JP2012193672A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸気弁の開閉タイミングを変更可能とする内燃機関の動弁装置において、複数の吸気バルブの開閉タイミングを変更する過渡期において、吸気バルブの閉弁時期の遅れにより生じる失火を抑制する。
【解決手段】内燃機関1の動弁装置2は、燃焼室10内に異なる気流を生み出すように形成された第1吸気ポート121a、及び第2吸気ポート121bと、第1吸気ポート121aを開閉する第1吸気弁14aの開閉タイミングと、第2吸気ポート121bを開閉する第2吸気弁14bの開閉タイミングと、を独立して変更する可変動弁機構3と、可変動弁機構3の制御を司るECU4と、を備え、第1吸気弁14aと第2吸気弁14bの開閉順序を入れ替える場合、閉弁時期の遅れにより生じる失火を回避可能な時期に、第1吸気弁14a及び第2吸気弁14bを閉弁する。
【選択図】図1

Description

吸気弁の開閉タイミングを変更可能な可変動弁機構を備えた内燃機関の動弁装置に関する。
内燃機関が備える吸排気バルブの開閉タイミングを変化させる可変動弁機構が知られている。可変動弁機構は、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を変化させることで、吸気バルブ又は排気バルブの開閉タイミングを変化させる。このような可変動弁機構を備える装置において、1つの気筒に複数備えられた吸気弁をそれぞれ独立に制御するものが、特許文献1に開示されている。
特許文献1の動弁装置における、複数の吸気バルブの開閉タイミングを独立して制御する構成では、吸気バルブ毎に設けられたカムの位相を変更することにより、それぞれの吸気バルブの開閉タイミングを制御している。
特開2009−144521号公報
ところで、吸排気バルブの開駆動に伴い、カムシャフトへカムトルクが働く。可変動弁機構では、このカムトルクがカムの位相の進角を妨げる方向に働くため、進角時の位相の変更速度が低下し、進角時の位相の変更に時間を要する。一方、吸排気バルブの開動作に伴うカムトルクは、カムの位相の遅角を妨げない。このため、遅角時の位相の変更速度は低下しない。従って、可変動弁機構により、吸気バルブに動作に係るカムを進角する場合と、遅角する場合とでは、カムの位相の変更速度が異なる。このため、カムの位相を変更する場合、進角する場合と遅角する場合とのカムの変更速度の差を考慮していないと、複数の吸気バルブの開閉タイミングを変更する過渡期において、複数の吸気バルブの閉弁時期の遅れを引き起こすことがある。このような吸気バルブの閉弁時期の遅れが、吸気行程下死点経過後まで及ぶと、筒内に取り込んだ吸入空気が必要以上に抜け出ることがあり、その結果、内燃機関の実圧縮比の低下を招き、失火することが考えられる。
そこで、本発明は、上記課題を鑑み、吸気弁の閉弁時期の遅れによる失火を抑制する内燃機関の動弁装置を提供する。
かかる課題を解決する本発明の内燃機関の動弁装置は、筒内に異なる気流を生み出すように形成された第1吸気ポート、及び第2吸気ポートと、前記第1吸気ポートを開閉する第1吸気弁の開閉動作にかかる第1カムと、前記第2吸気ポートを開閉する第2吸気弁の開閉動作にかかる第2カムとを設けたカム軸を有し、前記第1吸気弁の開閉タイミングと前記第2吸気弁の開閉タイミングとを独立して変更する可変動弁部と、を備え、前記可変動弁部は、前記第1吸気弁と前記第2吸気弁の開閉順序を入れ替える場合、閉弁時期の遅れにより生じる失火を回避可能な時期に、前記第1吸気弁及び前記第2吸気弁を閉弁することを特徴とする。この構成により、筒内に取り込んだ吸入空気の吹き戻りによる筒内空気の減少を抑制することにより、実圧縮比の低下を防ぎ、失火を抑制することができる。
上記の内燃機関の動弁装置において、失火を回避可能な前記時期は、内燃機関の回転数、及び負荷に基づき決定することができる。内燃機関の回転数、及び負荷により、燃料噴射量が変更され、失火の発生する可能性も変化するため、内燃機関の回転数、及び負荷を制御目標値の決定要素とすることができる。
