JPH10226470A - エレベータの振動解析装置 - Google Patents

エレベータの振動解析装置

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JPH10226470A
JPH10226470A JP3226197A JP3226197A JPH10226470A JP H10226470 A JPH10226470 A JP H10226470A JP 3226197 A JP3226197 A JP 3226197A JP 3226197 A JP3226197 A JP 3226197A JP H10226470 A JPH10226470 A JP H10226470A
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JP
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elevator
vibration
data
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analysis
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JP3226197A
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Hiroshi Ogawa
博司 小川
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Toshiba Elevator and Building Systems Corp
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Toshiba Elevator Co Ltd
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
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  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エレベータの走行振動のデータから、エレベ
ータの異常箇所を検出し、その原因を把握して的確な修
復復旧を実施できる振動解析装置を提供する。 【解決手段】 加速度センサ7でエレベータの走行振動
を測定し、パソコンに供給する。パソコン内では、この
測定されたデータを演算処理8し、エレベータの走行速
度及び走行位置に対応する振動特性を解析10する。こ
の解析結果に基づき、振動異常診断部11でエレベータ
の異常箇所の特定と異常状態の程度を推定し、その推定
結果から、予め異常箇所の復旧に必要な支援情報を格納
した復旧支援情報部12を検索表示する。従って、作業
員はパソコンの操作により、解析結果表示部13の画面
から、エレベータの異常箇所とともに、その復旧支援情
報を読み取り、迅速な対応処置がとれることから、エレ
ベータの運行効率を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータの走行
振動を検出し、またその検出されたデータを解析するこ
とによってエレベータの機能並びに故障診断を行うこと
ができるエレベータの振動解析装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】エレベータの振動解析装置は、エレベー
タの走行振動を検出し、またその検出データを解析し
て、エレベータの機能や故障箇所を出力するものであ
り、エレベータの調整や保守点検、あるいは故障修理に
使用されるものである。
【0003】従来の振動解析装置を採用したエレベータ
は、図17に示すように構成されていた。すなわち、メ
インシーブ1とそらせシーブ2とに巻き付けられたメイ
ンロープ4には、その両端に釣り合い重り3及びかご室
5が取り付けられている。
【0004】かご室5内には計測器6が設置され、この
計測器6にはかご室5の床下に取り付けられた加速度セ
ンサ7が接続されている。従来のエレベータの振動解析
装置は、この計測器6と加速度センサ7とで構成され、
加速度センサ7で検出されたエレベータ走行時の振動、
すなわち走行振動のアナログデータは計測器6に供給さ
れ、ここで走行振動の解析が行われた。
