JP2012165220A - 画像読取装置の補正方法及び画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】用紙上に補正パターンが形成された補正用チャート20の読取領域に対する方向を異ならせることにより、補正パターンが読取領域の複数の異なる位置に配置された状態で、それぞれ補正用チャート20を読み取って複数の画像データを取得する。取得された複数の画像データから補正パターンを抽出し、当該抽出された同一の補正パターン同士を比較して、読取領域内の各読取位置に対応する読取歪み量を算出し、算出された各読取位置に対応する読取歪み量に基づいて、画像データの読取歪みを補正する。
【選択図】図3
Description
また、測定対象を裁断したり、穿孔したりして、この断面を基準に紙面表裏の相対的な位置関係を把握する方法は、印刷用紙に対する制約は少なく、一般的な画像スキャナで測定可能であるが、測定に際し、用紙への加工が必要となる。
また、紙面上のマークを読み取るスキャナ自体にも読取歪みがある場合があるが、特許文献1に記載の画像形成装置は、スキャナの読取歪みを補正する手段を持っていない。そのため、例えば、マークと紙端との距離を画像データ上で測定して表裏の位置関係を把握しようとしても、紙面表裏の相対的な画像の位置関係を適切に把握することはできない。
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1に、第1の実施の形態における画像形成装置10の機能的構成を示す。画像形成装置10は、コピー機能、画像読取機能、プリンタ機能を備えた複合機である。
画像読取部14は、用紙上に補正パターンが形成された補正用チャート20(図2参照)の画像読取部14の読取領域に対する方向を異ならせることにより、同一の補正パターンが読取領域の複数の異なる位置に配置された状態で、それぞれ補正用チャート20を読み取って複数の画像データを取得する。
補正チャート20は、15個の補正パターン100a〜100oを有する。各補正パターン100a〜100oは、画像読取部14の読取歪み測定用のサークルパターンと、印刷部15の印刷位置ずれ測定用のトンボパターンと、により構成される。一つの補正パターンを、画像読取部14の読取領域内の異なる位置で読み取って取得された複数の画像データの間で、補正パターンの形態や大きさに変化があった場合、画像読取部14が有する相対的な読取歪みを表していることになる。
なお、補正用チャート20は、印刷部15の印刷位置ずれの補正を必要としない場合等、目的によっては、予め別の印刷装置で印刷されたものであってもよい。
なお、読取歪み情報183としては、前記拡大率をそのまま保持してもよく、また、画像読取部14の所定の読取位置に対応した拡大率を一定の値(1.00倍や100%、他)として正規化した相対的な値であってもよい。
CPU11は、各読取位置に対応する読取歪み量に基づいて、画像読取部14の読取歪みを補正する。
CPU11は、補正された複数の画像データに基づいて、印刷部15の印刷位置ずれを補正する。
図4は、画像形成装置10において実行される第1の歪み補正処理を示すフローチャートである。この処理は、CPU11と記憶部18に記憶されている歪み補正処理プログラム181との協働によるソフトウェア処理によって実現される。
X方向の読取歪み量
=Y方向の読取歪み量
=(読取位置における面積/基準面積)^(1/2) (1)
なお、式中の「^」はべき乗を表す。a^(1/2)はaの平方根である。また、基準面積として、1回目の読取位置における補正パターン100aの面積を用いる。
図7に、図3(a)〜(d)に示す各方向で順次補正用チャート20を読み取った場合の補正パターン100hの読取位置を示す。補正パターン100hにより、読取位置2点における相対的な読取歪み量が求められる。
以上で、第1の歪み補正処理が終了する。
また、読取歪みを補正した上で印刷位置ずれ情報を取得するので、容易に高精度の位置合わせを行うことができる。
次に、第1の実施の形態の変形例1について説明する。
第1の実施の形態では、1枚の補正用チャート20の画像読取部14の読取領域に対する方向を異ならせることにより、複数の画像データを取得する場合について説明したが、変形例1では、複数の補正用チャートを印刷し、各補正用チャートの画像読取部14の読取領域に対する方向を変えて1回ずつ読み取って複数の画像データを取得する。
なお、記憶部18には、何回目の画像データ取得時に、補正用チャート21〜28のうちいずれの補正用チャートが画像読取部14の読取領域に対していずれの方向で読み取られるかが予め記憶されている。また、記憶部18には、複数の補正用チャート内の同じ位置に存在する補正パターン毎に、何回目の画像データ取得時に、読取領域内のどのあたりの位置で読み取られるかが予め記憶されている。
まず、CPU11により、記憶部18に記憶されている補正用チャートデータが読み出され、印刷部15により、複数の補正用チャート21〜28が印刷される(ステップS11)。
ステップS16〜ステップS20における処理は、図4に示したステップS6〜ステップS10における処理と同様であるため、説明を省略する。ただし、ステップS17における「同一の補正パターン」は、複数枚印刷された補正用チャート21〜28のうち異なる補正用チャート上の同一位置の補正パターンであることを意味しており、第1の実施の形態のように、同一の補正用チャート上の同一の補正パターンという意味ではない。
また、複数の補正用チャート21〜28のそれぞれにマーク21a〜28aが印刷されているので、ユーザが補正用チャート21〜28を画像読取部14の読取領域に置く際に、補正用チャート21〜28の方向を間違えるのを防止することができる。
次に、第1の実施の形態の変形例2について説明する。
