JP2012172137A - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】優れた加工性、作業性を有し、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能を向上できるタイヤ用ゴム組成物、及び該タイヤ用ゴム組成物をタイヤの各部材(特に、トレッド)に用いた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】下記式(I)で表される化合物及び下記式(II)で表される化合物によりシリカ表面に化学処理が施された表面処理シリカを含むタイヤ用ゴム組成物。
Figure 2012172137

Figure 2012172137

【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物、及びこれを用いた空気入りタイヤに関する。
近年、省エネルギーや省資源といった環境問題への取り組みに関心が高まっている。 自動車用タイヤにおいては、低燃費化のためにシリカを配合することが知られており、タイヤ用ゴム組成物にシリカを配合することにより、転がり抵抗の低減(低燃費性の向上)やウェットグリップ性能が向上するという利点がもたらされる。
一方、ゴムと補強剤であるシリカの結合がより強固になれば、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物が得られるものと考えられる。そこで、シリカの補強性をカーボンブラックと同程度にするために、シリカの分散性を向上させたり、ゴムとシリカを化学的に結合させたりすることを目的として、シリカと共にシランカップリング剤やシリカと相互作用をもつ官能基を含有したシリカ用変性ポリマーを配合する検討がなされてきた。
しかし、シリカ用変性ポリマーを用いると、上記性能は向上するが、加工性、作業性が悪くなるという問題がある。
また、ゴム成分とシリカがシランカップリング剤を介して化学的に結合することにより上記性能は向上するが、カップリング反応が加硫前に起こると加工性、作業性が非常に悪くなるという問題がある。特に、メルカプト基を有するシランカップリング剤を用いた場合、このような傾向が見られる。一方、シリカと共にスルフィド系のシランカップリング剤を用いると、ゴムの混練中に上記反応が起こりにくく、加工性、作業性は良好であるものの、メルカプト基を有するシランカップリング剤を用いた場合に比べて上記性能の向上効果が小さいという問題がある。
特許文献1では、シリカと、メルカプト基を有するシランカップリング剤と、シリル化剤を配合することにより、優れた加工性、低燃費性、耐摩耗性が得られることが開示されている。しかし、優れた加工性、作業性を有し、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能を向上する点については、改善の余地がある。
特開2009−263420号公報
本発明は、前記課題を解決し、優れた加工性、作業性を有し、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能を向上できるタイヤ用ゴム組成物、及び該タイヤ用ゴム組成物をタイヤの各部材(特に、トレッド)に用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、下記式(I)で表される化合物及び下記式(II)で表される化合物によりシリカ表面に化学処理が施された表面処理シリカを含むタイヤ用ゴム組成物に関する。
Figure 2012172137
(式(I)中、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を表し、Xは、同一若しくは異なって、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、又は−ORで表される基を表す。Rは、同一若しくは異なって、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数2〜12のアルコキシアルキル基を表す。)
Figure 2012172137
(式(II)中、Rは、同一若しくは異なって、炭素数1〜18の炭化水素基を表し、アミノ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、酸素原子、ケイ素原子、ハロゲン原子、若しくは窒素原子を有してもよい。Zは、同一若しくは異なって、ハロゲン原子、アミノ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は炭素数1〜12のアシルオキシ基を表す。RとZ、RとR、ZとZで環構造を形成してもよい。mは1〜3の整数を表す。)
上記タイヤ用ゴム組成物は、シリカと相互作用する官能基を有する変性ジエン系ゴムを含むことが好ましい。
上記変性ジエン系ゴムが、1,3−ブタジエン、スチレン及び下記式(III)で表される化合物を共重合して得られることが好ましい。
Figure 2012172137
(式中、R11は、炭素数が1〜10の炭化水素基を表す。)
上記変性ジエン系ゴムの少なくとも一方の末端が窒素、酸素及びケイ素からなる群より選択される少なくとも1種の原子を含む官能基を有する変性剤で変性されていることが好ましい。
上記表面処理シリカの炭素含有量が1〜6質量%であることが好ましい。
上記表面処理シリカのメルカプト基含有量が0.15質量%以上であることが好ましい。
上記表面処理シリカは、該表面処理シリカ10g、イソプロパノール100ml、及び脱イオン水100mlの混合液を撹拌した懸濁液の25℃におけるpHが5〜10となるものであることが好ましい。
上記表面処理シリカのCTAB比表面積が20〜500m/gであることが好ましい。
上記式(I)で表される化合物及び上記式(II)で表される化合物によるシリカ表面への化学処理が、懸濁液中で行われることが好ましい。
上記タイヤ用ゴム組成物は、上記表面処理シリカをゴム成分100質量部に対して、5〜150質量部含むことが好ましい。
上記タイヤ用ゴム組成物は、トレッド用ゴム組成物として用いられることが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、上記式(I)で表される化合物及び上記式(II)で表される化合物によりシリカ表面に化学処理が施された表面処理シリカを含むタイヤ用ゴム組成物であるので、優れた加工性、作業性を有し、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能を向上できる。該ゴム組成物をタイヤの各部材(特に、トレッド)に使用することにより、上記性能に優れた空気入りタイヤを提供することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、上記式(I)で表される化合物及び上記式(II)で表される化合物によりシリカ表面に化学処理が施された表面処理シリカを含む。
上述のように、一般的に、メルカプト基を有するシランカップリング剤を使用すると、低燃費性等の向上効果は高いものの、加工性、作業性が悪化してしまう。一方、本発明では、特定の表面処理シリカを配合することにより、メルカプト基を有するシランカップリング剤を使用しなくても、メルカプト基を有するシランカップリング剤を使用した場合と同等以上に、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能を向上できると共に、更に、良好な加工性、作業性も得られる。
