JP2019126834A - 設備監視装置、設備監視方法、およびプログラム - Google Patents

設備監視装置、設備監視方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 溶融金属が内部に存在する設備の内周面を構成する耐火物の状態をリアルタイムで正確に監視する。【解決手段】 設備監視装置200は、炉芯周辺炉外側温度計192および炉芯周辺炉内側温度計193で測定された温度に基づいて1次元非定常伝熱逆問題を解くことにより、炉芯周辺炉底外壁面側熱流束qv(t)と炉底外壁面の温度Tv(t)とを導出し、これらと空冷温度Ta(t)とを用いて炉底熱伝達係数ha(t)を導出する。そして、設備監視装置200は、炉芯温度計191で測定された温度と、炉底熱伝達係数ha(t)とに基づいて1次元非定常伝熱逆問題を解くことにより、1次元非定常伝熱逆問題を解くことにより、炉芯炉底内壁面側熱流束qvと、内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標とを導出する。【選択図】 図1

Description

本発明は、設備監視装置、設備監視方法、およびプログラムに関し、特に、溶融金属が内部に存在する設備の内周面を構成する耐火物の状態を監視するために用いて好適なものである。
溶融金属を製造する炉として、例えば、サブマージドアーク炉(SAF)や電気炉等がある。サブマージドアーク炉は、抵抗加熱式溶融処理炉や密閉式電気製鉄炉等とも称される。サブマージドアーク炉では、所定の形状に成型された原料を電極により通電加熱することにより溶解する。電気炉では、アーク放電により鉄スクラップを溶解する。このような炉では炉内が高温になるため、炉の内周面に耐火煉瓦等の耐火物が配置される。
耐火物は、高温の溶融金属(溶銑やスラグ等)に曝されるため、炉の使用に伴い、その一部が溶損したり剥離したりすることにより損耗する。そこで、耐火物の損耗の状態を監視する技術が求められる。この種の技術として、特許文献1、2に記載の技術がある。
特許文献1では、電気炉の耐火物の内部に温度センサを配置し、通電開始の時刻から温度センサにより測定される温度が最大値となる時刻との差を遅れ時間として監視する。この遅れ時間が短くなることは、温度センサと溶融金属との間隔が近いことに対応する。このことを利用して、遅れ時間が予め設定された基準時間よりも短い場合に、耐火物の侵食が進んでいると判定する。
特許文献2では、電気炉の耐火物の内部に温度センサを配置し、温度センサにより測定される温度と、耐火物の損耗量とが比例関係であることを利用して、温度センサにより測定される温度から、耐火物の損耗量を推定することができることが記載されている。
特開平3−223658号公報 特開平8−94264号公報 特開2015−227733号公報 特許第3403093号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、遅れ時間と基準時間とを比較することによって、耐火物の侵食が起こっているかどうかを判定するので、耐火物の損耗がどの程度あるのかを正確に知ることが容易ではない。また、基準時間の設定値を所望の判定結果が得られるように定めることは容易ではない。更に、特定のタイミングでしか耐火物の侵食が起こっているかどうかを判定することができない。
また、特許文献2に記載の技術では、温度センサにより測定される温度と、耐火物の損耗量との関係を、オフラインで予め用意しなければならない。また、特許文献2に記載の技術では、耐火物の温度の測定値と耐火物の熱伝導率とから耐火物の残厚を計算するとしている。しかしながら、耐火物の温度の測定値と耐火物の熱伝導率とを考慮するだけでは、耐火物の残厚を高精度に計算することは容易ではない。従って、耐火物の損耗の程度を正確に求めることは容易ではない。
また、各チャージにおいて、温度センサにより測定される温度は変化する。従って、どの時点での温度を測定するかによって、耐火物の残厚が異なる。同一のチャージにおいて、温度センサにより測定される温度の変化に応じて耐火物の残厚が変化するわけではない。このため、特許文献2に記載の技術では、各チャージにおいて、耐火物の残厚を求めるために使用する温度センサにより測定される温度は、予め決められた共通の条件における温度でなければならない。特許文献2では、耐火物の残厚を求めるために使用する温度センサにより測定される温度は、各チャージにおける最高温度とする例が示されている。よって、特許文献2に記載の技術でも、耐火物の残厚を求めるタイミングが限定される。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、溶融金属が内部に存在する設備の内周面を構成する耐火物の状態をリアルタイムで正確に監視することができるようにすることを目的とする。
本発明の設備監視装置は、溶融金属が内部に存在する設備であって、当該設備の内周面を構成する耐火物を有し、当該耐火物の内側が当該溶融金属と接する状態または他の物質が間に存在する状態で配置され、当該耐火物の外側が冷却媒体と接する状態または他の物質が間に存在する状態で配置される構成を有する設備を監視する設備監視装置であって、それぞれ前記耐火物の内部の異なる位置に配置された第1の温度測定手段、第2の温度測定手段、および第3の温度測定手段により測定された温度と、前記冷却媒体の温度を測定する第4の温度測定手段により測定された温度と、を取得する温度取得手段と、前記第1の温度測定手段により測定された温度と、前記第2の温度測定手段により測定された温度とを用いて、前記設備の外側の表面における温度と、前記設備の外側の表面における熱流束ベクトルの、前記耐火物の抜熱方向の成分の値とを、1次元非定常伝熱逆問題解析を行った結果に基づいて導出する第1の導出手段と、前記設備の外側の表面における温度と、前記設備の外側の表面における熱流束ベクトルの、前記耐火物の抜熱方向の成分の値と、前記冷却媒体の温度を測定する第4の温度測定手段により測定された温度とを用いて、前記耐火物を構成する材料と前記冷却媒体との間の熱伝達係数を導出する第2の導出手段と、前記第3の温度測定手段により測定された温度と、前記第2の導出手段により導出された熱伝達係数とを用いて、前記溶融金属の温度と温度が等しくなる前記耐火物の抜熱方向における位置である温度一致位置と、前記設備の内側の表面における熱流束ベクトルの、前記耐火物の抜熱方向の成分の値とを、1次元非定常伝熱逆問題解析を行った結果に基づいて導出する第3の導出手段と、を有し、前記第1の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置と前記第2の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置は略同じであり、前記第3の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置と、前記第1の温度測定手段および前記第2の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置は異なることを特徴とする。
本発明の設備監視方法は、溶融金属が内部に存在する設備であって、当該設備の内周面を構成する耐火物を有し、当該耐火物の内側が当該溶融金属と接する状態または他の物質が間に存在する状態で配置され、当該耐火物の外側が冷却媒体と接する状態または他の物質が間に存在する状態で配置される構成を有する設備を監視する設備監視方法であって、それぞれ前記耐火物の内部の異なる位置に配置された第1の温度測定手段、第2の温度測定手段、および第3の温度測定手段により測定された温度と、前記冷却媒体の温度を測定する第4の温度測定手段により測定された温度と、を取得する温度取得工程と、前記第1の温度測定手段により測定された温度と、前記第2の温度測定手段により測定された温度とを用いて、前記設備の外側の表面における温度と、前記設備の外側の表面における熱流束ベクトルの、前記耐火物の抜熱方向の成分の値とを、1次元非定常伝熱逆問題解析を行った結果に基づいて導出する第1の導出工程と、前記設備の外側の表面における温度と、前記設備の外側の表面における熱流束ベクトルの、前記耐火物の抜熱方向の成分の値と、前記冷却媒体の温度を測定する第4の温度測定手段により測定された温度とを用いて、前記耐火物を構成する材料と前記冷却媒体との間の熱伝達係数を導出する第2の導出工程と、前記第3の温度測定手段により測定された温度と、前記第2の導出工程により導出された熱伝達係数とを用いて、前記溶融金属の温度と温度が等しくなる前記耐火物の抜熱方向における位置である温度一致位置と、前記設備の内側の表面における熱流束ベクトルの、前記耐火物の抜熱方向の成分の値とを、1次元非定常伝熱逆問題解析を行った結果に基づいて導出する第3の導出工程と、を有し、前記第1の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置と前記第2の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置は略同じであり、前記第3の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置と、前記第1の温度測定手段および前記第2の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置は異なることを特徴とする。
本発明のプログラムは、前記設備監視装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのものである。
本発明によれば、溶融金属が内部に存在する設備の内周面を構成する耐火物の状態をリアルタイムで正確に監視することができる。
サブマージドアーク炉の構成の一例を示す図である。 設備監視装置の機能的な構成の一例を示す図である。 第1の逆問題解析部における非定常伝熱逆問題の座標系の一例を示す図である。 第2の逆問題解析部における非定常伝熱逆問題の座標系の一例を示す図である。 設備監視装置による計算の結果の一例を示す図である。 設備監視装置を用いた設備監視方法の一例を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。本実施形態では、溶融金属が内部に存在する設備として、サブマージドアーク炉を例に挙げて説明する。そこで、まず、サブマージドアーク炉の構成の概要を説明する。尚、サブマージドアーク炉の構成自体は、特許文献3、4等に記載されている公知の技術で実現されるので、ここでは、その概略を説明し詳細な説明を省略する。尚、サブマージドアーク炉は、所定の形状に成型された原料を電極により通電加熱することにより溶解する構成を有していれば、以下に説明する構成と異なる構成であってもよい。
(サブマージドアーク炉の構成)
図1は、サブマージドアーク炉100の構成の一例を示す図である。図1(a)は、サブマージドアーク炉100の全体構成を示す図である。図1(b)は、サブマージドアーク炉100の炉底を透視した図であり、サブマージドアーク炉100の炉底を構成する耐火物に埋設されている温度計の位置を説明する図である。図1(c)は、サブマージドアーク炉100の炉底を構成する耐火物をその側方から透視した図であり、耐火物に埋設されている温度計の位置を説明する図である。
図1に示す例では、サブマージドアーク炉100は、上面に開口部を有する有底筒状の炉本体111と、炉本体111の上面の開口部を閉塞する炉蓋112とを有する。炉本体111および炉蓋112は、共に耐火物を用いて形成される。
炉本体111の上面の開口部に炉蓋112が設置されると、内部に、原料を充填する空間(充填部)が形成される。以下の説明では、この空間を必要に応じて炉内と称し、サブマージドアーク炉100の外側を必要に応じて炉外と称する。
炉蓋112には、炉内に原料を装入する筒状の原料装入シュート121、122が配置される。また、炉蓋112には、炉内で発生した排ガスを炉外に排気する筒状の排気部131、132が配置される。
