JP2012190452A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧電素子などによりタッチパネルを湾曲振動させる電子機器において、振動を減衰させることなく、十分な防水および防塵対策を実現する。
【解決手段】タッチパネル20と、タッチパネル20を振動させる振動部50と、タッチパネル20の上面外縁を覆う上部筐体10aと、を備えた電子機器において、上部筐体10aの頂部全周にわたり内側に延在させて庇部10a−2を設け、上部筐体10aの開口部10a−1に対応するタッチパネル20の上面領域および振動部80の設置領域を除く、タッチパネル20の全面を弾性部材60で囲繞すると共に、タッチパネル20の上面外縁の弾性部材と庇部10a−2、およびタッチパネル20の底面外縁の弾性部材とタッチパネル20の支持部材10bの少なくともいずれか一方を密接させる。
【選択図】図4
【解決手段】タッチパネル20と、タッチパネル20を振動させる振動部50と、タッチパネル20の上面外縁を覆う上部筐体10aと、を備えた電子機器において、上部筐体10aの頂部全周にわたり内側に延在させて庇部10a−2を設け、上部筐体10aの開口部10a−1に対応するタッチパネル20の上面領域および振動部80の設置領域を除く、タッチパネル20の全面を弾性部材60で囲繞すると共に、タッチパネル20の上面外縁の弾性部材と庇部10a−2、およびタッチパネル20の底面外縁の弾性部材とタッチパネル20の支持部材10bの少なくともいずれか一方を密接させる。
【選択図】図4
Description
本発明は、電子機器に関するものである。より詳細には、本発明は、タッチパネルに対する操作入力を検出して、操作感をフィードバックする電子機器に関するものである。
現在、電子機器の入力装置として、タッチパネルやタッチパッドなどが広く採用されている。そのような入力装置において、操作者がタッチパネルやタッチパッドなどを操作した際に、タッチパネルやタッチパッドを湾曲振動させることにより、操作者の指先などに操作感をフィードバックするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図5は、特許文献1に記載の電子機器を分解した外観斜視図である。図5に示すように、特許文献1に記載の電子機器(ディスプレイ装置)は、ディスプレイモニタ100、パネル固定用フレーム210、タッチパネル400、およびカバー500を備えている。この電子機器は、タッチパネル400等の各部品が、上記ディスプレイモニタ100に対して組付けられることにより構成されている。
特許文献1に記載の電子機器において、ディスプレイモニタ100は、液晶ディスプレイ(LCD)からなり、全体が矩形かつ扁平な形状を有している。ディスプレイモニタ100は、図示しない制御装置による制御に従って、例えばキーやボタン等のオブジェクトまたは各種の情報などを、その表示面に表示する。このディスプレイモニタ100の表示面上には、当該モニタ100とほぼ同じ大きさのタッチパネル400が位置するように組付けられる。
タッチパネル400は、例えば透明な樹脂板にマトリクス状のスイッチ回路が形成され、パネル表面が操作者の指先などにより接触されると、その接触位置に応じた検出信号を前記制御装置に出力するように構成されている。つまり、操作者は、タッチパネル400を通して映し出されるディスプレイモニタ100の表示に従って当該パネル400に対して操作を行うことにより、前記電子機器に対して当該表示に応じた各種情報を入力することができる。
この電子機器においては、図5に示すように、タッチパネル400の裏面側の上辺(図の奥側)および下辺(図の手前側)に沿って、一対の圧電素子(ピエゾ素子)420が貼り付けられている。タッチパネル400が操作者による接触を検出すると、この電子機器は、前記制御装置から圧電素子420に駆動信号(電圧)を付与する。この駆動信号を受信すると、圧電素子420は伸縮してタッチパネル400を変形(湾曲)させるため、この電子機器は、タッチパネル400の操作面に対して振動を発生させることができる。すなわち、上記操作に伴って、タッチパネル400が振動することにより、操作者は操作感を得ることができるようになっている。
なお、この電子機器において、タッチパネル400は、パネル固定用フレーム210を介して前記ディスプレイモニタ100に組付けられている。パネル固定用フレーム210は、ABS等の硬質の樹脂材料から形成されることにより全体が剛性を有した構成となっている。
