JP5316129B2 - 吸気量制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸気バルブの作用角の可変制御とスロットルバルブ開度の可変制御との協働制御を通じて内燃機関の吸気量を調節する吸気量制御装置に関する。
近年、内燃機関に、吸気バルブの作用角(開弁されてから閉弁されるまでのクランク角)を機関運転条件に応じて変更する作用角変更機構を搭載することが提案されている。こうした内燃機関では、吸気バルブの作用角を小さくすることによって、燃焼室内に吸入される空気量を減少させることができる。
また、そうした作用角変更機構に加えて、吸気通路の途中に設けられたスロットルバルブの開度を変更するスロットル機構を内燃機関に搭載する装置も提案されている(例えば特許文献1参照)。この装置では、作用角の可変制御に併せてスロットルバルブの開度(スロットル開度)の可変制御が実行され、それらの協働制御を通じて内燃機関の吸気量が調節される。
特開2007−278111号公報
通常、内燃機関の吸気通路におけるスロットルバルブより下流側の部分、すなわち同スロットルバルブから燃焼室に至るまでの部分には、例えばサージタンクなどの容量の大きい部材が存在している。そのため、例えば燃焼室に吸入される空気の量(吸気量)を変更するときなどにおいてスロットル開度が変更された場合に、その変更後においてスロットルバルブの下流側部分の圧力が変更後の開度に見合う圧力に変化するまでに若干の遅れが生じることが避けられない。
ここでスロットル機構と作用角変更機構とが搭載された上記装置では、実際の吸気量が、吸気バルブの作用角の変化によって変化することに加えて、吸気バルブの上流側部分と下流側部分の圧力差、すなわち吸気通路におけるスロットルバルブより下流側の部分と燃焼室内との圧力差によっても変化する。そのため、機関運転条件の変化に伴って吸気バルブの作用角とスロットル開度とを変更する際に、その変更開始直後の過渡時における上記下流側部分の圧力変化の遅れを考慮することなくスロットル開度と作用角とを定めると、その圧力変化の遅れに起因する変化分だけ吸気量が不要に変化してしまい、同吸気量を機関運転条件に見合う適正な量に調節することができなくなってしまう。
このように上記装置は、過渡時におけるスロットルバルブの下流側部分の圧力変化の遅れによって吸気量の不要な変化を招くおそれがあるばかりか、場合によってはその急変によってショックが生じるなどといったドライバビリティの低下を招くおそれもある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、機関運転条件の変化直後の過渡時における吸気量を適切に調節することのできる吸気量制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の運転条件に基づく吸気バルブの作用角の可変制御とスロットルバルブの開度の可変制御との協働制御の実行を通じて前記内燃機関の吸気量を調節する吸気量制御装置において、前記運転条件が変化したときに、前記変化後の運転条件に見合う角度への前記作用角の変更開始を、前記変化後の運転条件に見合う開度への前記スロットルバルブの開度の変更開始より遅延させる遅延手段を備えることをその要旨とする。
上記構成によれば、内燃機関の運転条件が変化したときに、吸気バルブの作用角の変更開始に先立ってスロットルバルブの開度(スロットル開度)の変更を開始するとともに、その変更開始後において若干遅れて変化するスロットルバルブの下流側部分の圧力の変化に合わせて吸気バルブの作用角の変更を開始して同作用角を変化させることができる。そのため、上記下流側部分の圧力変化の遅れに起因する吸気量の不要な変化を抑えることが可能になる。したがって、内燃機関の運転条件の変更直後の過渡時における吸気量を適切に調節することができるようになる。
なお、作用角の変更開始をスロットル開度の変更開始より遅延させるための構成としては、スロットル開度の変更開始後における経過時間が予め定められた待機時間になったときに作用角の変更を開始する、との構成を採用することができる。
また、上記吸気量制御装置において、当該装置は、前記待機時間と前記内燃機関の出力軸の回転速度との関係を予め記憶してなり、前記遅延手段は、前記回転速度に基づいて前記関係から前記待機時間を算出すること要旨とする。
内燃機関の出力軸の回転速度(機関回転速度)が高いときほど、吸気通路における空気の流速も高いために、スロットル開度の変更開始後において前記下流側部分の圧力が前記変化後の機関運転条件に見合う圧力になるまでに要する時間が短くなる。
上記構成によれば、そうした機関回転速度と前記下流側部分の圧力の推移との関係に応じたかたちで上記待機時間として適切な時間を設定することができ、内燃機関の運転条件の変更直後の過渡時における吸気量をより適切に調節することができる。