【0005】エレベータの走行振動は、エレベータの制
御系から発生する振動と、エレベータを構成する各構成
機器自体から発生する振動とが重畳し、複雑な形態を示
した。また移動距離の短いエレベータでの加速や減速等
による過渡的な変化による非定常的な振動も考慮する必
要がある。
【0006】そこで、エレベータの故障箇所の原因を突
き止め、故障箇所の検出や状態の把握をするのに、エレ
ベータの位置や速度等の物理的状態量とエレベータの加
速度信号における周波数スペクトルとの相関関係の解析
を行うことが考えられている。
【0007】エレベータの走行振動の解析には、すでに
従来からフーリエ変換やウェーブレット(wavele
t)変換による解析が知られているが、解析のための計
測器6の取り扱い操作や解析結果の読取り操作は複雑で
あった。
【0008】従来のエレベータの振動解析装置では、作
業員は計測器6を操作し、エレベータの走行機能の測定
とその測定データの解析を行い、その解析結果からエレ
ベータ走行の異常の有無、及び異常箇所の判断を行って
いたが、その操作には豊富な経験と高度の知識を必要と
した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
のエレベータの振動解析装置では、高度の経験及び知識
を有する作業員が、エレベータの走行振動データの読取
り及び解析を行う必要があり、またその解析には相当の
時間を要した。従って、従来の振動解析装置では、エレ
ベータの突発的な故障が発生したときは勿論のこと、定
期的なエレベータの調整や保守点検を行うに際しても、
その振動解析による不具合の原因把握及びその対応に
は、多くの時間を要したので改善が要望されていた。
【0010】そこで、この発明は、エレベータの走行機
能の解析及び異常箇所の発見と、それに対応する修復作
業への対応を比較的容易にかつ的確になし得て、エレベ
ータの運行効率の向上を図り得る振動解析装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題
を解決するためになされたもので、エレベータの振動解
析装置において、エレベータの走行振動を検出する加速
度センサと、この加速度センサ検出された前記走行振動
のデータから前記エレベータの走行速度及び走行位置に
対応する振動特性を解析する振動解析システム部と、こ
の振動解析システム部で解析された前記走行振動のデー
タについて、前記エレベータの異常箇所の特定及び異常
状態の程度を診断する振動異常診断部と、この振動異常
診断部における診断結果に基づき、その異常箇所の復旧
に必要な支援情報を予め格納されたデータから抽出され
て導出する復旧支援情報部と、この復旧支援情報部から
の支援情報及び前記振動異常診断部で診断されたエレベ
ータの異常状態を表示する解析結果表示部と、この解析
結果表示部、前記振動解析システム部、前記振動異常診
断部及び前記復旧支援情報部の各部を制御可能な入力手
段とを具備することを特徴とする。
【0012】以上のように、本発明装置は、特に振動異
常診断部と復旧支援情報部とを有し、エレベータの異常
箇所の特定及び異常状態の程度を診断し、その診断結果
に基づき、その異常箇所の復旧に必要な支援情報を提供
するので、必ずしも高度な知識や多くの経験を有しない
作業者でも、その支援情報に基づきエレベータの復旧作
業を的確かつ迅速に行うことができ、エレベータの運行
効率を高めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるエレベータの
振動解析装置の一実施の形態を図1ないし図16を参照
して詳細に説明する。なお、図17に示した従来の構成
と同一構成には同一符号を付して詳細な説明は省略す
る。
【0014】図1は本発明によるエレベータの振動解析
装置の第1の実施の形態を示す構成図である。なお、こ
の実施の形態では、加速度センサからのエレベータの走
行振動の測定検出データを解析診断し、その診断結果に
基づき、エレベータの異常箇所の有無を判断し、もしも
異常や不具合箇所が検出されたときは、その異常や不具
合の状況に則した最適な対応を行うための支援情報を提
供するものであるが、そのために、加速度センサからの
検出データに基づく演算や解析処理及び支援情報データ
の格納、並びに抽出選択はパソコン上で行うものとして
以下説明する。
【0015】また、パソコン内については説明上、一部
を回路構成として記載したが、ハード構成によらずソフ