(ゴム成分)
本発明に使用されるゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等のジエン系ゴムが挙げられる。ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能がバランスよく得られるという理由から、BR、SBRが好ましい。
BRとしては特に限定されず、例えば、高シス含有量のBR、シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBRなどを使用できる。なかでも、耐摩耗性の向上効果が高いという理由から、シス含有量が95質量%以上のBRが好ましい。
ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上である。5質量%未満であると、充分な耐摩耗性が得られず、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能をバランス良く向上できないおそれがある。該BRの含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは35質量%以下である。50質量%を超えると、充分なウェットグリップ性能が得られず、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能をバランス良く向上できないおそれがある。
SBRとしては特に限定されず、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。なかでも、S−SBRが好ましい。
ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは65質量%以上である。50質量%未満であると、充分なウェットグリップ性能が得られず、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能をバランス良く向上できないおそれがある。該SBRの含有量は、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。95質量%を超えると、充分な耐摩耗性が得られず、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能をバランス良く向上できないおそれがある。
また、本発明の効果がより好適に得られることから、上記ジエン系ゴムがシリカと相互作用する官能基を有する変性ジエン系ゴムであることが好ましい。
上述のように、一般的に、変性ジエン系ゴム(シリカ用変性ポリマー)を使用すると、低燃費性等は向上するものの、加工性、作業性が悪化してしまう。一方、本発明では、特定の表面処理シリカと共に変性ジエン系ゴムを配合することにより、変性ジエン系ゴムを使用した場合であっても、良好な加工性、作業性を維持しつつ、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能を向上できる。特に、耐摩耗性については相乗的に向上できる。
変性ジエン系ゴムとしては、例えば、上記ジエン系ゴムの少なくとも一方の末端を窒素、酸素及びケイ素からなる群より選択される少なくとも1種の原子を含む官能基を有する化合物(変性剤)で変性された末端変性ジエン系ゴムや、主鎖に上記官能基を有する主鎖変性ジエン系ゴムや、主鎖及び末端に上記官能基を有する主鎖末端変性ジエン系ゴム(例えば、主鎖に上記官能基を有し、少なくとも一方の末端を上記変性剤で変性された主鎖末端変性ジエン系ゴム)等が挙げられる。
上記官能基としては、例えばアミノ基、アミド基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、エーテル基、カルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ニトリル基、ピリジル基、アルコキシ基等があげられる。なお、これらの官能基は、置換基を有していてもよい。なかでも、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能の向上効果が高いという理由から、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基)、アミノ基(好ましくはアミノ基が有する水素原子が炭素数1〜6のアルキル基に置換されたアミノ基)、アルコキシシリル基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシシリル基)が好ましい。
上記官能基が導入されるジエン系ゴム(変性ジエン系ゴムの骨格を構成するポリマー)としては、IR、BR、SBRが好ましく、BR、SBRがより好ましい。
上記変性剤としては、下記式(A)で表される化合物(特開2010−111753号公報に記載の化合物)が好ましい。これにより、ポリマーの分子量をコントロールし易く、tanδを増大させる低分子量成分を少なくすることができ、シリカとポリマー鎖の結合を強め、ウェットグリップ性能、低燃費性、耐摩耗性をより向上できる。
Figure 2012172137
(式中、R21、R22及びR23は、同一若しくは異なって、アルキル基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6、更に好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基)、シリルオキシ基、アセタール基、カルボキシル基(−COOH)、メルカプト基(−SH)又はこれらの誘導体を表す。R24及びR25は、同一若しくは異なって、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4のアルキル基)、又は環状エーテル基(好ましくはエーテル結合を1つ有する炭素数3〜5の環状エーテル基(例えば、オキセタン基))を表す。pは整数(好ましくは1〜5、より好ましくは2〜4、更に好ましくは3)を表す。)
21、R22及びR23としては、アルコキシ基が望ましく、R24及びR25としては、アルキル基が望ましい。これにより、優れたウェットグリップ性能、低燃費性、耐摩耗性を得ることができる。
上記式(A)で表される化合物の具体例としては、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、2−ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記式(A)で表される化合物(変性剤)によるジエン系ゴムの変性方法としては、特公平6−53768号公報、特公平6−57767号公報、特表2003−514078号公報などに記載されている方法など、従来公知の手法を用いることができる。例えば、ジエン系ゴムと変性剤とを接触させればよく、調製したジエン系ゴム溶液中に変性剤を添加して反応させる方法等が挙げられる。
