JP6213104B2 - 液体現像剤セット - Google Patents

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Description

本発明は、液体現像剤セットに関する。
液体現像剤(湿式現像剤ともいう)は、乾式現像剤に比べ、トナー粒子を2μm以下という小粒径のものにすることが可能である。このため、液体現像剤は、乾式現像剤に比し、記録媒体上の付着量を大幅に低減することができるが、低付着量でも所望の画像濃度を得るためにトナー粒子中の着色剤の含有量は乾式現像剤中の含有量よりも高くなる。
また、液体現像剤がブラック色の場合、高画質化の要求から高濃度のブラック画像を得るために他の色の液体現像剤に比し着色剤の含有量を高める必要があり、トナー粒子中の着色剤の含有量はより高くなる傾向にある。このようなブラック色用の着色剤としては、一般にカーボンブラックが用いられている。
なお、このような液体現像剤に含まれるトナー粒子は、モノマーを種々の方法で重合しながら造粒する造粒法や、一旦重合体を得た後にこれを粉砕することにより微粒化する粉砕法により製造される。これらのうち、造粒法には、たとえば樹脂をコア/シェル型の構造とするもの等が知られている(特許文献1)。
特開2009−096994号公報
液体現像剤のトナー粒子に含まれる樹脂をコア/シェル型の構造として造粒法で得る場合、着色剤の含有量を高くすると、着色剤のフィラー効果により造粒後のトナー粒子の形状が歪になりやすい。恐らく着色剤がトナー粒子の造粒性を阻害したり、粉砕時の粉砕の起点となるためであると推測される。そして、本発明者の研究によれば、トナー粒子の形状が歪になると、液体現像剤の粘度が上昇する傾向を示すことが判明した。
すなわち、液体現像剤の粘度は、トナー粒子を分散させる絶縁性液体(キャリア液ともいう)の種類およびトナー粒子の含有量が同じ場合には、トナー粒子の粒径分布およびトナー粒子の形状に密接に関係し、とりわけトナー粒子の形状は液体現像剤の粘度に大きく影響し、トナー粒子の形状が歪になると、液体現像剤の粘度は高くなる。
上述の通り、ブラック色用の液体現像剤は、着色剤の含有量が他の色の液体現像剤よりも高いため、着色剤のフィラー効果によりトナー粒子の形状が歪になりやすく、以ってブラック色用の液体現像剤の粘度は他の色の液体現像剤の粘度よりも高くなる。このため、画像形成装置においてブラック色用の液体現像剤と他の色用の液体現像剤とをセットで用いる場合、それぞれの粘度の差に基づいて、感光体等の各種ローラーの表面における液体現像剤による薄層の形成状態や搬送状態に差異が生じるという問題があり、それにより所望の画像が得られない場合があった。
一方、液体現像剤のトナー粒子を粉砕法で得る場合においても、造粒法で得る場合と同様に、着色剤の含有量を高くするとフィラー効果が発現し、微粒化後のトナー粒子の形状が歪になることが分かった。したがって、このように粉砕法によりトナー粒子を製造する場合においても、着色剤の含有量が高くなるブラック色用の液体現像剤において粘度が高くなるとういう問題があった。
本発明は、上記のような問題に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、ブラック色用の液体現像剤と他の色用の液体現像剤との間で粘度の差異を低減させることにより、画像形成装置においてこのように複数の液体現像剤をセットで用いても不都合が生じることがない液体現像剤セットを提供することにある。
すなわち、本発明の液体現像剤セットは、絶縁性液体と第1トナー粒子とを含む第1液体現像剤と、絶縁性液体と第2トナー粒子とを含む第2液体現像剤と、を含み、該第1トナー粒子は、カーボンブラックと第1樹脂とを含み、該第2トナー粒子は、カーボンブラックを含まず、カーボンブラック以外の着色剤と第2樹脂とを含み、該第1樹脂および該第2樹脂は、それぞれ、炭素数8〜30の炭化水素基である炭化水素長鎖を含み、該第1トナー粒子中に占める該炭化水素長鎖の質量比は、該第2トナー粒子中に占める該炭化水素長鎖の質量比より大きいことを特徴とする。
ここで、該第1樹脂および該第2樹脂は、それぞれ、ビニル樹脂を含み、該炭化水素長鎖は、該ビニル樹脂の側鎖中に存在することが好ましい。
また、該第1樹脂は、第1コア樹脂と第1シェル樹脂とからなるコア/シェル型の構造を有し、該第1コア樹脂は、該カーボンブラックを含み、該第1シェル樹脂は、該炭化水素長鎖を含み、該第1コア樹脂の質量をC1とし、該第1シェル樹脂の質量をS1とする場合、比C1:S1は、99:1〜30:70の範囲にあり、該第2樹脂は、第2コア樹脂と第2シェル樹脂とからなるコア/シェル型の構造を有し、該第2コア樹脂は、該カーボンブラック以外の着色剤を含み、該第2シェル樹脂は、該炭化水素長鎖を含み、該第2コア樹脂の質量をC2とし、該第2シェル樹脂の質量をS2とする場合、比C2:S2は、99:1〜30:70の範囲にあることが好ましい。
また、該第1シェル樹脂中に占める該炭化水素長鎖の質量比は、該第2シェル樹脂中に占める該炭化水素長鎖の質量比より大きいことが好ましく、該液体現像剤セットは、1種または2種以上の該第2液体現像剤を含むことが好ましい。
本発明の液体現像剤セットは、上記の構成を有することにより、カーボンブラックを含む液体現像剤とカーボンブラックを含まない液体現像剤との間で粘度の差異を低減させることにより、画像形成装置においてこのように複数の液体現像剤をセットで用いても不都合が生じることがない液体現像剤セットを提供することにある。
画像形成装置の概略概念図である。
以下、本発明に係わる実施の形態について、さらに詳細に説明する。
<液体現像剤セット>
本実施の形態の液体現像剤セットは、絶縁性液体と第1トナー粒子とを含む第1液体現像剤と、絶縁性液体と第2トナー粒子とを含む第2液体現像剤と、を含み、該第1トナー粒子は、カーボンブラックと第1樹脂とを含み、該第2トナー粒子は、カーボンブラックを含まず、カーボンブラック以外の着色剤と第2樹脂とを含み、該第1樹脂および該第2樹脂は、それぞれ、炭素数8〜30の炭化水素基である炭化水素長鎖を含み、該第1トナー粒子中に占める該炭化水素長鎖の質量比は、該第2トナー粒子中に占める該炭化水素長鎖の質量比より大きいことを特徴とする。
ここで、炭化水素長鎖とは、炭素数8〜30の炭化水素基である。該炭化水素基としては、直鎖状のもの(たとえばオクチル基)であってもよいし、分岐状(分枝状ともいうが本願では分岐および分枝をまとめて「分岐」と表現する場合があるものとする)のもの(たとえばイソオクチル基)であってもよく、また、一部または全部が環化していてもよい。また、該炭化水素基は、炭素−炭素結合を主鎖とし炭素と水素とにより構成される限り、水素の一部が他の置換基(たとえばハロゲン)によって置換されていてもよく、このような構成を有する限り、1価(たとえばアルキル基)または2価以上(たとえばアルキレン基)の価数を有することができる(なお、炭素および水素以外の元素を含む場合はその他の元素の質量は含まないものとする)。また、該炭化水素基は、炭素および水素以外の他の元素と結合することにより、化学命名法的に他の名称で呼ばれる基(たとえばアルコキシ基)の一部となっているものも含まれる。また、該炭化水素基は、炭素−炭素間の結合に一部二重結合が含まれていてもよい(たとえばオレイル基)。
このような炭化水素長鎖としては、たとえば、一般式「Cn2n+1」(nは8以上30以下の整数)で表わされる直鎖アルキル基または分岐アルキル基を挙げることができる。
このような炭化水素長鎖は、液体現像剤を構成する絶縁性液体との親和性が強く、以ってカーボンブラックを高濃度に含みそのフィラー効果により形状が歪化した第1トナー粒子を構成する第1樹脂において、この炭化水素長鎖の含有量を高くすることにより、第1トナー粒子と絶縁性液体との親和性を向上させ、第1液体現像剤の粘度の上昇を防止したものである。
すなわち、第1トナー粒子中に占める炭化水素長鎖の質量比を、第2トナー粒子中に占める炭化水素長鎖の質量比より大きくすることにより、歪化の度合いが高い第1トナー粒子を含む第1液体現像剤の粘度の上昇を防止し、以って、第1液体現像剤および第2液体現像剤間の粘度差を減少させることに成功したものである。液体現像剤の粘度を低下させるためには、通常、トナー分散剤の添加が想定されるが、トナー分散剤を多量に添加すると液体現像剤自体の絶縁性が低下し、画像形成時の現像や転写といったトナー粒子の静電的移動の移動効率が低下したり画像ムラを引き起こすという問題があったところ、本実施の形態の液体現像剤は、このような問題をも抜本的に解決したものである。
なお、第1トナー粒子中に占める炭化水素長鎖の質量比を、第2トナー粒子中に占める炭化水素長鎖の質量比より大きくする限り、各質量比の範囲は特に制限されることはない。通常、そのような質量比は0.5%以上30%以下の範囲とすることができ、2%以上10%以下の範囲とすることがより好ましい。また、第1トナー粒子中に占める炭化水素長鎖の質量比は、第2トナー粒子中に占める炭化水素長鎖の質量比の、1.02〜5倍、より好ましくは1.1〜2倍とすることが好適である。第1トナー粒子と第2トナー粒子間の炭化水素長鎖の質量比の差が小さすぎると、本件の粘度差を減少させる効果が少なくなるためであり、また質量比の差が大きすぎると、粘度差が逆転すること(第1液体現像剤の粘度が第2液体現像剤の粘度よりも低くなること)があるためである。
ここで、トナー粒子中に占める炭化水素長鎖の質量比とは、炭化水素長鎖の総質量をトナー粒子の総質量で除したものである。このような質量比は、各トナー粒子を製造する際の原料の質量比を調整することにより設定することができるが、液体現像剤が調製された後に質量比を求める場合は、熱分解−ガスクロマトグラフ/質量分析(P−GC/MS)(商品名:「PY-2020iD」、フロンティアラボ社製)を接続したGC/MS装置(商品名:「GCMS-QP2010」、島津社製)を用いて、第1トナー粒子の総質量とそれに含まれる炭化水素長鎖の総質量および第2トナー粒子の総質量とそれに含まれる炭化水素長鎖の総質量を求め、それぞれについて後者の総質量を前者の総質量で除することにより求めることができる。
なお、かかる質量比は、第1トナー粒子と第2トナー粒子とが、同種の製造方法により製造されたものについて比較することが好ましい。すなわち、第1トナー粒子(第1液体現像剤)が造粒法で製造されている場合は、造粒法で製造された第2トナー粒子(第2液体現像剤)との間でその質量比を比較することが好ましく、第1トナー粒子(第1液体現像剤)が粉砕法で製造されている場合は、粉砕法で製造された第2トナー粒子(第2液体現像剤)との間でその質量比を比較することが好ましい。トナー粒子は、製造方法によって形状が変わりやすく、その歪化の程度も異なるためである。よって、より好ましくは、第1トナー粒子および第2トナー粒子ともに、コア/シェル型の構造を有するように造粒法によって製造されているもの同士を含む液体現像剤セットで比較することが好適である。
