JP2012171464A - タイヤ空気圧検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の走行に伴うタイヤ内の空気圧変化に追従した警報閾値に基づいて、より確実にタイヤ空気圧の低下を警報できるタイヤ空気圧検出装置を提供する。
【解決手段】過去に求められた受信圧から警報検出減圧率分だけ低下させた警報閾値(第1警報閾値)を設定し、受信圧がこの警報閾値以下になるとタイヤ空気圧の低下と判定する205。また、車両推奨圧に基づいて設定された警報閾値の下限値(第2警報閾値)を設定し、受信圧がこの警報閾値の下限値以下になってもタイヤ空気圧の低下と判定する210。これらにより、車両の走行に伴うタイヤ内の空気圧変化に追従した警報閾値に基づいて、より確実にタイヤ空気圧の低下を警報することが可能となる。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両に取り付けられた車輪のタイヤ空気圧の低下を検出するタイヤ空気圧検出装置に関するものである。
従来より、様々なダイレクト式のタイヤ空気圧検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ダイレクト式のタイヤ空気圧検出装置では、タイヤが取り付けられた車輪側に、圧力センサ等のセンサが備えられた送信機が直接取り付けられている。また、車体側には、アンテナおよび受信機が備えられており、センサでの検出結果を示すデータ信号が送信機から送信されると、アンテナを介して受信機にそのデータ信号が受信され、受信したデータからタイヤ空気圧が検出される。
この種のタイヤ空気圧検出装置では、一定の送信周期毎の送信タイミングの際に送信機からデータ信号が送られると、受信機側でタイヤ空気圧を求め、求めたタイヤ空気圧が一定の警報閾値を下回ると、タイヤ空気圧の低下を警報するという形態が採られている。
特開2007−015491号公報
しかしながら、従来のタイヤ空気圧検出装置では、タイヤ空気圧の低下を検知する際に用いられる警報閾値は一定値とされ、時間的に変動する警報閾値は適用されていなかった。
近年、国際連合欧州経済委員会(UNECE)において、タイヤ空気圧検出装置の装着規制が安全・環境の両面から検討されている。そして、具体的な法規要件として、車両の走行などによってタイヤ内空気圧が上昇した場合に、上昇後の圧力値に応じた警報閾値を設定することが求められている。これを実現するための手法として、気体の状態方程式、つまりボイルシャルルの法則を使用して温度変化に応じた理想圧力値を求め、この理想圧力値を警報閾値と比較することが考えられる。ところが、タイヤ内の温度データを使用する場合、温度誤差が大きいことなどから、この手法を実現することが困難であった。
本発明は上記点に鑑みて、車両の走行に伴うタイヤ内の空気圧変化に追従した警報閾値に基づいて、より確実にタイヤ空気圧の低下を警報できるタイヤ空気圧検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、送信機(2)は、少なくとも送信周期毎にタイヤ空気圧を取得し、取得したタイヤ空気圧のデータを受信機(3)に送信し、受信機(3)は、今回受信したタイヤ空気圧を今回受信圧として、当該今回受信圧が、過去に受信したタイヤ空気圧から所定割合だけ圧力を低下させた値を第1警報閾値とすると共にタイヤ空気圧の下限値を第2警報閾値とする警報閾値以下であればタイヤ空気圧が低下していると判定して、警報信号を出力することを特徴としている。
このように、過去に求められた受信圧から警報検出減圧率分だけ低下させた第1警報閾値を設定し、今回受信圧がこの警報閾値以下になるとタイヤ空気圧の低下と判定するようにしている。また、車両推奨圧やユーザ設定に基づいて設定された警報閾値の下限値を第2警報閾値として、今回受信圧がこの警報閾値の下限値以下になってもタイヤ空気圧の低下と判定するようにしている。これらにより、車両の走行に伴うタイヤ内の空気圧変化に追従した警報閾値に基づいて、より確実にタイヤ空気圧の低下を警報することが可能となる。
請求項2に記載の発明では、受信機(3)は、過去に受信したタイヤ空気圧と今回受信圧との差が一定値以上のときには、過去に受信したタイヤ空気圧を記憶して、当該過去に受信したタイヤ空気圧を次にタイヤ空気圧を示すデータを受信したときの第1警報閾値の設定に用いるか、もしくは、当該過去に受信したタイヤ空気圧から所定割合だけ圧力を低下させた値を記憶して、次にタイヤ空気圧を示すデータを受信したときの第1警報閾値として用いることを特徴としている。
このように、過去に受信したタイヤ空気圧と今回受信圧との差が一定値以上のときにタイヤ空気圧が急低下したと判定できる。この場合、過去に受信したタイヤ空気圧を記憶して、当該過去に受信したタイヤ空気圧を次にタイヤ空気圧を示すデータを受信したときの第1警報閾値の設定に用いるか、もしくは、当該過去に受信したタイヤ空気圧から所定割合だけ圧力を低下させた値を記憶して、次にタイヤ空気圧を示すデータを受信したときの第1警報閾値として用いることで、タイヤ空気圧が警報閾値の下限値以下にならなくても、タイヤ空気圧の低下と判定できるようにすることができる。
