JP2012192955A - 台紙レスラベル発行装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】台紙レスラベル用紙をせん断作用で切断する切断手段5として、少なくとも一方の刃体に正面視略V字形の刃体を備える台紙レスラベル発行装置において、前記切断手段に、前記正面視略V字形の刃体の少なくともV部最深部近傍に、台紙レスラベル用紙の粘着剤が付着しないようにオイルを塗布するオイル保持体6を備えた。
【選択図】図2
Description
そして、前記特許文献1では、略V字形の刃体に非粘着性のコーティング被膜を設けることで、台紙レスラベル用紙の粘着層の糊や該ラベル用紙を切断した時生じる紙粉等の付着を防止している。しかし、コーティング処理では、十分に糊等の付着を防ぐことはできない。
(1)特許文献2では、オイルを含浸したフェルトで刃先がサンドイッチ状に挟み収容されるようになるので、一対の刃によるせん断作用が不可能となる。
(2)特許文献1での略V字形の刃体は、特許文献2の直線状のオイル含浸フェルトに対し両側のみに接するため、進退動作に余計な負荷(抵抗)が作用し、事実上略V字形の刃体を有する切断手段には利用することができず、略正面視V字形の刃体にオイルを塗布することはできない。
前記切断手段は、せん断動作を行う2枚の刃体のうち、少なくとも1枚(一方)は正面視略V字形の刃体であればよく、従って、もう1枚(他方)の刃体は直線帯状の刃体、或いは2枚とも正面視略V字形の刃体であってもよい。
また、2枚の刃体は、一方の刃体のみが駆動する方式、或いは両方の刃体が駆動する方式の何れでもよい。
又、前記オイル保持体がスポンジ等の弾性含浸体である場合、該保持体は刃体の幅と略同じ幅を有していれば、刃体の略全幅にオイルを塗布できるが、該刃体が正面視略V字形の刃体である場合、切断時に付着する糊はV部最深部近傍に集まる為、前記オイル保持体は前記V部最深部近傍にオイルを塗布できる幅を有して、対応箇所に配置されていればよい。
つまり、オイル保持体の形状を、正面視略V字形である可動刃の刃先のうち、少なくとも前記V部最深部近傍の刃先と嵌め合う形状をしている場合では、前記正面視略V字形の刃体(可動刃)は負荷なくオイル保持体と接することができ、糊や紙粉が集まり易いV部の最深部近傍がオイル保持体とが接するようになることで、該部分に糊や紙粉が付着するのを防ぐことができる。また、オイル保持体を正面視略V字形の刃先のV部最深部近傍だけでなく、正面視略V字形の刃先の全てに亘って接する形状にすることで、刃体全体に亘って糊や紙粉が付着するのを防ぐことができる。つまり、刃先にオイルが塗布されることで、刃体の側面にもオイルが流れ、紙粉が集まり易いV部の最深部近傍の側面にオイルを塗布することができる。
また、固定刃における可動刃が摺接する面にオイル保持体が位置しているので、可動刃の刃先がオイル保持体に対して押し付けるように作用することでオイルがオイル保持体から染み出てくるが、その染み出たオイルは固定刃の可動刃が摺動する面にも付着するようになる。したがって、可動刃のみならず、固定刃の可動刃と接する面にもオイルが着くようになるので、固定刃、可動刃共に糊や紙粉が付着するのを防ぐことができる。
また、オイル保持体を固定刃に取り付けたことにより、オイル保持体を安定して取り付けることができ、可動刃の進退動作で該可動刃のみならず、固定刃の可動刃と接する面にも確実にオイルを塗布することができ、固定刃、可動刃共に糊や紙粉が付着するのを防ぐことができる。
図1は台紙レスラベル発行装置Aの概略を示し、ケース1内にロール装填部2が設けられ、そのロール装填部2にセットされる台紙レスラベルロールのラベル用紙の繰り出し方向前方位置に、ラベル用紙の送出手段3と、印字部4と、印字された台紙レスラベル用紙を所定長さに切断する切断手段5が配置され、該切断手段5にはオイル保持体6が設けられ、更に前記切断手段5より前方には切断送出された台紙レスラベルLを一時的に保持するラベル保持部7が設けられている。そして、前記ロール装填部2には台紙レスラベルロール8が回転可能に支持されている。
つまり、可動刃5bは、オイル保持体6に対し刃先が僅かに食い込む位置まで移動することで、オイル保持体6からオイルが染み出てきて、該染み出たオイルが可動刃5bの刃先に塗布される。
また、固定刃5aにおける可動刃5bが摺接する面にオイル保持体6が位置しているので、前記のように、可動刃5bの刃先がオイル保持体に対して食い込むように作用することでオイルが、僅かにオイル保持体6から染み出てくるが、その染み出てきたオイルが固定刃5aの可動刃5bが摺接する面にも付着するようになる。したがって、可動刃5bのみならず、固定刃5aの刃先の側面にも糊や紙粉が付着するのを防ぐことができる。また、切断されたラベル用紙の紙粉や、糊等は固定刃5aや可動刃5bに付着しなくなるよう作用し、発行されるラベルの粘着面に付着するよう作用する。
