JP2012195239A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明によって提供されるリチウムイオン二次電池において、正極は、正極集電体上に少なくとも正極活物質を含む正極合材層を有し、負極は、負極集電体上に少なくとも負極活物質を含む負極合材層を有している。上記負極活物質は、黒鉛材料であり、該黒鉛材料を含む負極合材層の充填密度は1.0g/cm3〜1.2g/cm3であり、上記正極活物質は、層状構造を有するニッケル含有リチウム複合酸化物であって、該酸化物は、ジルコニウム及びタングステンを含有する組成を有している。上記酸化物中におけるジルコニウムとタングステンとのモル比(Zr/W)が0.1〜0.86である。
【選択図】なし
Description
一般に、リチウムイオン二次電池の充放電時には、炭素材料に対してリチウムイオンの吸蔵及び放出が行われるため、炭素材料は膨張(即ち充電時)及び収縮(即ち放電時)を行う。充放電を繰り返し行うことによって負極は少しずつ変形し正負極間の距離にバラツキが発生するため、電池の容量が劣化してしまう虞がある。特に、高温下(例えば凡そ60℃)では容量の劣化が現れやすい傾向にある。かかる問題に対応すべく、従来技術として、特許文献1が挙げられる。特許文献1には、黒鉛材料(炭素材料)を含む負極の充填密度を1.0〜1.2g/cm3と規定することにより、容量の劣化を防止しようとする技術が記載されている。
そこで、本発明は、上述した従来の課題を解決すべく創出されたものであり、その目的は、高温下での容量の劣化を防止すると共に低SOC領域における出力の低下を防止し得るリチウムイオン二次電池を提供することである。
なお、ここで「充填密度」とは、負極集電体上における負極合材層を構成する固形分の単位体積当たりの存在量(含有量)をいう。従って、典型的には該充填密度(存在量)は、負極集電体上に負極合材層形成用組成物(典型的にはペースト状の組成物)を所定の目付量(固形分換算が好ましい。)で添加した後、適当なプレス手段でプレスすることによって調整することができる。
上記正極集電体としては、従来のリチウムイオン二次電池の正極に用いられている集電体と同様、導電性の良好な金属からなる導電性部材が好ましく用いられる。例えば、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金を用いることができる。正極集電体の形状は、リチウムイオン二次電池の形状等に応じて異なり得るため、特に制限はなく、棒状、板状、シート状、箔状、メッシュ状等の種々の形態であり得る。
また、上記ニッケル含有リチウム複合酸化物(正極活物質)のうちリチウム及び酸素を除く他の構成元素の全量(総量)を100mol%としたときのZr含有量は、凡そ0.01mol%〜3mol%(好ましくは0.05mol%〜0.6mol%)である。Zrの含有量が上記範囲内にあることによって、低SOC領域(例えばSOCが凡そ10%〜40%)においてより高い出力が得られ得る。
また、W含有量は、上記モル比(Zr/W)が上記条件を満たす範囲において適宜選択すればよい。W含有量は、例えば、凡そ0.012mol%〜3.5mol%(好ましくは凡そ0.5mol%〜1mol%)であり得る。Wの含有量が少なすぎると、Wを含まない組成のニッケル含有リチウム複合酸化物(正極活物質)に対する電池性能向上効果(例えば、出力の向上)が十分に発揮されないことがあり得る。Wの含有量が多すぎると、ニッケル含有リチウム複合酸化物の比容量が下がり、好ましくない。
Li1+αNixM1−x−y−zZryWzO2 (I);
で表すことができる。ここで、上記式(I)において、αは0≦α≦0.2(例えば0.05≦α≦0.2)である。また、xはx>0であり、yは0.0001≦y≦0.03(好ましくは0.0005≦y≦0.006)であり、zはz>0であり、0<x+y+z≦1を満たし、かつ、0.1≦(y/z)≦0.86を満たす。上記式(I)中のMとしては、例えば、Co,Mn,Al,Cr,Fe,V,Mg,Ti,Mo,Cu,Zn,Ga,In,Sn,La,Ce,Ca,Na,F,B等を挙げることができる。
Li1+αNixCopMnqM1−x−y−z−p−qZryWzO2 (II);
で表すことができる。ここで、上記式(II)において、αは0≦α≦0.2(例えば0.05≦α≦0.2)である。また、xは0<x≦0.6(典型的には0.1<x≦0.6)であり、yは0.0001≦y≦0.03(好ましくは0.0005≦y≦0.006)であり、zはz>0であり、pは0<p≦0.5であり、qは0<q≦0.5であり、0<x+y+z+p+q≦1を満たし、かつ0.1≦(y/z)≦0.86を満たす。
Li1+αNixCopMnqZryWzO2 (III);
で表すことができる。上記式(III)において、α,x,y,z,p及びqの意味は上記式(II)と同じである。