また、このような炭化水素長鎖は、上記のような作用を有するものであるため、ビニル樹脂の側鎖中に存在することが好ましい。当該作用が発現しやすくなるためである。すなわち、上記第1樹脂および上記第2樹脂は、それぞれ、ビニル樹脂を含み、該炭化水素長鎖は、そのビニル樹脂の側鎖中に存在することが好ましい。ここで、ビニル樹脂の側鎖とは、ビニル基の重合により連なった炭素−炭素結合の主鎖から枝分かれしている部位(換言すれば主鎖に含まれない部位)であり、たとえばビニル樹脂がアクリル樹脂の場合、アクリル樹脂の構成単位であるアクリル酸エステルのエステル基部分をいう。また、ビニル樹脂とは、アクリル樹脂をはじめ、重合性二重結合(ビニル基(CH2=CH−)またはビニリデン基(CH2=C=))を有するモノマーを重合して得られる樹脂(ポリマー)をいう。
なお、液体現像剤セットとは、トナー粒子がカーボンブラックを含むか否かで互いに区別される第1液体現像剤と第2液体現像剤とを含むものであり、一つの画像形成装置中に装填されて用いられるものである。このような第1液体現像剤と第2液体現像剤とは、該画像形成装置中において画像形成工程に使用されるまでは各別個の保管手段(たとえばカートリッジ)中に保管されていることが好ましい。
このような画像形成装置としては、たとえば複写機、プリンタ、デジタル印刷機、簡易印刷機等の電子写真方式の画像形成装置を挙げることができる。そして、液体現像剤セットは、このような画像形成装置において、たとえば電子写真用液体現像剤、塗料、静電記録用液体現像剤、インクジェットプリンタ用油性インク、電子ペーパー用インク等として用いられる。
また、このような液体現像剤セットは、1種または2種以上の第2液体現像剤を含むことができる。上記のような画像形成装置においてカラー画像を得る場合、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー等の複数の液体現像剤が用いられ、このうち、本実施の形態の第1液体現像剤は、着色剤としてカーボンブラックを含むため、通常、ブラック色用の液体現像剤となる。これに対し、第2液体現像剤は、カーボンブラックを含まず、カーボンブラック以外の着色剤を含むため、通常、シアン、マゼンタ、またはイエローのうちのいずれか1以上の色用の液体現像剤となる。すなわち、本実施の形態の液体現像剤セットは、このように2種以上の第2液体現像剤を含み得るものであり、この場合、個々の第2液体現像剤は互いに異なった着色剤を含んだものとなる。
ただし、本実施の形態の液体現像剤セットは、上記のように第1液体現像剤と1以上の第2液体現像剤とを含む限り、第3の液体現像剤(たとえば第1トナー粒子中に占める炭化水素長鎖の質量比よりもさらに高い炭化水素長鎖の質量比を有するトナー粒子を含む液体現像剤)の併用を排除するものではない。
<液体現像剤>
本実施の形態の液体現像剤セットに含まれる第1液体現像剤は、絶縁性液体と第1トナー粒子とを含み、第2液体現像剤は、絶縁性液体と第2トナー粒子とを含む。
ここで、各液体現像剤に含まれる各トナー粒子の含有率は、第1液体現像剤および第2液体現像剤間で特に差異はなく、トナー粒子の定着性と液体現像剤の耐熱安定性の観点から、10〜50質量%が好ましく、より好ましくは15〜45質量%であり、さらに好ましくは20〜40質量%である。
なお、本実施の形態の各液体現像剤は、上記の必須2成分以外の他の成分としてのトナー分散剤を用いることなく各トナー粒子が自己分散しているものとすることができる。
<トナー粒子>
本実施の形態の第1トナー粒子は、カーボンブラックと第1樹脂とを含み、第2トナー粒子は、カーボンブラックを含まず、カーボンブラック以外の着色剤と第2樹脂とを含む。第1および第2トナー粒子は、それぞれ、上記した成分を含む限り、他の任意の成分を含むことができる。他の成分としては、たとえば顔料分散剤、ワックス、荷電制御剤、充填剤、帯電防止剤、離型剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、耐熱安定剤、難燃剤等を含むことができる。
第1および第2トナー粒子は、それぞれ0.5μm以上5.0μm以下の平均粒径を有することが好ましい。なお、この平均粒径は、体積分布のメジアン径(D50)を示し、各種の粒度分布測定装置を用いて求めることができる。
上記の平均粒径は、従来用いられていた乾式現像剤(粉体状現像剤)のトナー粒子の粒径に比べて小さく、本実施の形態の特徴の一つとなるものである。上記の平均粒径が0.5μm未満になると、粒子径が小さくなり過ぎて電界での移動性が低下し、現像性が低下する場合がある。上記の平均粒径が5.0μmを超えると、均一性が低下し、画質が低下する場合がある。より好ましい平均粒径は、0.5μm以上3.0μm以下である。
また、第1トナー粒子中におけるカーボンブラックの含有量は、5質量%以上40質量%以下とすることが好ましく、10質量%以上30質量%以下とすることがより好ましい。含有量が5質量%未満であると、低付着量で高発色の印刷ライクな画像を得ることが難しくなる場合がある。また、含有量が40質量%を超えると、カーボンブラックの導電性が高いことからトナー粒子の絶縁性が低くなり、転写効率の低下や画像品質の低下を及ぼす場合がある。
また、第1トナー粒子および第2トナー粒子中における着色剤の総含有量は、5質量%以上50質量%以下とすることが好ましく、10質量%以上40質量%以下とすることがより好ましい。総含有量が5質量%未満であると、低付着量で高発色の印刷ライクな画像を得ることが難しくなる場合がある。また、総含有量が50質量%を超えると、樹脂の比率が少なくなることから定着強度が十分に得られない場合がある。
<樹脂>
本実施の形態の第1樹脂および第2樹脂は、それぞれ、炭素数8〜30の炭化水素基である炭化水素長鎖を含み、その炭化水素長鎖の質量比が上記のような関係を満たす限り、従来公知の樹脂を特に限定することなく使用することができる。また、第1樹脂および第2樹脂は、炭化水素長鎖の質量比が上記のような関係を満たす限り、化学構造的に同種の樹脂であってもよいし、異種の樹脂であってもよい。しかしながら、炭化水素長鎖の作用により液体現像剤の粘度を調整するという観点からは、より制御の簡単な同種の樹脂を用いることが好ましい。
この点、第1樹脂および第2樹脂は、それぞれ、ビニル樹脂を含み、炭化水素長鎖がビニル樹脂の側鎖中に存在することが好ましい。炭化水素長鎖の含有量を比較的簡単に制御できるとともに、トナー粒子表面に存在する炭化水素長鎖が絶縁性液体との間で相互作用を発揮しやすくなるためである。
また、本実施の形態の第1樹脂は、第1コア樹脂と第1シェル樹脂とからなるコア/シェル型の構造を有し、第1コア樹脂は、カーボンブラックを含み、第1シェル樹脂は、炭化水素長鎖を含み、第1コア樹脂の質量をC1とし、第1シェル樹脂の質量をS1とする場合、比C1:S1は、99:1〜30:70の範囲にあり、また第2樹脂は、第2コア樹脂と第2シェル樹脂とからなるコア/シェル型の構造を有し、第2コア樹脂は、カーボンブラック以外の着色剤を含み、第2シェル樹脂は、炭化水素長鎖を含み、第2コア樹脂の質量をC2とし、第2シェル樹脂の質量をS2とする場合、比C2:S2は、99:1〜30:70の範囲にあることが好ましい。そして、この場合、第1シェル樹脂中に占める炭化水素長鎖の質量比は、第2シェル樹脂中に占める炭化水素長鎖の質量比より大きいことが好ましい。
なお、ここでいうコア/シェル型の構造とは、コア樹脂の表面の全体または一部をシェル樹脂が覆うような構造を示す。上記比C1:S1は、より好ましくは、97:3〜65:35であり、上記比C2:S2は、より好ましくは、97:3〜65:35である。上記比C1:S1および比C2:S2が99:1〜30:70の範囲を外れると、粒径の均一性が低下したり、保管時の分散安定性が低下する場合がある。
なお、樹脂がこのようにコア/シェル型の構造を有する場合は、トナー粒子(第1トナー粒子および第2トナー粒子)自体が、それぞれコア/シェル型の構造を有したものとなる。
このように樹脂をコア/シェル型の構造とし、シェル樹脂が炭化水素長鎖を含むことにより、炭化水素長鎖がトナー粒子表面に存在することとなり、絶縁性液体との親和性により液体現像剤の粘度を低下させるという効果を示しやすくなる。この点、シェル樹脂がビニル樹脂であることが特に好ましい。
また、第1シェル樹脂中に占める炭化水素長鎖の質量比を、第2シェル樹脂中に占める炭化水素長鎖の質量比より大きくすることにより、平均粒径を小径化することなく第1液体現像剤の粘度を効果的に低減させることができるため好ましい。これに対し、第1シェル樹脂中の炭化水素長鎖の質量比と第2シェル樹脂中の炭化水素長鎖の質量比とを等しくし、第1シェル樹脂の使用量を第2シェル樹脂の使用量よりも大きくした場合は、第1トナー粒子の平均粒径が小径化し、所望される粘度低下が十分に発揮されない場合がある。したがって、第1シェル樹脂中に占める炭化水素長鎖の質量比を、第2シェル樹脂中に占める炭化水素長鎖の質量比より大きくすることは、極めて有利である。
なお、第1シェル樹脂中に占める炭化水素長鎖の質量比は、特に限定されるものではないが、20〜80%、より好ましくは30〜70%であり、第2シェル樹脂中に占める炭化水素長鎖の質量比も、特に限定されるものではないが、20〜80%、より好ましくは30〜70%である。20%未満もしくは80%を超えると、造粒性が悪化するおそれがある。また、第1シェル樹脂中に占める炭化水素長鎖の質量比は、第2シェル樹脂中に占める炭化水素長鎖の質量比の、1.02〜5倍、より好ましくは1.1〜2倍とすることが好適である。両者間の炭化水素長鎖の質量比の差が小さすぎると、本件の粘度差を減少させる効果が少なくなるためであり、また質量比の差が大きすぎると、粘度差が逆転すること(第1液体現像剤の粘度が第2液体現像剤の粘度よりも低くなること)があるためである。
なお、第1樹脂および第2樹脂の具体例は、後述のトナー粒子の製造方法の項でさらに詳述する。
<着色剤>
本実施の形態の第1トナー粒子は、着色剤としてカーボンブラックを含む。第1トナー粒子は、カーボンブラックを含む限り、他の着色剤を含んでいてもよい。このような他の着色剤としては、後述の第2トナー粒子に含まれる着色剤を挙げることができる。
本実施の形態の第2トナー粒子は、カーボンブラックを含まず、カーボンブラック以外の着色剤を含む。