トウェアで構成しても良い。
【0016】すなわち、図1において、エレベータかご
室の床下には加速度センサ7が設けられ、この加速度セ
ンサ7で測定検出されたエレベータの走行振動のデータ
はパソコンのデータ処理部8に供給される。
【0017】データ処理部8は、図2に示すように構成
され、加速度センサ7によるエレベータの走行振動のア
ナログ検出データはノイズ処理回路19に供給され、こ
こでノイズ除去処理された後、アナログ・デジタル(A
/D)変換処理回路20によりデジタル信号に変換され
る。デジタル信号に変換された走行振動のデータはデー
タ処理回路22で処理され、データ処理部8から処理デ
ータ出力23としてパソコンの計測振動データ表示部9
に供給される。
【0018】なお、パソコン内のこのデータ処理部8に
対する作業員による制御操作は、キーボード14やマウ
ス15、並びにペン入力16等の入力手段により行わ
れ、入力処理回路21を経て、A/D変換処理回路20
及びデータ処理回路22をそれぞれ制御することによっ
て、処理データ出力23の切り替え制御が行われる。
【0019】このようにして、データ処理部8で演算処
理された走行振動のデータは、パソコン内の計測振動デ
ータ表示部9に供給され、検出された走行振動のデータ
が表示される。
【0020】計測振動データ表示部9は、図3に示すよ
うに構成され、データ処理部8からの処理データ出力2
3は表示データ処理回路24に供給され、ここで表示用
データに変換処理された後、データ保存エリア25に一
旦保存される。データ保存エリア25に保存された走行
振動のデータは、作業員によるキーボード14等の入力
手段の制御操作により選択的に切り替え導出され、デー
タ表示器26に表示されるとともに、走行振動データ2
7aとして同じくパソコン内の振動解析システム部10
へ、また必要に応じ外部のプリンタ17に出力できるよ
う構成されている。
【0021】なお、データ保存エリア25には、次の振
動解析システム部10における走行振動データの解析操
作手順に従って、データ保存エリア25から走行振動デ
ータ27aを読み出すためのタイミング信号27bが供
給される。
【0022】次に、走行振動データ27aを導入した振
動解析システム部10は、走行振動データ27aを基
に、エレベータの走行速度及び走行位置に対応する振動
特性を解析する。
【0023】すなわち、振動解析システム部10は、図
4に示すように構成され、処理データ選択回路28から
のタイミング信号27bにより読み出し選択された走行
振動データ27aは、手動解析処理回路30及び自動解
析処理回路31に供給される。
【0024】ここで、作業員はキーボード14等の入力
手段により、入力処理回路21を介して処理データ選択
回路28を制御すると同時に、解析コントロール切替処
理回路29を操作し、手動解析処理回路30または自動
解析処理回路31のいずれかの解析処理を実行するよう
に切り替え選択される。
【0025】従って、作業員による選択操作により、走
行振動データ27aは手動解析処理回路30または自動
解析処理回路31のいずれか一方での解析処理が実行さ
れ、生成された解析データ33は、解析データ保存エリ
ア32に一旦保存され、また必要に応じ外部データベー
ス34に供給保存されるとともに、次の振動異常診断部
11に供給されるよう構成されている。
【0026】振動異常診断部11は、図5に示すように
構成され、振動解析システム部10からの解析データ3
3を異常判定処理回路35に導入し、異常箇所の有無の
判定と、異常箇所の特定及びその異常状態の程度を診断
するとともに、その異常と診断した箇所について調整・
点検の必要性について判定を行い、その判定結果に基づ
き異常判定データベース36を検索する。
【0027】異常判定データベース36は、エレベータ
で発生するあらゆる走行異常現象を予め分類区分し、個
々の現象について文章化されたデータとして記録したも
ので、異常判定処理回路35からの判定結果をキーワー
ドとして、該当する異常現象の文章データを検索して抽
出し、図1に示すように、異常判定データ37として復
旧支援情報部12及び解析結果表示部13に出力する。
【0028】復旧支援情報部12は、エレベータの異常
部位やその位置の特定、及び異常状態の程度に対応し
て、予めエレベータの調整方法やエレベータの構成部品
交換の作業手順、さらにはエレベータの構成部品の仕様
や入手方法等のデータが格納されており、振動異常診断
