JP2005256646A - 可変圧縮比機構を備えた内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、クランクケースに対してシリンダブロックを変位させることにより圧縮比を変更する内燃機関において、圧縮比を低下させる際の応答性を向上させることを課題とする。
【解決手段】本発明は、複数の気筒群を有する内燃機関において、気筒群毎にクランクケースに対するシリンダブロックの位置を変化させる可変圧縮比機構を備え、低中負荷運転領域からの加速時のように圧縮比を急速に低下させる必要が生じると、複数の気筒群の少なくとも一つの気筒群の圧縮比を他の気筒群より早く所定圧縮比まで低下させ、機関出力を早期に高めることができるようにした。
【選択図】図5
【解決手段】本発明は、複数の気筒群を有する内燃機関において、気筒群毎にクランクケースに対するシリンダブロックの位置を変化させる可変圧縮比機構を備え、低中負荷運転領域からの加速時のように圧縮比を急速に低下させる必要が生じると、複数の気筒群の少なくとも一つの気筒群の圧縮比を他の気筒群より早く所定圧縮比まで低下させ、機関出力を早期に高めることができるようにした。
【選択図】図5
Description
本発明は、圧縮比を可変とする内燃機関に関し、特にクランクケースとシリンダブロックを相対変位させて燃焼室容積を変更する可変圧縮比機構を備えた内燃機関に関する。
近年、熱効率の向上を目的として圧縮比を変更可能とする内燃機関の開発が進められている。この種の内燃機関としては、クランクケースに対してシリンダブロックをシリンダ軸方向へ変位させることにより燃焼室容積を変更するものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2003−206771号公報
特開平7―26981号公報
特開2002−250241号公報
特開2002−256801号公報
特開2002−256802号公報
特表2003−515696号公報
ところで、可変圧縮比機構を備えた内燃機関では、機関負荷に応じて圧縮比が変えられる。このとき、加速時等のように要求される機関負荷の変化した場合、その変化に対し圧縮比の変更が遅くなると、ドライバビリティが悪化する虞がある。そのため、クランクケースに対してシリンダブロックを変位させて圧縮比を変更する内燃機関では、圧縮比変更の応答性を向上させることが望まれている。特に、高圧縮比から低圧縮比への応答性向上は重要である。
本発明は上記したような実情に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、クランクケースに対してシリンダブロックを変位させることにより圧縮比を変更する内燃機関において、圧縮比を低下させる際の応答性向上に寄与可能な技術を提供することである。
本発明は上記した課題を解決するために以下のような手段を採用した。本発明の要旨は、複数の気筒群を有する内燃機関において、気筒群毎にクランクケースに対するシリンダブロックの位置を変化させる可変圧縮比機構を備え、圧縮比を低下させる際には、少なくとも一の気筒群の圧縮比を他の気筒群より早く所定圧縮比にまで低下させる点にある。
一般に、可変圧縮比機構を備えた内燃機関では、機関負荷が低いときは圧縮比が高められ、機関負荷が高いときは圧縮比が低められる。このため、低負荷運転状態から高負荷運転状態へ移行する際には、圧縮比が低下させられることになる。
ところで、要求される機関負荷が急激に高まった場合は可変圧縮比機構による圧縮比変更動作が機関負荷の変化に追従できなくなる可能性がある。そのような場合は、可変圧縮比変更動作の応答速度に合わせて機関運転状態の変化を遅延させる必要があり、ドライバビリティの悪化を招いてしまう。
これに対し、可変圧縮比機構のアクチュエータを大型化あるいはアクチュエータの駆動エネルギを増加させて圧縮比の変化速度を高める方法が考えられるが、このような方法は