(i)式(III)におけるx、p及びqが0より大きい金属元素を含有する塩(Ni,Co,MnのうちNiを含む二種以上の金属元素を含有するニッケル含有リチウム複合酸化物を製造する場合には、各金属元素を単独で含む塩を用いてもよく、二種以上の金属元素を含む塩を用いてもよい。)とジルコニウム塩とを含む水溶液(以下、遷移金属‐Zr塩水溶液ともいう。)と、タングステン含有塩を含む水溶液とを用意し、これらの水溶液をpH11〜14の塩基性条件下で混合し、その混合液中における液相反応により、一般式:
NixCopMnqZryWz(OH)2+m (IV);
で表される前駆体を調製する工程;及び
(ii)上記前駆体とリチウム塩との混合物を焼成して上記一般式(III)のニッケル含有リチウム複合酸化物を調製する工程;
を包含する方法を好ましく採用することができる。ここで、上記式(IV)中、xは0<x≦0.6(典型的には0.1<x≦0.6)であり、yは0.0001≦y≦0.03(好ましくは0.0005≦y≦0.006)であり、zはz>0であり、pは0<p≦0.5であり、qは0<q≦0.5であり、mは0≦m≦0.5であり、0.1≦(y/z)≦0.86を満たす。かかる方法によると、上記ニッケル含有リチウム複合酸化物(正極活物質)を好適に製造することができる。上記(i)工程では、初期pHが11〜14の塩基性水溶液に、当該初期pHが概ね維持されるようにしながら、上記遷移金属−Zr塩水溶液とタングステン含有塩を含む水溶液とを混合するとよい。
かかる製造方法の好ましい一態様では、上記(i)工程(液相反応工程、または液−液混合工程としても把握され得る。)により調製した上記式(IV)で表される前駆体を、適当なリチウム塩と混合し、所定の温度で焼成することにより、目的とするニッケル含有リチウム複合酸化物を形成する。ここで、上記(i)工程では、初期pHが11〜14の塩基性水溶液に、当該初期pHを維持しつつ、ニッケル塩、コバルト塩、マンガン塩およびジルコニウム塩を含む水溶液(以下、NiCoMnZr水溶液ということもある。)、ならびにタングステン含有塩を含む水溶液(以下、W水溶液ということもある。)を、所望の速度で添加・混合・攪拌するとよい。このとき、反応液の温度は、20〜60℃の範囲とすることが好ましい。
上記導電材としては、従来この種のリチウムイオン二次電池で用いられているものであればよく、特定の導電材に限定されない。例えば、カーボン粉末やカーボンファイバー等のカーボン材料を用いることができる。カーボン粉末としては、種々のカーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック等)、グラファイト粉末等のカーボン粉末を用いることができる。これらのうち一種又は二種以上を併用してもよい。
上記組成物を正極集電体上に塗布する方法としては、従来公知の方法と同様の技法を適宜採用することができる。例えば、スリットコーター、ダイコーター、グラビアコーター等の適当な塗布装置を使用することにより、正極集電体に該ペーストを好適に塗布することができる。また、圧縮(プレス)方法としては、従来公知のロールプレス法、平板プレス法等の圧縮方法を採用することができる。
ここで開示されるリチウムイオン二次電池の負極で用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出可能な黒鉛材料(例えば、天然黒鉛、人造黒鉛等)が挙げられる。好ましくは、かかる黒鉛材料の表面を非晶質炭素膜で被覆した被覆黒鉛材料である。上記黒鉛材料の表面を被覆する非晶質炭素膜は、結晶性の低い炭素であって、炭素面の積層不整、sp2混成軌道の炭素原子から構成される極めて小さい結晶子、sp2混成軌道以外の結合形成を有する炭素、等を含んでなる炭素である。かかる非晶質炭素膜の割合は、上記負極活物質としての黒鉛材料100質量部に対して凡そ1〜10質量部(例えば2〜6質量部)であることが好ましい。
上記黒鉛材料(非晶質炭素膜に被覆された被覆黒鉛材料を含む)のメジアン径(D50)は、凡そ5μm〜15μm(例えば凡そ8μm〜11μm)であることが好ましい。メジアン径が15μmよりも大きすぎる場合には、黒鉛材料中心部へのリチウムイオンの拡散に時間がかかること等により、負極の実行容量が低下する虞がある。メジアン径が5μmよりも小さすぎる場合には、黒鉛材料表面での副反応速度が上昇し、リチウムイオン二次電池の不可逆容量が増加する虞がある。また、黒鉛材料(被覆黒鉛材料を含む)のBET法に基づく比表面積は、凡そ3.5m2/g〜5.5m2/gの範囲にあることが好ましい。
上記結着材(バインダ)としては、一般的なリチウムイオン二次電池の負極に使用される結着材と同様のものを適宜採用することができる。例えば、負極合材層を形成するために水系のペースト状組成物を用いる場合には、水に溶解または分散するポリマー材料を好ましく採用し得る。水に分散する(水分散性の)ポリマー材料としては、スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム等のゴム類;ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂;酢酸ビニル共重合体等が例示される。
なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略することがある。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は、必ずしも実際の寸法関係を反映するものではない。
図1に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10は、金属製(樹脂製又はラミネートフィルム製も好適である。)の電池ケース15を備える。このケース(外容器)15は、上端が開放された扁平な直方体状のケース本体30と、その開口部20を塞ぐ蓋体25とを備える。溶接等により蓋体25は、ケース本体30の開口部20を封止している。ケース15の上面(すなわち蓋体25)には、捲回電極体50の正極シート(正極)64と電気的に接続する正極端子60および該電極体の負極シート84と電気的に接続する負極端子80が設けられている。また、蓋体25には、従来のリチウムイオン二次電池のケースと同様に、電池異常の際にケース15内部で発生したガスをケース15の外部に排出するための安全弁40が設けられている。ケース15の内部には、正極シート64および負極シート84を計二枚のセパレータシート95とともに積層して捲回し、次いで得られた捲回体を側面方向から押しつぶして拉げさせることによって作製される扁平形状の捲回電極体50及び非水電解液が収容されている。
また、上記セパレータシートとしては、従来公知のものを特に制限なく使用することができる。例えば、樹脂からなる多孔性シート(微多孔質樹脂シート)を好ましく用いることができる。ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)等の多孔質ポリオレフィン系樹脂シートが好ましい。
図3に示すように、この組電池200は、複数個(典型的には10個以上、好ましくは10〜30個程度、例えば20個)のリチウムイオン二次電池(単電池)10を、それぞれの正極端子60および負極端子80が交互に配置されるように一つずつ反転させつつ、電池ケース15の幅広な面が対向する方向(積層方向)に配列されている。当該配列された単電池10間には、所定形状の冷却板110が挟み込まれている。この冷却板110は、使用時に各単電池10内で発生する熱を効率よく放散させるための放熱部材として機能するものであって、好ましくは単電池10間に冷却用流体(典型的には空気)を導入可能な形状(例えば、長方形状の冷却板の一辺から垂直に延びて対向する辺に至る複数の平行な溝が表面に設けられた形状)を有する。熱伝導性の良い金属製もしくは軽量で硬質なポリプロピレンその他の合成樹脂製の冷却板が好適である。
そして、隣接する単電池10間において、一方の正極端子60と他方の負極端子70とが、接続部材(バスバー)140によって電気的に接続されている。このように各単電池10を直列に接続することにより、所望する電圧の組電池200が構築されている。
[リチウムイオン二次電池の構築]
<例1>
攪拌装置および窒素導入管を備えた反応容器に、その容量の半分程度の水を入れ、攪拌しながら40℃に加熱した。該反応容器を窒素置換した後、窒素気流下、反応容器内を酸素濃度2.0%程度の非酸化雰囲気に維持しつつ、25%水酸化ナトリウム水溶液と25%アンモニア水とを適量ずつ加え、液温25℃におけるpHが12.0、液相のアンモニア濃度が20g/Lとなるように調整して、塩基性水溶液を得た。なお、反応容器内の酸素濃度は2.0%程度であった。
硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガンおよび硫酸ジルコニウムを、金属元素のモル比Ni:Co:Mn:Zrが0.33:0.33:0.33:0.005となるように水に溶解させて、これら金属の合計濃度が1.8mol/Lの混合水溶液Aを調製した。また、パラタングステン酸アンモニウムを水に溶解させて、タングステン(W)濃度が0.05mol/Lの混合水溶液Bを調製した。
上記反応容器中の塩基性水溶液に、上記で得られた混合水溶液A及び混合水溶液Bと、25%水酸化ナトリウム水溶液と、25%アンモニア水とを、反応液のpHが12.0に維持されるようにしながら添加・混合した。pHの調節は、各液の反応容器への供給速度を調整することにより行った。
上記前駆体中の全遷移金属のモル数の合計(即ち、Ni+Co+Mn+Zr+W)をMeとして、該Meに対するリチウムのモル比(Li/Me)が1.15となるように、炭酸リチウムを秤量し、上記前駆体と混合した。得られた混合物を、酸素21体積%の空気中にて、950℃で10時間焼成し、ニッケル含有リチウム複合酸化物(Li1.15Ni0.33Co0.33Mn0.33W0.005Zr0.005O2)で表される例1に係る正極活物質を得た。このとき、Me:Zr:Wのモル比は1:0.005:0.005であり、タングステンとジルコニウムとのモル比(Zr/W)は1であった。
