JP2012181164A - 耐火物残厚評価方法 - Google Patents

耐火物残厚評価方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012181164A
JP2012181164A JP2011045922A JP2011045922A JP2012181164A JP 2012181164 A JP2012181164 A JP 2012181164A JP 2011045922 A JP2011045922 A JP 2011045922A JP 2011045922 A JP2011045922 A JP 2011045922A JP 2012181164 A JP2012181164 A JP 2012181164A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refractory
electrodes
furnace
electrode
hot metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011045922A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5547117B2 (ja
Inventor
Masakatsu Maruyama
政克 丸山
Chitaka Manabe
知多佳 真鍋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2011045922A priority Critical patent/JP5547117B2/ja
Publication of JP2012181164A publication Critical patent/JP2012181164A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5547117B2 publication Critical patent/JP5547117B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Blast Furnaces (AREA)

Abstract

【課題】高炉における炉底部の耐火物の残厚を、炉外から連続測定できるようにする。
【解決手段】前記耐火物による壁面2a,2b内に複数の電極を埋設し、任意の一対の電極m,n間に形成される電気回路の電気抵抗Rmnを抵抗計5で測定してゆく。得られた電気抵抗値Rmnを演算処理装置6に入力し、耐火物残厚をLm,Lnとし、溶銑部距離をLmnとするとき、既知の耐火物(カーボン煉瓦)および溶銑3の比電気抵抗ρc,ρiから、ρi×Lmn+ρc×(Lm+Ln)=Rmnの関係式を作成し、マトリクス演算、すなわち総ての電極の組み合わせに対してRmnを計測し、得られた関係式の連立方程式を解くことで、前記電気回路を形成した箇所の電極埋設部の耐火物残厚Lm,Lnを換算する。これによって、操業中の高炉1の各部における耐火物残厚Lm,Lnを、炉外から連続測定でき、操業の安定化を図ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、高炉炉底部などにおける耐火物残厚を評価するための方法に関する。
従来から、高炉の耐火物残厚の測定には、熱電対法が広く用いられている。たとえば、特許文献1(特に図2)では、耐火物中に厚み方向にずらして埋設した2つの熱電対の温度を測定し、その温度差から熱伝導方程式を解くことで、前記耐火物残厚を算出する方法が提案されている。
しかしながら、この熱電対による残厚測定法は、あまり精度が良くない(図3)ことに加え、温度分布が定常でなければ測定できないので、炉内で溶銑が流動している状態では、正確な測定が困難であるという問題がある。
そこで、特許文献2には、高炉炉底部の耐火物内に埋設した電極と、出銑樋中の溶銑に浸漬した電極との間で形成される回路の電気抵抗値の変化から、耐火物の侵食を測定する方法が提案されている。
特開昭63−295909号公報 特開昭59−185713号公報
しかしながら、出銑樋中の溶銑に浸漬した電極は、測定中に激しく溶損されてゆくので、安定な計測および連続測定が困難であるという問題がある。さらに、鋳床で溶銑に電極を浸漬させて電気抵抗を測定するためには、大掛かりな駆動装置が必要となる。
本発明の目的は、操業中の高炉の耐火物残厚を、炉外から、安定に連続測定できる耐火物残厚評価方法を提供することである。
本発明の耐火物残厚評価方法は、高炉の耐火物による壁面の外側から、対を成す電極を埋設し、前記対を成す電極間に形成される電気回路の電気抵抗を測定し、前記測定の結果から、電極埋設部の耐火物残厚を換算することを特徴とする。
