120
カラム(一例): TSKgelGMHXL(2本)
TSKgelMultiporeHXL−M(1本)
試料溶液 : 0.25%のTHF溶液
溶液注入量 : 100μl
流量 : 1ml/分
測定温度 : 40℃
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
また、ポリウレタン樹脂のMnおよびMwは、GPCを用いて以下の条件で測定される。
装置(一例) : 東ソー製 HLC−8220GPC
カラム(一例): Guardcolumn α
TSKgel α−M
試料溶液 : 0.125%のジメチルホルムアミド溶液
溶液注入量 : 100μl
流量 : 1ml/分
測定温度 : 40℃
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
また、(a)を含有するシェル層(P)のTgは、同様の理由で、好ましくは10〜200℃、さらに好ましくは20〜100℃、とくに好ましくは30〜85℃である。
なお、本発明におけるTgは、DSC測定またはフローテスター測定(DSCで測定できない場合)から求められる値である。
フローテスター測定には、島津製作所製の高架式フローテスターCFT500型を用いる。フローテスター測定の条件は下記のとおりであり、以下測定は全てこの条件で行われる。
(フローテスター測定条件)
荷重:30kg/cm2、昇温速度:3.0℃/min、
ダイ口径:0.50mm、ダイ長さ:10.0mm
〔1〕ビニル樹脂の場合において、モノマーを出発原料として、非水性有機溶剤(L)を含む溶剤中で分散重合法等の重合反応により、直接、樹脂粒子(A)の非水系樹脂分散液を製造し、必要により(L)以外の溶剤を留去する〔(L)以外の溶剤を留去する際に、(L)の一部(低沸点成分)を留去してもよい。以下の溶剤留去の工程においても同様。〕方法。
〔2〕ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)またはその溶剤溶液を必要であれば適当な分散剤存在下で非水性有機溶剤(L)中に分散させ、その後に加熱したり、硬化剤を加えたりして前躯体を硬化させ、必要により(L)以外の溶剤を留去して、樹脂粒子(A)の非水系樹脂分散液を製造する方法。
〔3〕ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)またはその溶剤溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化してもよい)中に適当な乳化剤を溶解させた後、貧溶媒となる非水性有機溶剤(L)を加えて再沈殿し、硬化剤を加えたりして前躯体を硬化させ、必要により(L)以外の溶剤を留去して、樹脂粒子(A)の非水系樹脂分散液を製造する方法。
〔4〕あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。以下同様。)により作成した樹脂を機械回転式またはジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級するすることによって樹脂粒子を得た後、適当な分散剤存在下で非水性有機溶剤(L)に分散させる方法。
〔5〕あらかじめ重合反応により作成した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液(溶剤中で重合したものでもよい)を霧状に噴霧することにより樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を適当な分散剤存在下で非水性有機溶剤(L)に分散させる方法。
〔6〕あらかじめ重合反応により作成した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液(溶剤中で重合したものでもよい)に貧溶媒〔非水性有機溶剤(L)であることが好ましい〕を添加するか、またはあらかじめ溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより、適当な分散剤存在下で樹脂粒子を析出させ、必要により(L)以外の溶剤を留去する方法。
上記〔1〕〜〔6〕の方法において、併用する分散剤としては、公知の界面活性剤(s)、油溶性ポリマー(t)等を用いることができる。また、分散の助剤として有機溶剤(u)、可塑剤(v)等を併用することができる。
その塩としては、これらのナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩およびアルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等)などの塩があげられる。
塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩およびアルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等)等が挙げられる。
硫酸化油としては、例えば、ヒマシ油、落花生油、オリーブ油、ナタネ油、牛脂および羊脂などの硫酸化物の塩等が挙げられる。
硫酸化脂肪酸エステルとしては、例えば、オレイン酸ブチルおよびリシノレイン酸ブチル等の硫酸化物の塩等が挙げられる。
硫酸化オレフィンとしては、例えば、商品名:ティーポール(シェル社製)等が挙げられる。
アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩等が挙げられる。
スルホコハク酸ジエステル塩としては、例えば、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩などが挙げられる。
芳香環含有化合物のスルホン酸塩としては、アルキル化ジフェニルエーテルのモノまたはジスルホン酸塩およびスチレン化フェノールスルホン酸塩などが挙げられる。
高級アルコールリン酸エステル塩としては、例えば、ラウリルアルコールリン酸モノエステルジナトリウム塩およびラウリルアルコールリン酸ジエステルナトリウム塩等が挙げられる。
高級アルコールEO付加物リン酸エステル塩としては、例えば、オレイルアルコールEO5モル付加物リン酸モノエステルジナトリウム塩等が挙げられる。
第4級アンモニウム塩型界面活性剤としては、炭素数3〜40の3級アミンと4級化剤(例えば、メチルクロライド、メチルブロマイド、エチルクロライド、ベンジルクロライドおよびジメチル硫酸などのアルキル化剤並びにEOなど)との反応等で得られ、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム)、セチルピリジニウムクロライド、ポリオキシエチレントリメチルアンモニウムクロライドおよびステアラミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェートなどが挙げられる。
第1級アミン塩型界面活性剤としては、例えば、炭素数8〜40の脂肪族高級アミン(例えば、ラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン、硬化牛脂アミンおよび、ロジンアミンなどの高級アミン)の無機酸塩または有機酸塩および低級アミン(炭素数2〜6)の高級脂肪酸(炭素数8〜40、ステアリン酸、オレイン酸など)塩などが挙げられる。
また、第3級アミン塩型界面活性剤としては、例えば、炭素数4〜40の脂肪族アミン(例えば、トリエチルアミン、エチルジメチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンなど)、脂肪族アミン(炭素数2〜40)のEO(2モル以上)付加物、炭素数6〜40の脂環式アミン(例えば、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルヘキサメチレンイミン、N−メチルモルホリンおよび1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセンなど)、炭素数5〜30の含窒素ヘテロ環芳香族アミン(例えば、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾールおよび4,4’−ジピリジルなど)の無機酸塩または有機酸塩およびトリエタノールアミンモノステアレート、ステアラミドエチルジエチルメチルエタノールアミンなどの3級アミンの無機酸塩または有機酸塩などが挙げられる。
[式中、Rは1価の炭化水素基;nは1または2;mは1または2;Mは水素イオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムカチオン、アミンカチオン、アルカノールアミンカチオンなどである。]
AO付加型非イオン界面活性剤は、炭素数8〜40の高級アルコ−ル、炭素数8〜40の高級脂肪酸または炭素数8〜40のアルキルアミン等に直接AO(炭素数2〜20)を付加させるか、グリコ−ルにAOを付加させて得られるポリアルキレングリコ−ルに高級脂肪酸などを反応させるか、あるいは多価アルコ−ルに高級脂肪酸を反応して得られたエステル化物にAOを付加させるか、高級脂肪酸アミドにAOを付加させることにより得られる。
これらのうち好ましいものは、EOおよびEOとPOのランダムまたはブロック付加物である。
