JP2007198351A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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昭夫 ▲吉▼松
Akio Yoshimatsu
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Abstract

【課題】この発明は内燃機関の制御装置に関し、吸気負圧を安定に維持しながら、フューエルカットに伴う触媒の劣化進行を有効に抑えることを目的とする。
【解決手段】排気弁のバルブタイミングを可変とする排気動弁機構と、吸気弁のバルブタイミングを可変とする吸気動弁機構を設ける。内燃機関のフューエルカット時に、吸気弁リフト曲線を、通常のリフト曲線32から、最大リフト点を吸気TDCとするリフト曲線36に変更する。また、排気弁のバルブタイミングを遅角して、排気弁のリフト曲線を、吸気弁の閉じタイミングが、排気弁の閉じタイミング以前となるように変更する(リフト曲線38)。
【選択図】図2

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、排気通路に触媒を有する内燃機関を制御するうえで好適な制御装置に関する。
従来、例えば、特開平10−115234号公報に開示されるように、排気通路に触媒を備える内燃機関において、触媒の保護を目的とする制御を行う装置が知られている。内燃機関においては、機関回転数が高い状況下でスロットルが閉じられた場合に、フューエルカットが行われる。フューエルカットの実行中は、燃料の噴射が停止されるため、排気通路に新気が吹き抜け易い。触媒は、高温環境下で新気の供給を受けることにより、劣化し易い。このため、フューエルカットの実行は、触媒の劣化を進行させる原因となる。
内燃機関の排気弁は、通常、排気行程において開弁する。また、内燃機関の吸気弁は、通常、排気行程に続く吸気行程において開弁する。上記従来の制御装置は、フューエルカットの実行中は、吸気弁の作用角を小さくし、かつ、排気弁の閉じタイミングと一致するまで吸気弁の閉じタイミングを進角させる。つまり、この装置は、フューエルカットの実行中は、吸気弁を、排気弁と同様に、主として排気行程において開弁させる。
吸気弁が主として排気行程において開弁する場合は、吸気行程にて、筒内に殆ど新気は吸入されない。そして、筒内に新気が吸入されなければ、排気通路に新気が排出されることはない。このため、上記従来の制御装置によれば、フューエルカット中に、多量の新気が触媒に流れ込むのを防ぎ、触媒の劣化が進むのを抑制することができる。
特開平10−115234号公報 特開2002−89302号公報
しかしながら、内燃機関においては、新気が筒内に吸入されることにより吸気負圧が発生する。このため、フューエルカット中に新気が殆ど筒内に吸入されないとすれば、その間、吸気負圧は通常値に比して小さなものとなる。
内燃機関が発生する吸気負圧は、VSV(Vacuum Switching Valve)等の負圧アクチュエータにおいて利用される。このため、内燃機関の運転中は、吸気負圧が安定して発生していることが望ましい。この点、上記従来の制御装置は、触媒の保護の面では優れているものの、安定した吸気負圧を維持するという点で、改良の余地を残すものであった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、吸気負圧を安定に維持しながら、フューエルカットに伴う触媒の劣化進行を有効に抑えることのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
排気弁のバルブタイミングを可変とする排気動弁機構と、
吸気弁のバルブタイミングを可変とする吸気動弁機構と、
内燃機関のフューエルカット時に、吸気弁の最大リフト点が上死点若しくはその近傍点となるように、吸気弁のバルブタイミングを制御する吸気弁制御手段と、
内燃機関のフューエルカット時に、吸気弁の閉じタイミングが、排気弁の閉じタイミング以前となるように、排気弁のバルブタイミングを制御する排気弁制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記吸気動弁機構は、吸気弁の作用角を可変とする作用角可変機構を含み、
前記吸気弁制御手段は、内燃機関のフューエルカット時に、非フューエルカット時に比して、吸気弁の作用角を小さくすることを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記作用角可変機構は、吸気弁の作用角を連続的若しくは多段に変化させる機能を有し、
前記吸気弁制御手段は、
吸気弁の閉じタイミングが排気弁の閉じタイミング以前であるかを判別するタイミング判別手段と、
内燃機関のフューエルカット中、吸気弁の閉じタイミングが排気弁の閉じタイミングより遅い場合に、吸気弁の作用角を縮小値とする作用角縮小手段と、
内燃機関のフューエルカット中、吸気弁の閉じタイミングが排気弁の閉じタイミング以前である場合に、その関係が成立する範囲で、吸気弁の作用角を拡大する作用角拡大手段とを含み、
