JP2007056845A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 触媒の暖機のために点火時期を遅角したり燃焼噴射時期を変更したりした場合に、必要以上にエンジン回転数が低下することを抑制する。
【解決手段】 エンジンECUは、触媒の暖機制御における点火時期の遅角制御および燃料噴射時期の変更を行なうためのディレー時間を、暖機制御実行前のエンジン回転数NE(B)が低い場合は高い場合に比べて長くなるように算出するステップ(S500)と、大気圧が低い場合は高い場合に比べてディレー時間を長くするように補正するステップ(S700)と、補正されたディレー時間を用いて、触媒200の暖機制御の実行を開始するステップ(S800)とを含むプログラムを実行する。暖機制御においては、スロットル開度が大きくなるようにスロットルバルブが制御された後、ディレー時間が経過すると、点火時期の遅角制御が開始されるとともに、燃料噴射時期が変更される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エンジンの制御装置に関し、特に、エンジンに吸入される空気量を増量させる制御の実行に遅れて、点火時期を変更したり燃料噴射時期を変更したりする技術に関する。
従来より、エンジン始動後のアイドリング時においては、排気ガス浄化用の触媒を暖機するために、点火時期が遅角される。その際、点火時期の遅角により低下するエンジンの出力を補うために、エンジンに吸入される空気量が増量される。
特開2000−179439号公報(特許文献1)に記載の内燃機関の制御装置は、排ガスを触媒装置を介して放出する内燃機関の始動後のアイドリング運転時に、内燃機関の吸入空気量を通常のアイドリング運転時の吸入空気量よりも増量させる吸入空気量制御部と、その吸入空気量の増量開始後に内燃機関の回転数を所定の目標回転数に収束させるように内燃機関の点火時期の指令値をフィードバック制御処理により生成し、その生成した点火時期の指令値に基づき内燃機関の点火時期を操作する点火時期制御部と、フィードバック制御処理のフィードバックゲインを点火時期制御部が操作している点火時期に応じて可変的に設定する設定部とを含む。点火時期が遅角側である程、フィードバックゲインを小さくするようにフィードバックゲインが設定される。
この公報に記載の内燃機関の制御装置によれば、吸入空気量制御部による内燃機関の吸入空気量の増量中に点火時期制御部によって、内燃機関の点火時期を操作することで、吸入空気量の増量によって上昇傾向となる内燃機関の回転数(実回転数)がアイドリング運転に適した所定の目標回転数にフィードバック制御される。このとき、点火時期制御部が操作している点火時期に応じてフィードバック制御処理のフィードバックゲイン、すなわち、内燃機関の実際の回転数と目標回転数との偏差に対する点火時期の指令値の変化の割合を可変的に設定することで、内燃機関の回転数を目標回転数に収束制御するための点火時期の指令値を点火時期の操作状況に適したものとすることが可能となる。これにより、点火時期の操作状況によらずに内燃機関の回転数の目標回転数への収束制御の安定性や速応性を確保することが可能となる。より具体的には、点火時期が遅角側である程、フィードバックゲインを小さくするようにフィードバックゲインが設定される。すなわち、操作している点火時期が遅角側である程、前述の如く、点火時期の変化に対する内燃機関の回転数の変化の割合が大きくなる傾向があるので、点火時期が遅角側に比較的大きく操作されている状況では、フィードバックゲインを小さくする。これにより、点火時期が遅角側に比較的大きく操作されている状況では、内燃機関の回転数(実回転数)と目標回転数との偏差が変化したとき、それに対して点火時期制御部がフィードバック制御処理により生成する点火時期の指令値の変化が小さめに抑制される。この結果、内燃機関の回転数が目標空燃比に向かって急激に変化するような事態を避けつつ内燃機関の回転数を円滑に目標回転数に収束させることができ、その収束制御の安定性を確保することができる。また、逆に、操作している点火時期が進角寄りのものとなっている状況では、フィードバックゲインが大きめなものとなるため、内燃機関の回転数(実回転数)と目標回転数との偏差が変化したときに点火時期制御部がフィードバック制御処理により生成する点火時期の指令値の変化は大きめになる。この結果、内燃機関の回転数を目標空燃比に向かって速やかに変化させることができ、回転数の目標回転数への収束制御の速応性を確保することができる。