部11からの異常判定データ37と照合し、エレベータ
の異常に対応した復旧情報を選択し、振動異常診断部1
1からの異常判定データ37とともに解析結果表示部1
3に供給表示するよう構成されている。
【0029】すなわち、復旧支援情報部12は、図6に
示したように、振動異常診断部11からの異常判定デー
タ37を支援情報処理回路38に導入し、ここで部品情
報データベース39、故障履歴データベース40及び技
術情報データベース41に対応したキーワードに変換処
理する。従って、異常判定データ37は、部品情報デー
タベース39と故障履歴データベース40及び技術情報
データベース41の中から対応するデータを呼び出し、
結果データ出力処理回路42に供給する。結果データ出
力処理回路42は、前記各データベース39,40,4
1から抽出したデータを取りまとめ、結果データ43と
して次の解析結果表示部13に、また必要に応じプリン
タ17に出力する。なお、前記各データベース39,4
0,41には次の解析結果表示部13からデータ分類処
理信号48aが供給され、必要に応じ、各データベース
39,40,41の内容の追加や更新、並びに削除等デ
ータベースの分類整理や保守が可能となるよう構成し
た。
【0030】次に、復旧支援情報部12からの結果デー
タ43と振動異常診断部11からの異常判定データ37
とは、解析結果表示部13の表示データ処理回路43に
供給される。解析結果表示部13は図7に示すように構
成され、表示データ処理回路43を介して導入された異
常判定データ37と結果データ43とは、結果内容表示
エリア46に一旦保存するとともに、結果表示器45に
表示され、また必要に応じプリンタ17に出力される。
【0031】結果表示器45への表示制御は、作業員に
よる入力手段からの入力操作によって行われるが、結果
内容表示エリア46に保存された異常判定データ37及
び結果データ43も、作業員による入力手段からの入力
操作により、診断結果内容データベース47への保存、
及びデータ分類処理回路48にて部品データと故障履歴
データ及び技術情報データへの分類操作が実行され、分
類データ48aが生成され出力される。この分類データ
48aは、前述のように、前記復旧支援情報部12の部
品情報データベース39、故障履歴データベース40及
び技術情報データベース41にそれぞれ供給登録され
る。
【0032】以上、図1ないし図7を参照し、この実施
の形態における構成を説明したが、図1に示した構成に
よるエレベータの振動解析装置の動作並びに作業員によ
る操作手順を、図8に示したフローチャート及びそのフ
ローチャートの中の具体的作業等を説明した図9ないし
図13を参照して以下詳細に説明する。
【0033】作業員がエレベータの調整や保守点検を行
う際して、エレベータの振動解析装置を操作し、エレベ
ータの走行振動から異常状態の原因を解明するために、
作業員はまず図8に示すとおり、パソコンを操作し初期
設定を行う(F1)。
【0034】作業員による初期設定(F1)は、図9に
示すように、キーボード14等の入力手段により、エレ
ベータの各機器の構成等を含むエレベータの仕様(F1
a)や建物名(F1b)、それにエレベータの走行振動
の現在の状況(F1c)を入力する。
【0035】次に、作業員はエレベータの走行振動を測
定するために、入力手段によりパソコンのデータ処理部
8を操作し、図10に示すように振動データ計測処理を
行う(F2)。
【0036】振動データ計測処理(F2)は、図10に
示すように、まず加速度センサ7の校正(F2a)を行
い、計測する振動データの使用計測チャンネルを設定
(F2b)し、振動データの分解能を設定するサンプリ
ング周波数を設定(F2c)し、エレベータの走行時間
に合わせた計測時間を設定(F2d)し、振動データの
ノイズの除去や、計測したい周波数帯域を設定する周波
数フィルタの設定(F2e)をキーボード14等の入力
手段により行い、これらの設定を終了した後、エレベー
タを走行させ走行振動の計測を開始する(F2f)。
【0037】走行振動によるデータは、図11に示すよ
うに、計測する振動データの使用計測チャンネル(C
H)毎に区別されて、パソコンの計測振動データ表示部
9の表示画面G1上に表示される。
【0038】従って次に作業員は、パソコンの表示画面
G1を見ながら、入力手段により振動解析システム部1
0を操作し、図12に示すように、振動データ解析処理
を行う(F4)。