前記縮小値は、前記作用角拡大手段によって最終的に実現される作用角に比して小さい値であることを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明において、前記吸気弁制御手段は、内燃機関のフューエルカットの開始後に、吸気弁の最大リフト点が前記上死点若しくはその近傍点となるまで、吸気弁のバルブタイミングを進角させ、その後、当該最大リフト点を維持することを特徴とする。
また、第5の発明は、第3の発明において、
前記吸気弁制御手段は、
内燃機関のフューエルカットの開始後に、吸気弁の閉じタイミングが排気弁の閉じタイミング以前となるまで吸気弁のバルブタイミングを進角させるタイミング進角手段と、
吸気弁の閉じタイミングが排気弁の閉じタイミング以前となった後に、その関係が成立する範囲で、吸気弁の最大リフト点が前記上死点若しくその近傍点となるまで、吸気弁のバルブタイミングを近くするタイミング遅角手段と、
を含むことを特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至第5の発明の何れかにおいて、前記吸気弁制御手段及び前記排気弁制御手段は、内燃機関のフューエルカット時に、吸気弁の閉じタイミングと、排気弁の閉じタイミングとが同じ点に収束するように、それらの閉じタイミングを制御することを特徴とする。
第1の発明によれば、内燃機関のフューエルカット時に、吸気弁の最大リフト点が上死点若しくはその近傍点とされ、かつ、吸気弁の閉じタイミングが、排気弁の閉じタイミング以前とされる。つまり、本発明によれば、フューエルカット時には、吸気弁の開弁期間は、上死点前の期間と上死点後の期間が、実質的に等しくなるように、かつ、排気弁の開弁期間の中に収まるように制御される。吸気弁の開弁期間がこのように制御されると、上死点前の吸気弁開弁期間中は、筒内ガスが吸気通路に逆流し、そのガスが、上死点後の吸気弁開弁期間中に再び筒内に吸入される。この場合、上死点後の吸気弁開弁期間が十分に確保されるため、吸気負圧を十分に発生させることができる。また、吸気通路から筒内に吸入されるガスは、新気ではないため、そのガスが後の排気行程において排出されても、触媒の劣化が大きく進むことはない。
第2の発明によれば、フューエルカット時には、吸気弁の作用角が縮小される。吸気弁の作用角が小さくなれば、吸気弁の閉じタイミングが必然的に進角される。このため、本発明によれば、吸気弁の閉じタイミングを排気弁の閉じタイミング以前とするために、排気弁のバルブタイミングに課すべき遅角量を小さくすることができる。従って、本発明によれば、第1の発明が要求する状態を、フューエルカットの開始後に迅速に実現することができる。
第3の発明によれば、フューエルカットが開始されると、先ず、吸気弁の作用角が、最終的に実現される値に比して小さな縮小値とされる。吸気弁の作用角が小さいほど、吸気弁の閉じタイミングは早くなる。そして、吸気弁の閉じタイミングが早いほど、フューエルカットの開始後、吸気弁の閉じタイミングが排気弁の閉じタイミング以前となるまでの所要時間が短くなる。吸気弁の閉じタイミングが、排気弁の閉じタイミングより遅い間は、吸気行程中に筒内に新気が吸入されるため、触媒に新気が到達する。本発明によれば、上記の所要時間を最短とすることで、フューエルカットの開始後に触媒に到達する新気の量を少なくすることができる。また、本発明によれば、吸気弁の閉じタイミングが排気弁の閉じタイミング以前となった後は、排気弁のバルブタイミングが遅角されるのに伴って、吸気弁の作用角が拡大される。作用角が拡大されるほど、吸気弁の上死点後の開弁時期が長くなり、吸気負圧は発生させ易くなる。このため、本発明によれば、フューエルカットの実行中に、触媒の劣化を十分に抑えつつ、最大限に吸気負圧を発生させることができる。
第4の発明によれば、フューエルカットの開始後に、先ず、吸気弁の最大リフト点が上死点若しくはその近傍点となるまで吸気弁のバルブタイミングが進角される。そして、吸気弁の閉じタイミングと排気弁の閉じタイミングとの前後に関わらず、その後、上記の最大リフト点が維持される。このような動作によれば、排気弁の閉じタイミングが吸気弁の閉じタイミングより前に位置する間は、筒内に僅かながら新気が吸入されるが、その吸入量が過大になるのを防止しつつ、吸気負圧を十分に発生させることができる。このため、本発明によれば、フューエルカットの実行中に、触媒の劣化防止を図りつつ、吸気負圧を十分に発生させることができる。
第5の発明によれば、フューエルカットの開始後に、先ず、吸気弁の閉じタイミングが排気弁の閉じタイミング以前となるまで吸気弁のバルブタイミングが進角される。このような進角状態によれば、筒内への新気の流入をほぼ排除することができる。そして、排気弁の閉弁タイミングが吸気弁の閉弁タイミングまで遅角された後は、排気弁の遅角が進むのに合わせて上死点後の吸気弁開弁期間が拡大され、吸気負圧の確保に適した状態が実現される。このため、本発明によれば、触媒の劣化を十分に防止しつつ、吸気負圧を確保することが可能である。