上記の構成によれば、高炉における炉底部などの耐火物(煉瓦)の残厚を測定するにあたって、その耐火物による壁面内で、円筒状の炉の同じ水平断面の一直径線上の位置などに、対を成す電極を埋設し、それら一対の電極間に形成される電気回路の電気抵抗を測定する。ここで、前記耐火物(煉瓦)は、絶縁体に近く、溶銑も、導電体ではあるものの、その抵抗値は高い。したがって、前記電気回路は、一対の電極から炉内へは、その壁面の厚み方向の最短経路で形成され、炉内でも、溶銑内を最短経路で形成されることが多い。
したがって、測定結果の電気抵抗値に対して、既知の耐火物(煉瓦)および溶銑の比電気抵抗と、電極先端間距離とから、前記耐火物(煉瓦)と溶銑とはそれぞれどれだけの割合になるかを算出し、求めた耐火物(煉瓦)の抵抗値を1/2した値(両方の壁が均等に減っているという推定で)は、前記電気回路を形成した箇所の電極埋設部の耐火物残厚にほぼ対応しており、その抵抗値から残厚を換算することができる。
具体的には、一対の電極m,nを、共通の水平断面上で、炉の一直径線上に配置し、前記電極先端間距離をL、耐火物(カーボン煉瓦)および溶銑の比電気抵抗をそれぞれρc,ρi、電極m埋設部の耐火物残厚をLm、電極n埋設部の耐火物残厚をLn、炉の実際の内径、すなわち溶銑部距離をLmn、測定値をRmnとするとき、
Lm+Ln+Lmn=L ・・・(1)
ρi×Lmn+ρc×(Lm+Ln)=Rmn ・・・(2)
ただし、
ρi=8.71×10(ohm−cm)
ρc=1375×10(ohm−cm)
である。
そして、操業を続ける程に、耐火物残厚Lm,Lnは小さくなり、反対に溶銑部距離Lmnは大きくなる。しかしながら、耐火物残厚Lm,Lnは数十cmで、溶銑部距離Lmnは十数mあり、数%にしか過ぎず、しかも上記のように耐火物の比電気抵抗は溶銑の比電気抵抗よりも150倍近くも大きいので、溶銑部距離Lmnは、電極先端間距離Lとともに、一定と考えることができる。さらに、簡略的に、
Lm=Ln
から、Lm,Lnを求める。
これによって、操業中の高炉の耐火物残厚を、炉外から連続測定でき、操業の安定化を図ることができる。また、温度分布やその定常/非定常に関わらず、耐火物の物理形状により決まる電気回路の電気抵抗によって、安定に耐火物残厚を評価することができる。さらにまた、電極を溶銑に浸漬する必要がないことから、安定かつ連続的に耐火物の評価が可能で、大掛かりな駆動装置も必要がない。
また、本発明の耐火物残厚評価方法は、高炉の耐火物による壁面の外側から、複数の電極を既知の位置に埋設し、前記複数の電極の内、任意に対を成す電極間に形成される電気回路の電気抵抗をそれぞれ測定し、前記任意の対の測定結果、ならびに既知の耐火物および溶銑の比電気抵抗、および前記既知のその測定に使用した電極の埋設位置の情報から成る関係式の連立方程式を解くことで、前記電気回路を形成した箇所の電極埋設部の耐火物残厚を換算することを特徴とする。
上記の構成によれば、高炉における炉底部などの耐火物(煉瓦)の残厚を測定するにあたって、その耐火物による壁面の外側から、複数の電極を埋設し、かつその複数の電極それぞれの埋設位置の情報を予め入手しておき、例えば円筒状の炉の同じ水平断面の一直径線上に位置する電極など、任意の電極を一対で使用し、それら一対の電極間に形成される電気回路の電気抵抗を測定してゆく。ここで、上述のように、耐火物(煉瓦)の比電気抵抗ρcは、銑鉄の比電気抵抗ρiと比較すると、大きく異なる(約150倍)ので、前記電気回路は、一対の電極から炉内へは、その壁面の厚み方向の最短経路で形成され、炉内でも、銑鉄内を最短経路で形成される。
したがって、測定結果の電気抵抗値Rmn、既知の耐火物(煉瓦)および溶銑の比電気抵抗ρc,ρi、および前記既知のその測定に使用した電極の埋設位置の情報から成る関係式(2)をマトリクス演算、すなわち総ての電極の組み合わせに対して前記電気抵抗値Rmnを計測し、得られた式(2)の連立方程式を解くことで、前記電気回路を形成した箇所の電極埋設部の耐火物残厚Lm,Lnを換算することができる。これによって、操業中の高炉の各部における耐火物残厚を、炉外から連続測定でき、操業の安定化を図ることができる。
さらにまた、本発明の耐火物残厚評価方法では、前記対を成す電極は、円筒状の炉の同じ水平断面の一直径線上に配置されることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記電極先端間距離L、耐火物残厚Lm,Ln、炉内径Lmnの各パラメータを正確に設定することができ、耐火物残厚Lm,Lnを高い精度で求めることができる。
また、本発明の耐火物残厚評価方法では、前記電極は、耐火物に埋設されている温度測定用の熱電対の測温部であることを特徴とする。