【0039】振動データ解析処理(F4)では、まず作
業員は入力手段により、自動的に走行振動のデータを解
析する自動解析(F4a)か、あるいは手動による解析
(F4b)のいずれかを選択する。
【0040】ここで、もしも作業員が手動解析設定(F
4b)を選択した場合、作業員は、入力手段により解析
データ番号を設定し(F4c)、また走行振動の特性を
設定する解析手法の設定(F4d)を経て解析操作をス
タート(F4e)させることで、走行振動データの解析
処理(F4)が実行される。なお、自動解析(F4a)
は、予め解析プログラムがROMやハードディスク等に
格納されており、その読み出し操作により定められた順
序に従って、解析操作が実行される。
【0041】振動データ解析処理(F4)による振動デ
ータの解析が実行されると、走行振動データの特性が解
明され、その解明結果が振動異常診断部11に供給され
る。
【0042】振動異常診断部11は、振動データ解析処
理(F4)による走行振動データ特性の解明結果を受
け、図8に示すように振動データの診断処理(F5)を
自動的に実行するもので、図13に示したような走行振
動データの異常の有無等が出力され、図1の解析結果表
示部13に供給表示されるとともに、復旧支援情報部1
2に出力される。
【0043】復旧支援情報部12はRAMやハードディ
スクで構成され、予め予想されるあらゆるエレベータの
異常箇所や異常状態の程度に対応し、予めエレベータの
調整方法やエレベータの構成部品交換の作業手順、さら
にはエレベータの構成部品の仕様や入手方法等のデータ
ベースが用意され格納されている。従って、振動異常診
断部11による振動データ診断処理(F5)に基づき、
該当する異常箇所や異常の程度に対応するエレベータの
調整方法やエレベータの構成部品交換の作業手順、さら
にはエレベータの構成部品の仕様や入手方法等のデータ
が選択的に呼び出され、復旧支援情報処理(F6)が実
行される。
【0044】復旧支援情報処理(F6)によるこれら異
常箇所や異常の程度に対応するエレベータの調整方法等
の支援情報は、振動異常診断部11の出力とともに解析
結果表示部13に自動的に出力され、診断結果の表示処
理(F7)が実行されることにより、図13に示したよ
うな診断結果画面H1が得られるとともに、作業員によ
る入力手段の操作によって、外部出力処理(F8)によ
るプリンタ17への出力が行われる。
【0045】従って、作業員は図13に示したような診
断結果画面H1上から、エレベータの走行振動の異常を
引き起こした箇所及びその原因とともに、必要な対応策
をも同時に読み取ることにより、迅速かつ的確な復旧作
業を実施することができる。
【0046】図13に示したパソコンの表示部の診断結
果画面H1では、エレベータの異常箇所及びそれに対処
する復旧作業のための支援情報の詳細を、キーボード1
4等の入力手段の操作によって、選択的にマニュアル表
示H4、図面表示H5、画面印刷H6データ保存H7及
びデータベースへの登録H8が可能となるように構成し
た。
【0047】図13に示した診断結果画面H1におい
て、図面表示H5は、エレベータの各構成機器の部品の
図面をハードディスクから呼び出し表示するものであ
り、また入力手段の操作により、画面印刷H6を選択し
プリンタ17に出力することができる。
【0048】データ保存H7は、エレベータの走行振動
のデータ及びその解析結果を保存するものであり、また
データベース登録H8は、そのエレベータの走行履歴を
ハードディスク等に登録し、以後のエレベータの保守管
理に利用するものである。
【0049】以上のように、この実施の形態では、加速
度センサ7からのエレベータの走行振動のデータを導入
したパソコン内において、データ処理部8、計測振動デ
ータ表示部9、振動解析システム部10、振動異常診断
部11、復旧支援情報部12及び解析結果表示部13の
各部が、作業員によるキーボード14等の入力手段によ
る入力操作に基づき、エレベータの走行振動の検出表
示、及び解析操作に必要な制御が可能である。
【0050】また、この実施の形態によるエレベータの
振動解析装置では、パソコン等のコンピュータ処理によ
り、エレベータに何らかの異常が発生した場合、自動的
に診断結果生成され、またそれと同時に診断結果に対応
した的確な復旧支援情報が出力表示されることから、作
業員はその表示出力をもとに、容易かつ迅速に復旧処理
を行うことができる。
