JP4643693B2 - 樹脂粒子用顔料分散剤 - Google Patents
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Description
顔料分散剤としては、ポリエステル化合物とポリアルキレンアミンを反応させたもの(例えば、特許文献1)、ラクトン化合物の単位を有するポリエステル化合物とポリアリルアミンを反応させたもの(例えば、特許文献2)、およびラクトン類を含む成分と芳香族基で変性されたポリアミン化合物成分との反応生成物(特許文献3)等が開示されている。
本発明は従来技術における上記の事情に鑑みてなされたものである。すなわち、顔料分散性が良好で、塗膜が鮮明な色調を有する着色樹脂粒子の水性分散体および着色樹脂粒子を製造可能な顔料分散剤を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、下記〔I〕〜〔VI〕である。
〔I〕 アミノ基および/またはイミノ基、1価もしくは2価の芳香族炭化水素基、並びにポリエーテル鎖(e1)およびポリエステル鎖(e2)からなる群から選ばれる1種以上の側鎖(e)を有する、ポリウレタン樹脂(y)、ポリウレア樹脂(z)、およびポリウレタン/ウレア樹脂(f)からなる群から選ばれる1種以上の樹脂であることを特徴とする樹脂粒子用顔料分散剤(s)。
〔II〕 〔I〕の樹脂粒子用顔料分散剤(s)と顔料を含有する顔料分散体(T)。
〔III〕 樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)の水性分散液(W)と、樹脂(b)および有機溶剤を含有する溶剤分散液(O1)、または、樹脂(b)の前駆体(b0)および有機溶剤を含有する溶剤分散液(O2)とが混合され、(W)中に(O1)または(O2)が分散され、(W)中で樹脂(b)を含有する樹脂粒子(B)が形成されることにより得られる、(B)の表面に(A)が付着されてなる樹脂粒子(C1)の水性分散体であって、(O1)または(O2)中に請求項1〜6のいずれか記載の樹脂粒子用顔料分散剤(s)および顔料を含み、樹脂粒子(B)中に(s)で分散された顔料を含むことを特徴とする水性着色樹脂粒子分散体(X1)。
〔IV〕 〔III〕の水性着色樹脂粒子分散体(X1)中において、樹脂粒子(B)に付着された樹脂粒子(A)が、溶剤に溶解される、および/または、溶融されることにより、(B)で構成されるコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成されて得られる樹脂粒子(C2)を含有する水性着色樹脂粒子分散体(X2)。
〔V〕 〔III〕の水性着色樹脂粒子分散体(X1)中または〔IV〕の水性着色樹脂粒子分散体(X2)中において、表面の樹脂粒子(A)またはシェル層(P)の少なくとも一部が分離除去および/または溶解除去されて得られる樹脂粒子(C3)を含有する水性着色樹脂粒子分散体(X3)。
〔VI〕 〔III〕、〔IV〕、または〔V〕の水性着色樹脂粒子分散体から水性媒体が除去されてなる着色樹脂粒子。
1.加熱溶融した塗膜は鮮明な色調を有する。
2.樹脂粒子の耐熱保存安定性、および帯電特性は従来と同等またはそれ以上である。
3.水中で分散により得られる着色樹脂粒子に適用できる。その場合、低コストで製造できる。
4.上記方法に適用した場合、粒径が均一で、粒子表面の平滑性に優れた(特に皮膜化されたシェル層を有する場合)着色樹脂粒子が得られる。
本第1発明の樹脂粒子用顔料分散剤(s)を構成する樹脂は、ポリウレタン樹脂(u)、ポリウレア樹脂(z)、ポリウレタン/ウレア樹脂(f)、およびこれらの併用である。
また、ポリウレタン/ウレア樹脂(f)としては、ジオール(q)とポリアミン(r)を併用して有機ジイソシアネート(p)との反応で製造されたものが好ましい。
例えば、(p1)としてMDI、(F)としてポリ(ネオペンチルアルコール/アジペート)ジオールを使用し、(p1)/(F)の当量比が1.5/1で、80℃で6時間反応させたものなどが例示できる。
なお、上記および以下において、%は、特に断りのない限り重量%を意味する。
低分子ジオール(q1)としては、例えば以下の(1)〜(3)が挙げられる。
(1)炭素数2〜12の脂肪族ジオール類;
直鎖ジオール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールおよび1,6−ヘキサンジオールなど)並びに分岐鎖を有するジオール(1,2−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−および2,3−ブタンジオールおよび1,2−デカンジオールなど)など。
(2)炭素数6〜25の環状基を有するジオール類;
例えば特公昭45−1474号公報記載のもの;1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンおよび水添ビスフェノールAなど脂環基含有ジオール[1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンおよび水添ビスフェノールAなど];並びに芳香環含有ジオール〔m−キシリレングリコール、p−キシリレングリコール、2価フェノール[単環2価フェノール(ハイドロキノンなど)、ビスフェノール類(フェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFなど)およびジヒドロキシナフタレンなど]のアルキレンオキサイド(以下、AOと略記する。)付加物(水酸基当量250未満)、芳香族ジカルボン酸のビスヒドロキシアルキル(炭素数2〜4)エステル[ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレートなど]など〕。
(3)3級アミノ基含有ジオール;
例えば、ヒドロカルビルジアルカノールアミン類〔1級モノアミン[たとえば炭素数1〜12の脂肪族もしくは脂環式1級モノアミン類(メチルアミン、エチルアミン、シクロプロピルアミン、1−プロピルアミン、2−プロピルアミン、アミルアミン、イソアミルアミン、ヘキシルアミン、1,3−ジメチルブチルアミン、3,3−ジメチルブチルアミン、2−アミノヘプタン、2−アミノヘプタン、3−アミノヘプタン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、ノニルアミン、デシルアミンおよびドデシルアミン等)並びに炭素数6〜12の芳香族1級モノアミン類(アニリンおよびベンジルアミン等)]のビスヒドロキシアルキル化物(炭素数2〜4のAO2モル付加物など)〕。
なお、ジオール(q)成分の一部に必要により、3価のポリオールを併用してもよい。
3価のポリオールとしては、たとえばグリセリン、トリメチロールプロパンおよびこれらのAO付加物(水酸基当量250未満);並びにこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
好ましいのはEO、POおよびこれらの併用(ブロックおよび/またはランダム付加)である。
(q2)の水酸基当量は、好ましくは250〜2,000、さらに好ましくは300〜1,500であり、官能基数は、好ましくは2〜4、さらに好ましくは2〜3であり、とくに2が好ましい。
ポリエーテルジオール(q21)の具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン(ブロックおよび/またはランダム)グリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリオキシブチレン−ポリオキシエチレン(ブロックおよび/またはランダム)グリコール、ポリオキシブチレン−ポリオキシプロピレン(ブロックおよび/またはランダム)グリコール、ビスフェノールAのEOおよび/またはPO付加物、およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
(z)中に1価もしくは2価の芳香族炭化水素基を導入すると、顔料分散性が良好となるため、特に、芳香脂肪族有機ジイソシアネート、芳香族有機ジイソシアネートが好ましい。
たとえば脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミンおよびデカメチレンジアミンなどのアルキレンジアミン);脂環式ジアミン(ジシクロヘキシルメタンジアミンおよびイソホロンジアミンなど);芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミンおよびジフェニルエーテルジアミンなど);芳香脂肪族ジアミン(キシリレンジアミンなど)等が挙げられる。
(z)、および(f)中に1価もしくは2価の芳香族炭化水素基を導入すると、顔料分散性が良好となるため、特に、芳香族ジアミンが好ましい。
1価アルコールの具体例としては、炭素数1〜10の脂肪族1価アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノール、エチルセロソルブおよびエチルカービトールなど);炭素数6〜10の脂環式1価アルコール(シクロヘキサノールなど);炭素数7〜20の芳香環含有1価アルコール[ベンジルアルコール、ヒドロキシエチルベンゼン;1価フェノール類(フェノール、クレゾールなど)の(ポリ)オキシアルキレン(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度1〜5)エーテルなど];およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
モノアミンの具体例としては、アルキル基の炭素数1〜10のモノおよびジアルキルアミン(メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、n−ブチルアミンおよびジ−n−ブチルアミンなど);炭素数6〜10の脂環式モノアミン(シクロヘキシルアミンなど);炭素数6〜15の芳香環含有モノアミン(ベンジルアミンおよびアニリンなど);炭素数4〜10の複素環式モノアミン(モルホリンなど)、ヒドロキシアルキル基の炭素数2〜4のモノ−およびジアルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミンおよびジイソプロパノールアミンなど);およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、脂肪族1価アルコールおよびモノ−およびジアルキルアミンである。
また、両末端がイソシアネート基であるプレポリマー(p3)とポリアミン(r)の反応により、ポリウレタン/ウレア樹脂(f)が製造でき、必要に応じて停止剤を反応させてもよい。
有機溶剤存在下での反応に使用できる有機溶剤としては、ケトン(アセトン、メチルエチルケトンメチルイソブチルケトンなど)、エステル(酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなど)、エーテル類(テトラハイドロフランなど)、芳香族炭化水素(トルエン、キシレンなど)、アルコール(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなど)、多価アルコール誘導体(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなど)、アミド(ジメチルホルムアミドなど)、スルホキサイド(ジメチルスルホキサイドなど)およびこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。これらのうち好ましいものはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、テトラハイドロフラン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルおよびこれらの2種以上の混合溶剤である。溶剤の使用量は、樹脂粒子用顔料分散剤(s)と溶剤の重量比が、好ましくは100/0〜5/95、さらに好ましくは85/15〜15/85の範囲になる量である。
装置(一例) : 東ソー製 HLC−8220GPC
カラム(一例): Guardcolumn α
TSKgel α−M
試料溶液 : 0.125%のジメチルホルムアミド溶液
溶液注入量 : 100μl
流量 : 1ml/分
温度 : 40℃
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
なお、上記および以下において(s)のアミン価は、ASTM D2073−66に規定の方法で測定される。
(1)前述の低分子ジオール(q1)および/またはポリエーテルジオール(q21)とジカルボン酸との縮合重合によるもの
(2)ラクトンモノマーを開環付加したもの
(3)前述の低分子ジオール(q1)および/またはポリエーテルジオール(q21)と炭酸ジエステル(炭酸ジメチル、炭酸エチレンなど)との縮合重合によるもの
上記(1)のジカルボン酸および、上記(2)のラクトンモノマーの具体例としては、ポリエステルジオール(q22)の説明で前述したものと同様のものが挙げられる。
なお、(e)のMnとは原料組成から求められる理論計算値である。
H2N−(−R1−N−)n−R2−NH2
| (1)
Z
[式中、R1とR2はそれぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖または分岐のアルキレン基、Zはポリエーテル鎖(e1)またはポリエステル鎖(e2)を表す。nは1〜4の整数である。]
AOの付加の具体例としては、低分子ジオール(q1)の説明で前述したAOと同様のものが挙げられる。
例えば、nが1であるアルキレントリアミン類[ジエチレントリアミン、ビス(3−アミノプロピル)アミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン等];nが2であるアルキレンテトラミン類(トリエチレンテトラミン等);nが3であるアルキレンペンタミン(テトラエチレンペンタミン等);nが4であるアルキレンヘキサミン(ペンタエチレンヘキサミン等)が挙げられる。これらのうち好ましいのは、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンである。
また、上記樹脂粒子は、樹脂粒子中に添加剤(充填剤、帯電防止剤、離型剤、荷電制御剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、耐熱安定剤、難燃剤など)を混合しても差し支えない。
有機溶剤存在下での製造方法で使用可能な溶剤としては、前述の(y)および(z)の製造方法で述べた有機溶剤を、単独あるいは2種以上を混合して使用することができる。好ましくは酢酸エチル、酢酸プロピル、イソプロピルアルコール、トルエン、およびメチルエチルケトンから選ばれる、単独の溶剤あるいは2種以上の混合溶剤である。さらに好ましくは酢酸エチルである。