このような着色剤は、トナー粒子中において、樹脂中に分散されて存在する。すなわち、第1トナー粒子中においては、カーボンブラックは、第1樹脂中に分散されて存在し、第2トナー粒子中においては、着色剤は第2樹脂中に分散されて存在する。
また、第1樹脂が第1コア樹脂と第1シェル樹脂とからなるコア/シェル型の構造を有する場合、カーボンブラックは第1コア樹脂に含まれることが好ましいが、第1シェル樹脂に含まれていてもよい。また、第2樹脂が第2コア樹脂と第2シェル樹脂とからなるコア/シェル型の構造を有する場合、着色剤は第2コア樹脂に含まれることが好ましいが、第2シェル樹脂に含まれていてもよい。また、前述のように各トナー粒子が他の成分をさらに含む場合、他の成分は各コア樹脂に含まれていてもよいし、各シェル樹脂に含まれていてもよい。
本実施の形態の着色剤の粒径は、0.3μm以下であることが好ましい。着色剤の粒径が0.3μmを超えると分散性が低下し、また光沢度も低下するため所望の色目を実現できなくなる場合がある。なお、このような着色剤は、大別すると顔料と染料とが含まれるが、染料を用いると絶縁性液体に色が移って背景部に色が着いたり、形成した画像の耐光性が低い等の問題があるため、顔料を用いることが好ましい。しかしながら、着色剤として染料が含まれていても、本発明の範囲を逸脱するものではない。以下、着色剤として用いられる顔料について説明する。
まず、このような顔料としては、従来公知の顔料を特に限定することなく使用することができるが、コスト、耐光性、着色性等の観点から、たとえば以下の顔料を使用することが好ましい。なお、色彩構成上、これらの顔料は、通常ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料に分類され、基本的にブラック以外の色彩(カラー画像)はイエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料の減法混色により調色される。
第1トナー粒子に含まれるカーボンブラックは、炭素を主成分とする黒色微粒子の総称であり、化学的には炭素の単体として分類されることもあるが、周知の通り各種の官能基を含み得るものであり、上記の分類ではブラック顔料に属するものである。このようなカーボンブラックは、その種類は特に限定されないが、たとえばサーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、アニリンブラック、バイオマス由来のカーボンブラック等を挙げることができる。
第2トナー粒子に含まれるカーボンブラック以外の着色剤としては、まずブラック顔料として、例えばマグネタイト、フェライト等の磁性粉、紫黒色染料であるアジン系化合物であるニグロシン(たとえばC.I.ソルベントブラック7またはC.I.ソルベントブラック5)等を挙げることができる。
また、マゼンタ顔料としては、たとえばC.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等を挙げることができる。
また、イエロー顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185等を挙げることができる。
また、シアン顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66、C.I.ピグメントグリーン7等を挙げることができる。
なお、第2トナー粒子に含まれる着色剤は、必要に応じて上記に例示したものを各単独で、もしくは2つ以上を併用して含むことができる。また、前述の通り、第1トナー粒子も、必要に応じて上記に例示したものを各単独で、もしくは2つ以上を併用して含むことができる。
<顔料分散剤>
第1トナー粒子および第2トナー粒子は、それぞれ顔料分散剤を含むことができる。顔料分散剤は、各トナー粒子中に着色剤(顔料)を均一に分散させる作用を有するものであり、塩基性分散剤を使用することが好ましい。ここで、塩基性分散剤とは、以下に定義されるものをいう。すなわち、顔料分散剤0.5gと蒸留水20mlとをガラス製スクリュー管に入れ、それをペイントシェーカーを用いて30分間振り混ぜた後、ろ過することにより得られたろ液のpHをpHメータ(商品名:「D−51」、堀場製作所社製)を用いて測定し、そのpHが7より大きい場合を塩基性分散剤とする。なお、そのpHが7より小さい場合は、酸性分散剤と呼ぶものとする。
このような塩基性分散剤は、その種類は特に限定されない。たとえば、分散剤の分子内にアミン基、アミノ基、アミド基、ピロリドン基、イミン基、イミノ基、ウレタン基、四級アンモニウム基、アンモニウム基、ピリジノ基、ピリジウム基、イミダゾリノ基、およびイミダゾリウム基等の官能基を有する化合物(分散剤)を挙げることができる。なお分散剤とは、通常、分子中に親水性の部分と疎水性の部分とを有するいわゆる界面活性剤が該当するが、上記の通り着色剤(顔料)を分散させる作用を有する限り、種々の化合物を用いることができる。
このような塩基性分散剤の市販品としては、たとえば味の素ファインテクノ社製の「アジスパーPB−821」(商品名)、「アジスパーPB−822」(商品名)、「アジスパーPB−881」(商品名)や日本ルーブリゾール社製の「ソルスパーズ28000」(商品名)、「ソルスパーズ32000」(商品名)、「ソルスパーズ32500」(商品名)、「ソルスパーズ35100」(商品名)、「ソルスパーズ37500」(商品名)等を挙げることができる。
また、顔料分散剤としては、絶縁性液体(キャリア液)に溶解しないものを選択することがより好ましい。その理由から味の素ファインテクノ社製の「アジスパーPB−821」(商品名)、「アジスパーPB−822」(商品名)、「アジスパーPB−881」(商品名)がより好ましい。
このような顔料分散剤の添加量は、着色剤(顔料)に対して、1〜100質量%添加することが好ましい。より好ましくは、1〜40質量%である。1質量%未満では、着色剤(顔料)の分散性が不十分となる場合があり、必要なID(画像濃度)が達成できないとともに、定着強度が低下する場合がある。また100質量%を超えると、顔料分散に対する必要量以上の分散剤が添加されることになり、余剰の分散剤が絶縁性液体中へ溶解する場合があり、トナー粒子の荷電性や定着強度に悪影響を及ぼす場合がある。
このような顔料分散剤は、1種単独でまたは2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
<絶縁性液体>
第1液体現像剤および第2液体現像剤は、それぞれ絶縁性液体(キャリア液)を含む。両者に含まれる絶縁性液体は、同一であってもよいし、異なっていてもよいが、粘度制御の観点から同一であることが好ましい。このような絶縁性液体は、静電潜像を乱さない程度の抵抗値(1011〜1016Ω・cm程度)のものであれば良い。さらに、臭気、毒性が低い溶媒が好ましい。一般的に、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ポリシロキサン等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。特に、臭気、無害性、コストの点から、ノルマルパラフィン系溶媒、イソパラフィン系溶媒が好ましい。具体的には、モレスコホワイト(商品名、松村石油研究所社製)、アイソパー(商品名、エクソンモービル社製)、シェルゾール(商品名、シェル石油化学社製)、IPソルベント1620、IPソルベント2028、IPソルベント2835(いずれも商品名、出光興産社製)等を挙げることができる。これらの絶縁性液体は、1種単独で、または2種以上のものを組合わせて用いることができる。
<製造方法>
本実施の形態の第1トナー粒子および第2トナー粒子は、それぞれ、たとえば造粒法、粉砕法等の従来公知の技法に基づいて製造することができる。第1トナー粒子および第2トナー粒子は、液体現像剤の粘度等の諸特性を制御することがより容易となるように、同一の製造方法により製造されていることが好ましい。
ここで、粉砕法とは、予め樹脂と顔料等の着色剤とを溶融混練し、粉砕する方法である。かかる粉砕は乾式状態や絶縁性液体中での湿式状態で行なうことができる。
また、造粒法には、トナー粒子の形成機構の違いから、懸濁重合法、乳化重合法、微粒子凝集法、樹脂溶液に貧溶媒を添加し析出する法、スプレードライ法等や、2種類の異なる樹脂によりトナー粒子の樹脂の構成をコア/シェル型の構造とするような製造方法も含まれる。
このような第1トナー粒子および第2トナー粒子の製造方法は特に限定されないが、粉砕法よりも造粒法を採用することが好ましい。これは、粉砕法は乾式状態でも湿式状態でもトナー粒子の形状が歪になりやすく、粒径分布も制御し難いため、粘度が制御しにくくなるのに対して、造粒法によれば、比較的粒子が球形に近く、粒径分布もシャープになり、粘度を容易に制御できるためである。
また、造粒法の中でも、トナー粒子の樹脂の構成をコア/シェル型の構造とするような製造方法が好ましい。この方法によれば、コア樹脂の表面の全面または一部をシェル樹脂が覆う構造のトナー粒子となる為、シェル樹脂に炭化水素長鎖を含めることにより、絶縁性液体と親和性の高い炭化水素長鎖がトナー粒子表面に存在することとなるので、粘度調整効果が高くなる為である。なお、この場合、炭化水素長鎖をシェル樹脂に導入する手段としては、側鎖に炭化水素長鎖を有したビニルモノマーを重合したり、ビニル以外であってもグラフト基として炭化水素長鎖を導入する等の手段がある。
以下、第1トナー粒子および第2トナー粒子の製造方法をさらに詳細に説明するが、第1トナー粒子および第2トナー粒子で共通する部分は、単にトナー粒子と表現するものとする。また同様に、特に断らない限り、第1樹脂および第2樹脂は、単に樹脂と表現し、第1コア樹脂および第2コア樹脂は、単にコア樹脂と表現し、第1シェル樹脂および第2シェル樹脂は、単にシェル樹脂と表現するものとする。
なお、液体現像剤は、以下のような方法で製造したトナー粒子を絶縁性液体中に分散させることにより得られるが、トナー粒子が絶縁性液体中で製造される場合は、それをそのまま液体現像剤とすることもできる。
<コア/シェル型の構造を有するトナー粒子の製造方法>
本実施の形態のコア/シェル型の構造を有するトナー粒子とは、以下のようなものをいう。すなわち、トナー粒子(C)が絶縁性液体(L)に分散されてなり、トナー粒子(C)は、シェル樹脂(a)を含むシェル粒子(A)がコア樹脂(b)を含むコア粒子(B)の表面に付着または被覆されてなるコア/シェル型の構造を有する。なお、着色剤および他の任意成分は、シェル樹脂(a)および/またはコア樹脂(b)に含めることができ、好ましくはコア樹脂(b)に含めることが好適である。