第6の発明によれば、内燃機関のフューエルカット時に、吸気弁の閉じタイミングと、排気弁の閉じタイミングとが同じ点に収束するようにそれらの閉じタイミングが制御される。筒内に新気を吸入させずに吸気負圧を十分に確保するためには、吸気弁の閉じタイミングが排気弁の閉じタイミングより遅くならない範囲で、可能な限り上死点後の吸気弁開弁期間を長く確保することが望ましい。本発明によれば、その要求に最大限に応えることができるため、触媒の保護と吸気負圧の発生とを、効率よく両立させることができる。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施形態のシステムは内燃機関10を備えている。内燃機関10は、気筒毎に、ピストン11、吸気弁12、及び排気弁14を備えている。吸気弁12は、吸気動弁機構16により、図示しない吸気カムシャフトの回転と同期して開閉するように駆動される。
吸気動弁機構16は、吸気弁12のバルブタイミング、つまり、吸気弁12に最大リフトが生ずるクランク角(以下、「最大リフト点」と称す)を、油圧駆動によって連続的に変化させることができると共に、吸気弁12の作用角を、電力駆動によって2段階に切り換えることができる。特に、本実施形態における吸気動弁機構16は、作用角とリフト量を連動させて変化させる。このため、吸気動弁機構16は、より具体的には、大作用角・大リフト量の状態と、小作用角・小リフト量の状態とを選択的に実現することができる。
排気弁14は、排気動弁機構18により、図示しない排気カムシャフトの回転と同期して開閉するように駆動される。排気動弁機構18は、排気弁のバルブタイミングを油圧駆動によって連続的に変化させることができる。
内燃機関10の気筒には、吸気通路20と排気通路22が連通している。吸気通路20の内部には、アクセルペダルと連動して作動するスロットル弁24が配置されている。また、スロットル弁24の近傍には、スロットル弁24が全閉であることを検知するアイドルセンサ26が設けられている。
排気通路22は、触媒27に連通している。排気ガス中には、HC、CO、NOx等の未浄化物質が含まれている。触媒27は、それらの物質を浄化して、排気ガスを清浄可させることができる。
内燃機関10には、機関回転数NEに応じた出力を発する回転数センサ28が組み込まれている。回転数センサ28の出力は、上述したアイドルセンサ26の出力と共に、ECU(Electronic Control Unit)30に供給されている。ECU30は、それらの出力に基づいて、機関回転数NEを検知し、また、スロットル弁24が全閉であることを検知する。
ECU30は、また、上述した吸気動弁機構16及び排気動弁機構18とも電気的に接続されている。吸気動弁機構16には、吸気弁12のバルブタイミングに応じた出力を発するセンサ、及び吸気弁12の作用角に応じた出力を発するセンサが内蔵されている。ECU30は、それらのセンサの出力に基づいて、吸気弁12のバルブタイミングと、作用角(及びリフト量)とを検知することができる。
排気動弁機構18には、排気弁14のバルブタイミングに応じた出力を発するセンサが内蔵されている。ECU30は、そのセンサの出力に基づいて、排気弁14のバルブタイミングを検知することができる。
[実施の形態1の動作]
図2は、本実施形態の内燃機関10において、フューエルカットの実行中に実現される吸気弁12及び排気弁14のリフト曲線を説明するための図である。図2中に破線32、32で示す曲線は、それぞれ、吸気弁12及び排気弁14の通常のリフト曲線を示す。また、実線36,38で示す曲線は、それぞれ、フューエルカットの実行中に、最終的に実現される吸気弁12及び排気弁14のリフト曲線を示す。そして、破線40で示す曲線は、フューエルカットの開始後に、過渡的に実現される吸気弁12のリフト曲線を示す。
図2に示すように、内燃機関10においては、通常、破線32,34で示すリフト曲線が用いられる。この場合、ピストン11が吸気TDCに向かって上昇してくる過程(排気行程)で排気弁14が開き、筒内の排気ガスが排気通路22に排出される。そして、ピストン11が吸気TDCから下降する課程(吸気行程)において、吸気弁12が開き、吸気通路20から筒内に新気が吸入される。
内燃機関10においては、機関回転数NEが十分に高い状況下でスロットル弁26が全閉とされると、主として燃費特性の改善のため、フューエルカットが行われる。フューエルカットの実行中は、燃料の供給が停止されるため、筒内に新気が吸入されると、排気通路22にその新気が吹き抜ける。このため、フューエルカット中に、上述した通常の開弁特性32,34が用いられると、多量の新気が触媒27内を流通する事態が生ずる。
触媒27は、高温環境下で多量の酸素供給を受けると、劣化を進行させ易い。このため、上述した通常のリフト曲線32,34が用い続けられた場合、フューエルカットの実行に伴って、触媒27の劣化が進行し易い。
触媒27の劣化は、触媒27に流入する新気の量を減らすことにより抑制することができる。触媒27に流入する新気の量は、例えば、上死点後の吸気弁12の開弁期間が短くなるように吸気弁12のバルブタイミングを進角させることにより減らすことができる。より具体的には、破線32で示す吸気弁12のリフト曲線を、破線34で示す排気弁14のリフト曲線と重なるまで進角させれば、筒内に吸入される新気量は、殆どゼロとすることができる。以下、この場合の開弁特性を「比較例」とする。
