JP2012167722A - ベルト式無段変速機の制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】第1供給圧と第2供給圧を制御する2つの電磁弁による電力消費を低減することで、燃費や電費を向上させること。
【解決手段】ベルト式無段変速機の制御装置は、ベルト式無段変速機構4と、ライン圧調圧手段70,71,72と、第1減圧弁73と、第2減圧弁75と、ノーマリーハイの第1ソレノイド74と、ノーマリーハイの第2ソレノイド76と、CVTコントロールユニット8と、を備える。CVTコントロールユニット8により変速比制御を行うとき、プライマリ圧Priが他の要素圧より高い場合、第1ソレノイド74への指示電流をカット(図6のステップS9→ステップS10)し、セカンダリ圧Psecが他の要素圧より高い場合、第2ソレノイド76への指示電流をカット(図6のステップS7→ステップS8)する指示電流低下制御を実行する。
【選択図】図6

Description

本発明は、プライマリ圧とセカンダリ圧を調圧する両調圧方式により無段階に変速比を変更する変速制御を行うベルト式無段変速機の制御装置に関する。
従来、ベルト式無段変速機のプライマリ圧室へのプライマリ圧とセカンダリ圧室へのセカンダリ圧の調圧により変速比を無段階に制御する調圧方式として片調圧方式と両調圧方式がある。片調圧方式は、全変速域にてプライマリ圧を変速圧とし、セカンダリ圧をライン圧とする方式である。一方、両調圧方式は、ロー変速比側でプライマリ圧を変速圧としセカンダリ圧をライン圧とし、ハイ変速比側でプライマリ圧をライン圧としセカンダリ圧を変速圧とする方式である。
この両調圧方式によるベルト式無段変速機としては、プライマリ圧とセカンダリ圧をそれぞれ調圧する2つの電磁弁を備え、電磁弁に対する指令電流をオフにすると、スプリングの付勢力により油圧室とライン圧油路と連通するものが知られている。つまり、指令電流が停止するような電気系統フェールが発生しても、プライマリプーリとセカンダリプーリのベルトクランプ力を確保することにより、動力伝達不能になることを防止するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭61−193936号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、目標変速比を達成するようにプライマリ圧とセカンダリ圧を制御するとき、2つの電磁弁に対して目標油圧に対応する指令電流を出力し続けている。このため、常時、2つの電磁弁が電力を消費していることになり、この消費電力により燃費や電費を低下させてしまう、という問題がある。
すなわち、電気自動車等の電動車両の場合は、指示電流を出力し続けることにより車載バッテリの電力を消費するため、走行のための電費を低下させてしまう。また、ハイブリッド車両やエンジン車等のエンジンを搭載した車両の場合は、バッテリの電力消費によりバッテリの電力が低下すると、バッテリを充電するようにエンジンが過稼働し、燃料を余計に消費する。これが走行のための燃費の低下につながる。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、第1供給圧と第2供給圧を制御する2つの電磁弁による電力消費を低減することで、燃費や電費を向上させることができるベルト式無段変速機の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のベルト式無段変速機の制御装置は、ベルト式無段変速機構と、ライン圧調圧手段と、第1調圧弁と、第2調圧弁と、第1電磁弁と、第2電磁弁と、油圧設定手段と、制御手段と、を備える手段とした。
前記ベルト式無段変速機構は、プライマリプーリと、セカンダリプーリと、前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとに巻き掛けられたベルトと、を有する。
前記ライン圧調圧手段は、前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリでの必要油圧のうち最大油圧をライン圧として調圧し、ライン圧油路に導く。
前記第1調圧弁は、前記プライマリプーリのプライマリ圧室と前記ライン圧油路とを連通するよう第1スプールに付勢力を作用させる第1スプリングを有する。
前記第2調圧弁は、前記セカンダリプーリのセカンダリ圧室と前記ライン圧油路とを連通するよう第2スプールに付勢力を作用させる第2スプリングを有する。
前記第1電磁弁は、前記第1スプリングの付勢力に対抗する第1スプールへの作用力を、指示電流が増加するほど増加させる。
前記第2電磁弁は、前記第2スプリングの付勢力に対抗する第2スプールへの作用力を、指示電流が増加するほど増加させる。
前記油圧設定手段は、前記プライマリ圧室への第1供給圧と、前記セカンダリ圧室への第2供給圧と、を走行状態に応じた目標変速比を達成するように設定する。
前記制御手段は、前記第1電磁弁へ前記第1供給圧に対応する指示電流を出力し、前記第2電磁弁へ前記第2供給圧に対応する指示電流を出力する。
そして、前記制御手段は、前記第1供給圧が前記第2供給圧より高い場合、前記第1電磁弁へ前記第1供給圧に対応する指示電流より低い指示電流を出力し、前記第2供給圧が前記第1供給圧より高い場合、前記第2電磁弁へ前記第2供給圧に対応する指示電流より低い指示電流を出力する指示電流低下手段を有する。
よって、第1供給圧が第2供給圧より高い場合、指示電流低下手段において、第1電磁弁へ第1供給圧に対応する指示電流より低い指示電流が出力される。一方、第2供給圧が第1供給圧より高い場合、指示電流低下手段において、第2電磁弁へ第2供給圧に対応する指示電流より低い指示電流が出力される。
すなわち、ノーマリーハイの電磁弁は、指示電流がゼロのときに油圧室とライン圧油路とを連通し、このライン圧油路のライン圧は、第1供給圧と第2供給圧のうち高い方の油圧に調圧される。したがって、電磁弁への指示電流を、ライン圧に対応する所定値からゼロまでの何れの値にしても、電磁弁により作り出される供給圧は、ライン圧調圧手段により調圧されたライン圧を保つことになる。つまり、供給圧が高い方の電磁弁への指示電流については、ライン圧に対応する所定値からゼロまで低下させることが可能である。この点に着目し、ライン圧対応の所定値より低い指示電流の出力を維持すると、電流低下分と出力時間を積算した電力消費量が低減する。
この結果、第1供給圧と第2供給圧を制御する2つの電磁弁による電力消費を低減することで、燃費や電費を向上させることができる。