また、上記吸気量制御装置において、前記吸気バルブの閉弁時期を設定可能な範囲として、前記内燃機関の下死点を含む所定範囲を除く範囲であり且つ前記所定範囲より進角側の時期と同所定範囲より遅角側の時期とを含む範囲が設定されてなること要旨とする。
内燃機関の運転に際しては、通常、吸気バルブの閉弁時期が下死点付近になったときにおいて吸気量が最も多くなるように吸気バルブの作用角やスロットル開度が調節される。上記構成では、吸気バルブの閉弁時期が前記所定範囲より遅角側の時期と同所定範囲より進角側の時期との間で切り替わる際に、同閉弁時期が下死点を跨ぐように吸気バルブの作用角が急速に変化する。そのため、このときの吸気量は、吸気バルブの閉弁時期が下死点に近づくのに伴って一旦増加した後に同下死点から離れるのに伴って減少するといったように変化する。したがって、そのようにして吸気バルブの閉弁時期が切り替わる際には、上述したようにスロットル開度の変更開始直後の過渡時における前記下流側部分の圧力変化が吸気量の不要な変化を招く一因となることに加えて、吸気バルブの作用角を変更すること自体が吸気量の不要な変化を招く一因となるため、その変化量が大きくなり易いと云える。
この点、上記構成によれば、吸気バルブの閉弁時期が前記所定範囲より遅角側の時期と同所定範囲より進角側の時期との間で切り替わる際に、吸気バルブの作用角の変化による吸気量の変化を把握したうえで、前記下流側部分の圧力の変化に合わせて同作用角の変更を開始して変化させることが可能になる。そのため、上記下流側部分の圧力変化の遅れに起因する吸気量の不要な変化と吸気バルブの作用角の変更に伴う吸気量の不要な変化とが同一の時期に作用することを回避することが可能になり、同吸気量の変化量が不要に大きくなることを適切に抑えることができるようになる。
さらに、上記吸気量制御装置において、前記遅延手段は、前記運転条件が前記吸気バルブの閉弁時期が前記所定範囲より進角側の時期になる条件および前記所定範囲より遅角側の時期になる条件のうちの一方から他方に変化したときに、前記作用角の変更開始を遅延させるものであること要旨とする。
上記構成によれば、内燃機関の運転条件の変化によって吸気バルブの閉弁時期が前記所定範囲より遅角側の時期と同所定範囲より進角側の時期との間で切り替わるときの吸気量を適切に調節することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の吸気量制御装置において、当該装置は、前記内燃機関の吸気通路における前記スロットルバルブより下流側の部分の圧力指標値を検出する検出手段を更に備え、前記遅延手段は、前記開度の変更開始後における前記圧力指標値に基づいて前記作用角の変更開始時期を設定するものであることをその要旨とする。
上記構成によれば、スロットル開度の変更開始後における前記下流側部分の圧力の変化を把握したうえで吸気バルブの作用角の変更を開始する時期を設定することができる。そのため、前記下流側部分の圧力変化の遅れに起因する吸気量の不要な変化を的確に抑えることが可能になり、内燃機関の運転条件の変更直後の過渡時における吸気量をより適切に調節することができるようになる。
本発明を具体化した一実施の形態にかかる吸気量制御装置が適用される内燃機関の概略構成を示す略図。 バルブタイミング可変機構の作動に基づく吸気バルブのバルブタイミングの変化態様を示すグラフ。 作動角可変機構の作動に基づく吸気バルブの作用角の変化態様を示すグラフ。 吸気バルブ及び排気バルブの変位態様の一例を示すグラフ。 (a)および(b)内燃機関の中負荷領域における吸気バルブの作用角の設定態様の一例を示す略図。 遅延制御処理の具体的な実行手順を示すフローチャート。 遅延制御処理の実行態様の一例を示すタイミングチャート。
以下、本発明を具体化した一実施の形態について説明する。
図1に、本実施の形態にかかる吸気量制御装置が適用される内燃機関の概略構成を示す。
同図1に示すように、内燃機関10の吸気通路12には、スロットル機構14が設けられている。このスロットル機構14は、スロットルバルブ16とスロットルモータ18とを備えている。そして、このスロットルモータ18の駆動制御を通じてスロットルバルブ16の開度が調節され、これにより吸気通路12を通じて燃焼室20内に吸入される空気の量(筒内吸気量)が調節される。また、上記吸気通路12にはインジェクタ22が設けられている。このインジェクタ22は吸気通路12内に燃料を噴射する。
内燃機関10の燃焼室20では、吸入空気と噴射燃料とからなる混合気が点火されて燃焼する。この燃焼によってピストン24が往復移動し、クランクシャフト26が回転する。そして、燃焼後の混合気は排気として燃焼室20から排気通路28に送り出される。
内燃機関10において、吸気通路12と燃焼室20との間は吸気バルブ30の開閉動作によって連通・遮断され、燃焼室20と排気通路28との間は排気バルブ32の開閉動作によって連通・遮断される。また、吸気バルブ30はクランクシャフト26の回転が伝達される吸気カムシャフト34の回転に伴って開閉動作し、排気バルブ32は同じくクランクシャフト26の回転が伝達される排気カムシャフト36の回転に伴い開閉動作する。
