JP2012163150A - 回転子付属機器に用いるボルトロックワッシャ - Google Patents

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Abstract

【課題】ボルト頭部の外周面に当てるように折り曲げる箇所を多くすることで、誤った曲げ方を回避することができ、回転機器の回転の遠心力が作用しても廻り止め機能を維持でき、ボルトの脱落事故を防止する。
【解決手段】回転子付属機器61に締結する2本のボルト52を挿通させる貫通孔2を板材に開けた金属製のワッシャ本体3と、ワッシャ本体3の各貫通孔2の周縁に複数形成した曲折片4と、から成り、各貫通孔2にそれぞれボルト52を挿通し、ボルト52を締め付け、1個のボルト52の頭部の外周面に2以上の曲折片4を立ち上げるように曲折して密着させ得るように構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、ボルトの緩み止めに用いるボルトロックワッシャに係り、特に大型高速回転機の回転子付属機器の取付けに使用する回転子付属機器に用いるボルトロックワッシャに関する。
従来、発電所などのタービン発電機回転子付属機器、例えばファンブレードのような回転子付属機器の取付けに際して、ボルトロックワッシャ51を用いている。このボルトロックワッシャ51には、図7(a),(b)に示すような角状平ワッシャを使用している。図示例のボルトロックワッシャ51は、ニッ穴座金方式のものである。このボルトロックワッシャ51は、2箇所のボルト52の緩み止めに用いるため、長方形状の金属製のワッシャ本体53にボルト52のねじ部を挿通させる貫通孔54を2箇所開けた部材である。
このボルトロックワッシャ51は、図8(a)と図9(a)に示すように、回転子付属機器61をボルト52で締結する際に、2本のボルト52をそれぞれの貫通孔54に通した状態で、回転子付属機器61に締め付ける。その後、図8(b)と図9(b)に示すように、締め付けた各ボルト52の頭部の外周面に、ボルトロックワッシャ51の角部55を立ち上げるように曲折して、各ボルト52頭部に密着させ、緩み止め作用を奏するようにしている。
図10に示すような大型発電機の回転子付属機器61は、高速で回転する装置である。そこで、ボルトロックワッシャ51の角曲げの際には、図11に示すように、両側の角部55を平行に折り曲げている。このように角部55を折り曲げることにより、高速回転の遠心力で曲げた角部55が両側共に戻らないようにして廻り止め機能を維持させるようにしている。
このようなボルトに対するワッシャの係合を確実化し、緩み止め機能の信頼性を向上させる技術に関しては種々提案されている。例えば特許文献1の実開平5−69411号公報「ロックナットの緩み止めワッシャ」に示すように、外周面の一部を切除して形成された平面を有する回転軸の軸端に嵌着された部材の脱落を防止する6角ナットの緩み止めを実施するためのワッシャを、軸端の断面輪郭に対する補完的形状をなす係合孔と、軸端の平面に密接し得るように係合孔の内周に形成された舌片と、6角ナットの平面部に向けて折り曲げられる外周部とを有するものとすることによって達成されるロックナットの緩み止めワッシャが提案されている。
実開平5−69411号公報
従来のボルトロックワッシャ51は、単純な長方形状の板材(ワッシャ本体53)の角(角部55)を曲げるだけである。そこで、大型高速回転機の回転子付属機器61の取付けの作業に際して、この角(角部55)を誤った曲げ方をすることがあった。例えば、図12に示すように、両側の角部55がハ字形状になるように間違って折り曲げたボルトロックワッシャ51では、回転の遠心力で曲げた箇所が両側共に戻る可能性があり、廻り止め機能を失う可能性が高いという問題を有していた。
また、特許文献1の「ロックナットの緩み止めワッシャ」では、1個の6角ナットに取り付けるワッシャであるために、ナットと共にワッシャが回転して緩みやすいという問題は有していた。
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、ボルト頭部の外周面に当てるように折り曲げる箇所を多くすることで、誤った曲げ方を回避することができ、回転機器の回転の遠心力が作用しても廻り止め機能を維持でき、ボルトの脱落事故を防止できる回転子付属機器に用いるボルトロックワッシャを提供することにある。