請求項3に記載の発明では、受信機(3)は、過去に受信したタイヤ空気圧と今回受信圧との差が一定値以上のときには、所定期間中、過去に受信したタイヤ空気圧の記憶を保持して、当該過去に受信したタイヤ空気圧を次にタイヤ空気圧を示すデータを受信したときの第1警報閾値の設定に用いるか、もしくは、当該過去に受信したタイヤ空気圧から所定割合だけ圧力を低下させた値の記憶を保持して、次にタイヤ空気圧を示すデータを受信したときの第1警報閾値として用いることを特徴としている。
このように、所定期間中、過去に受信したタイヤ空気圧の記憶を保持して、当該過去に受信したタイヤ空気圧を次にタイヤ空気圧を示すデータを受信したときの第1警報閾値の設定に用いるか、もしくは、当該過去に受信したタイヤ空気圧から所定割合だけ圧力を低下させた値の記憶を保持して、次にタイヤ空気圧を示すデータを受信したときの第1警報閾値として用いることができる。
この場合、請求項4に記載したように、受信機(3)は、イグニッションスイッチがオフされてからの経過時間が所定時間を超えたこと、イグニッションスイッチがオフされてからの温度変化量が所定の温度閾値を超えたこと、および、イグニッションスイッチがオフされてからのタイヤ空気圧およびタイヤ内の温度の比の差が一定範囲を超えていることの少なくとも1つを満たしたときに、保持しているデータの記憶内容をクリアするようにすれば良い。
例えば、請求項5に記載したように、受信機(3)は、過去に受信したタイヤ空気圧として、今回の前である前回のときに受信したタイヤ空気圧である前回受信圧を用いることができる。また、請求項6に記載したように、受信機(3)は、過去に受信したタイヤ空気圧として、今回の前の所定の受信回数中もしくは所定期間中に受信したタイヤ空気圧の最大値を用いることもできる。このように、過去の所定の受信回数中に受信したタイヤ空気圧の最大値を用いることで、センシング値の誤差を加味してより正確な警報閾値を設定することが可能になる。
請求項7に記載の発明では、受信機(3)は、タイヤ空気圧の低下と判定したときのタイヤ空気圧の圧力値を記憶し、警報発生後に送信機(2)から送られてきたタイヤ空気圧のデータが示すタイヤ空気圧が警報発生時の圧力値に対して警報解除用ヒステリシス値を加算した値を超えると、表示器(4)に向けて警報の解除を指示する解除信号を出力することを特徴としている。
このように、受信機(3)にて、タイヤ空気圧が警報発生時の圧力値に対して警報解除用ヒステリシス値を加算した値を超えたと判定したときに、表示器(4)による警報の表示を解除させることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかるタイヤ空気圧検出装置の全体構成を示すブロック図である。 (a)、(b)は、それぞれ、タイヤ空気圧検出装置に備えられる送信機2と受信機3のブロック構成を示した図である。 タイヤ空気圧検出装置のうち送信機2の制御部22aが実行する処理の詳細を示したフローチャートである。 タイヤ空気圧検出装置のうち受信機3の制御部32bが実行する警報判定の詳細を示したフローチャートである。 タイヤ空気圧検出装置のうち受信機3の制御部32bが実行する警報解除判定処理の詳細を示したフローチャートである。 警報判定処理および警報解除判定処理を行った場合の動作を表したタイミングチャートである。 警報判定処理および警報解除判定処理を行った場合の動作を表したタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態にかかるタイヤ空気圧検出装置のうち受信機3の制御部32bが実行する警報判定の詳細を示したフローチャートである。 警報判定処理や第1実施形態と同様の警報解除判定処理を行った場合の動作を表したタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態におけるタイヤ空気圧検出装置の全体構成を示すブロック図である。図1の紙面上方向が車両1の前方、紙面下方向が車両1の後方に一致する。この図を参照して、本実施形態におけるタイヤ空気圧検出装置について説明する。
図1に示されるように、タイヤ空気圧検出装置は、車両1に取り付けられるもので、送信機2、受信機3および表示器4を備えて構成されている。
図1に示されるように、送信機2は、車両1における各車輪5a〜5dに1つずつ取り付けられるもので、車輪5a〜5dに取り付けられたタイヤの空気圧やタイヤ内の温度を検出すると共に、その検出結果を示す検出信号のデータを送信フレーム内に格納して送信するものである。また、受信機3は、車両1における車体6側に取り付けられるもので、送信機2から送信されるフレームを受信すると共に、その中に格納されたデータに基づいて各種処理や演算等を行うことでタイヤ空気圧を求めるものである。図2(a)、(b)に、これら送信機2と受信機3のブロック構成を示す。
送信機2は、図2(a)に示されるように、センシング部21、マイクロコンピュータ22、電池23および送信アンテナ24を備えた構成とされている。
センシング部21は、例えばダイアフラム式の圧力センサや温度センサを備えた構成とされ、タイヤ空気圧やタイヤ内の温度を示す検出信号(以下、タイヤ空気圧に関する検出信号という)を出力するようになっている。センシング部21は、マイクロコンピュータ22からの指令に基づいて所定の検出周期毎にタイヤ空気圧やタイヤ内の温度を検出している。