図5に示すように、パネル固定用フレーム210には、前記タッチパネル400をその四隅において保持するホルダ220が組付けられる。図6は、4つのホルダ220のうち1つが、タッチパネル400の隅に取り付けられる様子を示す拡大図である。各ホルダ220には、タッチパネル400の角部を差込み可能なスリット状の差込み部360がそれぞれ形成されている。また、図5に示すように、パネル固定用フレーム210の周囲側面には、各側面それぞれの端部付近に、ホルダ220を固定するための固定孔320が設けられている。そして、図6に示すホルダ220に形成されたフック340aが、図5に示す各固定孔320に差し込まれることにより、各ホルダ220は、タッチパネル400をパネル固定用フレーム210に固定する。
このように、各ホルダ220にタッチパネル400の四隅がそれぞれ差込まれると、各ホルダ220は、タッチパネル400を四隅で外側から拘束するとともに、厚み方向の両側からも拘束した状態で保持する。したがって、特許文献1に記載の電子機器は、タッチパネル400が固定されるように配置することができる。
また、ホルダ220は、それぞれ、パネル固定用フレーム210よりも弾性係数の小さい材料から形成されており、例えばシリコン系の樹脂またはゴムにより一体成型されている。このように、ホルダ220は、タッチパネル400を安定的に保持する一方で、タッチパネル400が振動できるように弾性変形可能に構成されている。なお、タッチパネル400とディスプレイモニタ100との間には、タッチパネル400の厚み方向の変位を可能とする隙間が確保される。このため、圧電素子420が振動する際に、当該振動に伴うタッチパネル400の厚み方向の変位が可能となっている。
したがって、特許文献1に記載の電子機器は、タッチパネル400を振動させる際に、その振動を大きく妨げることがないようになっているため、タッチパネル400の振動による操作感を良好に確保することができる。
上述したように、特許文献1に記載の電子機器は、タッチパネルの振動による操作感を良好に確保することができるとともに、タッチパネルが固定されるように配置することができる。
ところで、特許文献1に記載の電子機器は、例えば車載用ナビゲーションシステムのディスプレイ装置などを想定しており、電子機器そのものの防塵対策および防水対策は特に施されていない。例えば、図5に示す電子機器を組み立てると、タッチパネル400は、弾性材料のホルダ220の差込み部360に差し込まれた状態で、つまりホルダ220を介して、パネル固定用フレーム210に取り付けられる。これは、タッチパネル400をパネル固定用フレーム210に強固に固定してしまうと、圧電素子420が振動する際に、タッチパネル400が厚み方向に変位せず、タッチパネル400を良好に振動させることができなくなるためである。したがって、タッチパネル400とパネル固定用フレーム210との間には、隙間ができることになり、当該隙間から埃や水分の浸入が懸念される。
本発明は、上記の実情に鑑み開発されたもので、圧電素子などによりタッチパネルを湾曲振動させる構造になる電子機器において、振動を減衰させることなく、十分な防水および防塵を実現した電子機器を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、
タッチパネルと、
該タッチパネルを振動させる振動部と、
該タッチパネルの上面外縁を覆う上部筐体と
を備えた電子機器であって、
上記上部筐体の頂部全周にわたり内側に延在させた庇部を有し、
上記上部筐体の開口部に対応する上記タッチパネルの上面領域および上記振動部の設置領域を除く、上記タッチパネルの全面を弾性部材で囲繞すると共に、
上記タッチパネルの上面外縁の上記弾性部材と上記庇部、および上記タッチパネルの底面外縁の上記弾性部材と上記タッチパネルの支持部材の少なくともいずれか一方を密接させた
ことを特徴とする電子機器である。
タッチパネルと、
該タッチパネルを振動させる振動部と、
該タッチパネルの上面外縁を覆う上部筐体と
を備えた電子機器であって、
上記上部筐体の頂部全周にわたり内側に延在させた庇部を有し、
上記上部筐体の開口部に対応する上記タッチパネルの上面領域および上記振動部の設置領域を除く、上記タッチパネルの全面を弾性部材で囲繞すると共に、
上記タッチパネルの上面外縁の上記弾性部材と上記庇部、および上記タッチパネルの底面外縁の上記弾性部材と上記タッチパネルの支持部材の少なくともいずれか一方を密接させた
