JP2012167054A - 毛髪処理剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】pHの変更によっても保存安定性の差が小さい第1剤を備える染毛剤又は毛髪脱色剤用毛髪処理剤の提供。
【解決手段】アルカリ性の第1剤及び酸化剤が配合された第2剤を備える染毛剤又は毛髪脱色剤として用いられる毛髪処理剤において、第1剤のpHを9.8未満に設定し、更に、第1剤には炭酸系アンモニウム塩及びリン酸系アンモニウム塩を配合し、かつ、第1剤における炭酸系アンモニウム塩の配合濃度を7.5質量%未満とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、染毛剤又は毛髪脱色剤として用いられる毛髪処理剤に関するものである。
従来から知られている染毛剤や毛髪脱色剤に用いられる毛髪処理剤として、アルカリ性の第1剤と酸化剤が配合された第2剤とを使用前に混合するものが知られている。そのような毛髪処理剤の例として、特許文献1には、リン酸一アンモニウム及び重炭酸アンモニウムが配合された第1剤が開示されている(段落0033、0034参照)。また、特許文献2には、炭酸系アンモニウム塩及びリン酸塩を含有するpH8.5〜9.5の第1剤が開示されている。
特開2008−127343号公報 特開2010−150223号公報
上記の特許文献2が開示する第1剤は、特許文献1が開示する第1剤を従来の第1剤として捉えた上で改良されたものである(段落0004参照)。そして、後者の特許文献1の第1剤を再現してpHを確認したところ、特許文献2が開示する第1剤のpHが8.5〜9.5であるのに対して、特許文献1の第1剤のpHが9.8であることが異なっていた。このようなpHが異なる特許文献2開示の第1剤は、保存安定性が向上したものであると同文献に記載されている。
更に特許文献2の開示においては、具体的な第1剤である実施例として、炭酸系のアンモニウム塩2.5〜16.0質量%、リン酸三ナトリウム0.15〜3.0質量%、かつpH9.5(pH8.5〜9.5が範囲内)が複数挙げられている。これら実施例の第1剤の保存安定は、比較例として挙げられたpH10.3の第1剤及び8.0の第1剤よりも優れていたとの結果が特許文献2で示されている。
特許文献2の開示の通りであれば、リン酸三ナトリウム以外のリン酸塩であるリン酸水素二ナトリウム又はリン酸二水素ナトリウムを含有する第1剤が、pH8.5〜9.5であれば、そのpH範囲外のものよりも保存安定に優れることになる。しかし、リン酸水素二ナトリウム又はリン酸二水素ナトリウムを含有する第1剤(特許文献2の実施例3、4)のpHを9.8まで高めると、pH9.5の方が保存安定性が劣る結果が得られた。そして、そのpH9.5の第1剤とpHを下げた第1剤との保存安定性を比べると、pH9.5の方が保存安定性が劣る結果も得られた。
ところで、保存安定性に優れる第1剤が望まれる一方で、品質管理の観点においては、第1剤のpHが一定範囲であれば許容しなければならない場合があるので、pHの変更による保存安定性の差が小さなことが望まれる。その差が小さければ、第1剤の製造毎の染色又は脱色に関する品質が安定化する共に、第2剤と混合されて用いられる毛髪処理剤の品質安定化に繋がると期待される。
本発明は、上記事情に鑑み、染毛剤又は毛髪脱色剤として用いられる毛髪処理剤であって、pHを変更しても保存安定性の差が小さい第1剤を備える毛髪処理剤の提供を目的とする。
本発明者等が鋭意検討を行った結果、炭酸系アンモニウム塩及びリン酸系アンモニウム塩を配合する第1剤についてpHを9.8未満とする場合、その配合する炭酸系アンモニウム塩を所定の配合濃度にすれば、pHの変更による保存安定性の差が小さくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、アルカリ性の第1剤及び酸化剤が配合された第2剤を備える染毛剤又は毛髪脱色剤として用いられる毛髪処理剤であって、前記第1剤が炭酸系アンモニウム塩及びリン酸系アンモニウム塩が配合されたpH9.8未満のものであり、かつ、前記第1剤における炭酸系アンモニウム塩の配合濃度が7.5質量%未満であることを特徴とする。
前記第1剤のpHは、毛髪処理剤の使用時における皮膚への一次刺激を抑えるには、9.5以下が良い。また、前記第1剤のpHは、炭酸ガスの発生を抑えるには、8.0以上が良い。
前記第1剤における炭酸系アンモニウム塩の配合濃度は、0.1質量%以上が好ましい。この0.1質量%以上の配合濃度であれば、第1剤における相分離発生又は相分離進行の抑制が向上する。また、前記第1剤における炭酸系アンモニウム塩の配合濃度は、5.0質量%以下が好ましい。この5.0質量%以下の配合濃度でも、第1剤における相分離発生又は相分離進行の抑制が向上する。