また、主鎖変性ジエン系ゴムは、従来公知の手法を用いて重合できる。例えば、重合に使用するモノマーの一部として、上記官能基を有するモノマー(例えば、p−メトキシスチレン等の下記式(III)で表される化合物等)を使用して重合することにより得られる。また、主鎖末端変性ジエン系ゴムは、例えば、主鎖変性ジエン系ゴムと変性剤とを接触させることにより得られる。
上記変性ジエン系ゴムのなかでも、表面処理シリカの分散性の改善効果が大きく、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能の向上効果が高いという理由から、1,3−ブタジエン、スチレン及び下記式(III)で表される化合物(アルコキシスチレン)を共重合して得られる変性SBRが好ましく、1,3−ブタジエン、スチレン及び下記式(III)で表される化合物を共重合して得られ、少なくとも一方の末端が上記変性剤で変性された変性SBRがより好ましく、1,3−ブタジエン、スチレン及び下記式(III)で表される化合物を共重合して得られ、少なくとも一方の末端が上記式(A)で表される化合物で変性された変性SBR(主鎖末端変性SBR)が更に好ましい。
主鎖末端変性SBRは、下記式(III)で表される化合物で主鎖が変性されているため、該化合物(特に、該化合物中に含まれる酸素原子)と表面処理シリカとの相互作用が生じ、表面処理シリカの分散性が向上するとともに、ポリマーの動きが拘束される。その結果、ヒステリシスロスが低減して低燃費性が改善でき、また、良好なウェットグリップ性能、耐摩耗性が得られる。さらに、主鎖末端変性SBRは、少なくとも一方の末端が上記式(A)で表される化合物で変性されているため、末端部分においても表面処理シリカとの相互作用が生じ、表面処理シリカの分散性が向上するとともに、ポリマーの動きが拘束される。その結果、ヒステリシスロスが低減して低燃費性が改善でき、また、良好なウェットグリップ性能、耐摩耗性が得られる。
そして、下記式(III)で表される化合物に基づく構成単位、上記式(A)で表される化合物による末端変性を組み合わせた上記主鎖末端変性SBRは、特定の表面処理シリカと共に用いることにより、良好な加工性、作業性を維持しつつ、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能をより向上でき、特に耐摩耗性については相乗的に向上できる。
通常、主鎖に官能基を有する重合体(主鎖変性重合体)の末端を変性した場合であっても、上記性能が向上するとは一概には言えない。これは、官能基の種類によりシリカとの親和性が異なるためであり、性能を好適に向上させるためには官能基の組合せが非常に重要である。特に、本発明では、特定の表面処理シリカと併用するため、官能基の組合せがより重要となる。本発明では、下記式(III)で表される化合物に基づく構成単位、上記式(A)で表される化合物による末端変性の組合せが非常に良好であるため、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能をより向上でき、特に耐摩耗性については相乗的に向上できるものと推測される。
Figure 2012172137
(式中、R11は、炭素数が1〜10の炭化水素基を表す。)
上記式(III)において、R11は、炭素数が1〜10の炭化水素基を表す。炭素数が10を超えると、高コストになる傾向がある。また、低燃費性及びウェットグリップ性能を充分に改善できない傾向がある。得られる重合体による低燃費性及びウェットグリップ性能の改善効果が高いという点から、炭素数は、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜6、更に好ましくは1〜3である。
11で表される炭化水素基としては、例えば、アルキル基などの1価の脂肪族炭化水素基、アリール基などの1価の芳香族炭化水素基などが挙げられる。得られる重合体による低燃費性及びウェットグリップ性能の改善効果が高いという点から、R11は、アルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
また、得られる共重合体による低燃費性及びウェットグリップ性能の改善効果が高いという点から、上記式(III)で表される化合物のなかでも、下記式(III−I)で表される化合物が好ましい。
Figure 2012172137
(上記式(III−I)中のR11は、上記式(III)中のR11と同様である。)
上記式(III)で表される化合物としては、例えば、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、p−(n−プロポキシ)スチレン、p−(tert−ブトキシ)スチレン、m−メトキシスチレンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
変性ジエン系ゴム100質量%中の上記式(III)で表される化合物の含有量(アルコキシスチレン成分含有量)は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上である。0.05質量%未満では、低燃費性及びウェットグリップ性能の改善効果が得られにくいおそれがある。該含有量は、好ましくは30質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、特に好ましくは2質量%以下である。30質量%を超えると、コストの増加に見合った効果が得られない傾向がある。
なお、アルコキシスチレン成分含有量は、NMR(例えば、日本電子(株)製のJNM−ECAシリーズの装置)を用いて測定できる。
ゴム成分100質量%中の変性ジエン系ゴム(主鎖末端変性SBR)の含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは65質量%以上である。50質量%未満であると、充分なウェットグリップ性能が得られず、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能をバランス良く向上できないおそれがある。該変性ジエン系ゴムの含有量は、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。95質量%を超えると、充分な耐摩耗性が得られず、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能をバランス良く向上できないおそれがある。
(表面処理シリカ)
本発明では、上記式(I)で表される化合物及び上記式(II)で表される化合物によりシリカ表面に化学処理が施された表面処理シリカが使用される。
まず、下記式(I)で表される化合物(官能化剤)について説明する。
Figure 2012172137
(式(I)中、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を表し、Xは、同一若しくは異なって、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、又は−ORで表される基を表す。Rは、同一若しくは異なって、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数2〜12のアルコキシアルキル基を表す。)