しかしながら、上述した比較例の開弁特性によると、ピストン11が吸気上死点を通過した直後に、吸気弁12も排気弁14も閉じられた状態となる。この場合、吸気通路20内のガスが殆ど筒内に吸入されないため、吸気負圧が殆ど発生しない事態が生ずる。また、吸気側からも排気側からもガスが流入し得ないため、ピストン11が下死点に向かって移動する過程で筒内負圧が過大となり、いわゆるオイル上がりやオイル下がりが発生し易い状態となる。
そこで、本実施形態のシステムは、フューエルカットの実行中は、吸気弁12及び排気弁14のリフト曲線を、通常の曲線32,34から、図2中に実線36,38で示すリフト曲線に変化させることとした。具体的には、このシステムは、フューエルカットの開始と共に、吸気弁12の作用角を縮小し(破線40参照)、かつ、吸気弁12の最大リフト点が上死点と一致するまで吸気弁12のバルブタイミングを進角させる。更に、このシステムは、フューエルカットの開始と共に、排気弁14のバルブタイミングを、実線38と一致するまで遅角させる。以下、この場合の開弁特性を「改善特性」とする。
上述した改善特性の下で実現される吸気弁12のリフト曲線36は、上死点前の開弁期間と上死点後の開弁期間が均衡した(以下、「第1条件」とする)ものとなる。また、排気弁14のリフト曲線38は、上死点後の排気弁14の開弁期間を十分に発生させ(以下、「第2条件」とする)、かつ、排気弁14の閉じタイミングを吸気弁12の閉じタイミング以後とする(以下、「第3条件」とする)ものとなる。
図3(A)乃至図3(E)は、図2中に実線で示す改善特性の下で実現されるガスの流れを説明するための図である。これらの図は、フューエルカットの実行中における状態変化を表しているものとする。また、図3(A)乃至図3(E)に示す梨地の領域は、既燃ガスの存在領域を概念的に表しているものとする。
図3(A)は、ピストン11が吸気TDCに向かって上昇している状態を示す。改善特性の下では、この際に、先ず排気弁14が開弁状態となる。その結果、筒内の既燃ガスは、排気通路22に流出する。ピストン11が吸気TDCに向かう過程では、次に、図3(B)に示すように、吸気弁12が開弁する。その結果、筒内の既燃ガスは、排気通路22に加えて吸気通路20にも流出し始める。吸気通路20への既燃ガスの流出は、ピストン11が吸気TDCに到達するまで継続される。つまり、上死点前の吸気弁12の開弁期間中は、筒内から吸気通路20への既燃ガスの流出が継続される。
図3(C)は、ピストン11が吸気TDCを超えて降下し始めた状態を示す。吸気弁12及び排気弁14は開いたままであるため、吸気通路20及び排気通路22にそれぞれ流出していた既燃ガスが筒内に逆流する。吸気弁12は、図3(D)に示すように、上死点後の開弁期間が上死点前の開弁期間と等しくなった時点で閉弁される。このような規則によれば、吸気弁12は、吸気通路20に流出していた既燃ガスが、丁度筒内に吸い込まれた時点で、つまり、筒内に新気が吸入され始める直前に閉じられることになる。このため、本実施形態における改善特性によれば、吸気通路20から筒内に新気が吸入されるのを有効に阻止することができる。
また、上述した動作によれば、吸気弁12の開弁期間のうち半分は、上死点後に確保されている。そして、その期間中は、吸気通路20内のガスを筒内に吸入することができる。つまり、本実施形態における改善特性によれば、ピストン11が吸気TDCを超えた後に、吸気通路20内の既燃ガスを吸入することで、吸気通路20内に負圧を発生させることができる。このため、本実施形態のシステムによれば、フューエルカットの実行中に、筒内に新気を流入させることなく、十分な吸気負圧を発生させることができる。
図3(E)に示すように、排気弁14は、ピストン11が吸気TDCを超えて十分に下降した時点で閉じられる。排気弁14が開いている間は、排気通路22内のガスが筒内に逆流することができる。このため、本実施形態のシステムによれば、フューエルカットの実行中に過大な筒内負圧が発生するのを防止することができ、その結果、オイル上がりやオイル下がりの発生をも有効に防止することができる。
フューエルカットが継続されている間は、以後、図3(A)乃至図3(E)に示す動作が繰り返される。この場合、十分に吸気負圧を発生させつつ、また、オイル上がりやオイル下がりの発生を十分に防止しつつ、排気通路22への新気の流出量を最小限に抑えることができる。従って、本実施形態のシステムによれば、吸気負圧の不当な低下やオイル消費量の不当な増大を招くことなく、フューエルカットの実行に伴う触媒27の劣化進行を有効に阻止することができる。
[実施の形態1における具体的処理]
図4は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU30が実行するルーチンのフローチャートである。図4に示すルーチンでは、先ず、内燃機関10においてフューエルカットが実行されているか否かが判別される(ステップ100)。ここでは、具体的には、アイドルスイッチ26の出力と機関回転数NEとに基づいて、フューエルカットの実行条件の成否が判断される。
フューエルカットが実行中でないと判断された場合は、そのまま速やかに今回の処理サイクルが終了される。他方、フューエルカットが実行中であると判断された場合は、次に、上述した改善特性を実現するための処理が実行される。