特開2000−179439号公報
ところで、吸入空気量の応答性は高くないため、特開2000−179439号公報に記載の内燃機関の制御装置のように、アイドリング運転時の吸入空気量を増量させても、実際の吸入空気量は速やかには増量されない。そのため、吸入空気量の増量後、直ちに点火時期が遅角された場合等には、遅角による出力低下を補うだけの空気量が吸入されていないために内燃機関の出力が不足し、内燃機関の回転数が必要以上に低下し得るという問題点があった。しかしながら、特開2000−179439号公報に記載の内燃機関の制御装置においては、このような問題を何等考慮していない。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、エンジン(内燃機関)の回転数が必要以上に低下することを抑制することができるエンジンの制御装置を提供することである。
第1の発明に係るエンジンの制御装置は、エンジンに吸入される空気量を調整するための調整手段と、調整手段を制御して、エンジンに吸入される空気量を増量するための増量手段と、エンジンに吸入される空気量を検知するための手段と、エンジン回転数および大気圧のうちの少なくともいずれか一方を検知するための手段と、エンジン回転数および大気圧のうちの少なくともいずれか一方とエンジンに吸入される空気量とに基づいた遅延時間を設定するための設定手段と、増量手段により前記調整手段が制御された後、設定手段により設定された遅延時間が経過してからエンジンにおける点火時期の変更および燃料噴射時期の変更のうちの少なくともいずれか一方を行なうように、エンジンを制御するための制御手段とを含む。
第1の発明によれば、調整手段により、エンジンに吸入される空気量が調整される。たとえば触媒を暖機する際に、エンジンに吸入される空気量を増量するように調整手段が制御される。ところで、空気量の応答性は高くなく、エンジンに吸入される空気量を増量するように調整手段が制御されてからエンジンに吸入される空気量が実際に増量されるまでには遅れがある。したがって、エンジンに吸入される空気量が増量するように調整手段が制御された後、直ちに点火時期が遅角されると、遅角による出力低下を補うだけの空気量が増量されていないために出力が不足し、エンジンの回転数が必要以上に低下し得る。また、たとえば筒内に燃料を直接噴射するエンジンにおいて、エンジンに吸入される空気量が増量するように調整手段が制御された後、直ちに燃料噴射時期が吸気行程から圧縮行程に変更されたり、吸気工程および圧縮工程に変更されたりして成層燃焼もしくは弱成層燃焼を行なうと、吸気工程において燃料を噴射して均質燃焼を行なう場合に比べてエンジンの出力が低下し得る。この場合も、燃料噴射時期の変更による出力低下を補うだけの空気量が増量されていないために出力が不足し、エンジンの回転数が必要以上に低下し得る。そこで、調整手段が制御されたタイミングよりも遅いタイミングで、点火時期を遅角したり、燃料噴射時期を変更したりする必要がある。ここで、エンジンに吸入される空気量が増量するように調整手段が制御されてから、吸入空気量が実際に増量されるまでの時間は、調整手段を制御する前における吸入空気量が大きい場合は小さい場合に比べて短くなる。すなわち、調整手段が制御されてから、吸入空気量が実際に所望の値まで増量されるまでの時間は、調整手段を制御する前における吸入空気量の影響を受ける。また、吸入空気量はエンジン回転数や大気圧の影響を受ける。たとえば、エンジン回転数が低い場合は高い場合に比べて、吸入空気量が小さいといえる。大気圧が低い場合は高い場合に比べて、空気の密度が低いため、吸入空気量が小さいといえる。そこで、エンジン回転数および大気圧のうちの少なくともいずれか一方とエンジンに吸入される空気量とに基づいた遅延時間が設定される。吸入空気量を増量するように調整手段が制御された後、遅延時間が経過してからエンジンにおける点火時期が変更(たとえば遅角)されたり、燃料噴射時期が変更されたりする。これにより、点火時期や燃料噴射時期を変更するタイミングを、エンジンに吸入される空気量が実際に増量されたタイミングに精度よく合わせることができる。そのため、点火時期や燃料噴射時期を変更した際に、エンジンの出力が不足することを抑制することができる。その結果、エンジンの回転数が必要以上に低下することを抑制することができるエンジンの制御装置を提供することができる。
第2の発明に係るエンジンの制御装置においては、第1の発明の構成に加え、設定手段は、エンジン回転数が低い場合は高い場合に比べて、遅延時間を長くするように設定するための手段を含む。