以下、コア/シェル型の構造を有するトナー粒子の製造方法について詳述する。なお、以下の説明において、便宜上、コア/シェル型トナー粒子をトナー粒子(C)、トナー粒子(C)を含む液体現像剤を液体現像剤(X)と記すことがある。
<シェル樹脂(a)>
本実施の形態におけるシェル樹脂(a)は、熱可塑性樹脂であっても良いし、熱硬化性樹脂であっても良い。シェル樹脂(a)としては、たとえば、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、および、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。なお、シェル樹脂(a)として、上記に列挙された樹脂の2種以上を併用してもよい。
本実施の形態に係るトナー粒子が得られやすいという観点では、シェル樹脂(a)として、好ましくは、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、および、エポキシ樹脂の少なくとも1つを用いることが好ましく、より好ましくはビニル樹脂を用いることが好適である。
<ビニル樹脂>
ビニル樹脂は、重合性二重結合を有する単量体が単独重合されて得られた単独重合体(ビニルモノマーに由来する結合ユニットを含む単独重合体)であっても良いし、重合性二重結合を有する二種以上の単量体が共重合されて得られた共重合体(ビニルモノマーに由来する結合ユニットを含む共重合体)であっても良いし、重合性二重結合を有する単量体と分子鎖(k)を有する重合性二重結合を有する単量体(m)とが重合されたものであっても良く、特に好ましくは重合性二重結合を有する単量体と分子鎖(k)を有する重合性二重結合を有する単量体(m)とが重合されたものである。重合性二重結合を有する単量体としては、たとえば、下記(1)〜(9)が挙げられる。なお、下記のうち、炭素数8〜30の炭化水素基が含まれる場合は、それが炭化水素長鎖となる。
(1) 重合性二重結合を有する炭化水素
重合性二重結合を有する炭化水素は、たとえば、下記(1−1)で示す重合性二重結合を有する脂肪族炭化水素であることが好ましい。
(1−1) 重合性二重結合を有する脂肪族炭化水素
重合性二重結合を有する脂肪族炭化水素は、たとえば、下記(1−1−1)で示す重合性二重結合を有する鎖状炭化水素、または、下記(1−1−2)で示す重合性二重結合を有する環状炭化水素などであることが好ましい。
(1−1−1) 重合性二重結合を有する鎖状炭化水素
重合性二重結合を有する鎖状炭化水素としては、たとえば、炭素数が2〜30のアルケン(たとえば、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセンまたはオクタデセンなど);炭素数が4〜30のアルカジエン(たとえば、ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエンまたは1,7−オクタジエンなど)などが挙げられる。
(1−1−2) 重合性二重結合を有する環状炭化水素
重合性二重結合を有する環状炭化水素としては、たとえば、炭素数が6〜30のモノまたはジシクロアルケン(たとえば、シクロヘキセン、ビニルシクロヘキセンまたはエチリデンビシクロヘプテンなど);炭素数が5〜30のモノまたはジシクロアルカジエン(たとえば、モノシクロペンタジエンまたはジシクロペンタジエンなど)などが挙げられる。
(2)カルボキシル基と重合性二重結合を有する単量体およびそれらの塩
カルボキシル基と重合性二重結合を有する単量体としては、たとえば、炭素数が3〜15の不飽和モノカルボン酸[たとえば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸または桂皮酸など];炭素数が3〜30の不飽和ジカルボン酸(無水物)[たとえば、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(無水)シトラコン酸またはメサコン酸など];炭素数が3〜10の不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数が1〜10)エステル(たとえば、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノデシルエステル、フマル酸モノエチルエステル、イタコン酸モノブチルエステルまたはシトラコン酸モノデシルエステルなど)などが挙げられる。本明細書では、「(メタ)アクリル」は、アクリルおよび/またはメタクリルを意味する。
上記単量体の塩としては、たとえば、アルカリ金属塩(たとえば、ナトリウム塩またはカリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(たとえば、カルシウム塩またはマグネシウム塩など)、アンモニウム塩、アミン塩、および、4級アンモニウム塩などが挙げられる。
アミン塩としては、アミン化合物であれば特に限定されず、たとえば、1級アミン塩(たとえば、エチルアミン塩、ブチルアミン塩またはオクチルアミン塩など);2級アミン塩(たとえば、ジエチルアミン塩またはジブチルアミン塩など);3級アミン塩(たとえば、トリエチルアミン塩またはトリブチルアミン塩など)などが挙げられる。
4級アンモニウム塩としては、たとえば、テトラエチルアンモニウム塩、トリエチルラウリルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩およびトリブチルラウリルアンモニウム塩などが挙げられる。
カルボキシル基と重合性二重結合を有する単量体の塩としては、たとえば、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、マレイン酸モノナトリウム、マレイン酸ジナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリウム、マレイン酸モノカリウム、アクリル酸リチウム、アクリル酸セシウム、アクリル酸アンモニウム、アクリル酸カルシウムおよびアクリル酸アルミニウムなどが挙げられる。
(3) スルホ基と重合性二重結合を有する単量体およびそれらの塩
(4) ホスホノ基と重合性二重結合を有する単量体およびその塩
(5) ヒドロキシル基と重合性二重結合を有する単量体
(6) 重合性二重結合を有する含窒素単量体
重合性二重結合を有する含窒素単量体としては、たとえば、下記(6−1)〜(6−4)で示す単量体が挙げられる。
(6−1) アミノ基と重合性二重結合を有する単量体
アミノ基と重合性二重結合を有する単量体としては、たとえば、アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、クロチルアミン、N,N−ジメチルアミノスチレン、メチル−α−アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルチオピロリドン、N−アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾールおよびアミノメルカプトチアゾールなどが挙げられる。本明細書では、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよび/またはメタクリレートを意味し、「(メタ)アリル」は、アリルおよび/またはメタリルを意味する。
アミノ基と重合性二重結合を有する単量体は、上記列挙した単量体の塩であっても良い。上記列挙した単量体の塩としては、たとえば、上記「(2)カルボキシル基と重合性二重結合を有する単量体およびそれらの塩」において「上記単量体の塩」として列挙した塩が挙げられる。
(6−2) アミド基と重合性二重結合を有する単量体
アミド基と重合性二重結合を有する単量体としては、たとえば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミドおよびN−ビニルピロリドンなどが挙げられる。
(6−3) ニトリル基と重合性二重結合を有する炭素数が3〜10の単量体
ニトリル基と重合性二重結合を有する炭素数が3〜10の単量体としては、たとえば、(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレンおよびシアノアクリレートなどが挙げられる。本明細書では、「(メタ)アクリロ」は、アクリロおよび/またはメタクリロを意味する。
(6−4) ニトロ基と重合性二重結合を有する炭素数が8〜12の単量体
ニトロ基と重合性二重結合を有する炭素数が8〜12の単量体としては、たとえば、ニトロスチレンなどが挙げられる。
(7) エポキシ基と重合性二重結合を有する炭素数が6〜18の単量体
(8) ハロゲン元素と重合性二重結合を有する炭素数が2〜16の単量体
(9) 重合性二重結合を有する炭素数が4〜16のエステル
重合性二重結合を有する炭素数が4〜16のエステルとしては、たとえば、酢酸ビニル;プロピオン酸ビニル;酪酸ビニル;ジアリルフタレート;ジアリルアジペート;イソプロペニルアセテート;ビニルメタクリレート;メチル−4−ビニルベンゾエート;シクロヘキシルメタクリレート;ベンジルメタクリレート;フェニル(メタ)アクリレート;ビニルメトキシアセテート;ビニルベンゾエート;エチル−α−エトキシアクリレート;炭素数が1〜11のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート[たとえば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなど];ジアルキルフマレート(2個のアルキル基は、炭素数が2〜8の直鎖アルキル基、分枝アルキル基または脂環式のアルキル基である);ジアルキルマレエート(2個のアルキル基は、炭素数が2〜8の直鎖アルキル基、分枝アルキル基または脂環式のアルキル基である);ポリ(メタ)アリロキシアルカン類(たとえば、ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタンまたはテトラメタアリロキシエタンなど);ポリアルキレングリコール鎖と重合性二重結合を有する単量体[たとえば、ポリエチレングリコール(Mn=300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(Mn=500)モノアクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド(以下「エチレンオキサイド」を「EO」と略記する)10モル付加物(メタ)アクリレートまたはラウリルアルコールEO30モル付加物(メタ)アクリレートなど];ポリ(メタ)アクリレート類{たとえば、多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート[たとえば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートまたはポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなど]}などが挙げられる。なお、本明細書では、「(メタ)アリロ」とは、アリロおよび/またはメタリロを意味する。また、上記のうち、炭素数8〜30の炭化水素基が含まれる場合は、炭化水素長鎖がビニル樹脂の側鎖に存在するものとなる。