【0051】上記のように、第1の実施の形態では、加
速度センサ7によるエレベータの走行振動の検出信号
を、A/D変換器を内蔵したコンピュータに供給して、
振動の解析及び解析結果に対する対応策の抽出を実現さ
せるように構成したが、加速度センサ7の出力をA/D
変換器を介して汎用の携帯端末に接続して構成すること
もできる。
【0052】すなわち、図14はこの発明装置の第2の
実施の形態を示す構成図で、加速度センサ7を接続ケー
ブル51、A/D変換器52及び接続ケーブル51をそ
れぞれ順次介して携帯端末50に接続構成した。この実
施の形態によっても、第1の実施の形態と同様に、作業
員による携帯端末の操作によって、故障箇所等に対する
復旧方法を画面表示から読み取ることができるから、故
障診断に対応して的確かつ容易に復旧作業を実施するこ
とができる。
【0053】また、上記第1及び第2の実施の形態で
は、いずれも加速度センサ7による検出信号を接続ケー
ブル等を介してパソコンあるいは携帯端末に接続して構
成したが、加速度センサ7出力を無線及び公衆電話回線
を介して遠隔地へ伝送し、遠隔地において、エレベータ
の走行振動による診断を実施することもできる。
【0054】すなわち、図15はこの発明装置の第3の
実施の形態を示す構成図で、図14に示した第2の実施
の形態における構成の携帯端末50に携帯電話55を接
続構成し、無線基地局56で受信したエレベータの走行
振動データを、電話回線57及電話機58を介して、遠
隔地の携帯端末あるいはパソコン59に伝送させること
ができる。
【0055】この実施の形態によれば、エレベータ設置
側及び遠隔地の保守管理センターの双方において、作業
員61が同時に共通してエレベータの走行振動に伴う診
断を実施できる利点がある。従って、各作業員はそれぞ
れ携帯端末50とパソコン59の画面を見ながら、また
マイク53,53及びCCDカメラ54,54を利用し
てエレベータの故障診断について相互に連絡しつつ双方
向での支援が可能である。なお、この場合、遠隔地で
は、パソコン59に容量の大きい記憶装置60を接続す
ることができる、その記憶装置60によりきめの細かい
支援情報を搭載させることによって、より適切なエレベ
ータの保守管理が可能となる。
【0056】さらに、図15で示した第3の実施の形態
では、パソコン59が遠隔地にある場合を説明したが、
第1及び第2の実施の形態のように、エレベータの設置
された建物内の管理室等に設置し、パソコン59に入力
されるエレベータの走行振動のデータに、制御盤63か
らのエレベータ運行データを付加して伝送するように構
成しても良い。
【0057】すなわち、図16はこの発明装置の第4の
実施の形態を示した構成図で、エレベータの駆動モータ
62を制御する制御盤63と加速度センサ7との間に、
解析コントローラ64を接続し、この解析コントローラ
64を介してパソコン59と接続するように構成した。
【0058】この図17に示した構成によれば、エレベ
ータの走行振動のデータから不具合及び故障を診断する
場合、第1ないし第3の実施の形態では、作業員61が
パソコンあるいは携帯端末を使用して、エレベータの走
行モードを入力していたが、この実施の形態によれば、
解析コントローラ64において、エレベータ制御盤63
から実際の走行データが付加されてパソコン59側に供
給される。
【0059】従って、走行振動のデータ解析に照合され
るエレベータの乗りかごの位置及び加減速データがより
実際に則したものとなり、解析診断の正確度を高めるこ
とができる。
【0060】以上詳述したように、エレベータの走行振
動は、そもそもエレベータの制御系から発生する振動
と、構成機器自体から発生する振動とが重畳する上、エ
レベータ走行の加減速に伴う走行振動が加わることか
ら、従来から異常箇所の検出に伴う復旧作業を困難とし
たが、この発明によれば、異常箇所のデータベースとし
て復旧支援情報を予め格納し、実際のエレベータの走行
振動から解析された診断結果と照合して表示するので、
的確な復旧支援情報が容易に得られ、復旧作業の効率化
が実現できる。
【0061】従って、この発明によれば、エレベータの
設置された建物内に、また遠隔地のエレベータの保守管
理サービスの拠点等において、格別専門の技術者が不在
の場合であっても、作業員は容易にかつ迅速に修理復旧
作業を行うことができ、エレベータ運行効率を著しく向
上せしめ得るエレベータの振動解析装置を提供すること