変形例2では、第1の実施の形態において説明した1枚の補正用チャートの読取方向を変えて複数の画像データを取得する方法と、変形例1において説明した複数の補正用チャートのそれぞれの読取方向を変えて複数の画像データを取得する方法を組み合わせた場合について説明する。すなわち、変形例2では、複数の補正用チャートのうち少なくとも一つについては複数回読み取り、複数の補正用チャートのうち他の補正用チャートについては1回ずつ読み取ることにより、複数の画像データを取得する。
一方、読取方向が2方向のみの場合には、二次元的な補間を行うための情報を得ることができない。しかし、このような場合であっても、コピー機能を有する画像形成装置10の画像読取部14を用いる場合には、本来の原稿複写の機能から、極局部的に大きな読取歪みが生じる可能性は低いものとして、隣接領域の読取歪みを連続的に補間することができる。
次に、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置10と同様の構成によってなるため、図1を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第2の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
図11(b)は、図11(a)に示す状態から左回りに90度回転させた状態を示す。図11(b)において、補正パターンを読み取って取得された画像データに基づくY方向の長さをp2、X方向の長さをq2とする。
p1×(1/x)=p2×(1/y) (2)
q1×(1/y)=q2×(1/x) (3)
となる。
R=p1/p2=q2/q1
={(q2/q1)/(p2/p1)}^(1/2) (4)
X方向の読取歪み量
=(面積から求められた読取歪み量)×R^(1/2) (5)
Y方向の読取歪み量
=(面積から求められた読取歪み量)×(1/R)^(1/2) (6)
次に、本発明を適用した第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置10と同様の構成によってなるため、図1を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第3の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
まず、トンボパターンが印刷された補正用チャートの表面が読み取られるように、補正用チャートが画像読取部14の所定の位置に置かれる。そして、画像読取部14により、補正用チャートの表面が読み取られ、表面の画像データが取得される(ステップS21)。
次に、本発明を適用した第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置10と同様の構成によってなるため、図1を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第4の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
まず、画像読取部14により、1枚の補正用チャートが読取領域に対して異なる方向で2回読み取られ、それぞれ画像データが取得される(ステップS31)。
次に、CPU11により、二つの画像データから対応する補正パターンが抽出され(ステップS32)、対応する補正パターンから各読取位置の読取歪み量が算出される(ステップS33)。
以上で、読取歪み情報更新処理が終了する。
次に、本発明を適用した第5の実施の形態について説明する。
第5の実施の形態における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置10と同様の構成によってなるため、図1を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第5の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
次に、格子の各辺について、その位置と方向に対応する読取歪み量を読取歪み情報183から取得する。具体的には、X方向の辺にはX方向の読取歪み量の情報を適用し、Y方向の辺にはY方向の読取歪み量の情報を適用する。
このようにしてできたパターンが、コピア用画像を変形処理する際に必要な画像変形量となるので、変形前後の格子点座標を読み取り、同様の座標変換を行う画像変形処理を施せばよいことになる。
図21は、用紙の周囲に沿って平行二重線を配置した補正パターンの例である。図21(a)及び(b)に示すように、平行二重線が形成された補正用チャートの読取領域に対する方向を異ならせることにより、複数の画像データを取得する。図21(a)及び(b)は、補正用チャートの読取方向を180度変えた場合の例である。
この場合、平行二重線間の距離や各線の紙端からの距離を各々の箇所で求めることで、用紙の周囲に沿って詳細に読取歪み情報を取得することができる。一般的な印刷では、用紙周辺部の位置ずれが特に重視されるが、このような補正用チャートを用いることにより、用紙周辺部の位置合わせを精度良く行うことができる。
必要に応じて、さらに内側に平行二重線を追加してもかまわない。また、平行二重線に所定間隔で目盛りを打っておくと、測定対象点の位置決めがしやすくなり、好ましい。
図23(a)に示す画像データから格子点間の距離v1,w1を算出し、図23(b)に示す画像データから格子点間の距離v2,w2を算出する。v1−w1=v2−w2である場合には、各格子点に対応する読取位置に直交性歪みがない(又は僅かである)と判断することができる。この場合、v1−w1(=v2−w2)の値は、補正用チャートの印刷歪み量となる。
複数の格子点の組み合わせについて測定すれば、詳細な読取歪み情報を得ることができる。