すなわち、この場合は、先ず、排気弁14のバルブタイミングの遅角が指令され、かつ、吸気弁12の作用角の縮小が指令される(ステップ102)。次いで、吸気弁12の最大リフト点を吸気TDCに一致させるための処理が行われる(ステップ104)。その結果、内燃機関10においては、図2中に実線36,38で示す改善特性が実現される。
以上説明した通り、図4に示すルーチンによれば、フューエルカット中に、上述した改善特性を実現することができる。このため、本実施形態のシステムによれば、吸気負圧を十分に確保しつつ、フューエルカットに伴う触媒27の劣化進行を抑制するという目的を十分に達成することができる。
ところで、上述した実施の形態1では、吸気動弁機構16が、作用角と連動させて吸気弁12のリフト量をも変化させるものとされているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、吸気動弁機構16は、リフト量を変化させることなく、吸気弁12の作用角だけを変化させる機構であってもよい。
また、上述した実施の形態1では、吸気動弁機構16が、吸気弁12の作用角を2段階に変化させ得るものとされているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、吸気動弁機構16は、吸気弁12の作用角を、連続的に、或いは多段階に変更し得るものであってもよい。吸気負圧は、上死点後の吸気弁開弁期間が大きいほど確保し易い。このため、吸気動弁機構16が連続的に、或いは多段階に作用角を変化させ得る場合は、上記の改善特性を実現するにあたって、吸気弁12の閉じタイミングが排気弁14の閉じタイミングより遅くならない範囲で、吸気弁12の作用角を可能な限り大きくすることが望ましい。
また、上述した実施の形態1では、吸気動弁機構16が、吸気弁12の作用角を変化させ得るものとされているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、上述した改善状態は(上述した第1乃至第3条件は)、吸気弁12の作用角を変えずに、吸気弁12と排気弁14のバルブタイミングを変えることだけで実現することとしてもよい。
また、上述した実施の形態1では、フューエルカットの開始後に、吸気弁12の最大リフト点を吸気TDCに一致させることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、吸気弁12の最大リフト点は、実質的に吸気TDCに制御されればよく、必ずしも正確に吸気TDCに一致させる必要はない。
尚、上述した実施の形態1においては、ECU30が、上記ステップ104の処理を実行することにより前記第1の発明における「吸気弁制御手段」が、上記ステップ104において排気弁14の遅角を指令することにより前記第1の発明における「排気弁制御手段」が、それぞれ実現されている。
また、上述した実施の形態1においては、吸気動弁機構16が、吸気弁12の作用角を変化させるために有する機構が前記第2の発明における「作用角可変機構」に相当していると共に、ECU30が、上記ステップ102において、吸気弁12の作用角縮小を指令することにより前記第2の発明における「吸気弁制御手段」が実現されている。
実施の形態2.
[実施の形態2の構成及び基本動作]
次に、図5及び図6を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施形態のシステムは、図1に示すシステムに対して、以下の2点の変更を加えることにより実現することができる。
第1に、本実施形態のシステムでは、ECU30が、上述した図4に示すルーチンに変えて、後述する図6に示すルーチンを実行する。第2に、本実施形態のシステムでは、実施の形態1における吸気動弁機構16が、吸気弁12の作用角を連続的に変化させる機能を有するものに置き換えられる。すなわち、本実施形態では、吸気動弁機構として、吸気弁12のバルブタイミングを油圧駆動により連続的に変化させることができ、かつ、吸気弁12の作用角(及びリフト量)を、電動駆動により連続的に変化させることのできる機構が用いられる。以下、説明の便宜上、本実施形態において用いられる吸気動弁機構も、符号「16」を付して表すこととする。
図5は、本実施形態のシステムにおいて実現される吸気弁12及び排気弁14のリフト曲線の変化を説明するための図である。より具体的には、図5(A)は、非フューエルカット中に実現される通常のリフト曲線50,52を示す。また、図5(B)及び図5(C)は、フューエルカットの開始後に、過渡的に実現されるリフト曲線54,56,58,60を示す。そして、図5(D)は、フューエルカットの実行中に、最終的に実現されるリフト曲線62,64を示す。
図5(D)に示すリフト曲線62,64は、実施の形態1で説明した改善状態を実現するための3つの条件を満たしている。すなわち、図5(D)に示すリフト曲線62,64は、(1)吸気弁12の最大リフト点を吸気TDCに一致させる条件、(2)上死点後の排気弁14の開弁期間を十分に確保する発生させる条件、及び(3)排気弁14の閉じタイミングを吸気弁12の閉じタイミング以後とする条件の全てを満たしている。
上述した実施の形態1では、吸気弁12の作用角が2段階にしか変化しなかったため、改善状態の実現中に、吸気弁12の閉じタイミングと、排気弁14の閉じタイミングとの間に間隔が生じていた(図2中、実線36,38参照)。これに対して、本実施形態では、吸気弁12の作用角を連続的に変えることができるため、図5(D)に示すように、吸気弁12と排気弁14の閉じタイミングを一致させることとしている。