実施例1の制御装置が適用されたベルト式無段変速機を搭載したエンジン車の駆動系と制御系を示す全体システム図である。 実施例1の制御装置が適用されたベルト式無段変速機構の概略を示す全体斜視図である。 実施例1の制御装置が適用されたベルト式無段変速機構のベルトの一部を示す斜視図である。 実施例1の制御装置が適用されたベルト式無段変速機構のプライマリ圧とセカンダリ圧を作り出す変速油圧制御系を示すブロック図である。 実施例1の変速油圧制御系に備える電磁弁への指示電流に対するプーリへの供給圧の関係を示す電磁弁特性図である。 実施例1のCVTコントロールユニットにて実行される変速油圧制御における第1ソレノイドと第2ソレノイドへの指示電流低下処理の構成および流れを示すフローチャートである。 実施例1の制御装置が適用されたプライマリ圧室の受圧面積をセカンダリ圧室の受圧面積より広くしたベルト式無段変速機におけるプーリ比に対するプライマリ圧・セカンダリ圧・ライン圧の関係を示す油圧特性図である。 実施例1の制御装置が適用されたエンジン車で停車状態から走行状態を経過して停車状態に至るという代表的な走行パターンにおけるアクセル開度・ブレーキ・車速・プーリ比・セカンダリ圧・クラッチ圧・プライマリ圧・ロックアップ圧・プライマリ電流カット・セカンダリ電流カットの各特性を示すタイムチャートである。 実施例2の制御装置が適用されたプライマリ圧室の受圧面積をセカンダリ圧室の受圧面積と同じにしたベルト式無段変速機におけるプーリ比に対するプライマリ圧・セカンダリ圧・ライン圧の関係を示す油圧特性図である。
以下、本発明のベルト式無段変速機の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1および実施例2に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の制御装置が適用されたベルト式無段変速機を搭載したエンジン車の駆動系と制御系を示す。図2および図3は、ベルト式無段変速機構を示す。以下、図1〜図3に基づき全体システム構成を説明する。
ベルト式無段変速機を搭載したエンジン車の駆動系は、図1に示すように、エンジン1と、トルクコンバータ2と、前後進切替機構3と、ベルト式無段変速機構4と、終減速機構5と、駆動輪6,6と、を備えている。
前記エンジン1は、ドライバーのアクセル操作による出力トルクの制御以外に、外部からのエンジン制御信号によりエンジン回転数や燃料噴射量が制御可能である。このエンジン1には、スロットルバルブ開閉動作や燃料カット動作等により出力トルク制御を行う出力トルク制御アクチュエータ10を有する。
前記トルクコンバータ2は、トルク増大機能を有する流体伝動装置であり、トルク増大機能を必要としないとき、エンジン出力軸11(=トルクコンバータ入力軸)とトルクコンバータ出力軸21を直結可能なロックアップクラッチ20を有する。このロックアップクラッチ20は、ロックアップ要求時、直結状態を保つロックアップ圧により油圧締結される。トルクコンバータ2は、エンジン出力軸11にコンバータハウジング22を介して連結されたタービンランナ23と、トルクコンバータ出力軸21に連結されたポンプインペラ24と、ワンウェイクラッチ25を介して設けられたステータ26と、を構成要素とする。
前記前後進切替機構3は、ベルト式無段変速機構4への入力回転方向を前進走行時の正転方向と後退走行時の逆転方向で切り替える機構である。この前後進切替機構3は、ダブルピニオン式遊星歯車30と、前進クラッチ31と、後退ブレーキ32と、を有する。前記ダブルピニオン式遊星歯車30は、サンギヤがトルクコンバータ出力軸21に連結され、キャリアが変速機入力軸40に連結される。前進クラッチ31は、前進走行時にクラッチ圧により締結し、ダブルピニオン式遊星歯車30のサンギヤとキャリアを直結する。前記後退ブレーキ32は、後退走行時にブレーキ油圧により締結し、ダブルピニオン式遊星歯車30のリングギヤをケースに固定する。
前記ベルト式無段変速機構4は、ベルト接触径の変化により変速機入力軸40の入力回転数と変速機出力軸41の出力回転数の比である変速比を無段階に変化させる無段変速機能を有する。このベルト式無段変速機構4は、プライマリプーリ42と、セカンダリプーリ43と、ベルト44と、を有する。
前記プライマリプーリ42は、固定プーリ42aとスライドプーリ42bにより構成され、スライドプーリ42bは、プライマリ圧室45に導かれるプライマリ圧によりスライド動作する。このプライマリ圧室45の受圧面積は、セカンダリ圧室46の受圧面積よりも大きく設定されている。
前記セカンダリプーリ43は、固定プーリ43aとスライドプーリ43bにより構成され、スライドプーリ43bは、セカンダリ圧室46に導かれるセカンダリ圧によりスライド動作する。このセカンダリ圧室46の受圧面積は、プライマリ圧室45の受圧面積よりも小さく設定されている。つまり、セカンダリプーリ43とプライマリプーリ42の面積比率は、1:(1.3〜1.6)程度の設定とされている。
前記ベルト44は、図2に示すように、プライマリプーリ42のV字形状をなすシーブ面42c,42dと、セカンダリプーリ43のV字形状をなすシーブ面43c,43dに巻き掛けられている。このベルト44は、図3に示すように、環状リングを内から外へ多数重ね合わせた2組の積層リング44a,44aと、打ち抜き板材により形成され、2組の積層リング44a,44aに対する挟み込みにより互いに連接して環状に設けられた多数のエレメント44bにより構成される。そして、エレメント44bには、両側位置にプライマリプーリ42のシーブ面42c,42dと、セカンダリプーリ43のシーブ面43c,43dと接触するフランク面44c,44cを有する。
前記終減速機構5は、ベルト式無段変速機構4の変速機出力軸41からの変速機出力回転を減速すると共に差動機能を与えて左右の駆動輪6,6に伝達する機構である。この終減速機構5は、変速機出力軸41とアイドラ軸50と左右のドライブ軸51,51に介装され、減速機能を持つ第1ギヤ52と、第2ギヤ53と、第3ギヤ54と、第4ギヤ55と、差動機能を持つディファレンシャルギヤ56を有する。
ベルト式無段変速機を搭載したエンジン車の制御系は、図1に示すように、両調圧方式による油圧制御ユニットである変速油圧コントロールユニット7と、電子制御ユニットであるCVTコントロールユニット8(制御手段)と、を備えている。前記変速油圧コントロールユニット7は、プライマリ圧室45に導かれるプライマリ圧Ppri(第1供給圧)と、セカンダリ圧室46に導かれるセカンダリ圧Psec(第2供給圧)と、を作り出す。前記CVTコントロールユニット8は、変速比制御やライン圧制御や前後進切替制御やロックアップ制御、等を行う。
前記変速油圧コントロールユニット7は、オイルポンプ70と、レギュレータ弁71と、ライン圧ソレノイド72と、第1減圧弁73と、第1ソレノイド74と、第2減圧弁75と、第2ソレノイド76と、を備えている。
前記レギュレータ弁71は、オイルポンプ70から吐出圧を元圧とし、ライン圧PLを調圧する弁である。このレギュレータ弁71は、ライン圧ソレノイド72を有し、オイルポンプ70から圧送された油の圧力を、CVTコントロールユニット8からの指令に応じて所定のライン圧PLに調圧する。このオイルポンプ70とレギュレータ弁71とライン圧ソレノイド72は、ライン圧調圧手段に相当する。