上記の構成によれば、上述のような耐火物残厚Lm,Lnの評価を、熱電対の埋設された既存の高炉で実現することができ、コストダウンを図ることができる。すなわち、炉底部など、操業を開始したら電極を設置できない箇所の残厚評価も行うことができる。また、本発明と、熱電対の測定結果から前記残厚Lm,Lnを推定する熱電対法とを併用することで、前記熱電対法で誤差要因となる溶銑の流れや温度分布による誤差を改善し、測定精度を向上することができる。
さらにまた、本発明の耐火物残厚評価方法では、前記熱電対にて測定した温度を用いて、耐火物および溶銑の比電気抵抗の補正を行うことを特徴とする。
上記の構成によれば、熱電対で測定した電極付近の温度から、前記比電気抵抗ρc,ρiの温度依存についても補正することが可能となり、測定精度を向上することができる。
本発明の耐火物残厚評価方法は、以上のように、高炉における炉底部などの耐火物(煉瓦)の残厚を測定するにあたって、その耐火物による壁面の外側から対を成す電極を埋設し、それら一対の電極間に形成される電気回路の電気抵抗を測定し、その抵抗値から残厚を換算する。
それゆえ、操業中の高炉の耐火物残厚を、炉外から連続測定でき、操業の安定化を図ることができる。また、温度分布やその定常/非定常に関わらず、耐火物の物理形状により決まる電気回路の電気抵抗によって、安定に耐火物残厚を評価することができる。さらにまた、電極を溶銑に浸漬する必要がないことから、安定かつ連続的に耐火物の評価が可能で、大掛かりな駆動装置も必要がない。
本発明の実施の一形態に係る耐火物残厚評価方法を説明するための図である。 図1で示す評価方法が適用される高炉の炉底部の模式的な断面図である。 本発明の実施の他の形態に係る耐火物残厚評価方法を説明するための図である。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の一形態に係る耐火物残厚評価方法を説明するための図であり、図2はその評価方法が適用される高炉1の炉底部2の模式的な断面図である。先ず、図2を参照して、図2(a)は前記炉底部2の水平断面図であり、図2(b)は前記炉底部2の鉛直断面図である。高炉1の頂部からは、鉄鉱石などの金属原料や、コークスなどの燃料を兼ねる還元剤などが投入され、前記炉底部2には溶銑3が貯留されている。その炉底部2を構成する耐火物(カーボン煉瓦)から成る側壁2aおよび底壁2bの残厚を測定するために、本発明の残厚評価方法が使用される。
前記炉底部2には、複数の熱電対4が埋込まれており、その測定結果から、図示しない測定装置は、たとえば前記特許文献1で示すようにして、広く用いられている熱電対法で、前記耐火物残厚の測定を行う。すなわち、測定装置は、深さの異なる2つの熱電対の測定結果から温度勾配を求め、その温度勾配と溶銑3の温度とから、残厚を推定している。しかしながら、その熱電対法では、炉内の温度分布や、その温度分布が定常/非定常であるかによって、常時安定に耐火物残厚を評価することができない。そこで、その複数の熱電対4を流用して、本発明の評価方法では、前記炉底部2の残厚を測定する。
図1(a)は前記炉底部2の側壁2aに対する残厚測定の原理を説明するための図であり、図1(b)はその測定時の模式的な等価回路図である。本実施の形態では、前記複数の熱電対4を電極として用い、それらの電極の内、任意の2つを対として用いて、その2つの電極間の電気抵抗を測定することで前記残厚を推定する。図1(a)は、円筒状の前記炉底部2において、同じ水平断面の一直径線上に位置する熱電対4を用いた測定例を示している。そして、その一対の熱電対4を電極m,nとし、電極m埋設部の耐火物抵抗値をrm、電極n埋設部の耐火物抵抗値をrn、溶銑部の抵抗値をrmn、抵抗計5による測定値をRmnとすると、
rm+rn+rmn=Rmn ・・・(3)
である。
一方、電極先端間距離をL、電極m埋設部の耐火物残厚をLm、電極n埋設部の耐火物残厚をLn、炉の実際の内径、すなわち溶銑部距離をLmnとすると、
Lm+Ln+Lmn=L ・・・(1)
である。また、耐火物(カーボン煉瓦)および溶銑3の比電気抵抗をそれぞれρc,ρiとすると、上式(3)は、
ρi×Lmn+ρc×(Lm+Ln)=Rmn ・・・(2)
と表すことができる。ただし、
ρi=8.71×10(ohm−cm)
ρc=1375×10(ohm−cm)
である。
そして、操業を続ける程に、耐火物残厚Lm,Lnは小さくなり、反対に溶銑部距離Lmnは大きくなる。しかしながら、耐火物残厚Lm,Lnは数十cmで、溶銑部距離Lmnは10m近くもあり、数%にしか過ぎず、しかも上記のように耐火物の比電気抵抗は溶銑の比電気抵抗よりも150倍近くも大きいので、溶銑部距離Lmnは、電極先端間距離Lとともに、一定と考えることができる。さらに、簡略的に、
Lm=Ln