上記の内燃機関の動弁装置において、前記第1吸気ポートは燃焼室内に強いスワール流を生成させるポートであり、前記第2吸気ポートは燃焼室内に弱いスワール流を生成させるポートであり、内燃機関が高負荷の場合、前記第1吸気弁を前記第2吸気弁より先に開弁し、内燃機関が低負荷の場合、前記第2吸気弁を前記第1吸気弁より先に開弁する構成とすることができる。この構成により、内燃機関が高負荷で運転する場合、空気と燃料との混合を促進し、スモークの低減ができる。また、内燃機関が低負荷で運転する場合、HC、COの発生を抑制することができる。
また、上記の内燃機関の動弁装置において、前記可変動弁部は、失火を回避可能なときの実圧縮比を目標に、前記時期を設定することとしてもよい。
本発明は、吸気弁の閉弁時期の制御目標値を設けることにより、筒内に取り込んだ吸入空気の吹き戻りによる筒内空気の減少を抑制し、吸気弁の閉弁時期の遅れによる失火を抑制することができる。
動弁装置が組み込まれた内燃機関の概略構成図である。 燃焼室と第1吸気ポート、第2吸気ポートの概略構成図であって、(a)は斜視図であり、(b)は平面図である。 可変動弁機構の概略構成図であって、(a)は可変動弁機構、第1吸気弁と第2吸気弁を示した斜視図であり、(b)は可変動弁機構の構造を示した模式図である。 第1吸気弁、及び第2吸気弁についてのクランク角に対するバルブリフト量を示した説明図であって、(a)は、第1吸気弁を進角させた場合を示し、(b)は、第2吸気弁を進角させた場合を示している。 内燃機関の負荷、回転数に対応する燃焼室内の最適なスワール流の強度を示した説明図である。 吸気弁の開閉タイミングを変更した際の内燃機関のスワール比と実圧縮比の関係を示した説明図である。 吸気閉弁時期を算出する吸気閉弁時期マップを示した説明図である。
以下、本発明を実施するための一形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例における内燃機関1の動弁装置2の構成について説明する。図1は動弁装置2が組み込まれた内燃機関1の概略構成図である。内燃機関1は圧縮着火式内燃機関(ディーゼルエンジン)である。動弁装置2は可変動弁機構3と、内燃機関1の各種制御を行うECU(Electronic Control Unit)4とを備えている。可変動弁機構3とECU4とは可変動弁部として機能する。
内燃機関1は、シリンダブロック11と、シリンダヘッド12と、ピストン13と、第1吸気弁14a、第2吸気弁14bと、2つの排気弁15a、15bと、燃料噴射弁16とを備えている。シリンダブロック11には気筒11aが形成されている。気筒11a内にはピストン13が収容されている。シリンダブロック11の上面にはシリンダヘッド12が固定されている。シリンダブロック11、シリンダヘッド12及びピストン13により囲まれる空間は、燃焼室10として形成されている。また、シリンダヘッド12には、燃焼室10へ噴孔を向けた燃料噴射弁16が設けられている。
シリンダヘッド12には第1吸気ポート121a、第2吸気ポート121bと2つの排気ポート122a、122bが形成されている。第1吸気ポート121a、第2吸気ポート121bは燃焼室10に吸入空気を導き、排気ポート122a、122bは燃焼室10から排気ガスを排出する。第1吸気弁14aは第1吸気ポート121aに設けられている。第1吸気弁14aは第1吸気ポート121aを開閉する。第2吸気弁14bは第2吸気ポート121bに設けられている。第2吸気弁14bは第2吸気ポート121bを開閉する。排気弁15a、15bは各々排気ポート122a、122bに設けられている。排気弁15a、15bは排気ポート122a、122bを開閉する。