上記作製した被覆天然黒鉛と、結着材としてのSBRと、増粘材としてのCMCとの質量比が98.6:0.7:0.7となるように秤量し、これら材料をイオン交換水に分散させて例1に係るペースト状の負極合材層形成用組成物を調製した。該組成物を厚さ10μmの銅箔状に両面合わせて目付量(固形分基準)7.5mg/cm2で塗布して乾燥させることにより負極合材層を形成した。次いで、圧延プレス機によって負極合材層の充填密度が1.0g/cm3となるようにプレスして、例1に係るシート状の負極を作製した。
負極合材層の充填密度が1.1g/cm3となるようにプレスした他は例1と同様にして、例2に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
<例3>
負極合材層の充填密度が1.2g/cm3となるようにプレスした他は例1と同様にして、例3に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
<例4>
負極合材層の充填密度が1.3g/cm3となるようにプレスした他は例1と同様にして、例4に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
<例5>
負極合材層の充填密度が1.4g/cm3となるようにプレスした他は例1と同様にして、例5に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
上記例1から例5のリチウムイオン二次電池に対して、適当なコンディショニング処理を行った。即ち、1Cの定電流で4.1Vまで充電を行った後、5分間休止した。次いで、定電圧で1.5時間充電して5分間休止した。
上記コンディショニング処理後の各二次電池について、60℃の温度条件下で30日間保存した後の容量維持率[%]を測定した。即ち、25℃の温度条件下、上記各二次電池を1Cの定電流で3Vまで放電した後、定電圧で2時間放電して10分間休止した。次いで、1Cの定電流で4.1Vまで充電した後、定電圧で2.5時間充電して10分間休止した。次いで、0.5Cの定電流で3Vまで放電した後、定電圧で2時間放電して10分間休止した。このときに得られる容量を初期電池容量(定格容量)とした。上記初期電池容量を測定した各二次電池に対して、25℃の温度条件下、3Vから1Cの定電流で充電し、初期電池容量の80%の充電状態(SOC80%)に調整した後、定電圧で2.5時間充電した。上記SOCを調整した各二次電池を60℃の恒温槽中に30日間保存して、保存後の各二次電池に対して上記初期電池容量と同様の方法で保存後の電池容量(保存後電池容量)を測定した。(保存後電池容量)/(初期電池容量)×100を、30日保存後の容量維持率[%]とした。以上の結果を表1及び図4に示す。
[リチウムイオン二次電池の構築]
<例6>
Me:Zr:Wのモル比が1:0.002:0.005である正極活物質を用いた他は例1と同様にして、例6に係るリチウムイオン二次電池を作製した。このとき、タングステンとジルコニウムとのモル比(Zr/W)は0.4であった。
<例7>
負極合材層の充填密度が1.1g/cm3となるようにプレスした他は例6と同様にして、例7に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
<例8>
負極合材層の充填密度が1.2g/cm3となるようにプレスした他は例6と同様にして、例8に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
<例9>
負極合材層の充填密度が1.3g/cm3となるようにプレスした他は例6と同様にして、例9に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
<例10>
負極合材層の充填密度が1.4g/cm3となるようにプレスした他は例6と同様にして、例10に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
上記例1〜例10のリチウムイオン二次電池に対して、低SOCにおける出力を測定した。即ち、25℃の温度条件下、上記各二次電池を1Cの定電流で充電しSOC27%に調整した後、該SOC27%にて定電圧で1時間充電した。上記SOCを調整した各二次電池を−30℃の恒温槽中に6時間放置した後、−30℃の温度条件下、SOC27%の状態から一定の出力[W]で2V(カット電圧)まで放電したときに要した時間を測定した。80W〜200Wの範囲内で定めた所定の出力でそれぞれ放電を行い、各出力で放電したときに測定された時間を横軸に取り、該測定時の出力[W]を縦軸に取って、近似曲線から2秒時の出力[W]を算出した。以上の結果を表1、2及び図5に示す。