の炭素数1〜12(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜5)のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、へプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基等が挙げられる。
Xは、同一若しくは異なって、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、又は−ORで表される基を表す。
Xのハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。なかでも、塩素原子が好ましい。
Xの炭素数1〜12(好ましくは炭素数1〜7、より好ましくは炭素数1〜3)のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。
Xの−ORで表される基のRは、同一若しくは異なって、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数2〜12のアルコキシアルキル基を表す。
の炭素数1〜12(好ましくは炭素数1〜7、より好ましくは炭素数1〜3)のアルキル基としては、例えば、Xの炭素数1〜12のアルキル基と同様の基を挙げることができる。
の炭素数2〜12(好ましくは炭素数2〜7、より好ましくは炭素数2〜3)のアルコキシアルキル基としては、例えば、エトキシメチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル基、メトキシエチル基等が挙げられる。
Xとしては、−ORで表される基が好ましい。Rとしては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましい。
上記式(I)で表される化合物(官能化剤)としては、例えば、3−メルカプトメチルトリメトキシシラン、3−メルカプトエチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトメチルトリエトキシシラン、3−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、(3−メルカプトメチル)ジメチルエトキシシラン、(3−メルカプトメチル)メチルジエトキシシラン、(3−メルカプトプロピル)メチルジメトキシシラン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが好ましい。
上記式(I)で表される化合物は、公知の方法で合成でき、例えば、ハロゲノプロピルシラン化合物とアルカリ金属水硫化物とをアルコール溶媒中で反応させることにより合成できる(英国特許第1102251号明細書参照)。また、信越シリコーン社製のKBM−803(3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)等の市販品を使用してもよい。
次に、下記式(II)で表される化合物(疎水化剤)について説明する。
Figure 2012172137
(式(II)中、Rは、同一若しくは異なって、炭素数1〜18の炭化水素基を表し、アミノ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、酸素原子、ケイ素原子、ハロゲン原子、若しくは窒素原子を有してもよい。Zは、同一若しくは異なって、ハロゲン原子、アミノ基(−NH)、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は炭素数1〜12のアシルオキシ基を表す。RとZ、RとR、ZとZで環構造を形成してもよい。mは1〜3の整数を表す。)
は、同一若しくは異なって、炭素数1〜18の炭化水素基を表し、アミノ基(−NH)、カルボキシル基(−COOH)、エステル基(−C(=O)−O−)、アミド基(−C(=O)−N=)、酸素原子、ケイ素原子、ハロゲン原子(Xのハロゲン原子と同様の原子)、若しくは窒素原子を有してもよい。
の炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜7、より好ましくは炭素数1〜3)の炭化水素基としては、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基(例えば、ビニル基)、炭素数2〜18のアルキニル基(例えば、エチニル基)、炭素数6〜18のアリール基(例えば、フェニル基)等が挙げられる。
の炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜7、より好ましくは炭素数1〜3)のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
としては、炭素数1〜18のアルキル基が好ましい。
Zのハロゲン原子としては、Xのハロゲン原子と同様の原子が挙げられる。なかでも、塩素原子が好ましい。
Zの炭素数1〜12のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペントキシ基、へプトキシ基、デソキシ基等が挙げられる。
Zの炭素数1〜12のアシルオキシ基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等が挙げられる。
Zとしては、ハロゲン原子が好ましい。
mは1〜3(好ましくは2)の整数を表す。
上記式(II)で表される化合物(疎水化剤)としては、例えば、ジエチルジクロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、フェニルエチルジエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルメチルジクロロシラン、トリメチルブトキシシラン、ジフェニルテトラメチルジシロキサン、トリビニルトリメチル−シクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサエチルジシロキサン、ペンチルメチルジクロロシラン、ジビニルジプロポキシシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキセニルメチルジクロロシラン、ヘキセニルジメチルクロロシラン、ジメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、トリビニルトリメチルシクロトリシラザン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、ジメチルジクロロシランが好ましい。
上記式(II)で表される化合物は、公知の方法で合成でき、例えば、金属珪素粉末と銅触媒を含む触体に、アルキルハライドを含むガスを導入して直接合成法により、アルキルハロシランを合成できる(特許第3729236号公報参照)。また、信越シリコーン社製のLS−130(ジメチルジクロロシラン)等の市販品を使用してもよい。
次に、表面処理シリカの調製方法について簡単に説明する。表面処理シリカは、例えば、以下の工程I〜工程IIIにより調製できる。
(工程I)
工程Iでは、ケイ酸ナトリウムから湿式法シリカ(含水ケイ酸)を製造する。湿式法シリカは、従来公知の方法で製造でき、例えば、ケイ酸ナトリウムと酸の中和反応により湿式法シリカが合成される。具体的には、例えば、ケイ酸ナトリウム水溶液のpHを9〜11に調整して、温度10〜98℃で0.5〜72時間反応させた後、pHを3〜4に調整し、得られた反応物をろ過、洗浄、乾燥することにより湿式法シリカが得られる。なお、pHを調整する手法は特に限定されず、酸(例えば、硫酸)又はアルカリ(例えば、NaOH)の添加、イオン交換樹脂の使用など、従来公知の方法で実施できる。
