JP2012197181A - エレベーターの異常診断装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エレベーターのかご1に設置され加速度を検出する加速度センサ14と、エレベーターの上昇及び下降区間を求める上昇及び下降区間抽出部103と、検査対象機器の情報を取得する機器情報取得部107と、検査対象機器の特徴周波数を求める特徴周波数導出部109と、センサ信号に対しフィルタ信号を生成するフィルタ部111と、フィルタ信号から検査対象機器の特徴量を抽出する特徴量抽出部114と、特徴量がしきい値以上ならば検査対象機器を異常と判定する異常判定部116と、を備えた。
【選択図】図2
Description
即ち、本発明の一態様におけるエレベーターの異常診断装置は、エレベーターのかごに設置され、かごに作用する少なくとも鉛直方向の加速度を検出する加速度センサと、加速度センサと接続され当該エレベーターの診断を行う診断部とを備え、上記診断部は、上記加速度センサから得られるセンサ信号からエレベーターの上昇及び下降区間を求める上昇及び下降区間抽出部と、エレベーターを構成する検査対象機器に関する情報を取得する機器情報取得部と、取得した機器情報に基づいて検査対象機器の診断に必要な特徴周波数を求める特徴周波数導出部と、エレベーターの上昇及び下降区間におけるセンサ信号に対し、上記特徴周波数の一次及び高次成分を帯域通過させたフィルタ信号を生成するフィルタ部と、上記フィルタ信号から検査対象機器の診断に必要な特徴量を抽出する特徴量抽出部と、抽出した特徴量がしきい値以上ならば検査対象機器を異常と判定する異常判定部と、を備えたことを特徴とする。
図1には、実施の形態1におけるエレベーター異常診断装置191を備えたエレベーターの概略構造が示されている。
エレベーターの概略構造として、かご1とおもり2とは、かご吊り車4、かご返し車5、巻上機6の巻上機綱車7、おもり返し車8、おもり吊り車9と呼ばれる各滑車を介してロープ3で接続されている。巻上機6の動作により、かご1は、かごガイドシュー11を介してかごレール10上を鉛直方向91に走行し、おもり2は、おもりガイドシュー13を介しておもりレール12上を鉛直方向91に走行する。また、本実施形態におけるエレベーター構造では、かご1の昇降速度の調速機であるガバナにエンコーダ15が設けられ、巻上機6にもエンコーダ16が設けられている。尚、このようなエレベーター構造は、以下で説明する他の実施の形態2〜7でも基本的に同じである。
また、加速度センサ14と診断部181とは、有線又は無線にて電気的に接続される。
信号処理部101は、加速度センサ14から出力される加速度出力100を一定時間分収集し、加速度センサ信号102として記憶し出力する。
上昇及び下降区間抽出部103は、加速度センサ信号102の中から、エレベーターの上昇区間信号104及び下降区間信号105を抽出する。図3を用いて抽出方法を詳細に説明する。
かご吊り車4の直径=r1(m) (2)
かご返し車5の直径=r2(m) (3)
巻上機綱車7の直径=r3(m) (4)
おもり返し車8の直径=r4(m) (5)
おもり吊り車9の直径=r5(m) (6)
よって、かご1が定格速度V(m/分)で上昇又は下降している区間における各滑車の回転周波数は、以下の式で算出される。
かご返し車5の回転周波数(Hz) =V×2÷60÷r2÷π (8)
巻上機綱車7の回転周波数(Hz) =V×2÷60÷r3÷π (9)
おもり返し車8の回転周波数(Hz)=V×2÷60÷r4÷π (10)
おもり吊り車9の回転周波数(Hz)=V÷60÷r5÷π (11)
以上の式で求められた各滑車の回転周波数を特徴周波数110とする。
かご1の質量=m1(kg)
おもり2の質量=m2(kg)
ロープのばね定数=k
このとき、かご−おもり系の共振周波数fは、以下の式で算出される。
以上の式で求められた、かご−おもり系の共振周波数fを特徴周波数110とする。
即ち、異常診断時において、かご1には乗客がいない状態で、かご1を定格速度にて昇降させ、加速度センサ14から加速度出力100を得る。一方、特徴周波数導出部109は、上述したように、診断対象となる機器の診断に必要な特徴周波数110を求め、送出する。これらの加速度出力100及び特徴周波数110を元に処理された情報から、異常判定部116は、上述したように、診断対象となる機器の異常の有無を判定する。