前記第1減圧弁73は、レギュレータ弁71により作り出されたライン圧PLを元圧としてプライマリ圧室45に導くプライマリ圧Ppriを減圧制御により調圧するノーマリーハイのスプールバルブである。この第1減圧弁73は、CVTコントロールユニット8からの指示電流により動作する第1ソレノイド74を備える。
前記第2減圧弁75は、レギュレータ弁71により作り出されたライン圧PLを元圧としてセカンダリ圧室46に導くセカンダリ圧Psecを減圧制御により調圧するノーマリーハイのスプールバルブである。この第2減圧弁75は、CVTコントロールユニット8からの指示電流により動作する第2ソレノイド76を備える。
前記CVTコントロールユニット8は、プライマリ回転センサ80、セカンダリ回転センサ81、セカンダリ圧センサ82、油温センサ83、インヒビタースイッチ84、ブレーキスイッチ85、アクセル開度センサ86、車速センサ87、タービン回転センサ88等からのセンサ情報やスイッチ情報を入力する。なお、エンジンコントロールユニット90からエンジン回転センサ91からのエンジン回転数情報等の必要情報を入力し、エンジンコントロールユニット90へエンジン回転数制御指令やフューエルカット指令やフューエルカットリカバー指令等を出力する。このCVTコントロールユニット8で行われる、変速比制御・ライン圧制御・前後進切替制御・ロックアップ制御の概略を説明する。
前記変速比制御は、車速やスロットル開度等に応じて決められる目標変速比を達成するようにプライマリ圧室45へのプライマリ圧Priと、セカンダリ圧室46へのセカンダリ圧Psecを設定する。そして、設定したプライマリ圧Priとセカンダリ圧Psecを得る指示電流を第1ソレノイド74と第2ソレノイド76に出力する制御である。
前記ライン圧制御は、ベルト式無段変速機の各油圧要素(ロックアップクラッチ20、前進クラッチ31、後退ブレーキ32、プライマリプーリ42、セカンダリプーリ43)での必要油圧のうち最大油圧を目標ライン圧として設定する。そして、設定した目標ライン圧を得る指示電流をライン圧ソレノイド72に出力する制御である。
前記前後進切替制御は、選択されているレンジ位置に応じて前進クラッチ31と後退ブレーキ32を締結/解放する制御である。また、前記ロックアップ制御は、走行状況がロックアップ領域であるか否かの判断に応じてロックアップクラッチ20を締結/解放する制御である。
図4は、実施例1の制御装置が適用されたベルト式無段変速機構4のプライマリ圧Ppriとセカンダリ圧Psecを作り出す変速油圧制御系を示す。図5は、実施例1の変速油圧制御系に備える電磁弁(第1ソレノイド74,第2ソレノイド76)への指示電流Iに対するプーリへの供給圧P(Ppri,Psec)の関係を示す。以下、図4および図5に基づいて、変速油圧制御構成を説明する。
変速油圧制御系には、図4に示すように、第1減圧弁73(第1調圧弁)と、第1ソレノイド74(第1電磁弁)と、第2減圧弁75(第2調圧弁)、第2ソレノイド76(第2電磁弁)と、を備えている。
前記第1減圧弁73は、プライマリプーリ42のプライマリ圧室45とライン圧油路77とを連通するよう第1スプール73aに付勢力を作用させる第1スプリング73bを有する。第1スプール73aには、プライマリ圧Ppriによるフィードバック油圧力が、第1スプリング73bによる付勢力と同じ方向に作用する。
前記第2減圧弁75は、セカンダリプーリ43のセカンダリ圧室46とライン圧油路77とを連通するよう第2スプール75aに付勢力を作用させる第2スプリング75bを有する。第2スプール75aには、セカンダリ圧Psecによるフィードバック油圧力が、第2スプリング75bによる付勢力と同じ方向に作用する。
前記第1ソレノイド74は、第1スプリング73bの付勢力に対抗する第1スプール73aへの作用力を、指示電流Iが増加するほど増加させる。つまり、第1スプール73aには、図4の左方向に加わるスプリング付勢力とフィードバック油圧力に対し、図4の右方向に第1ソレノイド74による作用力を加える。よって、図5に示すように、指示電流Iが所定値(例えば、1A)以上のときプライマリ圧Ppriはゼロで、指示電流Iが所定値より低くなるのに比例してプライマリ圧Ppriが高くなるという関係によりプライマリ圧Ppriを調圧する。
前記第2ソレノイド76は、第2スプリング75bの付勢力に対抗する第2スプール75aへの作用力を、指示電流Iが増加するほど増加させる。つまり、第2スプール75aには、図4の右方向に加わるスプリング付勢力とフィードバック油圧力に対し、図4の左方向に第2ソレノイド76による作用力を加える。よって、図5に示すように、指示電流Iが所定値(例えば、1A)以上のときセカンダリ圧Psecはゼロで、指示電流Iが所定値より低くなるのに比例してセカンダリ圧Psecが高くなるという関係によりセカンダリ圧Psecを調圧する。ここで、第1ソレノイド74や第2ソレノイド76による作用力としては、ソレノイド力(電磁力)であっても良いし、あるいは、パイロット圧を元圧としてデューティ制御により調圧された作動信号圧とスプール受圧面積を掛け合わせた油圧力であっても良い。
図6は、実施例1のCVTコントロールユニット8にて実行される変速油圧制御における第1ソレノイド74と第2ソレノイド76への指示電流低下処理の構成および流れを示す(指示電流低下手段)。以下、図6の各ステップについて説明する。
ステップS1では、エンジン回転数やアクセル開度等の情報に基づきベルト式無段変速機への入力トルクTinを演算し、ステップS2へ進む。
ステップS2では、ステップS1での入力トルクTinの演算に続き、車速やスロットル開度等に応じて決められる目標変速比を達成するようにセカンダリ圧室46へのセカンダリ圧Psecを演算し、ステップS3へ進む(油圧設定手段)。
ステップS3では、ステップS2でのセカンダリ圧Psecの演算に続き、車速やスロットル開度等に応じて決められる目標変速比を達成するようにプライマリ圧室45へのプライマリ圧Priを演算し、ステップS4へ進む(油圧設定手段)。
ステップS4では、ステップS3でのプライマリ圧Priの演算に続き、ステップS1で演算された入力トルクTinに基づき、前進クラッチ31または後退ブレーキ32のクラッチ圧Pcを演算し、ステップS5へ進む。
ステップS5では、ステップS4でのクラッチ圧Pcの演算に続き、ステップS1で演算された入力トルクTinに基づき、ロックアップクラッチ20のロックアップ圧PLUを演算し、ステップS6へ進む。
ステップS6では、ステップS5でのロックアップ圧PLUの演算に続き、ベルト式無段変速機の各油圧要素での必要油圧(以下、要素圧という。)であるセカンダリ圧Psec、プライマリ圧Pri、クラッチ圧Pc、ロックアップ圧PLUのうち、最大油圧を選択することでライン圧PLを演算し、ステップS7へ進む。
ステップS7では、ステップS6でのライン圧PLの演算に続き、セカンダリ圧Psecが他の要素圧(プライマリ圧Pri、クラッチ圧Pc、ロックアップ圧PLU)を超えているか否かを判断する。YES(セカンダリ圧>他の要素圧)の場合はステップS8へ進み、NO(セカンダリ圧≦他の要素圧)の場合はステップS9へ進む。