炉蓋112の中心付近には、通電加熱(抵抗加熱)により炉内に充填された原料を溶解して、スラグ141と溶銑142とを形成するための電極151、152、153が設置されている。電極151、152、153は、その先端が炉内に配置された状態で、例えば等間隔に配置される。電極151、152、153に三相交流電力が印加されることにより原料が通電加熱される。スラグ141は、炉本体111の側壁に形成された出滓口161から炉外に排出される。溶銑142は、炉本体111の側壁に形成された出銑口162から炉外に排出される。また、ここでは、スラグ141と溶銑142を別々に炉外へ排出する構造を例に挙げて説明したが、スラグ141と溶銑142を同一の出銑口から炉外へ排出する構造であってもよい。
炉本体111の底面である炉底には、空気の流通経路171が配置される。図1(a)に示す例では、流通経路171には、図1(a)の流通経路171の両側に付している矢印線の方向(y軸の負の方向)に空気が流通される。流通経路171を流通する空気が、炉本体111の炉底下部に均一な風速で直接全体にあたるように流通経路171が構成されている。
流通経路171には、温度計181、182が配置される。温度計181は、炉本体111よりも上流側の所定の位置において流通経路171の内部を流れる空気の温度を測定する。温度計182は、炉本体111よりも下流側の所定の位置において流通経路171の内部を流れる空気の温度を測定する。以下の説明では、温度計181を必要に応じて上流側温度計181と称し、温度計182を必要に応じて下流側温度計182と称する。
炉本体111には、溶銑142の温度を測定する温度計183が配置される。以下の説明では、温度計183を必要に応じて溶銑温度計183と称する。
また、炉本体111の炉底を構成する部分の耐火物の内部に温度計191〜193が配置(埋設)される。温度計191〜193は、例えば、熱電対である。以下の説明では、炉本体111の炉底を構成する部分の耐火物を必要に応じて炉底耐火物と称する。
図1(c)に示す例では、炉底耐火物は、耐火キャスタブル111a、パーマ煉瓦111b、ウェア煉瓦A111c、およびウェア煉瓦B111dを有する。炉外側から順に、耐火キャスタブル111a、パーマ煉瓦111b、ウェア煉瓦A111c、およびウェア煉瓦B111dが配置される。このように本実施形態では、炉底耐火物は、相互に熱伝導率が異なる4種類の材料を炉芯101に平行な方向(炉内からの熱が伝達する方向)に並べて配置することにより構成される。尚、炉底耐火物は、1種類の材料で構成されていても、4種以外の2種以上の材料で構成されていてもよい。
図1(a)〜図1(c)に示すように、温度計191は、炉芯101(サブマージドアーク炉100の軸)と略一致する位置であって、炉内よりも炉外に近い領域に配置される。本実施形態では、温度計191は、耐火キャスタプル111aに埋設される。例えば、温度計191は、炉本体111の炉底からの距離L1が50mmの位置に埋設される。このように炉芯101と略一致する位置に温度計191を配置するのは、溶銑142の温度は炉芯101において最も高くなる傾向があるため、炉底の炉内側の表面の状態を監視するには、炉芯101に可及的に近い位置における熱流束を求めるのが好ましいからである。尚、以下の説明では、炉底の炉内側の表面を必要に応じて炉底内壁面と称する。また、炉底耐火物の炉外側の表面を必要に応じて炉底外壁面と称する。尚、炉底耐火物に付着物が付着している場合には、その付着物により炉底内壁面が構成される。また、炉底耐火物の炉外側の表面は鉄皮で覆われていてもよい。炉底外壁面には付着物が付着することはなく、炉底耐火物(を覆う鉄皮)により炉底外壁面が構成される。炉底内壁面と炉底外壁面とを最短距離で結ぶ方向が抜熱方向(x軸方向)になる。x軸方向(炉芯101に沿う方向(炉内からの熱が伝達する方向)は、炉底耐火物の抜熱方向である。
温度計192は、炉芯101(温度計191)から離れた位置であって、炉内よりも炉外に近い領域に配置される。本実施形態では、温度計192は、耐火キャスタプル111aに埋設される。例えば、温度計192は、炉本体111の炉底からの距離L2が50mmの位置であって、炉芯101からの距離L4が550mmの位置に埋設される。尚、図1(c)において、温度計191、192の炉本体111の炉底からの距離L1、L2は、同じでなくてもよい。
温度計193は、炉芯101から離れた位置であって、炉内よりも炉外に近い領域に配置される。本実施形態では、温度計193は、耐火キャスタプル111aに埋設される。温度計193は、温度計192よりも炉内側に埋設される。温度計192、193は、炉芯101に沿う方向(炉内からの熱が伝達する方向、x軸方向)の位置が異なり、その他の方向(y軸方向、z軸方向(炉芯101に垂直な面の方向))の位置は略同じである。例えば、温度計193は、炉本体111の炉底からの距離L3が100mmの位置であって、炉芯101からの距離L5が550mmの位置に埋設される。尚、図1(c)において、炉芯101からの距離L4、L5は、同じであっても異なっていてもよい(この点については次の段落以降で説明する)。また、図1(b)において、温度計193は、温度計192と重なる位置にあるので、図1(b)では、温度計193が示されない。
温度計192、193は、y軸方向、z軸方向(炉芯101に垂直な面の方向)の位置(y−z平面上の位置)が同じであるのが好ましい。しかしながら、後述するようにして導出される熱伝達係数haの精度が実用上要求される精度の範囲になっていれば、温度計192、193の、y軸方向、z軸方向の位置は異なっていてもよい。ただし、温度計192と温度計193の、炉芯101に垂直な面(y−z平面)の方向の距離は、温度計191と温度計192の、炉芯101に垂直な面の方向の距離、および、温度計191と温度計193の、炉芯101に垂直な面の方向の距離を下回るようにするのが好ましい。
炉芯101の位置における、x軸方向(炉芯101に沿う方向(炉内からの熱が伝達する方向)の熱流束を求める場合、炉芯101上にx軸方向において間隔を有して配置される2つの温度計で温度を測定することができれば、炉芯101(温度計191)の位置における、x軸方向の熱流束を非定常伝熱逆問題により導出することができる。温度計191〜193は、増設することができるが、図1(a)に示す例では、流通経路171の下の領域であって、炉芯101付近には柱が形成されている。このため、炉底耐火物の領域であって、炉芯101およびその付近の領域に、温度計191以外の温度計を増設することができない(または多大なコストがかかり困難である)。
そこで、本発明者らは、炉本体111の炉底は強制空冷されているため、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)と流通経路171の内部を流れる空気との間の熱伝達係数の時間変化は、炉芯101であっても、炉芯101から離れた位置であってもそれほど変わらないという知見を得た。本発明者らは、このような知見に基づき、炉底耐火物の領域であって、炉芯101やその付近の領域に温度計を増設することができない(または困難である)場合であっても、炉芯101(温度計191)の位置における、x軸方向の熱流束を非定常伝熱逆問題により導出することができることを見出した。
詳細は後述するが、本実施形態では、温度計192、193で測定される各時刻における温度を用いて、炉底外壁面の位置であって、温度計192、193とy軸方向およびz軸方向の位置が同じ位置における、x軸方向の熱流束を1次元非定常伝熱逆問題により各時刻において導出し、導出した熱流束を用いて、温度計192、193のy軸方向、z軸方向の位置(y−z平面上の位置)における、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)と流通経路171の内部を流れる空気との間の熱伝達係数を各時刻において導出する。そして、この各時刻における熱伝達係数と温度計191で測定される各時刻における温度とを用いて、炉底内壁面の位置であって、炉芯101(温度計191)とy軸方向およびz軸方向の位置が同じ位置における、x軸方向の熱流束を1次元非定常伝熱逆問題により各時刻において導出する。ここで、非定常伝熱逆問題とは、計算領域を支配する非定常熱伝導方程式を基にして、領域内部の温度情報を既知として領域境界での温度や熱流束などの境界条件または初期条件を推定する問題を指す。これに対して、非定常伝熱準問題は、既知である境界条件を基にして、領域内部の温度情報を推定する問題を指す。
温度計192、193とy軸方向およびz軸方向の位置が同じ位置における、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)と空気との間の熱伝達係数を、炉芯101(温度計191)とy軸方向およびz軸方向の位置が同じ位置における、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)と空気との間の熱伝達係数と見なしても、実用上要求される精度が得られる範囲で炉芯101からの距離L4、L5が定められる。また、炉底内壁面の位置であって、炉芯101(温度計191)とy軸方向およびz軸方向の位置が同じ位置における、x軸方向の熱流束を導出する際に、温度計191で測定される温度と温度計192または193で測定される温度とを用いると、熱流束の精度が実用上要求される精度にはならないほど、炉芯101からの距離L4、L5を大きくするのが好ましい。炉内からの熱が伝達する方向に2つの温度計がなくても(温度計191だけであっても)、炉底内壁面の位置であって、炉芯101(温度計191)とy軸方向およびz軸方向の位置が同じ位置における、x軸方向の熱流束を精度よく導出することができるからである。以上のような観点から、温度計191〜193の位置が決められる。
以下の説明では、温度計191を必要に応じて炉芯温度計191と称し、温度計192を必要に応じて炉芯周辺炉外側温度計192と称し、温度計193を必要に応じて炉芯周辺炉内側温度計193と称する。
(設備監視装置の構成)
図2は、設備監視装置200の機能的な構成の一例を示す図である。設備監視装置200のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、および各種のインターフェースを有する情報処理装置、または、専用のハードウェアを用いることにより実現される。
<温度取得部201>
温度取得部201は、上流側温度計181、下流側温度計182、溶銑温度計183、炉芯温度計191、炉芯周辺炉外側温度計192、および炉芯周辺炉内側温度計193で測定された温度を取得する。本実施形態では、温度取得部201は、上流側温度計181、下流側温度計182、溶銑温度計183、炉芯温度計191、炉芯周辺炉外側温度計192、および炉芯周辺炉内側温度計193で測定された温度を入力し、上流側温度計181、下流側温度計182、溶銑温度計183、炉芯温度計191、炉芯周辺炉外側温度計192、および炉芯周辺炉内側温度計193で同じ時刻に測定された温度を取得する。温度取得部201は、このような温度の出力を所定のサンプリング時間ごとに行う。例えば、温度取得部201は、これらの温度を周期的に繰り返し取得することができる。これにより、上流側温度計181、下流側温度計182、溶銑温度計183、炉芯温度計191、炉芯周辺炉外側温度計192、および炉芯周辺炉内側温度計193で測定された各時刻の温度が得られる。
<第1の逆問題解析部202>
本実施形態では、炉底耐火物の抜熱方向(x軸方向)の温度を示す内外挿温度関数T^(x,t)を、炉底耐火物の抜熱方向(x軸方向)の1次元の領域の温度分布の時間変化を予測する数式とする。内外挿温度関数T^(x,t)を用いれば、x軸の座標xおよび時刻tを定めることにより、温度の内挿および外挿を行うことができる。第1の逆問題解析部202では、内外挿温度関数T^(x,t)を、温度計192、193とy軸方向およびz軸方向の位置が同じ位置における炉底耐火物の抜熱方向(x軸方向)の1次元の領域の温度分布の時間変化を予測する数式として用いる。