次に、第1吸気ポート121aと第2吸気ポート121bとについて説明する。図2は、燃焼室10と第1吸気ポート121a、第2吸気ポート121bの概略構成図である。図2(a)は燃焼室10と第1吸気ポート121a、第2吸気ポート121bの斜視図であり、図2(b)は燃焼室10と第1吸気ポート121a、第2吸気ポート121bの平面図である。第1吸気ポート121aと第2吸気ポート121bとは、筒内に異なる気流を生み出すように形成されている。第1吸気ポート121aは燃焼室10の気筒壁面に沿うように吸入空気を導く形状に形成されている。燃焼室10の気筒壁面に沿うように吸入空気を導く形状の一例として、タンジェンシャルポートがある。第1吸気ポート121aは、気筒壁面に沿うように吸入空気を導くため、燃焼室10内に強いスワール流fを生成する。この第1吸気ポート121aを流れる流量が多くなるほど、燃焼室10内に生成するスワール流の強度が高まる。また、第2吸気ポート121bは螺旋状に形成されている。螺旋状に形成された吸気ポートの一例としてヘリカルポートがある。第2吸気ポート121bは燃焼室10の中央へ弱いスワール流fを導く。第2吸気ポート121bから供給される吸入空気は、燃焼室10内の中央に留まり、拡散が抑制される。本実施例では、第1吸気ポート121aが主流ポートとして機能し、第2吸気ポート121bが従属ポートとして機能する。
次に、可変動弁機構3について説明する。可変動弁機構3は第1吸気弁14a、及び第2吸気弁14bの開閉動作を制御する機構である。図3は可変動弁機構3の概略構成図である。図3(a)は可変動弁機構3、第1吸気弁14aと第2吸気弁14bを示した斜視図であり、図3(b)は可変動弁機構3の構造を示した模式図である。
可変動弁機構3は、カムシャフト31、第1カム32、第2カム33、位相変更機構34を備えている。図3(b)に示すように、カムシャフト31は二重構造のシャフトであり、同一の回転中心線を持つ外部カムシャフト31aと、内部カムシャフト31bとを備えている。外部カムシャフト31aは中空構造であり、外部カムシャフト31aの内部に内部カムシャフト31bが相対回転可能に挿入されている。第1カム32は、外部カムシャフト31aに設けられている。第1カム32は第1吸気弁14aに対応させて設けられており、第1吸気弁14aの開閉作動を行う。第2カム33は外部カムシャフト31a上を周方向に摺動可能に設けられている。第2カム33は内部カムシャフト31bと結合されている。第2カム33は外部カムシャフト31aに周方向に沿って設けられた長穴を通じて、内部カムシャフト31bと結合ピン33aで結合されている。第2カム33は第2吸気弁14bに対応させて設けられており、第2吸気弁14bの開閉作動を行う。
位相変更機構34は、クランクシャフト(図示しない)の位相に対して、外部カムシャフト31a、内部カムシャフト31bの位相を変更する。また、位相変更機構34は、外部カムシャフト31aに対する内部カムシャフト31bの位相を変更する。すなわち、位相変更機構34は、第1吸気弁14aの開閉タイミングを進角、遅角するとともに、第2吸気弁14bの開閉タイミングを進角、遅角することができる。これにより、第1吸気弁14aの開閉タイミングと第2吸気弁14bの開閉タイミングとが独立して変更される。
図4は第1吸気弁14a、及び第2吸気弁14bについてのクランク角に対するバルブリフト量を示した説明図である。図4(a)は、第1吸気弁14aを進角させた場合を示し、図4(b)は、第2吸気弁14bを進角させた場合を示している。図4の縦軸はバルブリフト量を示し、横軸はクランク角を示している。クランク角は吸気行程上死点を0(°ATDC)としている。また、図4の実線は第1吸気弁14aのバルブリフト量を示し、破線は第2吸気弁14bのバルブリフト量を示している。図4に示すように、可変動弁機構3は、第1吸気弁14aを進角すること、及び第2吸気弁14bを進角することができる。同様に、第1吸気弁14aを遅角すること、第2吸気弁14bを遅角することもできる。また、第1吸気弁14a、第2吸気弁14bの両方を同時に進角することも、遅角することもできる。
ECU4は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、入出力ポートを双方向バスで接続した公知の形式のディジタルコンピュータからなり、内燃機関1の制御のために設けられている各種センサや作動装置と信号をやり取りして内燃機関1を制御する。特に、本実施例において、ECU4は、位相変更機構34と電気的に接続されており、各種センサから得られた内燃機関1の運転状態に基づき、位相変更機構34を制御する。すなわち、可変動弁機構3による第1吸気弁14a、第2吸気弁14bの開閉動作や開閉タイミングはECU4により制御されている。