燃費や車載性の面から好ましくない。
燃費や車載性の面から好ましくない。
そこで、本発明では、複数の気筒群を備えた内燃機関において、気筒群毎に圧縮比を変更可能とし、圧縮比を低下させる際には少なくとも一の気筒群が他の気筒群に比してより早期に所定圧縮比まで低下するようにした。
ここで、所定圧縮比は、機関負荷に追従して機関運転状態を変化させること可能となる圧縮比であってもよい。
複数の気筒群のうち少なくとも一の気筒群の圧縮比がより早期に所定圧縮比まで低下すれば、一の気筒群についてはより速やかに機関負荷に追従して機関運転状態を変化させることができる。そのため、機関負荷の変化に対する圧縮比変更動作の応答性を向上させることが可能となり、ドライバビリティの悪化を抑制することができる。
前記した一の気筒群の圧縮比を他の気筒群の圧縮比より早期に所定圧縮比まで低下させる方法としては、一の気筒群の圧縮比変更速度を他の気筒群の圧縮比変更速度より高くする方法と、一の気筒群の圧縮比変化量を他の気筒群の圧縮比変化量より少なくする方法が考えられる。
一の気筒群の圧縮比変更速度を高める具体的な方法としては、一の気筒群の可変圧縮比機構に関してアクチュエータの容量または駆動エネルギを他の気筒群より増加させる方法を例示することができる。この方法によれば、一気筒群についてのみアクチュエータの容量または駆動エネルギを増加させればよいので、燃費や車載性の悪化を抑えることができる。
一方、一の気筒群の圧縮比変化量を他の気筒群の圧縮比変化量より少なくする方法としては、圧縮比を低下させる前に予め一の気筒群の圧縮比を他の気筒群の圧縮比より低くしておく方法を例示することができる。この方法によれば、変更前の圧縮比と所定圧縮比との差は、他の気筒群に比して一の気筒群の方が小さくなるため、一の気筒群と他の気筒群の圧縮比変更速度が同じであっても一の気筒群の圧縮比が他の気筒群より早期に所定圧縮比まで低下する。
尚、内燃機関が、他の気筒群の吸入空気量を独立して調整可能な吸気量調整手段を備えている場合は、圧縮比を低下させる際に、該吸気量調整手段によって、他の気筒群の吸入空気量が一の気筒群の吸入空気量より少なくされるようにしてもよい。
圧縮比を低下させる際に他の気筒群の吸入空気量が一の気筒群の吸入空気量より少なくされると、圧縮比を低下させる過程で他の気筒群の圧縮比が一の気筒群より高くなっても、他の気筒群でノッキングが発生し難くなる。
上記した吸気量調整手段としては、他の気筒群の吸気通路に設けられた流量調整弁や、他の気筒群の吸気バルブおよびまたは排気バルブの開弁特性を変更する可変動弁機構などを例示することができる。
吸気量調整手段として流量調整弁を用いる場合は、流量調整弁の開度を絞ることにより他の気筒群の吸入空気量を少なくすることができる。ここでいう流量調整弁としては、スワールコントロールバルブやタンブルコントロールバルブのような気流制御弁、あるいはスロットル弁を利用することができる。
また、流量調整手段として可変動弁機構を用いる場合は、吸気バルブの閉弁時期を吸気
行程途中まで進角させる、吸気バルブの閉弁時期を圧縮行程途中まで遅角させる、吸気バルブの開弁時期を吸気行程途中まで遅角させる、排気バルブの閉弁時期を吸気行程途中まで遅角させる、吸気バルブの作用角を縮小する、吸気バルブのリフト量を減少させる等の方法により、他の気筒群の吸入空気量を減少させることができる。
行程途中まで進角させる、吸気バルブの閉弁時期を圧縮行程途中まで遅角させる、吸気バルブの開弁時期を吸気行程途中まで遅角させる、排気バルブの閉弁時期を吸気行程途中まで遅角させる、吸気バルブの作用角を縮小する、吸気バルブのリフト量を減少させる等の方法により、他の気筒群の吸入空気量を減少させることができる。
本発明によれば、クランクケースに対するシリンダブロックの位置を変化させることにより圧縮比を変更する内燃機関において、圧縮比を低下させる際の応答性を向上させることが可能となり、ドライバビリティの悪化を抑制することができる。