11 CPU
12 操作部
13 表示部
14 画像読取部
15 印刷部
16 通信部
17 RAM
18 記憶部
19 バス
181 歪み補正処理プログラム
182 補正用チャートデータ
183 読取歪み情報
Claims (18)
- 用紙上の画像を読み取って画像データを取得する画像読取装置の補正方法であって、
前記用紙上に補正パターンが形成された補正用チャートの前記画像読取装置の読取領域に対する方向を異ならせることにより、前記補正パターンが前記読取領域の複数の異なる位置に配置された状態で、前記画像読取装置によりそれぞれ前記補正用チャートを読み取って複数の画像データを取得する補正用チャート読取工程と、
前記取得された複数の画像データから前記補正パターンを抽出し、当該抽出された補正パターン同士を比較して、前記読取領域内の各読取位置に対応する読取歪み量を算出する読取歪み量算出工程と、
前記算出された各読取位置に対応する読取歪み量に基づいて、前記画像読取装置の読取歪みを補正する読取歪み補正工程と、
を含む画像読取装置の補正方法。 - 前記読取歪み量算出工程では、前記複数の画像データから抽出された補正パターンの面積及び長さのうち少なくとも一つの値を比較して、前記読取領域内の各読取位置に対応する読取歪み量を算出する、
請求項1に記載の画像読取装置の補正方法。 - 前記補正用チャート読取工程では、1枚の補正用チャートの前記画像読取装置の読取領域に対する方向を異ならせることにより、前記複数の画像データを取得する、
請求項1又は2に記載の画像読取装置の補正方法。 - 前記補正用チャート読取工程では、複数の補正用チャートの前記画像読取装置の読取領域に対する方向を異ならせることにより、前記複数の画像データを取得する、
請求項1又は2に記載の画像読取装置の補正方法。 - 前記複数の補正用チャートのそれぞれは、当該補正用チャートの前記画像読取装置の読取領域に対する方向を示す読取方向情報を有する、
請求項4に記載の画像読取装置の補正方法。 - 前記補正用チャート読取工程では、複数の補正用チャートのうち少なくとも一つについては複数回読み取り、前記複数の補正用チャートのうち他の補正用チャートについては1回ずつ読み取ることにより、前記複数の画像データを取得する、
請求項1又は2に記載の画像読取装置の補正方法。 - 前記補正用チャートは、複数の補正パターンを有する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の画像読取装置の補正方法。 - 前記補正用チャートは、前記複数の補正パターンの種別を示す識別情報を有する、
請求項7に記載の画像読取装置の補正方法。 - 用紙上の画像を読み取って画像データを取得する画像読取手段を備える画像処理装置であって、
前記画像読取手段は、前記用紙上に補正パターンが形成された補正用チャートの前記画像読取手段の読取領域に対する方向を異ならせることにより、前記補正パターンが前記読取領域の複数の異なる位置に配置された状態で、それぞれ前記補正用チャートを読み取って複数の画像データを取得し、
さらに、
前記取得された複数の画像データから前記補正パターンを抽出し、当該抽出された補正パターン同士を比較して、前記読取領域内の各読取位置に対応する読取歪み量を算出する読取歪み量算出手段と、
前記算出された各読取位置に対応する読取歪み量に基づいて、前記画像読取手段の読取歪みを補正する読取歪み補正手段と、
を備える画像処理装置。 - 前記読取歪み量算出手段は、前記複数の画像データから抽出された補正パターンの面積及び長さのうち少なくとも一つの値を比較して、前記読取領域内の各読取位置に対応する読取歪み量を算出する、
請求項9に記載の画像処理装置。 - 前記画像読取手段は、1枚の補正用チャートの当該画像読取手段の読取領域に対する方向を異ならせることにより、前記複数の画像データを取得する、
請求項9又は10に記載の画像処理装置。 - 前記画像読取手段は、複数の補正用チャートの当該画像読取手段の読取領域に対する方向を異ならせることにより、前記複数の画像データを取得する、
請求項9又は10に記載の画像処理装置。 - 前記複数の補正用チャートのそれぞれは、当該補正用チャートの前記画像読取手段の読取領域に対する方向を示す読取方向情報を有する、
請求項12に記載の画像処理装置。 - 前記画像読取手段は、複数の補正用チャートのうち少なくとも一つについては複数回読み取り、前記複数の補正用チャートのうち他の補正用チャートについては1回ずつ読み取ることにより、前記複数の画像データを取得する、
請求項9又は10に記載の画像処理装置。 - 前記補正用チャートは、複数の補正パターンを有する、
請求項9から14のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 前記補正用チャートは、前記複数の補正パターンの種別を示す識別情報を有する、
請求項15に記載の画像処理装置。 - 前記用紙上に画像を印刷する印刷手段を備え、
前記補正用チャートは、前記印刷手段により印刷されたものであり、
前記読取歪み補正手段は、前記取得された複数の画像データのうち少なくとも一つの画像データに対して前記画像読取手段の読取歪みを補正し、
当該補正された画像データに基づいて、前記印刷手段の印刷位置ずれを補正する印刷位置ずれ補正手段をさらに備える、
請求項9から16のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 前記印刷手段は、前記用紙の両面に画像を印刷するものであり、
前記印刷手段の印刷位置ずれは、前記用紙の両面に印刷された表裏の画像間の位置ずれである、
請求項17に記載の画像処理装置。
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