本発明によれば、炭酸系アンモニウム塩及びリン酸系アンモニウム塩が配合され且つpH9.8未満の第1剤において、炭酸系アンモニウム塩の配合濃度を所定濃度に設定することにより、第1剤のpH変更による保存安定性の差が小さくなる。
50℃・15日経過した参考例1a〜1c及び2a〜2cの第1剤の離水状態を示す写真である。 50℃・1月経過した参考例1a〜1c及び2a〜2cの第1剤の離水状態を示す写真である。 50℃・1月と室温・2月経過した実施例E及び比較例Eの第1剤の離水状態を示す写真である。
第1剤と第2剤を備える本実施形態の毛髪処理剤に基づき、本発明を以下に説明する。
(第1剤)
本実施形態の毛髪処理剤における第1剤は、この毛髪処理剤を毛髪脱色剤として用いる場合には、炭酸系アンモニウム塩及びリン酸系アンモニウム塩が配合されたものであり、染毛剤として用いる場合には、酸化染料と共に炭酸系アンモニウム塩及びリン酸系アンモニウム塩が配合されたものである。また、この第1剤には、任意に他の第1剤原料を配合しても良い。本実施形態の第1剤として典型的なものは、水の配合量が70質量%以上のものである。
第1剤に配合される上記炭酸系アンモニウム塩は、炭酸とアンモニアとの塩である。この炭酸系アンモニウム塩としては、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムが挙げられ、一種以上が配合される。炭酸系アンモニウム塩が配合される限り、他の炭酸塩を第1剤に配合しても良い。
炭酸系アンモニウム塩の上記第1剤における配合濃度は、7.5質量%未満とする。この配合濃度であると、pH9.8未満でのアルカリ性域における第1剤の保存安定性の差が小さくなる。第1剤における相分離発生又は相分離進行を抑制するためには、第1剤における炭酸系アンモニウム塩の配合量の下限は、0.1質量%が良く、0.5質量%が好ましく、1.0質量%がより好ましく、2.0質量%が更により好ましく、同炭酸系アンモニウム塩の配合量の上限は、5.0質量%が良く、4.0質量%が好ましい。
なお、炭酸系アンモニウム塩5.0質量%以下(好ましくは4.0質量%以下)及びリン酸系アンモニウム塩が配合された第1剤は、リン酸系アンモニウム塩をリン酸系アルカリ金属塩(リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム等)に置換した第1剤に比して、相分離発生又は相分離進行が抑制されるものとなり、毛髪処理剤を染毛剤として用いる場合には、染色性に優れる。また、第1剤における炭酸系アンモニウム塩の配合濃度が5.0質量%以下(好ましくは4.0質量%以下)であれば、第1剤のpHが低い程に生じやすい炭酸ガス発生を低減できる。
第1剤に配合されるリン酸系アンモニウム塩は、リン酸とアンモニアとの塩である。このリン酸系アンモニウム塩としては、例えば、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウムが挙げられ、一種以上が配合される。リン酸系アンモニウム塩が配合される限り、他のリン酸塩を第1剤に配合しても良い。
リン酸系アンモニウム塩の第1剤における配合濃度は、特に限定されない。当該配合濃度は、例えば0.2質量%以上2.5質量%以下であり、0.5質量%以上1.5質量%以下が通常である。
本実施形態の第1剤のpHは、9.8未満のアルカリ性である限り、特に限定されない。そのpHの上限は、毛髪処理剤の使用時における皮膚への一次刺激を抑えるには、9.5が良く、9.3が好ましい。一方、pHの下限は、炭酸ガスの発生の低減を図るには、8.0以上が良く、8.5以上が好ましい。
本実施形態の毛髪処理剤を染毛剤として用いる場合、上記の通り、第1剤には酸化染料が配合される。第1剤における酸化染料の配合濃度は、例えば0.05〜10質量%である。
上記第1剤の酸化染料として、酸化反応により単独で発色する公知の染料中間体から選択した一種又は二種以上を採用する。染料中間体としては、硫酸トルエン−2,5−ジアミン、塩酸ニトロパラフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン等のフェニレンジアミン誘導体;塩酸2,4−ジアミノフェノール、オルトアミノフェノール、パラアミノフェノール等のフェノール誘導体;等が挙げられる。
また、第1剤の酸化染料として、染料中間体により酸化されて色調を呈する公知のカップラーから選択された一種または二種以上を採用しても良い。カップラーとしては、塩酸2,4−ジアミノフェノキシエタノール、塩酸メタフェニレンジアミン等のフェニレンジアミン誘導体;5−アミノオルトクレゾール、メタアミノフェノール等のアミノフェノール誘導体;レゾルシン;等が挙げられる。
本実施形態の第1剤には、公知のpH調整剤が任意原料として配合される。本実施形態の第1剤はpHが9.8未満のアルカリ性のものであるから、当該pH範囲に調整するためにpH調整剤を用いる場合が多い。pH調整剤としては、例えば、アンモニア、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリエタノールアミン、アルギニン、乳酸、クエン酸、コハク酸、グリコール酸が挙げられる。