図3は、第1の逆問題解析部202における非定常伝熱逆問題の座標系の一例を示す図である。図3では、空間x−時刻tの2次元断面上の情報量の定義点を示す。図3は、2次元座標(空間x−時刻tの座標)の2次元断面を表したものである。
図3において、x軸は、炉底外壁面をx=0とする軸であり、炉底耐火物の抜熱方向の位置を示す。t軸は、時間軸である。
図3において、白丸で示すプロットは、それぞれ、情報量の定義点である。この白丸で示す情報量の定義点は、炉芯周辺炉外側温度計192の位置と、炉芯周辺炉外側温度計192で温度が測定された時刻とを示す。黒丸で示すプロットも、それぞれ、情報量の定義点である。この黒丸で示す情報量の定義点は、炉芯周辺炉内側温度計193の位置と、炉芯周辺炉内側温度計193で温度が測定された時刻とを示す。白丸で示す定義点における情報量は、炉芯周辺炉外側温度計192で測定された温度と当該温度の測定時刻とを含む。黒丸で示す定義点における情報量は、炉芯周辺炉内側温度計193で測定された温度と当該温度の測定時刻とを含む。
第1の逆問題解析部202は、図3に示す白丸で示すプロットと黒丸で示すプロットにより示される、x軸−t軸の2次元座標上の点のそれぞれを情報量の定義点として用いる。
図3において、タイミングtNは、温度計192、193で最新の温度が測定されたタイミングである。図3では、温度計192、193で測定された温度が取得されるたびに、新しいものから順に8個の温度測定タイミング(タイミングtO〜tNの8つのタイミング)を、情報量の定義点を定める時刻tとして採用する場合を例に挙げて説明する。すなわち、第1の逆問題解析部202は、新たに温度計192、193で測定された温度が取得されると、8個の温度測定タイミングのうち、最も古い温度測定タイミングを含む2この情報量の定義点を16(8×2)個の情報量の定義点から除外する。そして、第1の逆問題解析部202は、最新の温度測定タイミングを含む2個の情報量の定義点を16個の情報量の定義点に加える。尚、情報量の定義点を定める時刻tの数は、8つに限定されない。
第1の逆問題解析部202は、以上の情報量の定義点における情報量に基づいて、内外挿温度関数T^(x,t)に含まれる重みベクトルα(の要素αj)を導出する。
ここで、内外挿温度関数T^(x,t)の一例について説明する。
まず、1次元非定常熱伝導方程式は、以下の(1)式で表される。
Figure 2019126834
(1)式において、λは、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の熱伝導率[kcal/(m・hr・K)]であり、ρは、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の比重[kg/m3]であり、Cpは、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の比熱[kcal/(kg・K)]である。λ/ρCpは、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の熱拡散係数[m2/s]に対応する。また、0<x<1は、x軸の座標を、[0,1]で正規化していることを示す。
ここで、図1(c)に示したように、炉底耐火物は、耐火キャスタブル111a、パーマ煉瓦111b、ウェア煉瓦A111c、およびウェア煉瓦B111dを有し、物性値(熱伝導率λ、密度ρ、比熱Cp)が異なる。従って、それぞれの耐火物ごとに1次元非定常熱伝導方程式を構成すると、異なる耐火物の接触による熱抵抗を考慮しなければならない。本発明者らは、炉底耐火物が、温度計191〜193が埋設されている耐火物(耐火キャスタブル111a)のみで構成されているものとして、炉底耐火物の伝熱現象を1次元非定常熱伝導方程式でモデル化し、炉底耐火物が耐火キャスタブル111aのみから構成される場合の、炉底耐火物全体の抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)に相当する長さである相当長を適切に設定し、前記1次元非定常熱伝導方程式を解き、その解に基づいて、熱流束や炉底内壁面の位置を導出しても、それらを精度よく導出することができることを見出した。また、異なる耐火物の接触による熱抵抗を精度よく表現する式(モデル)を構築することは困難であるため、異なる耐火物の接触による熱抵抗を考慮すると却ってモデルの誤差が大きくなる。そこで、本実施形態では、炉底耐火物が耐火キャスタブル111aのみから構成されるものとして1次元非定常熱伝導方程式を構築する。
ここで、炉底耐火物が耐火キャスタブル111aのみから構成される場合の、炉底耐火物全体の抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)に相当する長さである相当長を予め調査する。具体的には、サブマージドアーク炉100の炉底内壁面が新品のときと変化がないときに後述する<第1の逆問題解析部202>の項で説明する(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときのx軸の座標を、炉底内壁面のx軸の座標の基準値として導出する。サブマージドアーク炉100の炉底内壁面が新品のときと変化がないときとしては、例えば、サブマージドアーク炉100の最初の操業時が挙げられる。相当長は、炉底外壁面のx軸の座標を「0」とした場合の炉底内壁面のx軸の座標で表されるものとする。
そこで本実施形態では、炉底内壁面のx軸の座標の基準値が「1」、炉底外壁面におけるx軸の座標が「0」になるように、x軸の座標を定める(このことは、その他の説明でも同様であるものとする)。tmaxは、計算の終了条件が成立するときの時刻である。
また、温度についての境界条件(温度の関数)として、以下の(2)式および(3)式を用いる。
Figure 2019126834
1 *は、炉芯周辺炉外側温度計192のx軸の座標である。obs1(t)は、時刻tにおいて炉芯周辺炉外側温度計192で測定される温度である。T1(x1 *,t)は、炉芯周辺炉外側温度計192で測定される温度を示す関数であって、炉芯周辺炉外側温度計192のx軸の座標x1 *および時刻tの関数である。x1 *∈[0,1]は、炉芯周辺炉外側温度計192のx軸の座標x1 *を、[0,1]で正規化していることを示す。すなわち、炉底内壁面のx軸の座標の基準値が「1」、炉底外壁面におけるx軸の座標が「0」になるように、炉芯周辺炉外側温度計192のx軸の座標を定める。
2 *は、炉芯周辺炉内側温度計193のx軸の座標である。obs2(t)は、時刻tにおいて炉芯周辺炉内側温度計193で測定される温度である。T2(x2 *,t)は、炉芯周辺炉内側温度計193で測定される温度を示す関数であって、炉芯周辺炉内側温度計193のx軸の座標x2 *および時刻tの関数である。x2 *∈[0,1]は、炉芯周辺炉内側温度計193のx軸の座標x2 *を、[0,1]で正規化していることを示す。すなわち、炉底耐火物の炉底内壁面におけるx軸の座標が「1」、炉底外壁面におけるx軸の座標が「0」になるように、炉芯周辺炉内側温度計193のx軸の座標を定める。
(2)式および(3)式の境界条件の下、(1)式の1次元非定常熱伝導方程式を解くことになるが、ここでは、以下のようにして数値計算により(1)式の1次元非定常熱伝導方程式を解く場合を例に挙げて説明する。
まず、内外挿温度関数T^(x,t)を以下の(3)式で表す。
Figure 2019126834
(3)式において、内外挿温度関数T^(x,t)は、(1)式で示す1次元非定常熱伝導方程式を満たす温度であり、温度Tの近似解である。
jは、任意の基準位置(x軸の座標)である。tjは、任意の基準時刻である。基準位置xjおよび基準時刻tjで定まる2次元座標上の点は、中心点と呼ばれる。通常は、基準xjおよび基準時刻tjを、前述した情報量の定義点と一致させるので、本実施形態でもこのようにする。ただし、基準位置xjおよび基準時刻tjを、前述した情報量の定義点と一致させなくてもよい。
jは、前述した中心点(基準位置xjと基準時刻tjとにより定まる2次元座標上の点)を識別する変数であり、1からm+lの範囲の整数である。
mは、np1×ntで表され、lは、np2×ntで表される。
p1は、炉芯周辺炉外側温度計192の位置である。炉芯周辺外周側温度計192の位置は、内外挿温度関数T^(x,t)が(2)式を満足するように設定される、np2は、炉芯周辺炉内側温度計193の位置である。炉芯周辺炉内側温度計193の位置は、内外挿温度関数T^(x,t)が(3)式を満足するように設定される。ntは、時刻の数である。この時刻は、内外挿温度関数T^(x,t)が(2)式および(3)式を満足するように設定される。以上のように、mは、炉芯周辺炉外側温度計192の位置と時刻とにより定まる中心点jの数である。また、lは、炉芯周辺炉内側温度計193の位置と時刻とにより定まる中心点jの数である。
本実施形態では、中心点jを情報量の定義点と一致させている。したがって、図3に示す例では、jの最大値m+lは、黒丸および白丸で示すプロットの合計になる。ただし、実際には、例えば、炉芯周辺炉外側温度計192の位置と時刻とにより定まる中心点jの数mは、サンプリング周期300秒のときに30とすることができる。炉芯周辺炉内側温度計193の位置と時刻とにより定まる中心点jの数も同様に、サンプリング周期300秒のときにlは30とすることができる。
φ(x−xj,t−tj)は、以下の(5)式および(6)式で定まる基底関数である。
Figure 2019126834
(6)式において、H(t)は、ヘビサイド関数である。(6)式は、(1)式に示す1次元非定常熱伝導方程式を満たす基本解の形で表現された式である。尚、基本解とは、温度Tの初期条件がδ関数で表される場合の1次元非定常熱伝導方程式の解(温度T)である。(5)式において、Sは、1次元非定常熱伝導方程式の基本解の拡散プロフィールを調整するパラメータであり、予め設定される。Sは0を上回る値である。
以上のように、基底関数φ(x−xj,t−tj)は、中心点j(基準位置xjおよび基準時刻tj)を基準とした場合の、1次元非定常熱伝導方程式を満たす基本解の形で表現された関数である。
ここで、基底関数φ(x−xj,t−tj)の内外挿温度関数T^(x,t)に対する重みを表す重みベクトルをαとし、その要素をαjとする。重みベクトルαは、基底関数φ(x−xj,t−tj)の内外挿温度関数T^(x,t)に対する影響と、当該基底関数φ(x−xj,t−tj)と異なる他の基底関数φ(x−xj,t−tj)の内外挿温度関数T^(x,t)に対する影響とのバランスで定まる。基底関数φ(x−xj,t−tj)は中心点jごとに存在し、重みベクトルαの要素αjも中心点jごとに存在する。
以上のように、内外挿温度関数T^(x,t)は、基底関数φ(x−xj,t−tj)および重みベクトルαの要素αjの積の、中心点jのそれぞれにおける値の総和で表される。
重みベクトルαおよびその要素αjは、以下の(7)式〜(10)式で表される。
Figure 2019126834
(8)式、(10)式において、kは、情報量の定義点を識別する変数であり、1からmまでの整数である(k=1,・・・,m)。sは、情報量の定義点を識別する変数であり、m+1からm+lまでの整数である(s=m+1,・・・,m+l)。jは、1からm+lまでの整数である(j=1,・・・,m+l)。
行列Aは、(m+l)×(m+l)行列である。bおよびαは、(m+l)次元列ベクトルである。前述したように、(m+l)は、中心点jの数である。
(8)式において、A=[]の[]内の「φ(xs−xj,ts−tj)」は、行列Aのk行j列成分を表し、「φ(xs−xj,ts−tj)」は、行列Aのs行j列成分を表す。
b=[]の[]内のobs1kには、(2)式に示すobs1(t)が与えられる。この[]内のobs1kは、行列bのk行成分を表す。また、b=[]の[]内のobs2s-mには、(3)式に示すobs2(t)が与えられる。この[]内のobs2s-mは、行列bのs行成分を表す。