本発明は、高速回転機の回転子付属機器(61)の取付けに用いるボルトロックワッシャ(1)であって、前記回転子付属機器(61)に締結する2本のボルト(52)を挿通させる貫通孔(2)を板材に開けた金属製のワッシャ本体(3)と、前記ワッシャ本体(3)の各貫通孔(2)の周縁に複数形成した曲折片(4)と、から成り、各貫通孔(2)にそれぞれボルト(52)を挿通し、該ボルト(52)を締め付け、1個のボルト(52)の頭部の外周面に2以上の曲折片(4)を立ち上げるように曲折して密着させ得るように構成した、ことを特徴とする。
例えば、前記ワッシャ本体(3)の各貫通孔(2)の周縁に、2箇所ずつ曲折片(4)を形成した。
前記ワッシャ本体(3)は、細長い部材の両側に円形状の板材(5)を形成し、各円形状の板材(5)に貫通孔(2)を開け、円形状の板材(5)の両端からそれぞれ外方に向けて曲折片(4)を形成したものである。
前記ワッシャ本体(3)は、長円形状の板材からなり、その長手方向の両側に貫通孔(2)を開け、両長円形状の板材の両端にそれぞれ外方に向けて曲折片(4)を形成したものである。
また、本発明は、高速回転機の回転子付属機器(61)の取付けに用いるボルトロックワッシャ(21)であって、前記回転子付属機器(61)に締結する2本のボルト(52)を挿通させる貫通孔(22)を板材に開けた金属製のワッシャ本体(23)と、各貫通孔(22)の近傍に、このワッシャ本体(23)の長手方向に向けて入れた切り込み(24)と、から成り、各貫通孔(22)にそれぞれボルト(52)を挿通し、該ボルト(52)を締め付け、1個のボルト(52)の頭部の外周面に、切り込み(24)で分割されたワッシャ本体(23)の2か所の角片(26,27)を立ち上げるように曲折して密着させ得るように構成した、ことを特徴とする。
更に、本発明は、高速回転機の回転子付属機器(61)の取付けに用いるナットのロックワッシャ(1)であって、前記回転子付属機器(61)に締結する2本のボルトを挿通させる貫通孔(2)を板材に開けた金属製のワッシャ本体(3)と、前記ワッシャ本体(3)の両貫通孔(2)の周縁に形成した曲折片(4)と、から成り、各貫通孔(2)にそれぞれボルトを挿通して、そのまま該ボルトにナットを締め付け、このナットの外周面に前記曲折片(4)を立ち上げるように曲折して密着させ得るように構成した、ことを特徴とする。
上記発明では、ボルトロックワッシャ(1)の各貫通孔(2)にそれぞれボルト(52)を挿通して、そのままボルト(52)を締め付ける。このボルト(52)の頭部の外周面に曲折片(4)を立ち上げるように曲折して密着させる。このように、折り曲げる曲折片(4)が明確になっているので、従来のような曲折片(4)の曲げ方を誤ることがない。
そこで、大型高速回転機の回転子付属機器(61)の回転の遠心力が作用しても、戻ることがない曲折片(4)によりボルト(52)の廻り止め機能を失うことはない。これにより、ボルト(52)の脱落事故を回避できる。
実施例1のボルトロックワッシャを示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 実施例1のボルトロックワッシャにボルトを締め付けた状態を示す平面図であり、(a)は曲折片を折り曲げる前の状態、(b)は曲折片を折り曲げた状態である。 実施例1のボルトロックワッシャにボルトを締め付けた状態を示す一部断面にした正面図であり、(a)は曲折片を折り曲げる前の状態、(b)は曲折片を折り曲げた状態である。 実施例1のボルトロックワッシャの曲折片を折り曲げる他の状態を示す平面図であり、(a)は曲折片を折り曲げる前の状態、(b)は曲折片を折り曲げた状態である。 実施例1のボルトロックワッシャの変形例を示す平面図である。 実施例2のボルトロックワッシャを示す平面図であり、(a)はボルトに締め付ける前の状態、(b)は角片を折り曲げた状態である。 従来のボルトロックワッシャを示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 従来のボルトロックワッシャにボルトを締め付けた状態を示す平面図であり、(a)は角部を折り曲げる前の状態、(b)は角部を折り曲げた状態である。 従来のボルトロックワッシャにボルトを締め付けた状態を示す一部断面にした正面図であり、(a)は角部を折り曲げる前の状態、(b)は角部を折り曲げた状態である。 ボルトロックワッシャを用いて回転子付属機器がボルトで取り付けられた高速回転機を示す一部斜視図である。 両側の角部を平行に折り曲げた従来のボルトロックワッシャの一方の角部が遠心力で戻った状態を示す平面図である。 従来のハ字形状に間違って折り曲げたボルトロックワッシャの両角部が遠心力で戻った状態を示す平面図である。