このように、第1吸気弁14a、第2吸気弁14bの開閉制御により第1吸気弁14a、第2吸気弁14bが開弁することにより、第1吸気ポート121a、第2吸気ポート121bを介して燃焼室10内に吸入空気が供給される。
次に、本実施例における吸気弁の開閉動作に関する制御の特徴を説明する。まず、燃焼室10内のスワール流について説明する。図5は内燃機関1の負荷、回転数に対応する燃焼室10内の最適なスワール流の強度を示した説明図である。図5の縦軸は内燃機関1の負荷を示し、横軸はクランクシャフトの回転数を示している。図5に示すように、内燃機関1の負荷が低い場合には、スワール流の強度を弱くして噴霧拡散を抑制し、HCやCOを抑制することが求められる。反対に、内燃機関1の負荷が高い場合には、スワール流の強度を強くして燃料噴霧と空気との混合を促進し、均一な燃焼を行い、スモークを抑制することが求められる。
ところで、吸入空気が燃焼室10内に形成する気流は、先に開いたポート側からの気流に支配される。このため、第1吸気弁14aが第2吸気弁14bよりも先に開弁する場合には、第1吸気ポート121aから供給された気流により、燃焼室10内には強いスワール流fが形成される。反対に、第2吸気弁14bが第1吸気弁14aよりも先に開弁する場合には、第2吸気ポート121bから供給された気流により、燃焼室10内には弱いスワール流fが形成される。従って、動弁装置2は、燃焼室10内に要求される気流の特性に応じて、第1吸気弁14aと第2吸気弁14bの開閉タイミングを制御する。
図6は、吸気弁の開閉タイミングを変更した際の内燃機関1のスワール比と実圧縮比の関係を示した説明図である。図6の縦軸はスワール比を示し、横軸は実圧縮比を示している。スワール比と実圧縮比との関係は、第1吸気ポート121aから供給される吸入空気が、燃焼室10内の気流を支配するほど、図6中に示す矢示A方向に進む。すなわち、第1吸気弁14aの開閉タイミングが第2吸気弁14bの開閉タイミングより進角するほど、スワール流が強化され、実圧縮比が減少する。反対に、第2吸気ポート121bから供給される吸入空気が、燃焼室10内の気流を支配するほど、スワール比と実圧縮比との関係は、図6中に示す矢示B方向に進む。すなわち、第2吸気弁14bの開閉タイミングが第1吸気弁14aの開閉タイミングより進角するほど、スワール流の発生が抑制される。
従って、上記の図5の関係より、動弁装置2は、内燃機関1の運転状態が高負荷となるほど、第1吸気弁14aの開閉タイミングを第2吸気弁14bの開閉タイミングより進角し、スワール流を強化する。反対に、動弁装置2は、内燃機関1の運転状態が低負荷となるほど、第2吸気弁14bの開閉タイミングを第1吸気弁14aの開閉タイミングより進角し、スワール流の発生を抑制する。
内燃機関1を運転するとき、内燃機関1の運転状態は常に変動する。すなわち、内燃機関1の運転状態は、低負荷で運転される場合と高負荷で運転される場合とが混在する。従って、燃焼室10内の気流を適切に制御するために、動弁装置2は、第1吸気弁14aと第2吸気弁14bの開閉順序を入れ替える処理を行う必要がある(パーシャル領域)。上記の通り、第1吸気弁14aと第2吸気弁14bの開閉順序を入れ替える処理は、第1カム32、第2カム33の位相を入れ替える動作により実現される。ところが、2つのカムの位相を入れ替える際に、進角方向に位相を変更するカムは、吸気弁からの反力を受け、位相の変更速度が遅れる。この遅れによって、吸気弁の閉弁時期が遅くなりすぎると、気筒内へ吸入した空気が吸気ポートへ吹き返すため、燃焼室10内の空気量が減少して、失火を引き起こす原因となる。
この現象に対して、動弁装置2は、閉弁時期の遅れにより生じる失火を回避可能な時期に、第1吸気弁14a及び第2吸気弁14bを閉弁する。具体的に説明すると、動弁装置2は、内燃機関1の負荷、回転数に応じた吸気閉弁時期(IVC)を制御目標値として設定する。この制御目標値は、第1吸気弁14a、または第2吸気弁14bの閉弁時期の遅れにより生じる失火を回避することのできる期間の中から選択される。動弁装置2は、設定された制御目標値よりも早く遅角側の吸気弁を閉弁するとともに、遅角側の吸気弁が進角側の吸気弁よりも先に開弁しないように、第1吸気弁14a、及び第2吸気弁14bの開閉タイミングを決定し、制御する。ここで、遅角側の吸気弁とは、バルブリフトの時期が遅い方の吸気弁を示している。