本発明に係る可変圧縮比機構を備えた内燃機関の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、二つの気筒群2、3をV型に配列した内燃機関である。
内燃機関1は、クランクシャフト4を回転自在に収容するクランクケース5を備えている。クランクケース5には、第1気筒群2のシリンダブロック6(以下、第1シリンダブロック6と称する)と第2気筒群3のシリンダブロック7(以下、第2シリンダブロック7と称する)が各々のシリンダ軸方向へ摺動自在に取り付けられている。
第1シリンダブロック6とクランクケース5の連結部には、第1シリンダブロック6をシリンダ軸方向へ進退駆動する第1アクチュエータ8が設けられている。第2シリンダブロック7とクランクケース5の連結部にも、第2シリンダブロック7をシリンダ軸方向へ進退駆動する第2アクチュエータ9が設けられている。
上記した第1アクチュエータ8および第2アクチュエータ9としては、例えば、特開2003−206771号公報に記載されているような偏心カムと電動モータを組み合わせたものを用いることができる。
第1シリンダブロック6の上部には第1シリンダヘッド10が取り付けられ、第2シリンダブロック7の上部には第2シリンダヘッド11が取り付けられている。
第1シリンダブロック6と第2シリンダブロック7の間にはサージタンク12が配置されている。サージタンク12は、第1インテークマニホールド13を介して第1シリンダヘッド10と接続されるとともに、第2インテークマニホールド14を介して第2シリンダヘッド11と接続されている。
第1インテークマニホールド13の途中には流量制御弁15が取り付けられている。サージタンク12の吸気導入部にはスロットル弁16が設けられている。尚、第2インテークマニホールド14にスワールコントロールバルブやタンブルコントロールバルブ等の気流制御弁が配置されている場合には、その気流制御弁が流量制御弁を兼用するようにしてもよい。
このように構成された内燃機関1には、電子制御ユニット(ECU)17が併設されている。ECU17は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等から構成される算術論理演算回路である。
ECU17には、上記した第1アクチュエータ8、第2アクチュエータ9、流量制御弁15、スロットル弁16に加え、アクセルポジションセンサ18等の各種センサが電気的に接続されている。
ECU17は、アクセル開度が小さい低中負荷時は、内燃機関1の圧縮比が高くなるように第1及び第2アクチュエータ8、9を制御する。具体的には、ECU17は、第1及び第2シリンダブロック6、7がシリンダ軸方向の下死点側へ変位するように第1及び第2アクチュエータ8、9を制御する。この場合、燃焼室容積が縮小されて内燃機関1の圧縮比が上昇する。
一方、アクセル開度が大きい高負荷時には、ECU17は内燃機関1の圧縮比が低くなるように第1及び第2アクチュエータ8、9を制御する。具体的には、ECU17は、第1及び第2シリンダブロック6、7がシリンダ軸方向の上死点側へ変位するように第1及び第2アクチュエータ8、9を制御する。この場合、燃焼室容積が拡大されて内燃機関1の圧縮比が低下する。
上記したように機関負荷に応じて圧縮比が変更されることにより、低負荷時の熱効率向上と高負荷時のノッキング抑制を図ることができ、内燃機関1の燃費を向上させることが可能となる。
ところで、加速時のように低中負荷運転状態からアクセル開度が急激に大きくなると、内燃機関1の圧縮比を急速に低下させる必要が生じる。しかしながら、第1及び第2アクチュエータ8、9が第1及び第2シリンダブロック6、7を変位させるためにはある程度の時間が必要となるため、要求される機関負荷の急激な変化に対して圧縮比変更動作が追従できなくなる、いわゆる応答遅れを生じる場合がある。