図4を参照して、実施の形態2におけるエレベーターの異常診断装置192について以下に説明する。実施の形態1におけるエレベーターの異常診断装置191との相違点は、診断部182であり、診断部182は、上述の診断部181の構成に対して、かご速度測定部401を加えた構成である。よって以下には、実施の形態1との相違部分のみについて説明する。
尚、実施の形態2におけるエレベーター異常診断装置192を備えたエレベーターの概略構造は、図1に示す符号「191」を「192」に、「181」を「182」に変更した構成になる。
図5及び図6を参照して、実施の形態3におけるエレベーターの異常診断装置193について以下に説明する。実施の形態1におけるエレベーターの異常診断装置191との相違点は、診断部183であり、診断部183は、上述の診断部181における構成の内、機器情報取得部107及び特徴周波数導出部109を削除し、緊急停止区間抽出部501及び特徴周波数導出部503を新たに設けたものである。また、機器情報データベース106も使用しない。以下では、このような実施の形態1との相違部分のみについて説明する。
尚、実施の形態3におけるエレベーター異常診断装置193を備えたエレベーターの概略構造は、図1に示す符号「191」を「193」に、「181」を「183」に変更した構成になる。
緊急停止区間信号502は、単一周波数の減衰振動波形とみなせるので、共振周波数よりも高い帯域のカットオフ周波数のローパスフィルタ(例えば、カットオフ周波数=10Hz)を適用した後、ゼロクロス点または正負ピーク点が出現する平均時間間隔を求め、その逆数の0.5倍を特徴周波数110とすることができる。あるいはまた、緊急停止区間信号502をFFT(高速フーリエ変換)してパワースペクトルを求め、ピーク周波数を特徴周波数110としてもよい。その他、単一周波数の減衰振動波形の周波数を求める手法は、一般に多数提案されており、それらの手法を使用して特徴周波数110を求めるようにしてもよいことは言うまでもない。
図7及び図8を参照して、実施の形態4におけるエレベーターの異常診断装置194について以下に説明する。実施の形態1におけるエレベーターの異常診断装置191との相違点は、診断部184であり、診断部184は、上述の診断部181における構成の内、機器情報取得部107、特徴周波数導出部109、特徴量抽出部114、及び異常判定部116を削除し、かご位置測定部701、特徴量抽出部703、及び異常判定部705を新たに設けたものである。また、機器情報データベース106も使用しない。以下では、このような実施の形態1との相違部分のみについて説明する。
尚、実施の形態4におけるエレベーター異常診断装置194を備えたエレベーターの概略構造は、図1に示す符号「191」を「194」に、「181」を「184」に変更した構成になる。
求まったかご位置信号702、702’は、かご位置測定部701から特徴量抽出部703へ供給される。
上述の各実施の形態1〜4におけるエレベーター異常診断装置191〜194による異常診断では、巻上機6は、かご1に乗客が乗るときと同じ通常運転時の定格速度でエレベーターを駆動している。尚、実施の形態3では、かご1を緊急停止させるが、緊急停止前では定格速度での運転を行っている。
これに対して、図9に示す本実施の形態5におけるエレベーター異常診断装置195は、かご−おもり系に、より大きな振動が発生する速度でエレベーターを駆動させる構成を採る。以下に詳しく説明する。
ここで共振周波数特性1012は、かご−おもり系に加わった加振力と、かご−おもり系に発生した振動との、周波数領域における比であり、かご−おもり系に広帯域の加振であるインパルス加振を行ったときに、かご−おもり系に発生する振動の周波数スペクトルとして得ることができ、共振周波数1011にて最も振動の振幅が大きくなる特性を有する。
加振力スペクトル1013は、実施の形態1〜4に示した異常のいずれかが発生することで、かご−おもり系に加わる加振力の周波数スペクトルである。