また、顔料分散体(T)には、作成時に、必要応じて、後述の樹脂(b)もしくは樹脂(b)の前躯体(b0)を用いてもよい。また、耐摩耗性向上剤、可塑剤、架橋剤等の添加剤も使用することができる。
(a)としては例えば、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。(a)としては上記樹脂の2種以上を併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすいという観点からポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、およびそれらの併用であり、さらに好ましくはビニル樹脂である。
以下、(a)として好ましい樹脂であるビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、およびエポキシ樹脂につき、詳細に説明する。
(1−1)脂肪族ビニル炭化水素:アルケン類、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、前述以外のα−オレフィン等;アルカジエン類、例えばブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン。
(1−2)脂環式ビニル炭化水素:モノ−もしくはジ−シクロアルケンおよびアルカジエン類、例えばシクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン等;テルペン類、例えばピネン、リモネン、インデン等。
(1−3)芳香族ビニル炭化水素:スチレンおよびそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキルおよび/またはアルケニル)置換体、例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、トリビニルベンゼン等;およびビニルナフタレン。
炭素数3〜30の不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸ならびにその無水物およびそのモノアルキル(炭素数1〜24)エステル、例えば(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、フマル酸モノアルキルエステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル、桂皮酸等のカルボキシル基含有ビニルモノマー。
|
CH2=CHCH2−OCH2CHCH2O−Ar−R (3−1)
CH=CH−CH3
|
R−Ar−O−(AO)nSO3H (3−2)
CH2COOR’
|
HO3SCHCOOCH2CH(OH)CH2OCH2CH=CH2 (3−3)
(式中、Rは炭素数1〜15のアルキル基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nが複数の場合同一でも異なっていてもよく、異なる場合はランダムでもブロックでもよい。Arはベンゼン環を示し、nは1〜50の整数を示し、R’はフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜15のアルキル基を示す。)
(メタ)アクリロイルオキシアルキル(C1〜C24)燐酸モノエステル、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜24)ホスホン酸類、例えば2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸。
好ましくはアルカリ金属塩、およびアミン塩であり、さらに好ましくは、ナトリウム塩および炭素数3〜20の3級モノアミンの塩である。
ヒドロキシスチレン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、庶糖アリルエーテル等
(6−1)アミノ基含有ビニルモノマー:アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4ービニルピリジン、2ービニルピリジン、クロチルアミン、N,N−ジメチルアミノスチレン、メチルα−アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルチオピロリドン、N−アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾール、アミノメルカプトチアゾール、これらの塩等
(6−2)アミド基含有ビニルモノマー:(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチルN−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン等
(6−3)ニトリル基含有ビニルモノマー:(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン、シアノアクリレート等
(6−4)4級アンモニウムカチオン基含有ビニルモノマー:ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン等の3級アミン基含有ビニルモノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)
(6−5)ニトロ基含有ビニルモノマー:ニトロスチレン等
グルシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、p−ビニルフェニルフェニルオキサイド等
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロルスチレン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチルスチレン、テトラフルオロスチレン、クロロプレン等
(9−1)ビニルエステル、例えば酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチルα−エトキシアクリレート、炭素数1〜50のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート等]、ジアルキルフマレート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン類[ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン等]等、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニルモノマー[ポリエチレングリコール(分子量300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノアクリレート、メチルアルコールEO10モル付加物(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールEO30モル付加物(メタ)アクリレート等]、ポリ(メタ)アクリレート類[多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等]等
(9−2)ビニル(チオ)エーテル、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル2−ブトキシエチルエーテル、3,4−ジヒドロ1,2−ピラン、2−ブトキシ−2’−ビニロキシジエチルエーテル、ビニル2−エチルメルカプトエチルエーテル、アセトキシスチレン、フェノキシスチレン等
(9−3)ビニルケトン、例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルフェニルケトン;
ビニルスルホン、例えばジビニルサルファイド、p−ビニルジフェニルサルファイド、ビニルエチルサルファイド、ビニルエチルスルフォン、ジビニルスルフォン、ジビニルスルフォキサイド等
イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等
重縮合反応には、公知の重縮合触媒等が使用できる。
カルボキシル基を有するジオールとしては、ジアルキロールアルカン酸[C6〜24のもの、例えば2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸、2,2−ジメチロールオクタン酸など]が挙げられる。
スルホン酸基もしくはスルファミン酸基を有するジオールとしては、3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸、スルホイソフタル酸ジ(エチレングリコール)エステル、スルファミン酸ジオール[N,N−ビス(2−ヒドロキシアルキル)スルファミン酸(アルキル基のC1〜6)またはそのAO付加物(AOとしてはEOまたはPOなど、AOの付加モル数1〜6):例えばN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸およびN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸PO2モル付加物など];ビス(2−ヒドロキシエチル)ホスフェートなどが挙げられる。
これらの中和塩基を有するジオールの中和塩基としては、例えば前記炭素数3〜30の3級アミン(トリエチルアミンなど)および/またはアルカリ金属(ナトリウム塩など)が挙げられる。
これらのうち、炭素数2〜12の脂肪族ジオールおよびビスフェノールのAO付加物が好ましく、更に好ましくはビスフェノールのAO付加物、およびこれと炭素数2〜12の脂肪族ジオールとの混合物である。
これらのうち、脂肪族多価アルコールおよびノボラック樹脂のAO付加物が好ましく、更に好ましくはノボラック樹脂のAO付加物である。
これらのうち、アルケンジカルボン酸および芳香族ジカルボン酸が好ましく、更に好ましくは芳香族ジカルボン酸である。
尚、ジカルボン酸(j)または3〜4価またはそれ以上のポリカルボン酸(k)の酸無水物としては、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物が挙げられる。またはこれらの低級アルキルエステルとしては、メチルエステル、エチルエステルおよびイソプロピルエステルなどが挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸(l)としては、ヒドロキシステアリン酸、硬化ヒマシ油脂肪酸などが挙げられる。ラクトン(m)としては、カプロラクトンなどが挙げられる。
金属塩とする方法としては、例えば、COOH基を有するポリエステルと該当する金属の水酸化物とを反応することにより得られる。
ポリウレタン樹脂中のカルボキシル基の含有量は、0.1〜10%が好ましい。
上記脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどの脂肪族ポリイソシアネートなどが挙げられる。
上記脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−および/または2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
上記芳香脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、m−および/またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。
また、上記ポリイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。
具体的には、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDIなど)、ウレタン変性TDIなどのポリイソシアネートの変性物およびこれらの2種以上の混合物[たとえば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用]が含まれる。
これらのうちで好ましいものは6〜15の芳香族ポリイソシアネート、炭素数4〜12の脂肪族ポリイソシアネート、および炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネートであり、とくに好ましいものはTDI、MDI、HDI、水添MDI、およびIPDIである。
これらのうち、(A)中に有機酸金属塩(n)を含有することが、調整が容易な点から好ましい。
(A)中に有機酸金属塩(n)を含有させる方法としては、樹脂(a)の前駆体と反応性がなければ(a)の作成前に投入してもよいが、(a)の作成後に(a)と混合する方が好ましい。
これらの有機酸金属塩(n)の構成単位、および有機酸金属塩(n)の使用割合に特に制限はないが、得られる樹脂粒子(C)に対するこれらの合計量が0.01〜10%であることが好ましい。下限は、さらに好ましくは0.05%であり、上限は、さらに好ましくは1%である。
スルホン酸アニオン基(−SO3 -)基含有量が上記範囲の下限以上や樹脂を形成するスルホン酸アニオン基(−SO3 -)を含有するモノマーの炭素数が上記範囲の上限以下であると、樹脂(a)が水系媒体中に分散しやすく、微細な球状の樹脂粒子(A)の水性分散液(W)を容易に得ることができる。また、得られる樹脂粒子(C)の耐ブロッキング性、および帯電特性が向上する。
カルボキシル基の含有量〔塩基で中和されている場合は、カルボキシル基(−COOH基)に換算した含有量〕は、(a)の重量に基づいて0.1〜10%が好ましい。下限は、さらに好ましくは0.5%、とくに好ましくは1%、最も好ましくは3%であり、上限は、さらに好ましくは9.5%、とくに好ましくは9%、最も好ましくは8%である。
塩基中和率や、カルボキシル基含有量が上記範囲の下限以上であると、樹脂(a)が水系媒体中に分散しやすく、微細な球状の樹脂粒子(A)の水性分散液(W)を容易に得ることができる。また、得られる樹脂粒子(C)の帯電特性が向上する。
上記炭素数1〜30のモノアミンとしては、炭素数1〜30の1級および/または2級アミン(エチルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン等)、炭素数3〜30の3級アミン(トリメチルアミン、トリエチルアミン、ラウリルジメチルアミン等)が挙げられる。4級アンモニウムとしては炭素数4〜30のトリアルキルアンモニウム(ラウリルトリメチルアンモニウム等)などが挙げられる。