マイクロコンピュータ22は、制御部22aや送信部22bなどを備えた周知のもので、制御部22a内のメモリ(図示せず)内に記憶されたプログラムに従って、所定の処理を実行する。
制御部22aは、所定の検出周期毎にセンシング部21からのタイヤ空気圧に関する検出信号を受け取り、それを信号処理すると共に必要に応じて加工する。そして、制御部22aは、その検出結果を示すデータ(以下、タイヤ空気圧に関するデータという)として各送信機2のID情報と共に送信フレーム内に格納し、その後、送信フレームを送信部22bに送る。この送信部22bへ信号を送る処理は、上記プログラムに従って所定の周期毎に実行されるようになっている。
送信部22bは、送信アンテナ24を通じて、制御部22aから送られてきたフレームを受信機3に向けて送信する出力部としての機能を果たすものである。
電池23は、制御部22aなどに対して電力供給を行うものであり、この電池23からの電力供給を受けて、センシング部21でのタイヤ空気圧に関するデータの収集や制御部22aでの各種演算などが実行される。
このように構成される送信機2は、例えば、各車輪5a〜5dのホイールにおけるエア注入バルブに取り付けられ、センシング部21がタイヤの内側に露出するように配置される。これにより、該当車輪のタイヤ空気圧を検出し、各送信機2に備えられた送信アンテナ24を通じて、所定の送信周期毎(例えば、1分毎)にフレームを送信する。
また、図2(b)に示されるように、受信機3は、アンテナ31とマイクロコンピュータ32を備えた構成とされている。
アンテナ31は、各送信機2から送信されたフレームを総括的に受け取る1本もしくは複数本のアンテナとなっており、車体6に固定されている。
マイクロコンピュータ32は、受信部32aや制御部32bなどを備えた周知のもので、制御部32b内のメモリ(図示せず)内に記憶されたプログラムに従って、所定の処理を実行する。
受信部32aは、各アンテナ31によって受信された各送信機2からのフレームを入力し、そのフレームを制御部32bに送る入力部としての機能を果たすものである。
制御部32bは、受信したフレームに格納されたタイヤ空気圧に関するデータに基づいて各種信号処理および演算等を行うことによりタイヤ空気圧(以下、受信圧という)を求め、この受信圧に基づいてタイヤ空気圧の低下を判定する。具体的には、制御部32bは、受信圧を警報閾値と比較し、受信圧が警報閾値以下になるとタイヤ空気圧の低下と判定する。そして、制御部32bは、タイヤ空気圧の低下が検知されると、その旨の信号を表示器4に出力する。これにより、車輪5a〜5dのいずれかのタイヤ空気圧が低下したことが表示器4に伝えられる。
このとき用いている警報閾値は、過去に求められた受信圧および車両推奨圧等に基づいて設定してある。過去に求められた受信圧とは、今回の演算周期よりも以前に得られた受信圧であり、本実施形態では今回の演算周期において既に記憶してあった受信圧を過去に求められた受信圧として用いている。本実施形態の場合、過去に求められた受信圧は、基本的には前回の演算周期のときの受信圧となるが、受信圧が急激に低下した場合には、低下前の受信圧の記憶内容が保存され、それが過去に求められた受信圧として用いられる。車両推奨圧は、車種毎に決められているタイヤ空気圧の推奨圧である。
これら過去に求められた受信圧や車両推奨圧に対して所定割合(以下、この割合を警報検出減圧率という)だけ圧力を低下させた値を警報閾値として設定している。例えば、警報検出減圧率は、20%に設定される。すなわち、過去に求められた受信圧に対して警報検出減圧率低下した値が受信圧に応じて可変な警報閾値(第1警報閾値に相当)となり、車両推奨圧に対して警報検出減圧率低下した値が下限値に相当する警報閾値(第2警報閾値に相当)となり、これらによって定められる警報閾値以下まで受信圧が低下すると、タイヤ空気圧が低下したと判定されるようにしている。
なお、ここでは受信機3で車両推奨圧に基づいて警報閾値を設定する場合について説明したが、ユーザが自ら設定するユーザ設定圧を警報閾値とすることもできる。ただし、この場合でもユーザ設定圧として設定できる警報閾値の下限値については、車両推奨圧に基づいて設定される値となるようにすることで、少なくとも車両推奨圧に基づいて設定される警報閾値以下までタイヤ空気圧が低下した場合には、警報が行われるようにすることができる。
一方、受信部32aでは、タイヤ空気圧の低下の警報を指示する警報信号を表示器4に送った後、所定の解除条件を満たすと警報解除を行うようにしている。例えば、受信部32aでは、警報を行ったときのタイヤ空気圧(以下、警報発生時の圧力値という)をマイクロコンピュータ32内の図示しないメモリに記憶しておき、警報後に送信機2から送信されてきたフレームに格納されたタイヤ空気圧を示すデータから、タイヤ空気圧が警報発生時の圧力値に対して所定の警報解除用ヒステリシス値ΔPを加算した値を超えると、警報解除を行うようにしている。このときの警報解除用ヒステリシス値ΔPとしては、一定値であっても良いし、車両毎に異なる値であっても良い。