上記の応答遅れを考慮せずにスロットル開度が増加させられると、圧縮比が十分に下がっていない状態で吸入空気量が増加することになるため、ノッキングが発生し易くなる。
ノッキングの発生は点火遅角等によってある程度は回避することが可能であるが、極低負荷運転状態のように圧縮比が最高圧縮比に近い状態で吸入空気量が急激に増加すると、点火遅角だけではノッキングを回避することが困難となる。
このため、図2のタイミングチャートに示すように、低中負荷運転状態においてアクセル開度が急激に増加した場合には、アクセル開度が増加した時点(図2中の破線aの時期)から圧縮比が規定値以下となる時点(図2中の破線bの時期)までスロットル開度の増加を規制せざるを得ない。その結果、図2中のa〜bの期間では、アクセル開度の増加に対して機関出力を増加させることができず、ドライバビリティの悪化を招くことになる。
尚、上記した規定値は、点火遅角などによってノッキングを回避することができる圧縮比の最大値であり、本発明にかかる所定圧縮比に相当する。この規定値は、吸入空気量や機関回転数などによって変化するため、吸入空気量と機関回転数をパラメータとして求めることができる。
上記した問題に対し、本実施例では、内燃機関1が低中負荷運転状態にあるときは、第1気筒群2の圧縮比が目標値通りに設定されるとともに第2気筒群3の圧縮比が目標値より低く設定されるようにする。この状態で要求される機関負荷が急激に増加すると、第2気筒群3の圧縮比が第1気筒群2よりも早期に規定値以下まで下がるようになる。
第2気筒群3の圧縮比が規定値まで下がった時点でスロットル開度が増加されるように
すれば、上記した応答遅れを抑制することが可能となり、ドライバビリティの悪化を抑制することができる。
すれば、上記した応答遅れを抑制することが可能となり、ドライバビリティの悪化を抑制することができる。
また、上記制御では、第2気筒群3の圧縮比が規定値まで下がった時点では第1気筒群2の圧縮比が規定値以上となるため、第2気筒群3の圧縮比が規定値となった時点でスロットル開度が増加すると、第1気筒群2でノッキングが発生する可能性がある。これに対し、本実施例では、第2気筒群3の圧縮比が規定値となった時点から第1気筒群2の圧縮比が規定値以下となるまでの期間においては流量制御弁15の開度を絞り、第1気筒群2の吸入空気量を制限するようにする。
従って、本実施例によれば、圧縮比を低下させる際の応答性を向上させることが出来る。それによって、内燃機関1が低中負荷運転状態にあるときに機関負荷の急激な増加要求があった場合でも、第2気筒群3の出力をより早期に高めることができるため、ドライバビリティの悪化を抑制することができる。また、内燃機関1が低中負荷運転領域にあるときは、第1気筒群2の圧縮比が目標値通りに設定されるため、圧縮比を高めることによる熱効率向上効果を得ることも可能である。
以下、本実施例における圧縮比制御について図3、4のフローチャートに基づいて説明する。図3は圧縮制御のメインルーチンを示すフローチャート図であり、図4は圧縮比制御のサブルーチンを示すフローチャート図である。
ECU17は、図3に示す圧縮制御ルーチンを所定時間毎に繰り返し実行する。まず、S301において、ECU17は、機関運転状態を読み込む。具体的にはECU17はアクセルポジションセンサ18等の各種センサ出力値を入力する。
S302では、ECU17は、アクセル開度の増加量が所定量以上か否かを判別する。ここで、所定量は、加速要求が発生していると判断できるアクセル開度の増加量である。
S302においてアクセル開度の増加量が所定量より小さい(加速要求が発生していない)場合は、ECU17は、S303へ進み、S301で入力したセンサ出力値に従い目標圧縮比:ε0を算出する。
S304では、ECU17は、S301で入力したセンサ出力値に基づいて内燃機関1が低中負荷運転領域にあるか否かを判別する。