第2の発明によれば、エンジン回転数が低い場合は高い場合に比べて、実際にエンジンに吸入される空気量が小さく、空気量が増量するように調整手段が制御された後、空気量が実際に増量されるまでの時間が長いといえるので、遅延時間が長くなるように設定される。これにより、点火時期や燃料噴射時期を変更するタイミングを、エンジンに吸入される空気量が実際に増量されたタイミングに精度よく合わせることができる。そのため、点火時期や燃料噴射時期を変更した際に、エンジンの出力が不足することを抑制することができる。その結果、エンジンの回転数が必要以上に低下することを抑制することができる。
第3の発明に係るエンジンの制御装置においては、第1の発明の構成に加え、設定手段は、大気圧が低い場合は高い場合に比べて、遅延時間を長くするように設定するための手段を含む。
第3の発明によれば、大気圧が低い場合は高い場合に比べて空気の密度が低く、実際にエンジンに吸入される空気量が小さいといえる。したがって、空気量が増量するように調整手段が制御された後、空気量が実際に増量されるまでの時間が長いといえるので、大気圧が低い場合は高い場合に比べて、遅延時間が長くなるように設定される。これにより、点火時期や燃料噴射時期を変更するタイミングを、エンジンに吸入される空気量が実際に増量されたタイミングに精度よく合わせることができる。そのため、点火時期や燃料噴射時期を変更した際に、エンジンの出力が不足することを抑制することができる。その結果、エンジンの回転数が必要以上に低下することを抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1に、本発明の制御装置で制御される直噴エンジンの全体構成図を示す。エンジン本体10は、シリンダブロック100の上方にシリンダヘッド110が覆着されてなり、シリンダブロック100に形成されたシリンダ100A内にピストン120が摺動自在に保持されている。シリンダ100A内におけるピストン120の上下往復動がクランク軸130の回転運動に変換され、トランスミッション300等へと伝達されるようになっている。クランク軸130は、エンジン始動時にはフライホイール140を介してスタータ30と接続される。フライホイール140とトランスミッション300との間には、クラッチ310が設けられる。
本実施の形態において、トランスミッション300は、運転者の手動操作により変速されるマニュアルトランスミッションである。クラッチ310は、運転者の操作により係合されたり解放されたりする。
ピストン120の上方にはシリンダブロック100、シリンダヘッド110を室壁として燃焼室1000が形成され、燃焼室1000において燃料と空気との混合気の燃焼が行なわれ、その爆発力によりピストン120を上下往復動せしめる。混合気への点火はシリンダヘッド110を貫通し燃焼室1000内に突出して設けられた点火プラグ150により行なわれる。
混合気を構成する空気の供給は、シリンダヘッド110およびこれと接続された吸気管内部に形成された吸気通路1010により行なわれる。また、燃焼室1000からの排気は排気通路1020により行なわれる。シリンダヘッド110には、吸気通路1010と燃焼室1000との間の連通と遮断とを切り換える吸気バルブ160、排気通路1020と燃焼室1000との間の連通と遮断とを切り換える排気バルブ170が取り付けられている。
吸気管内にはフラップ状のスロットルバルブ190が設けられ、その開度に応じて吸気通路1010内の空気流を調整する。すなわち、スロットルバルブ190により、エンジンの吸入空気量が調整される。スロットルバルブ190は、電磁式のスロットルバルブであり、アクチュエータにより作動される。なお、スロットルバルブ190に加えて、アイドル時の吸入空気量を調整するためのバルブを別途設けるようにしてもよい。また、スロットルバルブ190の開度を調整することの代わりにもしくは加えて、吸気バルブ160のリフト量を調整することにより吸入空気量を調整するようにしてもよい。
排気通路1020の下流側には、触媒200が設けられる。触媒200は三元触媒である。触媒200により、燃焼後の混合気、すなわち排気ガスが浄化される。触媒200により浄化された排気ガスが、車外に排出される。
混合気を構成する燃料の供給は、電磁式のインジェクタ210により行なわれる。インジェクタ210はシリンダヘッド110を貫通して設けられ、先端ノズル部から燃焼室1000内(筒内)に燃料を噴射するようになっている。