前述したように、kは、情報量の定義点を識別する変数であり、1からmまでの整数である(k=1,・・・,m)。mは、np1×ntで表される。np1は、炉芯周辺炉外側温度計192の位置における中心点jの数である。sは、情報量の定義点を識別する変数であり、m+1からlまでの整数である(s=m+1,・・・,l)。lは、np2×ntで表される。np2は、炉芯周辺炉内側温度計193の位置における中心点jの数である。
(7)式〜(10)式は、(1)式の1次元非定常熱伝導方程式、(2)式および(3)式の温度関数(境界条件)、および(4)式の内外挿温度関数を満足するよう、情報量の定義点の情報を、炉芯周辺炉外側温度計192による測定結果(温度、測温位置、および測温時刻)が与えられる(4)式と、炉芯周辺炉内側温度計193による測定結果(温度、測定位置、および測温時刻)が与えられる(4)式の連立方程式に代入して当該連立方程式を解くことにより、重みベクトルαを導出するための式である。連立方程式に代入する前記情報量の定義点の情報には、情報量の定義点の位置、炉芯周辺炉外側温度計192および炉芯周辺炉内側温度計193の温度、炉芯周辺炉外側温度計192および炉芯周辺炉内側温度計193の測温時刻、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の熱伝導率λ、密度ρ、および比熱Cpが含まれる。炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の熱伝導率λ、密度ρ、および比熱Cpについては、情報量の定義点により異ならせてもよいし、同じにしてもよい。また、連立方程式を解く際には、中心点jの位置も当該連立方程式に代入する。
第1の逆問題解析部202は、以上のようにして(7)式〜(10)式により、重みベクトルα(の要素αj)を導出する。
第1の逆問題解析部202は、温度取得部201から、温度計192、193で測定された温度を取得する度に、以上の処理を行う。これにより、各時刻tにおいて重みベクトルα(の要素αj)が導出される。
<熱伝達係数導出部203>
熱伝達係数導出部203は、第1の逆問題解析部202により導出された時刻tにおける重みベクトルα(の要素αj)と、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の熱伝導率λ、密度ρ、および比熱Cpと、基準時刻tjと、中心点jの数m+lと、炉底外壁面におけるx軸の座標x(=0)を(4)式に代入することにより、時刻tにおける炉底外壁面の温度の温度Tvであって、温度計192、193とy軸方向およびz軸方向の位置が同じ位置の温度Tvを導出する。以下の説明では、この温度を必要に応じて炉底外壁面の温度Tvと称する。
また、熱伝達係数導出部203は、第1の逆問題解析部202により導出された時刻tにおける重みベクトルα(の要素αj)と、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の熱伝導率λ、密度ρ、および比熱Cpと、基準時刻tjと、中心点jの数m+lと、炉底外壁面におけるx軸の座標x(=0)を以下の(11)式または(11)'式に代入することにより、時刻tにおける熱流束ベクトルのx軸方向(抜熱方向)成分の値qvであって、炉底外壁面の位置であって、温度計192、193とy軸方向およびz軸方向の位置が同じ位置での熱流束ベクトルのx軸方向(抜熱方向)成分の値qvを導出する。以下の説明では、この熱流束ベクトルのx軸方向(抜熱方向)成分の値を、必要に応じて炉芯周辺炉底外壁面側熱流束と称する。(11) '式において、xは炉底内壁面におけるx軸の座標、△xは炉底内壁面から炉底外壁面側(炉外側)へのx軸方向における微小距離を表し、たとえば、1mm程度の値を設定すればよい。
Figure 2019126834
熱伝達係数導出部203は、第1の逆問題解析部202により重みベクトルα(の要素αj)が導出されるたびに、温度取得部201から取得された温度計192、193で測定された温度を用いて、以上の処理を行う。これにより、各時刻tにおける炉芯周辺炉底外壁面側熱流束qv(t)と、各時刻tにおける炉底外壁面の温度Tv(t)とが導出される。
そして、熱伝達係数導出部203は、時刻tにおける炉芯周辺炉底外壁面側熱流束qv(t)と、時刻tにおける炉底外壁面の温度Tv(t)と、時刻tにおける空冷温度Ta(t)とを以下の(12)式に代入することにより、時刻tにおける炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)と流通経路171の内部を流れる空気との間の熱伝達係数であって、温度計192、193とy軸方向およびz軸方向の位置が同じ位置での熱伝達係数ha(t)[W/(m2・K)]を導出する。以下の説明では、この熱伝達係数を、必要に応じて炉底熱伝達係数と称する。
Figure 2019126834
ここで、時刻tにおける空冷温度Ta(t)は、以下の(13)式で表される。
Figure 2019126834
(13)式において、Tc(t)は、下流側温度計182で測定された時刻tにおける流通経路171の内部を流れる空気の温度である。Th(t)は、上流側温度計181で測定された時刻tにおける流通経路171の内部を流れる空気の温度である。このように本実施形態では、空冷温度Ta(t)が、炉本体111よりも上流側の所定の位置において流通経路171の内部を流れる空気の温度と、炉本体111よりも下流側の所定の位置において流通経路171の内部を流れる空気の温度との算術平均値で表される場合を例に挙げる。
熱伝達係数導出部203は、炉芯周辺炉底外壁面側熱流束qvおよび炉底外壁面の温度Tvを導出する度に、温度取得部201により取得された温度計181、182における測定温度を用いて以上の処理を行う。これにより、各時刻tにおける炉底熱伝達係数haが導出される。
<第2の逆問題解析部204>
(1)式の1次元非定常熱伝導方程式を解くためには、2つの境界条件が必要である。炉芯101に配置される温度計は炉芯温度計191だけである。従って、炉底内壁面の位置であって、炉芯温度計191とy軸方向およびz軸方向の位置が同じ位置における熱流束ベクトルのx軸方向(抜熱方向)成分の値を(1)式により解くために、(2)式および(3)式のような温度関数(温度についての境界条件)だけでは、境界条件が足りない。
前述したように、本発明者らは、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)と流通経路171の内部を流れる空気との間の熱伝達係数は、y軸方向およびz軸方向の位置が温度計192、193と同じ位置においても、炉芯温度計191と同じ位置においてもそれほど変わらないという知見を得た。このことから、本発明者らは、各時刻tにおける炉底熱伝達係数haを用いて、炉底外壁面の位置であって、y軸方向およびz軸方向の位置が炉芯温度計191と同じ位置における境界条件を定めればよいと考えた。以下に、このことに基づく第2の逆問題解析部204における処理の一例を説明する。尚、以下の第2の逆問題解析部204の説明において、<第1の逆問題解析部202>の項で説明したのと同一の部分については、詳細な説明を省略する。
第2の逆問題解析部204では、内外挿温度関数T^(x,t)を、温度計191とy軸方向およびz軸方向の位置が同じ位置における炉底耐火物の抜熱方向(x軸方向)の1次元の領域の温度分布の時間変化を予測する数式として用いる。
第2の逆問題解析部204は、(1)式の1次元非定常熱伝導方程式を解くための境界条件として(2)式および(3)式に代えて、以下の(14)式および(15)式を用いる。
Figure 2019126834
(14)式は、炉底外壁面における熱流束のつり合いを示す式である。すなわち、(14)式は、以下の第1の熱流束と第2の熱流束とが等しいことを示す式である。第1の熱流束は、炉底外壁面における炉底耐火物の抜熱方向(x軸方向)の温度勾配と、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の熱伝導率λとに基づく熱流束である。第2の熱流束は、炉底外壁面における温度T(1,t)と空冷温度Taとの差と、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)と流通経路171の内部を流れる空気との間の熱伝達係数haとに基づく熱流束である。
(15)式において、x3 *は、炉芯温度計191のx軸の座標である。obs3(t)は、時刻tにおいて炉芯温度計191で測定される温度である。T3(x3 *,t)は、炉芯温度計191で測定される温度を示す関数であって、炉芯温度計191のx軸の座標x3 *および時刻tの関数である。x3 *∈[0,1]は、炉芯温度計191のx軸の座標x3 *を、[0,1]で正規化していることを示す。すなわち、炉底耐火物の炉底内壁面におけるx軸の座標が「1」、炉底外壁面におけるx軸の座標が「0」になるように、炉芯温度計191のx軸の座標を定める。
第2の逆問題解析部204では、(14)式を境界条件として用いる。このため、第2の逆問題解析部204は、(7)式における行列Aとして以下の(16)式を、(m+l)次元列ベクトルbとして以下の(17)式をそれぞれ用いる。
Figure 2019126834
(16)式において、A=[]の[]内の「λ∂φ/∂x(xk−xj,tk−tj)+haφ(xk−xj,tk−tj)は、行列Aのk行j列成分を表し、「φ(xs−xj,ts−tj)」は、行列Aのs行j列成分を表す。
b=[]の[]内のgkには、以下の(18)式に示すg(t)が与えられる。この[]内のgkは、行列bのk行成分を表す。また、b=[]の[]内のobs3s-mには、(15)式に示すobs3(t)が与えられる。この[]内のobs3s-mは、行列bのs行成分を表す。
Figure 2019126834
ここで、mは、np3×ntで表され、lは、np4×ntで表される。
p3は、炉底外壁面における中心点jの数である。炉底外壁面(炉底外壁面の位置であって、y軸方向およびz軸方向の位置が炉芯温度計191と同じ位置)における中心点jの数は、内外挿温度関数T^(x,t)が(14)式を満足するように設定される。np4は、炉芯温度計191の位置である。炉芯温度計191の位置は、内外挿温度関数T^(x,t)が(15)式を満足するように設定される。ntは、時刻の数である。この時刻は、内外挿温度関数T^(x,t)が(14)式および(15)式を満たすように設定される。以上のようにmは、炉底外壁面における位置と時刻とにより定まる中心点jの数である。また、lは、炉芯温度計191の位置と時刻とにより定まる中心点jの数である。
図4は、第2の逆問題解析部204における非定常伝熱逆問題の座標系の一例を示す図である。図4では、空間x−時刻tの2次元断面上の情報量の定義点を示す。図4は、2次元座標(空間x−時刻tの座標)の2次元断面を表したものである。
図4において、x軸は、炉底内壁面をx=0とする軸であり、炉底耐火物の抜熱方向の位置を示す。t軸は、時間軸である。
図4において、白丸で示すプロットは、それぞれ、情報量の定義点である。この白丸で示す情報量の定義点は、炉底外壁面の位置であって、炉芯温度計191とy軸方向およびz軸方向の位置が同じ位置と、当該位置における熱流束を推定する時刻とを示す。本実施形態では、炉芯101に配置される温度計は炉芯温度計191だけである。そこで、この白丸で示す定義点の情報量を、炉底熱伝達係数haとする。
黒丸で示すプロットも、それぞれ、情報量の定義点である。この黒丸で示す情報量の定義点は、炉芯温度計191の位置と、炉芯温度計191で温度が測定された時刻とを示す。
白丸で示す定義点における情報量には、炉底熱伝達係数ha、炉底熱伝達係数haの推定時刻、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の熱伝導率λ、密度ρ、および比熱Cpが含まれる。黒丸で示す定義点における情報量には、炉芯温度計191の温度、炉芯温度計191の測温時刻、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の熱伝導率λ、密度ρ、および比熱Cpが含まれる。炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の熱伝導率λ、密度ρ、および比熱Cpについては、情報量の定義点により異ならせてもよいし、同じにしてもよい。