改善状態の実現中に、大きな吸気負圧を確保するうえでは、上死点後の吸気弁12の開弁期間が長いほど有利である。そして、改善状態の下では、吸気弁12の閉じタイミングを排気弁14の閉じタイミングに一致させた状態が、最も上記の要求に応えた状態となる。本実施形態のシステムによれば、上記の理由により、実施の形態1の場合と同様に触媒27を保護しつつ、フューエルカット中に、実施の形態1のシステムに比して大きな吸気負圧を確保することが可能である。
[実施の形態2の特徴]
本実施形態のシステムは、フューエルカットの開始後に、図5(A)に示すリフト曲線50,52を、図5(B)及び図5(C)に示す曲線を経由して、図5(D)に示す曲線62,64に変化させる点に特徴を有している。より具体的には、このシステムは、吸気弁12のリフト曲線を、図5(A)に示す曲線50から、図5(B)及び図5(C)に示す曲線54,58を経由して図5(D)に示す曲線62に変化させる点に特徴を有している。
図5(A)に示すリフト曲線50,52は、図5(B)及び図5(C)に示す曲線を経由させずに、直接的に図5(D)に示すリフト曲線62,64に変化させることも可能である。この手法は、例えば、以下に示す3つの処理を組み合わせることで実現できる。以下、この手法を「比較手法」と称す。
(1)排気弁12のバルブタイミングを、最遅角点まで遅角させる。
(2)吸気弁12の作用角を、通常の作用角から、図5(D)に示す曲線62に対応する作用角、つまり、改善状態の下で、吸気弁12の閉じタイミングを排気弁14の閉じタイミングと一致させる作用角に縮小する。
(3)吸気弁12の最大リフト点が吸気TDCと一致するように、吸気弁12のバルブタイミングを進角させる。
作用角の変更は、電動駆動によって早い速度で行われる。このため、吸気弁12の作用角は、縮小が要求された後、速やかに所望の作用角に変化することができる。吸気弁12の最大リフト点は、作用角の縮小に伴って必然的に進角される。このため、上記(3)の処理により吸気弁12に与えるべき進角量は、上記(1)の処理により排気弁14に与えるべき遅角量に比して、十分に小さなものとなる。
バルブタイミングの変更は、油圧駆動によって、比較的ゆっくりと行われる。このため、吸気弁12に与えるべき進角量が、排気弁14に与えるべき遅角量に比して十分に小さいと、前者の進角量が達成された後、後者の遅角量が達成されるまでの間に無視できない遅延が生ずる。つまり、図5(A)に示すリフト曲線50,52を、直接的に図5(D)に示すリフト曲線62,64に変化させようとした場合、吸気弁12のリフト曲線が曲線62となった後、しばらくの間は、排気弁14の閉じタイミングが、吸気弁12の閉じタイミングより早い状態が継続される。
排気弁14の閉じタイミングが吸気弁12の閉じタイミングより早ければ、排気弁14が閉じた後、吸気弁12が閉じるまでの間、吸気通路20から筒内へ新気が吸入される。このため、フューエルカットに伴う触媒27の劣化を抑制するうえでは、フューエルカットの開始後は、排気弁14の閉じタイミングが吸気弁12の閉じタイミングより早い期間を、可能な限り短くすることが望ましい。この点、上述した比較手法は、この要求に応える手法として、必ずしも最適なものではない。
本実施形態のシステムは、上記の要求に応えるために、フューエルカットの開始後に、図5(A)に示すリフト曲線50,52を、以下に説明する手順で図5(D)に示すリフト曲線62,64に変化させる。
(1)フューエルカットの開始後、先ず、図5(B)に示すように、吸気弁12の作用角を最小値とする(リフト曲線54参照)。
(2)上記(1)の処理と同時に、排気弁14のバルブタイミングの遅角を開始する。
(3)上記(1)の処理と同時に、最大リフト点が吸気TDCと一致するまで吸気弁12のバルブタイミングを進角させる。
(4)図5(C)に示すように、排気弁14の閉じタイミングが吸気弁12の閉じタイミングと一致するまで遅角されたら、その後、排気弁14の遅角が進むのに合わせて、最大リフト点を吸気TDCに合わせたまま吸気弁12の作用角を拡大する。
上述した手順によれば、フューエルカットの開始後速やかに、吸気弁12の最大リフト点が吸気TDCに移される。吸気弁12の最大リフト点が吸気TDCと一致する状況下では、上死点前の吸気弁開弁期間に吸気通路20に吹き出されるガス量と、上死点後の吸気弁開弁期間に吸気通路20から吸入されるガス量とをほぼ均衡させながら、ある程度の吸気負圧を発生させることができる。このため、本実施形態のシステムによれば、フューエルカットの開始直後から、ある程度の吸気負圧を発生させながら、触媒27の劣化を十分に抑制することができる。
また、上述した手順によれば、フューエルカットの開始後に、吸気弁12の作用角が即座に最小値とされる。吸気弁12の閉じタイミングは、作用角が小さいほど進角方向に変化する。そして、吸気弁12の閉じタイミングが進角方向に変化するほど、排気弁14の閉じタイミングが吸気弁12の閉じタイミングまで遅角されるのに必要な時間は短縮される。そして、排気弁14の閉じタイミングが吸気弁12の閉じタイミングまで遅角されるのに必要な時間が短いほど、フューエルカットの開始後に、筒内に吸入される新気の量は少なくなる。このため、本実施形態のシステムによれば、通常のリフト曲線50,52が改善状態下でのリフト曲線62,64に変化する過程において触媒27に生ずる劣化を、最小限に止めることができる。