かご振動スペクトル1014は、かご−おもり系に発生する振動の周波数スペクトルであり、共振周波数特性1012と加振力スペクトル1013とを乗算したものである。
実施の形態5におけるエレベーターの異常診断装置195は、かご吊り車4の回転周波数1015と共振周波数1011とを一致させ、かご−おもり系に発生する振動を増大させることで、信号対雑音比(S/N)を向上させ、かご吊り車4に異常があることを精度よく判定するよう構成したものである。
暫定定格速度(m/分)=共振周波数×60×r1×π (13)
尚、既に説明したように、r1は、かご吊り車4の直径である。
図13は、実施の形態1における異常診断装置191による、かご1が定格速度Vで上昇を行った場合の加速度センサ信号102及び加速度積分信号301と、本実施の形態5における異常診断装置195による、かご1が定格速度Vよりも小さい速度である暫定定格速度1106で上昇を行った場合の加速度センサ信号121及び加速度積分信号305とを比較した図である。
即ち、かご1を定格速度Vで上昇させた際には、加速度センサ信号102が正の値となる時間は、t0からt1までの間である。一方、かご1を暫定定格速度1106で上昇させたときには、加速度センサ信号121の振幅は、定格速度Vで上昇した場合と等しいが、加速度センサ信号121が正の値となる時間は、t0からt1’の間であり、定格速度Vで上昇させた場合よりも短い時間となる。同様に、定格速度Vで上昇させたときに、加速度センサ信号102が負の値となる時間は、t2からt3までの間である。一方、暫定定格速度1106で上昇させたときに、加速度センサ信号121が負の値となる時間は、t2’からt3までの間であり、定格速度Vで上昇させた場合よりも短い時間となる。
暫定定格速度(m/分)=共振周波数×60×r1×π÷n (14)
本実施の形態6におけるエレベーター異常診断装置は、上述の実施の形態5のエレベーター異常診断装置195の変形例に相当する。即ち、実施の形態5のエレベーター異常診断装置195では、上述したように、暫定定格速度1106は、滑車の直径情報つまり機器情報を用いて算出により求めている。これに対して本実施の形態6におけるエレベーター異常診断装置は、暫定定格速度1106を得るに当たって、滑車の回転周波数から得られる特徴量を元に求めるように構成したものである。以下に詳しく説明する。
特徴周波数特性導出部1201は、機器情報108に含まれるかご吊り車4の直径情報に基づいて、かご速度とかご吊り車4の回転周波数1015との関係を算出し、特徴周波数特性1206として定格速度変更部1202及びフィルタ部1203に出力する。
定格速度変更部1202は、特徴周波数特性1205からかご吊り車4の回転周波数に基づく特徴量を抽出し、さらに、この特徴量から上述の不連続点1205を検出し、不連続点1205が発生した時点のかご速度を暫定定格速度1106として設定する。ここでの不連続点1205の検出方法は、例えば、抽出した特徴量の時間変化率が一定値を超えたことを検出する方法を採るが、これに限定されず、その他既存の手法を用いることができる。
実施の形態1におけるエレベーター異常診断装置191では、かご1における乗客の質量を考慮せずに異常診断を行っている。これに対して、本実施の形態7では、乗客質量をも加味した状態で異常診断を行うものである。
図16を参照して説明する。実施の形態1において式(12)に示したように、エレベーターは、かご質量、ロープ定数等から定まるかご−おもり系の共振周波数1311を有し、実施の形態1や実施の形態5で説明したように共振周波数1311を中心とする共振周波数特性1312を有している。このとき、かご1内に乗客が存在する場合には、かご質量は乗客の質量を加算した質量であるとみなし、乗客の質量を加味したかご−おもり系の乗客有り共振周波数1316を算出することができる。つまり、乗客の質量をm3(kg)として、乗客有り共振周波数1316(=f)は、以下の式(15)となる。
また、実施の形態1から7において、特徴周波数110等の各種値は、算出して求める形態を例示しているが、求め方は、算出方法に限定するものではなく、例えば予め作成したテーブルを参照する等、既知の導出方法を採ることができることは言うまでもない。
11 かごガイドシュー、12 おもりレール、13 おもりガイドシュー、