表示器4は、図1に示されるように、ドライバが視認可能な場所に配置され、例えば車両1におけるインストルメントパネル内に設置される警報ランプによって構成される。この表示器4は、例えば受信機3における制御部32bからタイヤ空気圧の低下の警報を指示する警報信号が送られてくると、その旨の表示を行うことでドライバにタイヤ空気圧の低下の警報を行う。
以上のようにして、本実施形態におけるタイヤ空気圧検出装置が構成されている。
続いて、上記のように構成されるタイヤ空気圧検出装置の作動例について説明する。図3は、タイヤ空気圧検出装置のうち送信機2の制御部22aが実行する処理の詳細を示したフローチャートである。また、図4および図5は、タイヤ空気圧検出装置のうち受信機3の制御部32bが実行する警報判定および警報解除判定処理の詳細を示したフローチャートである。これらの図を参照して、タイヤ空気圧検出装置の作動例を説明する。
まず、送信機2の制御部22aでは、所定の制御周期毎に図3のフローチャートに示される各種処理を実行している。この処理が実行されるタイミングが送信機2にてタイヤ空気圧に関するセンシングが行われる測定タイミングとなる。
ステップ100では、センシング部21によるタイヤ空気圧およびタイヤ内の温度のセンシングを行う。具体的には、センシング部21に対してセンシングを行うことを指令する信号を出力すると、その指令に応じてセンシング部21でタイヤ空気圧およびタイヤ内の温度のセンシングが行われ、その検出信号がセンシング部21から送られてくるため、それをタイヤ空気圧に関する検出信号として受け取る。そして、取得したタイヤ空気圧のデータをフレームに格納する。
続く、ステップ110では、送信タイミングか否かを判定する。送信タイミングは、一定間隔で規定された送信周期毎とされ、例えば1分間毎に設定される。ここで送信タイミングと判定されなければ単なる測定のみが行われ、送信タイミングと判定されるとステップ120に進む。そして、ステップ120でタイヤ空気圧およびタイヤ内の温度を含むタイヤ空気圧に関するデータを格納したフレームを送信して処理を終了する。このようにして、送信機2からタイヤ空気圧に関するデータを格納したフレームが受信機3に向けて送信される。
一方、受信機3については、図示しないイグニッションスイッチがオフからオンに切り替わると、受信機3の制御部32bに対して電源投入が行われ、送信機2から送信されたフレームを受信して警報判定処理を行い、警報判定が行われた後には警報解除判定処理も行う。
まず、図4に示すように、警報判定処理として、ステップ200においてデータ受信を行ったか否かを判定する。そして、送信機2から送信されたフレームを受信していれば肯定判定されてステップ205に進み、受信していなければ受信するまで待機する。
続いてステップ205およびステップ210では、受信したフレームに格納されたデータに基づいてタイヤ空気圧の受信圧を取得し、この受信圧が警報閾値以下になっているか否かを判定する。
具体的には、ステップ205では、まず受信圧を取得する。そして、取得した受信圧が過去に求められた受信圧から警報検出減圧率分だけ低下させた警報閾値(第1警報閾値)以下であるか否かを判定する。ここでは、過去に求められた受信圧として前回受信圧として記憶されている値を用い、この前回受信圧の80%の値を求めることで、前回受信圧から警報検出減圧率である20%分を低下させた警報閾値を演算している。
また、ステップ210では、受信圧が車両推奨圧に基づいて設定された警報閾値の下限値以下になっているか否かを判定する。ここでは、車両推奨圧の80%の値を求めることで、車両推奨圧から警報検出減圧率である20%分を低下させた警報閾値の下限値を演算している。
そして、ステップ205もしくはステップ210のいずれか一方でも肯定判定されればステップ215に進み、警報判定を行い、受信機3からタイヤ空気圧の低下の警報を指示する警報信号が表示器4に出力される。これにより、表示器4でタイヤ空気圧が低下したことが表示され、ドライバに対してタイヤ空気圧の低下が警報される。
一方、ステップ205およびステップ210の両方で共に否定判定されればステップ220に進む。ステップ220では、フラグセット中であるか否かを判定する。ここでいうフラグは、後述するようにタイヤ空気圧が急低下したと判定されたときにセットされる(ステップ225、230参照)。このため、タイヤ空気圧の急低下が判定される前には、ステップ220は否定判定され、続くステップ225に進む。
ステップ225では、現在記憶されている前回受信圧と今回の受信圧(以下、今回受信圧という)との差が一定値以上であるか否かを判定する。ここでいう一定値は、前回受信圧と今回受信圧との差が大きく、タイヤ空気圧が急低下したと見做せる急低下閾値である。
すなわち、受信圧が急低下したような場合には、タイヤ空気圧の低下の可能性が高いため、できるだけ早くタイヤ空気圧の低下と判定して警報を行うのが好ましい。しかしながら、上記したステップ205のように、警報閾値は基本的には過去に求められた受信圧に対して警報検出減圧率分を低下させた値に設定されることになるため、受信圧の変動に追従して警報閾値も変動することになる。このため、受信圧が急低下したような場合であっても、警報閾値を受信圧の変動に完全に追従させてしまうと、受信圧が警報閾値以下にならず、警報を行うことができない。また、この場合でも、受信圧が警報閾値の下限値以下になれば警報を行うことが可能であるが、必ずしも受信圧が警報閾値の下限値以下になるとは限らない。したがって、受信圧が急低下した場合には、受信圧が警報閾値の下限値以下にならなくても、タイヤ空気圧の低下と判定できるように、ステップ225で受信圧の急低下を判定している。
