JP2012194334A - 電子写真用の導電性部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性の軸芯体と導電層とを有し、該導電層は、(1)バインダー樹脂と、(2)非導電性粒子の表面にアニオン交換基を有する第1の粒子と、非導電性粒子の表面にカチオン交換基を有する第2の粒子との凝集体とを含有していることを特徴とする電子写真用の導電性部材。
【選択図】図4
Description
(1)バインダー樹脂と、
(2)非導電性粒子の表面にアニオン交換基を有する第1の粒子と、非導電性粒子の表面にカチオン交換基を有する第2の粒子との凝集体と、を含有している電子写真用の導電性部材が提供される。
その結果、図4に示すように、非導電性粒子の表面にアニオン交換基を有する第1の粒子21と、非導電性粒子の表面にカチオン交換基を有する第2の粒子22とをイオン間相互作用により凝集させることによって、導電性粒子のモビリティを低下させることができることを見出した。また、かかる構成を採用した場合にも導電層は良好な導電性を示す。これは、バインダー樹脂中に、非導電性粒子の表面に固定されてなるアニオン交換基およびカチオン交換基の各々のカウンターイオン(21a及び22a)が、直流電圧の印加によって移動可能な状態で存在していることによるものと考えらえる。
本発明に係る導電性部材は、導電性の軸芯体と導電層とを有している。そして、導電層は、
(1)バインダー樹脂と、
(2)非導電性粒子の表面にアニオン交換基を有する第1の粒子と、非導電性粒子の表面にカチオン交換基を有する第2の粒子との凝集体と、を含有している。
本発明にかかる導電性部材は、電子写真装置等の画像形成装置や、感光体及び導電性弾性部材を一体的にカートリッジ化し、画像形成装置本体に対して着脱自在としたプロセスカートリッジにおいて、感光体等の被帯電部材に当接して使用される帯電部材として好適である。本発明の導電性部材を使用しうる電子写真装置としては、複写機、レーザービームプリンター、LEDプリンター、あるいは、電子写真製版システム等の電子写真応用装置等が挙げられる。また、本発明の導電性部材は、帯電部材以外に、現像部材、転写部材、除電部材としても使用可能である。さらに、導電性部材の形状としては、ローラ形状(導電性ローラ)、およびブレード形状(導電性ブレード)とすることができる。
導電性軸芯体とは、導電層を支え、かつ導電性を有する剛体を意味し、導電性の軸芯体としては、例えば、ステンレスを挙げることができる。
導電層は、導電性弾性層であることができ、導電性部材の抵抗の調整を行うことができる。導電層12は、(1)バインダー樹脂と、(2)カチオン性粒子とアニオン性粒子との凝集体と、を含有している。
まず、本発明に用いるバインダー樹脂について説明する。なお、バインダー樹脂は、後述する原料ゴムからなることができる。
次に、本発明に用いるカチオン性粒子およびアニオン性粒子について説明する。
なお、導電性粒子の質量部数は、第1の粒子および第2の粒子の合計質量部数と一致する。
第1の粒子、第2の粒子のそれぞれの核となる非導電性粒子は、同一の種類の粒子を用いても異なる種類の粒子を用いてもよい。
更に、本発明に用いる導電層には、発明の効果を著しく損なわない範囲内で必要に応じて、ゴムの配合剤として一般に用いられている充填剤、軟化剤、加工助剤、架橋助剤、架橋促進剤、架橋促進助剤、架橋遅延剤、粘着付与剤、分散剤、発泡剤等を添加することができる。
(合成例1−1−1)
水1.8ml、35質量%塩酸(和光純薬工業社製)100μl、およびエタノール(和光純薬工業社製)10mlの混合溶液中にメルカプトプロピルトリメトキシシラン2mlを徐々に滴下し、50℃で1時間攪拌した。
核用粒子として、数平均粒径25nm、BET比表面積275m2/gの球状フュームドシリカ(商品名:AEROSIL・300SP、AEROSIL社製)を用いた以外は、合成例1−1−1に従い、スルホン酸基が導入されたシリカを作製した。合成したシリカのスルホン酸基濃度は、0.74mmol/gであった。