本発明は、高速回転機の回転子付属機器の取付けるボルトの緩み止めに用いるために、ボルトを挿通させる貫通孔の周囲に複数の曲折片を形成したボルトロックワッシャである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は実施例1のボルトロックワッシャを示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。
実施例1のボルトロックワッシャ1は、回転子付属機器61に締結する2本のボルト52を挿通させる貫通孔2を開けたワッシャ本体3と、このワッシャ本体3の両貫通孔2の周縁に形成した曲折片4とから成るワッシャである。このワッシャ本体3は、細長い部材の両側に円形状の板材を形成し、各円形状の板材に貫通孔2を開けた部材である。ワッシャ本体3は、その曲折片4を折り曲げやすい厚みが望ましい。但し、回転子付属機器61の高速回転による遠心力で容易に変形しない程度の厚みは必要である。金属の材質、鍛造法などの製造方法に応じてこの厚みが決定される。
ワッシャ本体3の円形状の板材5に、それぞれ外方、図示上では長手方向の両端側に向けて2箇所ずつ曲折片4を形成した。両曲折片4は、一方の円形状の板材5において、貫通孔2の中心点部分で約60度の開き角度になるように形成している。これは、本発明のボルトロックワッシャ1は6角ボルトの頭部に密着するように折り曲げるためである。但し、一方の円形状の板材5の周囲から外方に向けて2箇所ずつ曲折片4を形成するものであれば、この角度に限定されない。6角ボルト以外に用いるときは、その頭部の角度に応じて両曲折片4の開き角度が決定される。
図2は実施例1のボルトロックワッシャにボルトを締め付けた状態を示す平面図であり、(a)は曲折片を折り曲げる前の状態、(b)は曲折片を折り曲げた状態である。図3は実施例1のボルトロックワッシャにボルトを締め付けた状態を示す一部断面にした正面図であり、(a)は曲折片を折り曲げる前の状態、(b)は曲折片を折り曲げた状態である。
実施例1のワッシャ本体3は、図2(a)、図3(a)に示すように、各貫通孔2にそれぞれボルト52を挿通して、そのままボルト52を締め付ける。次に、図2(b)、図3(b)に示すように、このボルト52の頭部の外周面に曲折片4を立ち上げるように曲折して密着させる。
実施例1のボルトロックワッシャ1の曲折片4を折り曲げることにより、ボルト52の廻り止めとなる。大型高速回転機の回転子付属機器61の回転の遠心力によって廻り止め機能を失う可能性がある。しかし、図2(b)に示すように図示の上方へ遠心力(矢視線)が作用するときに、下側の2か所の曲折片4は戻ることがなく、ボルト52の廻り止め機能を失うことはない。
図4は実施例1のボルトロックワッシャの曲折片を折り曲げる他の状態を示す平面図であり、(a)は曲折片を折り曲げる前の状態、(b)は曲折片を折り曲げた状態である。
ボルトロックワッシャ1にボルト52を締め付けるときは、図1〜図3に図示したように、ボルト52の頭部の締付け角部が常に同じ方向に位置することは稀である。図4(a)に示すように、ボルト52の締付け角度は微妙に違うことが多い。本発明のボルトロックワッシャ1では、曲折片4をワッシャ本体3から立ち上げるように曲げるが、更にこの曲折片4の先端部をボルト52の頭部の外周面に密着するように捻ることができる。そこで、このように折り曲げることにより、ボルト52の廻り止め機能が減殺されないようにできる。
図5は実施例1のボルトロックワッシャの変形例を示す平面図である。
実施例1のボルトロックワッシャ1は、図5に示すようにワッシャ本体3が長円形状の板材からなり、その長手方向の両側に貫通孔2を開け、両長円形状の板材の両端にそれぞれ外方に向けて2箇所ずつ曲折片4を形成したものでもよい。各貫通孔2の周囲に2箇所ずつ曲折片4を形成する。