とできる場合、上式(1),(2)から、残厚Lm,Lnを求めることができる。たとえば、高炉1の新設時において、側壁2aの厚みは50cm程度であり、炉の内径Lmnは十数mであり、残厚Lm,Lnは数十cmであり、操業末期には、残厚Lm,Lnは0cmに近くなる。なお、前記比電気抵抗ρc,ρiならびに電極先端間距離Lおよび溶銑部距離Lmnは、不変の既知の値であるので、予め代表的な測定値Rmnに対する残厚Lm,Lnを求めて、演算処理装置6にテーブルとして格納しておくことで、測定者が抵抗計5で測定値Rmnを求めると、前記演算処理装置6のテーブルを参照して、また演算処理装置6が適宜補間演算を行うことで、対応する残厚Lm,Lnを、直ちに求めることができる。
ところで、上述の説明では、電極m,nとして用いる熱電対4は、円筒状の炉の同じ水平断面の一直径線上の位置に設けられている。その場合、前記電極先端間距離L、耐火物残厚Lm,Ln、炉内径Lmnの各パラメータを正確に設定することができ、耐火物残厚Lm,Lnを高い精度で求めることができる。
しかしながら、前記電極m,nは、たとえば図2(a)において破線で示すように、直径位置からずれたり、或いは上下方向にずれたり、さらには側壁2aと底壁2bとに設ける等、任意の箇所に設けられてもよい。それは、耐火物(煉瓦)から成る炉底部2の比電気抵抗ρcは、銑鉄の比電気抵抗ρiと比較すると、大きく異なる(約150倍)ので、前記電気回路は、一対の電極m,nから炉内へは、その壁2a,2bの厚み方向の最短経路で形成されるからである。勿論、炉内でも、溶銑3内で、前記電気回路は最短経路で形成される。
その場合、前記電極先端間距離Lは、構造的に分っている一対の電極m,nの位置情報からおおよそ求められるが、一対の電極m,nが一直径線上にない場合、および一直径線上にあっても上下にずれている場合、上述のように、耐火物残厚Lm,Lnの違いによって、実際に形成される電気回路の経路は異なり、正確には、前記残厚Lm,Lnと溶銑部距離Lmnとの割合に応じて決定されることになる。しかしながら、前述のように耐火物残厚Lm,Lnが数十cmであるのに対し、溶銑部距離Lmnは十数mであるので、残厚Lm,Lnが電極先端間距離Lに占める割合は数%と低く、しかも上記のように耐火物(カーボン煉瓦)の比電気抵抗ρcと溶銑3の比電気抵抗ρiとは150倍以上異なるので、溶銑部距離Lmnはほぼ一定と見なしてもよい。
このように本実施の形態では、高炉1における炉底部2などの耐火物(煉瓦)の残厚Lm,Lnを測定するにあたって、その耐火物による壁面2a,2b内に対を成す電極m,nを埋設し、それら一対の電極m,n間に形成される電気回路の電気抵抗Rmnを測定する。したがって、測定結果の電気抵抗値Rmnに対して、既知の耐火物(カーボン煉瓦)および溶銑3の比電気抵抗ρc,ρiと、電極先端間距離Lや構造上の電極m,nの位置情報とから、前記耐火物(煉瓦)と溶銑3とはそれぞれどれだけの割合になるかを算出し、求めた耐火物(煉瓦)の抵抗値rm+rnを1/2した値(両方の壁が均等に減っているという推定で)は、前記電気回路を形成した箇所の電極埋設部の耐火物残厚Lm,Lnにほぼ対応しており、その抵抗値rm+rnから残厚Lm,Lnを換算することができる。
これによって、操業中の高炉1の耐火物残厚Lm,Lnを、炉外から連続測定でき、操業の安定化を図ることができる。また、温度分布やその定常/非定常に関わらず、耐火物の物理形状により決まる電気回路の電気抵抗によって、安定に耐火物残厚Lm,Lnを評価することができる。さらにまた、電極を溶銑に浸漬する必要がないことから、安定かつ連続的に耐火物の評価が可能で、大掛かりな駆動装置も必要がない。
また、前記電極m,nには、耐火物に埋設されている温度測定用の熱電対4の測温部を用いることで、上述のような耐火物残厚Lm,Lnの評価を、熱電対4の埋設された既存の高炉1で実現することができ、コストダウンを図ることができる。すなわち、炉底部2など、操業を開始したら電極m,nを設置できない箇所の残厚評価も行うことができる。さらにまた、熱電対4で測定した電極m,n付近の温度から、前記比電気抵抗ρc,ρiについても補正することが可能となり、測定精度を向上することができる。また、本発明と、熱電対4の測定結果から前記残厚Lm,Lnを推定する熱電対法とを併用することで、前記熱電対法で誤差要因となる溶銑3の流れや温度分布による誤差を改善し、精度を向上することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の他の形態では、前述の図1や図2で示す構成を用いるものとする。ただし、電極m,nとしては複数の熱電対4の対を用い、抵抗計5による測定値Rmnを演算処理装置6に順次取込んでゆき、前記式(2)を連立方程式として、それを解くことで、炉底部2の各部の耐火物残厚Lm,Lnを求めることを特徴とする。抵抗計5は、熱電対4からの配線が集まるオペレーションルームなどにおいて、任意の対の熱電対4に順次接続される。演算処理装置6は、その測定値Rmnを順次取込んでゆき、予め分っている選択した熱電対4の位置情報と合わせて、各部の耐火物残厚Lm,Lnを、前記式(2)の連立方程式を解くことで求めてゆく。