[リチウムイオン二次電池の構築]
<例11>
(Ni+Co+Mn+W):Wのモル比が1:0.005である正極活物質を用いた他は例2と同様にして、例11に係るリチウムイオン二次電池を作製した。該正極活物質にはZrが含まれていないため、モル比(Zr/W)は0であった。
<例12>
Me:Zr:Wのモル比が1:0.0005:0.005である正極活物質を用いた他は例2と同様にして、例12に係るリチウムイオン二次電池を作製した。このときのモル比(Zr/W)は0.1であった。
<例13>
Me:Zr:Wのモル比が1:0.001:0.007である正極活物質を用いた他は例2と同様にして、例13に係るリチウムイオン二次電池を作製した。このときのモル比(Zr/W)は0.14であった。
<例14>
Me:Zr:Wのモル比が1:0.002:0.01である正極活物質を用いた他は例2と同様にして、例14に係るリチウムイオン二次電池を作製した。このときのモル比(Zr/W)は0.2であった。
<例15>
Me:Zr:Wのモル比が1:0.003:0.009である正極活物質を用いた他は例2と同様にして、例15に係るリチウムイオン二次電池を作製した。このときのモル比(Zr/W)は0.33であった。
<例16>
例7に係るリチウムイオン二次電池と同様にして、例16に係るリチウムイオン二次電池を作製した。このときのモル比(Zr/W)は0.4であった。
Me:Zr:Wのモル比が1:0.003:0.005である正極活物質を用いた他は例2と同様にして、例17に係るリチウムイオン二次電池を作製した。このときのモル比(Zr/W)は0.6であった。
<例18>
Me:Zr:Wのモル比が1:0.006:0.008である正極活物質を用いた他は例2と同様にして、例18に係るリチウムイオン二次電池を作製した。このときのモル比(Zr/W)は0.75であった。
<例19>
Me:Zr:Wのモル比が1:0.004:0.005である正極活物質を用いた他は例2と同様にして、例19に係るリチウムイオン二次電池を作製した。このときのモル比(Zr/W)は0.8であった。
<例20>
Me:Zr:Wのモル比が1:0.006:0.007である正極活物質を用いた他は例2と同様にして、例20に係るリチウムイオン二次電池を作製した。このときのモル比(Zr/W)は0.86であった。
<例21>
例2に係るリチウムイオン二次電池と同様にして、例21に係るリチウムイオン二次電池を作製した。このときのモル比(Zr/W)は1.0であった。
上記例11〜例21に係る各リチウムイオン二次電池について、上記例1〜例10の各二次電池に対して行った低SOCにおける出力の測定と同一の条件下で出力[W]を測定した。測定結果を表3及び図6に示す。
15 電池ケース
20 開口部
25 蓋体
30 ケース本体
40 安全弁
50 捲回電極体
60 正極端子
62 正極集電体
64 正極シート(正極)
66 正極合材層
80 負極端子
82 負極集電体
84 負極シート(負極)
90 負極合材層
95 セパレータシート
100 車両(自動車)
110 冷却板
120 エンドプレート
130 拘束バンド
140 接続部材
150 スペーサ部材
155 ビス
200 組電池
Claims (4)
- 正極と、負極と、非水電解液と、を備えるリチウムイオン二次電池であって、
前記正極は、正極集電体上に少なくとも正極活物質を含む正極合材層を有し、前記負極は、負極集電体上に少なくとも負極活物質を含む負極合材層を有しており、
前記負極活物質は、黒鉛材料であり、該黒鉛材料を含む負極合材層の充填密度は1.0g/cm3〜1.2g/cm3であり、
前記正極活物質は、層状構造を有するニッケル含有リチウム複合酸化物であって、該酸化物は、ジルコニウム及びタングステンを含有する組成を有しており、
前記酸化物中におけるジルコニウムとタングステンとのモル比(Zr/W)が0.1〜0.86であることを特徴とする、リチウムイオン二次電池。 - 前記ニッケル含有リチウム複合酸化物のうちリチウム及び酸素を除く他の構成元素の全量を100mol%としたときのジルコニウム含有量は、0.05mol%〜0.6mol%であることを特徴とする、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記ニッケル含有リチウム複合酸化物は、コバルト及びマンガンを構成元素として含む酸化物であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池。
- 車両の駆動電源として用いられることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
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