ことを特徴とする電子機器である。
本発明によれば、圧電素子などによりタッチパネルを湾曲振動させる電子機器において、振動を減衰させることなしに、防水性および防塵性を向上させることができる。しかも、タッチパネルが湾曲する際に生じるおそれのある、タッチパネルと周辺部品との衝突を緩和し、破損の発生を回避することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、この実施形態に係る電子機器の斜視図である。
図1に示すように、この電子機器1は、外観上、上部筐体10aと、下部筐体10bと、タッチパネル20とを備えている。なお、「タッチパネル」とは、例えばLCD等とすることができる表示部の前面に配置される部材、即ち当該表示部とは別に設けられる部材を意味する。
上部筐体10aおよび下部筐体10bは、両者が一体に組み合わさることにより、筐体10を構成する。これら上部筐体10aと下部筐体10bとの間は、これらが一体に組み合わされた状態においては、例えばゴム製のパッキンを介した密閉構造にするなどして、適当な防水および防塵の措置が施されている。上部筐体10aおよび下部筐体10bは、例えば樹脂製のケースなどとして、ある程度の衝撃に耐えうる素材により構成するのが好適である。なお、以下の説明においては、上部筐体10aと下部筐体10bとの組み合わせ構造については、詳細な説明を省略する。
タッチパネル20は、通常は表示部(図示省略)の前面に配置され、表示部に表示したオブジェクトに対する操作者の指やスタイラスペン等(以下、単に「接触物」と総称する)による接触を、対応するタッチパネル20のタッチ面において検出する。また、タッチパネル20は、タッチ面に対する接触物の接触の位置を検出し、当該検出した接触の位置を制御部(図示省略)に通知する。
このタッチパネル20は、例えば抵抗膜方式、静電容量方式、光学式等の方式により構成されたタッチパネルを用いることができる。なお、タッチパネル20が接触物による接触を検出する上で、接触物がタッチパネル20に物理的に触れることは必須ではない。例えば、タッチパネル20が光学式である場合は、タッチパネル20は当該タッチパネル20上の赤外線が接触物で遮られた位置を検出するため、接触物がタッチパネル20に触れることは不要である。
上述した表示部は、例えばキーのような押しボタンスイッチ(プッシュ式ボタンスイッチ)等のオブジェクトを画像で表示する。このオブジェクトは、タッチパネル20のタッチ面上において接触すべき領域を操作者に示唆する画像である。また、押しボタンスイッチとは、操作者が入力の操作に用いるボタンやキー等(以下、単に「キー等」と総称する)である。この表示部は、例えば、液晶表示パネル(LCD)や有機EL表示パネル等を用いて構成する。
図2は、図1に示した電子機器1を、上部筐体10a、下部筐体10b、タッチパネルアセンブリ30、上側PETシート40および下側PETシート50に分解した状態を示す分解斜視図である。
図2に示すように、タッチパネルアセンブリ30は、上部筐体10aと下部筐体10bとの間に挿入され、タッチパネルアセンブリ30と、上部筐体10aおよび下部筐体10bとの間にはそれぞれ、上側PETシート40および下側PETシート50が挿入される。
ここに、タッチパネルアセンブリ30は、タッチパネル20、弾性部材60および後述する振動部(ここでは図示省略)からなる。また、弾性部材60は、上部筐体10aの開口部10a−1に対応するタッチパネル20の上面領域および振動部の設置領域を除く、タッチパネル20の全面を囲繞している。
また、上部筐体10aは、その頂部全周にわたり内側に延在する庇部10a−2が設けられており、タッチパネル20の上面外縁を上部筐体10aが覆うようになっている。ここに、タッチパネル20の上面外縁とは、タッチパネル20の上面におけるタッチパネルの縁辺領域をいい、好ましくは、2〜3mm程度の幅を有する領域をいう。
タッチパネル20の上面外縁の弾性部材60と上部筐体10aの庇部10a−2とは、本実施形態においては、枠形状の上側PETシート40を介し、密接するようになっている。なお、気密性向上のためには上側PETシート40の上下面はそれぞれ、例えば防水性の両面テープにより、上部筐体10aの庇部10a−2および弾性部材60に固着するようにしても良い。