ステップS8では、ステップS7でのセカンダリ圧>他の要素圧であるとの判断、つまり、セカンダリ圧Psec=ライン圧PLであるとの判断に続き、第2ソレノイド76への指示電流をゼロとするセカンダリ圧電流カットを行い、リターンへ進む。
ステップS9では、ステップS7でのセカンダリ圧≦他の要素圧であるとの判断に続き、プライマリ圧Priが他の要素圧(セカンダリ圧Psec、クラッチ圧Pc、ロックアップ圧PLU)を超えているか否かを判断する。YES(プライマリ圧>他の要素圧)の場合はステップS10へ進み、NO(プライマリ圧≦他の要素圧)の場合はステップS11へ進む。
ステップS10では、ステップS9でのプライマリ圧>他の要素圧であるとの判断、つまり、プライマリ圧Pri=ライン圧PLであるとの判断に続き、第1ソレノイド74への指示電流をゼロとするプライマリ圧電流カットを行い、リターンへ進む。
ステップS11では、ステップS9でのプライマリ圧≦他の要素圧であるとの判断に続き、セカンダリ圧Psec=プライマリ圧Pri、かつ、セカンダリ圧Psec(またはプライマリ圧Pri)が他の要素圧(クラッチ圧Pc、ロックアップ圧PLU)を超えているか否かを判断する。YES(Psec=Pri、かつ、PsecまたはPriがPL)の場合はステップS12へ進み、NO(Psec≠Pri、または、PsecとPriのいずれもがPLでない)の場合はステップS15へ進む。
ステップS12では、ステップS11でのPsec=Pri、かつ、PsecまたはPriがPLであるとの判断に続き、次の油圧予測がセカンダリ圧Psec>プライマリ圧Priであるか否かを判断する。YES(Psec>Pri)の場合はステップS13へ進み、NO(Psec<Pri)の場合はステップS14へ進む。
ここで、Psec=Priとなる直前にセカンダリ圧Psec<プライマリ圧Priであるときには、次にセカンダリ圧Psec>プライマリ圧Priになると予測判断する。一方、Psec=Priとなる直前にセカンダリ圧Psec>プライマリ圧Priであるときには、次にセカンダリ圧Psec<プライマリ圧Priになると予測判断する。
ステップS13では、ステップS12でのPsec>Priであるとの判断、つまり、次はセカンダリ圧Psecがプライマリ圧Priより高い油圧になるロー変速比側へ移行するとの予測判断に続き、第2ソレノイド76への指示電流をゼロとするセカンダリ圧電流カットを行い、リターンへ進む。
ステップS14では、ステップS12でのPsec<Priであるとの判断、つまり、次はプライマリ圧Priがセカンダリ圧Psecより高い油圧になるハイ変速比側へ移行するとの予測判断に続き、第1ソレノイド74への指示電流をゼロとするプライマリ圧電流カットを行い、リターンへ進む。
ステップS15では、ステップS11でのPsec≠Pri、または、PsecとPriのいずれもがPLでないであるとの判断、つまり、ライン圧PLが、他の要素圧(クラッチ圧Pc、ロックアップ圧PLU)により設定され、プライマリ圧Priとセカンダリ圧Psecより高圧であるとの判断に続き、第2ソレノイド76へセカンダリ圧Psecに対応した指示電流を出力し、第1ソレノイド74へプライマリ圧Priに対応した指示電流を出力する通常処理を行い、リターンへ進む。
次に、作用を説明する。
まず、「比較例の課題」の説明を行う。続いて、実施例1のベルト式無段変速機の制御装置における作用を、「2つの供給圧が異なるときの指示電流低下作用」、「2つの供給圧が同じときの指示電流低下作用」、「指示電流低下禁止作用」、「代表的な走行パターンでの指示電流カット作用」に分けて説明する。
[比較例の課題]
ベルト式無段変速機において、プライマリ圧室へのプライマリ圧とセカンダリ圧室へのセカンダリ圧とを走行状態に応じた目標変速比を達成すべく設定する。そして、プライマリ圧およびセカンダリ圧に対応する指示電流を、ノーマリーハイの第1電磁弁および第2電磁弁へ出力するものを比較例とする。
この比較例のように、ノーマリーハイの電磁弁を用いている場合、電磁弁への指示電流とプーリへの供給圧との関係は、図5に示すような関係を示す。つまり、指示電流を増加させるほど、油圧室とライン圧油路とを遮断する方向へ作用する付勢力が増加するため、供給圧は低くなる特性となる。例えば、プーリへの供給圧=3MPaとするには、指示電流を0.5Aとする。
一方、オイルポンプの吐出圧を調圧して生成されるライン圧は、油圧を必要とする各部位の最大値となるよう調圧される。例えば、プライマリ圧室の必要油圧=1.5MPa、セカンダリ圧室の必要油圧=3MPaである場合、ライン圧は3MPaに調圧される。
ここで、上述したようにプライマリ圧室の必要油圧=1.5MPa、セカンダリ圧室の必要油圧=3MPaである場合、最大値が3MPaであるためライン圧=3MPaに調圧され、上記比較例技術は、第2電磁弁の指示電流を0.5Aに指示する。しかしながら、ライン圧=3MPaであるため第2電磁弁への指示電流は0.5A以下であってもよい(例えば、指示電流を0.3Aや0Aとして特性上得られる供給圧が3MPaを超えても、ライン圧を超えた供給圧を供給することはできず、供給圧は3MPaとなる。)。
したがって、図5に示す関係特性に基づいて指示電流を出力する上記比較例技術においては、指示電流を低下させることができるにもかかわらず高い指示電流を出力している。このように、比較例にあっては、両電磁弁が、常にプライマリ圧およびセカンダリ圧に対応する指示電流を出力しているため、常時、電力を消費していることになる。この電力消費量を低下させることができれば、さらなる燃費向上が見込まれる。
すなわち、両電磁弁が、常に高い指示電流を出力することによりバッテリの電力を消費している場合、電力消費によりバッテリの充電容量が低下すると、バッテリを充電すべくエンジンは過稼動し、燃料を余計に消費する。これが燃費悪化につながる。
[2つの供給圧が異なるときの指示電流低下作用]
上記燃費向上を目指すためには、2つの供給圧が異なるとき、2つの電磁弁のうち指示電流を低下させることが可能な電磁弁を判別し、判別された電磁弁への指示電流を低下させることが必要である。以下、これを反映する2つの供給圧が異なるときの指示電流低下作用を説明する。
セカンダリ圧Psecが他の要素圧より高い場合には、図6のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8→リターンへと進む流れが繰り返される。そして、ステップS8では、第2ソレノイド76への指示電流をゼロとするセカンダリ圧電流カットが行われる。
プライマリ圧Ppriが他の要素圧より高い場合には、図6のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS9→ステップS10→リターンへと進む流れが繰り返される。そして、ステップS10では、第1ソレノイド74への指示電流をゼロとするプライマリ圧電流カットが行われる。