たとえば、水平断面で、図3のような炉底部2を考える。この図3の例は、4本のプローブP1〜P4を備え、一対のプローブP1,P3を一直径線上に、もう一対のプローブP2,P4を前記プローブP1,P3とは直交する直径線上に配置している。したがって、プローブP1,P3間の距離L13とプローブP2,P4間の距離L24とは相互に等しく、電極先端間距離Lとなる。また、隣接するプローブP1,P2;P2,P3;P3,P4;P4,P1間の各距離L12,L23,L34,L41は相互に等しく、(√2/2)Lである。
そして、各プローブP1〜P4での耐火物残厚をL1〜L4とすると、総てのプローブP1〜P4の組合わせでの抵抗値の測定結果Rは、下記の通りとなる。
ρi×L12+ρc×(L1+L2)=R12
ρi×L13+ρc×(L1+L3)=R13
ρi×L14+ρc×(L1+L4)=R14
ρi×L23+ρc×(L2+L3)=R23
ρi×L24+ρc×(L2+L4)=R24
ρi×L34+ρc×(L3+L4)=R34
この内、前記耐火物および溶銑3の比電気抵抗ρc,ρi、ならびに構造的に決まる距離L13,L24;L12,L23,L34,L41は不変の既知の値であり、測定結果R13,R24;R12,R23,R34,R41も既知の値であるので、上記連立方程式を解くことで、4つの未知の耐火物残厚L1〜L4を求めることができる。
以上のように、本実施の形態の耐火物残厚評価方法では、高炉1における炉底部2などの耐火物(煉瓦)の残厚Lm,Lnを測定するにあたって、その耐火物による壁面2a,2b内に複数の電極(熱電対4)を埋設し、かつその複数の電極(熱電対4)それぞれの埋設位置の情報を予め入手しておき、それらの電極(熱電対4)の内の任意の電極m,nを一対で使用し、それら一対の電極間m,nに形成される電気回路の電気抵抗を測定してゆく。したがって、測定結果の電気抵抗値Rmn、既知の耐火物(カーボン煉瓦)および溶銑3の比電気抵抗ρc,ρi、および前記既知のその測定に使用した電極m,nの埋設位置の情報から得られる前記式(2)の関係式をマトリクス演算、すなわち総ての電極の組み合わせに対してRmnを計測し、得られた式(2)の連立方程式を解くことで、前記電気回路を形成した箇所の電極埋設部の耐火物残厚Lm,Lnを換算することができる。これによって、操業中の高炉1の各部における耐火物残厚Lm,Lnを、炉外から連続測定でき、操業の安定化を図ることができる。
1 高炉
2 炉底部
2a 側壁
2b 底壁
3 溶銑
4 熱電対
5 抵抗計
6 演算処理装置
m,n;P1〜P4 電極

Claims (5)

  1. 高炉の耐火物による壁面の外側から、対を成す電極を埋設し、
    前記対を成す電極間に形成される電気回路の電気抵抗を測定し、
    前記測定の結果から、電極埋設部の耐火物残厚を換算することを特徴とする耐火物残厚評価方法。
  2. 高炉の耐火物による壁面の外側から、複数の電極を既知の位置に埋設し、
    前記複数の電極の内、任意に対を成す電極間に形成される電気回路の電気抵抗をそれぞれ測定し、
    前記任意の対の測定結果、ならびに既知の耐火物および溶銑の比電気抵抗、および前記既知のその測定に使用した電極の埋設位置の情報から成る関係式の連立方程式を解くことで、前記電気回路を形成した箇所の電極埋設部の耐火物残厚を換算することを特徴とする耐火物残厚評価方法。
  3. 前記対を成す電極は、円筒状の炉の同じ水平断面の一直径線上に配置されることを特徴とする請求項1または2記載の耐火物残厚評価方法。
  4. 前記電極は、耐火物に埋設されている温度測定用の熱電対の測温部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐火物残厚評価方法。
  5. 前記熱電対にて測定した温度を用いて、耐火物および溶銑の比電気抵抗の補正を行うことを特徴とする請求項4記載の耐火物残厚評価方法。
JP2011045922A 2011-03-03 2011-03-03 耐火物残厚評価方法 Active JP5547117B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011045922A JP5547117B2 (ja) 2011-03-03 2011-03-03 耐火物残厚評価方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011045922A JP5547117B2 (ja) 2011-03-03 2011-03-03 耐火物残厚評価方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012181164A true JP2012181164A (ja) 2012-09-20
JP5547117B2 JP5547117B2 (ja) 2014-07-09