S304において内燃機関1が低中負荷運転領域にあると判別した場合は、ECU17は、S305へ進み、第1気筒群2の圧縮比が目標圧縮比:ε0となるように第1アクチュエータ8を制御するとともに、第2気筒群3の圧縮比が目標圧縮比:ε0より低い圧縮比:ε2となるように第2アクチュエータ9を制御する。
この場合、第2気筒群3の圧縮比は第1気筒群2より低くなる。尚、圧縮比:ε2は、目標圧縮比:ε0から一定値を減算して求められるようにしてもよく、また、目標圧縮比:ε0が高くなるほど低くなり且つε0との差が大きくなるように設定されてもよい。
前記S304において内燃機関1が低中負荷運転領域にないと判定した場合は、ECU17は、S306へ進む。S306では、ECU17は、第1気筒群2と第2気筒群3の圧縮比がともに目標圧縮比:ε1となるように第1及び第2アクチュエータ8、9を制御する。尚、目標圧縮比:ε0、ε1は要求される機関負荷等に応じて決定される値である。
また、前記S302においてアクセル開度の増加量が所定量以上(加速要求が発生した)と判定した場合は、ECU17は、S307において吸気量制限処理を実行する。
ECU17は、S307の吸気量制限処理では図4に示すサブルーチンを実行する。このサブルーチンでは、ECU17は、まずS401において第1及び第2気筒群2、3の圧縮比を低下させるべく第1及び第2アクチュエータ8、9を制御する。即ち、ECU17は、第1及び第2アクチュエータ8、9を最大速度で駆動させる。
S402では、ECU17は、第1及び第2気筒群2、3の現時点での圧縮比(以下、現圧縮比と称する)を検出する。
S403では、ECU17は、第1気筒群2の現圧縮比が規定値より高いか否かを判別する。
S403において第1気筒群2の現圧縮比が規定値より高いと判定した場合、ECU17は、S404において第2気筒群3の現圧縮比が規定値より高いか否かを判別する。
S404において第2気筒群3の現圧縮比が規定値より高いと判定した場合は、ECU17は、S405へ進み、スロットル開度の増加を規制する。即ち、第1及び第2気筒群2、3両方の吸入空気量の増加を制限する。
前記S404において第2気筒群3の現圧縮比が規定値以下であると判定した場合、すなわち、第1気筒群2の現圧縮比が規定値より高く且つ第2気筒群3の現圧縮比が規定値以下である場合は、ECU17は、S406へ進み、流量制御弁15の開度を小さくする。
続いて、ECU17は、S407へ進み、スロットル開度の増加規制を解除する。この場合、流量制御弁15によって第1気筒群2の吸入空気量の増加は制限されるが、第2気筒群3の吸入空気量の増加は促進される。その結果、第1気筒群2の出力増加は制限されるが、第2気筒群3の出力増加は第1気筒群2よりも速やかに促進される。
また、前記S403において第1気筒群2の現圧縮比が規定値以下であると判定した場合、言い換えれば第1及び第2気筒群2、3の双方の現圧縮比が規定値以下である場合は、ECU17は、S408へ進み、流量制御弁15の開度を全開に復帰させる。この場合、第1及び第2気筒群2、3の双方の吸入空気量増加が促進されるため、内燃機関1全体の出力がより速やかに増加する。
このようにECU17が圧縮比制御ルーチンを実行すると、図5に示すように、低中負荷運転領域では、第1気筒群2の圧縮比が目標圧縮比:ε0に設定されるとともに、第2気筒群3の圧縮比が目標圧縮比:ε0より低い圧縮比:ε2に設定される。
低中負荷運転状態でアクセル開度が急激に増加すると(図5中の破線aの時期)、第1及び第2アクチュエータ8、9が第1及び第2気筒群2、3の圧縮比を低下させるべく動作する。その際、第2気筒群3の圧縮比が第1気筒群2より早期に規定値まで低下する。
第2気筒群3の圧縮比が規定値に到達すると(図5中の破線dの時期)、流量制御弁15の開度が絞られ、ついでスロットル開度が増加させられる。このとき、第2気筒群3の吸入空気量が増加し、それに応じて第2気筒群3の出力が増加するため、内燃機関1の出力が増加し始める。