本実施例では、吸気閉弁時期の制御目標値は、図7に示す吸気閉弁時期マップから算出し設定する。図7の縦軸は内燃機関1の負荷、横軸は回転数を示している。図7のマップでは、原点に近づくほど、吸気閉弁時期が下死点(BDC)に近づき(早く閉じる)、原点から離れるほど下死点(BDC)から遠ざかる(遅く閉じる)ことを意味している。吸気閉弁時期マップは予め行われた実験や計算などから作成されている。また、動弁装置2では、吸気閉弁時期の制御目標値を、吸気弁の閉弁時期の遅れにより生じる失火が回避可能な最も遅い時期としてもよい。
内燃機関1の運転状態が低回転低負荷であるほど、燃料の噴射量が少なく失火しやすい。このため、吸気閉弁時期マップに示すように、吸気閉弁時期の目標値を下死点に近づける。これにより、燃焼室10内の吸入空気の減少を抑制し、実圧縮比の低下を抑制する。この結果、失火を抑制し、ドライバビリティの悪化を防ぐ。反対に失火の可能性の低い高回転高負荷時には、吸気閉弁時期の目標値を遅らせ、ポンプ損失を低減し熱効率を向上する。
なお、動弁装置2は、第1吸気弁14aと第2吸気弁14bの開閉順序を入れ替える場合に、内燃機関1の実圧縮比を所定値以上に維持するように制御してもよい。この場合の所定値は、失火を回避可能なときの実圧縮比の値である。動弁装置2は、ECU4の制御により、失火を回避可能なときの実圧縮比を目標に、吸気閉弁時期を設定する。
本実施例は、ディーゼルエンジンに備えた可変動弁機構の運転を確立する。1つの燃焼室に対して設けた複数の吸気弁の動作が互いに影響を及ぼす点に着目し、複数の吸気弁を互いの動作状態を考慮して協調制御する。本実施例の内燃機関1の動弁装置2は、燃焼室10内に取り込んだ吸入空気の吹き戻りによる筒内空気の減少を抑制し、実圧縮比の低下を防ぎ、失火を抑制することができる。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。例えば、位相変更機構34は、実施例で説明した構成に限定されず、その駆動方式も油圧式、電動式、機械式のいずれであってもよい。
1 内燃機関
2 動弁装置
3 可変動弁機構(可変動弁部の一部)
4 ECU(可変動弁部の一部)
10 燃焼室
14a 第1吸気弁
14b 第2吸気弁
31 カムシャフト
32 第1カム
33 第2カム
121a 第1吸気ポート
121b 第2吸気ポート

Claims (4)

  1. 筒内に異なる気流を生み出すように形成された第1吸気ポート、及び第2吸気ポートと、
    前記第1吸気ポートを開閉する第1吸気弁の開閉動作にかかる第1カムと、前記第2吸気ポートを開閉する第2吸気弁の開閉動作にかかる第2カムとを設けたカム軸を有し、前記第1吸気弁の開閉タイミングと前記第2吸気弁の開閉タイミングとを独立して変更する可変動弁部と、
    を備え、
    前記可変動弁部は、前記第1吸気弁と前記第2吸気弁の開閉順序を入れ替える場合、閉弁時期の遅れにより生じる失火を回避可能な時期に、前記第1吸気弁及び前記第2吸気弁を閉弁することを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  2. 失火を回避可能な前記時期は、内燃機関の回転数、及び負荷に基づき決定される請求項1記載の内燃機関の動弁装置。
  3. 前記第1吸気ポートは燃焼室内に強いスワール流を生成させるポートであり、
    前記第2吸気ポートは燃焼室内に弱いスワール流を生成させるポートであり、
    内燃機関が高負荷の場合、前記第1吸気弁を前記第2吸気弁より先に開弁し、
    内燃機関が低負荷の場合、前記第2吸気弁を前記第1吸気弁より先に開弁することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の動弁装置。
  4. 前記可変動弁部は、失火を回避可能なときの実圧縮比を目標に、前記時期を設定する請求項1乃至3のいずれか一項記載の内燃機関の動弁装置。
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