ビニル樹脂の具体例としては、たとえば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−(無水)マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸−ジビニルベンゼン共重合体およびスチレン−スチレンスルホン酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。
前述の通り、ビニル樹脂としては、上記(1)〜(9)の重合性二重結合を有する単量体の単独重合体または共重合体であっても良いし、上記(1)〜(9)の重合性二重結合を有する単量体と分子鎖(k)を有する重合性二重結合を有する単量体(m)とが重合されたものであっても良い。分子鎖(k)としては、炭素数8〜30の直鎖状または分岐状炭化水素長鎖などが挙げられる。単量体(m)中の分子鎖(k)と絶縁性液体(L)とのSP(溶解度パラメータ)値の差は2以下であることが好ましい。本明細書では、「SP値」は、Fedorsによる方法[Polym.Eng.Sci.14(2)152,(1974)]により計算された数値である。
分子鎖(k)を有する重合性二重結合を有する単量体(m)としては、特に限定されないが、たとえば、下記の単量体(m1)〜(m2)などが挙げられる。単量体(m)としては、単量体(m1)〜(m2)の2種以上を併用しても良い。なお、単量体(m1)または単量体(m2)を用いれば、炭化水素長鎖がビニル樹脂の側鎖に存在するものとなる。
炭素数が8〜30(好ましくは16〜25)の直鎖状炭化水素長鎖と重合性二重結合を有する単量体(m1)
このような単量体(m1)としては、たとえば、不飽和モノカルボン酸のモノ直鎖状アルキル(アルキルの炭素数が8〜30)エステルおよび不飽和ジカルボン酸のモノ直鎖状アルキル(アルキルの炭素数が8〜30)エステルなどが挙げられる。上記不飽和モノカルボン酸および不飽和ジカルボン酸としては、たとえば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸およびシトラコン酸などの炭素数が3〜24のカルボキシル基含有ビニル単量体などが挙げられる。
単量体(m1)の具体例としては、たとえば、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシルおよび(メタ)アクリル酸エイコシルなどが挙げられる。
炭素数が8〜30(好ましくは16〜25)の分岐状炭化水素鎖と重合性二重結合を有する単量体(m2)
このような単量体(m2)としては、たとえば、不飽和モノカルボン酸の分岐状アルキル(アルキルの炭素数が8〜30)エステルおよび不飽和ジカルボン酸のモノ分岐状アルキル(アルキルの炭素数が8〜30)エステルなどが挙げられる。上記不飽和モノカルボン酸および不飽和ジカルボン酸としては、たとえば、単量体(m1)において不飽和モノカルボン酸および不飽和ジカルボン酸の具体例として列挙したものと同様のものが挙げられる。
単量体(m2)の具体例としては、たとえば、(メタ)アクリル酸2−デシルテトラデシルなどが挙げられる。
<融点>
シェル樹脂(a)の融点は、好ましくは0〜220℃であり、より好ましくは30〜200℃であり、さらに好ましくは40〜80℃である。トナー粒子の粒度分布および形状、ならびに、液体現像剤(X)の粉体流動性、耐熱保管安定性および耐ストレス性などの観点から、シェル樹脂(a)の融点は液体現像剤(X)を製造するときの温度以上であることが好ましい。シェル樹脂の融点が液体現像剤を製造するときの温度よりも低いと、トナー粒子同士が合一することを防止し難くなることがあり、トナー粒子が分裂することを防止し難くなることがある。それだけでなく、トナー粒子の粒度分布における分布幅が狭くなり難い、別の言い方をすると、トナー粒子の粒径のバラツキが大きくなるおそれがある。
本明細書において、融点は、示差走査熱量測定装置(セイコーインスツル(株)製の「DSC20」または「SSC/580」など)を用いてASTM D3418−82に規定の方法に準拠して測定されたものである。
<Mn(数平均分子量)>
シェル樹脂(a)のMn(GPCで測定して得られたもの)は、好ましくは100〜5000000であり、好ましくは200〜5000000であり、より好ましくは500〜500000である。
<SP値>
シェル樹脂(a)のSP値は、好ましくは7〜18(cal/cm31/2であり、より好ましくは8〜14(cal/cm31/2である。
<シェル粒子(A)>
本実施の形態におけるシェル粒子(A)は、シェル樹脂(a)を含む。シェル粒子(A)の製造方法は、公知のいかなる方法も採用することができ、特に限定されない。たとえば、以下の[1]〜[7]のような方法を挙げることができる。
[1]:ジェットミルなどの公知の乾式粉砕機を用いて、シェル樹脂(a)を乾式で粉砕させる。
[2]:シェル樹脂(a)の粉末を有機溶剤中に分散させ、ビーズミルまたはロールミルなどの公知の湿式分散機を用いて湿式で粉砕させる。
[3]:スプレードライヤーなどを用いてシェル樹脂(a)の溶液を噴霧し、乾燥させる。
[4]:シェル樹脂(a)の溶液に対して貧溶媒の添加または冷却を行なって、シェル樹脂(a)を過飽和させて析出させる。
[5]:シェル樹脂(a)の溶液を水または有機溶剤中に分散させる。
[6]:シェル樹脂(a)の前駆体を水中で乳化重合法、ソープフリー乳化重合法、シード重合法、または、懸濁重合法などにより重合させる。
[7]:シェル樹脂(a)の前駆体を有機溶剤中で分散重合などにより重合させる。
これらの方法のうち、シェル粒子(A)の製造のしやすさの観点から、[4]、[6]および[7]の方法が好ましく、より好ましくは、[6]および[7]の方法が好適である。
<体積平均粒径>
この場合、シェル粒子(A)の体積平均粒径(メジアン径)は、所望の粒径のトナー粒子(C)を得るのに適した粒径になるように適宜調整することができる。シェル粒子(A)の体積平均粒径は、好ましくは0.0005〜3μmである。シェル粒子(A)の体積平均粒径の上限は、より好ましくは2μmであり、さらに好ましくは1μmである。シェル粒子(A)の体積平均粒径の下限は、より好ましくは0.01μmであり、さらに好ましくは0.02μmであり、最も好ましくは0.04μmである。たとえば体積平均粒径が1μmのトナー粒子(C)を得たい場合には、シェル粒子(A)の体積平均粒径は、好ましくは0.0005〜0.3μmであり、より好ましくは0.001〜0.2μmである。たとえば体積平均粒径が10μmのトナー粒子(C)を得たい場合には、シェル粒子(A)の体積平均粒径は、好ましくは0.005〜3μmであり、より好ましくは0.05〜2μmである。
<コア樹脂(b)およびコア粒子(B)>
本実施の形態におけるコア樹脂(b)としては、たとえば、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、および、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。なお、コア樹脂(b)として、上記列挙された樹脂の2種以上を併用してもよい。コア樹脂の中でポリエステル樹脂が好ましい。
ポリエステル樹脂としては、たとえば、ポリオールと、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸の酸無水物またはポリカルボン酸の低級アルキル(アルキル基の炭素数が1〜4)エステルとの重縮合物などが挙げられる。重縮合反応には、公知の重縮合触媒などが使用できる。
ポリオールとポリカルボン酸との比率は、特に限定されない。水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]との当量比([OH]/[COOH])が好ましくは2/1〜1/5となるように、より好ましくは1.5/1〜1/4となるように、さらに好ましくは1.3/1〜1/3となるように、ポリオールとポリカルボン酸との比率を設定すれば良い。なお、以下の例示において炭素数8〜30の炭化水素基を含む場合は、炭化水素長鎖を含む樹脂となる。
ジオール(10)としては、たとえば、炭素数が2〜30のアルキレングリコール(たとえば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ネオペンチルグリコールまたは2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオールなど);Mn=106〜10000のアルキレンエーテルグリコール(たとえばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールまたはポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);炭素数が6〜24の脂環式ジオール(たとえば1,4−シクロヘキサンジメタノールまたは水素添加ビスフェノールAなど);Mn=100〜10000の上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(以下「アルキレンオキサイド」を「AO」と略記する)付加物(付加モル数が2〜100)(たとえば1,4−シクロヘキサンジメタノールEO10モル付加物など);炭素数が15〜30のビスフェノール類(たとえば、ビスフェノールA、ビスフェノールFもしくはビスフェノールSなど)AO[たとえば、EO、プロピレンオキサイド(以下「PO」と略記する)もしくはブチレンオキサイドなど]付加物(付加モル数が2〜100)または炭素数が12〜24のポリフェノール(たとえばカテコール、ハイドロキノンもしくはレゾルシンなど)の上記AO付加物(たとえば、ビスフェノールAのEO2〜4モル付加物またはビスフェノールAのPO2〜4モル付加物など);重量平均分子量(以下「Mw」と略記する)=100〜5000のポリラクトンジオール(たとえばポリ−ε−カプロラクトンジオールなど);Mwが1000〜20000のポリブタジエンジオールなどが挙げられる。