更に、上述した手順によれば、排気弁14の閉じタイミングが吸気弁12の閉じタイミングまで遅角された後は、排気弁14の閉じタイミングが吸気弁12の閉じタイミング以後となる条件の成立を維持しつつ、吸気弁12の作用角が拡大される。吸気弁12の作用角が拡大されれば、必然的に上死点後の吸気弁開弁期間が延長され、吸気負圧が大きくなる。このため、本実施形態のシステムによれば、フューエルカットの実行中に、大きな吸気負圧を発生させることができる。
[実施の形態2における具体的処理]
図6は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU30が実行するルーチンのフローチャートである。図6に示すルーチンでは、先ず、上記ステップ100の場合と同様の処理により、フューエルカットが実行されているか否かが判別される(ステップ110)。
フューエルカットが実行中でないと判断された場合は、そのまま速やかに今回の処理サイクルが終了される。他方、フューエルカットが実行中であると判断された場合は、次に、吸気弁12の閉じタイミングが、排気弁14の閉じタイミングより遅れているかが判別される(ステップ112)。
吸気弁12の閉じタイミングが排気弁14の閉じタイミングより遅れている場合は、排気弁14の遅角が十分でないと判断できる。この場合は、次に、排気弁14の遅角が指令されると共に、吸気弁12の作用角を最小とする指令が発せられる(ステップ114)。次いで、吸気弁12の最大リフト点を吸気TDCとするための処理が実行される(ステップ116)。上記の処理が行われることにより、吸気弁12及び排気弁14のリフト曲線は、図5(B)に示す曲線54,56を経て、図5(C)に示す曲線58,56に向かって変化する。
図6に示すルーチンによれば、図5(C)に示すリフト曲線58,60が実現されるまでは、ステップ112において条件成立が判定される。その結果、フューエルカットが継続される限り、ステップ110〜116の処理が繰り返し実行される。
排気弁14の遅角が十分に進んで図5(C)に示す状態が形成されると、ステップ112の条件が成立しないと判断される。この場合、ステップ112の処理に続いて、排気弁12の遅角続行が指令されると共に、吸気弁12の閉じタイミングと排気弁14の閉じタイミングが一致するように吸気弁12の作用角が制御される(ステップ118)。その結果、排気弁14の遅角量の増加に伴って吸気弁12の作用角が拡大され、最終的に、図5(D)に示す状態が実現される。
以上説明した通り、図6に示すルーチンによれば、フューエルカットの開始後に、吸気弁12及び排気弁14のリフト曲線50,52を、図5(B)及び図5(C)に示す曲線54,56,68,60を経て図5(C)に示す曲線62,64まで変化させることができる。このため、本実施形態のシステムによれば、上述した通り、フューエルカットの開始後に、吸気負圧を十分に確保しながら、触媒27の劣化を十分に阻止することができる。
ところで、上述した実施の形態2においては、吸気動弁機構16を、吸気弁12の作用角を連続的に変化させ得るものとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、吸気動弁機構16は、吸気弁12の作用角を多段に変化させるものであってもよい。この場合、吸気弁12の閉じタイミングが排気弁14の閉じタイミング以前となる条件が満たされる範囲で、排気弁14の遅角の進行に合わせて吸気弁12の作用角を段階的に拡大することにより、実施の形態2の場合と同様の効果を得ることができる。
また、上述した実施の形態2においては、フューエルカットの開始後に、吸気弁12の最大リフト点を吸気TDCに合わせた状態で、排気弁14の閉じタイミングが吸気弁12の閉じタイミングまで遅角されてくるのを待つこととしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、吸気弁12のバルブタイミングを進角させながら、排気弁14の閉じタイミングが吸気弁12の閉じタイミングまで遅角されてくるのを待つこととしてもよい。この場合、排気弁14の閉じタイミングが吸気弁12の閉じタイミングまで遅角されてくるのに要する時間を実施の形態2の場合に比して短くすることができるため、吸気通路20から筒内への新気の吸入量を、実施の形態2の場合に比して更に短くすることができる。また、この場合、吸気弁12と排気弁14の閉じタイミングが一致した後に、先ず、吸気弁12の最大リフト点を吸気TDCまで遅角させ、その後、排気弁14の遅角に合わせて吸気弁12の作用角を拡大することにより、実施の形態2の場合と同様の効果を得ることができる。
また、上述した実施の形態2においては、フューエルカットの開始後に、吸気弁12の作用角を最小値とした状態で、排気弁14の閉じタイミングが吸気弁12の閉じタイミングまで遅角されてくるのを待つこととしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、吸気弁12の作用角は、最小値とするのが最も効率的ではあるが、最終的に実現するべき作用角(図5(D)に示すリフト曲線62に対応する作用角)に比して小さなものであれば良い。