吸気カムシャフト34にはバルブタイミング変更機構38が設けられている。このバルブタイミング変更機構38は、クランクシャフト26の回転角(クランク角)に対する吸気カムシャフト34の相対回転角を調節して、吸気バルブ30のバルブタイミング(吸気バルブタイミングVT)を進角または遅角させるものである。なお、このバルブタイミング変更機構38は、例えば油圧制御弁などのアクチュエータ40を通じて同機構38に作用する油圧を制御することにより作動される。図2は、バルブタイミング変更機構38の作動による吸気バルブタイミングVTの変更態様を示している。同図2から分かるように、吸気バルブタイミングVTの変更では、吸気バルブ30の作用角VL(開弁されてから閉弁されるまでのクランク角)を一定に保持した状態で同吸気バルブ30の開弁時期および閉弁時期が共に進角または遅角される。
吸気カムシャフト34と吸気バルブ30との間には作用角変更機構42が設けられている。この作用角変更機構42は、吸気バルブ30の作用角VLを機関運転条件に応じて可変設定するものであり、電動モータ等のアクチュエータ44の駆動制御を通じて作動する。この作用角変更機構42の作動による吸気バルブ30の作用角VLの変更態様を図3に示す。同図3から分かるように、作用角変更機構42の作動によって、吸気バルブ30の作用角VLは最大リフト量に同期して変化し、例えば作用角VLが小さくなるほど最大リフト量も小さくなる。この作用角VLが大きくなるということは、吸気バルブ30の開弁時期と閉弁時期とが互いに遠ざかるということであり、吸気バルブ30の開弁期間が長くなるということを意味する。
内燃機関10は、例えばマイクロコンピュータを有して構成される電子制御装置50を備えている。電子制御装置50には、内燃機関10の運転状態を検出するための各種センサの検出信号が取り込まれている。そうした各種センサとしては、例えばクランクシャフト26の回転速度(機関回転速度NE)を検出するためのクランクセンサや、アクセルペダル(図示略)の踏み込み量(アクセル踏み込み量ACC)を検出するためのアクセルセンサが設けられている。また、吸気通路12を流れる吸入空気の量(通路吸気量GA)を検出するための吸気量センサや、吸気通路12における上記スロットルバルブ16よりも下流側の吸気圧力(スロットル下流圧力PM)を検出するための検出手段としての圧力センサが設けられている。その他、スロットルバルブ16の開度(スロットル開度TA)を検出するためのスロットルセンサや、吸気バルブタイミングVT(詳しくはバルブタイミング変更機構38の作動量)を検出するための位置センサ、吸気バルブ30の作用角VL(詳しくは作用角変更機構42の作動量)を検出するための作用角センサ等も設けられている。
電子制御装置50は、各種センサの検出信号をもとに各種の演算を行い、その演算結果に基づいてスロットル機構14や、インジェクタ22、バルブタイミング変更機構38、並びに作用角変更機構42の作動制御などといった機関制御を実行する。
本実施の形態では、そうした機関制御のうち、筒内吸気量の調節にかかる制御(吸気量制御)が以下のように実行される。
本実施の形態では、エアクリーナや、吸気管、サージタンク、吸気マニホールド等により構成された吸気通路12および、スロットルバルブ16、吸気バルブ30からなる機関吸気系をモデル化した物理モデルが構築されている。そして、その物理モデルを通じて機関運転条件に見合う筒内吸気量(後述する要求筒内吸気量Tkl)と実際の筒内吸気量とが一致するようになる各種の制御目標値が算出される。詳しくは、アクセル踏み込み量ACC、機関回転速度NE、筒内吸気量、スロットル下流圧力PM、スロットルバルブ16の開度、吸気バルブ30の作用角、吸気バルブタイミングを変数とするモデル式が予め定められ、同モデル式を通じて各種制御目標値が算出される。なお各種の制御目標値としては以下の各値が挙げられる。
・スロットル開度TAについての制御目標値(目標スロットル開度Tta)。
・吸気バルブ30の作用角VLについての制御目標値(目標作用角Tvl)。
・吸気バルブタイミングVTについての制御目標値(目標吸気バルブタイミングTvt)。
なお前記モデル式は、具体的には以下のような概念に基づき定められている。
筒内吸気量は、吸気バルブ30の作用角VLの可変制御(作用角制御)とスロットル開度TAの可変制御(スロットル制御)との協働制御を通じて調節される。ここで内燃機関10にあっては基本的に、スロットル開度TAが大きいほど、また吸気バルブ30の作用角VLが大きいほど筒内吸気量が多くなる。そのため本実施の形態の協働制御では、特定の運転条件を除き、要求される筒内吸気量(上記要求筒内吸気量Tkl)の多い高負荷領域ほど、スロットル開度TAが大きくなるようにスロットル制御が実行され、吸気バルブ30の作用角VLが大きくなるように作用角制御が実行される。また本実施の形態の協働制御では、要求筒内吸気量Tklが同一の条件下にあって、吸気バルブ30の作用角VLとして大きい角度が設定されるときにはスロットル開度TAとして相対的に小さい開度が設定され、これとは逆に同作用角VLとして小さい角度が設定されるときにはスロットル開度TAとして相対的に大きい開度が設定される。