また、タッチパネル20の底面外縁の弾性部材60と下部筐体10bとの間には、やはり枠形状の下側PETシート50を配置することが好ましい。ここに、タッチパネル20の底面外縁とは、タッチパネル20の底面におけるタッチパネルの縁辺領域をいい、好ましくはタッチパネル20の上面外縁の場合と同様、2〜3mm程度の幅を有する領域をいう。なお、下側PETシート50の上下面をそれぞれ、例えば防水性の両面テープにより、弾性部材60および下部筐体10bに固着するとより有利である。
ここに、上述した上側PETシート40および下側PETシート50は、タッチパネル20の上下方向(図1におけるZ方向)の位置を調整する上で用いることが好ましいが、必ずしも必要ではなく、省略することも可能である。
また、下部筐体10bに形成された凹部内には、LCDなどの表示部70が配置されている。表示部70の底面には図示しない基板が設置されている。
図3は、図2に示したタッチパネルアセンブリ30を、タッチパネル20、振動部80、上部弾性部材60aおよび下部弾性部材60bに分解した状態を示す分解斜視図である。
図3に示すように、タッチパネル20の底面には、本実施形態では図のX方向に沿う縁辺付近に、振動部80が配置されている。振動部80は、例えば圧電素子で構成することができる。
なお、振動部80の配置は、タッチパネル20の図中X方向に沿う縁辺付近に限定されず、例えば、タッチパネル20の図中Y方向に沿う縁辺付近に配置することもできる。
図3に示すように、タッチパネル20の底面には、本実施形態では図のX方向に沿う縁辺付近に、振動部80が配置されている。振動部80は、例えば圧電素子で構成することができる。
なお、振動部80の配置は、タッチパネル20の図中X方向に沿う縁辺付近に限定されず、例えば、タッチパネル20の図中Y方向に沿う縁辺付近に配置することもできる。
また、振動部80は、所定の振動パターンによる振動を発生させることにより、タッチ面に接触している接触物に対して触感を呈示する。本実施形態において、振動部80は、例えば図示しない制御部から供給される駆動信号に基づいて振動を発生する。
また、上部弾性部材60aおよび下部弾性部材60bは、これらでタッチパネル20を挟み込むことによって、図2に示した弾性部材60を構成するようになっている。ここに、弾性部材60は、十分な防水性および防塵性と、適度な弾力性とを備える素材で構成することが肝要で、例えば、シリコンゲル等のゲル状の部材、またはシリコンゴム等がとりわけ有利に適合する。
上部弾性部材60aは、上部筐体10aの開口部10a−1に対応する開口部60a−1を有する一方で、下部弾性部材60bは、振動部80に対応する開口部60b−1を有している。従って、上部弾性部材60aおよび下部弾性部材60bでタッチパネル20を挟み込むことによって、上部筐体10aの開口部10a−1に対応するタッチパネル20の上面領域および振動部80の設置領域を除く、タッチパネル20の全面を弾性部材60で囲繞することができる。なお、上部弾性部材60aと下部弾性部材60bとは、例えば互いに接着剤で接着することにより、一体化される。また、本実施形態においては、弾性部材60を上部弾性部材60aおよび下部弾性部材60bの2分割構造として説明したが、これに限られるものではなく、例えば弾性部材60を一体物として、これを弾性変形させつつ、タッチパネル20を弾性部材60内に嵌め込むようにしても良い。
次に、本発明の実施形態に係る電子機器の内部構成の詳細について説明する。
図4は、図1における電子機器1のA−A断面図である。以下、電子機器1が左右対称の構成を有する場合の例を説明する。したがって、図4においては、図の右側の構成を説明する参照番号は省略する。
図4は、図1における電子機器1のA−A断面図である。以下、電子機器1が左右対称の構成を有する場合の例を説明する。したがって、図4においては、図の右側の構成を説明する参照番号は省略する。
図4に示すように、タッチパネルアセンブリ30は、本実施形態においては、タッチパネル20の上面外縁の弾性部材と、上部筐体10aの庇部10a−2とを上側PETシート40を介し密接させると共に、タッチパネル20の底面外縁の弾性部材と、タッチパネル20の支持部材となる下部筐体10bとを下側PETシート50を介し密接させた状態で、機器1内に設置される。
なお、これらPETシート40,50は必ずしも設ける必要はないことは前述したとおりであり、タッチパネル20の上面外縁の弾性部材と、上部筐体10aの庇部10a−2とを直接密接させると共に、タッチパネル20の底面外縁の弾性部材と、下部筐体10bとを直接密接させるようにしても良い。