すなわち、ノーマリーハイの第1ソレノイド74は、指示電流Iがゼロのときにスプリング付勢力によりプライマリ圧室45とライン圧油路77とを連通し、ノーマリーハイの第2ソレノイド76は、指示電流Iがゼロのときにスプリング付勢力によりセカンダリ圧室46とライン圧油路77とを連通する。このライン圧油路77のライン圧PLは、プライマリ圧Ppriまたはセカンダリ圧Psecが他の要素圧より高い場合には、プライマリ圧Ppriとセカンダリ圧Psecのうち高い方の油圧に調圧される。例えば、図7に示すプーリ比に対する油圧特性において、プーリ比ia(1より小さいハイ変速比)よりロー変速比側領域では、セカンダリ圧Psecが他の要素圧より高く、セカンダリ圧Psecに沿ったライン圧PLに調圧される。一方、プーリ比iaよりハイ変速比側領域では、プライマリ圧Ppriが他の要素圧より高く、プライマリ圧Ppriに沿ったライン圧PLに調圧される。
したがって、プライマリ圧Ppriが他の要素圧より高い場合には、第1ソレノイド74への指示電流Iを、ライン圧PLに対応する所定値からゼロまでの何れの値にしても、第1ソレノイド74により作り出されるプライマリ圧Ppriは、レギュレータ弁71およびライン圧ソレノイド72により調圧されたライン圧PLを保つ。また、セカンダリ圧Psecが他の要素圧より高い場合には、第2ソレノイド76への指示電流Iを、ライン圧PLに対応する所定値からゼロまでの何れの値にしても、第2ソレノイド76により作り出されるセカンダリ圧Psecは、レギュレータ弁71およびライン圧ソレノイド72により調圧されたライン圧PLを保つ。例えば、図5の場合においては、指示電流Iを、ライン圧PLに対応する0.5Aから0AまでのE領域の何れの値にしてもライン圧PLが確保される。
つまり、供給圧が高い方の電磁弁(第1ソレノイド74または第2ソレノイド76)への指示電流については、ライン圧PLに対応する所定値からゼロまで低下させることが可能である。この点に着目し、供給圧が高い方の第1ソレノイド74または第2ソレノイド76への指示電流をカットし、ライン圧対応の所定値から低い側に最も乖離したゼロ出力を維持するようにした。
よって、プーリ比iaよりロー変速比側領域では、図7に示すように、第2ソレノイド76への指示電流をゼロとするセカンダリ圧電流カットにより、セカンダリ圧Psecがライン圧PLに調圧される。このとき、プライマリ圧Ppriは、セカンダリ圧Psecより低く、第1ソレノイド74への指示電流により、プーリ比がハイ変速比側へ向かうにしたがって徐々に高くなる変速圧に調圧される。
一方、プーリ比iaよりハイ変速比側領域では、図7に示すように、第1ソレノイド74への指示電流をゼロとするプライマリ圧電流カットにより、プライマリ圧Ppriがライン圧PLに調圧される。このとき、セカンダリ圧Psecは、プライマリ圧Ppriより低く、第2ソレノイド76への指示電流により、プーリ比がハイ変速比側へ向かうにしたがって徐々に低くなる変速圧に調圧される。
上記のように、実施例1では、プライマリ圧Ppriがセカンダリ圧Psecより高い場合、第1ソレノイド74へプライマリ圧Ppriに対応する指示電流より低い指示電流を出力し、セカンダリ圧Psecがプライマリ圧Ppriより高い場合、第2ソレノイド76へセカンダリ圧Psecに対応する指示電流より低い指示電流を出力する構成を採用した。
この構成により、供給圧が高い方の第1ソレノイド74または第2ソレノイド76への指示電流低下分と出力時間を積算した電力消費量が低減する。つまり、プライマリ圧Ppriとセカンダリ圧Psecを制御する2つの第1ソレノイド74と第2ソレノイド76によるトータル電力消費量が低減する。
したがって、両ソレノイド74,76の電力消費によるバッテリの充電容量低下が抑えられ、バッテリ充電目的のエンジン過稼動が抑制されるのに伴う燃料消費量の削減により、燃費の向上が図られる。
実施例1では、プライマリ圧Ppriがセカンダリ圧Psecより高い場合、第1ソレノイド74への指示電流をカット(指示電流=ゼロ)し、セカンダリ圧Psecがプライマリ圧Ppriより高い場合、第2ソレノイド76への指示電流をカット(指示電流=ゼロ)する構成を採用した。
この構成により、プライマリ圧Ppriとセカンダリ圧Psecを制御する2つの第1ソレノイド74と第2ソレノイド76によるトータル電力消費量を最大限低減させることができ、より一層の燃費向上が図られる。
[2つの供給圧が同じときの指示電流低下作用]
2つの供給圧が同じとき、電磁弁のうち何れの電磁弁への指示電流を低下させることがその後の変速進行に対して有効かを考慮することが必要である。以下、これを反映する2つの供給圧が同じときの指示電流低下作用を説明する。
セカンダリ圧Psecとプライマリ圧Ppriが同じで、かつ、セカンダリ圧Psecまたはプライマリ圧Ppriが他の要素圧より高いときには、図6のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS9→ステップS11→ステップS12へと進む。このステップS12において、次にセカンダリ圧Psecがプライマリ圧Ppriより高くなると予測判断されると、ステップS12からステップS13→リターンへと進む。そして、ステップS13では、第2ソレノイド76への指示電流をゼロとするセカンダリ圧電流カットが行われる。一方、ステップS12において、次にプライマリ圧Ppriがセカンダリ圧Psecより高くなると予測判断されると、ステップS12からステップS14→リターンへと進む。そして、ステップS14では、第1ソレノイド74への指示電流をゼロとするプライマリ圧電流カットが行われる。
このように、ステップS12におけるPsec>Priであるとの判断は、図7のPsec=Priの位置Fから矢印Gに示すように、セカンダリ圧Psecがプライマリ圧Priより高い油圧になるロー変速比側へ移行するとの予測である。よって、次の予測油圧がPsec>Priであるときは、ロー変速比側への移行に備えて事前に第2ソレノイド76への指示電流をゼロとするセカンダリ圧電流カットを行うことで、素早くロー変速比側へ変速させることができる。つまり、プーリ比iaよりロー変速比側での油圧制御は、セカンダリ圧Psecを、セカンダリ圧電流カットによりライン圧PLに保つ制御であることによる。
一方、ステップS12におけるPsec<Priであるとの判断は、図7のPsec=Priの位置Fから矢印Hに示すように、プライマリ圧Priがセカンダリ圧Psecより高い油圧になるハイ変速比側へ移行するとの予測である。よって、次の予測油圧がPsec<Priであるときは、ハイ変速比側への移行に備えて事前に第1ソレノイド74への指示電流をゼロとするプライマリ圧電流カットを行うことで、素早くハイ変速比側へ変速させることができる。つまり、プーリ比iaよりハイ変速比側での油圧制御は、プライマリ圧Ppriを、プライマリ圧電流カットによりライン圧PLに保つ制御であることによる。
ちなみに、セカンダリ圧Psecとプライマリ圧Ppriが同じで、かつ、セカンダリ圧Psecまたはプライマリ圧Ppriが他の要素圧より高いときには、プライマリ圧電流カットとセカンダリ圧電流カットを行い、Psec=Ppri=PLにすることも可能である。しかし、この場合、瞬間的にPsec=Ppriとなった状態から次に移行するとき、変速油圧を制御する電磁弁側での指令電流の変化幅が大きく、油圧制御に遅れが生じる。