オイル6bを含浸したスポンジ等の弾性体6aを固定刃5aに取り付ける方法は、接着剤による固定、或いは固定刃5aに収容枠を取り付け、その収容枠内に弾性体6aを収容する等、何れでもよい。尚、弾性体6aを固定刃5aに接着によって固定する場合、可動刃5bが弾性体6aに進入する領域は非接着とし、弾性体6aに可動刃5bがスムーズに侵入するようにする。
このように、正面視略V字形の刃部形状に合うような、オイル6bを含浸する弾性体6aを備えることで、正面視略V字形の可動刃5bと固定刃5aとのせん断作用により用紙を切断する場合でも、正面視略V字形の刃先のV部最深部近傍に確実にオイルが塗布されるので、該部に糊や紙粉が付着するのを防ぐことができる。また、可動刃5bの形状と、オイル6bを含浸する弾性体6aとが合うので、可動刃5bの移動に際して負荷にならない。
また、このように可動刃5bの刃部を正面視略V字形にすることで、ラベル用紙8’は幅方向両側方から中央に向かって切断されるようになるので、該可動刃5bの移動距離を少なくすることができる。それにより、切断手段5をコンパクトなユニットにすることができる。
図4に示す切断手段11は、ラベル用紙8’の印字面側(上方)に、可動刃11aとして刃部が同一幅で直線状に形成された帯刃を配置し、ラベル用紙8’の貼付面側(下方)には、固定刃11bとして刃部が正面視略V字形に形成され刃体を配置し、前記可動刃11aが前記固定刃11bに対して進退することによりラベル用紙8’がせん断作用によって切断されるようになっている。そして、前記固定刃11bにおける可動刃11aが摺接する面(裏面)にオイル保持体12(オイルを含浸したスポンジ等の弾性体)が接着固定されている。この場合、可動刃11aは帯刃であるため、オイル保持体12の弾性体は、可動刃11aの刃部全域が一緒に弾性体に接触するように、可動刃11aの横幅と略同じ幅の矩形状に形成されている。
そして、前記構成により、正面視略V字形の固定刃11bの裏面に、可動刃11aの摺接によってオイルが塗布され、正面視略V字形の固定刃11bの裏面に糊や紙粉等が付着するのを防ぐことができる。また、オイル保持体12がラベル用紙8’の貼付面側に配置した固定刃11bに取り付けられているため、可動刃11aの進行(下降)によるオイル保持体12との当接で染み出たオイルは前記可動刃11aの退行(上昇)で固定刃の裏面に摺接塗布されるが、塗布されたオイルは重力によって固定刃の裏面に沿って垂れ、オイル保持体12に吸収される。従って、オイルが無駄に垂れ落ちるのを防止できる。
(1)実施の形態では、切断手段を、直線帯刃と正面視略V字形の刃体とからなり、一方の刃体を固定刃、他方の刃体を可動刃とした形態を示したがこれに限定されず、例えば、両方の刃体を可動刃とする形態、或いは上下一対の刃体を正面視略V字形の刃体で構成する形態等でもよい。
(2)実施の形態では、オイル保持体の弾性体(スポンジ)を露出状態で固定刃に接着した形態を示したがこれに限定されず、例えば、固定刃にポケット状の収納部を設け、その収納部にオイル保持体の弾性体を収容してもよい。
(3)実施の形態では、切断送出される台紙レスラベルを一時保持するラベル保持部として台紙レスラベルの貼付面側を支持する形態を示したがこれに限定されず、例えば、切断送出された台紙レスラベルを下方より空気(送風ファン)で上方に押し上げ、上方に配置した保持枠に印字面側を当接させて保持する形態等でもよいものである。
(4)実施の形態では、切断手段の刃体がオイル保持体に当接することで刃体にオイルが塗布される直接塗布の形態を示したがこれに限定されず、例えば、刃体以外の部材がオイル保持体に当たるなどしてオイルが染み出し、刃体に塗布する間接塗布の形態でもよい。
(5)実施の形態では、オイル保持体の弾性体(スポンジ)は幅大(図2、図4参照)、幅小(図3参照)とも単体構造を示したがこれに限定されず、小さなブロック状の弾性体を複数個並列配置する構成としてもよい。
5a、11b…固定刃 5b、11a…可動刃
6、12…オイル保持体 6a、6a’…弾性体(スポンジ)
6b…オイル
Claims (3)
- 台紙レスラベル用紙をせん断作用で切断する切断手段として、少なくとも一方の刃体に正面視略V字形の刃体を備える台紙レスラベル発行装置において、
前記切断手段が、前記正面視略V字形の刃体の少なくともV部最深部近傍に、台紙レスラベル用紙の粘着剤が付着しないようにするオイルを塗布するオイル保持体を備えていることを特徴とする台紙レスラベル発行装置。 - 前記オイル保持体は、前記切断手段を構成する固定刃における可動刃が摺接する側面で、且つ前記可動刃の移動領域内に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の台紙レスラベル発行装置。
- 前記可動刃は、前記正面視略V字形の刃体で、前記オイル保持体は前記可動刃の刃先のうち、少なくともV部最深部近傍の刃先と嵌め合う形状である請求項2記載の台紙レスラベル発行装置。
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