ケイ酸ナトリウム水溶液は、ケイ酸ナトリウムを水に溶解させたものを使用すればよく、例えば、水ガラスを使用してもよい。水ガラスは、通常、下記式で示される組成で表される。
NaO・nSiO・mH
上記係数nは、SiO/NaOの分子比で示される値であって、一般にモル比と呼ばれるJIS K 1408−1966に規定の範囲である。この係数nは、特に限定されないが、好ましくは2.1〜3.3であり、より好ましくは3.1〜3.3である。上記係数nが3.1〜3.3であるときは、水ガラス中のシリカ成分(SiO換算量)が多くなることから、収率よくシリカを合成できる。
なお、一般に、上記係数nが3.1〜3.3である水ガラスは、水ガラス3号として市販されている。本発明に使用可能な水ガラスは、これに限定されるものではなく、例えば、JIS K1408に規定の1〜3号水ガラスや、その他各種のグレード品を使用できる。
(工程II)
工程IIでは、上記式(I)で表される化合物及び上記式(II)で表される化合物により、工程Iにより得られた湿式法シリカの表面に化学処理を施す。化学処理(表面処理)は、上記式(I)で表される化合物及び上記式(II)で表される化合物とシリカ表面を接触させる方法であれば特に限定されないが、シリカが溶媒中に分散した懸濁液(シリカ分散液)中で接触させることが好ましい。なお、工程Iにより得られた湿式法シリカの代わりに市販のシリカ(湿式法シリカ、乾式法シリカ)を使用してもよい。
シリカ分散液は、例えば、水にシリカを添加した後、公知の方法で撹拌することにより得られる。化学処理の反応を促進できるという理由から、水と共に水混和性溶媒を使用することが好ましい。水混和性溶媒は、上記式(I)で表される化合物、上記式(II)で表される化合物とシリカとの相互作用を加速させる相間移動剤として作用する。水混和性溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン等が挙げられるが、イソプロパノールが好ましい。また、シリカ分散液中の水混和性溶媒の濃度は、5〜50質量%であることが好ましい。なお、シリカ分散液は、工程Iにおいて、反応後ろ過する前の溶液(溶媒中にシリカが分散した液)を使用してもよい。
化学処理は、例えば、シリカ分散液に上記式(I)で表される化合物(官能化剤)を添加し、次いで上記式(II)で表される化合物(疎水化剤)を添加し、更に必要に応じてpHを2.5以下(好ましくは2.0以下)に調整し、所定温度で一定時間、静置する方法などが挙げられる。
化学処理において、pHを2.5以下に調整する方法としては、ギ酸、硫酸、塩酸などの酸を添加する方法などが挙げられる。化学処理の温度は、シリカと上記化合物との反応が充分に進行しうる範囲で適宜設定できるが、通常、30〜90℃が好ましい。また、化学処理の時間は、5分〜24時間が好ましい。
上記化学処理において、上記式(I)で表される化合物の使用量は、シリカ分散液中のシリカ100質量部(SiO換算)に対して、好ましくは1.5質量部以上、より好ましくは2.2質量部以上、更に好ましくは3質量部以上である。1.5質量部未満であると、充分な低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能が得られないおそれがある。該使用量は、好ましくは6質量部以下、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは4.4質量部以下である。6質量部を超えると、耐摩耗性が悪化するおそれがある。
上記化学処理において、上記式(II)で表される化合物の使用量は、シリカ分散液中のシリカ100質量部(SiO換算)に対して、好ましくは12質量部以上、より好ましくは16質量部以上、更に好ましくは18質量部以上である。12質量部未満であると、充分な低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能が得られないおそれがある。該使用量は、好ましくは30質量部以下、より好ましくは26質量部以下、更に好ましくは21質量部以下である。30質量部を超えると、耐摩耗性が悪化するおそれがある。
上記化学処理において、上記式(I)で表される化合物と上記式(II)で表される化合物との使用比率(質量基準)は、0.05:1〜10:1が好ましく、0.1:1〜5:1がより好ましく、0.18:1〜1:1が更に好ましい。上記式(I)で表される化合物の使用比率が小さいと、表面処理シリカのメルカプト基含有量が低くなり、充分な低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能が得られないおそれがある。
上記式(I)で表される化合物の使用比率が大きいと、表面処理シリカのメルカプト基含有量が高くなりすぎて、充分な耐摩耗性が得られないおそれがある。
(工程III)
工程IIIでは、工程IIが終了した後(化学処理した後)、上記式(II)で表される化合物が加水分解された際に生じた酸、及びpH調製の際に添加した酸を中和する。具体的には、シリカ分散液のpHを、通常、3〜10に調整すればよい。なお、pHの調整は、水酸化ナトリウム等のアルカリの添加など、公知の方法で実施できる。そして、pH調製をした後、ろ過、洗浄、乾燥することにより、表面処理シリカが得られる。なお、ろ過する前に、トルエン等の水不混和性溶媒をシリカ分散液に添加してもよい。
表面処理シリカの炭素含有量は、1質量%以上が好ましく、1.5質量%以上がより好ましく、1.7質量%以上が更に好ましい。1質量%未満では、充分な加工性、耐摩耗性が得られないおそれがある。該炭素含有量は、6質量%以下が好ましく、4質量%以下がより好ましく、2.5質量%以下が更に好ましい。6質量%を超えると、充分な耐摩耗性が得られないおそれがある。
なお、本明細書において、炭素含有量は、後述の実施例に記載の方法により測定した値である。
表面処理シリカのメルカプト基含有量は、0.15質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、0.4質量%以上が更に好ましい。0.15質量%未満では、充分な低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能が得られないおそれがある。該メルカプト基含有量は、0.8質量%以下が好ましく、0.7質量%以下がより好ましく、0.6質量%以下が更に好ましい。0.8質量%を超えると、充分な耐摩耗性が得られないおそれがある。
なお、本明細書において、メルカプト基含有量は、後述の実施例に記載の方法により測定した値である。
表面処理シリカ10g、イソプロパノール100ml、及び脱イオン水100mlの混合液を撹拌した懸濁液の25℃におけるpHは、5〜10が好ましく、6〜7.5がより好ましい。