ポリオール(11)としては、たとえば、3〜8価またはそれ以上の価数を有し且つ炭素数が3〜10の脂肪族多価アルコール(たとえばグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビタンまたはソルビトールなど);炭素数が25〜50のトリスフェノールのAO(炭素数が2〜4)付加物(付加モル数が2〜100)(たとえば、トリスフェノールEO2〜4モル付加物またはトリスフェノールポリアミドPO2〜4モル付加物など);n=3〜50のノボラック樹脂(たとえばフェノールノボラックまたはクレゾールノボラックなど)のAO(炭素数が2〜4)付加物(付加モル数が2〜100)(たとえば、フェノールノボラックPO2モル付加物またはフェノールノボラックEO4モル付加物など);炭素数が6〜30のポリフェノール(たとえばピロガロール、フロログルシノールまたは1,2,4−ベンゼントリオールなど)のAO(炭素数が2〜4)付加物(付加モル数が2〜100)(たとえば、ピロガロールEO4モル付加物など);n=20〜2000のアクリルポリオール{たとえば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと他の重合性二重結合を有する単量体[たとえば、スチレン、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸エステルなど]との共重合物など}などが挙げられる。
これらのうちポリオール(11)として好ましいのは脂肪族多価アルコールおよびノボラック樹脂のAO付加物であり、より好ましいのはノボラック樹脂のAO付加物である。
ジカルボン酸(12)としては、たとえば、炭素数が4〜32のアルカンジカルボン酸(たとえば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸またはオクタデカンジカルボン酸など);炭素数が4〜32のアルケンジカルボン酸(たとえばマレイン酸、フマール酸、シトラコン酸またはメサコン酸など);炭素数が8〜40の分岐アルケンジカルボン酸[たとえば、ダイマー酸、または、アルケニルコハク酸(たとえば、ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸もしくはオクタデセニルコハク酸など)など];炭素数が12〜40の分岐アルカンジカルボン酸[たとえば、アルキルコハク酸(たとえば、デシルコハク酸、ドデシルコハク酸またはオクタデシルコハク酸など)など];炭素数が8〜20の芳香族ジカルボン酸(たとえば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸またはナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。
さらにポリエステル樹脂を結晶性にすれば、低温定着性に優れた現像剤を提供できる。さらにポリエステル樹脂をイソシアネートで鎖長させたウレタン変性ポリエステルは低温定着性に優れるだけではなく、高温部での弾性が維持され、耐オフセット性が有するようになる。
結晶性にするためには、ポリエステルを構成する酸、アルコールのモノマーを脂肪族モノマーにすれば良い。
<SP値>
コア樹脂(b)のSP値は適宜調整すればよい。コア樹脂(b)のSP値は、好ましくは8〜16(cal/cm31/2であり、より好ましくは9〜14(cal/cm31/2である。
<コア/シェル型の構造を有する樹脂の形成>
本実施の形態のトナー粒子に含まれる樹脂は、前述の通り、シェル樹脂(a)を含むシェル粒子(A)がコア樹脂(b)を含むコア粒子(B)の表面に付着または被覆されてなるコア/シェル型の構造を有することが好ましい。
コア粒子(B)とシェル粒子(A)との質量比[(B):(A)]は、好ましくは99:1〜30:70である。トナー粒子(C)の粒径の均一性および液体現像剤(X)の耐熱安定性などの観点から、上記比率[(B):(A)]は、より好ましくは98:2〜50:50であり、さらに好ましくは97:3〜65:35である。シェル粒子(A)の含有率(質量比)が低すぎると、トナー粒子の分散性が低下したり、所望の粒径が得られにくい事がある。シェル粒子(A)の含有率(質量比)が高すぎると、定着性が低下することがある。
そして、このようなコア/シェル型の構造を有する樹脂は、たとえば以下のようにして製造することができる。
すなわち、良溶媒に樹脂を溶解しコア樹脂溶液とし、SP値がこの良溶媒と異なる貧溶媒に対して上記コア樹脂溶液をシェル樹脂とともに混合してせん断を与えて、液滴を形成した後、良溶媒を揮発させることにより、コア/シェル型の構造を有する樹脂微粒子が形成できる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<製造例1>
以下のようにして、シェル粒子(A1)の分散液(W1)を製造した。
まず、撹拌装置と、加熱冷却装置と、温度計と、滴下ロートと、脱溶剤装置と、窒素導入管と、を備えた反応容器に、THF(テトラヒドロフラン)195質量部を投入した。次に、ガラス製ビーカーに、メタクリル酸2−デシルテトラデシル100質量部と、メタクリル酸30質量部と、メタクリル酸ヒドロキシエチルとフェニルイソシアネートとの等モル反応物70質量部と、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.5質量部と、からなる混合液を投入し、20℃で撹拌、混合してモノマー溶液を調整し、滴下ロートに投入した。上記反応容器の気相部の窒素置換を行なった後、密閉下70℃で1時間かけてモノマー溶液を滴下した。
次いで、滴下終了から3時間後、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.05質量部と、THF5質量部と、を混合したものを添加し、70℃で3時間反応した後室温まで冷却して、シェル粒子(A1)となる共重合体の溶液を得た。
このシェル粒子(A1)である共重合体の溶液400質量部を撹拌しながら、絶縁性液体(商品名:「IPソルベント2028」、出光興産社製)600質量部に滴下し、0.039MPaの減圧下、40℃でTHFを留去した。最後に分散液の固形分濃度が25質量%になるようにIPソルベント2028を加えて、シェル粒子(A1)の分散液(W1)を得た。
レーザー式粒度分布測定装置(商品名:「LA−920」、(株)堀場製作所製)を用いて測定した分散液(W1)に含まれるシェル粒子(A1)の体積平均粒径は0.12μmであった。
なお、このシェル粒子(A1)は、上記の共重合体(ビニル樹脂)をシェル樹脂として含むものであり、シェル樹脂中の炭化水素長鎖(メタクリル酸2−デシルテトラデシル中の「2−デシルテトラデシル」部分)の比率(質量比)を、仕込み比から計算すると39.7質量%であった。
<製造例2>
以下のようにして、シェル粒子(A2)の分散液(W2)を製造した。
まず、撹拌装置と、加熱冷却装置と、温度計と、滴下ロートと、脱溶剤装置と、窒素導入管と、を備えた反応容器に、THF195質量部を投入した。次に、ガラス製ビーカーに、メタクリル酸2−デシルテトラデシル120質量部と、メタクリル酸30質量部と、メタクリル酸ヒドロキシエチルとフェニルイソシアネートとの等モル反応物50質量部と、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.5質量部と、からなる混合液を投入し、20℃で撹拌、混合してモノマー溶液を調整し、滴下ロートに投入した。上記反応容器の気相部の窒素置換を行なった後、密閉下70℃で1時間かけてモノマー溶液を滴下した。
次いで、滴下終了から3時間後、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.05質量部と、THF5質量部と、を混合したものを添加し、70℃で3時間反応した後室温まで冷却して、シェル粒子(A2)となる共重合体の溶液を得た。
このシェル粒子(A2)である共重合体の溶液400質量部を撹拌しながら、絶縁性液体(商品名:「IPソルベント2028」、出光興産社製)600質量部に滴下し、0.039MPaの減圧下、40℃でTHFを留去した。最後に分散液の固形分濃度が25質量%になるようにIPソルベント2028を加えて、シェル粒子(A2)の分散液(W2)を得た。
レーザー式粒度分布測定装置(商品名:「LA−920」、(株)堀場製作所製)を用いて測定した分散液(W2)に含まれるシェル粒子(A2)の体積平均粒径は0.12μmであった。
なお、このシェル粒子(A2)は、上記の共重合体(ビニル樹脂)をシェル樹脂として含むものであり、シェル樹脂中の炭化水素長鎖(メタクリル酸2−デシルテトラデシル中の「2−デシルテトラデシル」部分)の比率(質量比)を、仕込み比から計算すると47.7質量%であった。
<製造例3>
以下のようにして、シェル粒子(A3)の分散液(W3)を製造した。
まず、撹拌装置と、加熱冷却装置と、温度計と、滴下ロートと、脱溶剤装置と、窒素導入管と、を備えた反応容器に、THF195質量部を投入した。次に、ガラス製ビーカーに、メタクリル酸2−ドデシル100質量部と、メタクリル酸30質量部と、メタクリル酸ヒドロキシエチルとフェニルイソシアネートとの等モル反応物70質量部と、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.5質量部と、からなる混合液を投入し、20℃で撹拌、混合してモノマー溶液を調整し、滴下ロートに投入した。上記反応容器の気相部の窒素置換を行なった後、密閉下70℃で1時間かけてモノマー溶液を滴下した。
次いで、滴下終了から3時間後、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.05質量部と、THF5質量部と、を混合したものを添加し、70℃で3時間反応した後室温まで冷却して、シェル粒子(A3)となる共重合体の溶液を得た。
このシェル粒子(A3)である共重合体の溶液400質量部を撹拌しながら、絶縁性液体(商品名:「IPソルベント2028」、出光興産社製)600質量部に滴下し、0.039MPaの減圧下、40℃でTHFを留去した。最後に分散液の固形分濃度が25質量%になるようにIPソルベント2028を加えて、シェル粒子(A3)の分散液(W3)を得た。
レーザー式粒度分布測定装置(商品名:「LA−920」、(株)堀場製作所製)を用いて測定した分散液(W3)に含まれるシェル粒子(A3)の体積平均粒径は0.14μmであった。
なお、このシェル粒子(A3)は、上記の共重合体(ビニル樹脂)をシェル樹脂として含むものであり、シェル樹脂中の炭化水素長鎖(メタクリル酸2−ドデシル中の「2−ドデシル」部分)の比率(質量比)を、仕込み比から計算すると33.2質量%であった。
<製造例4>
以下のようにして、シェル粒子(A4)の分散液(W4)を製造した。