また、pH調整剤以外の任意原料としては、公知の第1剤用原料から適宜選定される。この適宜選定される第1剤用原料は、高級アルコール、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、多価アルコール、エステル油、酸化防止剤、金属封鎖剤などである。
第1剤用原料としての高級アルコールは、例えば、セタノール、イソセチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコールが挙げられる。一種又は二種以上の高級アルコールを第1剤に配合すると良く、高級アルコールの配合濃度は、適宜設定されるものであるが、例えば2.0質量%以上20質量%以下である。
第1剤用原料としてのノニオン界面活性剤は、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトールテトラ脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルが挙げられる。一種又は二種以上のノニオン界面活性剤を第1剤に配合すると良く、ノニオン界面活性剤の配合濃度は、例えば0.1質量%以上15質量%以下である。
第1剤用原料としてのカチオン界面活性剤は、例えば、アルキルアミン塩、脂肪酸アミドアミン塩、エステル含有3級アミン塩、アーコベル型3級アミン塩、長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩、トリ長鎖アルキルモノメチルアンモニウム塩、ベンザルコニウム型4級アンモニウム塩、モノアルキルエーテル型4級アンモニウム塩が挙げられる。一種又は二種以上のカチオン界面活性剤を第1剤に配合すると良く、カチオン界面活性剤の配合濃度は、例えば0.1質量%以上3.0質量%以下である。
第1剤用原料としての多価アルコールは、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ブチレングリコールが挙げられる。一種又は二種以上の多価アルコールを第1剤に配合すると良い。
第1剤用原料としてのエステル油は、例えば、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸エチル、2−エチルヘキサン酸セチル、イソステアリン酸ヘキシル、ジ2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、イソステアリン酸イソセチル、ジメチルオクタン酸2−オクチルドデシル、乳酸ミリスチル、クエン酸トリオクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソブチル、ステアリン酸コレステリルが挙げられる。一種又は二種以上のエステル油を第1剤に配合すると良い。
第1剤用原料としての酸化防止剤は、例えば、アスコルビン酸及び亜硫酸塩が挙げられる。
また、第1剤用原料としての金属封鎖剤は、例えば、エチレンジアミン四酢酸及びその塩、ジエチレントリアミン五酢酸及びその塩、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩が挙げられる。
第1剤の使用時の剤型は、特に限定されず、例えば乳液状、クリーム状、ゲル状、フォーム状(泡状)が挙げられる。
(第2剤)
本実施形態の毛髪処理剤における第2剤は、酸化剤が配合されたものである。また、この第2剤には、任意に他の第2剤原料が配合しても良い。本実施形態の第2剤として典型的なものは、水の配合量が70質量%以上のものである。
第2剤に配合される上記酸化剤としては、例えば、過酸化水素、臭素酸塩、過炭酸塩、過ホウ酸塩が挙げられる。第2剤における酸化剤の配合濃度は、特に限定されないが、例えば0.3質量%以上7.0質量%以下である。
本実施形態の第2剤に任意配合される原料は、公知の第2剤用原料から適宜選定される。その公知の第2剤用原料としては、高級アルコール(配合濃度は、例えば2.0質量%以上15質量%以下)、ノニオン界面活性剤(配合濃度は、例えば0.5質量%以上6.0質量%以下)、カチオン界面活性剤(配合濃度は、例えば0.1質量%以上3.0質量%以下)、多価アルコール、エステル油、酸化防止剤、金属封鎖剤などである。
第2剤の使用時の剤型は、特に限定されず、例えば液状、クリーム状、ゲル状、フォーム状(泡状)が挙げられる。
(毛髪処理剤)
本実施形態の毛髪処理剤は、第1剤に酸化染料が配合されていない場合には、毛髪脱色剤として用いられ、第1剤に酸化染料が配合されている場合には、染毛剤として用いられる。
本実施形態の毛髪処理剤を使用する際には、第1剤と第2剤を混合する。このときの混合比は、例えば、第1剤:第2剤=2:1〜1:3である。