核用粒子として、数平均粒径50nm、BET比表面積200m2/gの球状フュームドシリカ(商品名:AEROSIL・200、AEROSIL社製)を用いた以外は、合成例1−1−1に従い、スルホン酸基が導入されたシリカを作製した。合成したシリカのスルホン酸基濃度は、0.68mmol/gであった。
核用粒子として、数平均粒径100nm、BET比表面積150m2/gの球状フュームドシリカ(商品名:AEROSIL・150、AEROSIL社製)を用いた以外は、合成例1−1−1に従い、スルホン酸基が導入されたシリカを作製した。合成したシリカのスルホン酸基濃度は、0.63mmol/gであった。
核用粒子として、数平均粒径25nm、BET比表面積120m2/gの酸化チタン(石原産業社製)を用いた以外は、合成例1−1−1に従い、スルホン酸基が導入された酸化チタンを作製した。合成した酸化チタンのスルホン酸基濃度は、0.65mmol/gであった。
核用粒子として、モンモリロナイト10.0gを用いた以外は、合成例1−1−1に従い、端面にスルホン酸基が導入されたモンモリロナイトを作製した。合成したモンモリロナイトのスルホン酸基濃度は、0.28mmol/gであった。
核用粒子として、マカディアイトを用いた以外は、合成例1−1−1に従い、スルホン酸基が導入されたマカディアイトを作製した。合成したマカディアイトのスルホン酸基濃度は、0.71mmol/gであった。
核用粒子として、針状酸化チタン(繊維径0.05〜0.15μm、繊維長3〜12μm)を用いた以外は、合成例1−1−1に従い、スルホン酸基が導入された針状酸化チタンを作製した。合成した針状酸化チタンのスルホン酸基濃度は、0.61mmol/gであった。
核用粒子として、BET比表面積が500m2/gのメソポーラスシリカを用いた以外は、合成例1−1−1に従い、スルホン酸基が導入されたメソポーラスシリカを作製した。合成したメソポーラスシリカのスルホン酸基濃度は、0.62mmol/gであった。
核用粒子として、後述する粒子表面に水酸基を有するPS(ポリスチレン)微粒子を用いた以外は、合成例1−1−1と同様の手法により、粒子表面にスルホン酸基を有するPS微粒子を得た。動的光散乱(DLS)装置を用い、合成した粒子表面にスルホン酸基を有するPS微粒子の数平均粒径を測定した結果、100nm、スルホン酸基濃度は、0.58mmol/gであった。
ソープフリー乳化重合のモノマーとして、スチレン16.6gの代わりにメタクリル酸メチル16gを用いた以外は、合成例1−1−10に従い、スルホン酸基が導入されたポリメタクリル酸メチル(PMMA)微粒子を作製した。合成したPMMA微粒子の数平均粒径は、100nm、スルホン酸基濃度は、0.55mmol/gであった。
メルカプトプロピルトリメトキシシランの添加量を1mlに変更した以外は、合成例1−1−1に従い、スルホン酸基が導入されたシリカを作製した。合成したシリカのスルホン酸基濃度は、0.14mmol/gであった。
数平均粒径7nm、BET比表面積390m2/gの球状フュームドシリカに対し、オートクレーブを用いて170℃で24時間の水熱処理を行い、表面に水酸基を付加した。核用粒子として、この水酸基を付加したシリカを用いた以外は、合成例1−1−1に従い、スルホン酸基が導入されたシリカを作製した。合成したシリカのスルホン酸基濃度は、1.22mmol/gであった。
ソープフリー乳化重合のモノマーとして、スチレン16.6gおよびメタクリル酸2−ヒドロキシエチル1.30gの代わりに、スチレン19.8gおよびアクリル酸(AA)0.72gを用いた以外は、合成例1−1−10に従い、粒子表面にカルボキシル基を有するPS微粒子を得た。合成したPS微粒子の数平均粒径は100nm、カルボキシル基濃度は、0.69mmol/gであった。
(合成例2−1−1)
水1.8ml、35質量%塩酸100μl、エタノール10mlの混合溶液中にアミノプロピルトリメトキシシラン2mlを徐々に滴下し、50℃で1時間攪拌した。次に、この溶液に、核用粒子として非導電性粒子である、数平均粒径25nm、BET比表面積275m2/gの球状フュームドシリカ10.0gをエタノール中に分散させた分散液を混合し、70℃で13時間攪拌した。これにより、アニオン交換基としてアミノ酸基が導入されたシリカ(第1の粒子)を作製した。