これらの中で、好ましくは、アルカリ金属、4級アンモニウム、モノアミン、およびポリアミンであり、さらに好ましくは、ナトリウム、および炭素数1〜20のモノアミンであり、とくに好ましくは、炭素数3〜20の3級モノアミンである。
また、ビニル樹脂、およびポリエステル樹脂の場合、それらを形成するカルボキシル基またはその塩を含有するモノマーの好ましい炭素数は3〜30であり、さらに好ましくは3〜15、とくに好ましくは3〜8である。
装置(一例) : 東ソー製 HLC−8120
カラム(一例): TSKgelGMHXL(2本)
TSKgelMultiporeHXL−M(1本)
試料溶液 : 0.25%のTHF溶液
溶液注入量 : 100μl
流量 : 1ml/分
測定温度 : 40℃
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
なお、ポリウレタン樹脂のMnおよびMwについては、前記顔料分散剤で用いた条件と同条件でGPCの測定を行う。
なお、本発明におけるTgは、前述のDSC測定またはフローテスター測定(DSCで測定できない場合)から求められる値である。
フローテスター測定には、島津製作所製の高架式フローテスターCFT500型を用いる。フローテスター測定の条件は下記のとおりであり、以下測定は全てこの条件で行われる。
(フローテスター測定条件)
荷重:30kg/cm2、昇温速度:3.0℃/min、
ダイ口径:0.50mm、ダイ長さ:10.0mm
ガラス転移温度(Tg)と流出温度(T1/2)との温度差を調整するには、(a)の分子量と(a)を構成する単量体組成との組み合わせを適切に選択すればよい。すなわち、一般に流出温度(T1/2)は、基本的には樹脂の分子量の増減によって増減するのに対し、ガラス転移温度(Tg)は、主として樹脂の組成や構造により変化し、本質的には分子量とは無関係であって、分子量による影響は副次的なものであるので、その点を利用して、分子量と単量体組成のいずれかを調整する。
〔1〕ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)またはその溶剤溶液を必要であれば適当な分散剤存在下で水性媒体中に分散させ、その後に加熱したり、硬化剤を加えたりして前躯体を硬化させて樹脂粒子(A)の水性分散体を製造する方法
〔2〕ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)またはその溶剤溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化してもよい)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化し、硬化剤を加えたりして前躯体を硬化させて樹脂粒子(A)の水性分散体を製造する方法
〔3〕ビニル樹脂の場合において、モノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法または分散重合法等の重合反応により、直接、樹脂粒子(A)の水性分散液を製造する方法
〔4〕あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。以下の本項の重合反応も同様。)により作成した樹脂を機械回転式またはジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級することによって樹脂粒子を得た後、適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法
〔5〕あらかじめ重合反応により作成した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を霧状に噴霧することにより樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法
〔6〕あらかじめ重合反応により作成した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に貧溶剤を添加するか、またはあらかじめ溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂粒子を析出させ、次いで、溶剤を除去して樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法
〔7〕あらかじめ重合反応により作成した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下で水性媒体中に分散させ、これを加熱または減圧等によって溶剤を除去する方法
〔8〕あらかじめ重合反応により作成した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法
その塩としては、これらのナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩およびアルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等)などの塩があげられる。
塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩およびアルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等)等が挙げられる。
硫酸化油としては、例えば、ヒマシ油、落花生油、オリーブ油、ナタネ油、牛脂および羊脂などの硫酸化物の塩等が挙げられる。
硫酸化脂肪酸エステルとしては、例えば、オレイン酸ブチルおよびリシノレイン酸ブチル等の硫酸化物の塩等が挙げられる。
硫酸化オレフィンとしては、例えば、商品名:ティーポール(シェル社製)等が挙げられる。
アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩等が挙げられる。
スルホコハク酸ジエステル塩としては、例えば、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩などが挙げられる。
芳香環含有化合物のスルホン酸塩としては、アルキル化ジフェニルエーテルのモノまたはジスルホン酸塩およびスチレン化フェノールスルホン酸塩などが挙げられる。
高級アルコールリン酸エステル塩としては、例えば、ラウリルアルコールリン酸モノエステルジナトリウム塩およびラウリルアルコールリン酸ジエステルナトリウム塩等が挙げられる。
高級アルコールEO付加物リン酸エステル塩としては、例えば、オレイルアルコールEO5モル付加物リン酸モノエステルジナトリウム塩等が挙げられる。
第4級アンモニウム塩型界面活性剤としては、炭素数3〜40の3級アミンと4級化剤(例えば、メチルクロライド、メチルブロマイド、エチルクロライド、ベンジルクロライドおよびジメチル硫酸などのアルキル化剤並びにEOなど)との反応等で得られ、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム)、セチルピリジニウムクロライド、ポリオキシエチレントリメチルアンモニウムクロライドおよびステアラミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェートなどが挙げられる。
第1級アミン塩型界面活性剤としては、例えば、炭素数8〜40の脂肪族高級アミン(例えば、ラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン、硬化牛脂アミンおよび、ロジンアミンなどの高級アミン)の無機酸塩または有機酸塩および低級アミン(炭素数2〜6)の高級脂肪酸(炭素数8〜40、ステアリン酸、オレイン酸など)塩などが挙げられる。
また、第3級アミン塩型界面活性剤としては、例えば、炭素数4〜40の脂肪族アミン(例えば、トリエチルアミン、エチルジメチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンなど)、脂肪族アミン(炭素数2〜40)のEO(2モル以上)付加物、炭素数6〜40の脂環式アミン(例えば、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルヘキサメチレンイミン、N−メチルモルホリンおよび1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセンなど)、炭素数5〜30の含窒素ヘテロ環芳香族アミン(例えば、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾールおよび4,4’−ジピリジルなど)の無機酸塩または有機酸塩およびトリエタノールアミンモノステアレート、ステアラミドエチルジエチルメチルエタノールアミンなどの3級アミンの無機酸塩または有機酸塩などが挙げられる。
[式中、Rは1価の炭化水素基;nは1または2;mは1または2;Mは水素イオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムカチオン、アミンカチオン、アルカノールアミンカチオンなどである。]
AO付加型非イオン界面活性剤は、炭素数8〜40の高級アルコ−ル、炭素数8〜40の高級脂肪酸または炭素数8〜40のアルキルアミン等に直接AO(炭素数2〜20)を付加させるか、グリコ−ルにAOを付加させて得られるポリアルキレングリコ−ルに高級脂肪酸などを反応させるか、あるいは多価アルコ−ルに高級脂肪酸を反応して得られたエステル化物にAOを付加させるか、高級脂肪酸アミドにAOを付加させることにより得られる。
これらのうち好ましいものは、EOおよびEOとPOのランダムまたはブロック付加物である。
AOの付加モル数としては10〜50モルが好ましく、該AOのうち50〜100%がEOであるものが好ましい。
有機溶剤(v)の具体例としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素系溶剤;n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット、シクロヘキサン等の脂肪族または脂環式炭化水素系溶剤;塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、メチレンジクロライド、四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロエチレンなどのハロゲン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエステル系またはエステルエーテル系溶剤;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤、N−メチルピロリドンなどの複素環式化合物系溶剤、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
可塑剤(w)としては、何ら限定されず、以下のものが例示される。
(v1)フタル酸エステル[フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジイソデシル等];
(v2)脂肪族2塩基酸エステル[アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸−2−エチルヘキシル等];
(v3)トリメリット酸エステル[トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリオクチル等];
(v4)燐酸エステル[リン酸トリエチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリクレジール等];
(v5)脂肪酸エステル[オレイン酸ブチル等];
(v6)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
(A)の体積平均粒径は、一般的には、0.0005〜30μmが好ましい。上限は、さらに好ましくは20μm、とくに好ましくは10μmであり、下限は、さらに好ましくは0.01μm、とくに好ましくは0.02μm、最も好ましくは0.04μmである。ただし、例えば、体積平均粒径1μmの樹脂粒子(C)を得たい場合には、好ましくは0.0005〜0.3μm、とくに好ましくは0.001〜0.2μmの範囲、10μmの樹脂粒子(C)を得た場合には、好ましくは0.005〜3μm、とくに好ましくは0.05〜2μm、100μmの粒子(C)を得たい場合には、好ましくは0.05〜30μm、とくに好ましくは0.1〜20μmである。
なお、体積平均粒径は、レーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)やマルチサイザーIII(コールター社製)、光学系としてレーザードップラー法を用いるELS−800(大塚電子社製)などで測定できる。もし、各測定装置間で粒径の測定値に差を生じた場合は、ELS−800での測定値を採用する。
なお、上記粒径比が得やすいことから、後述する樹脂粒子(B)の体積平均粒径は、0.1〜300μmが好ましい。さらに好ましくは0.5〜250μm、特に好ましくは1〜200μmである。
一般に、樹脂(b)として好ましいものは、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、およびそれらの併用であり、さらに好ましいのは、ポリウレタン樹脂、およびポリエステル樹脂であり、とくに好ましいのは、1,2−プロピレングリコールを構成単位として含有する、ポリエステル樹脂およびポリウレタン樹脂である。
樹脂(b)のsp値は、好ましくは7〜18、さらに好ましくは8〜14、とくに好ましくは9〜14である。
例えば、樹脂粒子(C)をスラッシュ成形用樹脂、粉体塗料として用いる場合、(b)のMnは、好ましくは2,000〜50万、さらに好ましくは4,000〜20万である。(b)の融点(DSCにて測定、以下融点はDSCでの測定値)は、好ましくは0℃〜200℃、さらに好ましくは35℃〜150℃である。(b)のTgは、好ましくは−60℃〜100℃、さらに好ましくは−30℃〜60℃である。
液晶ディスプレイ等の電子部品製造用スペーサー、電子測定機の標準粒子として用いる場合、(b)のMnは、好ましくは2万〜1,000万、さらに好ましくは4万〜200万である。(b)の融点は、好ましくは40℃〜300℃、さらに好ましくは、70℃〜250℃である。(b)のTgは、好ましくは−0℃〜250℃、さらに好ましくは50℃〜200℃である。
電子写真、静電記録、静電印刷などに使用されるトナーとして用いる場合、(b)のMnは、好ましくは1,000〜500万、さらに好ましくは2,000〜50万である。(b)の融点は、好ましくは20℃〜300℃、さらに好ましくは80℃〜250℃である。(b)のTgは、好ましくは20℃〜200℃、さらに好ましくは40℃〜200℃である。(b)のsp値は、好ましくは8〜16、さらに好ましくは9〜14である。