本実施の形態においては、通常時には、吸気行程において燃料が噴射され、均質燃料が行なわれる。なお、インジェクタ210の代わりにあるいは加えて、吸気ポート内もしくは吸気通路1010内に燃料を噴射するインジェクタを設けるようにしてもよい。
インジェクタ210への燃料供給は、燃料タンク250から吸い上げた燃料を低圧ポンプ240および高圧ポンプ230により2段階に昇圧して供給される。高圧ポンプ230はエンジン本体10のクランク軸130からベルト等を介して伝達される動力で駆動される。一方、低圧ポンプ240は電動駆動のもので、始動時には、インジェクタ210も低圧ポンプ240から燃料が供給される。
また、点火プラグ150、スロットルバルブ190、インジェクタ210等のエンジン各部を制御するエンジンコントロールコンピュータ(以下、エンジンECU(Electronic Control Unit)と記載する)60が設けられている。エンジンECU60は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等からなる一般的な構成のもので、各種センサからの検知信号等に基づいて、点火プラグ150を作動せしめ、スロットルバルブ190に制御信号を出力してスロットルバルブ190の開度(スロットル開度)を調整し、インジェクタ210に、制御信号により通電し所定のタイミングで所定時間、インジェクタ210のノズルを開く。
エンジンECU60に入力するセンサには、エアフローメータ510、クランク角センサ520、A/Fセンサ530、スロットル開度センサ540、アクセル開度センサ550、車速センサ560、冷却水温センサ580、大気圧センサ590等がある。
エアフローメータ510は、吸気通路1010内を流通する空気流量を測定する。クランク角センサ520は、エンジン回転数NEを検知するためのパルス信号を出力する。A/Fセンサ530は、排気通路1020内の空燃比を測定する。スロットル開度センサ540は、スロットルバルブ190の開度を検知する。アクセル開度センサ550は、アクセルペダル420の開度(踏込み量)を検知する。車速センサ560は、車速(車輪の回転)を検知するためのパルス信号を出力する。冷却水温センサは、エンジン温度を代表するエンジン冷却水温を検知する。大気圧センサ590は、車外の大気圧を検知する。
また、エンジンECU60には、始動時に運転者がキーを操作すると、そのイグニッション(IG)オン信号およびスタータオン信号が入力される。クラッチペダル430のストローク量が最大になった場合は、ニュートラルスタートスイッチ570がオンになり、エンジンECU60にオン信号が入力される。
エンジンECU60は、エアフローメータ510等によって検知された吸入空気量に基づいて燃料噴射量を制御する。このとき、エンジンECU60は、各センサからの信号に基づいて、最適な燃焼状態になるように、エンジン回転数およびエンジン負荷に応じた噴射量と噴射時期とを制御する。このエンジン本体10においては、燃料を筒内に直接噴射するため、噴射時期制御と噴射量制御とを同時に行なう。また、エンジンECU60は、クランク角センサ520やカムポジションセンサ等によって検知された信号(ノッキングセンサ等も含む)に基づいて、最適な点火時期になるように点火時期制御が行なわれる。このような制御により、エンジン本体10の高出力化および低エミッション化の両立を実現している。
また、エンジンECU60は、たとえばエンジン始動直後において、触媒200が活性化していない場合には、触媒200の暖機制御を実行する。触媒200の暖機制御は、アイドル時において実行される。触媒200の暖機制御においては、通常時に比べてスロットル開度が大きくされる。触媒200の暖機制御時におけるスロットル開度は、実験やシミュレーション等により予め定められる。スロットル開度が大きくされることにより、エンジンに吸入される空気量が増量される。
また、点火時期が遅角されるとともに、燃料噴射時期が吸気工程から圧縮工程に変更されたり、吸気工程および圧縮工程に変更されたりして、成層燃焼もしくは弱成層燃焼が行なわれる。
エンジンに吸入される空気量を増量するように(スロットル開度が大きくなるように)スロットルバルブ190が制御された後、予め定められるディレー時間が経過すると、点火時期の遅角制御が開始されるとともに、燃料噴射時期が変更される。なお、点火時期の遅角制御の開始と燃料噴射時期の変更とを異なるタイミングで行なうようにしてもよい。