さらに、セカンダリ圧Psecとプライマリ圧Ppriが同じで、かつ、セカンダリ圧Psecまたはプライマリ圧Ppriが他の要素圧より高いときには、両ソレノイド74,76に対しライン圧PLに対応する指令電流を出力することで、Psec=Ppri=PLにすることも可能である。しかし、この場合、プライマリ圧電流カットまたはセカンダリ圧電流カットを行わない分、燃費の低下を招く。
上記のように、実施例1では、セカンダリ圧Psec=プライマリ圧Ppriとなったとき、第1ソレノイド74または第2ソレノイド76のいずれか一方に対し、セカンダリ圧Psec=プライマリ圧Ppriであるときに対応する指示電流より低い指示電流を出力する構成を採用した。
この構成により、セカンダリ圧Psec=プライマリ圧Ppriのとき、第1ソレノイド74または第2ソレノイド76のいずれか一方に対し、セカンダリ圧Psec=プライマリ圧Ppriであるときに対応する指示電流を出力するときに比べ、指示電流が低下する。よって、セカンダリ圧Psec=プライマリ圧Ppriのときに燃費が向上する。
実施例1では、プライマリ圧Ppri>セカンダリ圧Psecである状態からプライマリ圧Ppri=セカンダリ圧Psecとなったとき、第2ソレノイド76へプライマリ圧Ppri=セカンダリ圧Psecであるときに対応する指示電流より低い指示電流を出力する。プライマリ圧Ppri<セカンダリ圧Psecである状態からプライマリ圧Ppri=セカンダリ圧Psecとなったとき、第1ソレノイド74へプライマリ圧Ppri=セカンダリ圧Psecであるときに対応する指示電流より低い指示電流を出力する構成を採用した。
すなわち、プライマリ圧Ppri=セカンダリ圧Psecであるときは第1ソレノイド74と第2ソレノイド76のどちらの指示電流を低下させてもよい。しかし、プライマリ圧Ppri=セカンダリ圧Psecとなる直前のプライマリ圧Ppriとセカンダリ圧Psecの大小関係からプライマリ圧Ppri=セカンダリ圧Psecとなった後の大小関係を予測し、指示電流を低下させることが予測される電磁弁への指示電流を事前に低下させておく。これにより、指示電流を低下させた状態へより早く移行させることができる。
例えば、プライマリ圧Ppri>セカンダリ圧Psecである状態からプライマリ圧Ppri=セカンダリ圧Psecとなると、後にプライマリ圧Ppri<セカンダリ圧Psecとなることが予測されるため、プライマリ圧Ppri<セカンダリ圧Psecであるときに低下させる第2ソレノイド76を、プライマリ圧Ppri=セカンダリ圧Psecとなったときに低下させておく。
[指示電流低下禁止作用]
上記のように、2の電磁弁のうち一方の電磁弁によりライン圧PLを調圧するときは指示電流低下が有効であるが、ライン圧PLが他の要素圧により決められるときはその対策が必要である。以下、これを反映する指示電流低下禁止作用を説明する。
セカンダリ圧Psecまたはプライマリ圧Ppriが他の要素圧より低いときには、図6のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS9→ステップS11→ステップS15→リターンへと進む流れが繰り返される。そして、ステップS15では、第2ソレノイド76へセカンダリ圧Psecに対応した指示電流を出力し、第1ソレノイド74へプライマリ圧Priに対応した指示電流を出力する通常処理が行われる。
上述したようにライン圧PLは、各部位の必要油圧である各要素圧の最大値となるよう調圧される。例えば、プライマリ圧Ppriおよびセカンダリ圧Psecより、前進クラッチ31の必要油圧であるクラッチ圧Pcの方が大きい場合は、前進クラッチ31のクラッチ圧Pcとなるようライン圧PLは調圧される。このようにライン圧PLが設定され、例えば、プライマリ圧Ppri>セカンダリ圧Psecであると、第1ソレノイド74の指示電流を低下させるため、プライマリ圧室45への供給圧が過大となる(プライマリ圧Ppriより大きなライン圧PLが加わる)。このような状態では、意図しないハイ変速が生じるため、セカンダリ圧室46への供給圧を増大させることで意図しないハイ変速を防止することが考えられる。このように両油圧室45,46への供給圧を増大させた場合、供給圧増大によりフリクションロス等が発生し、燃費が悪化する。
これに対し、両油圧室45,46への供給圧を増大させることにより燃費が悪化するようなシーンでは、指示電流の低下を禁止することで、燃費の悪化を抑制する。言い換えると、消費電力の低下による燃費低減代より、油圧上昇に伴う燃費上昇代のほうが大きくなるため、ライン圧PLがプライマリ圧Ppriおよびセカンダリ圧Psecより高い場合は指示電流低下を禁止する。なお、前進クラッチ31以外の要因としては、ロックアップクラッチ20等がある。
[代表的な走行パターンでの指示電流カット作用]
実施例1の制御装置が適用されたエンジン車で停車状態から走行状態を経過して停車状態に至るという代表的な走行パターンにおける指示電流カット作用を、図8に基づいて説明する。
まず、時刻t1に至るまでのブレーキ操作による停車状態では、最ロー側変速比に固定されていてセカンダリ圧Psecがプライマリ圧Ppriより高い。このため、プライマリ圧電流カットはOFFであり、第1ソレノイド74により変速圧を調圧する。セカンダリ圧電流カットはONであり、第2ソレノイド76を経由してセカンダリ圧室46にライン圧PLを導く。
そして、時刻t1にてブレーキ解放を開始し、時刻t2にてブレーキ完全解放にすると共にアクセル踏み込みを開始するが、時刻t2までは最ロー側変速比に固定されていてセカンダリ圧Psecがプライマリ圧Ppriより高い。このため、時刻t1に至るまでと同様に、プライマリ圧電流カットはOFFであり、セカンダリ圧電流カットはONである。
時刻t2のアクセル踏み込みを開始により車両が走行を開始し、時刻t3までアクセル踏み込み操作を行った後、アクセル踏み込み量を一定に保ち、時刻t4に達するまでは、プーリ比が最ロー側変速比からハイ変速比側に移行しつつもセカンダリ圧Psecがプライマリ圧Ppriより高い。このため、時刻t2に至るまでと同様に、プライマリ圧電流カットはOFFであり、セカンダリ圧電流カットはONである。
時刻t4にてセカンダリ圧Psec=プライマリ圧Ppriになると、その直前の油圧関係が、セカンダリ圧Psec>プライマリ圧Ppriであるため、その後、セカンダリ圧Psec<プライマリ圧Ppriの油圧関係になると予測される。よって、時刻t4からプライマリ圧電流カットをOFFからONに切り替え、第1ソレノイド74を経由してプライマリ圧室45にライン圧PLを導く。同時に、セカンダリ圧電流カットをONからOFFに切り替え、第2ソレノイド76による変速圧への調圧を開始する。そして、この油圧制御状態を、クラッチ圧Pc≧プライマリ圧Ppriになる時刻t5まで継続する。