表面処理シリカのCTAB(臭化n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウム)比表面積は、好ましくは20m/g以上、より好ましくは40m/g以上、更に好ましくは100m/g以上である。CTAB比表面積が20m/g未満であると、耐摩耗性の改善効果が十分に得られなくなるおそれがある。該CTAB比表面積は、好ましくは500m/g以下、より好ましくは300m/g以下、更に好ましくは250m/g以下である。CTAB比表面積が500m/gを超えると、分散性に劣り、凝集してしまうため、加工性、作業性、耐摩耗性、低燃費性が低下する傾向がある。
なお、CTAB比表面積は、JIS K6430(2008)に準拠して測定される。
表面処理シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは20質量部以上、更に好ましくは40質量部以上である。5質量部未満であると、表面処理シリカ配合による充分な効果が得られない傾向がある。上記表面処理シリカの含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは120質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。150質量部を超えると、表面処理シリカのゴムへの分散が困難になり、加工性、作業性、耐摩耗性、低燃費性が悪化する傾向がある。
なお、本発明では、表面処理シリカと共にシリカを配合してもよい。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、カーボンブラック、クレー等の補強用充填剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、各種老化防止剤、オイル等の軟化剤、ワックス、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤などを適宜配合することができる。
加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系若しくはアルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、又は、キサンテート系加硫促進剤が挙げられる。なかでも、スルフェンアミド系加硫促進剤が好ましい。
スルフェンアミド系加硫促進剤としては、例えば、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DZ)等が挙げられる。なかでも、TBBSが好ましく、TBBSとN,N’−ジフェニルグアニジンを併用してもよい。
本発明のゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサー、密閉式混練機などのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明のゴム組成物は、タイヤの各部材(特に、トレッド、サイドウォール)に好適に使用できる。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて各種添加剤を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤの各部材(特に、トレッド、サイドウォール)の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成した後、加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造することができる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、表面処理シリカの製造で使用した各種薬品について、まとめて説明する。なお、薬品は必要に応じて定法に従い精製を行った。
ケイ酸ナトリウム:富士化学(株)製の水ガラス3号(NaO・nSiO・mHO、n=3.2、シリカ成分(SiO換算量)含有量:28質量%)
濃硫酸:和光純薬工業(株)製
濃塩酸:和光純薬工業(株)製
イソプロピルアルコール:関東化学製
トルエン:関東化学製
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTMS):信越シリコーン社製
ジメチルジクロロシラン(DMDCS):信越シリコーン社製
水酸化ナトリウム:和光純薬工業(株)製
(表面処理シリカAの製造)
ケイ酸ナトリウムと水とを混合しケイ酸ナトリウム水溶液(SiO濃度150g/l)を調整した。ケイ酸ナトリウム水溶液と水をSiO濃度60g/lとなるように投入し、温度80℃にした。次に投入したケイ酸ナトリウムの中和に要する全量の25%に相当する量の98質量%濃硫酸を5分間で添加した。添加後、加熱して96℃とした。次に、中和当量の20%相当の同硫酸を5分間で添加した後20分間熟成することを3回繰り返した。次いで中和当量の約10%相当の同硫酸の添加を5分間行った。その時のpHは9.0であった。この間温度は96℃で60分間を保った。その後、同硫酸を10分間更に添加してpH3.5で停止して反応を終了した。その後得られた反応物を、濾過、水洗、スプレー乾燥して湿式沈殿法による含水ケイ酸を得た。
シリカ(含水ケイ酸)、イソプロピルアルコール、水の質量比が、1:5:10である沈降シリカ懸濁液を調整し、撹拌しながら加熱すると同時に表1に示す量の3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)を添加した。MPTMS添加後、濃塩酸を滴下し、pHを約0.3とした。
混合物を約68℃に加熱して、この温度を約30分間保持した。冷却しながら水酸化ナトリウムを添加し、pHを約3.5とした。NaOHの添加後に、十分な量のトルエンを混合物に加えて、疎水性の沈降シリカ(表面処理シリカ)を、エマルションを形成させずに、水相から分離した。
疎水性の沈降シリカを含む容器内で撹拌した混合物を、多量の水で洗浄した。更に十分な量のトルエンを混合物に添加して、疎水性の沈降シリカを、エマルションを形成させずに、水相から分離した。その後、疎水性の沈降シリカを含む混合物を、多量の水を用いて更に2回洗浄した。
洗浄を完了した後、十分な量のトルエンを混合物に添加して、容器から容易に移し変え可能な流動性の固体を含む液体懸濁液を作成した。得られた懸濁液を真空下、140℃以上で充分に乾燥させ、表面処理シリカAを得た。
(表面処理シリカBの製造)
含水ケイ酸を得るまでは、表面処理シリカAの場合と同様に行った。
次に、シリカ(含水ケイ酸)、イソプロピルアルコール、水の質量比が、1:5:10である沈降シリカ懸濁液を調整し、撹拌しながら加熱すると同時に、表1に示す量の3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)を添加した。更に、表1に示す量のジメチルジクロロシラン(DMDCS)を同じく添加した。MPTMS、DMDCS添加後の溶液のpHは、約1.5〜約2.2の範囲であった。
そして、混合物(MPTMS、DMDCS添加後の溶液)を約68℃に加熱して、この温度を約30分間保持した。この後は、表面処理シリカAの場合と同様に行い、表面処理シリカBを得た。
(表面処理シリカC〜Fの製造)
MPTMS及びDMDCSの添加量を変えた点以外は、表面処理シリカBと同様の方法により表面処理シリカC〜Fを調製した。
表1に、MPTMS、DMDCSの添加量、MPTMS添加後の濃塩酸の添加の有無をまとめた。MPTMS、DMDCSの添加量は、シリカ分散液中のシリカ100質量部(SiO換算)に対する量(質量部)を示す。