図4において、タイミングtNは、炉芯温度計191で最新の温度が測定されたタイミングである。図4では、炉芯温度計191で測定された温度が取得されるたびに、新しいものから順に8個の温度測定タイミング(タイミングtO〜tNの8つのタイミング)を、情報量の定義点を定める時刻tとして採用する場合を例に挙げて説明する。すなわち、第2の逆問題解析部204は、新たに炉芯温度計191で測定された温度が取得されると、8個の温度測定タイミングのうち、最も古い温度測定タイミングを含む2この情報量の定義点を16(8×2)個の情報量の定義点から除外する。そして、第2の逆問題解析部204は、最新の温度測定タイミングを含む2個の情報量の定義点を16個の情報量の定義点に加える。尚、情報量の定義点を定める時刻tの数は、8つに限定されない。
第2の逆問題解析部204は、以上の情報量の定義点における情報量に基づいて、内外挿温度関数T^(x,t)に含まれる重みベクトル(の要素αj)を、(7)式、(9)式、(16)式、および(17)式により導出する。
(7)式、(9)式、(16)式、および(17)式は、(1)式の1次元非定常熱伝導方程式、(14)式の境界条件、(15)式の温度関数(境界条件)、および(4)式の内外挿温度関数を満足するよう、情報量の定義点の情報を、炉芯温度計191による測定結果(温度、測温位置、および測温時刻)が与えられる(4)式と、(14)式の連立方程式に代入して当該連立方程式を解くことにより、重みベクトルαを導出するための式である。前述したように、連立方程式に代入する前記情報量の定義点の情報には、情報量の定義点の位置、炉底熱伝達係数ha、炉底熱伝達係数haの推定時刻、炉芯温度計191の温度、炉芯温度計191の測温時刻、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の熱伝導率λ、密度ρ、および比熱Cpが含まれる。また、連立方程式を解く際には、中心点jの位置も当該連立方程式に代入する。
第2の逆問題解析部204は、温度取得部201から、炉芯温度計191で測定された温度を取得する度に、以上の処理を行う。これにより、各時刻tにおいて重みベクトルα(の要素αj)が導出される。
<熱流束・壁面位置導出部205>
サブマージドアーク炉100を使用すると、炉底耐火物の溶損等により、炉底内壁面のx軸の座標が変化する。そこで、本実施形態では、内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標を炉底内壁面のx軸の座標とする。このことから、熱流束・壁面位置導出部205は、第1の逆問題解析部202により導出された時刻tにおける重みベクトルα(の要素αj)と、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の熱伝導率λ、密度ρ、および比熱Cpと、基準時刻tjと、中心点jの数m+lと、温度取得部201により取得された溶銑温度計183における時刻tでの測定温度(溶銑142の温度)を(4)式に代入し、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標を、炉底内壁面のx軸の座標として導出する。尚、本実施形態のように、溶銑142の温度を溶銑温度計183で測定される温度とすれば、溶銑142の温度の精度を高めることができるので好ましいが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、溶銑142の温度として想定される予め設定された温度を溶銑142の温度として用いてもよい。
また、熱流束・壁面位置導出部205は、第2の逆問題解析部204により導出された時刻tにおける重みベクトルα(の要素αj)と、炉底耐火物(耐火キャスタブル111a)の熱伝導率λ、密度ρ、および比熱Cpと、基準時刻tjと、中心点jの数m+lと、内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標を(11)式に代入することにより、炉底内壁面の位置であって、y軸方向およびz軸方向の位置が温度計191と同じ位置での熱流束ベクトルのx軸方向(抜熱方向)成分の値qvを導出する。このようにして、各時刻tにおいて、炉底内壁面の位置であって、y軸方向およびz軸方向の位置が温度計191と同じ位置での熱流束ベクトルのx軸方向(抜熱方向)成分の値qvが得られる。以下の説明では、この熱流束ベクトルのx軸方向(抜熱方向)成分の値qvを必要に応じて炉芯炉底内壁面側熱流束qvと称する。
以上のように熱流束・壁面位置導出部205は、各時刻tにおいて、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標を導出する。前述したように、本実施形態では、炉底耐火物が耐火キャスタブル111aのみから構成されるものとして1次元非定常熱伝導方程式を構築する。従って、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標は、炉底耐火物が耐火キャスタブル111aのみから構成されるものと仮定した場合の、炉底内壁面のx軸の座標になる。
そこで、熱流束・壁面位置導出部205は、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標の時系列的な変化を導出することにより、炉底内壁面のx軸の座標の相対的な変化を得ることができる。また、熱流束・壁面位置導出部205は、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標と炉底内壁面のx軸の座標の基準値との比較を行うことによっても、炉底内壁面のx軸の座標の相対的な変化を得ることができる。尚、炉底内壁面のx軸の座標の基準値は、サブマージドアーク炉100の炉底内壁面が新品のときと変化がない場合であって、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなる場合の炉底耐火物のx軸の座標である。
ただし、以上のようにすると、炉底内壁面の位置そのものの情報が得られない。
そこで、本実施形態では、熱流束・壁面位置導出部205は、以下のようにして、炉底耐火物を構成する耐火キャスタブル111a、パーマ煉瓦111b、ウェア煉瓦A111c、およびウェア煉瓦B111dの境界の位置(x軸の座標)と、抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)と、炉底内壁面の位置(x軸の座標)とを導出する。尚、これらのx軸の座標は、炉芯101の位置でのx軸の座標であるものとし、抜熱方向(x軸方向)の長さは、炉芯101の位置での抜熱方向(x軸方向)の長さであるものとする。また、(1)式に示すようにx軸の座標は、[0,1]で正規化されるが、正規化されたx軸の座標に前述した相当長を乗算することにより、実際の座標に変換されているものとする。
まず、ウェア煉瓦B111dの炉底外壁面側の端(ウェア煉瓦B111dとウェア煉瓦A111cとの境界)の位置のx軸の座標x4_1は、以下の(19)式で表される。ウェア煉瓦A111cの炉底外壁面側の端(ウェア煉瓦A111cとパーマ煉瓦111bとの境界)の位置のx軸の座標x3_1は、以下の(20)式で表される。パーマ煉瓦111bの炉底外壁面側の端(パーマ煉瓦111bと耐火キャスタブル111aとの境界)の位置のx軸の座標x2_1は、以下の(21)式で表される。
Figure 2019126834
ここで、x4_nは、炉底内壁面のx軸の座標の基準値(サブマージドアーク炉100の炉底内壁面が新品のときと変化がないときに導出された、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標)である。λ1は、耐火キャスタブル111aの熱伝導率であり、λ2は、パーマ煉瓦111bの熱伝導率であり、λ3は、ウェア煉瓦A111cの熱伝導率であり、λ4は、ウェア煉瓦B111dの熱伝導率である。L41は、新品のウェア煉瓦B111dの抜熱方向(x軸方向)の長さであり、L31は、新品のウェア煉瓦A111cの抜熱方向(x軸方向)の長さであり、L21は、新品のパーマ煉瓦111bの抜熱方向(x軸方向)の長さである。
サブマージドアーク炉100の操業の合間の炉内への原料等の装入が行われていない状態で炉底の炉内側の表面のx軸の座標が測定される。炉底の炉内側の表面のx軸の座標の測定の方法は特に限定されないが、例えば、レーザ距離計等を用いることにより実現される。この他、先端からの距離を示す目盛が付されている測定棒を炉内に挿入し、測定棒の先端が炉底の炉内側の表面に到達したときの目盛を読み取ることによっても、炉底の炉内側の表面のx軸の座標を測定することができる。このようにして現在の時刻tまでに測定されている炉底内壁面のx軸の座標のうちの最低値をxminとする。そうすると、時刻tでのウェア煉瓦B111dの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)l4、時刻tでのウェア煉瓦A111cの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)l3、時刻tでのパーマ煉瓦111bの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)l2は、以下の(22)式〜(24)式で表される。尚、ここでは、耐火キャスタブル111aの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)は新品の状態から変化しないものとする。
Figure 2019126834
(22)式は、炉底内壁面のx軸の座標の最低値xminが、ウェア煉瓦B111dの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x4_1以上である場合の各長さl4、l3、l2を表す。(23)式は、炉底内壁面のx軸の座標の最低値xminが、ウェア煉瓦A111cの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x3_1以上、ウェア煉瓦B111dの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x4_1未満である場合の各長さl4、l3、l2を表す。(24)式は、炉底内壁面のx軸の座標の最低値xminが、パーマ煉瓦111bの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x2_1以上、ウェア煉瓦A111cの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x3_1未満である場合の各長さl4、l3、l2を表す。
時刻tでのウェア煉瓦B111dの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)の残存量Δl4、時刻tでのウェア煉瓦A111cの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)の残存量Δl3、時刻tでのパーマ煉瓦111bの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)の残存量Δl2は、(22)式〜(24)式の何れかで導出される長さl4、l3、l2から新品のときの長さL41、L31、L21を減算することにより導出され、以下の(25)式で表される。
Figure 2019126834