時刻t5にてクラッチ圧Pc≧プライマリ圧Ppriになってから時刻t6にてアクセル戻し操作を開始し、クラッチ圧Pc<プライマリ圧Ppriになる時刻t7までの間は、クラッチ圧Pcを目標ライン圧としてライン圧PLが調圧される。このため、時刻t5から時刻t7までの間は、プライマリ圧電流カットをONからOFFに切り替え、第1ソレノイド74への指令電流によりライン圧PLを調圧する。このとき、セカンダリ圧電流カットはOFFを維持し、第2ソレノイド76により変速圧を調圧するという通常処理が行われる。
時刻t7にてクラッチ圧Pc<プライマリ圧Ppriになると、プライマリ圧電流カットをOFFからONに再び切り替え、第1ソレノイド74を経由してプライマリ圧室45にライン圧PLを導く。そして、アクセル足離し時刻t8とブレーキ操作開始時刻t9とブレーキ操作開始時刻t10を経由し、時刻t11にてセカンダリ圧Psec=プライマリ圧Ppriになるまでこの状態を継続する。
時刻t11にてセカンダリ圧Psec=プライマリ圧Ppriになると、その直前の油圧関係が、セカンダリ圧Psec<プライマリ圧Ppriであるため、その後、セカンダリ圧Psec>プライマリ圧Ppriの油圧関係になると予測される。よって、時刻t11以降は、プライマリ圧電流カットをONからOFFに切り替え、第1ソレノイド74による変速圧への調圧を開始する。同時に、セカンダリ圧電流カットをOFFからONに切り替え、第2ソレノイド76を経由してセカンダリ圧室46にライン圧PLを導く。そして、この油圧制御状態は、停車時刻t12を含み、例えば、次にセカンダリ圧Psec=プライマリ圧Ppriとなるまで継続する。
このように、実施例1では、代表的な走行パターンにおいて、時刻t5〜時刻t7を除く走行区間と停車区間にて、燃費向上に有効なセカンダリ圧電流カットかプライマリ圧電流カットが実施されることになる。
また、実施例1では、プライマリプーリ42とセカンダリプーリ43を、(プライマリ圧室45の受圧面積)>(セカンダリ圧室46の受圧面積)という面積比率関係に設定した。このため、図7に示すように、プーリ比が1より小さいハイ変速比側の油圧(ライン圧PL、プライマリ圧Pri、セカンダリ圧Psec)を下げることができる。この結果、ベルト式無段変速機のアップシフト時の応答性およびアップシフト時の必要油圧低減を図ることができ、ハイ変速比領域での走行頻度が高いシーンでは、燃費を向上させることが可能である。
次に、効果を説明する。
実施例1のベルト式無段変速機の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) プライマリプーリ42と、セカンダリプーリ43と、前記プライマリプーリ42と前記セカンダリプーリ43とに巻き掛けられたベルト44と、を有するベルト式無段変速機構4と、
前記プライマリプーリ42と前記セカンダリプーリ43での必要油圧のうち最大油圧をライン圧PLとして調圧し、ライン圧油路77に導くライン圧調圧手段(オイルポンプ70、レギュレータ弁71、ライン圧ソレノイド72)と、
前記プライマリプーリ42のプライマリ圧室45と前記ライン圧油路77とを連通するよう第1スプール73aに付勢力を作用させる第1スプリング73bを有する第1調圧弁(第1減圧弁73)と、
前記セカンダリプーリ43のセカンダリ圧室46と前記ライン圧油路77とを連通するよう第2スプール75aに付勢力を作用させる第2スプリング75bを有する第2調圧弁(第2減圧弁75)と、
前記第1スプリング73bの付勢力に対抗する第1スプール73aへの作用力を、指示電流が増加するほど増加させる第1電磁弁(第1ソレノイド74)と、
前記第2スプリング75bの付勢力に対抗する第2スプール75aへの作用力を、指示電流が増加するほど増加させる第2電磁弁(第2ソレノイド76)と、
前記プライマリ圧室45への第1供給圧(プライマリ圧Ppri)と、前記セカンダリ圧室46への第2供給圧(セカンダリ圧Psec)と、を走行状態に応じた目標変速比を達成するように設定する油圧設定手段(ステップS3,ステップS4)と、
前記第1電磁弁へ前記第1供給圧に対応する指示電流を出力し、前記第2電磁弁へ前記第2供給圧に対応する指示電流を出力する制御手段(CVTコントロールユニット8)と、を備え、
前記制御手段は、前記第1供給圧が前記第2供給圧より高い場合、前記第1電磁弁へ前記第1供給圧に対応する指示電流より低い指示電流を出力(ステップS9→ステップS10)し、前記第2供給圧が前記第1供給圧より高い場合、前記第2電磁弁へ前記第2供給圧に対応する指示電流より低い指示電流を出力(ステップS7→ステップS8)する指示電流低下手段(図6)を有する。
このため、第1供給圧(プライマリ圧Ppri)と第2供給圧(セカンダリ圧Psec)を制御する2つの電磁弁(第1ソレノイド74,第2ソレノイド76)による電力消費を低減することで、燃費を向上させることができる。
(2) 前記指示電流低下手段(図6)は、前記第1供給圧(プライマリ圧Ppri)に対応する指示電流より低い指示電流をゼロとし(ステップS10)、前記第2供給圧(セカンダリ圧Psec)に対応する指示電流より低い指示電流をゼロとする(ステップS8)。
このため、(1)の効果に加え、第1供給圧(プライマリ圧Ppri)>第2供給圧(セカンダリ圧Psec)、または、第1供給圧<第2供給圧のとき、電力消費量を最大限に低下させることができる。
(3) 前記指示電流低下手段(図6)は、前記第1供給圧(プライマリ圧Ppri)=前記第2供給圧(セカンダリ圧Psec)となったとき(ステップS11でYES)、前記第1電磁弁(第1ソレノイド74)または前記第2電磁弁(第2ソレノイド76)のいずれか一方に対し、前記第1供給圧=前記第2供給圧であるときに対応する指示電流より低い指示電流を出力する(ステップS12〜ステップS14)。
このため、上記(1),(2)の効果に加え、第1供給圧(プライマリ圧Ppri)=第2供給圧(セカンダリ圧Psec)となったとき、燃費を向上させることができる。
(4) 前記指示電流低下手段(図6)は、
前記第1供給圧(プライマリ圧Ppri)>前記第2供給圧(セカンダリ圧Psec)である状態から前記第1供給圧=前記第2供給圧となったとき(ステップS12でYES)、前記第2電磁弁(第2ソレノイド76)へ前記第1供給圧=前記第2供給圧であるときに対応する指示電流より低い指示電流を出力し(ステップS13)、
前記第1供給圧<前記第2供給圧である状態から前記第1供給圧=前記第2供給圧となったとき(ステップS12でNO)、前記第1電磁弁(第1ソレノイド74)へ前記第1供給圧=前記第2供給圧であるときに対応する指示電流より低い指示電流を出力する(ステップS14)。
このため、上記(3)の効果に加え、第1供給圧(プライマリ圧Ppri)=第2供給圧(セカンダリ圧Psec)である状態から両電磁弁(第1ソレノイド74,第2ソレノイド76)のうち一方の指令電流を低下させる次の変速状態へ移行させるとき、素早く移行させることができる。
(5) 前記指示電流低下手段(図6)は、ライン圧PLが前記第1供給圧(プライマリ圧Ppri)および前記第2供給圧(セカンダリ圧Psec)より高い場合、指示電流の低下を禁止する(ステップS15)。