〔1〕反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が、活性水素化合物と反応可能な官能基(α1)であり、硬化剤(β)が活性水素基含有化合物(β1)であるという組み合わせ。
〔2〕反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が活性水素含有基(α2)であり、硬化剤(β)が活性水素含有基と反応可能な化合物(β2)であるという組み合わせ。
これらのうち、水中での反応率の観点から、〔1〕がより好ましい。
上記組合せ〔1〕において、活性水素化合物と反応可能な官能基(α1)としては、イソシアネート基(α1a)、ブロック化イソシアネート基(α1b)、エポキシ基(α1c)、酸無水物基(α1d)および酸ハライド基(α1e)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、(α1a)、(α1b)および(α1c)であり、特に好ましいものは、(α1a)および(α1b)である。
ブロック化イソシアネート基(α1b)は、ブロック化剤によりブロックされたイソシアネート基のことをいう。
上記ブロック化剤としては、オキシム類[アセトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、ジエチルケトオキシム、シクロペンタノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、メチルエチルケトオキシム等];ラクタム類[γ−ブチロラクタム、ε−カプロラクタム、γ−バレロラクタム等];炭素数1〜20の脂肪族アルコール類[エタノール、メタノール、オクタノール等];フェノール類[フェノール、m−クレゾール、キシレノール、ノニルフェノール等];活性メチレン化合物[アセチルアセトン、マロン酸エチル、アセト酢酸エチル等];塩基性窒素含有化合物[N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、2−ヒドロキシピリジン、ピリジンN−オキサイド、2−メルカプトピリジン等];およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましいのはオキシム類であり、特に好ましいものはメチルエチルケトオキシムである。
ポリエーテル(αw)としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイドなどが挙げられる。
ポリエステル(αx)としては、ジオール(h)とジカルボン酸(j)の重縮合物、ポリラクトン(ε−カプロラクトンの開環重合物)などが挙げらる。
エポキシ樹脂(αy)としては、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)とエピクロルヒドリンとの付加縮合物などが挙げられる。
ポリウレタン(αz)としては、ジオール(h)とポリイソシアネート(11)の重付加物、ポリエステル(αx)とポリイソシアネート(11)の重付加物などが挙げられる。
〔1〕二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させる方法、
〔2〕二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させ、さらに残存した該官能基と反応可能な官能基および反応性基を含有する化合物を反応させる方法などが挙げられる。
上記方法〔1〕では、水酸基含有ポリエステルプレポリマー、カルボキシル基含有ポリエステルプレポリマー、酸ハライド基含有ポリエステルプレポリマー、水酸基含有エポキシ樹脂プレポリマー、エポキシ基含有エポキシ樹脂プレポリマー、水酸基含有ポリウレタンプレポリマー、イソシアネート基含有ポリウレタンプレポリマーなどが得られる。
構成成分の比率は、例えば、水酸基含有ポリエステルプレポリマーの場合、ポリオール(i)とポリカルボン酸(k)の比率が、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1〜1.01/1、さらに好ましくは1.5/1〜1.01/1、とくに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。他の骨格、末端基のプレポリマーの場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。
上記方法〔2〕では、上記方法〔1〕で得られたプレプリマーに、ポリイソシアネートを反応させることでイソシアネート基含有プレポリマーが得られ、ブロック化ポリイソシアネートを反応させることでブロック化イソシアネート基含有プレポリマーが得られ、ポリエポキサイドを反応させることでエポキシ基含有プレポリマーが得られ、ポリ酸無水物を反応させることで酸無水物基含有プレポリマーが得られる。
官能基および反応性基を含有する化合物の使用量は、例えば、水酸基含有ポリエステルにポリイソシアネートを反応させてイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーを得る場合、ポリイソシアネートの比率が、イソシアネート基[NCO]と、水酸基含有ポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、好ましくは5/1〜1.01/1、さらに好ましくは4/1〜1.2/1、とくに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。他の骨格、末端基を有するプレポリマーの場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。
反応性基含有プレポリマー(α)のMnは、好ましくは500〜30,000、さらに好ましくは1,000〜20,000、とくに好ましくは2,000〜10,000である。
反応性基含有プレポリマー(α)のMwは、好ましくは1,000〜50,000、さらに好ましくは2,000〜40,000、とくに好ましくは4,000〜20,000である。
反応性基含有プレポリマー(α)の粘度は、100℃において、好ましくは2,000ポイズ以下、さらに好ましくは1,000ポイズ以下である。2,000ポイズ以下にすることで、粒度分布のシャープな樹脂粒子(C)が得られる点で好ましい。
(β1a)としては、ポリアミン(12)と同様のものが例示される。(β1a)として好ましいものは、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンおよびそれらの混合物である。
ポリメルカプタン(β1c)としては、エチレンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオールなどが挙げられる。
反応停止剤(βs)としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなど);
モノアミンをブロックしたもの(ケチミン化合物など);
モノオール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、フェノールなど);
モノメルカプタン(ブチルメルカプタン、ラウリルメルカプタンなど);
モノイソシアネート(ラウリルイソシアネート、フェニルイソシアネートなど);
モノエポキサイド(ブチルグリシジルエーテルなど)などが挙げられる。
アミノ基が脱離可能な化合物でブロック化された有機基としては、前記(β1a)の場合と同様のものが例示できる。
ポリエポキシド(β2b)としては、ポリエポキシド(14)と同様のものが例示され、好ましいものも同様である。
ジカルボン酸(β2c−1)としては、前記ジカルボン酸(j)と、ポリカルボン酸としては、前記3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸(5)と同様のものが例示され、好ましいものも同様である。
ポリ酸ハライド類(β2e)としては、前記(β2c)の酸ハライド(酸クロライド、酸ブロマイド、酸アイオダイド)などが挙げられる。
さらに、必要により(β2)と共に反応停止剤(βs)を用いることができる。
また、樹脂(b)または(b0)に対する顔料分散体(T)の割合は、好ましくは1〜120%、さらに好ましくは3〜100%である。
本第3〜第6発明で使用する分散装置は、一般に乳化機、分散機として市販されているものであればとくに限定されず、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。このうち粒径の均一化の観点で好ましいものは、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサーが挙げられる。
本発明で使用する分散装置は、一般に乳化機、分散機として市販されているものであればとくに限定されず、前述した分散装置を例示することが出来る。
分散時の温度としては、好ましくは0〜150℃(加圧下)、さらに好ましくは5〜98℃である。分散体の粘度が高い場合は、温度を上げて粘度を上記好ましい範囲まで低下させて、乳化分散を行うのが好ましい。
溶剤分散液(O1)に用いる溶剤は、樹脂(b)を常温もしくは加熱下で溶解しうる溶剤であればとくに限定されず、具体的には、有機溶剤(v)と同様のものが例示される。好ましいものは樹脂(b)の種類によって異なるが、(b)とのsp値差が3以下であるのが好適である。また、樹脂粒子(C)の粒径均一性の観点からは、樹脂(b)を溶解させるが、樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)を溶解・膨潤させにくい溶剤が好ましい。
上記の方法としては、(B)に付着された(A)を溶剤に溶解させる方法、および、水性着色樹脂分散体(X1)を加熱して(A)を溶融し被膜化させる方法が挙げられ、これらの方法を併用してもよい。
溶剤としては、(b)との親和性が高いものが好ましく、具体例としては、前述の有機溶剤(v)と同様のものが挙げられる。(v)の中で好ましいものは、被膜化の点から、テトラヒドロフラン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、および酢酸エチルであり、さらに好ましくは酢酸エチルである。
(A)を溶剤に溶解させる際の、水性着色樹脂分散体中の溶剤濃度は、好ましくは3〜60%、さらに好ましくは10〜45%、とくに好ましくは15〜30%である。また、溶解は、水性着色樹脂分散体を、例えば1〜10時間攪拌することにより行い、溶解時の温度は、15〜45℃が好ましく、15〜30℃がさらに好ましい。
なお、被膜化処理の方法とし、溶剤含有量が2%以下の樹脂粒子(C1)の水性分散体(X1)を加熱処理し、(A)をコア(Q)上で溶融させることにより表面が平滑な樹脂粒子(C2)を得る際の好ましい加熱処理温度は、(P)のTg以上であり、また80℃以下の温度範囲が好ましい。加熱処理温度が(P)のTg未満であると得られる樹脂粒子(C2)の表面平滑性はほとんど変化がない。また80℃を越える温度で加熱処理するとシェル(P)がコアから剥がれる場合がある。
これらの(A)の被膜化方法の中で、好ましい方法は、(A)を溶融させる方法、および(A)を溶解させる方法と(A)を溶融させる方法の併用である。
〔1〕樹脂粒子(C1)または(C2)の水性分散体を超音波処理する方法
〔2〕樹脂粒子(C1)または(C2)の水性分散体を大量の水またはメタノール、エタノール若しくはアセトン等の水溶性の有機溶剤で希釈し、攪拌により剪断を与える方法
〔3〕樹脂粒子(C1)または(C2)の水性分散体に酸、アルカリまたは無機塩類等を添加し、攪拌により剪断を与える方法
〔4〕樹脂粒子(C1)または(C2)の水性分散体を加熱し、攪拌により剪断を与える方法
〔5〕樹脂粒子(C1)または(C2)の水性分散体が溶剤を含む場合[樹脂(a)の溶剤溶液および/または樹脂(b)溶剤溶液が水性媒体中に分散されている場合や、水性媒体中に溶剤が溶解している場合]に、脱溶剤を行う方法等が例示される。
〔1〕樹脂(a)がカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する樹脂(一般に酸性官能基1個当たりの分子量が1,000以下であるのが好ましい)である場合に、水性分散体中に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、DBU等のアルカリまたはそれらの水溶液を加える方法
〔2〕樹脂(a)が1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基等の塩基性官能基を有する樹脂(一般に塩基性官能基1個当たりの分子量が1,000以下であるのが好ましい)である場合に、水性分散体中に塩酸、硫酸、リン酸、酢酸等の酸またはそれらの水溶液を加える方法
〔3〕樹脂(a)が、特定の有機溶剤(v)に溶解する場合{一般に樹脂(a)と有機溶剤(v)のsp値の差が2.5以下であるのが好ましい}に、水性分散体中に特定の有機溶剤(v)を加える方法等が例示される。
樹脂粒子(A)もしくは被膜(P)を除去する方法としては、樹脂粒子を溶解する方法が好ましく、さらに好ましくは、酸性官能基を有する樹脂にアルカリまたはそれらの水溶液を加える方法および塩基性官能基を有する樹脂に酸またはその水溶液を加える方法であり、特に好ましくは、酸性官能基を有する樹脂にアルカリまたはその水溶液を加える方法である。
〔1〕一定の目開きを有する濾紙、濾布、メッシュ等を用いて濾過し、樹脂粒子(B)のみを濾別する方法
〔2〕遠心分離により樹脂粒子(B)のみを沈降させ、上澄み中に含まれる樹脂粒子(A)もしくは被膜(P)またはその溶解物を除去する方法等が例示される。
〔1〕:水性着色樹脂分散体を減圧下または常圧下で乾燥する方法
〔2〕:遠心分離器、スパクラフィルター、フィルタープレスなどにより固液分離し、得られた粉末を乾燥する方法
〔3〕:水性着色樹脂分散体を凍結させて乾燥させる方法(いわゆる凍結乾燥)
等が例示される。
上記〔1〕、〔2〕において、得られた粉末を乾燥する際、流動層式乾燥機、減圧乾燥機、循風乾燥機など公知の設備を用いて行うことができる。
また、必要に応じ、風力分級器などを用いて分級し、所定の粒度分布とすることもできる。
両粒子の付着力をさらに強めたい場合には、水性媒体中に分散した際に、(A)と(B)が正負逆の電荷を持つようにしたり、(A)と(B)が同一の電荷を持つ場合には、界面活性剤(t)または水溶性ポリマー(u)のうち、(A)および(B)と逆電荷を持つものを使用したり、また樹脂(a)と樹脂(b)のsp値差を前述の範囲内でできるだけ小さく(例えば2以下)したりすることが有効である。