図2を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるエンジンECU60により実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、エンジンECU60は、クランク角センサ520から送信されたパルス信号に基づいて、エンジン回転数NEを検知する。検知されたエンジン回転数NEは、後述するS300においてNE(B)として用いられる。
S200にて、エンジンECU60は、触媒200の暖機制御実行条件が成立したか否かを判別する。暖機制御実行条件には、たとえばアイドル時であるという条件、エンジン回転数NEが予め定められた回転数よりも低いという条件、触媒200が活性化していないという条件などが含まれる。暖機制御実行条件が成立すると(S200にてYES)、処理はS300に移される。もしそうでないと(S200にてNO)、この処理は終了する。
S300にて、触媒200の暖機制御の実行前後における吸入空気量の差ΔQを算出する。ΔQは、
ΔQ=Q(A)−Q(B)+ΔQ(NE)…(1)
に基づいて算出される。(1)式におけるQ(A)は、触媒200の暖機制御実行中におけるスロットル開度に対応した吸入空気量を示す。Q(B)は、暖機制御の実行前(暖機制御実行条件の成立時点)において、ISC(Idle Speed Control)制御により定められるスロットル開度に対応した吸入空気量を、なまし処理した吸入空気量を示す。なお、なまし処理をしていない吸入空気量をQ(B)に用いるようにしてもよい。Q(A)およびQ(B)はスロットル開度から算出される。
ΔQ(NE)は、触媒200の暖機制御実行前におけるエンジン回転数NE(B)に基づいて算出される空気量補正値を示す。エンジン回転数NE(B)には、たとえば暖機制御実行前(暖機制御実行条件成立前)であって、アイドル時(アクセル開度が「0」のとき)におけるエンジン回転数NEの最大値が用いられる。
ISC制御におけるエンジン目標回転数をNE(ISC)とおくと、ΔQ(NE)は、暖機制御実行前のエンジン回転数NE(B)とISC制御におけるエンジン目標回転数NE(ISC)との差(NE(B)−NE(ISC))をパラメータとしたマップを用いて算出される。
暖機制御実行前のエンジン回転数NE(B)が高い場合、実際の吸入空気量は、ISC制御により定められるスロットル開度に対応した吸入空気量よりも大きいといえる。したがって、暖機制御実行前のエンジン回転数NE(B)が高い場合は低い場合に比べて、触媒200の暖機制御の実行前後における吸入空気量の差が小さいと考えられる。言い換えると、暖機制御実行前のエンジン回転数NE(B)が低い場合は高い場合に比べて、触媒200の暖機制御の実行前後における吸入空気量の差が大きいと考えられる。
そのため、空気量補正値ΔQ(NE)は、暖機制御実行前のエンジン回転数NE(B)が低い場合は高い場合に比べて(エンジン回転数NE(B)とISC制御のエンジン目標回転数をNE(ISC)との差が小さい場合は大きい場合に比べて)、大きくなるように算出される(ΔQが大きくなるように算出される)。
触媒200の暖機制御実行中におけるスロットル開度に対応した吸入空気量Q(A)やISC制御におけるエンジン目標回転数をNE(ISC)は、予め定められた値である。そのため、触媒200の暖機制御の実行前であっても、算出触媒200の暖機制御の実行前後における吸入空気量の差ΔQを算出することが可能である。
S400にて、エンジンECU60は、冷却水温センサ580から送信された信号に基づいて、エンジン冷却水温を検知する。
S500にて、エンジンECUは、暖機制御実行前後の吸入空気量の差ΔQおよびエンジン冷却水温に基づいて、触媒200の暖機制御における点火時期の遅角制御および燃料噴射時期の変更を行なうためのディレー時間を算出する。ディレー時間は、実験やシミュレーションに基づいて予め作成されたマップなどを用いて算出される。
ディレー時間は、暖機制御実行前後の吸入空気量の差ΔQが大きい場合は小さい場合に比べて長くなるように算出される。そのため、ディレー時間は、暖機制御の実行前においてISC制御により定められるスロットル開度に対応した吸入空気量Q(B)が小さい場合は大きい場合に比べて長くなるように算出されることになる。同様に、ディレー時間は、触媒200の暖機制御実行前におけるエンジン回転数NE(B)が低い場合は高い場合に比べて(ΔQ(NE)が大きい場合は小さい場合に比べて)長くなるように算出されることになる。さらに、ディレー時間は、エンジン冷却水温が低い場合は高い場合に比べて長くなるように算出される。