そして、ステップ225で肯定判定されれば、ステップ230に進んで前回受信圧として記憶されている値をそのまま前回受信圧として保持する。これにより、前回受信圧が今回受信圧に更新されなくなり、前回受信圧が維持され、上述したステップ205で演算される前回受信圧に対して80%を掛けることで演算した警報閾値は、値の大きな前回受信圧に基づいて設定された値となる。また、ステップ230では、タイヤ空気圧が急低下したことを示すフラグをセットする。この後、警報判定処理を終了し、データが受信される毎に、再びステップ200からの処理が繰り返される。
また、ステップ225で否定判定されれば、ステップ235に進んで前回受信圧として今回受信圧を記憶する。これにより、今回受信圧が新たな前回受信圧として更新され、上述したステップ205で演算される前回受信圧に対して80%を掛けることで演算した警報閾値は、1つ前に受信したデータに基づく直近の前回受信圧を用いて演算された値となる。この後、警報判定処理を終了する。
一方、上記ステップ225でタイヤ空気圧が急低下したと判定され、ステップ230でフラグがセットされると、それ以後はステップ220で肯定判定される。このため、ステップ240に進み、フラグセットから一定期間経過したか否かを判定する。この判定は、マイクロコンピュータ32に備えられた図示しないクロックで一定期間を計測することにより行われる。ここで否定判定されれば、ステップ245に進み、前回受信圧を更新することなく保持する。これにより、フラグセットから一定期間中は前回受信圧が更新されることなく保持されることになる。そして、ここで肯定判定されれば、ステップ250に進み、前回受信圧として今回受信圧を記憶するとともに、タイヤ空気圧が急低下したと判定されたときにセットされたフラグをリセットし、警報判定処理を終了する。
なお、図4に示した警報判定処理は、送信機2から送信されるフレームが受信される毎に行われるため、一旦タイヤ空気圧が低下して警報判定が成されても、送信機2から送信されるフレームが受信されると再び継続して実行される。
また、警報解除判定処理は、例えば警報判定処理において警報発生時の圧力値が記憶された時に実行される。図5に示すように、警報解除判定処理では、ステップ300においてデータ受信を行ったか否かを判定する。そして、送信機2から送信されたフレームを受信していれば肯定判定されてステップ310に進み、受信していなければ受信するまで待機する。
続いてステップ310では、警報の解除条件を満たしたか否かを判定する。例えば、ここでは受信したフレームに格納されたタイヤ空気圧のデータに示された受信圧力値が受信機3に記憶しておいた警報発生時の圧力値に対して警報解除用ヒステリシス値ΔPを加算した値を超えているか否かを判定している。ここで肯定判定されれば、ステップ320に進んで警報解除判定を行い、受信機3から警報を解除することを指示する解除信号が表示器4に出力される。これにより、表示器4でタイヤ空気圧が低下したことの表示が解除される。また、これと同時に、記憶しておいた警報発生時の圧力値をクリアして、処理を終了する。
図6および図7は、上記のような警報判定処理および警報解除判定処理を行った場合の動作を表したタイミングチャートである。図6は、タイヤ空気圧が緩やかに変化したときのタイミングチャート、図7は、タイヤ空気圧が急低下したときのタイミングチャートである。図中丸印が送信機2でのセンシングが行われる制御周期を表している。
まず、図6に示すように、時点T0において、センシング時のタイヤ空気圧が車両推奨圧と一致していた状態より、時点T1〜T2の間において、車両走行に伴ってタイヤ空気圧が変動していくと、その変動に応じて警報閾値も変動する。このため、温度変化等に伴うタイヤ空気圧の変動に追従して警報閾値を変化させることが可能となる。
そして、時点T2において、過去に求められた受信圧に基づいて演算されるタイヤ空気圧の変動に追従した警報閾値(第1警報閾値)が車両推奨圧に基づいて演算される下限値を規定する警報閾値(第2警報閾値)よりも小さくなったとしても、警報閾値は車両推奨圧に基づいて演算される下限値に設定される。このため、警報閾値は、基本的には過去に求められた受信圧の変動に追従しつつ、その下限値については車両推奨圧に基づいて演算された値によって規定されるようにすることができる。
このように、警報閾値を過去に求められた受信圧の変動に追従させることで、車両の走行に伴うタイヤ内の空気圧変化に対応した警報閾値とすることができる。