核用粒子として、数平均粒径7nm、BET比表面積390m2/gの球状フュームドシリカを用いた以外は、合成例2−1−1に従い、アミノ基が導入されたシリカを作製した。合成したシリカのアミノ基濃度は、0.78mmol/gであった。
核用粒子として、数平均粒径50nm、BET比表面積200m2/gの球状フュームドシリカを用いた以外は、合成例2−1−1に従い、アミノ基が導入されたシリカを作製した。合成したシリカのアミノ基濃度は、0.74mmol/gであった。
核用粒子として、数平均粒径100nm、BET比表面積150m2/gの球状フュームドシリカを用いた以外は、合成例2−1−1に従い、アミノ基が導入されたシリカを作製した。合成したシリカのアミノ基濃度は、0.68mmol/gであった。
核用粒子として、数平均粒径25nm、BET比表面積120m2/gの酸化チタンを用いた以外は、合成例2−1−1に従い、アミノ基が導入された酸化チタンを作製した。合成した酸化チタンのアミノ基濃度は、0.65mmol/gであった。
核用粒子として、数平均粒径25nm、BET比表面積210m2/gの酸化ジルコニウムを用いた以外は、合成例2−1−1に従い、アミノ基が導入された酸化ジルコニウムを作製した。合成した酸化ジルコニウムのアミノ基濃度は、0.58mmol/gであった。
核用粒子として、モンモリロナイトを用いた以外は、合成例2−1−1に従い、アミノ基が導入されたモンモリロナイトを作製した。合成したモンモリロナイトのアミノ基濃度は、0.31mmol/gであった。
核用粒子として、マカディアイトを用いた以外は、合成例2−1−1に従い、アミノ基が導入されたマカディアイトを作製した。合成したマカディアイトのアミノ基濃度は、
0.71mmol/gであった。
核用粒子として、針状酸化チタン(繊維径0.05〜0.15μm、繊維長3〜12μm)を用いた以外は、合成例2−1−1に従い、アミノ基が導入された針状酸化チタンを作製した。合成した針状酸化チタンのアミノ基濃度は、0.69mmol/gであった。
核用粒子として、BET比表面積が500m2/gのメソポーラスシリカを用いた以外は、合成例2−1−1に従い、アミノ基が導入されたメソポーラスシリカを作製した。合成したメソポーラスシリカのアミノ基濃度は、0.66mmol/gであった。
ソープフリー乳化重合のモノマーとして、スチレン16.6gおよびメタクリル酸2−ヒドロキシエチル1.30gの代わりに、スチレン19.8g、メタクリル酸グリシジル(GMA)1.42gを用いた以外は、合成例1−1−10に従い、粒子表面にエポキシ基を有するPS微粒子を得た。次に、粒子表面にエポキシ基を有するPS微粒子20gに28質量%のアンモニア水を加え、60℃で24時間反応させ、アミノ基を有するPS微粒子を得た。合成したPS微粒子の数平均粒径は100nm、アミノ基濃度は、0.58mmol/gであった。
ソープフリー乳化重合のモノマーとして、スチレン19.8gの代わりにメタクリル酸メチル19gを用いた以外は、合成例2−1−11に従い、アミノ基が導入されたPMMA微粒子を作製した。合成したメタクリル酸メチル微粒子の数平均粒径は100nm、アミノ基濃度は、0.66mmol/gであった。
アミノプロピルトリメトキシシランの添加量を1mlに変更した以外は、合成例2−1−1に従い、アミノ基が導入されたシリカを作製した。合成したシリカのアミノ基濃度は、0.12mmol/gであった。
数平均粒径7nm、BET比表面積390m2/gの球状フュームドシリカに対し、オートクレーブを用いて170℃で24時間の水熱処理を行い、表面に水酸基を付加した。核用粒子(金属酸化物粒子)として、この水酸基を付加したシリカを用いた以外は、合成例2−1−1に従い、アミノ基が導入されたシリカを作製した。合成したシリカのアミノ基濃度は、1.08mmol/gであった。
<帯電部材の作製>
以下の手順で、実施例1に係る帯電ローラを作製した。まず、合成例2−1−1で調製した第1の粒子(カチオン性粒子)と、合成例1−1−1で調製した第2の粒子(アニオン性粒子)とをドライブレンドし、第1の粒子と第2の粒子との凝集体(導電性粒子)を形成した。次いで、下記表1に記載の材料をオープンロールにて混合し、導電性組成物である未加硫ゴム組成物を得た。