ある。
〔1〕水性分散体(X1)を製造する際に、樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)が正負逆の電荷を持つようにすると吸着力が発生し、この場合、樹脂粒子(A)、樹脂粒子(B)各々の電荷を大きくするほど、吸着力が強くなり樹脂粒子(A)の樹脂粒子(B)に対する被覆率が大きくなる。
〔2〕水性分散体(X1)を製造する際に、樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)が同極性(どちらも正、またはどちらも負)の電荷を持つようにすると、被覆率は下がる傾向にある。この場合、一般に界面活性剤(t)および/または水溶性ポリマー(u)[とくに樹脂粒子(A)および樹脂粒子(B)と逆電荷を有するもの]を使用すると被覆率が上がる。
〔3〕水性分散体(X1)を製造する際に、樹脂(a)がカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する樹脂(一般に酸性官能基1個当たりの分子量が1,000以下であるのが好ましい)である場合に、水性媒体のpHが低いほど被覆率が大きくなる。逆に、pHを高くするほど被覆率が小さくなる。
〔4〕水性分散体(X1)を製造する際に、樹脂(a)が1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基等の塩基性官能基を有する樹脂(一般に塩基性官能基1個当たりの分子量が1,000以下であるのが好ましい)である場合に、水性媒体のpHが高いほど被覆率が大きくなる。逆に、pHを低くするほど被覆率が小さくなる。
〔5〕樹脂(a)と樹脂(b)のΔsp値を小さくすると被覆率が大きくなる。
表面被覆率(%)=[樹脂粒子(A)に覆われている部分の面積/樹脂粒子(A)に覆われている部分の面積+樹脂粒子(B)が露出している部分の面積]×100
表面被覆率(%)=[(P)に覆われている部分の面積/(P)に覆われている部分の面積+(Q)が露出している部分の面積]×100
(A)もしくは(P)の表面被覆率を上記範囲内に調整する方法としては、もし所望の被覆率より高い樹脂粒子が得られた場合は、前述の樹脂粒子(A)もしくは樹脂(a)の被膜(P)の分離除去および/または溶解除去の操作を繰り返せばよい。
また、粒径均一性から、樹脂粒子(C)の[体積平均粒径/個数平均粒径](Dv/Dn)の値は、1.0〜1.4であるのが好ましく、1.0〜1.2であるのがさらに好ましい。
(C)の体積平均粒径は、用途により異なるが、一般的には0.1〜300μmが好ましい。上限は、さらに好ましくは250μm、特に好ましくは200μmであり、下限は、さらに好ましくは0.5μm、特に好ましくは1μmである。
なお、体積平均粒径および個数平均粒径は、マルチサイザーIII(コールター社製)で同時に測定することができる。
同様に粉体流動性の観点から、(C)の表面平均中心線粗さRaが0.01〜0.8μmであるのが好ましい。Raは、粗さ曲線とその中心線との偏差の絶対値を算術平均した値のことであり、例えば、走査型プローブ顕微鏡システム(東陽テクニカ製)で測定することができる。
なお、平均円形度は、光学的に粒子を検知して、投影面積の等しい相当円の周囲長で除した値である。具体的には、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2000;シスメックス社製)を用いて測定する。所定の容器に、予め不純固形物を除去した水100〜150mlを入れ、分散剤として界面活性剤(ドライウエル;富士写真フィルム社製)0.1〜0.5mlを加え、さらに測定資料0.1〜9.5g程度を加える。試料を分散した懸濁液を超音波分散器(ウルトラソニッククリーナ モデル VS−150;ウエルボクリア社製)で約1〜3分間分散処理を行ない、分散濃度を3,000〜10,000個/μLにして樹脂粒子の形状および分布を測定する。
樹脂粒子(A)による樹脂粒子(B)表面の被覆率や樹脂粒子(A)が樹脂粒子(B)側に埋め込まれている深さは、以下のような方法で制御することができる。
〔1〕:水性着色樹脂分散体(X1)を製造する際に、樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)が正負逆の電荷を持つようにすると被覆率、深さが大きくなる。この場合、樹脂粒子(A)、樹脂粒子(B)各々の電荷を大きくするほど、被覆率、深さが大きくなる。
〔2〕:水性着色樹脂分散体(X1)を製造する際に、樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)が同極性(どちらも正、またはどちらも負)の電荷を持つようにすると、被覆率は下がり、深さが小さくなる傾向にある。この場合、一般に界面活性剤(t)および/または水溶性ポリマー(u)[とくに樹脂粒子(A)および樹脂粒子(B)と逆電荷を有するもの]を使用すると被覆率が上がる。また、水溶性ポリマー(u)を使用する場合には、水溶性ポリマー(u)の分子量が大きいほど深さが小さくなる。
〔3〕:水性着色樹脂分散体(X1)を製造する際に、樹脂(a)がカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する樹脂(一般に酸性官能基1個当たりの分子量が1,000以下であるのが好ましい)である場合に、水性媒体のpHが低いほど被覆率、深さが大きくなる。逆に、pHを高くするほど被覆率、深さが小さくなる。
〔4〕:水性着色樹脂分散体(X1)を製造する際に、樹脂(a)が1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基等の塩基性官能基を有する樹脂(一般に塩基性官能基1個当たりの分子量が1,000以下であるのが好ましい)である場合に、水性媒体のpHが高いほど被覆率、深さが大きくなる。逆に、pHを低くするほど被覆率、深さが小さくなる。
〔5〕:樹脂(a)と樹脂(b)のSP値差を小さくするほど被覆率、深さが大きくなる。
また、本発明においては、添加剤は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。たとえば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加したり、有機溶剤(v)および/または可塑剤(w)とともに上記添加剤を含浸させることもできる。
(B)中の(c1)の含有量は、好ましくは20%以下、さらに好ましくは1〜15%である。(c2)の含有量は、好ましくは10%以下、さらに好ましくは0.5〜8%である。(c1)と(c2)の合計含有量は、好ましくは25%以下、さらに好ましくは1〜20%である。
ワックス(c1)としては、ポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、カルボニル基含有ワックスおよびこれらの混合物等が挙げられるが、このうち、とくに好ましいのはパラフィンワックス(cp)である。(cp)としては、融点50〜90℃で炭素数20〜36の直鎖飽和炭化水素を主成分とする石油系ワックスが挙げられる。
また、離型性の観点から、(c1)のMnは、好ましくは400〜5000、さらに好ましくは1000〜3000、とくに1500〜2000である。尚、上記および以下においてワックスのMnは、GPCを用いて測定される(溶媒:オルソジクロロベンゼン、基準物質:ポリスチレン)。
(c2)のMnは、好ましくは1500〜10000、とくに1800〜9000である。Mnが1500〜10000の範囲では、樹脂粒子(C)の機械強度が良好である。
変性ワックス(c2)の合成におけるパーオキサイド系開始剤の量は、(c2)の原料の合計重量に基づいて、好ましくは0.2〜10%、さらに好ましくは0.5〜5%である。
油溶性パーオキサイド重合開始剤としては、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシビバレート、3,5,5−トリメチルヘキサノニルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、プロピオニトリルパーオキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシラウレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルパーオキシヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジイソブチルジパーオキシフタレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジt−ブチルパーオキシヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、パラメンタンヒドロパーオキサイド、ピナンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイドおよびクメンパーオキサイド等が挙げられる。
ワックス(c1)および変性ワックス(c2)を(b)中に分散させる方法としては、(c1)および(c2)と、(b)とを、それぞれ溶剤溶液もしくは分散液とした後、それら同士を混合する方法等が挙げられる。
攪拌装置、圧力計、耐圧滴下ロート、真空ポンプ、温度調節機能を備えたステンレス製オートクレーブに、予め製造したジエチレントリアミンとメチルイソブチルケトンを反応させて得られたケチミン化合物(G−1)272部、水酸化カリウム0.50部を投入し、混合系内を窒素で置換した。
次いで100〜120℃にて、EO895部をゲージ圧が−0.1〜0.5MPaとなるように導入し、ケチミン化合物(G−1)のEO付加物(H−1)を得た。EO吹き込み開始から反応終了後までの反応時間は8時間であった。
さらに、水を300部添加し、100℃で1時間攪拌し、(H−1)を加水分解した後、生成したメチルイソブチルケトンと水を同温度で、−0.1〜0MPaの下、4時間で除去して、ジエチレントリアミンのEO付加物(g−1)を得た。
攪拌装置を備えた反応容器に、TDI67.3部および酢酸エチル490部を仕込み、次に、製造例1−1で得られたジエチレントリアミンのEO付加物(g−1)198.5部とイソプロパノール210部からなる混合物を滴下投入し、室温で30分反応させた後、ジ−n−ブチルアミン34.2部を投入し、室温で30分反応させ、樹脂濃度30%の本発明の樹脂粒子用顔料分散剤(s−1)溶液1000部を得た。
(s−1)のMnは2000、芳香族環濃度は9重量%、アミン価は22であった。
攪拌装置、圧力計、耐圧滴下ロート、真空ポンプ、温度調節機能を備えたステンレス製オートクレーブに、予め製造したペンタエチレンヘキサミンとメチルイソブチルケトンを反応させて得られたケチミン化合物(G−2)46.4部、水酸化カリウム0.40部を投入し、混合系内を窒素で置換した。
次いで100〜120℃にて、EO581部とPO766部の混合物をゲージ圧が−0.1〜0.5MPaとなるように導入し、ケチミン化合物(G−2)のEO/PO付加物(H−2)を得た。EOとPOの吹き込み開始から反応終了後までの反応時間は16時間であった。
さらに、水を300部添加し、100℃で1時間攪拌し、(H−2)を加水分解した後、生成したメチルイソブチルケトンと水を同温度で、−0.1〜0MPaの下、4時間で除去して、ペンタエチレンヘキサミンのEO/PO付加物(g−2)を得た。
攪拌装置を備えた反応容器に、MDI6.0部および酢酸エチル490部を仕込み、次に、製造例2−1で得られたペンタエチレンヘキサミンのEO/PO付加物(g−2)294部とイソプロパノール210部からなる混合物を投入し、室温で30分反応させた後、ジ−n−ブチルアミン0.07部を投入し、室温で30分反応させ、樹脂濃度30%の本発明の樹脂粒子用顔料分散剤(s−2)溶液1000部を得た。
(s−2)のMnは500,000、芳香族環濃度は3重量%、アミン価は182であった。
攪拌装置、圧力計、耐圧滴下ロート、真空ポンプ、温度調節機能を備えたステンレス製オートクレーブに、製造例1−1で使用したケチミン化合物(G−1)136部、水酸化カリウム 0.25部を投入し、混合系内を窒素で置換した。
次いで100〜120℃にて、テトラヒドロフラン1008部の混合物をゲージ圧が−0.1〜0.5MPaとなるように導入し、ケチミン化合物(G−1)のテトラメチレンオキサイド付加物(H−3)を得た。テトラヒドロフラン吹き込み開始から反応終了後までの反応時間は12時間であった。
さらに、水を300部添加し、100℃で1時間攪拌し、(H−3)を加水分解した後、生成したメチルイソブチルケトンと水を同温度で、−0.1〜0MPaの下、4時間で除去して、ジエチレントリアミンのテトラメチレンオキサイド付加物(g−3)を得た。
攪拌装置を備えた反応容器に、MDI11.0部、イソホロンジイソシアネート18.5部および酢酸エチル490部を仕込み、次に、製造例3−1で得られたジエチレントリアミンのテトラメチレンオキサイド付加物(g−3)270部とイソプロパノール210部からなる混合物を投入し、室温で30分反応させた後、ジ−n−ブチルアミン0.1部を投入し、室温で30分反応させ、樹脂濃度30%の本発明の樹脂粒子用顔料分散剤(s−3)溶液1000部を得た。
(s−3)のMnは250,000、芳香族環濃度は1.5重量%、アミン価は168であった。
攪拌装置、圧力計、耐圧滴下ロート、真空ポンプ、温度調節機能を備えたステンレス製オートクレーブに、製造例1−1で使用したケチミン化合物(G−1)68部、ε−カプロラクトンモノマー1254部、モノブチルヒドロキシスズオキシド0.13部を仕込み、混合系内を窒素で置換し、160℃にてカプロラクトンモノマーが1%以下になるまで反応させ、ケチミン化合物(G−1)のポリカプロラクトン付加物(H−4)を得た。反応時間は6時間であった。
さらに、水を300部添加し、100℃で1時間攪拌し、(H−4)を加水分解した後、生成したメチルイソブチルケトンと水を同温度で、−0.1〜0MPaの下、4時間で除去して、ジエチレントリアミンのポリカプロラクトン付加物(g−4)を得た。
攪拌装置および温度計を備えた反応容器に、ポリネオペンチルアジペートジオール(水酸基価234.2)50.2部、MDI37.7部を仕込み、80℃で6時間反応させ、NCO含量が4.80%のウレタンプレポリマーを87.8部得た。
次に酢酸エチル490部を加えてこのプレポリマーを均一に溶解した後、製造例4−1で得られたジエチレントリアミンのポリカプロラクトン付加物(g−4)209.8部とイソプロパノール210部からなる混合物を投入し、室温で30分反応させた後、ジ−n−ブチルアミン2.4部を投入し、室温で30分反応させ、樹脂濃度30%の本発明の樹脂粒子用顔料分散剤(s−4)溶液1000部を得た。