14 加速度センサ、15 ガバナエンコーダ、16 巻上機エンコーダ、
101 信号処理部、102 センサ信号、103 上昇及び下降区間抽出部、
106 機器情報データベース、107 機器情報取得部、
109 特徴周波数導出部、111 フィルタ部、114 特徴量抽出部、
116 異常判定部、 170 巻上機制御部、
181〜187 診断部、191〜197 異常診断装置、
401 かご速度測定部、501 緊急停止区間抽出部、503 特徴周波数算出部、 701 かご位置測定部、703 特徴量抽出部、705 異常判定部、
1101 特徴周波数導出部、1102 定格速度変更部、
1201 特徴周波数特性導出部、1202 定格速度変更部、
1301 特徴周波数特性導出部、1302 乗客質量推定部、
1303 周波数比較部。
Claims (14)
- エレベーターのかごに設置され、かごに作用する少なくとも鉛直方向の加速度を検出する加速度センサと、
加速度センサと接続され当該エレベーターの診断を行う診断部と、を備えたエレベーターの異常診断装置であって、上記診断部は、
上記加速度センサから得られるセンサ信号からエレベーターの上昇及び下降区間を求める上昇及び下降区間抽出部と、
エレベーターを構成する検査対象機器に関する情報を取得する機器情報取得部と、
取得した機器情報に基づいて検査対象機器の診断に必要な特徴周波数を求める特徴周波数導出部と、
エレベーターの上昇及び下降区間におけるセンサ信号に対し、上記特徴周波数の一次及び高次成分を帯域通過させたフィルタ信号を生成するフィルタ部と、
上記フィルタ信号から検査対象機器の診断に必要な特徴量を抽出する特徴量抽出部と、 抽出した特徴量がしきい値以上ならば検査対象機器を異常と判定する異常判定部と、
を備えたことを特徴とするエレベーターの異常診断装置。 - 上記機器情報取得部は、機器情報データベースから機器情報としてかご定格速度及び各滑車の直径を取得し、
上記特徴周波数導出部は、取得されたかご定格速度及び各滑車の直径から、特徴周波数として滑車毎に回転周波数を求め、
上記特徴量抽出部は、特徴量として、各滑車における振動振幅の絶対平均値、実効値、ピーク値、尖度、又は歪度を求め、
上記異常判定部は、上記特徴量がしきい値以上である滑車を異常と判定する、
請求項1記載のエレベーターの異常診断装置。 - 上記診断部は、上昇及び下降区間における上記センサ信号を積分してかご定格速度を求めるかご速度測定部をさらに備え、
上記機器情報取得部は、機器情報データベースから機器情報として各滑車の直径を取得し、
上記特徴周波数導出部は、上記かご速度測定部で求めたかご定格速度、及び上記機器情報取得部で取得した各滑車の直径から、特徴周波数として滑車毎に回転周波数を求め、
上記特徴量抽出部は、上記特徴量として、各滑車における振動振幅の絶対平均値、実効値、ピーク値、尖度、又は歪度を求め、
上記異常判定部は、特徴量がしきい値以上である滑車を異常と判定する、
請求項1記載のエレベーターの異常診断装置。 - 上記機器情報取得部は、機器情報データベースから機器情報としてかご質量、おもり質量、及びロープばね定数を取得し、
上記特徴周波数導出部は、取得したかご質量、おもり質量、及びロープばね定数から、特徴周波数として、かご−おもり系の共振周波数を求め、
上記特徴量抽出部は、特徴量として、かご−おもり系における共振周波数での振動振幅の絶対平均値、実効値、ピーク値、尖度、又は歪度を求め、
上記異常判定部は、特徴量がしきい値以上ならばかご−おもり系における衝撃性振動異常と判定する、
請求項1記載のエレベーターの異常診断装置。 - エレベーターのかごに設置され、かごに作用する少なくとも鉛直方向の加速度を検出する加速度センサと、
加速度センサと接続され当該エレベーターの診断を行う診断部と、を備えたエレベーターの異常診断装置であって、上記診断部は、
上記加速度センサから得られるセンサ信号からエレベーターの上昇及び下降区間を求める上昇及び下降区間抽出部と、
上記センサ信号から、かごが緊急停止したときの緊急停止前後における緊急停止区間信号を抽出する緊急停止区間抽出部と、
上記緊急停止区間信号から、かご−おもり系の診断に必要な特徴周波数として、かご−おもり系の共振周波数を算出する特徴周波数算出部と、