このため、上記(1)〜(4)の効果に加え、ライン圧PLが第1供給圧(プライマリ圧Ppri)および第2供給圧(セカンダリ圧Psec)より高いとき、フリクションロス等の発生による燃費の悪化を防止することができる。
実施例2は、プライマリプーリ42とセカンダリプーリ43を、(プライマリ圧室45の受圧面積)=(セカンダリ圧室46の受圧面積)という面積比率関係に設定した例である。なお、構成については、実施例1と同様であるので、図示並びに説明を省略する。
図9は、実施例2の制御装置が適用されたプライマリ圧室45の受圧面積をセカンダリ圧室46の受圧面積と同じにしたベルト式無段変速機におけるプーリ比に対するプライマリ圧Pri・セカンダリ圧Psec・ライン圧PLの関係を示す油圧特性図である。
この実施例2において、指示電流低下制御を行う場合は、図9から明らかなように、ベルト式無段変速機のプーリ比ib=1を境に第1ソレノイド74と第2ソレノイド76のどちらが指示電流低下の対象となる電磁弁かを決めればよい。
なお、実施例2の場合、プライマリプーリ42とセカンダリプーリ43の構成部品を共用化できる可能性がある。
以上、本発明のベルト式無段変速機の制御装置を実施例1および実施例2に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1,2では、指示電流低下手段として、第1ソレノイド74への指示電流をゼロにするプライマリ圧電流カット、または、第2ソレノイド76への指示電流をゼロにするセカンダリ圧電流カットの例を示した。しかし、例えば、第1,第2電磁弁への指示電流を少し残して低下させるような例としても良い。
実施例1,2では、本発明の制御装置を、ベルト式無段変速機(ベルトCVT)を搭載したエンジン車に適用する例を示した。しかし、本発明の制御装置は、ベルト式無段変速機を搭載したハイブリッド車に適用しても良く、この場合、指示電流の低下により燃費の向上を図ることができる。さらに、本発明の制御装置は、ベルト式無段変速機を搭載した電気自動車等の電動車両に適用しても良く、この場合、指示電流の低下により電費の向上を図ることができる。
1 エンジン
2 トルクコンバータ
20 ロックアップクラッチ
3 前後進切替機構
31 前進クラッチ
32 後退ブレーキ
4 ベルト式無段変速機構
42 プライマリプーリ
43 セカンダリプーリ
44 ベルト
45 プライマリ圧室
46 セカンダリ圧室
5 終減速機構
6,6 駆動輪
7 変速油圧コントロールユニット
70 オイルポンプ(ライン圧調圧手段)
71 レギュレータ弁(ライン圧調圧手段)
72 ライン圧ソレノイド(ライン圧調圧手段)
73 第1減圧弁(第1調圧弁)
74 第1ソレノイド(第1電磁弁)
75 第2減圧弁(第2調圧弁)
76 第2ソレノイド(第2電磁弁)
77 ライン圧油路
8 CVTコントロールユニット
80 プライマリ回転センサ
84 インヒビタースイッチ
85 ブレーキスイッチ
86 アクセル開度センサ
87 車速センサ
88 タービン回転数センサ

Claims (5)

  1. プライマリプーリと、セカンダリプーリと、前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとに巻き掛けられたベルトと、を有するベルト式無段変速機構と、
    前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリでの必要油圧のうち最大油圧をライン圧として調圧し、ライン圧油路に導くライン圧調圧手段と、
    前記プライマリプーリのプライマリ圧室と前記ライン圧油路とを連通するよう第1スプールに付勢力を作用させる第1スプリングを有する第1調圧弁と、
    前記セカンダリプーリのセカンダリ圧室と前記ライン圧油路とを連通するよう第2スプールに付勢力を作用させる第2スプリングを有する第2調圧弁と、
    前記第1スプリングの付勢力に対抗する第1スプールへの作用力を、指示電流が増加するほど増加させる第1電磁弁と、
    前記第2スプリングの付勢力に対抗する第2スプールへの作用力を、指示電流が増加するほど増加させる第2電磁弁と、
    前記プライマリ圧室への第1供給圧と、前記セカンダリ圧室への第2供給圧と、を走行状態に応じた目標変速比を達成するように設定する油圧設定手段と、
    前記第1電磁弁へ前記第1供給圧に対応する指示電流を出力し、前記第2電磁弁へ前記第2供給圧に対応する指示電流を出力する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記第1供給圧が前記第2供給圧より高い場合、前記第1電磁弁へ前記第1供給圧に対応する指示電流より低い指示電流を出力し、前記第2供給圧が前記第1供給圧より高い場合、前記第2電磁弁へ前記第2供給圧に対応する指示電流より低い指示電流を出力する指示電流低下手段を有することを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  2. 請求項1に記載されたベルト式無段変速機の制御装置において、
    前記指示電流低下手段は、前記第1供給圧に対応する指示電流より低い指示電流をゼロとし、前記第2供給圧に対応する指示電流より低い指示電流をゼロとすることを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載されたベルト式無段変速機の制御装置において、
    前記指示電流低下手段は、前記第1供給圧=前記第2供給圧となったとき、前記第1電磁弁または前記第2電磁弁のいずれか一方に対し、前記第1供給圧=前記第2供給圧であるときに対応する指示電流より低い指示電流を出力することを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  4. 請求項3に記載されたベルト式無段変速機の制御装置において、
    前記指示電流低下手段は、
    前記第1供給圧>前記第2供給圧である状態から前記第1供給圧=前記第2供給圧となったとき、前記第2電磁弁へ前記第1供給圧=前記第2供給圧であるときに対応する指示電流より低い指示電流を出力し、
    前記第1供給圧<前記第2供給圧である状態から前記第1供給圧=前記第2供給圧となったとき、前記第1電磁弁へ前記第1供給圧=前記第2供給圧であるときに対応する指示電流より低い指示電流を出力することを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  5. 請求項1から請求項4までの何れか1項に記載されたベルト式無段変速機の制御装置において、
    前記指示電流低下手段は、ライン圧が前記第1供給圧および前記第2供給圧より高い場合、指示電流の低下を禁止することを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
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