S600にて、エンジンECU60は、大気圧センサ590から送信された信号に基づいて、車外の大気圧を検知する。なお、大気圧を推定するようにしてもよい。S700にて、エンジンECU60は、大気圧に基づいて、ディレー時間を補正する。ディレー時間は、大気圧が低い場合は高い場合に比べて長くなるように補正される。たとえば、大気圧が低い場合は高い場合に比べて、大きい補正係数が算出され、この補正係数を算出されたディレー時間に乗算することにより、ディレー時間が補正される。
S800にて、エンジンECU60は、補正されたディレー時間を用いて、触媒200の暖機制御の実行を開始する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置であるエンジンECU60の動作について説明する。
エンジンが始動されると、クランク角センサ520から送信されたパルス信号に基づいて、エンジン回転数NEが検知される(S100)。また、触媒200の暖機制御実行条件が成立したか否かが判別される(S200)。
本実施の形態における暖機制御においては、通常時に比べてスロットル開度が大きくなるようにスロットルバルブ190が制御される。また、点火時期の遅角制御が開始されるとともに、燃料噴射時期が変更される。
ところで、空気量の応答性は高くなく、スロットル開度が大きくなるように(吸入空気量が増量されるように)スロットルバルブ190が制御されてから吸入空気量が実際に増量されるまでには遅れがある。吸入空気量が実際に増量される前に点火時期が遅角されたり、燃料噴射時期が変更されたりすると、吸入空気量が小さい状態で出力が低下して、エンジンの回転数が必要以上に低下し得る。
したがって、本実施の形態における暖機制御においては、吸入空気量が実際に増量されたタイミングに合わせて点火時期を遅角し、燃料噴射時期を変更するために、図3に示すように、スロットル開度が大きくなるようにスロットルバルブ190が制御された後、ディレー時間が経過すると、点火時期の遅角制御が開始されるとともに、燃料噴射時期が変更される。
ここで、暖機制御の実行が開始され、スロットル開度が大きくなるようにスロットルバルブ190が制御された後、吸入空気量が実際に増量されるまでの時間は、暖機制御の実行前における吸入空気量の影響を受け、吸入空気量が大きい場合は小さい場合に比べて短くなる。したがって、暖機制御の実行前後における吸入空気量の差を考慮して、ディレー時間を設定する必要がある。
そのため、暖機制御実行条件が成立すると(S200にてYES)、触媒200の暖機制御の実行前後における吸入空気量の差ΔQが算出される(S300)。ΔQは、触媒200の暖機制御時におけるスロットル開度に対応した吸入空気量Q(A)と、暖機制御の実行前(暖機制御実行条件の成立時点)において、ISC制御により定められるスロットル開度に対応した吸入空気量Q(B)との差に基づいて算出される。
このとき、たとえばレーシング(エンジンの空吹き)などにより、図4に示すように、暖機制御実行条件の成立前(暖機制御実行開始前)においてエンジン回転数NEが高い状態にあった場合、実際の吸入空気量は、レーシングからアイドルに移行する時点のエンジン回転数NEの影響を強く受ける。この場合、実際の吸入空気量は、ISC制御により定められるスロットル開度に対応した吸入空気量よりも大きいといえる。言い換えると、エンジン回転数NEが低い場合は高い場合に比べて、実際の吸入空気量が小さいといえる。すなわち、実際の吸入空気量は、スロットル開度の他、エンジン回転数NEの影響も受け得る。
したがって、暖機制御の実行前後におけるスロットル開度から求められる吸入急気量の差(Q(A)−Q(B))に、暖機制御実行前のエンジン回転数NE(B)に基づいて算出される空気量補正値ΔQ(NE)を加えて補正することにより、ΔQが算出される(S300)。
このようにして算出されたΔQとエンジン冷却水温とに基づいて、ディレー時間が算出される(S500)。ここで、上述したように、ディレー時間は、触媒200の暖機制御実行前におけるエンジン回転数NE(B)が低い場合は高い場合に比べて(ΔQ(NE)が大きい場合は小さい場合に比べて)長くなるように算出される。
このため、図5に示すように、暖機制御実行前のエンジン回転数NE(B)が低い場合は高い場合に比べて、ディレー時間を長くすることができる。逆にいえば、暖機制御実行前のエンジン回転数NE(B)が高い場合は低い場合に比べて、ディレー時間を短くすることができる。