また、吸気通路12から燃焼室20内に吸入空気を効率よく導入するために、バルブタイミング変更機構38の作動制御(吸気バルブタイミング制御)が実行される。
図4に、吸気バルブ30および排気バルブ32の変位態様の一例を示す。同図4に示すように、吸気バルブタイミング制御は、基本的に、吸気バルブ30の作用角VLの小さい低負荷領域ほど吸気バルブタイミングVTが進角側の時期になるように実行される。これは以下のような理由による。
吸気バルブタイミングVTを変更せずに吸気バルブ30の作用角VLのみを小さくすると、同吸気バルブ30の開弁時期が遅角側に変化してしまい(図3参照)、燃焼室20への吸入空気の導入開始が遅くなってしまう。しかも、吸気バルブ30の開弁時期が上死点よりも遅角側(圧縮行程)になると、ピストン24が上死点を超えてから吸気バルブ30が開弁されるまでの期間において、吸気バルブ30および排気バルブ32が共に閉弁された状態でピストン24が下降することとなって損失が生じるおそれがある。こうした実情をふまえて、吸気バルブタイミング制御では吸気バルブ30の作用角VLが小さいときほど吸気バルブタイミングVTを進角側の時期に設定するようにしている。
さらに本実施の形態では、要求される筒内吸気量(上記要求筒内吸気量Tkl)が中程度になる中負荷領域において所定の運転条件になると、燃料消費量の低減を図るために、圧縮比より膨張比が大きいサイクル(いわゆるアトキンソンサイクル)での機関運転が実行される。具体的には、このとき吸気バルブ30の作用角VLが制御可能範囲における最大角VLmaxに制御されるとともに、吸気バルブタイミングVTが最遅角位置に制御される(図4の線L1参照)。これにより、吸気バルブ30の開弁時期、すなわち燃焼室20への吸入空気の導入開始時期が燃焼室20内に吸入空気を導入するうえで適正な時期に設定されるとともに、同吸気バルブ30の閉弁時期が圧縮行程になるまで遅角側の時期に設定されてアトキンソンサイクルでの機関運転が実現される。また、このとき吸気バルブ30の作用角VLの変化に合わせてスロットルバルブ16の開度が変更される。
一方、本実施の形態では、機関制御のうち、燃料噴射量の調節にかかる制御が次のように実行される。すなわち先ず、通路吸気量GAやスロットル下流圧力PMに基づき筒内吸気量が推定され、その推定された筒内吸気量に対して燃焼室20内での燃焼に供される混合気の空燃比が所望の比率(ここでは理論空燃比)となる燃料噴射量が目標噴射量Tqとして算出される。そして、この目標噴射量Tqと実際の燃料噴射量とが一致するように上記インジェクタ22の作動が制御される。
ここで内燃機関10では、スロットル開度TAが変更された場合に、その変更後においてスロットル下流圧力PMが変更後の開度に見合う圧力に変化するまでに若干の遅れが生じることが避けられない。本実施の形態にかかる装置では、内燃機関10にスロットル機構14と作用角変更機構42とが設けられているために、筒内吸気量が、吸気バルブ30の作用角VLの変化によって変化することに加えて、吸気バルブ30の上流側部分と下流側部分の圧力差、すなわちスロットル下流圧力PMと燃焼室20内の圧力との差によっても変化する。そのため、内燃機関10の運転条件の変化に伴って吸気バルブ30の作用角VLとスロットル開度TAとを変更する際に、その変更開始直後の過渡時におけるスロットル下流圧力PMの変化の遅れを考慮することなくスロットル開度TAと作用角VLとを制御すると、同スロットル下流圧力PMの変化の遅れに起因する変化分だけ筒内吸気量が不要に変化してしまう。したがって、この場合には一時的であるとはいえ筒内吸気量を機関運転条件に見合う適正な量に調節することができなくなる。
図5に、中負荷領域における吸気バルブ30の作用角VLの設定態様の一例を示す。
なお同図において、[a]は前記所定の運転条件でないときの作用角VLの一例を示しており、[b]は前記所定の運転条件であるときの作用角VLの一例を示している。
本実施の形態にかかる装置では、内燃機関10の中負荷領域において作用角制御と吸気バルブタイミング制御とがそれぞれ次のように実行される。すなわち、前記所定の運転条件でないときには吸気バルブ30の閉弁時期が下死点を含む所定範囲より進角側の時期になるように実行され(図5[a])、前記所定の運転条件であるときには吸気バルブ30の閉弁時期が所定範囲より遅角側の時期になるように実行される(図5[b])。