Family

ID=47012465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011045922A Active JP5547117B2 (ja) 2011-03-03 2011-03-03 耐火物残厚評価方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5547117B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103528378A (zh) * 2013-10-24 2014-01-22 昆山良昕环保节能有限公司 感应炉体炉衬侦测装置
CN105783511A (zh) * 2016-04-27 2016-07-20 佛山市高捷工业炉有限公司 非接触式感应检查熔炉破漏的装置及方法
CN110527769A (zh) * 2018-07-18 2019-12-03 广东韶钢松山股份有限公司 一种高炉炉缸碳砖残厚判断方法

Citations (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3078707A (en) * 1960-05-24 1963-02-26 Int Harvester Co Thickness gage for blast furnace wall
JPS59185713A (ja) * 1983-04-07 1984-10-22 Kawasaki Steel Corp 高炉炉底耐火物の侵食領域測定方法および装置
JPS59217102A (ja) * 1983-05-26 1984-12-07 Kawasaki Steel Corp 高炉耐火物侵食位置検知方法
EP0065583B1 (en) * 1981-05-25 1985-11-06 Bethlehem Steel Corporation Method and device for measuring the thickness of a refractory in a metallurgical apparatus
JPS6234003A (ja) * 1985-08-07 1987-02-14 Nippon Steel Corp 窯炉容器の耐火物ライニングプロフイルの計測方法
JPS62166071A (ja) * 1986-01-16 1987-07-22 Nippon Steel Corp 耐火物蓄熱量計測方法
JPS6353485A (ja) * 1986-08-25 1988-03-07 Nippon Steel Corp 窯炉容器の耐火物侵入地金およびライニング表面位置検出装置
JPS63295909A (ja) * 1987-05-28 1988-12-02 Nippon Steel Corp 温度勾配を有する耐火物の厚み測定方法
JPH01501108A (ja) * 1986-09-08 1989-04-13 コモンウェルス・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ・オーガナイゼーション 安定な金属シース熱電対ケーブル
JPH032637A (ja) * 1989-05-31 1991-01-09 Kobe Steel Ltd 耐火物侵食位置計測装置
JPH03223658A (ja) * 1989-10-26 1991-10-02 Kobe Steel Ltd 耐火物の表面状況監視方法および耐火物の補修時期判定装置
JPH0465117A (ja) * 1990-07-05 1992-03-02 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 原料ボンベ中の液体原料の検知方法
JPH04169789A (ja) * 1990-11-02 1992-06-17 Kobe Steel Ltd 耐火物の補修時期判断装置
JPH04285105A (ja) * 1991-03-13 1992-10-09 Kobe Steel Ltd 高熱炉の壁落ち状況把握方法
JPH04365807A (ja) * 1991-03-13 1992-12-17 Kobe Steel Ltd 高熱炉の壁落ちに伴なう炉熱低下予測方法
JPH05264207A (ja) * 1992-03-23 1993-10-12 Toshiba Corp 液膜厚さ計測装置
JPH07318436A (ja) * 1994-05-25 1995-12-08 Sumitomo Metal Ind Ltd 高温物体の温度分布測定方法およびその超音波センサー
JP2000223423A (ja) * 1999-01-29 2000-08-11 Kokusai Electric Co Ltd 半導体製造装置