また、タッチパネル20の上面外縁の弾性部材と上部筐体10aの庇部10a−2と、およびタッチパネル20の底面外縁の弾性部材と下部筐体10bとのいずれか一方を密接させるようにしても良い。
なお、これらPETシート40,50は必ずしも設ける必要はないことは前述したとおりであり、タッチパネル20の上面外縁の弾性部材と、上部筐体10aの庇部10a−2とを直接密接させると共に、タッチパネル20の底面外縁の弾性部材と、下部筐体10bとを直接密接させるようにしても良い。
また、タッチパネル20の上面外縁の弾性部材と上部筐体10aの庇部10a−2と、およびタッチパネル20の底面外縁の弾性部材と下部筐体10bとのいずれか一方を密接させるようにしても良い。
上述したように、タッチパネル20の上面外縁の弾性部材と、上部筐体10aの庇部10a−2とを密接させることによって、タッチパネル20の上面外縁と上部筐体10aの庇部10a−2との間における機器内部への外気の侵入を、タッチパネル20の上面外縁の上部弾性部材60aによって遮断、すなわち封止することができる。従って、電子機器1に対する防水および防塵が実現される。
また、上述したように、タッチパネル20の底面外縁の弾性部材と下部筐体10bとを密接させることによって、タッチパネル20の底面外縁と下部筐体10bとの間を封止することができるため、この場合も電子機器1に対する防水および防塵が実現される。
また、上述したように、タッチパネル20の底面外縁の弾性部材と下部筐体10bとを密接させることによって、タッチパネル20の底面外縁と下部筐体10bとの間を封止することができるため、この場合も電子機器1に対する防水および防塵が実現される。
なお、上側PETシート40および下側PETシート50を設ける場合、上側PETシート40および下側PETシート50の双方を、タッチパネル20の上面外縁および底面外縁全周にわたり、必ずしも連続して配置する必要はなく、これらの一方を断続的に配置しても良い。また、上側PETシート40をタッチパネル20の上面外縁全周にわたり連続して配置した場合には、タッチパネル20の上面外縁と上部筐体10aの庇部10a−2との間に外気遮断機能が付加され、また、下側PETシート50をタッチパネル20の底面外縁全周にわたり連続して配置した場合には、タッチパネル20の底面外縁と下部筐体10bとの間に外気遮断機能が付加される。
また、タッチパネル20の上面外縁および底面外縁をそれぞれ、弾性部材60によって弾性的に支持することにより、タッチパネル20は、弾性部材60を変形させつつ湾曲振動することができるため、その湾曲振動の減衰をほとんど生じない。
さらに、上部筐体10aの開口部10a−1に対応するタッチパネル20の上面領域および振動部80の設置領域を除く、タッチパネル20の全面を弾性部材60で囲繞しているため、タッチパネル20が湾曲振動している際に外力が加わるなどして、タッチパネル20が表示部70などの周辺部品に接触したとしても、当該接触による衝撃を弾性部材60によって緩和することができる。従って、タッチパネル20や周辺部品が破損するおそれを回避することができる。特に、弾性部材60としてシリコンゲル等のゲル状の部材、またはシリコンゴム等を用いた場合には、良好な緩衝機能を得ることができる。
なお、本発明の囲繞とは、図3および図4に示した状態を示すことは当然であるが、タッチパネル20が湾曲振動している際に外力が加わるなどして、タッチパネル20が表示部70などの周辺部品に接触するおそれがある面の全面に弾性部材60を形成した状態を含むものとする。
なお、本発明の囲繞とは、図3および図4に示した状態を示すことは当然であるが、タッチパネル20が湾曲振動している際に外力が加わるなどして、タッチパネル20が表示部70などの周辺部品に接触するおそれがある面の全面に弾性部材60を形成した状態を含むものとする。
また、本実施形態においては、下部筐体10bが支持部材に相当する。しかしながら、支持部材は下部筐体10bに限られるものではなく、例えば、上部筐体10aにタッチパネル20底面まで延びる支持部を延設して、この支持部を支持部材とすることもできる。その他にも、例えば、下部筐体10bの凹部および表示部70の幅を拡張して、表示部70を支持部材とすることもできるし、下部筐体10bの凹部および基板90の幅を拡張して、基板90を支持部材とすることもできる。