AOの付加モル数としては10〜50モルが好ましく、該AOのうち50〜100モルがEOであるものが好ましい。
より具体的には、前述のビニルモノマーの中で炭素数4以上のアルキル基を有するモノマー、ジメチルシロキサン基を有するモノマー(あるいは反応性オリゴマー)、及び/又はフッ素を含有するモノマー(M1−3)と、前述の樹脂(b)を構成するビニルモノマーとの共重合体が好ましい。共重合の形態はランダム、ブロック、グラフトのいずれでもよいが、ブロックあるいはグラフトが好ましい。
可塑剤(v)としては、何ら限定されず、以下のものが例示される。
(v1)フタル酸エステル[フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジイソデシル等];
(v2)脂肪族2塩基酸エステル[アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸−2−エチルヘキシル等];
(v3)トリメリット酸エステル[トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリオクチル等];
(v4)燐酸エステル[リン酸トリエチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリクレジール等];
(v5)脂肪酸エステル[オレイン酸ブチル等];
(v6)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
(A)の体積平均粒径は、一般的には、0.0005〜30μmが好ましい。上限は、さらに好ましくは20μm、とくに好ましくは10μmであり、下限は、さらに好ましくは0.01μm、とくに好ましくは0.02μm、最も好ましくは0.04μmである。ただし、例えば、体積平均粒径1μmの樹脂粒子(C)を得たい場合には、好ましくは0.0005〜0.3μm、とくに好ましくは0.001〜0.2μmの範囲、10μmの樹脂粒子(C)を得た場合には、好ましくは0.005〜3μm、とくに好ましくは0.05〜2μm、100μmの粒子(C)を得たい場合には、好ましくは0.05〜30μm、とくに好ましくは0.1〜20μmである。
なお、体積平均粒径は、レーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)やマルチサイザーIII(コールター社製)、光学系としてレーザードップラー法を用いるELS−800(大塚電子社製)などで測定できる。もし、各測定装置間で粒径の測定値に差を生じた場合は、ELS−800での測定値を採用する。
なお、上記粒径比が得やすいことから、後述する樹脂粒子(B)の体積平均粒径は、0.1〜300μmが好ましい。さらに好ましくは0.5〜250μm、特に好ましくは1〜200μmである。
一般に、樹脂(b)として好ましいものは、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、およびそれらの併用であり、さらに好ましいのは、ポリウレタン樹脂、およびポリエステル樹脂であり、とくに好ましいのは、1,2−プロピレングリコールを構成単位として含有する、ポリエステル樹脂およびポリウレタン樹脂である。
以下、(b)として好ましい樹脂であるビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、およびエポキシ樹脂につき、詳細に説明する。
(b)に用いるビニルモノマーの共重合体の具体例としては、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−ブタジエン−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸−ジビニルベンゼン共重合体、スチレン−スチレンスルホン酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、およびこれらの共重合体の塩などが挙げられる。
ポリオールとポリカルボン酸の反応比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1〜1/5、さらに好ましくは1.5/1〜1/4、とくに好ましくは1/1.3〜1/3である。
カルボキシル基の含有量を前記の好ましい範囲内とするために、水酸基が過剰なポリエステルをポリカルボン酸で処理してもよい。
カルボキシル基を有するジオールとしては、ジアルキロールアルカン酸[C6〜24のもの、例えば2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸、2,2−ジメチロールオクタン酸など]が挙げられる。
スルホン酸基もしくはスルファミン酸基を有するジオールとしては、3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸、スルホイソフタル酸ジ(エチレングリコール)エステル、スルファミン酸ジオール[N,N−ビス(2−ヒドロキシアルキル)スルファミン酸(アルキル基のC1〜6)またはそのAO付加物(AOとしてはEOまたはPOなど、AOの付加モル数1〜6):例えばN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸およびN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸PO2モル付加物など];ビス(2−ヒドロキシエチル)ホスフェートなどが挙げられる。
これらの中和塩基を有するジオールの中和塩基としては、例えば前記炭素数3〜30の3級アミン(トリエチルアミンなど)および/またはアルカリ金属(ナトリウム塩など)が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール、カルボキシル基を有するジオール、ビスフェノール類のAO付加物、およびこれらの併用である。
これらのうち好ましいものは、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコールおよびノボラック樹脂のAO付加物であり、さらに好ましいものはノボラック樹脂のAO付加物である。
3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸(14)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。
なお、ジカルボン酸(13)または3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸(14)としては、上述のものの酸無水物または炭素数1〜4の低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてもよい。
このとき必要に応じてエステル化触媒を使用することができる。エステル化触媒の例には、スズ含有触媒(例えばジブチルスズオキシド)、三酸化アンチモン、チタン含有触媒〔例えばチタンアルコキシド、シュウ酸チタン酸カリウム、テレフタル酸チタン、特開2006−243715号公報に記載の触媒(チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)、チタニウムモノヒドロキシトリス(トリエタノールアミネート)、およびそれらの分子内重縮合物等)、および特開2007−11307号公報に記載の触媒(チタントリブトキシテレフタレート、チタントリイソプロポキシテレフタレート、およびチタンジイソプロポキシジテレフタレート等)〕、ジルコニウム含有触媒(例えば酢酸ジルコニル)、および酢酸亜鉛等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂中のカルボキシル基の含有量は、0.1〜10%が好ましい。
上記脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどの脂肪族ポリイソシアネートなどが挙げられる。
上記脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−および/または2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
上記芳香脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、m−および/またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。
また、上記ポリイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。
具体的には、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDIなど)、ウレタン変性TDIなどのポリイソシアネートの変性物およびこれらの2種以上の混合物[たとえば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用]が含まれる。