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液にメチルイソブチルケトンを加え、固形分が18質量%となるように調整した。前述のアクリルポリオール溶液の固形分100質量部に対して、カーボンブラック(HAF)16質量部、針状ルチル型酸化チタン微粒子35質量部、変性ジメチルシリコーンオイル0.1質量部、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)の各ブタノンオキシムブロック体の7:3(質量比)の混合物、80.14質量部を入れ混合液を調整した。このとき、ブロックHDIとブロックIPDIの混合物は、NCO/OH=1.0となるように添加した。
(凝集体の平均粒子径測定)
導電性ローラの長手方向の中央部を鋭利な刃物で切断、試料片を採取した。得られた試料片は、クライオミクロトームを用い断面を切り出し、走査型電子顕微鏡(SEM)(日立製S−4800(商品名))を用い2万倍でSEM画像を撮影した。得られたSEM画像を二値化処理して凝集体の平均粒子径を測定した。なお、平均粒子径とは、SEM画像上で任意に粒子を10個選び、直線距離で最長の部分を計測した算術平均値である。
温度23℃/湿度50%R.H.(相対湿度)環境下にて、金属ドラムに帯電ローラを当接(片側500gの両端荷重)させ、芯金と金属ドラムの間に直流200Vの電圧を印加し、帯電ローラの電気抵抗を求めた。導電剤の導電性付与能力を、以下の基準で評価した。
A:ローラ抵抗値が1.0×107Ω・cm未満のもの。
B:ローラ抵抗値が1.0×107Ω・cm以上、5.0×107Ω・cm未満のもの。
C:ローラ抵抗値が5.0×107Ω・cm以上、1.0×108Ω・cm未満のもの。
D:ローラ抵抗値が1.0×108Ω・cm以上のもの。
画像評価は、帯電能力が不足した場合に生じるハーフトーン画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描く画像)の横スジ状画像の発生状況によりランク付けを行った。この評価では、電子写真式レーザープリンターとして、キヤノン製LBP5400(商品名)のプロセススピードを300mm/secに改造したものを用いた。評価環境は温度15℃、湿度10%R.H.環境下にて行った。なお、1日当たりの耐久枚数は5000枚とした。
A:ハーフトーン画像に横スジ状画像が観察されないもの。
B:ハーフトーン画像のごく一部に軽微な横スジ状画像が観察されるもの。
C:ハーフトーン画像の一部に横スジ状画像が観察されるが、目立たないもの。
D:ハーフトーン画像の一部に横スジ状画像が観察され、目立つもの。
導電層の処方を表2〜表6に記載したように変更した以外は実施例1と同様にして実施例2〜47に係る帯電ローラを作製した。なお、実施例46及び実施例47については、表6に示す添加質量部数の第1の粒子と第2の粒子を、予めドライブレンドすることなく他の材料と混合した。また、実施例44〜45においては、バインダー樹脂として、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(GECO)(商品名:エピクロマーCG−104、ダイソー社製)を用いた。また、実施例42においては、バインダー樹脂として、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)(商品名:Nipol DN219、日本ゼオン社製)を用いた。実施例2〜47に係る帯電ローラを実施例1と同様に評価した。評価結果を表2から6に併せて示す。
バインダー樹脂としてヒドリンゴム(エピクロマーCG−104)を100質量部用い、導電剤(第1および第2の粒子)は添加しなかった以外は実施例1と同様にして帯電ローラを作製し、評価した。
バインダー樹脂としてヒドリンゴム(エピクロマーCG−104)を100質量部、導電剤(第1および第2の粒子)として、合成例1−1−1で得られたアニオン性粒子のみを10質量部用いた以外は実施例1と同様にして帯電ローラを作製し、評価した。この帯電ローラを走査型電子顕微鏡を用いて観察すると、導電性粒子はバインダー樹脂内では凝集体を形成していないことが確認できた。