そのため本実施の形態にかかる装置では、内燃機関10の中負荷領域において所定の運転条件になってアトキンソンサイクルでの機関運転の実行が開始されると、吸気バルブ30の閉弁時期が上記所定範囲より進角側の時期から同所定範囲より遅角側の時期に切り替わるようになる。したがって、このとき吸気バルブ30の閉弁時期が下死点を跨いて変化するように、吸気バルブ30の作用角VLが急速に大きくなる。
本実施の形態にかかる機関制御では、吸気バルブ30の閉弁時期が下死点付近になったときにおいて筒内吸気量が最も多くなるように作用角制御やスロットル制御、吸気バルブタイミング制御が実行される。そのため内燃機関10の中負荷領域において所定の運転条件になった場合には吸気バルブ30の作用角VLおよび吸気バルブタイミングVTの変化に伴って筒内吸気量が、吸気バルブ30の閉弁時期が下死点に近づくのに伴って一旦増加した後に同閉弁時期が下死点から離れるのに伴って減少するといったように変化してしまう。
したがって上記所定の運転条件になったときには、上述したようにスロットル開度TAの変更開始直後の過渡時におけるスロットル下流圧力PMの変化の遅れが筒内吸気量の不要な変化を招く一因となることに加えて、吸気バルブ30の作用角VLを変更すること自体が筒内吸気量の不要な変化を招く一因となり、その変化量が大きくなり易いと云える。そして、そのようにして筒内吸気量が不要に変化した場合には、機関トルクの不要な変化や燃料消費量の不要な増加を招くこととなるばかりか、場合によってはその急変によってショックが生じるなどといったドライバビリティの低下を招くおそれもある。
この点をふまえて本実施の形態では、所定の運転条件になったときに、同運転条件に見合う角度への吸気バルブ30の作用角VLの変更開始を、同運転条件に見合う開度へのスロットル開度TAの変更開始より、後述する待機時間だけ遅延させるようにしている。
これにより、所定の運転条件になったときに、吸気バルブ30の作用角VLの変更開始に先立ってスロットル開度TAの変更を開始するとともに、その変更開始後において若干遅れて変化するスロットル下流圧力PMの変化に合わせて吸気バルブ30の作用角VLの変更を開始して同作用角VLを変化させることができる。そのため、上記スロットル下流圧力PMの変化の遅れに起因する筒内吸気量の不要な変化を抑えることが可能になる。したがって、所定の運転条件になった直後の過渡時における筒内吸気量を適切に調節することができるようになる。
以下、そのようにして吸気バルブ30の作用角VLの変更開始をスロットル開度TAの変更開始より遅延させるための処理(遅延制御処理)について、図6および図7を参照しつつ詳細に説明する。なお本実施の形態では、遅延制御処理が遅延手段として機能する。
図6は上記遅延制御処理の具体的な実行手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、上記遅延制御処理の実行手順を概念的に示したものであり、実際の処理は所定周期毎の割り込み処理として、電子制御装置50により実行される。また図7は、上記遅延制御処理の実行態様の一例を示すタイミングチャートである。なお同図の一点鎖線は、吸気バルブ30の作用角VLの変更とスロットル開度TAの変更とを同時に開始したと仮定した場合における作用角VL、吸気バルブタイミングVT、および機関負荷(例えば「筒内吸気量/機関回転速度NE」)の推移を比較対象として示している。
この処理では先ず、所定の運転条件になったか否かが判断される(図6のステップS101)。本実施の形態では、アトキンソンサイクルでの機関運転に適した運転領域として機関回転速度NEとアクセル踏み込み量ACCとにより定まる所定領域が予め定められて記憶されている。ステップS101の処理では、内燃機関10の運転領域が本処理の前回実行時において上記所定領域ではなく且つ本処理の今回実行時において上記所定領域であることをもって、所定の運転条件になったと判断される。
所定の運転条件になったと判断されると(ステップS101:YES、図7の時刻t1)、機関回転速度NEに基づいてマップから待機時間が算出される(図6のステップS102)。
ここで機関回転速度NEが高いときほど、吸気通路12における空気の流速も高いために、スロットル開度TAの変更開始後においてスロットル下流圧力PMが所定の運転条件に見合う圧力になるまでに要する時間が短くなる。そのため、スロットル下流圧力PMの変化の遅れに起因する筒内吸気量の不要な変化を適切に抑えることの可能な遅延時間であって、吸気バルブ30の作用角VLの変更開始をスロットル開度TAの変更開始より遅延させる時間も機関回転速度NEに応じて変化すると云える。
本実施の形態にかかる装置では、そうしたスロットル下流圧力PMの変化の遅れに起因する筒内吸気量の不要な変化を適切に抑えることの可能な遅延時間(上記待機時間)と機関回転速度NEとの関係が実験やシミュレーションの結果などから予め求められて上記マップに記憶されており、同マップに基づいて待機時間が算出される。そのため、待機時間として、そうした機関回転速度NEとスロットル下流圧力PMの推移との関係に応じたかたちで筒内吸気量の不要な変化を適切に抑えることの可能な時間を設定することができる。なお上記マップには具体的には、機関回転速度NEが高いときほど待機時間として短い時間が算出されるようになる関係が記憶されている。