一方、図7に示すように、時点T0において、センシング時のタイヤ空気圧が車両推奨圧と一致していた状態より、時点T1〜T2の間において、車両走行に伴ってタイヤ空気圧が変動した後、時点T2〜T3の間においてタイヤ空気圧が急低下したとする。この場合には、時点T2までは前回受信圧の値が常に更新され続けていくが、時点T3において時点T2で記憶した前回受信圧と時点T3での受信圧との差が一定値以上になるため、時点T3において前回受信圧の値が更新されず、時点T2のときの前回受信圧がそのまま保持されることになる。このため、一定期間中は時点T2のときの受信圧が前回受信圧として保持された状態となり、この時点T2の時の受信圧に基づいて演算された警報閾値に基づいてタイヤ空気圧の低下が判定されることになる。
そして、図7の例では、時点T4での受信圧が車両推奨圧に基づいて設定される警報閾値の下限値以下になっていなくても、過去に求められた受信圧に基づいて設定される警報閾値以下となるため、タイヤ空気圧の低下と判定される。このように、タイヤ空気圧が急低下したときには、過去に求められた受信圧に基づいて設定した警報閾値を用いてタイヤ空気圧の低下を判定することで、タイヤ空気圧の急低下に対応してより迅速にタイヤ空気圧の低下を判定することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、過去に求められた受信圧から警報検出減圧率分だけ低下させた警報閾値(第1警報閾値)を設定し、受信圧がこの警報閾値以下になるとタイヤ空気圧の低下と判定するようにしている。また、車両推奨圧に基づいて設定された警報閾値の下限値(第2警報閾値)を設定し、受信圧がこの警報閾値の下限値以下になってもタイヤ空気圧の低下と判定するようにしている。これらにより、車両の走行に伴うタイヤ内の空気圧変化に追従した警報閾値に基づいて、より確実にタイヤ空気圧の低下を警報することが可能となる。
また、タイヤ空気圧が急低下した場合には、今回受信圧よりも大きな値である前回受信圧を一定期間中保持するようにし、この前回受信圧に基づいて警報閾値を設定して、タイヤ空気圧の低下の判定に用いるようにしている。このため、タイヤがパンクした場合のように、タイヤ空気圧が急低下する場合にも、確実にタイヤ空気圧の低下を検知することが可能となる。
したがって、過去に求められた受信圧から警報検出減圧率分だけ低下させた警報閾値および車両推奨圧に基づいて設定された警報閾値の下限値に基づいて、緩やかなタイヤ空気圧の低下を検知することができる。そして、タイヤ空気圧の急低下が検知されたときには低下する前の受信圧である前回受信圧に基づいて警報閾値を設定することで、タイヤのパンクなどの急なタイヤ空気圧の低下も確実に検知することが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して受信機3のマイクロコンピュータ32が実行する警報判定を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図8は、本実施形態にかかるタイヤ空気圧検出装置のうち受信機3の制御部32bが実行する警報判定の詳細を示したフローチャートである。なお、警報解除判定については、第1実施形態と同様である。
本実施形態では、図8に示すステップ400〜445において、基本的には第1実施形態で説明した図4のステップ200〜245と同様の処理を行うが、ステップ405において警報閾値を設定する際に用いる過去に求められた受信圧として、前回受信圧ではなく、所定の受信回数分のタイヤ空気圧のデータの中の最大値を用いるようにしている。ここでは、所定の受信回数を3回としており、直近3データ、つまり今回の制御周期から遡って3回前の制御周期までに取得したタイヤ空気圧の最大値を警報閾値の設定に用いるようにしている。そして、その最大値に対して警報検出減圧率だけ圧力を低下させた値を警報閾値として設定し、ステップ400で取得した今回の制御周期でのタイヤ空気圧が警報閾値以下になっているか否かを判定している。ここでは、例えば警報検出減圧率を20%に設定し、直近3データのタイヤ空気圧の最大値の80%の圧力値を警報閾値として用いるようにしている。
このため、ステップ425では、直近3データの最大値と今回受信圧との差が一定値以上であるか否かを判定し、肯定判定されればステップ430に進んで現在記憶されている直近3データの最大値をそのまま保持すると共にフラグをセットする。また、ステップ425で否定判定されれば、現在記憶されている直近3データの中から最も古いデータを削除したのち今回受信圧を直近3データに含め、その中の最大値を直近3データの最大値として保持する。そして、フラグセットされてからは、ステップ440で肯定判定され、かつ、ステップ440で否定判定されればステップ445で現在記憶されている直近3データの最大値をそのまま保持し、ステップ440で肯定判定されるとステップ450で現在記憶されている直近3データの中から最も古いデータを削除したのち今回受信圧を直近3データに含め、その中の最大値を直近3データの最大値として保持する。
図9は、上記のような警報判定処理や第1実施形態と同様の警報解除判定処理を行った場合の動作を表したタイミングチャートである。
この図に示されるように、時点T0において、センシング時のタイヤ空気圧が車両推奨圧と一致していた状態より、時点T1〜T2の間において、車両走行に伴ってタイヤ空気圧が変動していくと、その変動に応じて警報閾値も変動する。このとき、直近3データのタイヤ空気圧の最大値に基づいて警報閾値が設定されることから、温度変化等に伴うタイヤ空気圧の変動に追従して警報閾値を変化させつつ、所定の受信回数分でのタイヤ空気圧の最大値を用いているため、センシング値の誤差を加味してより正確な警報閾値を設定することが可能となる。