まず、撹拌装置と、加熱冷却装置と、温度計と、滴下ロートと、脱溶剤装置と、窒素導入管と、を備えた反応容器に、THF195質量部を投入した。次に、ガラス製ビーカーに、メタクリル酸2−ドデシル120質量部と、メタクリル酸30質量部と、メタクリル酸ヒドロキシエチルとフェニルイソシアネートとの等モル反応物50質量部と、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.5質量部と、からなる混合液を投入し、20℃で撹拌、混合してモノマー溶液を調整し、滴下ロートに投入した。上記反応容器の気相部の窒素置換を行なった後、密閉下70℃で1時間かけてモノマー溶液を滴下した。
次いで、滴下終了から3時間後、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.05質量部と、THF5質量部と、を混合したものを添加し、70℃で3時間反応した後室温まで冷却して、シェル粒子(A4)となる共重合体の溶液を得た。
このシェル粒子(A4)である共重合体の溶液400質量部を撹拌しながら、絶縁性液体(商品名:「IPソルベント2028」、出光興産社製)600質量部に滴下し、0.039MPaの減圧下、40℃でTHFを留去した。最後に分散液の固形分濃度が25質量%になるようにIPソルベント2028を加えて、シェル粒子(A4)の分散液(W4)を得た。
レーザー式粒度分布測定装置(商品名:「LA−920」、(株)堀場製作所製)を用いて測定した分散液(W4)に含まれるシェル粒子(A4)の体積平均粒径は0.11μmであった。
なお、このシェル粒子(A4)は、上記の共重合体(ビニル樹脂)をシェル樹脂として含むものであり、シェル樹脂中の炭化水素長鎖(メタクリル酸2−ドデシル中の「2−ドデシル」部分)の比率(質量比)を、仕込み比から計算すると39.8質量%であった。
<製造例5>
以下のようにして、コア樹脂(b1)形成用溶液(Y1)を製造した。
まず、撹拌装置、加熱冷却装置および温度計を備えた反応容器に、セバシン酸、アジピン酸、およびエチレングリコール(モル比0.8:0.2:1)から得られたポリエステル樹脂I(Mn:6000)937質量部とアセトン300質量部とを投入し、撹拌して均一に溶解することによって溶液を得た。
次に、この溶液にイソホロンジイソシアネート(IPDI)92質量部を投入し、80℃で6時間反応させた。NCO価が0になったところで、無水テレフタル酸28質量部を投入し、180℃で1時間反応させて、ウレタン変性ポリエステル樹脂であるコア樹脂(b1)を得た。
得られたコア樹脂(b1)800質量部とアセトン1200質量部とをビーカーに入れて攪拌し、コア樹脂(b1)をアセトンに均一に溶解させた。これにより、コア樹脂(b1)形成用溶液(Y1)を得た。コア樹脂(b1)のMnは22000であり、ウレタン基濃度は1.38%であった。なお、コア樹脂(b1)形成用溶液(Y1)中のコア樹脂(b1)の濃度は40質量%であった。
<製造例6>
以下のようにして、シアン顔料を着色剤とする着色剤分散液(P1)を製造した。
まず、ビーカーに、シアン顔料である酸性処理銅フタロシアニン(商品名:「FASTOGEN Blue FDB-14」、DIC社製」20質量部、顔料分散剤(商品名:「アジスパーPB−821」、味の素ファインテクノ(株)製)5質量部およびアセトン75質量部を投入し、撹拌して均一分散させた後、ビーズミルによって銅フタロシアニンを微分散して、着色剤分散液(P1)を得た。着色剤分散液(P1)の体積平均粒径は0.17μmであった。
<製造例7>
以下のようにして、マゼンタ顔料を着色剤とする着色剤分散液(P2)を製造した。
まず、ビーカーに、マゼンタ顔料であるカーミン6B(商品名:「SYMULER Brilliant Carmine6B」、DIC社製)20質量部、顔料分散剤(商品名:「アジスパーPB−821」、味の素ファインテクノ(株)製)5質量部およびアセトン75質量部を投入し、撹拌して均一分散させた後、ビーズミルによってカーミン6Bを微分散して、着色剤分散液(P2)を得た。着色剤分散液(P2)の体積平均粒径は0.22μmであった。
<製造例8>
以下のようにして、イエロー顔料を着色剤とする着色剤分散液(P3)を製造した。
まず、ビーカーに、イエロー顔料であるPY−815(商品名:「Paliotol Yellow D1155」、BASF社製)20質量部、顔料分散剤(商品名:「アジスパーPB−821」、味の素ファインテクノ(株)製)5質量部およびアセトン75質量部を投入し、撹拌して均一分散させた後、ビーズミルによってPY−815を微分散して、着色剤分散液(P3)を得た。着色剤分散液(P3)の体積平均粒径は0.2μmであった。
<製造例9>
以下のようにして、ブラック顔料を着色剤とする着色剤分散液(P4)を製造した。
まず、ビーカーに、ブラック顔料であるカーボンブラック(商品名:「Mogul L」、キャボット社製)12質量部、酸性処理銅フタロシアニン(商品名:「FASTOGEN Blue FDB-14、DIC社製)8質量部、顔料分散剤(商品名:「アジスパーPB−821」、味の素ファインテクノ(株)製)5質量部およびアセトン75質量部を投入し、撹拌して均一分散させた後、ビーズミルによってカーボンブラックおよび銅フタロシアニンを微分散して、着色剤分散液(P4)を得た。着色剤分散液(P4)の体積平均粒径は0.24μmであった。
<製造例10>
以下のようにして、造粒法により製造したトナー粒子を含んだ液体現像剤(Bk−11)を製造した。このトナー粒子は、コア樹脂とシェル樹脂とからなるコア/シェル型の構造を有する。
まず、ビーカーに、コア樹脂(b1)形成用溶液(Y1)を40質量部および着色剤分散液(P4)を54質量部投入し、25℃でミキサー(商品名:「TKオートホモミキサー」、特殊機化工業(株)製)を用いて8000rpmで撹拌し、均一に分散させて樹脂溶液(Y1P4)を得た。
次に、別のビーカーに、絶縁性液体(商品名:「IPソルベント2028」、出光興産社製)を67質量部およびシェル粒子(A1)の分散液(W1)を9質量部投入して均一に分散し、分散液を得た。
次いで、この分散液を25℃でTKオートホモミキサーを用いて10000rpmで撹拌しながら、樹脂溶液(Y1P4)全量を投入し2分間撹拌した。続いて、この混合液を、撹拌装置、加熱冷却装置、温度計および脱溶剤装置を備えた反応容器に投入し、35℃に昇温後、同温度で0.039MPaの減圧下、アセトン濃度が0.5重量%以下になるまでアセトンを留去し、コア樹脂(着色剤含有)とシェル樹脂とからなるコア/シェル型の構造を有するトナー粒子を含んだ液体現像剤(Bk−11)を得た。
この液体現像剤(Bk−11)のトナー粒子濃度は30質量%、トナー粒子中の顔料含有率は34.0質量%、トナー粒子中のコア樹脂:シェル樹脂の質量比は92.91:7.09、トナー粒子中に占める炭化水素長鎖(シェル粒子A1の構成単位であるメタクリル酸2−デシルテトラデシル中の「2−デシルテトラデシル」部分)の質量比(原料仕込み量から計算した数値)は2.81%であった。また、熱分解−ガスクロマトグラフ/質量分析(P−GC/MS)(商品名:「PY-2020iD」、フロンティアラボ社製)を接続したGC/MS装置(商品名:「GCMS-QP2010」、島津社製)を用いて、この液体現像剤を直接分析することにより得られたトナー粒子中に占める炭化水素長鎖の質量比も2.81%であった。
<製造例11〜18>
以下の表1に記載した処方を用いることを除き、他は全て製造例10と同様にして、樹脂をコア/シェル型の構造とするトナー粒子を含んだ液体現像剤を製造した。
Figure 0006213104
表1中、たとえば製造例11の液体現像剤(Bk−12)は、製造例10の処方に代えて、製造例10と同じコア樹脂(b1)形成用溶液(Y1)を36質量部用い、同じく製造例10と同じ着色剤分散液(P4)を54質量部用い、製造例10と同じ絶縁性液体(IPソルベント2028)を62質量部用い、製造例10と同じシェル粒子(A1)の分散液(W1)を15質量部用いることを除き、他は全て製造例10と同様にして得られたことを示している。
また、製造例11の液体現像剤(Bk−12)のトナー粒子濃度は30質量%(表1中の「トナー粒子濃度」参照)、トナー粒子中の顔料含有率は34.1質量%(表1中の「顔料含有率」参照)、トナー粒子中のコア樹脂:シェル樹脂の質量比は88.15:11.85(表1中の「シェル比」参照、なお表1中ではこの比をシェル樹脂の比率「11.85%」として表している)、トナー粒子中に占める炭化水素長鎖の質量比は4.70%(表1中の「炭化水素長鎖」の項はこの数値を示している)であったことを示している。
<製造例19>
以下のようにして、粉砕法により製造したトナー粒子を含む液体現像剤(C−3)を製造した。
まず、撹拌機、温度計、冷却管、滴下ロートを備えたフラスコに絶縁性液体(商品名:「IPソルベント2028」、出光興産社製)290質量部を仕込み、加熱して撹拌しながら、メタクリル酸ドデシル40質量部、メタクリル酸20質量部、メタクリル酸メチル40質量部、ベンゾイルパーオキサイド1質量部よりなるモノマー溶液を2時間かけて滴下し、温度を保って5時間重合を行ない、ビニル樹脂である樹脂(b2)を分散した樹脂分散液(Y2)を作製した。
次いで、この樹脂分散液(Y2)に対し、さらに着色剤である銅フタロシアンニン(商品名:「FASTOGEN Blue GNPT」、DIC社製)23質量部を加え、サンドミルで24時間分散することにより、粉砕法により製造したトナー粒子を含んだ液体現像剤(C−3)を得た。
この液体現像剤(C−3)のトナー粒子濃度は30質量%、トナー粒子中の顔料含有率は18.5質量%、トナー粒子中に占める炭化水素長鎖(メタクリル酸ドデシル中の「ドデシル」部分)の質量比(原料仕込み量から計算した数値)は21.5%であった。また、熱分解−ガスクロマトグラフ/質量分析(P−GC/MS)(商品名:「PY-2020iD」、フロンティアラボ社製)を接続したGC/MS装置(商品名:「GCMS-QP2010」、島津社製)を用いて、この液体現像剤を直接分析することにより得られたトナー粒子中に占める炭化水素長鎖の質量比も21.5%であった。
<製造例20>
以下のようにして、粉砕法により製造したトナー粒子を含む液体現像剤(Bk−3)を製造した。
まず、撹拌機、温度計、冷却管、滴下ロートを備えたフラスコに絶縁性液体(商品名:「IPソルベント2028」、出光興産社製)350質量部を仕込み、加熱して撹拌しながら、メタクリル酸ドデシル40質量部、メタクリル酸20質量部、メタクリル酸メチル20質量部、ベンゾイルパーオキサイド1質量部よりなるモノマー溶液を2時間かけて滴下し、温度を保って5時間重合を行ない、ビニル樹脂である樹脂(b3)を分散した樹脂分散液(Y3)を作製した。