JP2001255137A (ja) * 2000-03-13 2001-09-21 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd ガラス溶融炉の寿命検査装置
JP2002048317A (ja) * 2000-08-01 2002-02-15 Takuma Co Ltd 溶融炉の立下げ方法及びその装置
JP2010025464A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Jfe Steel Corp 竪型炉炉内溶融物レベル計測装置及びその計測方法

Patent Citations (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3078707A (en) * 1960-05-24 1963-02-26 Int Harvester Co Thickness gage for blast furnace wall
EP0065583B1 (en) * 1981-05-25 1985-11-06 Bethlehem Steel Corporation Method and device for measuring the thickness of a refractory in a metallurgical apparatus
JPS59185713A (ja) * 1983-04-07 1984-10-22 Kawasaki Steel Corp 高炉炉底耐火物の侵食領域測定方法および装置
JPS59217102A (ja) * 1983-05-26 1984-12-07 Kawasaki Steel Corp 高炉耐火物侵食位置検知方法
JPS6234003A (ja) * 1985-08-07 1987-02-14 Nippon Steel Corp 窯炉容器の耐火物ライニングプロフイルの計測方法
JPS62166071A (ja) * 1986-01-16 1987-07-22 Nippon Steel Corp 耐火物蓄熱量計測方法
JPS6353485A (ja) * 1986-08-25 1988-03-07 Nippon Steel Corp 窯炉容器の耐火物侵入地金およびライニング表面位置検出装置
JPH01501108A (ja) * 1986-09-08 1989-04-13 コモンウェルス・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ・オーガナイゼーション 安定な金属シース熱電対ケーブル
JPS63295909A (ja) * 1987-05-28 1988-12-02 Nippon Steel Corp 温度勾配を有する耐火物の厚み測定方法
JPH032637A (ja) * 1989-05-31 1991-01-09 Kobe Steel Ltd 耐火物侵食位置計測装置
JPH03223658A (ja) * 1989-10-26 1991-10-02 Kobe Steel Ltd 耐火物の表面状況監視方法および耐火物の補修時期判定装置
JPH0465117A (ja) * 1990-07-05 1992-03-02 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 原料ボンベ中の液体原料の検知方法
JPH04169789A (ja) * 1990-11-02 1992-06-17 Kobe Steel Ltd 耐火物の補修時期判断装置
JPH04285105A (ja) * 1991-03-13 1992-10-09 Kobe Steel Ltd 高熱炉の壁落ち状況把握方法
JPH04365807A (ja) * 1991-03-13 1992-12-17 Kobe Steel Ltd 高熱炉の壁落ちに伴なう炉熱低下予測方法
JPH05264207A (ja) * 1992-03-23 1993-10-12 Toshiba Corp 液膜厚さ計測装置
JPH07318436A (ja) * 1994-05-25 1995-12-08 Sumitomo Metal Ind Ltd 高温物体の温度分布測定方法およびその超音波センサー
JP2000223423A (ja) * 1999-01-29 2000-08-11 Kokusai Electric Co Ltd 半導体製造装置
JP2001255137A (ja) * 2000-03-13 2001-09-21 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd ガラス溶融炉の寿命検査装置
JP2002048317A (ja) * 2000-08-01 2002-02-15 Takuma Co Ltd 溶融炉の立下げ方法及びその装置