この後、時点T2において、過去に求められた受信圧に基づいて演算されるタイヤ空気圧の変動に追従した警報閾値(第1警報閾値)が車両推奨圧に基づいて演算される下限値を規定する警報閾値(第2警報閾値)よりも小さくなると、警報閾値は車両推奨圧に基づいて演算される下限値に設定される。
このように、所定の受信回数分でのタイヤ空気圧の最大値を用いていることで、第1実施形態の効果が得られるのに加えて、センシング値の誤差を加味してより正確な警報閾値を設定することが可能になるという効果を得ることができる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、前回受信圧や直近3データのタイヤ空気圧の最大値に対して警報検出減圧率分だけ圧力を低下させた値を警報閾値として設定し、その設定のために前回受信圧もしくは直近3データのタイヤ空気圧の最大値を記憶するようにしている。しかしながら、これらに基づいて演算した警報閾値を記憶しておき、前回受信圧もしくは直近3データのタイヤ空気圧の最大値と今回受信圧との差が一定値以上であった場合に、そのときに記憶されている警報閾値を次の受信圧を取得した時のタイヤ空気圧の低下の判定に用いるようにしても良い。
また、直近数データのみではなく、今回の受信タイミング、つまり現時点からの時間で管理してもよい。例えば、「直近3データの最大値」を「直近3分中に受信したデータの最大値」とするように、今回の受信タイミングから所定期間中に受信したデータの最大値を記憶して警報閾値の設定に用いることもできる。もしくは、今回の受信タイミングから所定期間中に受信したデータの最大値からに対して警報検出減圧率分だけ圧力を低下させた値を記憶しておき、その値を次の受信圧を取得した時のタイヤ空気圧の低下の判定に用いるようにしても良い。
また、上記各実施形態などで説明した警報閾値に使用する前回受信圧や直近3データのタイヤ空気圧の最大値もしくは警報閾値の記憶内容については、所定の条件を満たした時にクリアするようにすると好ましい。例えば、所定の条件としては、時間、温度、もしくは、圧力と温度との関係を挙げることができる。
具体的には、時間条件として、イグニッションスイッチがオフされてから所定時間が経過した場合に、記憶内容をクリアするようにしても良い。
例えば、メータECU等において車両が時間情報を取り扱っているため、通信によりその時間情報を取得することで、イグニッションスイッチがオフされてからオンされるまでの時間を計測し、その時間が所定時間以上経過していれば記憶内容をクリアするようにすれば良い。このように、車両で取り扱っている時間情報を用いることで、高精度の時間情報を使用することができる。
また、イグニッションスイッチがオフされている期間中に、受信機3を間欠起動させ、マイクロコンピュータ32に備えられた図示しないカウンタなどを作動させることで、イグニッションスイッチがオフされている期間を計測するようにしても良い。このようにすれば、受信機3のみで時間計測を実施できるため、他の車両システムによらずに時間計測が可能となる。
同様に、送信機2にて時間計測が行えるようにしておき、送信機2から送信されるフレーム内に時間情報(例えば一定時間カウント値)を含めることで、イグニッションスイッチがオフされている期間を計測するようにしても良い。このようにすれば、イグニッションスイッチがオフされている期間中に受信機3を動作させる必要がないため、暗電流を発生させないで済む。
また、温度条件として、一定以上の温度変化があった場合に、記憶内容をクリアするようにしても良い。
すなわち、イグニッションスイッチがオフされてからあまり時間が経過していなければ、タイヤ内の温度は下がりきらないと考えられる。このため、受信データ中に含まれる温度を示すデータを使用し、イグニッションスイッチがオフされる直前のタイヤ内の温度とイグニッションスイッチがオンされたときのタイヤ内の温度の差を計算し、この差が温度閾値以上あれば、記憶内容をクリアするようにしても良い。
同様に、外気温についても、イグニッションスイッチがオフされてからあまり時間が経過していなければ、温度が下がりきらないと考えられる。このため、車両が温度情報を取り扱っているため場合には、通信によりその温度情報を取得することで、イグニッションスイッチがオフされてからオンされるまでの温度変化量を計測し、その温度変化量が温度閾値以上であれば記憶内容をクリアするようにしても良い。このように、車両で取り扱っている温度情報を用いることで、車両毎、タイヤ毎にそれに応じた温度閾値を設定したり、車輪毎に温度変化量が温度閾値以上になっているか否かを検証しなくても済む。また、外気温については、受信機3に外気温センサを設置し、外気温センサから温度を示すデータを取得するようにしても良い。このように受信機3に備えておくことで、受信機3のみで温度測定を実施できるため、他の車両システムによらずに温度測定が可能となる。
また、圧力および温度の関係として、イグニッションスイッチがオフされたときとオンされたときとの圧力および温度の比が所定の条件を満たした場合に、記憶内容をクリアするようにしても良い。