そして、所定の運転条件になったと判断された後の経過時間が上記待機時間になるまでの期間にあっては(ステップS104:NO、図7の時刻t1〜t2)、所定の運転条件に見合う開度へのスロットル開度TAの変更を開始するとともに同所定の運転条件に見合う角度への吸気バルブ30の作用角VLの変更を待機させる処理(待機処理)が実行される(図6のステップS103)。
具体的には、所定の運転条件に見合う吸気バルブ30の作用角(詳しくは、最大角VLmax)と要求筒内吸気量Tklとに基づいて目標スロットル開度Ttaが算出されるとともに同目標スロットル開度Ttaに基づくスロットル制御が実行される。これにより、所定の運転条件に見合う開度へのスロットル開度TAの変更が開始される。本実施の形態にかかる装置では、図7の時刻t1以降に示すように、所定の運転条件になったと判断された後においてスロットル開度TAが所定の運転条件になる前より小さい開度に変更され、これに伴ってスロットル下流圧力PMが低下して所定の運転条件に見合う圧力に近づくようになる。
また、要求筒内吸気量Tklに基づいて目標作用角Tvlおよび目標吸気バルブタイミングTvtがそれぞれ算出される。ここでは、目標作用角Tvlおよび目標吸気バルブタイミングTvtとして、所定の運転条件になっていないと仮定した状況であり且つ要求筒内吸気量Tklの変化に合わせてスロットル開度TAが変化していると仮定した状況のもとで同要求筒内吸気量Tklと実際の筒内吸気量とを一致させることの可能な値が算出される。そして、上記目標作用角Tvlに基づく作用角制御と上記目標吸気バルブタイミングTvtに基づく吸気バルブタイミング制御とが実行される。このとき上記最大角VLmaxへの吸気バルブ30の作用角の変更が実行されず、要求筒内吸気量Tklに応じたかたちで、吸気バルブ30の閉弁時期が前記所定範囲より進角側の時期になるように作用角制御と吸気バルブタイミング制御とが実行される。
このとき最大角VLmaxへの吸気バルブ30の作用角VLの変更が遅延された状態でスロットル下流圧力PMが低下して所定の運転条件に見合う圧力に近づくようになるために、同スロットル下流圧力PMの低下に伴う筒内吸気量の急減が懸念される。とはいえ、上述のようにスロットル下流圧力PMはスロットル開度TAの変化に対して若干の遅れをもって変化するために、スロットル開度TAの変化直後においては筒内吸気量がさほど低下せず、図7に示すように機関負荷の不要な変化も抑えられる。
その後、所定の運転条件になった後の経過時間が上記待機時間になると(図6のステップS104:YES、図7の時刻t2以降)、吸気バルブ30の作用角VLを最大角VLmaxに変更する処理(変更処理)が実行される(図6のステップS105)。具体的には、吸気バルブ30の作用角VLの最大角VLmaxへの変更を開始するとともに同作用角VLを最大角VLmaxまで一定速度で変化させた後に該最大角VLmaxで保持させるといったように、作用角制御が実行される。
この変更処理では、図7に示すようにスロットル下流圧力PMの低下中において吸気バルブ30の作用角VLの上記最大角VLmaxへの変更が開始される。そのため吸気バルブ30の作用角VLの変更開始直後において、スロットル下流圧力PMの低下に伴う筒内吸気量の減少分の一部と吸気バルブ30の作用角VLの増大に伴う筒内吸気量の増加分の一部とが相殺されるようになる。
これにより、所定の運転条件になった直後の過渡期におけるスロットル下流圧力PMの変化の遅れに起因する筒内吸気量の不要な変化が抑えられるようになり、図7に示すように機関負荷の不要な変化も抑えられるようになる。本実施の形態では、上記待機時間として、そうした筒内吸気量の減少分と増加分とを効率よく相殺して筒内吸気量の不要な変化を的確に抑えることの可能な時間が求められて設定されている。ちなみに、図7に一点鎖線で示す比較例の装置では、所定の運転条件になった直後の過渡期におけるスロットル下流圧力PMの変化の遅れに起因して筒内吸気量が不要に多くなってしまうために、機関負荷が一時的に不要に大きくなってしまう。
また本実施の形態では、所定の運転条件に見合う角度への吸気バルブ30の作用角の変更に際して、吸気バルブの閉弁時期が下死点を通過するタイミングで筒内吸気量の不要な増加を招いてしまう。とはいえ、上述したように所定の運転条件に見合う角度への吸気バルブ30の作用角の変更開始が同運転条件に見合う開度へのスロットル開度TAの変更開始より遅延されるために、スロットル開度TAの変更によるスロットル下流圧力PMの変化がほぼ収束したタイミング(図7の時刻t3)で吸気バルブ30の閉弁時期が下死点を通過するようになる。そのため、このとき筒内吸気量、ひいては機関負荷の不要な増加を招くものの、スロットル下流圧力PMの変化に起因する筒内吸気量の不要な変化と吸気バルブ30の作用角VLの変化に伴う筒内吸気量の不要な変化とが同一の時期に作用することがなくなる。したがって、筒内吸気量の変化量が不要に大きくなることが適切に抑えられるようになる。このように本実施の形態では、所定の運転条件になったときに、吸気バルブ30の作用角VLの変化による筒内吸気量の変化を把握したうえで、スロットル下流圧力PMの変化に合わせて吸気バルブ30の作用角VLの変更が開始されるようになる。