その後、第1気筒群2の圧縮比が規定値まで低下すると(図5中の破線eの時期)、流量制御弁15の開度が全開に復帰する。流量制御弁15の開度が全開になると、第1気筒群2の吸入空気量も増加し、それに応じて第1気筒群2の出力が増加する。その結果、内燃機関1の出力が急速に高められる。
従って、本実施例にかかる可変圧縮比機構を備えた内燃機関によれば、低中負荷運転領域からの加速時のように圧縮比を急速に低下させる必要が生じた場合に、可変圧縮比機構のアクチュエータを大型化あるいはアクチュエータの駆動エネルギを増加させることなく、より速やかに圧縮比を規定値以下まで低下させることが可能となる。即ち、圧縮比を低下させる際の応答性を向上させることができる。
この結果、燃費や車載性の悪化を招くことなく、より早期に機関出力を上昇させることができ、ドライバビリティの悪化を抑制することができる。
尚、本実施例では内燃機関1が低中負荷運転領域にあるときに第2気筒群3の圧縮比が第1気筒群2より低くされるようにしたが、第1気筒群2と第2気筒群3との圧縮比が交互に他方より低くされるようにしてもよい。この場合、第1インテークマニホールド13と第2インテークマニホールド15の両方に流量制御弁を取り付け、両気筒群2、3のうち圧縮比が高い方の気筒群の吸入空気量を制限するのが好ましい。
また、本実施例では、圧縮比を低下させる前に第2気筒群3の圧縮比を第1気筒群より低くしておくことにより、第2気筒群3の圧縮比を第1気筒群2の圧縮比より早期に低下させる例について述べたが、第2アクチュエータ9の容量または駆動エネルギを第1アクチュエータ8より大きくしておくことにより、第2気筒群3の圧縮比を第1気筒群2より早期に低下させるようにしてもよい。この場合、一方のアクチュエータの容量または駆動エネルギを大きくすればよいので、燃費や車載性の悪化を抑えることができる。
1・・・内燃機関
2・・・第1気筒群
3・・・第2気筒群
5・・・クランクケース
6・・・第1シリンダブロック
7・・・第2シリンダブロック
8・・・第1アクチュエータ
9・・・第2アクチュエータ
15・・・流量調整弁
17・・・ECU
2・・・第1気筒群
3・・・第2気筒群
5・・・クランクケース
6・・・第1シリンダブロック
7・・・第2シリンダブロック
8・・・第1アクチュエータ
9・・・第2アクチュエータ
15・・・流量調整弁
17・・・ECU
Claims (5)
- 複数の気筒群と、
気筒群毎にクランクケースに対するシリンダブロックの位置を変化させて圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
圧縮比を低下させる際に少なくとも一の気筒群の圧縮比が他の気筒群の圧縮比より早く所定圧縮比まで低下するように可変圧縮比機構を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする可変圧縮比機構を備えた内燃機関。 - 前記制御手段は、圧縮比を低下させる前の前記一の気筒群の圧縮比が前記他の気筒群の圧縮比より低くなるよう前記可変圧縮比機構を制御する請求項1に記載の可変圧縮比機構を備えた内燃機関。
- 前記他の気筒群の吸入空気量を調整する吸気量調整手段を更に備え、
圧縮比を低下させる際には、前記吸気量調整手段によって、前記他の気筒群の吸入空気量が前記一の気筒群の吸入空気量より少なくされることを特徴とする請求項2に記載の可変圧縮比機構を備えた内燃機関。 - 前記吸気量調整手段は、前記他の気筒群の吸気通路に設けられた流量調整弁であることを特徴とする請求項3に記載の可変圧縮比機構を備えた内燃機関。
- 前記吸気量調整手段は、前記他の気筒群の吸気バルブおよびまたは排気バルブの開弁特性を変更する可変動弁機構であることを特徴とする請求項3に記載の可変圧縮比機構を備えた内燃機関。
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