次いで、この樹脂分散液(Y3)に対し、さらに着色剤であるカーボンブラック(商品名:「Mogul L」、キャボット社製)30質量部および銅フタロシアンニン(商品名:「FASTOGEN Blue GNPT」、DIC社製)20質量部を添加し、サンドミルで24時間分散することにより、粉砕法により製造したトナー粒子を含んだ液体現像剤(Bk−3)を得た。
この液体現像剤(Bk−3)のトナー粒子濃度は30質量%、トナー粒子中の顔料含有率は33.1質量%、トナー粒子中に占める炭化水素長鎖(メタクリル酸ドデシル中の「ドデシル」部分)の質量比(原料仕込み量から計算した数値)は17.6%であった。また、熱分解−ガスクロマトグラフ/質量分析(P−GC/MS)(商品名:「PY-2020iD」、フロンティアラボ社製)を接続したGC/MS装置(商品名:「GCMS-QP2010」、島津社製)を用いて、この液体現像剤を直接分析することにより得られたトナー粒子中に占める炭化水素長鎖の質量比も17.6%であった。
<製造例21>
以下のようにして、粉砕法により製造したトナー粒子を含む液体現像剤(Bk−4)を製造した。
まず、撹拌機、温度計、冷却管、滴下ロートを備えたフラスコに絶縁性液体(商品名:「IPソルベント2028」、出光興産社製)350質量部を仕込み、加熱して撹拌しながら、メタクリル酸ドデシル60質量部、メタクリル酸20質量部、メタクリル酸メチル20質量部、ベンゾイルパーオキサイド1質量部よりなるモノマー溶液を2時間かけて滴下し、温度を保って5時間重合を行ない、ビニル樹脂である樹脂(b4)を分散した樹脂分散液(Y4)を作製した。
次いで、この樹脂分散液(Y4)に対し、さらに着色剤であるカーボンブラック(商品名:「Mogul L」、キャボット社製)30質量部および銅フタロシアンニン(商品名:「FASTOGEN Blue GNPT」、DIC社製)20質量部を添加し、サンドミルで24時間分散することにより、粉砕法により製造したトナー粒子を含んだ液体現像剤(Bk−4)を得た。
この液体現像剤(Bk−4)のトナー粒子濃度は30質量%、トナー粒子中の顔料含有率は33.1質量%、トナー粒子中に占める炭化水素長鎖(メタクリル酸ドデシル中の「ドデシル」部分)の質量比(原料仕込み量から計算した数値)は26.4%であった。また、熱分解−ガスクロマトグラフ/質量分析(P−GC/MS)(商品名:「PY-2020iD」、フロンティアラボ社製)を接続したGC/MS装置(商品名:「GCMS-QP2010」、島津社製)を用いて、この液体現像剤を直接分析することにより得られたトナー粒子中に占める炭化水素長鎖の質量比も26.4%であった。
<実施例1〜8および比較例1〜5>
表2に示した組合せの液体現像剤セットを準備した。
Figure 0006213104
表2中、第1液体現像剤および第2液体現像剤の「名称」は、それぞれ製造例10〜21で製造した液体現像剤の名称を示す。すなわち、実施例1の液体現像剤セットは、第1液体現像剤として製造例11の液体現像剤(Bk−12)と第2液体現像剤として製造例15の液体現像剤(C−11)とを組合わせて用いたことを示す。
<平均粒径の測定>
実施例および比較例で用いた第1液体現像剤および第2液体現像剤それぞれのトナー粒子の平均粒径を粒度分布測定装置(商品名:「FPIA−3000S」、Sysmex社製)を用いて測定した。フロー溶媒に絶縁性液体と同じIP2028を用いた。具体的には、各サンプル50mgを、分散剤(商品名:「S13940」、日本ルーブリゾール社製)30mgを加えた20gのIP2028中に投入し、その懸濁液を超音波分散器(商品名:「ウルトラソニッククリーナ モデル VS−150」、ウエルボクリア社製)で5分間分散処理を行なった後、各サンプルの体積分布の平均粒径(体積分布のメジアン径(D50))を測定した。結果を表2の「平均粒径」の項に示す。
<粘度の測定および粘度比の評価>
実施例および比較例で用いた第1液体現像剤および第2液体現像剤それぞれの粘度を粘度計(商品名:「ビスコメイト粘度計VM-10A-L、CBC社製)を用いて測定した。具体的には、25℃の環境下で撹拌した各液体現像剤を容器に取り分け、1分後の粘度を測定した。結果を表2の「粘度」の項に示す(なお、単位はmPa・sである)。
また、測定された粘度の数値から、粘度比(第1液体現像剤の粘度/第2液体現像剤の粘度)を求め、以下の評価を行なった。結果を表2の「粘度比」の項に示す。粘度比が「A」となるものが液体現像剤セットとして最も好適な粘度比であることを示し、以下「B」から「D」の順に悪化することを示す。なお、評価が「A」〜「C」であれば、実際の使用の供することが可能である。
「A」:0.67≦粘度比≦1.5
「B」:0.5≦粘度比<0.67または1.5<粘度比≦2
「C」:0.4≦粘度比<0.5または2<粘度比≦2.5
「D」:0<粘度比<0.4または2.5<粘度比
<画像形成>
各実施例および各比較例の液体現像剤セットを、図1の画像形成装置100に装填し、画像を形成した。なお、今回の画像形成では感光体から中間転写体に1次転写した後、用紙(記録媒体)に2次転写する段階で2色の液体現像剤を重ね合わせる画像形成装置を用いたが、感光体から直接用紙に転写する段階で複数の液体現像剤を重ね合わせる方式や、感光体上や中間転写体上で複数の液体現像剤を重ね合わせてカラー画像を形成する多色画像形成装置でも実施例の液体現像剤によれば同様の効果が得られる。
現像槽5には、各実施例および各比較例の液体現像剤セットが装填されている(図1中左側の現像槽5に第1液体現像剤を装填し、右側の現像槽5に第2液体現像剤を装填した)。各液体現像剤はアニロックスローラ22でくみ上げられ、ならしローラ21に送られる。アニロックスローラ22表面の余分な現像剤は、ならしローラ21に達する前にアニロックス規制ブレード23でかきとられ、ならしローラ21では、液体現像剤が均等の層厚を持つように調整される。液体現像剤は、ならしローラ21から現像剤担持体24に転移する。
感光体1は、帯電部14で帯電され、露光部15で潜像形成される。潜像形成された像に対応して、液体現像剤は、現像チャージャー26でトナー粒子に荷電を与えられた後、感光体1に現像される。感光体1に転移しなかった液体現像剤は、現像部下流にあるクリーニングブレード25でかきとられ、回収される。
感光体1に現像された液体現像剤は、1次転写部13で中間転写体16に静電1次転写する。中間転写体16に担持された液体現像剤は、2次転写部11にて記録媒体12に静電2次転写される。記録媒体12(紙)に転写された液体現像剤は、図示しない定着装置で定着することで、プリントアウトされた画像が完成する。
転写しきれず感光体1および中間転写体16に残留する液体現像剤は、クリーニングブレード121、191にてかきとられ、感光体1は再び帯電、露光、現像の工程を繰り返し、プリント動作を行なう。
トナー粒子は現像チャージャー26でプラス極性に帯電させた。中間転写体16の電位は−400V、転写ローラ111の電位は−1200Vである。搬送速度は400mm/sとした。
記録媒体12は王子製紙製OKトップコート84g/m2を使用した。2次転写部11におけるトナー粒子量は1.1g/m2である。その他、図1における第1液体現像剤および第2液体現像剤間での部材仕様や設定条件は同じである。
このようにして画像を形成した結果、粘度比(第1液体現像剤の粘度/第2液体現像剤の粘度)が好適であった各実施例の液体現像剤セットは、所望の画像を形成することができたが、各比較例の液体現像剤セットは、連続駆動で画像を出力している間にブラックの濃度が低下して、所望の画像を得ることができなかった。
したがって、第1液体現像剤中の第1トナー粒子に占める炭化水素長鎖の質量比を、第2液体現像剤中の第2トナー粒子に占める炭化水素長鎖の質量比よりも大きくすることにより、第1液体現像剤の粘度と第2液体現像剤の粘度との差異が低減され、画像形成装置により好適な画像を形成することができることが確認された。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 感光体、5 現像槽、11 2次転写部、12 記録媒体、13 1次転写部、14 帯電部、15 露光部、16 中間転写体、21 ならしローラ、22 アニロックスローラ、23 アニロックス規制ブレード、24 現像剤担持体、25,121,191 クリーニングブレード、26 現像チャージャー、100 画像形成装置、111 転写ローラ。

Claims (4)

  1. 絶縁性液体と第1トナー粒子とを含む第1液体現像剤と、絶縁性液体と第2トナー粒子とを含む第2液体現像剤と、を含む液体現像剤セットにおいて、
    前記第1トナー粒子は、カーボンブラックと第1樹脂とを含み、
    前記第2トナー粒子は、カーボンブラックを含まず、カーボンブラック以外の着色剤と第2樹脂とを含み、
    前記第1樹脂および前記第2樹脂は、それぞれ、炭素数8〜30の炭化水素基である炭化水素長鎖を含み、
    前記第1トナー粒子中に占める前記炭化水素長鎖の質量比は、前記第2トナー粒子中に占める前記炭化水素長鎖の質量比より大きく、
    前記第1樹脂は、第1コア樹脂と第1シェル樹脂とからなるコア/シェル型の構造を有し、
    前記第1コア樹脂は、前記カーボンブラックを含み、
    前記第1シェル樹脂は、前記炭化水素長鎖を含み、
    前記第1コア樹脂の質量をC1とし、前記第1シェル樹脂の質量をS1とする場合、比C1:S1は、99:1〜30:70の範囲にあり、
    前記第2樹脂は、第2コア樹脂と第2シェル樹脂とからなるコア/シェル型の構造を有し、
    前記第2コア樹脂は、前記カーボンブラック以外の着色剤を含み、
    前記第2シェル樹脂は、前記炭化水素長鎖を含み、
    前記第2コア樹脂の質量をC2とし、前記第2シェル樹脂の質量をS2とする場合、比C2:S2は、99:1〜30:70の範囲にある、液体現像剤セット。
  2. 前記第1樹脂および前記第2樹脂は、それぞれ、ビニル樹脂を含み、
    前記炭化水素長鎖は、前記ビニル樹脂の側鎖中に存在する、請求項1に記載の液体現像剤セット。
  3. 前記第1シェル樹脂中に占める前記炭化水素長鎖の質量比は、前記第2シェル樹脂中に占める前記炭化水素長鎖の質量比より大きい、請求項1または2に記載の液体現像剤セット。
  4. 前記液体現像剤セットは、1種または2種以上の前記第2液体現像剤を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の液体現像剤セット。
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