ができる。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本発明は、簡単な構成に
より、エレベータの走行振動の解析と同時に、異常箇所
の的確な把握とその復旧手段を得ることができるので、
エレベータ運行効率を著しく向上することができ、実用
上の効果大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエレベータの振動解析装置の第1
の実施の形態を示す構成図である。
【図2】図1に示す装置のデータ処理部の構成を示す回
路図である。
【図3】図1に示す装置の計測振動データ表示部の構成
を示す回路図である。
【図4】図1に示す装置の振動解析システム部の構成を
示す回路図である。
【図5】図1に示す装置の振動異常診断部の構成を示す
回路図である。
【図6】図1に示す装置の復旧支援情報部の構成を示す
回路図である。
【図7】図1に示す装置の解析結果表示部の構成を示す
回路図である。
【図8】図1に示す装置の動作並びに操作手順を説明す
るフローチャートである。
【図9】図8に示すフローチャートの初期設定の操作内
容を示す説明図である。
【図10】図8に示すフローチャートの振動データ計測
処理の操作内容を示す説明図である。
【図11】図8に示すフローチャートの計測データ表示
処理の操作内容を示す説明図である。
【図12】図8に示すフローチャートの振動データ解析
処理の操作内容を示す説明図である。
【図13】図8に示すフローチャートの診断結果表示処
理の操作内容を示す説明図である。
【図14】本発明によるエレベータの振動解析装置の第
2の実施の形態を示す構成図である。
【図15】本発明によるエレベータの振動解析装置の第
3の実施の形態を示す構成図である。
【図16】本発明によるエレベータの振動解析装置の第
4の実施の形態を示す構成図である。
【図17】従来のエレベータの振動解析装置を示す構成
図である。
【符号の説明】
7 加速度センサ 8 データ処理部 9 計測振動データ表示部 10 振動解析システム部 11 振動異常診断部 12 復旧支援情報部 13 解析結果表示部 14 キーボード 17 プリンタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータの走行振動を検出する加速度
    センサと、 この加速度センサ検出された前記走行振動のデータから
    前記エレベータの走行速度及び走行位置に対応する振動
    特性を解析する振動解析システム部と、 この振動解析システム部で解析された前記走行振動のデ
    ータについて、前記エレベータの異常箇所の特定及び異
    常状態の程度を診断する振動異常診断部と、 この振動異常診断部における診断結果に基づき、その異
    常箇所の復旧に必要な支援情報を予め格納されたデータ
    から抽出されて導出する復旧支援情報部と、 この復旧支援情報部からの支援情報及び前記振動異常診
    断部で診断されたエレベータの異常状態を表示する解析
    結果表示部と、 この解析結果表示部、前記振動解析システム部、前記振
    動異常診断部及び前記復旧支援情報部の各部を制御可能
    な入力手段とを具備することを特徴とするエレベータの
    振動解析装置。
  2. 【請求項2】 前記復旧支援情報部の支援情報は、少な
    くとも前記エレベータの構成機器の調整方法、前記エレ
    ベータの構成部品交換の作業手順及び前記エレベータの
    構成部品の仕様及び入手方法のうちのいずれかを含むこ
    とを特徴とする請求項1記載のエレベータの振動解析装
    置。
  3. 【請求項3】 前記加速度センサは、検出したエレベー
    タの走行振動データをアナログ・デジタル変換器を介し
    て、前記振動解析システム部に出力することを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載のエレベータの振動解析
    装置。
  4. 【請求項4】 前記加速度センサは、検出したエレベー
    タの走行振動データを通信端末を介して前記振動解析シ
    ステム部に伝送するよう構成されたことを特徴とする請
    求項1ないし請求項3記載のうちのいずれか1の請求項
    記載のエレベータの振動解析装置。
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