また、本実施形態においては、タッチパネル20の上面外縁の上部弾性部材60aと上部筐体10aの庇部10a−2とを密接させるものとして説明した。ここに、上部筐体10aは、例えば、タッチパネル20の上面外縁の上方に配置されるベゼル(枠状の部材)と、上部筐体本体との2分割構造とすることもできる。上部筐体をこのような2分割構造とした場合には、タッチパネル20の上面外縁の上部弾性部材60aとベゼルとを密接させることによって、上述同様の効果を得ることができる。
以上説明した本実施形態に係る電子機器によれば、上部筐体の開口部に対応するタッチパネルの上面領域および振動部の設置領域を除く、タッチパネルの全面を囲繞する弾性部材を用いることにより、振動部によるタッチパネルの湾曲振動の減衰を効果的に抑制する一方で、電子機器に対する防水および防塵効果を向上させることができる。しかも、タッチパネルが湾曲する際に生じるおそれのある、タッチパネルと周辺部品との衝突を当該弾性部材で緩和することができる。
なお、本発明は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、上述した各実施形態においては、タッチパネルの底面に配置した表示部(図示省略)にオブジェクトを表示してタッチパネルが操作者の接触を検出する態様について説明した。しかしながら、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば表示部を有さずに、タッチパネルのタッチ面上にオブジェクトがインクなどにより直接印刷されているような態様にも適用可能である。
また、上記実施形態では、タッチパネルを用いて、当該タッチパネルのタッチ面に対する接触を検出する場合について説明した。すなわち、上記実施形態においてタッチパネルは、いわゆるタッチセンサのような部材を想定して説明した。しかしながら、本発明による電子機器に用いるタッチパネルは、操作者の指やスタイラスペンなどの接触物により接触されるものであれば任意のものとすることができる。
例えば、本発明による電子機器に用いるタッチパネルは、タッチ面に対する接触物の接触の位置を検出しない(つまりセンシング機能を有さない)、単なる「パネル」のような部材とすることもできる。このような構成の電子機器においては、例えば、タッチパネルに対する押圧を検出する押圧検出部をさらに設けることにより、押圧検出部が検出する押圧に基づいて、タッチパネルに対する接触がなされたものと判定することができる。
また、上記実施形態では、タッチパネルを用いて、当該タッチパネルのタッチ面に対する接触を検出した。しかしながら、押圧検出部がタッチパネルに対する押圧を検出して、当該押圧に基づいて、タッチパネルに対する接触がなされたものと判定することもできる。
上述のような押圧検出部は、タッチパネルのタッチ面に対する押圧を検出するもので、例えば、押圧に応じて物理的または電気的な特性(歪み、抵抗、電圧等)が変化する歪みゲージセンサや圧電素子等を任意の個数用いて構成することができる。また、振動部を圧電素子とした場合には、当該圧電素子を押圧検出部としても用いることができる。このような構成を採用して、押圧によるタッチパネルの歪みを検出することにより、当該歪みからタッチパネルに対する押圧を算出するなどの構成を想定することができる。
例えば、押圧検出部が圧電素子等を用いて構成された場合、押圧検出部の圧電素子は、タッチパネルのタッチ面に対する押圧に係る荷重(力)の大きさ(または、荷重(力)の大きさが変化する速さ(加速度))に応じて、電気的な特性である電圧の大きさ(電圧値)が変化する。この場合、押圧検出部は、この電圧の大きさ(電圧値(以下、単にデータと称する))を制御部に通知することができる。制御部は、押圧検出部がデータを制御部に通知することにより、または、制御部が押圧検出部の圧電素子に係るデータを検出することにより、当該データを取得する。つまり、制御部は、タッチパネルのタッチ面に対する押圧に基づくデータを取得する。すなわち、制御部は、押圧検出部から押圧に基づくデータを取得する。そして、制御部は、押圧に基づくデータが所定の基準を満たした場合に、接触がなされたものと判定し、所定の振動を発生することができる。ここで、上記所定の基準は、表現したい押しボタンスイッチの押圧時の荷重特性に応じて適宜設定することができる。