(s−4)のMnは30,000、芳香族環濃度は2.5重量%、アミン価は25であった。
攪拌装置を備えた反応容器に、TDI20部および酢酸エチル533部を仕込み、次に、製造例1−1で得られたジエチレントリアミンのEO付加物(g−1)306部とイソプロパノール228部からなる混合物を滴下投入し、室温で30分反応させ、樹脂濃度30%の本発明の樹脂粒子用顔料分散剤(s−5)溶液1087部を得た。
(s−5)のMnは50,000、芳香族環濃度は2.5重量%、アミン価は22であった。
攪拌装置、圧力計、耐圧滴下ロート、真空ポンプ、温度調節機能を備えた2リットルのステンレス製オートクレーブに、製造例1−1で使用したケチミン化合物(G−1)35.4部、ε−カプロラクトンモノマー682部、γ−バレロラクトンモノマー598部、モノブチルヒドロキシスズオキシド0.13部を仕込み、混合系内を窒素で置換し、160℃にてカプロラクトンモノマーが1%以下になるまで反応させ、ケチミン化合物(G−1)のポリカプロラクトン/バレロラクトン付加物(H−5)を得た。反応時間は6時間であった。
さらに、水を300部添加し、100℃で1時間攪拌し、(H−5)を加水分解した後、生成したメチルイソブチルケトンと水を同温度で、−0.1〜0MPaの下、4時間で除去して、ジエチレントリアミンのポリカプロラクトン/バレロラクトン付加物(g−5)を得た。
攪拌装置および温度計を備えた反応容器に、ビスフェノールAのEO付加物〔商品名;ニューポールBPE−20、三洋化成工業社製〕38.6部、イソホロンジイソシアネート32.5部を仕込み、130℃で5時間反応させ、NCO含量が2.88%のウレタンプレポリマーを71.2部得た。
次にトルエン490部を加えてこのプレポリマーを均一に溶解した後、製造例6−1で得られたジエチレントリアミンのポリカプロラクトン/バレロラクトン付加物(g−5)228.5部とイソプロパノール210部からなる混合物を投入し、室温で30分反応させた後、ジ−n−ブチルアミン0.38部を投入し、室温で30分反応させ、樹脂濃度30%の本発明の樹脂粒子用顔料分散剤(s−6)溶液1000部を得た。
(s−6)のMnは80,000、芳香族環濃度は2.5重量%、アミン価は18であった。
攪拌装置、圧力計、耐圧滴下ロート、真空ポンプ、温度調節機能を備えた2リットルのステンレス製オートクレーブに、製造例1−1で使用したケチミン化合物(G−1)136部、水酸化カリウム0.25部を投入し、混合系内を窒素で置換した。次いで100〜120℃にて、PO1073部をゲージ圧が−0.1〜0.5MPaとなるように導入し、(G−1)のPO付加物(H−6)を得た。PO吹き込み開始から反応終了後までの反応時間は6時間であった。
さらに、水を300部添加し、100℃で1時間攪拌し、(H−6)を加水分解した後、生成したメチルイソブチルケトンと水を同温度で、−0.1〜0MPaの下、4時間で除去して、ジエチレントリアミンのPO付加物(g−6)を得た。
攪拌装置および温度計を備えた反応容器に、ビスフェノールAのEO付加物(ニューポールBPE−20)58.7部、MDI69.7部を仕込み、80℃で6時間反応させ、NCO含量が6.07%のウレタンプレポリマーを128.4部得た。
次にトルエン490部を加えてこのプレポリマーを均一に溶解した後、製造例7−1で得られたジエチレントリアミンのPO付加物(g−6)164.9部とイソプロパノール210部からなる混合物を投入し、室温で30分反応させた後、ジ−n−ブチルアミン6.66部を投入し、室温で30分反応させ、樹脂濃度30%の本発明の樹脂粒子用顔料分散剤(s−7)溶液1000部を得た。
(s−7)Mnは10,000、芳香族環濃度は15重量%、アミン価は36であった。
攪拌装置を備えた反応容器に、XDI75.3部および酢酸エチル490部を仕込み、次に、製造例1−1で得られたジエチレントリアミンのEO付加物(g−1)198.5部とイソプロパノール210部からなる混合物を滴下投入し、室温で30分反応させた後、ジ−n−ブチルアミン34.2部を投入し、室温で30分反応させ、樹脂濃度30%の本発明の樹脂粒子用顔料分散剤(s−8)溶液1000部を得た。
(s−8)のMnは3000、芳香族環濃度は9重量%、アミン価は21であった。
攪拌装置を備えた反応容器に、MDI199.2部およびトルエン490部を仕込み、次に、N−(2−アミノエチル)−N−メチル−1,2−エタンジアミン86.8部とイソプロパノール210部からなる混合物を投入し、室温で30分反応させた後、ジ−n−ブチルアミン14.2部を投入し、室温で30分反応させ、樹脂濃度30%の比較用の顔料分散剤(s’−1)溶液1000部を得た。
(s’−1)のMnは10,000、芳香族環濃度は12重量%、アミン価は151であった。
攪拌装置、圧力計、耐圧滴下ロート、真空ポンプ、温度調節機能を備えた2リットルのステンレス製オートクレーブに、1,3−ジアミノ−2−プロパノールとメチルイソブチルケトンを反応させて得られたケチミン化合物(G−3)54.0部、水酸化カリウム0.30部を投入し、混合系内を窒素で置換した。次いで100〜120℃にて、PO1288部をゲージ圧が−0.1〜0.5MPaとなるように導入し、(G−3)のPO付加物(H−7)を得た。PO吹き込み開始から反応終了後までの反応時間は6時間であった。さらに、水を300部添加し、100℃で1時間攪拌し、(H−7)を加水分解した後、生成したメチルイソブチルケトンと水を同温度で、−0.1〜0MPaの下、4時間で除去して、1,3−ジアミノ−2−プロパノールのPO付加物(J−1)を得た。
攪拌装置および温度計を備えた反応容器に、ポリネオペンチルアジペートジオール(水酸基価234.2)81.0部、イソホロンジイソシアネート53.9部を仕込み、130℃で6時間反応させ、NCO含量が5.04%のウレタンプレポリマーを134.9部得た。次に酢酸エチル490部を加えて均一に溶解した後、比較製造例2−1で得られた1,3−ジアミノ−2−プロパノールのPO付加物(J−1)161.5部とイソプロパノール210部からなる混合物を投入し、室温で30分反応させた後、ジ−n−ブチルアミン3.6部を投入し、室温で30分反応させ、樹脂濃度30%の比較用の顔料分散剤(s’−2)溶液1000部を得た。
(s’−2)のMnは20,000、アミン価は0であった。
攪拌装置、還流冷却器、窒素導入管および温度調節機能を備えた反応容器にカプロラクトンモノマー565部、カプロン酸11.6部、4−メチルカプロラクトン423部、テトラブチルチタネートを0.1部仕込み、窒素気流下、170℃で反応させた。カプロラクトンモノマーが1%以下になった後、210℃で所定の酸価になるまで加熱した。得られたポリカプロラクトンの酸価は5.8であった。
次に、ポリアリルアミン[(商品名PAA−10C(分子量10,000)、日東紡績社製)]を110部仕込み、120℃で反応させ、比較用の顔料分散剤(s’−3)を得た。
(s’−3)のMnは20,000であり、主鎖にポリアリルアミン、側鎖はポリカプロラクトンを主成分とするポリエステルである。
攪拌装置、還流冷却器、窒素導入管および温度調節機能を備えた反応容器に、ポリエチレンイミン〔商品名SP−200(分子量10,000)、日本触媒社製〕100部と、β−ナフトエ酸15部を仕込み、窒素気流下、150℃で反応させた。水が1.6部留出した時点で60℃に冷却し、アクリル基含有ポリカプロラクトン〔商品名;PCLFA−12(分子量1,400)、ダイセル化学工業社製〕を885部仕込み、1H−NMRの測定により二重結合のシグナルが消失するまで反応を継続し、比較用の顔料分散剤(s’−4)を得た。
(s’−4)のMnは20,000であり、主鎖はポリエチレンイミン、側鎖はポリカプロラクトンを主成分とするポリエステルである。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソプロパノール130部を仕込み、攪拌下、アクリル酸ブチル31部、酢酸ビニル153部、メタクリル酸122部、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム塩(エレミノールJS−2、三洋化成工業製)8部、過酸化ベンゾイル(25%含水品)60部の混合溶液を、120分間かけて滴下した。この重合溶液50部をさらに撹拌下のイオン水60部に滴下して、水性分散液[微粒子分散液W1]を得た。[微粒子分散液W1]をLA−920およびELS−800で測定した体積平均粒径は、いずれも0.11μmであった。[微粒子分散液W1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のDSC測定によるTgは71℃、軟化開始温度は105℃であり、流出温度は169℃であった。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソプロパノール132部を仕込み、攪拌下、スチレン55部、メタクリル酸110部、アクリル酸ブチル110部、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム塩(エレミノールJS−2、三洋化成工業製)8部、過酸化ベンゾイル(25%含水品)60部の混合溶液を、120分かけて滴下した。この重合溶液50部をさらに撹拌下のイオン水60部に滴下して、水性分散液[微粒子分散液W2]を得た。[微粒子分散液W2]をLA−920およびELS−800で測定した体積平均粒径は、いずれも0.10μmであった。[微粒子分散液W2]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のDSC測定によるTgは73℃、軟化開始温度は102℃であり、流出温度は178℃であった。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソプロパノール130部を仕込み、攪拌下、アクリル酸ブチル31部、酢酸ビニル214部、メタクリル酸61部、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム塩(エレミノールJS−2、三洋化成工業製)8部、過酸化ベンゾイル(25%含水品)60部の混合溶液を、120分間かけて滴下した。この重合溶液50部をさらに撹拌下のイオン水60部に滴下して、水性分散液[微粒子分散液W3]を得た。[微粒子分散液W3]をLA−920およびELS−800で測定した体積平均粒径は、いずれも0.10μmであった。[微粒子分散液W3]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のDSC測定によるTgは60℃、軟化開始温度は97℃であり、流出温度は159℃であった。
攪拌棒および温度計をセットした反応容器に、アジピン酸と1,4−ブタンジオール(モル比1:1)から得られたポリエステル(Mn1000)177部、1,2−プロピレングリコール(以下プロピレングリコールと記載)7部、ジメチロールプロピオン酸72部、3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸4部、およびアセトン500部を仕込んだ。この溶液にイソホロンジイソシアネート(IPDI)246部を仕込み55℃で11時間反応し、[ウレタンプレポリマー1]を得た。このプレポリマーにトリエチルアミンを加え、ジメチロールプロピオン酸由来のカルボン酸を100当量%アミン中和した。この溶液を攪拌下、水1500部に加え、乳化した。さらに水320部、エチレンジアミン9部、n−ブチルアミン6部を加え、50℃、4時間伸長反応を行いポリウレタン樹脂の水性分散液[微粒子分散液W4]を得た。[微粒子分散液W4]をLA−920およびELS−800で測定した体積平均粒径は、いずれも0.10μmであった。[微粒子分散液W4]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のDSC測定によるTgは71℃、軟化開始温度は104℃であり、流出温度は170℃であった。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソプロパノール130部を仕込み、攪拌下、アクリル酸ブチル31部、酢酸ビニル153部、クロトン酸122部、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム塩(エレミノールJS−2、三洋化成工業製)8部、過酸化ベンゾイル(25%含水品)60部の混合溶液を、120分間かけて滴下した。この重合溶液50部をさらに撹拌下のイオン水60部に滴下して、水性分散液[微粒子分散液W5]を得た。[微粒子分散液W5]をLA−920およびELS−800で測定した体積平均粒径は、いずれも0.10μmであった。[微粒子分散液W5]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のDSC測定によるTgは70℃、軟化開始温度は104℃であり、流出温度は170℃であった。
攪拌棒および温度計をセットした反応容器に、アジピン酸と1,4−ブタンジオールからなるポリエステル(Mn1000)90部、ビスフェノールA・EO2モル付加物60部、ジメチロールプロピオン酸80部、およびアセトン1000部を仕込む。この溶液にイソホロンジイソシアネート(IPDI)260部を仕込み55℃で14時間反応し、ウレタンプレポリマーを得た。この溶液を攪拌下、水1200部に加え、乳化した。更に水78部、エチレンジアミン2部、n−ブチルアミン2部を加え、50℃、4時間伸長反応を行いウレタン系樹脂の水性分散液[微粒子分散液W6]を得た。[微粒子分散液W6]をLA−920およびELS−800で測定した体積平均粒径は、いずれも0.05μmであった。[微粒子分散液W6]の一部を乾燥して樹脂分を単離し、該樹脂分のDSC測定によるTgは70℃、軟化開始温度は107℃であり、流出温度は170℃であった。
[線形ポリエステルの合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、プロピレングリコール701部(18.8モル)、テレフタル酸ジメチルエステル716部(7.5モル)、アジピン酸180部(2.5モル)、および縮合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を入れ、180℃で窒素気流下に、生成するメタノールを留去しながら8時間反応させた。次いで230℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成するプロピレングリコール、水を留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下に反応させ、軟化点が150℃になった時点で取り出した。回収されたプロピレングリコールは316部(8.5モル)であった。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化し[ポリエステルb1]を得た。[ポリエステルb1]のMnは8000であった。