JP2010025464A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Jfe Steel Corp 竪型炉炉内溶融物レベル計測装置及びその計測方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103528378A (zh) * 2013-10-24 2014-01-22 昆山良昕环保节能有限公司 感应炉体炉衬侦测装置
CN105783511A (zh) * 2016-04-27 2016-07-20 佛山市高捷工业炉有限公司 非接触式感应检查熔炉破漏的装置及方法
CN110527769A (zh) * 2018-07-18 2019-12-03 广东韶钢松山股份有限公司 一种高炉炉缸碳砖残厚判断方法
CN110527769B (zh) * 2018-07-18 2021-04-30 广东韶钢松山股份有限公司 一种高炉炉缸碳砖残厚判断方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5547117B2 (ja) 2014-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104749211B (zh) 传热管寿命估算装置
EP2800963B1 (en) Monitoring a conductive fluid conduit
JP5547117B2 (ja) 耐火物残厚評価方法
JP2011245507A (ja) 連続鋳造における鋳型内状態の推定方法、装置及びプログラム
JP2007192661A (ja) 温度推定方法および装置
KR20150143588A (ko) 야금 용기의 탭의 상태를 결정하기 위한 방법
JP2015099083A (ja) 酸露点腐食評価装置及び酸露点腐食評価方法
CN104391179A (zh) 熔融玻璃电导率测试装置及其方法
JP5463440B1 (ja) モールド内湯面計の校正方法および校正治具
CN104568187B (zh) 一种回转窑温度检测方法及装置
JP4681127B2 (ja) 湯面高さ検知装置、方法、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
CN103353466A (zh) 一种固态金属热流密度的测量方法
CN203649336U (zh) 连铸工艺中间包内钢水接触式连续测温系统
RU2016109760A (ru) Способ диагностического контроля технических параметров подземного трубопровода
CN110715695A (zh) 一种基于管壁矩阵电极的超导金属流体流量计
JP2007021529A (ja) 多周波渦流式モールドパウダー溶融厚み計測方法
JP2019126834A (ja) 設備監視装置、設備監視方法、およびプログラム
KR101267698B1 (ko) 기계적 물성 모사 장치 및 그 모사 방법
RU2634309C1 (ru) Способ измерения концентрации гелия в тепловыделяющем элементе
JP2014167487A (ja) 冷却液管理方法
RU2597960C1 (ru) Способ контроля изменений электропроводимости внутренних слоев немагнитного металла и устройство для его осуществления
Kochan et al. Thermocouple with adjustable error
US20240264105A1 (en) Gas volume fraction measurement and calibration
KR101035689B1 (ko) 절연 와이어를 구비한 스테이브 및 이를 이용한 고로 노체 두께 측정 시스템
JP2009300132A (ja) 温度測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130902

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140304

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140430

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140514

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5547117

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150