以下に実施例等を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱することがない限り、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(参考例1a〜3a、参考例1b〜3b)
先ず、炭酸系アンモニウム塩を配合した第1剤の初期pHを変更すれば、保存安定性に影響を与えることを参考例1a〜3a及び1b〜3bの第1剤により示す。
下記表1に示す配合濃度の第1剤を調製した。表1において、「炭酸塩」の「所定量」は、下記表2に示す炭酸アンモニウムの配合濃度であり、「リン酸塩」の所定量は、下記表2に示すリン酸二水素アンモニウム又はリン酸水素二アンモニウムの配合濃度である。また、表1において、「pH調整剤」の「所定量」は、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)及び乳酸を適宜使用して下記表2に示すpHに調整した量である。
参考例1a〜1c及び1b〜3bの第1剤は、概ね乳白色のO/Wエマルションであり、下記混合物(1)〜(3)を用いて次の通り調製して得た。80℃程度の温度条件で、リボン羽根で攪拌されている混合物(1)に混合物(2)を配合し、エマルションを調製した。このエマルション(温度45℃以下)にポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム液を配合し、更に混合物(3)を配合した。そして、pH調整剤(AMP及び/又は乳酸)を用いてpHを適宜調整した参考例1a〜1c及び1b〜3bの第1剤を得た。
混合物(1):
ベヘニルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2−エチルヘキサン酸セチル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(2E.O)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(2E.O)、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(2E.O)、及びポリオキシエチレンオレイルエーテル(50E.O)を80℃程度で混合したものを、混合物(1)とした。
混合物(2):
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、1,3−ブチレングリコール、PEG1000、亜硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸、ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム、及び精製水を80℃程度で混合したものを、混合物(2)とした。
混合物(3)
精製水(第1剤の40質量%相当量)、AMP(第1剤の2〜3質量%相当量)、リン酸塩、及び炭酸塩の溶液を混合物(3)とした。
保存安定性の確認は、参考例1a〜1c及び2a〜2cの第1剤のいずれかを収容した密栓ガラス管(直径:35mm程度、高さ:約10cm、第1剤収容量:80g)を50℃の恒温槽内に安置後、目視確認可能な離水部の高さを測ることにより行なった。
図1は、50℃の恒温槽内に15日間安置した後の参考例1a等の第1剤を示す。図2は、50℃の恒温槽内に1ヶ月間安置した後の参考例1a等の第1剤を示す。図1及び図2においては、カラス管の下部に離水部が存在していたことを確認できる。
また、下記表2に、配合した炭酸塩及びリン酸塩の種類及び配合濃度と共に、50℃の恒温槽内に15日間及び1ヶ月間安置した後の離水部の高さを示す。
表2に示す通り、pHが9.8から9.0まで低下する程に、「離水部の高さ」が高くなったことを確認できる。また、15日後の離水部の高さの差は、参考例1aと参考例1cとの差が14mm、参考例2aと参考例2cとの差が13mmであった。
(実施例A1〜A4、参考例A、実施例B1〜B4)
実施例A1〜A4、参考例A、及び実施例B1〜B4の第1剤(O/Wエマルション)を、参考例1aと同様にして調製した。この調製で使用した炭酸塩及びリン酸塩の種類及び配合濃度は、下記表3〜4の通りである。
また、参考例1aと同じく、50℃の恒温槽内に安置することによる保存安定性の確認を行なった。結果は、下記表3及び表4の通りである。
表3において15日後の「離水部の高さ」の差が最大4mm(実施例A2と実施例A3との差)であった。この差は、上記参考例1aと参考例1cとの差14mmや、参考例2aと参考例2cとの差13mmよりも小さい。また、表4での15日後の「離水部の高さ」の差は、上記参考例1aと参考例1cとの差等に比して小さい。これらのことは、本発明の第1剤であれば、pH9.8未満のアルカリ域でpH変更を行なっても、保存安定性の差が小さく、品質安定性に優れることを示している。
(実施例C1〜C2、比較例C)