なお、( )内のモル数は、相対的なモル比を意味する(以下同様)。
[非線形ポリエステルの合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、プロピレングリコール557部(17.5モル)、テレフタル酸ジメチルエステル569部(7.0モル)、アジピン酸184部(3.0モル)、および縮合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を入れ、180℃で窒素気流下に、生成するメタノールを留去しながら8時間反応させた。次いで230℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成するプロピレングリコール、水を留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下に1時間反応させた。回収されたプロピレングリコールは175部(5.5モル)であった。次いで180℃まで冷却し、無水トリメリット酸121部(1.5モル)を加え、常圧密閉下2時間反応後、220℃、常圧で反応させ、軟化点が180℃になった時点で取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化し[ポリエステルb2]を得た。[ポリエステルb2]のMnは8500であった。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、ヒドロキシル価が56のポリカプロラクトンジオール(プラクセルL220AL、ダイセル化学工業社製)2000部を投入し、110℃に加熱して3mmHgの減圧下で1時間脱水を行った。続いてIPDI457部を投入し、110℃で10時間反応を行い、末端にイソシアネート基を有する[ウレタンプレポリマー2]を得た。[ウレタンプレポリマー2]のNCO含量は3.6%であった。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、エチレンジアミン50部とMIBK300部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、ケチミン化合物である[硬化剤1]を得た。
温度計、撹拌機、窒素導入管の付いたオートクレーブ反応槽中にキシレン452部を入れ、窒素置換後170℃でスチレン845部、アクリル酸n−ブチル155部の混合モノマーと、開始剤としてジ−t−ブチルパーオキサイド6.4部と、キシレン125部の混合物を3時間で滴下した。滴下後1時間170℃で熟成させ、重合を完結させた。その後減圧下で脱溶剤することによって樹脂[ビニル樹脂b3]を得た。[ビニル樹脂b3]のGPCによるMwは1.4万、ガラス転移点は60℃であった。
[非線形ポリエステルの合成]
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールA・EO2モル付加物350部、ビスフェノールA・PO3モル付加物326部、テレフタル酸278部、無水フタル酸40部及び重縮合触媒としてシュウ酸チタニルカリウム1.5部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸62部を加え、常圧密閉下2時間反応後取り出し、室温まで冷却後、粉砕して[ポリエステルb3]を得た。[ポリエステルb3]の酸価は10、水酸基価は8、Mnは11400であった。
[線形ポリエステルの合成]
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物430部、ビスフェノールAのPO3モル付加物300部、テレフタル酸257部、イソフタル酸65部、無水マレイン酸10部及び重縮合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が4になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕して[ポリエステルb4]を得た。[ポリエステルb4]はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は10、水酸基価は28、Mnは6980であった。
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン454部、低分子量ポリエチレン(三洋化成工業(株)製 サンワックス LEL−400:軟化点128℃)150部を投入し、窒素置換後170℃に昇温して十分溶解し、スチレン595部、メタクリル酸メチル255部、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート34部およびキシレン119部の混合溶液を170℃で3時間で滴下して重合し、さらにこの温度で30分間保持した。次いで脱溶剤を行い、[変性ワックス 1]を得た。[変性ワックス 1]のグラフト鎖のsp値は10.35(cal/cm3)1/2、Mnは1872、Mwは5194、Tgは56.9℃であった。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、パラフィンワックス(融点73℃)10部、[変性ワックス1]1部、酢酸エチル33部を投入し、78℃に加熱して充分溶解し、1時間で30℃まで冷却を行いワックスを微粒子状に晶析させ、さらにウルトラビスコミル(アイメックス製)で湿式粉砕し、[ワックス分散液1]を得た。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、[ポリエステルb1]10部および酢酸エチル10部を入れ、攪拌して均一分散させ、[樹脂溶液1]を得た。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、[ポリエステルb2]10部および酢酸エチル10部を入れ、攪拌して均一分散させ、[樹脂溶液2]を得た。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、[ビニル樹脂b3]10部および酢酸エチル10部を入れ、攪拌して均一分散させ、[樹脂溶液3]を得た。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、[ポリエステルb3]10部および酢酸エチル10部を入れ、攪拌して均一分散させ、[樹脂溶液4]を得た。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、[ポリエステルb4]10部および酢酸エチル10部を入れ、攪拌して均一分散させ、[樹脂溶液5]を得た。
銅フタロシアニン顔料(C.I.Pigument Blue 15:3)35部、製造例1で得られた顔料分散剤(s−1)30%溶液35部、酢酸エチル105部、ガラスビーズ175部をそれぞれ秤量し、サンドミルで3時間分散処理し、顔料分散体(T−1)を得た。
実施例1の(s−1)を用いるかわりに、それぞれ(s−2)〜(s−5)をそれぞれ使用し、実施例1と同様に顔料分散体(T−2)〜(T−5)を作成した。
銅フタロシアニン顔料(C.I.Pigument Blue 15:3)35部、製造例6、7で得られた顔料分散剤(s−6)または(s−7)をそれぞれ30%溶液35部、トルエン105部、ガラスビーズ175部をそれぞれ秤量し、実施例1と同様に顔料分散体(T−6)および(T−7)を作成した。
銅フタロシアニン顔料(C.I.Pigument Blue 15:3)35部、製造例8で得られた顔料分散剤(s−8)30%溶液35部、酢酸エチル105部、ガラスビーズ175部をそれぞれ秤量し、サンドミルで3時間分散処理し、顔料分散体(T−8)を得た。
銅フタロシアニン顔料(C.I.Pigument Blue 15:3)70部、顔料分散剤(s−1)21部、および[ポリエステルb1]79部を加熱温度130℃の3本ロールを用いて混練し、室温まで冷却後、粉砕して14メッシュ(目開き1.18mm)として銅フタロシアニン顔料分散マスターバッチ(TMB)を得た。
銅フタロシアニン顔料(C.I.Pigument Blue 15:3)35部、比較製造例1で得られた顔料分散剤(s’−1)をそれぞれ30%溶液35部、トルエン105部、ガラスビーズ175部をそれぞれ秤量し、実施例1と同様にして、比較用の顔料分散体(T’−1)を作成した。
実施例1の(s−1)を用いるかわりに、(s’−2)を使用し、実施例1と同様に、比較の顔料分散体(T’−2)を作成した。
銅フタロシアニン顔料(C.I.Pigument Blue 15:3)35部、製造比較例3で得られた顔料分散剤(s’−3)10部、キシレン130部、ガラスビーズ175部をそれぞれ秤量し、実施例1と同様に顔料分散体(T’−3)を作成した。
銅フタロシアニン顔料(C.I.Pigument Blue 15:3)35部、製造比較例4で得られた顔料分散剤(s’−4)10部、キシレン65部、ブチルセロソルブアセテート65部、ガラスビーズ175部をそれぞれ秤量し、実施例1と同様に顔料分散体(T’−4)を作成した。
実施例1〜9および比較例1〜4で得られた顔料分散体をレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)を用いて、顔料の粒径(粒度d50)を測定した。
表1に実施例1〜9および比較例1〜4にて得られた顔料の粒径の結果を示す。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[樹脂溶液2]12部、[ワックス分散液1]27部、および(T−1)10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液1A]を得た。
ビーカー内にイオン交換水97部、[微粒子分散液W1]15.4部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、およびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(三洋化成工業製、「エレミノールMON−7」)10部を入れ均一に溶解した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液1A]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去し、表面に付着した[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が被膜化した着色樹脂粒子の水性樹脂分散体(X2−1)を得た。次いで(X2−1)100部に対して5%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサー(特殊機化製)を使用し、40℃に温調し回転数12,000rpmで10分間混合して、表面に付着した[微粒子分散液W1]由来の微粒子を溶解させて本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X3−1)を得た後、濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、本発明の着色樹脂粒子(C3−1)を得た。
(T−1)を(T−2)に変更する以外、実施例10と同様にして、被膜化された少量の[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が付着した、本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X3−2)、および着色樹脂粒子(C3−2)を得た。
(T−1)を(T−3)に変更する以外、実施例10と同様にして、被膜化された少量の[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が付着した、本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X3−3)、および着色樹脂粒子(C3−3)を得た。
(T−1)を(T−4)に変更する以外、実施例10と同様にして、被膜化された少量の[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が付着した、本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X3−4)、および着色樹脂粒子(C3−4)を得た。
(T−1)を(T−5)に変更する以外、実施例10と同様にして、被膜化された少量の[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が付着した、本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X3−5)、および着色樹脂粒子(C3−5)を得た。
(T−1)を(T−6)に変更する以外、実施例10と同様にして、被膜化された少量の[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が付着した、本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X3−6)、および着色樹脂粒子(C3−6)を得た。
(T−1)を(T−7)に変更する以外、実施例10と同様にして、被膜化された少量の[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が付着した、本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X3−7)、および着色樹脂粒子(C3−7)を得た。
(T−1)10部を(TMB)4.9部および酢酸エチル5.1部に変更する以外、実施例10と同様にして、被膜化された少量の[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が付着した、本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X3−8)、および着色樹脂粒子(C3−8)を得た。
実施例10で作成した水性着色樹脂粒子分散体(X2−1)を濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、本発明の着色樹脂粒子(C2−1)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[ウレタンプレポリマー2]6部、[硬化剤1]0.2部、[ワックス分散液1]27部、および(T−1)10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液1B]を得た。