尚、上述した実施の形態2においては、ECU30が、ステップ112の処理を実行することにより上記第3の発明における「タイミング判別手段」が、ステップ114において吸気弁12の作用角を最小値とすることにより前記第3の発明における「作用角縮小手段」が、ステップ118において吸気弁12の作用角の拡大を図ることにより前記第3の発明における「作用角拡大手段」が、それぞれ実現されている。
また、上述した実施の形態2においては、ECU30が、上記ステップ116の処理を実行することにより前記第4の発明における「吸気弁制御手段」が実現されている。また、ECU30に、ステップ112の条件が不成立となるまで吸気弁12のバルブタイミングを進角させ続けることにより前記第5の発明における「タイミング進角手段」を、ステップ112の条件が不成立となった後に、排気弁14の遅角に合わせて吸気弁12の最大リフト点を吸気上死点まで遅角させることにより前記第5の発明における「タイミング遅角手段」を、それぞれ実現することができる。
本発明の実施の形態1の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において、フューエルカットの実行中に実現される吸気弁及び排気弁のリフト曲線を説明するための図である。 図2中に実線で示すリフト曲線の下で実現されるガスの流れを説明するための図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実現されるリフト曲線の変化を示す図である。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 内燃機関
12 吸気弁
14 排気弁
16 吸気動弁機構
18 排気動弁機構
20 吸気通路
22 排気通路
27 触媒

Claims (6)

  1. 排気弁のバルブタイミングを可変とする排気動弁機構と、
    吸気弁のバルブタイミングを可変とする吸気動弁機構と、
    内燃機関のフューエルカット時に、吸気弁の最大リフト点が上死点若しくはその近傍点となるように、吸気弁のバルブタイミングを制御する吸気弁制御手段と、
    内燃機関のフューエルカット時に、吸気弁の閉じタイミングが、排気弁の閉じタイミング以前となるように、排気弁のバルブタイミングを制御する排気弁制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記吸気動弁機構は、吸気弁の作用角を可変とする作用角可変機構を含み、
    前記吸気弁制御手段は、内燃機関のフューエルカット時に、非フューエルカット時に比して、吸気弁の作用角を小さくすることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記作用角可変機構は、吸気弁の作用角を連続的若しくは多段に変化させる機能を有し、
    前記吸気弁制御手段は、
    吸気弁の閉じタイミングが排気弁の閉じタイミング以前であるかを判別するタイミング判別手段と、
    内燃機関のフューエルカット中、吸気弁の閉じタイミングが排気弁の閉じタイミングより遅い場合に、吸気弁の作用角を縮小値とする作用角縮小手段と、
    内燃機関のフューエルカット中、吸気弁の閉じタイミングが排気弁の閉じタイミング以前である場合に、その関係が成立する範囲で、吸気弁の作用角を拡大する作用角拡大手段とを含み、
    前記縮小値は、前記作用角拡大手段によって最終的に実現される作用角に比して小さい値であることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記吸気弁制御手段は、内燃機関のフューエルカットの開始後に、吸気弁の最大リフト点が前記上死点若しくはその近傍点となるまで、吸気弁のバルブタイミングを進角させ、その後、当該最大リフト点を維持することを特徴とする請求項3記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記吸気弁制御手段は、
    内燃機関のフューエルカットの開始後に、吸気弁の閉じタイミングが排気弁の閉じタイミング以前となるまで吸気弁のバルブタイミングを進角させるタイミング進角手段と、
    吸気弁の閉じタイミングが排気弁の閉じタイミング以前となった後に、その関係が成立する範囲で、吸気弁の最大リフト点が前記上死点若しくその近傍点となるまで、吸気弁のバルブタイミングを近くするタイミング遅角手段と、
    を含むことを特徴とする請求項3記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記吸気弁制御手段及び前記排気弁制御手段は、内燃機関のフューエルカット時に、吸気弁の閉じタイミングと、排気弁の閉じタイミングとが同じ点に収束するように、それらの閉じタイミングを制御することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
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