そして上記変更処理(図6のステップS105)では、最大角VLmaxと要求筒内吸気量Tklとに基づいて目標スロットル開度Ttaが算出されるとともに同目標スロットル開度Ttaに基づくスロットル制御が実行される。すなわち、所定の運転条件に見合う開度へのスロットル開度TAの変更が継続される。さらに、吸気バルブタイミングVTを最遅角位置、すなわち所定の運転条件に見合う位置まで変更させた後に同最遅角位置で保持させるといったように吸気バルブタイミング制御が実行される。こうした変更処理を実行することにより、吸気バルブ30の作用角VLが最大角VLmaxになるとともに吸気バルブタイミングVTが最遅角位置になり、内燃機関10がアトキンソンサイクルによって運転されるようになる。
こうした遅延制御処理を実行することにより、所定の運転条件になった直後の過渡時におけるスロットル下流圧力PMの変化の遅れに起因する筒内吸気量の不要な変化が的確に抑えられるようになり、そうした過渡時における筒内吸気量を適切に調節することができるようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)所定の運転条件になったときに、同運転条件に見合う角度への吸気バルブ30の作用角VLの変更開始を、同運転条件に見合う開度へのスロットル開度TAの変更開始より遅延させるようにした。そのため、所定の運転条件になったときに、吸気バルブ30の作用角VLの変更開始に先立ってスロットル開度TAの変更を開始するとともに、その変更開始後において若干遅れて変化するスロットル下流圧力PMの変化に合わせて吸気バルブ30の作用角VLの変更を開始して同作用角VLを変化させることができる。したがって、スロットル下流圧力PMの変化の遅れに起因する筒内吸気量の不要な変化を抑えることができ、所定の運転条件になった直後の過渡時における筒内吸気量を適切に調節することができる。
(2)スロットル開度TAの変更開始後における経過時間が予め定められた待機時間になったときに吸気バルブ30の作用角VLの変更を開始することにより、同作用角VLの変更開始をスロットル開度TAの変更開始より遅延させることができる。
(3)機関回転速度NEに基づいてマップから待機時間を算出するようにした。そのため、スロットル開度TAの変更開始後におけるスロットル下流圧力PMの推移と機関回転速度NEとの関係に応じたかたちで上記待機時間として適切な時間を設定することができ、所定の運転条件になった直後の過渡時における筒内吸気量をより適切に調節することができる。
(4)所定の運転条件になったときに、吸気バルブ30の閉弁時期が下死点を跨ぐように変化することに起因する筒内吸気量の変化を把握したうえで、スロットル下流圧力PMの変化に合わせて吸気バルブ30の作用角VLの変更を開始して変化させることができる。そのため、スロットル下流圧力PMの変化の遅れに起因する筒内吸気量の不要な変化と吸気バルブ30の作用角VLの変更に伴う筒内吸気量の不要な変化とが同一の時期に作用することを回避することができ、筒内吸気量の変化量が不要に大きくなることを適切に抑えることができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・待機時間の算出に用いる算出パラメータとして、筒内吸気量の指標値(具体的には、通路吸気量GAや、要求筒内吸気量Tkl、筒内吸気量そのものなど)を採用するようにしてもよい。ここで、筒内吸気量が多いときほど、吸気通路12におけるスロットルバルブ16の上流側から下流側に流入する空気の量も多いために、スロットル開度TAの変更開始後においてスロットル下流圧力PMが所定の運転条件に見合う圧力になるまでに要する時間が短くなる。そのため、スロットル下流圧力PMの変化の遅れに起因する筒内吸気量の不要な変化を適切に抑えることの可能な遅延時間であって、吸気バルブ30の作用角VLの変更開始をスロットル開度TAの変更開始より遅延させる時間も機関回転速度NEに応じて変化すると云える。上記構成によれば、そうしたスロットル開度TAの変更開始後におけるスロットル下流圧力PMの推移と筒内吸気量との関係に応じたかたちで同筒内吸気量の不要な変化を適切に抑えることの可能な時間を待機時間として設定することができる。
・待機時間として、予め定められた一定時間を設定するようにしてもよい。