ビーカー内にイオン交換水97部、[微粒子分散液W1]10.5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、およびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(三洋化成工業製、「エレミノールMON−7」)10部を入れ均一に溶解した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液1B]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去し、表面に付着した[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が被膜化した樹脂粒子の水性樹脂分散体(X2−9)を得た。次いで(X2−9)100部に対して5%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサー(特殊機化製)を使用し、40℃に温調し回転数12,000rpmで10分間混合して、表面に付着した[微粒子分散液W1]由来の微粒子を溶解させて本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X3−9)を得た後、濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、本発明の着色樹脂粒子(C3−9)を得た。
実施例19で作成した(X2−9)を濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、本発明の着色樹脂粒子(C2−2)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液3]60部、[ワックス分散液1]27部、および(T−1)10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液3A]を得た。
ビーカー内にイオン交換水97部、[微粒子分散液W1]10.5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、およびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(三洋化成工業製、「エレミノールMON−7」)10部を入れ均一に溶解した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液3A]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去し、表面に付着した[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が被膜化した樹脂粒子の水性樹脂分散体(X2−10)を得た。次いで(X2−10)100部に対して5%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサー(特殊機化製)を使用し、40℃に温調し回転数12,000rpmで10分間混合して、表面に付着した[微粒子分散液W1]由来の微粒子を溶解させて本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X3−10)を得た後、濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、本発明の着色樹脂粒子(C3−10)を得た。
実施例21で作成した(X2−10)を濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、本発明の着色樹脂粒子(C2−3)を得た。
[微粒子分散液W1]を[微粒子分散液W2]に変更する以外、実施例18と同様にして、被膜化された[微粒子分散液W2]由来の樹脂粒子が付着した、本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X2−11)、および着色樹脂粒子(C2−4)を得た。
[微粒子分散液W1]を[微粒子分散液W3]に変更する以外、実施例18と同様にして、被膜化された[微粒子分散液W3]由来の樹脂粒子が付着した、本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X2−12)、および着色樹脂粒子(C2−5)を得た。
[微粒子分散液W1]を[微粒子分散液W4]に変更する以外、実施例18と同様にして、被膜化された[微粒子分散液W4]由来の樹脂粒子が付着した、本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X2−13)、および着色樹脂粒子(C2−6)を得た。
[微粒子分散液W1]を[微粒子分散液W5]に変更する以外、実施例18と同様にして、被膜化された[微粒子分散液W5]由来の樹脂粒子が付着した、本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X2−14)、および着色樹脂粒子(C2−7)を得た。
[微粒子分散液W1]を[微粒子分散液W6]に変更する以外、実施例18と同様にして、[微粒子分散液W6]由来の樹脂粒子が付着した、本発明の水性着色樹脂粒子分散体(X1−15)、および着色樹脂粒子(C1−1)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液4]48部、[樹脂溶液5]12部、[ワックス分散液1]27部、および(T−8)10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液4A]を得た。
ビーカー内にイオン交換水97部、[微粒子分散液W1]15.4部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、およびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(三洋化成工業製、「エレミノールMON−7」)10部を入れ均一に溶解した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液4A]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去し、表面に付着した[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が被膜化した着色樹脂粒子の水性樹脂分散体(X2−16)を得た。次いで(X2−16)を濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、本発明の着色樹脂粒子(C2−8)を得た。
(T−1)を(T’−1)に変更する以外、実施例10と同様にして、被膜化された少量の[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が付着した、比較用の水性着色樹脂粒子分散体(X3’−1)、および着色樹脂粒子(C’−1)を得た。
(T−1)を(T’−2)に変更する以外、実施例10と同様にして、被膜化された少量の[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が付着した、比較用の水性着色樹脂粒子分散体(X3’−2)、および着色樹脂粒子(C’−2)を得た。
(T−1)を(T’−3)に変更する以外、実施例10と同様にして、被膜化された少量の[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が付着した、比較用の水性着色樹脂粒子分散体(X3’−3)、および着色樹脂粒子(C’−3)を得た。
(T−1)を(T’−4)に変更する以外、実施例10と同様にして、被膜化された少量の[微粒子分散液W1]由来の樹脂粒子が付着した、比較用の水性着色樹脂粒子分散体(X3’−4)、および着色樹脂粒子(C’−4)を得た。
実施例10〜28および比較例5〜8で得た、本発明の着色樹脂粒子(C3−1)〜(C3−10)、(C2−3)〜(C2−8)、(C1−1)、および比較用の着色樹脂粒子(C’−1)〜(C’−4)を水に分散して粒度分布をコールターカウンターで測定した。また、樹脂粒子の平均円形度、帯電特性、耐熱保存性、樹脂の膜の色彩鮮鋭性および表面平滑性を測定した。その結果を表2〜3に示す。
帯電特性、耐熱保存性、樹脂の膜の色彩鮮鋭性、および表面平滑性の測定方法は以下の通りである。
50ccの共栓付ガラス瓶に、樹脂粒子0.5g、鉄粉(日本鉄粉株式会社製「F−150」)10gを精秤し、共栓をして23℃、50%RHの雰囲気下でターブラシェーカミキサー(ウイリー・ア・バショッフェン社製)にセットし、回転数90rpmで2分攪拌する。攪拌後の混合粉体0.2gを目開き20μmステンレス金網がセットされたブローオフ粉体帯電量測定装置(京セラケミカル株式会社製TB−203)に装填し、ブロー圧10KPa,吸引圧5KPaの条件で、残存鉄粉の帯電量を測定し、定法により樹脂粒子の帯電量を算出する。なお、トナー用としてはマイナス帯電量が高いほど帯電特性が優れている。
50℃に温調された乾燥機に樹脂粒子を15時間静置し、ブロッキングの程度により下記の基準で評価した。
○ : ブロッキングが発生しない。
△ : ブロッキングが発生するが、力を加えると容易に分散する。
× : ブロッキングが発生し、力を加えても分散しない。
樹脂粒子にアエロジルR972(日本アエロジル社製)を1.0%添加し、よく混ぜて均一にした後、この粉体を紙面上に0.40〜0.55mg/cm2となるよう均一に載せる(このとき粉体を紙面に載せる方法は、熱定着機を外したプリンターを用いる(上記の重量密度で粉体を均一に載せることができるのであれば他の方法を用いてもよい)。また、同様にして、0.55〜0.70mg/cm2、0.70〜0.85mg/cm2および0.85〜1.00mg/cm2となるよう上記粉体を均一に載せる。この紙を加圧ローラーに定着速度(加熱ローラ周速)213mm/sec、定着圧力(加圧ローラ圧)10kg/cm2の条件で通して形成した膜をX−Rite 938(X−Rite社製)を用いてクロマティネス指数(a*,b*)を求めた(紙の上に載せた粉体量が異なる4種類の膜のうち(a*)2+(b*)2の値が最大となるものを今回求めるクロマティネス指数とした)。クロマティネス指数(a*,b*)は、各測定値の絶対値が大きいほど色彩が鮮やかである。
走査電子顕微鏡(SEM)を用い、着色樹脂粒子(C)表面を1万倍および3万倍拡大した写真にて評価した。
◎ : 表面に全く凹凸がなく、非常に平滑である。
○ : 表面に一部いびつな部位が観られるが、全体的には凹凸がほとんどなく、平滑である。
△ : 表面全体に凹凸があるが、樹脂(a)由来の粒子状物体は確認できない。
× : 表面全体的にひどく凹凸である、または樹脂(a)を含有する粒子が確認できる。
Claims (12)
- アミノ基および/またはイミノ基、1価もしくは2価の芳香族炭化水素基、並びにポ
リエーテル鎖(e1)およびポリエステル鎖(e2)からなる群から選ばれる1種以上の
側鎖(e)を有する ポリウレア樹脂(z) であることを特徴とする樹脂粒子用顔料分
散剤(s)であって、前記ポリウレア樹脂(z)が、下記一般式(1)で示される化合物
(g)と有機ジイソシアネートとを反応させて得られるポリウレア樹脂である樹脂粒子用
顔料分散剤(s)。
H 2 N−(−R 1 −N−) n −R 2 −NH 2
| (1)
Z
[式中、R 1 とR 2 はそれぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖または分岐のアルキレン基
、Zはポリエーテル鎖(e1)またはポリエステル鎖(e2)を表す。nは1〜4の整数である。] - 数平均分子量が500〜700,000である請求項1記載の樹脂粒子用顔料分散剤(
s)。 - 芳香族環の含有量が(s)の重量に基づいて0.5〜60重量%である請求項1また
は2記載の樹脂粒子用顔料分散剤(s)。 - アミン価が1〜200である請求項1〜3のいずれか記載の樹脂粒子用顔料分散剤(
s)。 - 3級アミノ基を含有する ポリウレア樹脂(z) である請求項1〜4のいずれか記
載の樹脂粒子用顔料分散剤(s)。 - 請求項1〜5のいずれか記載の樹脂粒子用顔料分散剤(s)と顔料を含有する顔料分
散体(T)。 - 樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)の水性分散液(W)と、樹脂(b)および有機
溶剤を含有する溶剤分散液(O1)、または、樹脂(b)の前駆体(b0)および有機溶
剤を含有する溶剤分散液(O2)とが混合され、(W)中に(O1)または(O2)が分
散され、(W)中で樹脂(b)を含有する樹脂粒子(B)が形成されることにより得られ
る、(B)の表面に(A)が付着されてなる樹脂粒子(C1)の水性分散体であって、(
O1)または(O2)中に請求項1〜5のいずれか記載の樹脂粒子用顔料分散剤(s)お
よび顔料を含み、樹脂粒子(B)中に(s)で分散された顔料を含むことを特徴とする水
性着色樹脂粒子分散体(X1)。 - (a)が、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂およびビニル樹脂か
ら選ばれる少なくとも1つの樹脂である請求項7記載の水性着色樹脂粒子分散体(X1) - (a)が、40〜270℃の軟化開始温度、20〜250℃のガラス転移温度、60
〜300℃の流出温度、および0〜125℃のガラス転移温度と流出温度の差を有する請
求項7または8記載の水性着色樹脂粒子分散体(X1)。 - 請求項7〜9のいずれか記載の水性着色樹脂粒子分散体(X1)中において、樹脂粒
子(B)に付着された樹脂粒子(A)が、溶剤に溶解される、および/または、溶融され
ることにより、(B)で構成されるコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層
(P)が形成されて得られる樹脂粒子(C2)を含有する水性着色樹脂粒子分散体(X2
)。 - 請求項7〜9のいずれか記載の水性着色樹脂粒子分散体(X1)中または請求項10
記載の水性着色樹脂粒子分散体(X2)中において、表面の樹脂粒子(A)またはシェル
層(P)の少なくとも一部が分離除去および/または溶解除去されて得られる樹脂粒子(
C3)を含有する水性着色樹脂粒子分散体(X3)。 - 請求項7〜11のいずれか記載の水性着色樹脂粒子分散体から水性媒体が除去されて
なる着色樹脂粒子。
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