また、各時刻tにおいて導出された、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標x4_2と、炉底内壁面のx軸の座標の最低値xminとの差を、付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さdと定義すると、付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さ(付着物の厚み)dは、以下の(26)式〜(31)式で表される。
Figure 2019126834
(26)式は、炉底内壁面のx軸の座標の最低値xminが、ウェア煉瓦B111dの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x4_1以上である場合の付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さdである。
(27)式は、炉底内壁面のx軸の座標の最低値xminが、ウェア煉瓦A111cの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x3_1以上、ウェア煉瓦B111dの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x4_1未満であり、且つ、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標x4_2がウェア煉瓦B111dの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x4_1を上回る場合の付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さdである。
(28)式は、炉底内壁面のx軸の座標の最低値xminが、ウェア煉瓦A111cの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x3_1以上、ウェア煉瓦B111dの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x4_1未満であり、且つ、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標x4_2がウェア煉瓦B111dの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x4_1以下である場合の付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さdである。
(29)式は、炉底内壁面のx軸の座標の最低値xminが、パーマ煉瓦111bの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x2_1以上、ウェア煉瓦A111cの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x3_1未満であり、且つ、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標x4_2がウェア煉瓦B111dの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x4_1を上回る場合の付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さdである。
(30)式は、炉底内壁面のx軸の座標の最低値xminが、パーマ煉瓦111bの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x2_1以上、ウェア煉瓦A111cの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x3_1未満であり、且つ、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標x4_2がウェア煉瓦A111cの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x3_1超、ウェア煉瓦B111dの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x4_1以下である場合の付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さdである。
(31)式は、炉底内壁面のx軸の座標の最低値xminが、パーマ煉瓦111bの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x2_1以上、ウェア煉瓦A111cの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x3_1未満であり、且つ、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標x4_2がウェア煉瓦A111cの炉底外壁面側の端の位置のx軸の座標x3_1以下である場合の付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さdである。
以上のように熱流束・壁面位置導出部205は、(22)式〜(24)式により、時刻tでのウェア煉瓦B111d、ウェア煉瓦A111c、パーマ煉瓦111bの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)l4、l3、l2を導出する。また、熱流束・壁面位置導出部205は、(25)式により、時刻tでのウェア煉瓦B111d、ウェア煉瓦A111c、パーマ煉瓦111bの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)残存量Δl4、Δl3、Δl2を導出する。また、熱流束・壁面位置導出部205は、(26)式〜(31)式により、付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さ(付着物の厚み)dを導出する。
ここで、付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さ(付着物の厚み)dは負の値にならない(d≧0)。従って、熱流束・壁面位置導出部205は、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標x4_2が、炉底内壁面のx軸の座標の最低値xminを上回る場合に、付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さ(付着物の厚み)dを導出する。
熱流束・壁面位置導出部205は、時刻tでのウェア煉瓦B111d、ウェア煉瓦A111c、パーマ煉瓦111bの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)l4、l3、l2と、耐火キャスタブル111aの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)と、時刻tでの付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さ(付着物の厚み)dとを、炉底外壁面のx軸の座標に加算した値を、時刻tでの炉底内壁面のx軸の座標として導出する。
<出力部206>
出力部206は、熱流束・壁面位置導出部205により導出された各時刻tにおける炉芯炉底内壁面側熱流束qvおよび炉底内壁面のx軸の座標を出力する。出力の形態としては、例えば、コンピュータディスプレイへの表示、設備監視装置200の内部または外部の記憶媒体への記憶、および外部装置への送信の少なくとも何れか1つを採用することができる。また、出力部206は、これらの情報に代えてまたは加えて、ウェア煉瓦B111d、ウェア煉瓦A111c、パーマ煉瓦111bの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)l4、l3、l2と、ウェア煉瓦B111d、ウェア煉瓦A111c、パーマ煉瓦111bの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)残存量Δl4、Δl3、Δl2と、付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さ(付着物の厚み)dとの少なくとも何れか1つを出力してもよい。
(計算例)
図5は、設備監視装置200による計算の結果の一例を示す図である。図5(a)は、炉底内壁面位置と時間との関係を示し、図5(b)は、熱流束と時間との関係を示し、図5(c)は、熱伝達係数と時間との関係を示し、図5(d)は、熱電対で計測された温度(熱電対温度)と時間との関係を示す。
図5(a)において、炉底内壁面位置とは、炉底内壁面のx軸の座標を示す。ここでは、炉底外壁面の位置のx軸の値を「0(ゼロ)」とする。炉底内壁面位置(計算)は、熱流束・壁面位置導出部205により導出される炉底内壁面のx軸の座標を示す。炉底内壁面位置(実測)は、サブマージドアーク炉100の操業の合間に測定される炉底内壁面のx軸の座標である。炉底内壁面位置(実測の最低値)は、炉底内壁面のx軸の座標の最低値xmin(炉底内壁面位置(実測)の最低値)である(炉底内壁面位置(実測)の最低値は、図5(a)に示す期間よりも前の期間に得られている)。
図5(b)において、熱流束は、熱流束・壁面位置導出部205により導出される炉芯炉底内壁面側熱流束qvである。
図5(c)において、熱伝達係数は、熱伝達係数導出部203により導出される炉底熱伝達係数ha(t)である。
図5(d)において、炉芯温度は、炉芯温度計191で測定される温度であり、炉芯周辺温度(内壁面側)は、炉芯周辺炉内側温度計193で測定される温度であり、炉芯周辺温度(外壁面側)は、炉芯周辺炉外側温度計192で測定される温度であり、空冷温度は、空冷温度Ta(t)である。
図5(a)において、すべての時間帯で、炉底内壁面位置(計算)が炉底内壁面位置(実測の最低値)よりも大きいので炉底耐火物に付着物が付着していることを示している。炉底内壁面位置(計算)が炉底内壁面位置(実測の最低値)よりも小さい時間帯が出現する場合は、炉底耐火物が溶損している時間帯であることを示す。また、図5(b)および図5(c)に示すように、炉底内壁面の熱流束および炉底熱伝達係数は、時々刻々と変化することが分かる。
(フローチャート)
次に、図6のフローチャートを参照しながら、設備監視装置200を用いた設備監視方法の一例を説明する。
ステップS601において、設備監視装置200は、時刻tを初期値tiniに設定する。ステップS602〜S609は、時刻tについての処理として実行される。
次に、ステップS602において、温度取得部201は、上流側温度計181、下流側温度計182、溶銑温度計183、炉芯温度計191、炉芯周辺炉外側温度計192、および炉芯周辺炉内側温度計193で測定された温度を取得する。
次に、ステップS603において、第1の逆問題解析部202は、重みベクトルα(の要素αj)を導出する((7)式〜(10)式を参照)。
次に、ステップS604において、熱伝達係数導出部203は、炉底外壁面の温度Tv(t)と、炉芯周辺炉底外壁面側熱流束qv(t)とを導出する((4)式および(11)式を参照)。
次に、ステップS605において、熱伝達係数導出部203は、炉底熱伝達係数ha(t)を導出する((12)式を参照)。
次に、ステップS606において、第2の逆問題解析部204は、重みベクトルα(の要素αj)を導出する((7)式、(9)式、(16)式、および(17)式を参照)。
次に、ステップS607において、熱流束・壁面位置導出部205は、内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標と、炉芯炉底内壁面側熱流束qvとを導出する((4)式、(11)式、(11)'式を参照)。
次に、ステップS608において、熱流束・壁面位置導出部205は、実際の炉底内壁面のx軸の座標を導出する((22)式〜(31)式を参照)。
次に、ステップS609において、出力部206は、炉芯炉底内壁面側熱流束qvと炉底内壁面のx軸の座標とを出力する。