これらのうちで好ましいものは6〜15の芳香族ポリイソシアネート、炭素数4〜12の脂肪族ポリイソシアネート、および炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネートであり、とくに好ましいものはTDI、MDI、HDI、水添MDI、およびIPDIである。
樹脂(b)のsp値は、好ましくは7〜18、さらに好ましくは8〜14、とくに好ましくは9〜14である。
例えば、電子写真、静電記録、静電印刷などに使用される液体現像剤として用いる場合、(b)のMnは、好ましくは1,000〜500万、さらに好ましくは2,000〜50万である。(b)の融点は、好ましくは20℃〜300℃、さらに好ましくは、80℃〜250℃である。(b)のTgは、好ましくは20℃〜200℃、さらに好ましくは40℃〜150℃である。(b)のsp値は、好ましくは8〜16、さらに好ましくは9〜14である。
または、非水性有機溶剤(L)中に樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)が分散されてなる非水系樹脂分散液(W)と、有機溶剤(M)に樹脂(b)の前駆体(b0)が溶解された溶剤溶液(O2)を混合し、(W)中に(O2)を分散させて、さらに、(b0)を反応させて、(A)の非水系樹脂分散液(W)中で、(b)を含有する樹脂粒子(B)を形成させることにより、樹脂粒子(B)の表面に樹脂粒子(A)が付着した構造の樹脂粒子(D)の非水系樹脂分散液(X1)を得る。
なお、(b)と(b0)を併用して混合溶液として用いてもよい。
〔1〕非水系樹脂分散液(X1)を製造する際に、樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)が正負逆の電荷を持つようにすると吸着力が発生し、この場合、樹脂粒子(A)、樹脂粒子(B)各々の電荷を大きくするほど、吸着力が強くなり樹脂粒子(A)の樹脂粒子(B)に対する被覆率が大きくなる。
〔2〕非水系樹脂分散液(X1)を製造する際に、樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)が同極性(どちらも正、またはどちらも負)の電荷を持つようにすると、被覆率は下がる傾向にある。この場合、一般に界面活性剤(s)および/または油性ポリマー(t)[とくに樹脂粒子(A)および樹脂粒子(B)と逆電荷を有するもの]を使用すると吸着力が強くなり、被覆率が上がる。
〔3〕樹脂(a)と樹脂(b)のΔsp値を小さくすると吸着力が強くなり、被覆率が大きくなる。
本発明で使用する分散装置は、一般に乳化機、分散機として市販されているものであればとくに限定されず、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。このうち粒径の均一化の観点で好ましいものは、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサーが挙げられる。
分散時の温度としては、好ましくは0〜150℃(加圧下)、さらに好ましくは5〜98℃である。非水系樹脂分散液の粘度が高い場合は、温度を上げて粘度を上記好ましい範囲まで低下させて、分散を行うのが好ましい。
樹脂(b)もしくは前駆体(b0)の溶剤溶液に用いる有機溶剤(M)は、樹脂(b)を常温もしくは加熱下で溶解しうる溶剤であればよいが、そのsp値は9.5〜20であり、好ましくは10〜19である。(M)として、混合溶剤を使用する場合、sp値は加成則が成立すると仮定し、各々の溶剤のsp値より計算した平均値が上記範囲内であればよい。sp値が上記範囲外であると、(b)または(b0)の溶解性が不足することがある。
臭気の観点から、非水系樹脂分散液(X1)から留去しやすいように、(M)の沸点は100℃以下であることが好ましく、90℃以下であることがさらに好ましい。
有機溶剤(M)中に樹脂(b)又は樹脂(b)の前駆体(b0)を溶解させる方法は、いかなる方法でもよく、公知の方法を用いることができ、例えば有機溶剤(M)中に樹脂(b)又は前駆体(b0)を投入し、攪拌する方法、加熱する方法等が挙げられる。
アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシビバレート、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、プロピオニトリルパーオキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシラウレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジイソブチルジパーオキシフタレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、パラメンタンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、クメンパーオキサイド等
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサン1−カーボニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等
ヒドロペルオキシド、過酸化ジアルキル、過酸化ジアシル等の油溶性過酸化物と、第三アミン、ナフテン酸塩、メルカプタン類、有機金属化合物(トリエチルアルミニウム、トリエチルホウ素、ジエチル亜鉛等)等の油溶性還元剤とを併用
〔1〕反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が、活性水素化合物と反応可能な官能基(α1)であり、硬化剤(β)が活性水素基含有化合物(β1)であるという組み合わせ。
〔2〕反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が活性水素含有基(α2)であり、硬化剤(β)が活性水素含有基と反応可能な化合物(β2)であるという組み合わせ。
これらのうち、反応率の観点から、〔1〕がより好ましい。
上記組合せ〔1〕において、活性水素化合物と反応可能な官能基(α1)としては、イソシアネート基(α1a)、ブロック化イソシアネート基(α1b)、エポキシ基(α1c)、酸無水物基(α1d)および酸ハライド基(α1e)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、(α1a)、(α1b)および(α1c)であり、特に好ましいものは、(α1a)および(α1b)である。
ブロック化イソシアネート基(α1b)は、ブロック化剤によりブロックされたイソシアネート基のことをいう。
上記ブロック化剤としては、オキシム類[アセトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、ジエチルケトオキシム、シクロペンタノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、メチルエチルケトオキシム等];ラクタム類[γ−ブチロラクタム、ε−カプロラクタム、γ−バレロラクタム等];炭素数1〜20の脂肪族アルコール類[エタノール、メタノール、オクタノール等];フェノール類[フェノール、m−クレゾール、キシレノール、ノニルフェノール等];活性メチレン化合物[アセチルアセトン、マロン酸エチル、アセト酢酸エチル等];塩基性窒素含有化合物[N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、2−ヒドロキシピリジン、ピリジンN−オキサイド、2−メルカプトピリジン等];およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましいのはオキシム類であり、特に好ましいものはメチルエチルケトオキシムである。
ポリエーテル(αw)としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイドなどが挙げられる。
ポリエステル(αx)としては、ジオール(11)とジカルボン酸(13)の重縮合物、ポリラクトン(ε−カプロラクトンの開環重合物)などが挙げられる。
エポキシ樹脂(αy)としては、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)とエピクロルヒドリンとの付加縮合物などが挙げられる。
ポリウレタン(αz)としては、ジオール(11)とポリイソシアネート(15)の重付加物、ポリエステル(αx)とポリイソシアネート(15)の重付加物などが挙げられる。
〔1〕二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させる方法、
〔2〕二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させ、さらに残存した該官能基と反応可能な官能基および反応性基を含有する化合物を反応させる方法などが挙げられる。
上記方法〔1〕では、水酸基含有ポリエステルプレポリマー、カルボキシル基含有ポリエステルプレポリマー、酸ハライド基含有ポリエステルプレポリマー、水酸基含有エポキシ樹脂プレポリマー、エポキシ基含有エポキシ樹脂プレポリマー、水酸基含有ポリウレタンプレポリマー、イソシアネート基含有ポリウレタンプレポリマーなどが得られる。