さらに、吸入空気量は大気圧の影響を受ける。大気圧が低い場合は高い場合に比べて、空気の密度が低いため、吸入空気量が小さいといえる。そこで、大気圧が低い場合は高い場合に比べて、ディレー時間が長くなるように補正される(S700)。これにより、図6に示すように、大気圧が低い場合は高い場合に比べて、ディレー時間を長くすることができる。
このようなディレー時間を用いて、触媒200の暖機制御の実行が開始される(S800)。これにより、点火時期を遅角するタイミングや燃料噴射時期を変更するタイミングを、エンジンに吸入される空気量が実際に増量されたタイミングに精度よく合わせることができる。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置であるエンジンECUによれば、暖機制御実行前のエンジン回転数NE(B)が低い場合は高い場合に比べて、点火時期の遅角制御および燃料噴射時期の変更を行なうためのディレー時間が短くなるように算出される。また、大気圧が低い場合は高い場合に比べてディレー時間が長くなるように算出される。これにより、点火時期を遅角するタイミングや燃料噴射時期を変更するタイミングを、エンジンに吸入される空気量が実際に増量されたタイミングに精度よく合わせることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る制御装置で制御されるエンジンの全体構成図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置であるエンジンECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 触媒の暖機制御において、スロットル開度とエンジン回転数の推移を示すタイミングチャート(その1)である。 触媒の暖機制御において、スロットル開度とエンジン回転数の推移を示すタイミングチャート(その2)である。 触媒の暖機制御において、スロットル開度とエンジン回転数の推移を示すタイミングチャート(その3)である。 触媒の暖機制御において、スロットル開度とエンジン回転数の推移を示すタイミングチャート(その4)である。
符号の説明
10 エンジン本体、60 エンジンECU、100 シリンダブロック、110 シリンダヘッド、150 点火プラグ、190 スロットルバルブ、200 触媒、210 インジェクタ、510 エアフローメータ、520 クランク角センサ、530 A/Fセンサセンサ、540 スロットル開度センサ、550 アクセル開度センサ、560 車速センサ、580 冷却水温センサ、590 大気圧センサ。

Claims (3)

  1. エンジンに吸入される空気量を調整するための調整手段と、
    前記調整手段を制御して、前記エンジンに吸入される空気量を増量するための増量手段と、
    前記エンジンに吸入される空気量を検知するための手段と、
    エンジン回転数および大気圧のうちの少なくともいずれか一方を検知するための手段と、
    エンジン回転数および大気圧のうちの少なくともいずれか一方と前記エンジンに吸入される空気量とに基づいた遅延時間を設定するための設定手段と、
    前記増量手段により前記調整手段が制御された後、前記設定手段により設定された遅延時間が経過してから前記エンジンにおける点火時期の変更および燃料噴射時期の変更のうちの少なくともいずれか一方を行なうように、前記エンジンを制御するための制御手段とを含む、エンジンの制御装置。
  2. 前記設定手段は、エンジン回転数が低い場合は高い場合に比べて、前記遅延時間を長くするように設定するための手段を含む、請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 前記補正手段は、大気圧が低い場合は高い場合に比べて、前記遅延時間を長くするように設定するための手段を含む、請求項1に記載のエンジンの制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008255875A (ja) * 2007-04-04 2008-10-23 Toyota Motor Corp 内燃機関の点火制御システム
JP2009036044A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Toyota Motor Corp 内燃機関制御装置
CN108691682A (zh) * 2017-04-12 2018-10-23 丰田自动车株式会社 内燃机的控制装置

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