実施例C1〜C2及び比較例Cの第1剤(O/Wエマルション)を、参考例1aと同様にして調製した。この調製で使用した炭酸塩及びリン酸塩の種類及び配合濃度は、下記表5の通りである。
また、参考例1aと同じく、50℃の恒温槽内に安置することによる保存安定性の確認を行なった。結果は、下記表5の通りである。
表5の「離水部の高さ」において、実施例C1及びC2と、比較例Cとの対比により、リン酸塩としてリン酸系アンモニウム塩を用いる方がリン酸系アルカリ金属塩を用いるよりも相分離進行が抑制されたことを確認できる。
(実施例D1〜D3)
実施例D1〜D3Cの第1剤(O/Wエマルション)を、参考例1aと同様にして調製した。この調製で使用した炭酸塩及びリン酸塩の種類及び配合濃度は、下記表6の通りである。
また、参考例1aと同じく、50℃の恒温槽内に安置することによる保存安定性の確認を行なった。結果は、下記表6の通りである。
表6の離水部の高さにおいて、炭酸系アンモニウム塩(炭酸水素アンモニウム)の配合濃度を0.1質量%から高めれば、相分離進行を抑制するのに適していることを確認できる。
(実施例E、比較例E)
実施例E及び比較例Eの第1剤(O/Wエマルション)を、参考例1aと同様にして調製した。この調製で使用した炭酸塩及びリン酸塩の種類及び配合濃度は、下記表7の通りである。
また、実施例E及び比較例Eの第1剤の保存安定性の確認を、次の通り行った。実施例E又は比較例Eの第1剤を収容した密栓ガラス管(直径:35mm程度、高さ:約10cm)を、50℃の恒温槽内に1ヶ月安置後、更に2ヶ月間室内に放置した。その後、後記表7の「離水率」を算出した。
図3に、上記室内放置を終えた実施例E及び比較例Eの第1剤を示す。また、下記表7に「離水率」の算出値を示す。ここで「離水率」とは、「(離水部の高さ)/(第1剤の高さ)×100」に基づいた算出値である。
表7に示す通り、炭酸系アンモニウム塩(炭酸水素アンモニウム)の配合濃度を7.5質量%から低くすれば、離水率が下がることになり、相分離進行を抑制できることを確認できる。
(実施例F1〜F2、比較例F1〜F2)
実施例F1〜F2及び比較例F1〜F2の第1剤として、染料(レゾルシン、パラアミノフェノール、メタアミノフェノール、硫酸トルエン−2,5−ジアミン、5−アミノオルトクレゾール)1質量%、ポリオキシエチレンセチルエーテル2質量%、塩化セチルトリメチルアンモニウム1質量%、セタノール2質量%、ステアリルアルコール6質量%、ポリエチレングリコール5質量%、パラフィン9質量%、アンモニア水1質量%、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース(微量)、L−アスコルビン酸(微量)、亜硫酸ナトリウム(微量)、ジエチレントリアミン五酢酸(微量)、炭酸水素アンモニウム1質量%、リン酸塩1質量%を含ませたO/Wエマルションを調製した。ここで、配合したリン酸塩は、実施例F1ではリン酸二水素アンモニウム、実施例F2ではリン酸水素二アンモニウム、比較例F1ではリン酸二水素ナトリウム、比較例F2ではリン酸水素二ナトリウム、である。
上記実施例F1〜F2及び比較例F1〜F2のいずれかの第1剤と、過酸化水素3質量%を配合した第2剤(ミルボン社製「オルディーブ・オキシダン」)とを質量比1:1で混合した毛髪処理剤を調製した。この毛髪処理剤を用いて染色性を確認した。染色対象はヤク毛束とし、染色条件は室温で20分とした。
染色後に水洗、乾燥させたヤク毛束の染色の程度を確認した、実施例F1及び実施例F2の第1剤を用いて染色したヤク毛束を目視確認したところ、比較例F1及び比較例F2を用いたものよりも、良く染まっていた。また、実施例F2を用いて染色したヤク毛束は、実施例F1を用いたものよりも、良く染まっていた。

Claims (5)

  1. アルカリ性の第1剤及び酸化剤が配合された第2剤を備える染毛剤又は毛髪脱色剤として用いられる毛髪処理剤であって、
    前記第1剤が炭酸系アンモニウム塩及びリン酸系アンモニウム塩が配合されたpH9.8未満のものであり、かつ、
    前記第1剤における炭酸系アンモニウム塩の配合濃度が7.5質量%未満であることを特徴とする
    毛髪処理剤。
  2. 前記第1剤のpHが、9.5以下である請求項1に記載の毛髪処理剤。
  3. 前記第1剤のpHが、8.0以上である請求項1又は2に記載の毛髪処理剤。
  4. 前記第1剤における炭酸系アンモニウム塩の配合濃度が、0.1質量%以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の毛髪処理剤。
  5. 前記第1剤における炭酸系アンモニウム塩の配合量が、5.0質量%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪処理剤。
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