構成成分の比率は、例えば、水酸基含有ポリエステルプレポリマーの場合、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の比率が、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1〜1.01/1、さらに好ましくは1.5/1〜1.01/1、とくに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。他の骨格、末端基のプレポリマーの場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。
上記方法〔2〕では、上記方法〔1〕で得られたプレプリマーに、ポリイソシアネートを反応させることでイソシアネート基含有プレポリマーが得られ、ブロック化ポリイソシアネートを反応させることでブロック化イソシアネート基含有プレポリマーが得られ、ポリエポキサイドを反応させることでエポキシ基含有プレポリマーが得られ、ポリ酸無水物を反応させることで酸無水物基含有プレポリマーが得られる。
官能基および反応性基を含有する化合物の使用量は、例えば、水酸基含有ポリエステルにポリイソシアネートを反応させてイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーを得る場合、ポリイソシアネートの比率が、イソシアネート基[NCO]と、水酸基含有ポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、好ましくは5/1〜1.01/1、さらに好ましくは4/1〜1.2/1、とくに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。他の骨格、末端基を有するプレポリマーの場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。
反応性基含有プレポリマー(α)のMnは、好ましくは500〜30,000、さらに好ましくは1,000〜20,000、とくに好ましくは2,000〜10,000である。
反応性基含有プレポリマー(α)のMwは、好ましくは1,000〜50,000、さらに好ましくは2,000〜40,000、とくに好ましくは4,000〜20,000である。
反応性基含有プレポリマー(α)の粘度は、100℃において、好ましくは2,000ポイズ以下、さらに好ましくは1,000ポイズ以下である。2,000ポイズ以下にすることで、粒度分布のシャープな樹脂粒子(D)および(C)が得られる点で好ましい。
(β1a)としては、ポリアミン(16)と同様のものが例示される。(β1a)として好ましいものは、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンおよびそれらの混合物である。
ポリメルカプタン(β1c)としては、エチレンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオールなどが挙げられる。
反応停止剤(βs)としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなど);
モノアミンをブロックしたもの(ケチミン化合物など);
モノオール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、フェノールなど);
モノメルカプタン(ブチルメルカプタン、ラウリルメルカプタンなど);
モノイソシアネート(ラウリルイソシアネート、フェニルイソシアネートなど);
モノエポキサイド(ブチルグリシジルエーテルなど)などが挙げられる。
アミノ基が脱離可能な化合物でブロック化された有機基としては、前記(β1a)の場合と同様のものが例示できる。
ポリエポキシド(β2b)としては、ポリエポキシド(19)と同様のものが例示され、好ましいものも同様である。
ジカルボン酸(β2c−1)としては、前記ジカルボン酸(13)と、ポリカルボン酸(β2c−2)としては、前記3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸(14)と同様のものが例示され、好ましいものも同様である。
ポリ酸ハライド類(β2e)としては、前記(β2c)の酸ハライド(酸クロライド、酸ブロマイド、酸アイオダイド)などが挙げられる。
さらに、必要により(β2)と共に反応停止剤(βs)を用いることができる。
留去する方法としては、例えば、20〜500mmHgの減圧下、20℃以上、(M)の沸点以下の温度で留去する方法が挙げられる。
被膜化の観点から(M)の中で好ましいものは、テトラヒドロフラン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、および酢酸エチルであり、さらに好ましくは、アセトンおよび酢酸エチルである。
上記の方法としては、(B)に付着された(A)を溶剤に溶解させる方法、および、非水系樹脂分散液(X1)を加熱して(A)を溶融し被膜化させる方法が挙げられ、これらの方法を併用してもよい。
有機溶剤(M)の中で被膜化の点から好ましいものは、テトラヒドロフラン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、および酢酸エチルであり、さらに好ましくは酢酸エチルである。
(A)を溶剤に溶解させる際の、非水系樹脂分散液(X1)中の溶剤(M)の濃度は、好ましくは3〜50%、さらに好ましくは10〜40%、とくに好ましくは15〜30%である。また、溶解は、非水系樹脂分散液(X1)を、例えば1〜10時間攪拌することにより行い、溶解時の温度は、15〜45℃が好ましく、15〜30℃がさらに好ましい。
なお、被膜化処理の方法とし、有機溶剤(M)の含有量が2%以下の樹脂粒子(D)の非水系樹脂分散液(X1)を加熱処理し、(A)を(B)で構成されるコア層(Q)上で溶融させることで、より表面が平滑な樹脂粒子(C)を得る際の好ましい加熱処理温度は、樹脂(a)のTg以上であり、また80℃以下の温度範囲が好ましい。加熱処理温度が(a)のTg未満であると得られる樹脂粒子(C)の表面平滑性はほとんど変化がない。また80℃を越える温度で加熱処理するとシェル層(P)がコア層(Q)から剥がれる場合がある。
これらの(A)の被膜化方法の中で、好ましい方法は、(A)を溶融させる方法、および(A)を溶解させる方法と(A)を溶融させる方法の併用である。
表面被覆率(%)=[シェル層(P)に覆われている部分の面積/シェル層(P)に覆われている部分の面積+コア層(Q)が露出している部分の面積]×100
体積分布の変動係数は、レーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)などの粒度分布測定装置により測定される。
また、粒径均一性から、樹脂粒子(C)の[体積平均粒径/個数平均粒径]の値は、1.0〜1.4であるのが好ましく、1.0〜1.2であるのがさらに好ましい。
(C)の体積平均粒径は、用途により異なるが、一般的には0.1〜300μmが好ましい。上限は、さらに好ましくは250μm、特に好ましくは200μm、最も好ましくは100μmであり、下限は、さらに好ましくは0.5μm、特に好ましくは1μmである。
なお、体積平均粒径および個数平均粒径は、マルチサイザーIII(コールター社製)で同時に測定することができる。
樹脂粒子(A)による樹脂粒子(B)表面の被覆率や樹脂粒子(A)が樹脂粒子(B)側に埋め込まれている深さは、以下のような方法で制御することができる。
〔1〕樹脂粒子(D)の非水系樹脂分散液(X1)を製造する際に、樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)が正負逆の電荷を持つようにすると被覆率、深さが大きくなる。この場合、樹脂粒子(A)、樹脂粒子(B)各々の電荷を大きくするほど、被覆率、深さが大きくなる。
〔2〕樹脂粒子(D)の非水系樹脂分散液(X1)を製造する際に、樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)が同極性(どちらも正、またはどちらも負)の電荷を持つようにすると、被覆率は下がり、深さが小さくなる傾向にある。この場合、一般に界面活性剤(s)および/または油溶性ポリマー(t)[とくに樹脂粒子(A)および樹脂粒子(B)と逆電荷を有するもの]を使用すると被覆率が上がる。また、油溶性ポリマー(t)を使用する場合には、油溶性ポリマー(t)の分子量が大きいほど深さが小さくなる。
〔3〕樹脂(a)と樹脂(b)のsp値差を小さくするほど被覆率、深さが大きくなる。
また、本発明においては、添加剤は、必ずしも、(X1)中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。たとえば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加したり、前記有機溶剤(u)および/または可塑剤(v)とともに上記添加剤を含浸させることもできる。
(Q)中の(c)の含有量は、好ましくは20%以下、さらに好ましくは1〜15%である。(d)の含有量は、好ましくは10%以下、さらに好ましくは0.5〜8%である。(c)と(d)の合計含有量は、好ましくは25%以下、さらに好ましくは1〜20%である。