上昇及び下降区間における上記センサ信号に対し、上記特徴周波数の一次及び高次成分を帯域通過させたフィルタ信号を生成するフィルタ部と、
上記フィルタ信号から、かご−おもり系における共振周波数での振動振幅の絶対平均値、実効値、ピーク値、尖度、又は歪度を特徴量として算出する特徴量抽出部と、
求めた特徴量がしきい値以上ならば、かご−おもり系における衝撃性振動異常と判定する異常判定部と、
を備えたことを特徴とするエレベーターの異常診断装置。 - エレベーターのかごに設置され、かごに作用する少なくとも鉛直方向の加速度を検出する加速度センサと、
加速度センサと接続され当該エレベーターの診断を行う診断部と、を備えたエレベーターの異常診断装置であって、上記診断部は、
上記加速度センサから得られるセンサ信号からエレベーターの上昇及び下降区間を求める上昇及び下降区間抽出部と、
エレベーターの上昇及び下降区間におけるかご位置信号を求めるかご位置測定部と、
上昇及び下降区間において衝撃性振動が発生したかご位置を、上記かご位置信号から求める特徴量抽出部と、
上昇区間と下降区間とにおいて、衝撃性振動が発生したかご位置が同一ならば、レール又はロープの特定位置における異常と判定する異常判定部と、
を備えたことを特徴とするエレベーターの異常診断装置。 - 上記異常判定部は、衝撃性振動が発生したかご位置が互いに同一であり、かつ上記衝撃性振動のピーク値の正負符号が反転している状態では、かごレール又はおもりレールの異常と判定する、請求項6記載のエレベーターの異常診断装置。
- 上記異常判定部は、上記衝撃性振動が少なくとも2回以上連続して発生し、かつ発生間隔がかごガイドシュー又はおもりガイドシューの間隔と一致する状態では、かごレール又はおもりレールの異常と判定する、請求項6記載のエレベーターの異常診断装置。
- 上記かご位置測定部は、上記加速度センサのセンサ信号を二階積分してかご位置を算出する、あるいは、巻上機又はガバナに設置したエンコーダの出力からかご位置を算出する、請求項6から8のいずれか1項に記載のエレベーターの異常診断装置。
- 上記特徴周波数導出部が送出する特徴周波数が供給され、エレベーターのかご定格速度を変更する定格速度変更部と、
エレベーターのかごの昇降を行う巻上機を制御し、上記定格速度変更部が出力する暫定定格速度に巻上機を制御する巻上機制御部と、をさらに備えた、請求項1に記載のエレベーターの異常診断装置。 - 上記特徴周波数導出部は、かご質量、おもり質量、及びロープばね定数から、上記特徴周波数として、かご−おもり系の共振周波数を求め、かご定格速度及び各滑車の直径からかご定格速度における各滑車の回転周波数を求め、
上記定格速度変更部は、診断対象の滑車の回転周波数と、かご−おもり系の共振周波数とが一致する速度を求めて暫定定格速度として巻上機制御部に出力する、請求項10に記載のエレベーターの異常診断装置。 - 上記特徴周波数導出部は、かご定格速度と各滑車の回転周波数との関係を特徴周波数特性として求め、
上記定格速度変更部は、通常運転において、かごの走行開始後、かご定格速度に達する間に、上記特徴周波数特性から求まる特徴量で診断対象の滑車の回転周波数に基づく特徴量における不連続な変化を検出し、この不連続変化が発生したかご速度を上記暫定定格速度として求め、検査運転では、求めた暫定定格速度を巻上機制御部に出力する、請求項10に記載のエレベーターの異常診断装置。 - かごに乗車している乗客の質量を推定し、この乗客質量を上記特徴周波数導出部へ送出する乗客質量推定部をさらに備え、
特徴周波数導出部は、かご質量、おもり質量、ロープばね定数、及び乗客質量から、特徴周波数として、かご−おもり系の共振周波数を求める、請求項1に記載のエレベーターの異常診断装置。 - 上記特徴周波数導出部は、求めたかご−おもり系の共振周波数と、かご定格速度及び各滑車の直径からかご定格速度における各滑車の回転周波数を求め、
上記かご−おもり系の共振周波数と各滑車の回転周波数との差分を求める周波数比較部をさらに備え、
上記異常判定部は、求めた差分が規定値以内である条件において異常の有無を判定する、請求項13に記載のエレベーターの異常診断装置。
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