Figure 2012172137
得られた表面処理シリカA〜Fについて、以下の方法により分析を行った。結果を表2に示す。
(炭素含有量の算出)
元素分析装置を用いたCHN分析により、炭素含有量(質量%)を求めた。
(メルカプト基含有量の算出)
得られた表面処理シリカ3.0mgにイソプロピルアルコール75mLを添加して撹拌している中に市販品の0.01Nヨード液を用いて、僅かに黄色を呈する終点まで素早く滴定し、以下の式によりメルカプト基含有量(質量%)を測定した。
Figure 2012172137
a1:滴定時に使用したヨード液の体積
a2:ブランク試料の滴定時に使用したヨード液の体積
c:表面処理シリカの重量(g)
N:0.01(ヨード液の規定度)
なお、ブランク試料として、イソプロピルアルコール75mLを用いた。
(CTAB比表面積測定)
表面処理シリカのCTAB比表面積は、JIS K6430(2008)に準拠し、臭化n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(CTAB)吸着量より求めた。
(pH)
300mLビーカーに表面処理シリカ10gとイソプロパノール100mL、脱イオン水100mLを添加し、撹拌して懸濁液を得た。pH電極を懸濁液に入れ、25℃におけるpHを求めた。
Figure 2012172137
以下、主鎖末端変性溶液重合スチレンブタジエンゴムの調製で使用した各種薬品について、まとめて説明する。なお、薬品は必要に応じて定法に従い精製を行った。
n−ヘキサン:関東化学(株)製
スチレン:関東化学(株)製
1,3−ブタジエン:東京化成工業(株)製
p−メトキシスチレン:関東化学(株)製
テトラメチルエチレンジアミン:関東化学(株)製
n−ブチルリチウム:関東化学(株)製の1.6M n−ブチルリチウムヘキサン溶液
変性剤:アヅマックス社製の3−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン(上記式(A)で表される化合物)
2,6−tert−ブチル−p−クレゾール:大内新興化学工業(株)製のノクラック200
(主鎖末端変性溶液重合スチレンブタジエンゴムの調製)
十分に窒素置換した耐熱容器にn−ヘキサン1500ml、スチレン100mmol、1,3−ブタジエン800mmol、p−メトキシスチレン5mmol、テトラメチルエチレンジアミン0.2mmol、n−ブチルリチウム0.12mmolを加えて、0℃で48時間撹拌した。その後、変性剤を0.15mmol加えて、0℃で1時間撹拌した。その後、アルコールを加えて反応を止め、反応溶液に2,6−tert−ブチル−p−クレゾール1gを添加後、再沈殿精製により主鎖末端変性溶液重合スチレンブタジエンゴムを得た。
得られた主鎖末端変性溶液重合スチレンブタジエンゴムについて、以下の方法により分析を行った。
(重量平均分子量(Mw))
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMALTPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めた。
(変性ジエン系ゴム中のアルコキシスチレン成分含有量、スチレン成分含有量の測定)
変性ジエン系ゴム中のアルコキシスチレン成分含有量、スチレン成分含有量は、日本電子(株)製JNM−ECAシリーズの装置を用いて測定した。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
SBR:日本ゼオン(株)製のNipol NS116(S−SBR、ビニル含有量:60質量%、スチレン含有量:20質量%)
変性SBR:上記で調製した主鎖末端変性溶液重合スチレンブタジエンゴム(上記式(III)で表される化合物に基づく単位(アルコキシスチレン単位)を主鎖中に有し、上記式(A)で表される化合物により末端変性されたスチレンブタジエンゴム、Mw:500000、アルコキシスチレン成分含有量:1.2質量%、スチレン成分含有量:19質量%)
BR:宇部興産(株)製のウベポールBR150B(シス含有量:97質量%)
シリカ:エボニックデグッサ社製のウルトラジルVN3(NSA:175m/g)
表面処理シリカA〜F:上記で調製した表面処理シリカA〜F
表面処理シリカG:PPG Industries社製のAgilon400G(上記式(I)で表される化合物及び上記式(II)で表される化合物によりシリカ表面に化学処理が施された表面処理シリカ、炭素含有量:4質量%以下、メルカプト基含有量:0.5質量%)
シランカップリング剤A:エボニックデグッサ社製のSi266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
シランカップリング剤B:エボニックデグッサ社製のSi363(下記式で表されるシランカップリング剤)
Figure 2012172137
オイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤NS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤DPG:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N’−ジフェニルグアニジン)
実施例1〜12及び比較例1〜5
表3,4に示す配合処方にしたがい、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で4分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で15分間プレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
更に、得られた未加硫ゴム組成物をトレッド形状に成形して、他のタイヤ部材とはりあわせ、170℃で10分間プレス加硫することにより、試験用タイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)を作製した。
得られた未加硫ゴム組成物、加硫ゴム組成物、試験用タイヤについて下記の評価を行った。結果を表3,4に示す。
(ムーニー粘度の測定)
得られた未加硫ゴム組成物について、JIS K6300に準拠したムーニー粘度の測定方法に従い、130℃で測定した。比較例1のムーニー粘度(ML1+4)を100とし、下記計算式により指数表示した(ムーニー粘度指数)。指数が大きいほどムーニー粘度が低く、加工性に優れる。
(ムー二粘度指数)=(比較例1のML1+4)/(各配合のML1+4)×100
(ゴム肌)
得られた未加硫ゴム組成物を押出し成形した直後のシート性状を目視により以下の基準で評価した。シート性状が良好なほど、作業性に優れることを示す。
◎:シート形状が非常に良好
○:シート形状が良好
×:シート形状がボロボロ
(低燃費性)
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度50℃、初期歪み10%、動歪み2%、周波数10Hzの条件下で各配合(各加硫ゴム組成物)の損失正接(tanδ)を測定し、比較例1の損失正接tanδを100として、下記計算式により指数表示した(転がり抵抗指数)。指数が大きいほど、低燃費性に優れることを示す。