ワックス(c)としては合成ワックス、天然ワックスがあり、合成ワックスとしてはポリオレフィンワックス、天然ワックスとしてはパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワックス、カルボニル基含有ワックスおよびこれらの混合物等が挙げられる。このうち好ましいのは、パラフィンワックス(c1)、およびカルナウバワックス(c2)である。(c1)としては、融点50〜90℃で炭素数20〜36の直鎖飽和炭化水素を主成分とする石油系ワックスが挙げられ、(c2)としては、融点50〜90℃で炭素数16〜36の動植物ワックスが挙げられる。
また、離型性の観点から、(c)のMnは、好ましくは400〜5000、さらに好ましくは1000〜3000、とくに1500〜2000である。尚、上記および以下においてワックスのMnは、GPCを用いて測定される(溶媒:オルソジクロロベンゼン、基準物質:ポリスチレン)。
(d)のMnは、好ましくは1500〜10000、とくに1800〜9000である。Mnが1500〜10000の範囲では、樹脂粒子(C)の機械強度が良好である。
変性ワックス(d)の合成におけるパーオキサイド系開始剤の量は、(d)の原料の合計重量に基づいて、好ましくは0.2〜10%、さらに好ましくは0.5〜5%である。
これらの開始剤の具体例としては、前記のものが挙げられる。
ワックス(c)および変性ワックス(d)を(b)中に分散させる方法としては、(c)および(d)と、(b)とを、それぞれ溶剤溶液もしくは分散液とした後、それら同士を混合する方法等が挙げられる。
着色剤の使用量は、染料又は顔料を使用する場合は、樹脂(b)の重量に基づいて、好ましくは0.5〜15%であり、磁性粉を使用する場合は、好ましくは20〜150%である。
また、帯電性を制御するため、荷電制御剤として、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カ一リット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホ基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物等が挙げられる。荷電制御剤の使用量は樹脂(b)の重量に基づいて、好ましくは0〜5%である。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロート、および窒素吹き込み管を備えた反応容器に、THF200部を仕込み、別のガラス製ビーカーに、メタクリル酸メチル120部、メタクリル変性シリコーン(X−22−2426、信越化学工業製)80部、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.5部の混合液を仕込み、20℃で撹拌、混合して単量体溶液を調整し、滴下ロートに仕込んだ。反応容器の気相部の窒素置換を行った後に密閉下40℃で1時間かけて単量体溶液を滴下した。滴下終了から3時間後、別途容器にアゾビスメトキシジメチルバレロニトリルを0.5部とTHF20部を混合したものを添加し、40℃で3時間熟成した後、室温まで冷却した。この重合溶液50部をさらに撹拌下の流動パラフィン(比誘電率2.0、sp値8.6)80部に滴下して、300mmHgの減圧下に40℃でTHFを留去して、非水系樹脂分散液[微粒子分散液W1]を得た。[微粒子分散液W1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、0.040μmであった(分子鎖(k)すなわちシリコーン鎖のsp値8.5)。流動パラフィンに対する樹脂の溶解度([微粒子分散液W1]を遠心分離して取り出した上澄み液中に含まれる樹脂濃度)は、0.5%だった。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロート、および窒素吹き込み管を備えた反応容器に、THF200部を仕込み、別のガラス製ビーカーに、メタクリル酸メチル110部、メタクリル酸2−デシルテトラデシル80部、メタクリル酸ヒドロキシエチル10部、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.5部の混合液を仕込み、20℃で撹拌、混合して単量体溶液を調整し、滴下ロートに仕込んだ。反応容器の気相部の窒素置換を行った後に密閉下40℃で1時間かけて単量体溶液を滴下した。滴下終了から3時間後、別途容器にアゾビスメトキシジメチルバレロニトリルを0.5部とTHF20部を混合したものを添加し、40℃で3時間熟成した後、室温まで冷却した。この重合溶液50部に後述のウレタン変性ポリエステルb4を1部とジブチルチンオキサド0.1部を加え、50℃で5時間反応させ、メタクリル酸/メタクリル酸2−デシルテトラデシル/メタクリル酸ヒドロキシエチル共重合体とポリエステルとのブロック共重合体溶液を得た。このブロック共重合体溶液50部をさらに撹拌下の流動パラフィン(比誘電率2.0、sp値8.6)80部に滴下して、300mmHgの減圧下に40℃でTHFを留去して、非水系樹脂分散液[微粒子分散液W2]を得た。[微粒子分散液W2]をLA−920で測定した体積平均粒径は、0.060μmであった(分子鎖(k)すなわち2−デシルテトラデシル基のsp値8.3)。流動パラフィンに対する樹脂の溶解度([微粒子分散液W2]を遠心分離して取り出した上澄み液中に含まれる樹脂濃度)は、0.2%だった。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロート、および窒素吹き込み管を備えた反応容器に、THF200部を仕込み、別のガラス製ビーカーに、メタクリル酸メチル110部、メタクリル酸2−(パーフルオロオクチル)エチル(CHEMINOX FAMAC−8、ユニマテック製)80部、メタクリル酸ヒドロキシエチル10部、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.5部の混合液を仕込み、20℃で撹拌、混合して単量体溶液を調整し、滴下ロートに仕込んだ。反応容器の気相部の窒素置換を行った後に密閉下40℃で1時間かけて単量体溶液を滴下した。滴下終了から3時間後、別途容器にアゾビスメトキシジメチルバレロニトリルを0.5部とTHF20部を混合したものを添加し、40℃で3時間熟成した後、室温まで冷却した。この重合溶液50部に後述のウレタン変性ポリエステルb4を1部とジブチルチンオキサド0.1部を加え、50℃で5時間反応させ、メタクリル酸メチル/メタクリル酸2−(パーフルオロオクチル)エチル/メタクリル酸ヒドロキシエチル共重合体とポリエステルとのブロック共重合体溶液を得た。このブロック共重合体溶液50部をさらに撹拌下の流動パラフィン(比誘電率2.0、sp値8.6)80部に滴下して、300mmHgの減圧下に40℃でTHFを留去して、非水系樹脂分散液[微粒子分散液W3]を得た。[微粒子分散液W3]をLA−920で測定した体積平均粒径は、0.050μmであった(分子鎖(k)すなわち2−(パーフルオロオクチル)エチル基のsp値9.2)。流動パラフィンに対する樹脂の溶解度([微粒子分散液W3]を遠心分離して取り出した上澄み液中に含まれる樹脂濃度)は、0.2%だった。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロート、および窒素吹き込み管を備えた反応容器に、THF200部を仕込み、別のガラス製ビーカーに、メタクリル酸メチル120部、メタクリル変性シリコーン(X−22−2426、信越化学工業製)80部、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.5部の混合液を仕込み、20℃で撹拌、混合して単量体溶液を調整し、滴下ロートに仕込んだ。反応容器の気相部の窒素置換を行った後に密閉下40℃で1時間かけて単量体溶液を滴下した。滴下終了から3時間後、別途容器にアゾビスメトキシジメチルバレロニトリルを0.5部とTHF20部を混合したものを添加し、40℃で3時間熟成した後、室温まで冷却した。この重合溶液50部をさらに撹拌下のシリコーンオイル(比誘電率2.7、sp値8.5)80部に滴下して、300mmHgの減圧下に40℃でTHFを留去して、非水系樹脂分散液[微粒子分散液W4]を得た。[微粒子分散液W4]をLA−920で測定した体積平均粒径は、0.040μmであった(分子鎖(k)すなわちシリコーン鎖のsp値8.5)。シリコーンオイルに対する樹脂の溶解度([微粒子分散液W4]を遠心分離して取り出した上澄み液中に含まれる樹脂濃度)は、0.2%だった。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロート、および窒素吹き込み管を備えた反応容器に、THF200部を仕込み、別のガラス製ビーカーに、メタクリル酸メチル30部、メタクリル酸ベヘニル128部、メタクリル酸2−デシルテトラデシル32部、メタクリル酸ヒドロキシエチルとフェニルイソシアネートの等モル反応物10部、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.5部の混合液を仕込み、20℃で撹拌、混合して単量体溶液を調整し、滴下ロートに仕込んだ。