バインダー樹脂としてヒドリンゴム(エピクロマーCG−104)を100質量部、導電剤(第1および第2の粒子)として合成例2−1−1で得られたカチオン性粒子のみを10質量部用いた以外は、実施例1と同様にして帯電ローラを作製した。この帯電ローラを走査型電子顕微鏡を用いて観察すると、導電性粒子はバインダー樹脂内では凝集体を形成していないことが確認できた。
バインダー樹脂としてヒドリンゴム(エピクロマーCG−104)を100質量部、導電剤(第1および第2の粒子)として合成例1−1−4で得られたアニオン性粒子のみを10質量部用いた以外は実施例1と同様にして帯電ローラを作製した。この帯電ローラを走査型電子顕微鏡を用いて観察すると、導電性粒子はバインダー樹脂内では凝集体を形成していないことが確認できた。
バインダー樹脂としてヒドリンゴム(エピクロマーCG−104)を100質量部用いた。また、導電剤として、第1および第2の粒子の代わりに、アニオン性のイオン導電剤であるラウリル硫酸ナトリウムを2.5質量部、カチオン性のイオン導電剤であるテトラエチルアンモニウムクロライドを5質量部用いた以外は実施例1と同様にして帯電ローラを作製した。
<現像部材の作製>
以下の手順で、導電性部材として表8に示す現像ローラを作製した。
まず、実施例1と同様にして未加硫ゴム組成物を調製した。
アクリルポリオール(商品名:ヒタロイド3001、日立化成工業社製)100.0質量部に対し、ポリイソシアネート(商品名:コロネートL、日本ポリウレタン工業社製)12.1質量部、カーボンブラックMA230(商品名、三菱化学社製)16.7質量部を撹拌混合した。その後、総固形分比30質量%になるようにメチルエチルケトンに溶解、混合の後、サンドミルにて均一に分散して表面層形成用塗料を得た。更に、この表面層形成用塗料を粘度10〜13mPa・s(cps)になるようメチルエチルケトンで希釈後、前記弾性層上に液循環型浸漬塗工装置を用いて浸漬塗工した後乾燥させた。その後、温度150℃にて1時間加熱処理することで弾性層外周に膜厚約20μmの表面層を設け、現像ローラを得た。
(画像濃度ムラの評価)
画像評価は、帯電能力が不足した場合に生じるハーフトーン画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描く画像)の画像濃度ムラの発生状況によりランク付けを行った。この評価では、電子写真式レーザープリンターとして、キヤノン製LBP5400(商品名)を使用した。評価環境は、温度15℃、湿度10%R.H.にて行った。なお、1日当たりの耐久枚数は5000枚とした。
A:ローラピッチ濃度ムラがほとんど見られない。
B:ローラピッチ濃度ムラが微かに見られる。
C:ローラピッチ濃度ムラが目立つレベルにある。
D:ローラピッチ濃度ムラが画像のほぼ全域にわたって発生するレベルにある。
導電層の処方を表8に記載したように変更した以外は実施例48と同様にして実施例49〜51の現像ローラを作製した。各実施例の現像ローラに使用したバインダー樹脂、導電性粒子の種類及び添加量、評価結果を表8に記載した。
バインダー樹脂としてNBRを100質量部用い、導電剤(第1の粒子および第2の粒子)は添加しなかった以外は実施例48と同様にして現像ローラを作製し、評価した。
バインダー樹脂としてNBRを100質量部用い、さらに導電剤(第1の粒子および第2の粒子)として合成例1−1−4で得られたアニオン性粒子のみを10質量部用いた以外は実施例48と同様の方法で現像ローラを作製し、評価した。
12 導電性層
13 表層
21 カチオン性粒子(第1の粒子)
21a アニオン交換基のカウンターイオン
22 アニオン性粒子(第2の粒子)
22a カチオン交換基のカウンターイオン
Claims (2)
- 導電性の軸芯体と導電層とを有し、
該導電層は、
(1)バインダー樹脂と、
(2)非導電性粒子の表面にアニオン交換基を有する第1の粒子と、非導電性粒子の表面にカチオン交換基を有する第2の粒子との凝集体と、
を含有していることを特徴とする電子写真用の導電性部材。 - 前記カチオン交換基がスルホン酸基であり、前記アニオン交換基がアミノ基である請求項1に記載の電子写真用の導電性部材。
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