次に、ステップS610において、設備監視装置200は、サブマージドアーク炉100の監視を終了するか否かを判定する。この判定は、例えば、時刻tmaxが経過したか否かによって行うことができる。また、この判定は、設備監視装置200に対するオペレータからの指示によっても行うことができる。また、この判定は、サブマージドアーク炉100の操業を管理する上位のコンピュータからの指示によっても行うことができる。
この判定の結果、サブマージドアーク炉100の監視を終了する場合、図6のフローチャートによる処理を終了する。一方、サブマージドアーク炉100の監視を終了しない場合、処理は、ステップS611に進む。ステップS611において、設備監視装置200は、時刻tにΔtを加算して時刻tを更新する。そして、更新後の時刻tについてステップS602〜S609の処理が実行される。
尚、ステップS609の処理を、ステップS610において、サブマージドアーク炉100の監視を終了すると判定された後に行ってもよい。
(まとめ)
以上のように本実施形態では、設備監視装置200は、炉芯周辺炉外側温度計192および炉芯周辺炉内側温度計193で測定された温度に基づいて1次元非定常伝熱逆問題を解くことにより、炉芯周辺炉底外壁面側熱流束qv(t)と炉底外壁面の温度Tv(t)とを導出し、これらと空冷温度Ta(t)とを用いて炉底熱伝達係数ha(t)を導出する。そして、設備監視装置200は、炉芯温度計191で測定された温度と、炉底熱伝達係数ha(t)とに基づいて1次元非定常伝熱逆問題を解くことにより、1次元非定常伝熱逆問題を解くことにより、炉芯炉底内壁面側熱流束qvと、内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標とを導出する。従って、炉芯101に温度計が1つしかなくても、1次元非定常伝熱逆問題を精度よく解くことができ、炉底内壁面の炉芯101の位置における熱流束や当該位置の座標をリアルタイムで導出することができる。よって、溶融金属が内部に存在する設備の内周面を構成する耐火物の状態をリアルタイムで正確に監視することができる。
また、本実施形態では、炉底耐火物が耐火キャスタブル111aのみから構成されるものとして1次元非定常熱伝導方程式を構築する。従って、異なる耐火物の接触による熱抵抗を考慮せずに1次元非定常熱伝導方程式を解くことができる。よって、モデル誤差を低減することができる。
また、本実施形態では、設備監視装置200は、耐火キャスタブル111a、パーマ煉瓦111b、ウェア煉瓦A111c、およびウェア煉瓦B111dの熱伝導率λ1〜λ4と、炉底内壁面のx軸の座標の最低値xminと、(4)式の内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標x4_n、x4_2と、用いて、ウェア煉瓦B111d、ウェア煉瓦A111c、パーマ煉瓦111bの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)l4、l3、l2と、ウェア煉瓦B111d、ウェア煉瓦A111c、パーマ煉瓦111bの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)残存量Δl4、Δl3、Δl2と、付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さ(付着物の厚み)dとを導出する。従って、炉底耐火物のより詳細な状態を監視することができる。
本実施形態では、サブマージドアーク炉を例に挙げて説明した。しかしながら、溶融金属が内部に存在する設備であって、当該設備の内周面を構成する耐火物を有し、当該耐火物の内側が当該溶融金属と接する状態または他の物質が間に存在する状態で配置され、当該耐火物の外側が冷却媒体と接する状態または他の物質が間に存在する状態で配置される構成を有する設備であれば、本実施形態の手法は、サブマージドアーク炉以外の設備にも適用することができる。設備は、溶融金属を製造する設備であっても、溶融金属を処理する設備であっても溶融金属を収容する設備であってもよい。また、冷却媒体は、本実施形態のように気体(例えば空気)であっても、液体(例えば水)であってもよい。
尚、以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
(請求項と実施形態との関係)
以下に、請求項の記載と実施形態の記載との関係の一例を説明する。尚、請求項の記載が実施形態の記載に限定されないことは、前述した通りである。
<請求項1>
第1の温度測定手段は、例えば、炉芯周辺炉外側温度計192を用いることにより実現される。
第2の温度測定手段は、例えば、炉芯周辺炉内側温度計193を用いることにより実現される。
第3の温度測定手段は、例えば、炉芯温度計191を用いることにより実現される。
第4の温度測定手段は、例えば、上流側温度計181および下流側温度計182を用いることにより実現される。
温度取得手段は、例えば、温度取得部201(ステップS602の処理)を用いることにより実現される。
第1の導出手段は、例えば、第1の逆問題解析部202および熱伝達係数導出部203(ステップS603、S604の処理)を用いることにより実現される。
前記設備の外側の表面における温度は、例えば、炉底外壁面の温度Tv(t)を用いることにより実現される。
前記設備の外側の表面における熱流束ベクトルの、前記耐火物の抜熱方向の成分の値は、例えば、炉芯周辺炉底外壁面側熱流束qv(t)を用いることにより実現される(炉芯周辺炉底外壁面側熱流束は、熱流束ベクトルのx軸方向(抜熱方向)成分の値である)。
第2の導出手段は、例えば、熱伝達係数導出部203(ステップS605の処理)を用いることにより実現される。
前記耐火物を構成する材料と前記冷却媒体との間の熱伝達係数は、例えば、炉底熱伝達係数ha(t)を用いることにより実現される。
第3の導出手段は、例えば、第2の逆問題解析部204および熱流束・壁面位置導出部205(ステップS606、S607の処理)を用いることにより実現される。
前記設備の内側の表面における熱流束ベクトルの、前記耐火物の抜熱方向の成分の値は、例えば、炉芯炉底内壁面側熱流束qvを用いることにより実現される。
温度一致位置は、例えば、内外挿温度関数T^(x,t)が溶銑142の温度と等しくなるときの炉底耐火物のx軸の座標を用いることにより実現される。
前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置は、例えば、y−z平面上の位置に対応する。
<請求項2>
第5の温度測定手段は、例えば、溶銑温度計183を用いることにより実現される。
<請求項3>
複数種類の耐火物は、例えば、耐火キャスタブル111a、パーマ煉瓦111b、ウェア煉瓦A111c、およびウェア煉瓦B111dを用いることにより実現される。
同一の種類の耐火物は、例えば、耐火キャスタブル111aを用いることにより実現される。
前記1次元非定常伝熱逆問題解析では、前記複数種類の耐火物の物性値のうち、前記第1の温度測定手段、前記第2の温度測定手段、および前記第3の温度測定手段が配置された耐火物の物性値のみが用いられることは、例えば、(1)式におけるλ、ρ、Cpとして、耐火キャスタブル111aのみの熱伝導率、比重、比熱が用いられることにより実現される。
<請求項5>
第4の導出手段は、例えば、熱流束・壁面位置導出部205(ステップS608の処理)を用いることにより実現される。
前記設備の内側の表面の、前記耐火物の抜熱方向における現在の位置は、例えば、時刻tでの炉底内壁面のx軸の座標(ウェア煉瓦B111d、ウェア煉瓦A111c、パーマ煉瓦111bの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)l4、l3、l2と、耐火キャスタブル111aの抜熱方向(x軸方向)の長さ(厚み)と、時刻tでの付着物の抜熱方向(x軸方向)の長さ(付着物の厚み)dとを、炉底外壁面のx軸の座標に加算した値)を用いることにより実現される。
複数種類の耐火物は、例えば、耐火キャスタブル111a、パーマ煉瓦111b、ウェア煉瓦A111c、およびウェア煉瓦B111dを用いることにより実現される。
同一の種類の耐火物は、例えば、耐火キャスタブル111aを用いることにより実現される。
<請求項8>
第1の情報量の定義点は、例えば、図3に示す白丸および黒丸のプロットに対応する。
<請求項10>
第2の情報量の定義点は、例えば、図4に示す白丸および黒丸のプロットに対応する。
100:サブマージドアーク炉、101:炉芯、111:炉本体、111a:耐火キャスタブル、111b:パーマ煉瓦、111c:ウェア煉瓦A、111d:ウェア煉瓦B、112:炉蓋、121〜122:原料装入シュート、131〜132:排気部、141:スラグ、142:溶銑、151〜153:電極、161:出滓口、162:出銑口、171:流通経路、181〜183:温度計、191〜193:温度計(熱電対)

Claims (14)

  1. 溶融金属が内部に存在する設備であって、当該設備の内周面を構成する耐火物を有し、当該耐火物の内側が当該溶融金属と接する状態または他の物質が間に存在する状態で配置され、当該耐火物の外側が冷却媒体と接する状態または他の物質が間に存在する状態で配置される構成を有する設備を監視する設備監視装置であって、
    それぞれ前記耐火物の内部の異なる位置に配置された第1の温度測定手段、第2の温度測定手段、および第3の温度測定手段により測定された温度と、前記冷却媒体の温度を測定する第4の温度測定手段により測定された温度と、を取得する温度取得手段と、
    前記第1の温度測定手段により測定された温度と、前記第2の温度測定手段により測定された温度とを用いて、前記設備の外側の表面における温度と、前記設備の外側の表面における熱流束ベクトルの、前記耐火物の抜熱方向の成分の値とを、1次元非定常伝熱逆問題解析を行った結果に基づいて導出する第1の導出手段と、
    前記設備の外側の表面における温度と、前記設備の外側の表面における熱流束ベクトルの、前記耐火物の抜熱方向の成分の値と、前記冷却媒体の温度を測定する第4の温度測定手段により測定された温度とを用いて、前記耐火物を構成する材料と前記冷却媒体との間の熱伝達係数を導出する第2の導出手段と、
    前記第3の温度測定手段により測定された温度と、前記第2の導出手段により導出された熱伝達係数とを用いて、前記溶融金属の温度と温度が等しくなる前記耐火物の抜熱方向における位置である温度一致位置と、前記設備の内側の表面における熱流束ベクトルの、前記耐火物の抜熱方向の成分の値とを、1次元非定常伝熱逆問題解析を行った結果に基づいて導出する第3の導出手段と、を有し、
    前記第1の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置と前記第2の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置は略同じであり、前記第3の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置と、前記第1の温度測定手段および前記第2の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置は異なることを特徴とする設備監視装置。
  2. 前記温度取得手段は、前記溶融金属の温度を測定する第5の温度測定手段により測定された温度を更に取得し、
    前記第3の導出手段は、前記第5の温度測定手段により測定された温度を前記溶融金属の温度として前記温度一致位置を導出することを特徴とする請求項1に記載の設備監視装置。
  3. 前記耐火物は、前記耐火物の抜熱方向に並べられた複数種類の耐火物であって、熱伝導率が異なる複数種類の耐火物を有し、
    前記第1の温度測定手段、前記第2の温度測定手段、および前記第3の温度測定手段は、前記複数種類の耐火物のうち、同一の種類の耐火物の内部に配置され、
    前記1次元非定常伝熱逆問題解析では、前記複数種類の耐火物の物性値のうち、前記第1の温度測定手段、前記第2の温度測定手段、および前記第3の温度測定手段が配置された耐火物の物性値のみが用いられることを特徴とする請求項1または2に記載の設備監視装置。