反応容器の気相部の窒素置換を行った後に密閉下40℃で1時間かけて単量体溶液を滴下した。滴下終了から3時間後、別途容器にアゾビスメトキシジメチルバレロニトリルを0.5部とTHF20部を混合したものを添加し、40℃で3時間熟成した後、室温まで冷却し、メタクリル酸メチル/メタクリル酸ベヘニル/メタクリル酸2−デシルテトラデシル/メタクリル酸ヒドロキシエチルとフェニルイソシアネート等モル反応物共重合体を得た。この共重合体溶液50部をさらに撹拌下の流動パラフィン(比誘電率2.0、sp値8.6)50部に滴下して、300mmHgの減圧下に40℃でTHFを留去して、非水系樹脂分散液[微粒子分散液W5]を得た。[微粒子分散液W5]をLA−920で測定した体積平均粒径は、0.040μmであった(分子鎖(k)すなわちベヘニル基および2−デシルテトラデシル基のsp値8.3)。流動パラフィンに対する樹脂の溶解度([微粒子分散液W5]を遠心分離して取り出した上澄み液中に含まれる樹脂濃度)は、0.8%だった。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロート、および窒素吹き込み管を備えた反応容器に、THF200部を仕込み、別のガラス製ビーカーに、メタクリル酸メチル40部、メタクリル酸ベヘニル40部、メタクリル酸2−デシルテトラデシル40部、メタクリル酸ヒドロキシエチルとフェニルイソシアネートの等モル反応物40部、メタクリル酸ポリエチレングリコールエステル(日本油脂製ブレンマーAE−400)40部、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.5部の混合液を仕込み、20℃で撹拌、混合して単量体溶液を調整し、滴下ロートに仕込んだ。反応容器の気相部の窒素置換を行った後に密閉下40℃で1時間かけて単量体溶液を滴下した。滴下終了から3時間後、別途容器にアゾビスメトキシジメチルバレロニトリルを0.5部とTHF20部を混合したものを添加し、40℃で3時間熟成した後、室温まで冷却し、メタクリル酸メチル/メタクリル酸ベヘニル/メタクリル酸2−デシルテトラデシル/メタクリル酸ヒドロキシエチルとフェニルイソシアネート等モル反応物/メタクリル酸ポリエチレングリコールエステル共重合体を得た。この共重合体溶液50部をさらに撹拌下の流動パラフィン(比誘電率2.0、sp値8.6)50部に滴下して、300mmHgの減圧下に40℃でTHFを留去して、非水系樹脂分散液[微粒子分散液W6]を得た。[微粒子分散液W6]をLA−920で測定した体積平均粒径は、0.050μmであった(分子鎖(k)すなわちベヘニル基および2−デシルテトラデシル基のsp値8.3)。流動パラフィンに対する樹脂の溶解度([微粒子分散液W6]を遠心分離して取り出した上澄み液中に含まれる樹脂濃度)は、0.4%だった。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロート、および窒素吹き込み管を備えた反応容器に、THF200部を仕込み、別のガラス製ビーカーに、メタクリル酸メチル40部、メタクリル酸ベヘニル24部、メタクリル酸2−デシルテトラデシル96部、メタクリル酸ポリエチレングリコールエステル(日本油脂製ブレンマーAE−400)40部、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.5部の混合液を仕込み、20℃で撹拌、混合して単量体溶液を調整し、滴下ロートに仕込んだ。反応容器の気相部の窒素置換を行った後に密閉下40℃で1時間かけて単量体溶液を滴下した。滴下終了から3時間後、別途容器にアゾビスメトキシジメチルバレロニトリルを0.5部とTHF20部を混合したものを添加し、40℃で3時間熟成した後、室温まで冷却し、メタクリル酸メチル/メタクリル酸ベヘニル/メタクリル酸2−デシルテトラデシル/メタクリル酸ポリエチレングリコールエステル共重合体を得た。この共重合体溶液50部をさらに撹拌下の流動パラフィン(比誘電率2.0、sp値8.6)50部に滴下して、300mmHgの減圧下に40℃でTHFを留去して、非水系樹脂分散液[微粒子分散液W7]を得た。[微粒子分散液W7]をLA−920で測定した体積平均粒径は、0.040μmであった(分子鎖(k)すなわちベヘニル基および2−デシルテトラデシル基のsp値8.3)。流動パラフィンに対する樹脂の溶解度([微粒子分散液W7]を遠心分離して取り出した上澄み液中に含まれる樹脂濃度)は、0.4%だった。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロート、および窒素吹き込み管を備えた反応容器に、THF200部を仕込み、別のガラス製ビーカーに、メタクリル酸メチル40部、メタクリル酸ベヘニル80部、メタクリル酸2−デシルテトラデシル80部、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.5部の混合液を仕込み、20℃で撹拌、混合して単量体溶液を調整し、滴下ロートに仕込んだ。反応容器の気相部の窒素置換を行った後に密閉下40℃で1時間かけて単量体溶液を滴下した。滴下終了から3時間後、別途容器にアゾビスメトキシジメチルバレロニトリルを0.5部とTHF20部を混合したものを添加し、40℃で3時間熟成した後、室温まで冷却し、メタクリル酸メチル/メタクリル酸ベヘニル/メタクリル酸2−デシルテトラデシル共重合体を得た。この共重合体溶液50部をさらに撹拌下の流動パラフィン(比誘電率2.0、sp値8.6)50部に滴下して、300mmHgの減圧下に40℃でTHFを留去して、非水系樹脂分散液[微粒子分散液W8]を得た。[微粒子分散液W8]をLA−920で測定した体積平均粒径は、0.040μmであった(分子鎖(k)すなわちベヘニル基および2−デシルテトラデシル基のsp値8.3)。流動パラフィンに対する樹脂の溶解度([微粒子分散液W8]を遠心分離して取り出した上澄み液中に含まれる樹脂濃度)は、0.4%だった。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロート、および窒素吹き込み管を備えた反応容器に、THF200部を仕込み、別のガラス製ビーカーに、メタクリル酸メチル20部、メタクリル酸20部、メタクリル酸ステアリル48部、メタクリル酸2−デシルテトラデシル32部、ジメチルアミノエチルメタクリレート40部、メタクリル酸ポリエチレングリコールエステル(日本油脂製ブレンマーAE−400)40部、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.5部の混合液を仕込み、20℃で撹拌、混合して単量体溶液を調整し、滴下ロートに仕込んだ。反応容器の気相部の窒素置換を行った後に密閉下40℃で1時間かけて単量体溶液を滴下した。滴下終了から3時間後、別途容器にアゾビスメトキシジメチルバレロニトリルを0.5部とTHF20部を混合したものを添加し、40℃で3時間熟成した後、室温まで冷却し、メタクリル酸メチル/メタクリル酸/メタクリル酸ベヘニル/メタクリル酸2−デシルテトラデシル/ジメチルアミノエチルメタクリレート/メタクリル酸ポリエチレングリコールエステル共重合体を得た。この共重合体溶液50部をさらに撹拌下の流動パラフィン(比誘電率2.0、sp値8.6)50部に滴下して、300mmHgの減圧下に40℃でTHFを留去して、非水系樹脂分散液[微粒子分散液W9]を得た。[微粒子分散液W9]をLA−920で測定した体積平均粒径は、0.040μmであった(分子鎖(k)すなわちステアリル基のsp値8.2、2−デシルテトラデシル基のsp値8.3)。流動パラフィンに対する樹脂の溶解度([微粒子分散液W9]を遠心分離して取り出した上澄み液中に含まれる樹脂濃度)は、0.4%だった。
[線形ポリエステルの合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、1,2−プロピレングリコール(以下1,2−プロピレングリコールをプロピレングリコールと記載する。)701部(18.8モル)、テレフタル酸ジメチルエステル716部(7.5モル)、アジピン酸180部(2.5モル)、および縮合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を入れ、180℃で窒素気流下に、生成するメタノールを留去しながら8時間反応させた。次いで230℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成するプロピレングリコール、水を留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下に反応させ、軟化点が150℃になった時点で取り出した。回収されたプロピレングリコールは316部(8.5モル)であった。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化し[ポリエステルb1]を得た。[ポリエステルb1]のMnは8000であった。
なお、( )内のモル数は、相対的なモル比を意味する(以下同様)。