・待機時間を設定することに代えて、スロットル下流圧力PMの推移に基づいて吸気バルブ30の作用角VLの変更開始時期を設定するようにしてもよい。同構成によれば、スロットル開度TAの変更開始後におけるスロットル下流圧力PMの変化を把握したうえで吸気バルブ30の作用角VLの変更を開始する時期を設定することができる。そのため、スロットル下流圧力PMの低下に伴う筒内吸気量の減少分の一部と吸気バルブ30の作用角VLの増大に伴う筒内吸気量の増加分の一部とを的確に相殺することの可能なタイミングで作用角VLの変更を開始することができる。したがって、スロットル下流圧力PMの変化の遅れに起因する筒内吸気量の不要な変化を的確に抑えることができ、所定の運転条件になった直後の過渡時における筒内吸気量を適切に調節することができる。
また、上記変更開始時期の設定に用いる設定パラメータとしては、スロットル下流圧力PMに限らず、例えば通路吸気量GAやスロットル開度TA、機関回転速度NEなど、同スロットル下流圧力PMの指標値(圧力指標値)であれば採用することができる。具体的には、通路吸気量GAと機関回転速度NEに基づいて、あるいはスロットル開度TAと機関回転速度に基づいてスロットル下流圧力PMについての推定値を算出し、同推定値を設定パラメータとして用いることができる。
・所定の運転条件でなくなったときに、同所定の運転条件ではないときに見合う角度への吸気バルブ30の作用角VLの変更開始を、同所定の運転条件ではないときに見合う開度へのスロットル開度TAの変更開始より遅延させるようにしてもよい。こうした構成によれば、所定の運転条件でなくなったときに、吸気バルブ30の作用角VLの変更開始に先立ってスロットル開度TAの変更を開始するとともに、その変更開始後において若干遅れて変化するスロットル下流圧力PMの変化に合わせて吸気バルブ30の作用角VLの変更を開始して同作用角VLを変化させることができる。したがって、スロットル下流圧力PMの変化の遅れに起因する筒内吸気量の不要な変化を抑えることができ、所定の運転条件でなくなった直後の過渡時における筒内吸気量を適切に調節することができる。
・所定の運転条件になったときや所定の運転条件でなくなったときに限らず、アクセル踏み込み量ACCの変化や機関回転速度NEの変化などによって内燃機関10の運転条件が変化したときに、変化後の運転条件に見合う角度への吸気バルブ30の作用角VLの変更開始を、同変化後の運転条件に見合う開度へのスロットル開度TAの変更開始より遅延させるようにしてもよい。こうした構成によれば、内燃機関の運転条件の変化直後の過渡時における筒内吸気量を適切に調節することができる。
10…内燃機関、12…吸気通路、14…スロットル機構、16…スロットルバルブ、18…スロットルモータ、20…燃焼室、22…インジェクタ、24…ピストン、26…クランクシャフト、28…排気通路、30…吸気バルブ、32…排気バルブ、34…吸気カムシャフト、36…排気カムシャフト、38…バルブタイミング変更機構、40…アクチュエータ、42…作用角変更機構、44…アクチュエータ、50…電子制御装置。

Claims (2)

  1. 内燃機関の運転条件に基づく吸気バルブの作用角の可変制御とスロットルバルブの開度の可変制御との協働制御の実行を通じて前記内燃機関の吸気量を調節する吸気量制御装置において、
    前記運転条件が変化したときに、前記変化後の運転条件に見合う角度への前記作用角の変更開始を、前記変化後の運転条件に見合う開度への前記スロットルバルブの開度の変更開始より遅延させる遅延手段を備え
    前記遅延手段は、前記スロットルバルブの開度の変更開始後における経過時間が予め定められた待機時間になったときに前記作用角の変更を開始するものであり、
    当該装置は、前記待機時間と前記内燃機関の出力軸の回転速度との関係を予め記憶してなり、
    前記遅延手段は、前記回転速度に基づいて前記関係から前記待機時間を算出し、
    前記吸気バルブの閉弁時期を設定可能な範囲として、前記内燃機関の下死点を含む所定範囲を除く範囲であり且つ前記所定範囲より進角側の時期と同所定範囲より遅角側の時期とを含む範囲が設定されてなり、
    前記遅延手段は、前記運転条件が前記吸気バルブの閉弁時期が前記所定範囲より進角側の時期になる条件および前記所定範囲より遅角側の時期になる条件のうちの一方から他方に変化したときに、前記作用角の変更開始を遅延させるものである
    ことを特徴とする吸気量制御装置。
  2. 請求項1に記載の吸気量制御装置において、
    当該装置は、前記内燃機関の吸気通路における前記スロットルバルブより下流側の部分の圧力指標値を検出する検出手段を更に備え、
    前記遅延手段は、前記開度の変更開始後における前記圧力指標値に基づいて前記作用角の変更開始時期を設定するものである
    ことを特徴とする吸気量制御装置。
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