タイヤからのエアリークが無い状態では、基本的には上述したボイルシャルルの法則に基づいて、PV=nRTの状態方程式が成り立つ。このため、例えばイグニッションスイッチがオフされる直前とイグニッションスイッチがオンされたときとで、圧力および温度の比となるP/Tの値の差を求め、この差が一定範囲を超えている場合には、記憶内容をクリアするようにしても良い。例えば、受信データ中に含まれるタイヤ空気圧と温度のデータを使用し、イグニッションスイッチがオフされる直線とイグニッションスイッチがオンされたときのデータから求めたP/Tの差を計算すればよい。このようにすれば、受信機3のみでタイヤ空気圧と温度との関係を求めることができるため、他の車両システムによらずにその関係を求めることが可能となる。
1 車両
2 送信機
3 受信機
4 表示器
5a〜5d 車輪
6 車体

Claims (7)

  1. タイヤを備えた複数個の車輪(5a〜5d)それぞれに取り付けられ、取り付けられた車輪(5a〜5d)におけるタイヤ空気圧を取得すると共に、所定の送信周期毎の送信タイミングの際に前記タイヤ空気圧を示すデータを送信する送信機(2)と、
    車体(6)側に備えられ、前記タイヤ空気圧を示すデータを受信し、タイヤ空気圧の低下を検知すると、タイヤ空気圧の低下の警報を指示する警報信号を出力する受信機(3)と、
    前記受信機(3)からの前記警報信号に基づいて、タイヤ空気圧の低下の警報を行う表示器(4)と、を有してなるタイヤ空気圧検出装置において、
    前記送信機(2)は、少なくとも前記送信周期毎に前記タイヤ空気圧を取得し、取得した前記タイヤ空気圧のデータを前記受信機(3)に送信し、
    前記受信機(3)は、今回受信した前記タイヤ空気圧を今回受信圧として、当該今回受信圧が、過去に受信した前記タイヤ空気圧から所定割合だけ圧力を低下させた値を第1警報閾値とすると共に前記タイヤ空気圧の下限値を第2警報閾値とする警報閾値以下であれば前記タイヤ空気圧が低下していると判定して、前記警報信号を出力することを特徴とするタイヤ空気圧検出装置。
  2. 前記受信機(3)は、前記過去に受信した前記タイヤ空気圧と前記今回受信圧との差が一定値以上のときには、前記過去に受信した前記タイヤ空気圧のデータを記憶して、当該過去に受信した前記タイヤ空気圧を次に前記タイヤ空気圧を示すデータを受信したときの前記第1警報閾値の設定に用いるか、もしくは、当該過去に受信した前記タイヤ空気圧から前記所定割合だけ圧力を低下させた値のデータを記憶して、次に前記タイヤ空気圧を示すデータを受信したときの前記第1警報閾値として用いることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ空気圧検出装置。
  3. 前記受信機(3)は、前記過去に受信した前記タイヤ空気圧と前記今回受信圧との差が一定値以上のときには、所定期間中、前記過去に受信した前記タイヤ空気圧のデータの記憶を保持して、当該過去に受信した前記タイヤ空気圧を次に前記タイヤ空気圧を示すデータを受信したときの前記第1警報閾値の設定に用いるか、もしくは、当該過去に受信した前記タイヤ空気圧から前記所定割合だけ圧力を低下させた値のデータの記憶を保持して、次に前記タイヤ空気圧を示すデータを受信したときの前記第1警報閾値として用いることを特徴とする請求項2に記載のタイヤ空気圧検出装置。
  4. 前記受信機(3)は、イグニッションスイッチがオフされてからの経過時間が所定時間を超えたこと、イグニッションスイッチがオフされてからの温度変化量が所定の温度閾値を超えたこと、および、イグニッションスイッチがオフされてからの前記タイヤ空気圧およびタイヤ内の温度の比の差が一定範囲を超えていることの少なくとも1つを満たしたときに、保持している前記データの記憶内容をクリアすることを特徴とする請求項3に記載のタイヤ空気圧検出装置。
  5. 前記受信機(3)は、前記過去に受信した前記タイヤ空気圧として、今回の前である前回のときに受信したタイヤ空気圧である前回受信圧を用いることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のタイヤ空気圧検出装置。
  6. 前記受信機(3)は、前記過去に受信した前記タイヤ空気圧として、今回の前の所定の受信回数中もしくは所定期間中に受信したタイヤ空気圧の最大値を用いることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のタイヤ空気圧検出装置。
  7. 前記受信機(3)は、前記タイヤ空気圧の低下と判定したときの前記タイヤ空気圧の圧力値を記憶し、前記警報発生後に前記送信機(2)から送られてきた前記タイヤ空気圧のデータが示す前記タイヤ空気圧が前記警報発生時の圧力値に対して警報解除用ヒステリシス値を加算した値を超えると、前記表示器(4)に向けて警報の解除を指示する解除信号を出力することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載のタイヤ空気圧検出装置。
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