  4. 前記第3の温度測定手段が測定する温度の位置であって、前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置と同じ位置の温度を測定する温度測定手段が前記第3の温度測定手段以外にないことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の設備監視装置。
  5. 前記設備の内側の表面の、前記耐火物の抜熱方向における現在の位置を導出する第4の導出手段を更に有し、
    前記耐火物は、前記耐火物の抜熱方向に並べられた複数種類の耐火物であって、熱伝導率が異なる複数種類の耐火物を有し、
    前記第1の温度測定手段、前記第2の温度測定手段、および前記第3の温度測定手段は、前記複数種類の耐火物のうち、同一の種類の耐火物の内部に配置され、
    前記1次元非定常伝熱逆問題解析では、前記複数種類の耐火物の物性値のうち、前記第1の温度測定手段、前記第2の温度測定手段、および前記第3の温度測定手段が配置された耐火物の物性値のみが用いられ、
    前記第4の導出手段は、前記複数種類の耐火物の熱伝導率と、前記第3の導出手段により導出された前記温度一致位置と、前記設備の内側の表面の、前記耐火物の抜熱方向における位置の測定値のうち最も炉外側に近い位置を示す測定値とを用いて、前記設備の内側の表面の、前記耐火物の抜熱方向における現在の位置を導出することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の設備監視装置。
  6. 前記1次元非定常伝熱逆問題解析は、1次元非定常熱伝導方程式を満たす内外挿温度関数を用いた非定常伝熱逆問題解析であり、
    前記内外挿温度関数は、前記耐火物の抜熱方向であるx軸方向の位置xおよび時刻tにおける、前記耐火物の内部の温度を示す関数T^(x,t)であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の設備監視装置。
  7. 前記内外挿温度関数T^(x,t)は、中心点jごとに定まる基底関数φjと、中心点jごとに定まる重みベクトルαjとの積の、前記中心点jのそれぞれにおける値の総和で表され、
    前記中心点jは、前記耐火物のx軸方向の基準位置xjと、基準時刻tjとから定まる点であって、前記耐火物のx軸方向の位置と時刻とにより定まる2次元座標上の点であり、
    前記基底関数φjは、前記中心点jを基準とした場合の、前記1次元非定常熱伝導方程式を満たす基本解の形で表現された関数であることを特徴とする請求項6に記載の設備監視装置。
  8. 前記第1の導出手段は、前記1次元非定常熱伝導方程式と、第1の温度関数T1(x1 *,t)と、第2の温度関数T1(x2 *,t)と、前記内外挿温度関数T^(x,t)とを満足するように、前記第1の温度測定手段による測定結果が与えられる前記内外挿温度関数T^(x,t)と、前記第2の温度測定手段による測定結果が与えられる前記内外挿温度関数T^(x,t)との連立方程式に第1の情報量の定義点の情報を代入して当該連立方程式を解くことにより、前記重みベクトルαjを導出し、
    前記第1の情報量の定義点は、前記第1の温度測定手段により測定される温度の位置と時刻により定まる点であって、前記耐火物のx軸方向の位置と時刻とにより定まる2次元座標上の点と、前記第2の温度測定手段により測定される温度の位置と時刻により定まる点であって、前記耐火物のx軸方向の位置と時刻とにより定まる2次元座標上の点とを含み、
    前記第1の温度関数T1(x1 *,t)は、前記耐火物のx軸方向における前記第1の温度測定手段で測定される温度の位置x1 *および時刻tにおいて前記第1の温度測定手段により測定される温度を表す関数であり、
    前記第2の温度関数T2(x2 *,t)は、前記耐火物のx軸方向における前記第2の温度測定手段で測定される温度の位置x1 *および時刻tにおいて前記第2の温度測定手段により測定される温度を表す関数であることを特徴とする請求項7に記載の設備監視装置。
  9. 前記重みベクトルαjは、以下の(A)式〜(D)式で計算され、
    以下のmは、前記第1の温度計測手段により測定される温度の位置と時刻とにより定まる前記中心点jの数であり、
    以下のlは、前記第2の温度測定手段により測定される温度の位置と時刻とにより定まる前記中心点jの数であり、
    以下のkは、前記第1の情報量の定義点を識別するための1からmまでの整数であり、
    以下のsは、前記第1の情報量の定義点を識別するためのm+1からm+lまでの整数であり、
    以下のjは、前記中心点jを識別するための1からm+lまでの整数であり、
    以下のAは、(m+l)×(m+l)行列であり、
    以下のAの[]内のφ(xk−xj,tk−tj)は、行列Aのk行j列成分の値であり、
    以下のAの[]内のφ(xs−xj,ts−tj)は、行列Aのs行j列成分の値であり、
    以下のxは、x軸の座標であり、
    以下のtは、時刻であり、
    以下のbは、(m+l)次元列ベクトルであり、
    以下のbの[]内のobs1kは、行列bのk行成分の値であって、前記第1の温度測定手段により測定される温度であり、
    以下のbの[]内のobs2s−mは、行列bのs行成分の値であって、前記第2の温度測定手段により測定される温度であり、
    以下のαは、(m+l)次元列ベクトルであることを特徴とする請求項8に記載の設備監視装置。
    Figure 2019126834
  10. 前記第3の導出手段は、前記1次元非定常熱伝導方程式と、前記1次元非定常熱伝導方程式における境界条件と、第3の温度関数T3(x3 *,t)と、前記内外挿温度関数T^(x,t)とを満足するように、前記1次元非定常熱伝導方程式における境界条件と、前記第3の温度測定手段による測定結果が与えられる前記内外挿温度関数T^(x,t)との連立方程式に第2の情報量の定義点の情報を代入して当該連立方程式を解くことにより、前記重みベクトルαjを導出し、
    前記第2の情報量の定義点は、前記設備の外側の表面の位置であって、前記第3の温度測定手段の前記抜熱方向に垂直な方向における位置と時刻とにより定まる点であって、前記耐火物のx軸方向の位置と時刻とにより定まる2次元座標上の点と、前記第3の温度測定手段により測定される温度の位置と時刻により定まる点であって、前記耐火物のx軸方向の位置と時刻とにより定まる2次元座標上の点とを含み、
    前記1次元非定常熱伝導方程式における境界条件は、前記設備の外側の表面における前記x軸方向の温度勾配と、前記耐火物を構成する材料の熱伝導率とに基づく熱流束と、前記設備の外側の表面における温度と前記冷却媒体との温度の差と、前記第2の導出手段により導出される前記耐火物を構成する材料と前記冷却媒体との間の熱伝達係数とに基づく熱流束と、が等しいことを示す式であり、
    前記第3の温度関数T1(x3 *,t)は、前記耐火物のx軸方向における前記第3の温度測定手段で測定される温度の位置x3 *および時刻tにおいて前記第3の温度測定手段により測定される温度を表す関数であることを特徴とする請求項7〜9の何れか1項に記載の設備監視装置。
  11. 前記重みベクトルαjは、以下の(E)式〜(H)式で計算され、
    以下のmは、前記設備の外側の表面の位置と時刻とにより定まる前記中心点jの数であり、
    以下のlは、前記第3の温度測定手段により測定される温度の位置と時刻とにより定まる前記中心点jの数であり、
    以下のkは、前記第2の情報量の定義点を識別するための1からmまでの整数であり、
    以下のsは、前記第2の情報量の定義点を識別するためのm+1からm+lまでの整数であり、
    以下のjは、前記中心点jを識別するための1からm+lまでの整数であり、
    以下のAは、(m+l)×(m+l)行列であり、
    以下のAの[]内のλ∂φ/∂x(xk−xj,tk−tj)+ha(xk−xj,tk−tj)φ(xk−xj,tk−tj)は、行列Aのk行j列成分の値であり、
    以下のAの[]内のφ(xs−xj,ys−yj,ts−tj)は、行列Aのs行j列成分の値であり、
    以下のλは、前記耐火物を構成する材料の熱伝導率であり、
    以下のhaは、前記第2の導出手段により導出される前記耐火物を構成する材料と前記冷却媒体との間の熱伝達係数であり、
    以下のxは、x軸の座標であり、
    以下のtは、時刻であり、
    以下のbは、(m+l)次元列ベクトルであり、
    以下のgkは、行列bのk行成分の値であって、前記冷却媒体の温度と、前記第2の導出手段により導出される前記耐火物を構成する材料と前記冷却媒体との間の熱伝達係数haとの積であり、
    以下のobs3s-mは、行列bのs行成分の値であって、前記第3の温度測定手段により測定される温度であり、
    以下のαは、(m+l)次元列ベクトルであることを特徴とする請求項10に記載の設備監視装置。
    Figure 2019126834
  12. 前記設備は、所定の形状に成型された原料を電極により通電加熱するサブマージドアーク炉であることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の設備監視装置。
  13. 溶融金属が内部に存在する設備であって、当該設備の内周面を構成する耐火物を有し、当該耐火物の内側が当該溶融金属と接する状態または他の物質が間に存在する状態で配置され、当該耐火物の外側が冷却媒体と接する状態または他の物質が間に存在する状態で配置される構成を有する設備を監視する設備監視方法であって、
    それぞれ前記耐火物の内部の異なる位置に配置された第1の温度測定手段、第2の温度測定手段、および第3の温度測定手段により測定された温度と、前記冷却媒体の温度を測定する第4の温度測定手段により測定された温度と、を取得する温度取得工程と、
    前記第1の温度測定手段により測定された温度と、前記第2の温度測定手段により測定された温度とを用いて、前記設備の外側の表面における温度と、前記設備の外側の表面における熱流束ベクトルの、前記耐火物の抜熱方向の成分の値とを、1次元非定常伝熱逆問題解析を行った結果に基づいて導出する第1の導出工程と、
    前記設備の外側の表面における温度と、前記設備の外側の表面における熱流束ベクトルの、前記耐火物の抜熱方向の成分の値と、前記冷却媒体の温度を測定する第4の温度測定手段により測定された温度とを用いて、前記耐火物を構成する材料と前記冷却媒体との間の熱伝達係数を導出する第2の導出工程と、
    前記第3の温度測定手段により測定された温度と、前記第2の導出工程により導出された熱伝達係数とを用いて、前記溶融金属の温度と温度が等しくなる前記耐火物の抜熱方向における位置である温度一致位置と、前記設備の内側の表面における熱流束ベクトルの、前記耐火物の抜熱方向の成分の値とを、1次元非定常伝熱逆問題解析を行った結果に基づいて導出する第3の導出工程と、を有し、
    前記第1の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置と前記第2の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置は略同じであり、前記第3の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置と、前記第1の温度測定手段および前記第2の温度測定手段の前記耐火物の抜熱方向に垂直な方向における位置は異なることを特徴とする設備監視方法。
  14. 請求項1〜12の何れか1項に記載の設備監視装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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