[非線形ポリエステルの合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、プロピレングリコール557部(17.5モル)、テレフタル酸ジメチルエステル569部(7.0モル)、アジピン酸184部(3.0モル)、および縮合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を入れ、180℃で窒素気流下に、生成するメタノールを留去しながら8時間反応させた。次いで230℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成するプロピレングリコール、水を留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下に1時間反応させた。回収されたプロピレングリコールは175部(5.5モル)であった。次いで180℃まで冷却し、無水トリメリット酸121部(1.5モル)を加え、常圧密閉下2時間反応後、220℃、常圧で反応させ、軟化点が180℃になった時点で取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化し[ポリエステルb2]を得た。[ポリエステルb2]のMnは8500であった。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、ヒドロキシル価が56のポリカプロラクトンジオール(プラクセルL220AL、ダイセル化学工業社製)2000部を投入し、110℃に加熱して3mmHgの減圧下で1時間脱水を行った。続いてIPDI457部を投入し、110℃で10時間反応を行い、末端にイソシアネート基を有する[ウレタンプレポリマー1]を得た。[ウレタンプレポリマー1]のNCO含量は3.6%であった。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、エチレンジアミン50部とMIBK300部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、ケチミン化合物である[硬化剤1]を得た。
温度計、撹拌機、窒素導入管の付いたオートクレーブ反応槽中にキシレン452部を入れ、窒素置換後170℃でスチレン845部、アクリル酸n−ブチル155部の混合モノマーと、開始剤としてジ−t−ブチルパーオキサイド6.4部と、キシレン125部の混合物を3時間で滴下した。滴下後1時間170℃で熟成させ、重合を完結させた。その後減圧下で脱溶剤することによって樹脂[ビニル樹脂b3]を得た。[ビニル樹脂b3]のGPCによるMwは1.4万、Tgは60℃であった。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールA・EO2モル付加物343部、イソフタル酸166部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、110℃まで冷却し、トルエン中にてイソホロンジイソシアネート17部を入れて110℃で5時間反応を行い、次いで脱溶剤し、Mw72,000、NCO含量0.7%の[ウレタン変性ポリエステルb4]を得た。
製造例15と同様に、ビスフェノールA・EO2モル付加物570部、テレフタル酸217部を常圧下、230℃で6時間重縮合し、Mn2,400、水酸基価51、酸価5の変性されていない[ポリエステルb5]を得た。
ビーカー内に銅フタロシアニン20部と着色剤分散剤(ソルスパーズ28000;アビシア株式会社製)4部、[ポリエステルb2]20部およびアセトン56部を入れ、攪拌して均一分散させた後、ビーズミルによって銅フタロシアニンを微分散して、[着色剤分散液1]を得た。[着色剤分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は0.2μmであった。
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン454部、低分子量ポリエチレン(三洋化成工業(株)製 サンワックス LEL−400:軟化点128℃)150部を投入し、窒素置換後170℃に昇温して十分溶解し、スチレン595部、メタクリル酸メチル255部、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート34部およびキシレン119部の混合溶液を170℃で3時間で滴下して重合し、さらにこの温度で30分間保持した。次いで脱溶剤を行い、[変性ワックス 1]を得た。[変性ワックス 1]のグラフト鎖のsp値は 10.35(cal/cm3)1/2、Mnは1872、Mwは5194、Tgは56.9℃であった。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、パラフィンワックス(融点73℃)10部、[変性ワックス1]1部、アセトン33部を投入し、78℃に加熱して充分溶解し、1時間で30℃まで冷却を行いワックスを微粒子状に晶析させ、さらにウルトラビスコミル(アイメックス製)で湿式粉砕し、[ワックス分散液1]を得た。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、カルナウバワックス(融点80℃)10部、アセトン33部を投入し、78℃に加熱して充分溶解し、1時間で30℃まで冷却を行いワックスを微粒子状に晶析させ、さらにウルトラビスコミル(アイメックス製)で湿式粉砕し、[ワックス分散液2]を得た。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、[ポリエステルb1]10部およびアセトン10部を入れ、攪拌して均一分散させ、[樹脂溶液1]を得た。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、[ポリエステルb2]10部およびアセトン10部を入れ、攪拌して均一分散させ、[樹脂溶液2]を得た。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、[ビニル樹脂b3]10部およびアセトン10部を入れ、攪拌して均一分散させ、[樹脂溶液3]を得た。
[ウレタン変性ポリエステルb4]200部と[ポリエステルb5]800部をアセトン1,800部に溶解、混合し、[樹脂溶液4]を得た。[樹脂溶液4]の一部を減圧乾燥し、樹脂分を単離した。該樹脂分のDSC測定でのTgは55℃であった。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[樹脂溶液2]12部、[ワックス分散液1]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液1A]を得た。
ビーカー内に流動パラフィン50部、[微粒子分散液W1]25部を入れ均一に分散した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液1A]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で300mmHgの減圧下、濃度が0.5%以下となるまでアセトンを留去し、表面に付着した[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が被膜化した樹脂粒子の非水系樹脂分散液(X−1)を得た。なお、アセトンの濃度はガスクロマトグラフィー(FID方式、島津製作所製GC2010)で定量した(以下同様)。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[ウレタンプレポリマー1]6部、[硬化剤1]0.2部、[ワックス分散液2]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液1B]を得た。
ビーカー内に流動パラフィン50部、[微粒子分散液W1]25部を入れ均一に分散した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液1B]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で300mmHgの減圧下、濃度が0.5%以下となるまでアセトンを留去し、表面に付着した[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が被膜化した樹脂粒子の非水系樹脂分散液(X−2)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液3]60部、[ワックス分散液1]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液3A]を得た。
ビーカー内に流動パラフィン50部、[微粒子分散液W1]25部を入れ均一に分散した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液3A]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で300mmHgの減圧下、濃度が0.5%以下となるまでアセトンを留去し、表面に付着した[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が被膜化した樹脂粒子の非水系樹脂分散液(X−3)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液4]60部、[ワックス分散液2]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液4A]を得た。