さらに、このような押圧検出部は、タッチパネルにおける接触検出方式に応じて構成することができる。例えば、抵抗膜方式の場合には、接触面積の大きさに応じた抵抗の大きさを、タッチパネルのタッチ面に対する押圧の荷重(力)に対応付けることにより、歪みゲージセンサや圧電素子等を用いることなく構成することができる。あるいは、静電容量方式の場合には、静電容量の大きさを、タッチパネルのタッチ面に対する押圧の荷重(力)に対応付けることにより、歪みゲージセンサや圧電素子等を用いることなく構成することができる。
また、振動部は、任意の個数の圧電振動子を用いて構成したり、タッチパネルの全面に透明圧電素子を設けて構成したり、偏心モータを駆動信号の1周期で1回転させるようにして構成したり、することもできる。さらに、押圧検出部および振動部は、圧電素子を用いて構成する場合は、圧電素子を共用して押圧検出部兼振動部を構成することもできる。圧電素子は、圧力が加わると電圧を発生し、電圧が加えられると変形するためである。
また、上述したように、振動部は、押圧検出部も兼ねる圧電素子の電圧の大きさ(電圧値(データ))が所定の基準を満たした際に、当該圧電素子を駆動することにより振動を発生するようにもできる。ここで、圧電素子の電圧の大きさ(電圧値(データ))が所定の基準を満たした際とは、電圧値(データ)が所定の基準値に達した際であってもよいし、電圧値(データ)が所定の基準値を超えた際でもよいし、所定の基準値と等しい電圧値(データ)が検出された際でもよい。
上述した実施形態においては、タッチパネルを表示部の上面に重ねて配置した構成について説明した。本発明による電子機器は、このような構成に限られるものではなく、タッチパネルと表示部とを離間した構成にすることもできる。しかしながら、タッチパネルを表示部の上面に重ねて配置した構成とする方が、表示される画像と、操作入力が検出される領域および発生する振動との対応関係を、操作者に容易に認識させることができる。
また、上述した実施形態の説明における表示部およびタッチパネルは、表示部と接触検出部との両機能を共通の基板に持たせる等により、一体化した装置によって構成されるようにしてもよい。このように表示部と接触検出部との両機能を一体化した装置の構成の一例としては、液晶パネルが有するマトリクス状配列の画素電極群に、フォトダイオード等の複数の光電変換素子を規則的に混在させたものを挙げることができる。この装置は、液晶パネル構造によって画像を表示する一方で、パネル表面の所望位置をタッチ入力するペンの先端で液晶表示用のバックライトの光を反射し、この反射光を周辺の光電変換素子が受光することによって、タッチ位置を検出することができる。
なお、振動部は、振動モータ(偏心モータ)などに基づいて電子機器を振動させることにより、タッチパネルを間接的に振動させるように構成してもよいし、タッチパネルに圧電素子を配設することにより、タッチパネルを直接的に振動させるように構成してもよい。このように間接的に振動させる構成の場合、本発明におけるタッチパネルの全面を弾性部材で囲繞する際、振動部の設置領域を除くことは行われない。
1 電子機器
10a 上部筐体
10b 下部筐体
10a−1 上部筐体の開口部
10a−2 庇部
20 タッチパネル
30 タッチパネルアセンブリ
40 上側PETシート
50 下側PETシート
60 弾性部材
60a 上部弾性部材
60a−1 上部弾性部材の開口部
60b 下部弾性部材
60b−1 下部弾性部材の開口部
70 表示部
80 振動部
90 基板
10a 上部筐体
10b 下部筐体
10a−1 上部筐体の開口部
10a−2 庇部
20 タッチパネル
30 タッチパネルアセンブリ
40 上側PETシート
50 下側PETシート
60 弾性部材
60a 上部弾性部材
60a−1 上部弾性部材の開口部
60b 下部弾性部材
60b−1 下部弾性部材の開口部
70 表示部
80 振動部
90 基板
Claims (1)
- タッチパネルと、
該タッチパネルを振動させる振動部と、
該タッチパネルの上面外縁を覆う上部筐体と
を備えた電子機器であって、
上記上部筐体の頂部全周にわたり内側に延在させた庇部を有し、
上記上部筐体の開口部に対応する上記タッチパネルの上面領域および上記振動部の設置領域を除く、上記タッチパネルの全面を弾性部材で囲繞すると共に、
上記タッチパネルの上面外縁の上記弾性部材と上記庇部、および上記タッチパネルの底面外縁の上記弾性部材と上記タッチパネルの支持部材の少なくともいずれか一方を密接させた
ことを特徴とする電子機器。
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