(転がり抵抗指数)=(比較例1のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
(摩耗試験)
得られた加硫ゴム組成物について、ランボーン摩耗試験機を用いて、温度20℃、スリップ率20%及び試験時間2分間の条件下でランボーン摩耗量を測定した。更に、測定したランボーン摩耗量から容積損失量を計算し、比較例1のランボーン摩耗指数を100とし、下記計算式により、各配合(加硫物)の容積損失量を指数表示した。なお、ランボーン摩耗指数が大きいほど、耐摩耗性に優れることを示す。
(ランボーン摩耗指数)=(比較例1の容積損失量)/(各配合の容積損失量)×100
(ウェットグリップ性能(1))
得られた加硫ゴム組成物について、(株)上島製作所製フラットベルト式摩擦試験機(FR5010型)を用いてウェットグリップ性能を評価した。幅20mm、直径100mmの円筒形のゴム試験片(加硫ゴム組成物)を用い、速度20km/h、荷重4kgf、路面温度20℃の条件で、路面に対するサンプルのスリップ率を0〜50%まで変化させ、その際に検出される摩擦係数の最大値を読みとった。結果は比較例1を100として指数表示した。指数が大きいほど、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
(ウェットグリップ性能(2))
水を撒いて湿潤路面としたテストコースにて、試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、速度70km/hで制動し、タイヤに制動をかけてから停車するまでの走行距離(制動距離)を測定し、その距離の逆数の値を比較例1を100として、それぞれ指数表示した。指数が大きいほど、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
Figure 2012172137
Figure 2012172137
表3の結果より、メルカプト系カップリング剤Si363を用いた比較例2は、ポリスルフィド系シランカップリング剤であるSi266を用いた比較例1に比べて、低燃費性は向上するものの加工性、作業性が大きく悪化した。一方、表面処理シリカを配合した実施例1〜6では、優れた加工性、作業性を有し、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能を向上できた。特に表面処理シリカC〜Fを用いた実施例2〜5では優れた加工性、作業性が得られた。表面処理シリカDを用いた実施例3が性能のバランスに優れていた。
表4の結果より、変性SBRを使用した比較例4では、SBRを使用した比較例1に比べて、低燃費性は向上するものの加工性、作業性が大きく悪化した。一方、変性SBRと共に表面処理シリカを配合した実施例7〜12では、優れた加工性、作業性を有し、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能を向上できた。表面処理シリカC、Dを用いた実施例8、9が、性能のバランスに優れていた。
比較例1、変性SBRを配合した比較例4、表面処理シリカを配合した実施例1〜6、変性SBR、表面処理シリカを配合した実施例7〜12を比較すると、変性SBR、表面処理シリカを併用することにより、耐摩耗性が相乗的に向上できることが分かった。

Claims (12)

  1. 下記式(I)で表される化合物及び下記式(II)で表される化合物によりシリカ表面に化学処理が施された表面処理シリカを含むタイヤ用ゴム組成物。
    Figure 2012172137
    (式(I)中、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を表し、Xは、同一若しくは異なって、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、又は−ORで表される基を表す。Rは、同一若しくは異なって、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数2〜12のアルコキシアルキル基を表す。)
    Figure 2012172137
    (式(II)中、Rは、同一若しくは異なって、炭素数1〜18の炭化水素基を表し、アミノ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、酸素原子、ケイ素原子、ハロゲン原子、若しくは窒素原子を有してもよい。Zは、同一若しくは異なって、ハロゲン原子、アミノ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は炭素数1〜12のアシルオキシ基を表す。RとZ、RとR、ZとZで環構造を形成してもよい。mは1〜3の整数を表す。)
  2. シリカと相互作用する官能基を有する変性ジエン系ゴムを含む請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記変性ジエン系ゴムが、1,3−ブタジエン、スチレン及び下記式(III)で表される化合物を共重合して得られる請求項2記載のタイヤ用ゴム組成物。
    Figure 2012172137
    (式中、R11は、炭素数が1〜10の炭化水素基を表す。)
  4. 前記変性ジエン系ゴムの少なくとも一方の末端が窒素、酸素及びケイ素からなる群より選択される少なくとも1種の原子を含む官能基を有する変性剤で変性されている請求項2又は3記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 前記表面処理シリカの炭素含有量が1〜6質量%である請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. 前記表面処理シリカのメルカプト基含有量が0.15質量%以上である請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  7. 前記表面処理シリカは、該表面処理シリカ10g、イソプロパノール100ml、及び脱イオン水100mlの混合液を撹拌した懸濁液の25℃におけるpHが5〜10となるものである請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  8. 前記表面処理シリカのCTAB比表面積が20〜500m/gである請求項1〜7のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  9. 前記式(I)で表される化合物及び前記式(II)で表される化合物によるシリカ表面への化学処理が、懸濁液中で行われる請求項1〜8のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  10. 前記表面処理シリカをゴム成分100質量部に対して、5〜150質量部含む請求項1〜9のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  11. トレッド用ゴム組成物として用いられる請求項1〜10のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤ。
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