ビーカー内に流動パラフィン50部、[微粒子分散液W1]25部を入れ均一に分散した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液4A]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で300mmHgの減圧下、濃度が0.5%以下となるまでアセトンを留去し、表面に付着した[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が被膜化した樹脂粒子の非水系樹脂分散液(X−4)を得た。
[微粒子分散液W1]を[微粒子分散液W2]に変更する以外、実施例1と同様にして、表面に[微粒子分散液W2]由来の樹脂粒子が被膜化されて付着した樹脂粒子の非水系樹脂分散液(X−5)を得た。
[微粒子分散液W1]を[微粒子分散液W3]に変更する以外、実施例1と同様にして、表面に[微粒子分散液W3]由来の樹脂粒子が被膜化されて付着した樹脂粒子の非水系樹脂分散液(X−6)を得た。
[微粒子分散液W1]を[微粒子分散液W4]に変更し、流動パラフィンをシリコーンオイルに変更する以外、、実施例1と同様にして、表面に[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が被膜化されて付着した樹脂粒子の非水系樹脂分散液(X−7)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[樹脂溶液2]12部、および[着色剤分散液1]25部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液5A]を得た。
ビーカー内に流動パラフィン50部、[微粒子分散液W5]10部を入れ均一に分散した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液5A]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で300mmHgの減圧下、濃度が0.5%以下となるまでアセトンを留去し、表面に付着した[微粒子分散液W5]由来の樹脂粒子が被膜化した樹脂粒子の非水系樹脂分散液(X−8)を得た。
[微粒子分散液W5]10部を[微粒子分散液W6]30部に変更する以外、実施例8と同様にして、表面に[微粒子分散液W6]由来の樹脂粒子が被膜化されて付着した樹脂粒子の非水系樹脂分散液(X−9)を得た。
[微粒子分散液W5]10部を[微粒子分散液W7]60部に変更する以外、実施例8と同様にして、表面に[微粒子分散液W7]由来の樹脂粒子が被膜化されて付着した樹脂粒子の非水系樹脂分散液(X−10)を得た。
[微粒子分散液W5]10部を[微粒子分散液W8]30部に変更する以外、実施例8と同様にして、表面に[微粒子分散液W7]由来の樹脂粒子が被膜化されて付着した樹脂粒子の非水系樹脂分散液(X−11)を得た。
[微粒子分散液W5]10部を[微粒子分散液W9]30部に変更する以外、実施例8と同様にして、表面に[微粒子分散液W9]由来の樹脂粒子が被膜化されて付着した樹脂粒子の非水系樹脂分散液(X−12)を得た。
[微粒子分散液W1]25部を流動パラフィン25部に変更する以外、実施例1と同様にして、シェルを持たない樹脂粒子の非水系樹脂分散液(X’−1)を得た。
実施例1〜12および比較例1で得た樹脂粒子(X−1)〜(X−12)、および(X’−1)を流動パラフィンに分散して粒度分布をレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)で測定した。また、樹脂粒子の物性を測定した。その結果を表1に示す。
粒子表面平滑性、定着性、および耐熱保存安定性は以下の通りである。
走査電子顕微鏡(SEM)を用い、非水系樹脂分散液から遠心分離により分離した樹脂粒子(C)表面を1万倍および3万倍拡大した写真にて評価した。
◎ : 表面に全く凹凸がなく、非常に平滑である。
○ : 表面に一部いびつな部位が観られるが、全体的には凹凸がほとんどなく、平滑である。
△ : 表面全体に凹凸があるが、樹脂(a)由来の粒子状物体は確認できない。
× : 表面全体的にひどく凹凸である、または樹脂(a)を含有する粒子が確認できる。
非水系樹脂分散液を紙面上に垂らし、バーコーター(♯10、間隙22.9μm)となるよう均一に塗布する(均一に塗布できるのであれば他の方法を用いてもよい)。この紙を加圧ローラーに定着速度(加熱ローラ周速)213mm/sec、定着圧力(加圧ローラ圧)10kg/cm2の条件で通した時のコールドオフセットの発生温度を測定した。
〔定着性1〕で定着した画像に剥離テープ(商品名「スコッチメンディングテープ」(住友3M社製))を粘着させた後にテープを剥離し、画像の欠損が発生する温度を測定した。
50℃に温調された乾燥機に非水系樹脂分散液を24時間静置した後、粒度分布を測定し、加熱前後の粒度分布の変化により下記の基準で評価した。
○ : 粒度分布が変わらず、ブロッキングが発生しない。
△ : 粒度分布が変わるが、超音波分散(20kHz、200W、1分間)により元の粒度分布に戻る。
× : 粒度分布が変わっており、超音波分散しても元の粒度分布に戻らない。
Claims (12)
- 20℃における比誘電率が1〜4の非水性有機溶剤(L)中に第1の樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)が分散されてなる非水系樹脂分散液(W)と、溶解度パラメータが9.5〜20である有機溶剤(M)中に第2の樹脂(b)が溶解された溶剤溶液(O1)、または、(M)中に樹脂(b)の前駆体(b0)が溶解された溶剤溶液(O2)とを混合し、(W)中に(O1)または(O2)を分散し、(O2)を用いる場合には、さらに(b0)を反応させて、(W)中で(b)を含有する樹脂粒子(B)を形成させることにより、樹脂粒子(B)の表面に樹脂粒子(A)が付着した構造の樹脂粒子(D)の非水系樹脂分散液(X1)を得て、さらに(X1)から(M)を留去し、(A)を被膜化して、(B)で構成されるコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成されたコア・シェル型の樹脂粒子(C)の非水系樹脂分散液(X2)を得ることを特徴とする非水系樹脂分散液の製造方法。
- (P)と(Q)の重量比率が(1:99)〜(70:30)である請求項1記載の非水系樹脂分散液の製造方法。
- (a)の(L)への溶解度が1重量%以下である請求項1または2記載の非水系樹脂分散液の製造方法。
- (a)が、(L)との溶解度パラメータの差が2以下である分子鎖(k)を側鎖に有する樹脂である請求項1〜3のいずれか記載の非水系樹脂分散液の製造方法。
- (a)が、分子鎖(k)を有するビニルモノマー(m)と必要により他のビニルモノマーとの(共)重合体骨格を有する樹脂である請求項4記載の非水系樹脂分散液の製造方法。
- (m)が、炭素数12〜27の直鎖状炭化水素鎖を有するビニルモノマー(m1)、炭素数12〜27の分岐状炭化水素鎖を有するビニルモノマー(m2)、ポリジメチルシロキサン鎖を有するビニルモノマー(m3)、および炭素数4〜20のフルオロアルキル鎖を有するビニルモノマー(m4)から選ばれる少なくとも1種である請求項5記載の非水系樹脂分散液の製造方法。
- (m)が(m1)および(m2)を含有し、(m1)と(m2)の重量比が、(m1):(m2)=90:10〜10:90である請求項6記載の非水系樹脂分散液の製造方法。
- (m)が(m3)および/または(m4)を含有し、(C)の下記表面組成比が0.75〜0.98である請求項6または7記載の非水系樹脂分散液の製造方法。
表面組成比:X線光電子分析で測定される元素強度に基づく、
(C+Si+F)/(C+Si+F+O)の値 - (b)が、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、およびエポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂である請求項1〜8のいずれか記載の非水系樹脂分散液の製造方法。
- (C)の円形度Rの平均値(平均円形度)が0.96〜1.0である請求項1〜9のいずれか記載の非水系樹脂分散液の製造方法。
- ワックス(c)および/またはビニルポリマー鎖がグラフトした変性ワックス(d)が分散されている(b)を用いる請求項1〜10のいずれか記載の非水系樹脂分散液の製造方法。
- 得られる非水系樹脂分散液が、塗料、電子写真用液体現像剤、静電記録用液体現像剤、インクジェットプリンタ用油性インク、または電子ペーパー用インク用である請求項1〜11のいずれか記載の非水系樹脂分散液の製造方法。
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