更に、図示していないが、実施例1のボルトロックワッシャ1は、ワッシャ本体3を、長円形状の板材に代えて、長い6角形状の板材からなり、その長手方向の両側に貫通孔2を開け、その板材の両端にそれぞれ外方に向けて2箇所ずつ曲折片4を形成したものでもよい。このような実施例1の変形例のボルトロックワッシャ1は、上述した構造のものと同様な方法で大型高速回転機の回転子付属機器61に取り付けて使用する。
図6は実施例2のボルトロックワッシャを示す平面図であり、(a)はボルトに締め付ける前の状態、(b)は角片を折り曲げた状態である。
実施例2のボルトロックワッシャ21は、図6(a)に示すように、長方形状の金属製のワッシャ本体23にボルト52のねじ部を挿通させる貫通孔22を2箇所開けた部材であり、各貫通孔22の近傍に、このワッシャ本体23の長手方向に向けて、切り込み24を入れてある。この切り込み24の貫通孔22側には、この貫通孔22まで裂けるのを防止する小さい丸孔25も形成してある。この切り込み24により、ワッシャ本体23の図示上の上側角片26と下側角片27が立ち上げるように曲げることができる。これらの上側角片26と下側角片27は便宜的に表現したもので、ボルトロックワッシャ21の上下を逆に配置したときは逆の表現になる。あるいはボルトロックワッシャ21を90度回転して取り付けるときは、右側角片と左側角片になる。
実施例2のボルトロックワッシャ21は、図6(b)に示すように、各貫通孔22にそれぞれボルト52を挿通して、そのままボルト52を締め付ける。次に、このボルト52の頭部の外周面に上側角片26と下側角片27を立ち上げるように曲折して密着させる。
上述した実施例は、ボルトロックワッシャ1,21は文字通り、ボルト52の頭部の緩み止めとして機能するものである。このボルト52の頭部に代えて、ボルトに締め付けたナットの緩み止めとして機能させるように用いることも可能である。
なお、本発明は、ボルト52の頭部の外周面に当てるように折り曲げる曲折片4を多く設けることで、誤った曲げ方を回避することができ、機器の回転の遠心力によって廻り止め機能を維持でき、ボルト52の脱落事故を防止できれば、上述した発明の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
本発明の回転子付属機器に用いるボルトロックワッシャは、発電所などのタービン発電機回転子付属機器に限定されず、その他の回転機器などに利用することができる。
1 ボルトロックワッシャ
2 貫通孔
3 ワッシャ本体
4 曲折片
5 円形状の板材
21 ボルトロックワッシャ
22 貫通孔
23 ワッシャ本体
24 切り込み
26,27 角片
52 ボルト
61 回転子付属機器

Claims (6)

  1. 高速回転機の回転子付属機器(61)の取付けに用いるボルトロックワッシャ(1)であって、
    前記回転子付属機器(61)に締結する2本のボルト(52)を挿通させる貫通孔(2)を板材に開けた金属製のワッシャ本体(3)と、
    前記ワッシャ本体(3)の各貫通孔(2)の周縁に複数形成した曲折片(4)と、から成り、
    各貫通孔(2)にそれぞれボルト(52)を挿通し、該ボルト(52)を締め付け、1個のボルト(52)の頭部の外周面に2以上の曲折片(4)を立ち上げるように曲折して密着させ得るように構成した、ことを特徴とする回転子付属機器に用いるボルトロックワッシャ。
  2. 前記ワッシャ本体(3)の各貫通孔(2)の周縁に、2箇所ずつ曲折片(4)を形成した、ことを特徴とする請求項1の回転子付属機器に用いるボルトロックワッシャ。
  3. 前記ワッシャ本体(3)は、細長い部材の両側に円形状の板材(5)を形成し、各円形状の板材(5)に貫通孔(2)を開け、円形状の板材(5)の両端からそれぞれ外方に向けて曲折片(4)を形成したものである、ことを特徴とする請求項1又は2の回転子付属機器に用いるボルトロックワッシャ。
  4. 前記ワッシャ本体(3)は、長円形状の板材からなり、その長手方向の両側に貫通孔(2)を開け、両長円形状の板材の両端にそれぞれ外方に向けて曲折片(4)を形成した、ことを特徴とする請求項1又は2の回転子付属機器に用いるボルトロックワッシャ。
  5. 高速回転機の回転子付属機器(61)の取付けに用いるボルトロックワッシャ(21)であって、
    前記回転子付属機器(61)に締結する2本のボルト(52)を挿通させる貫通孔(22)を板材に開けた金属製のワッシャ本体(23)と、
    各貫通孔(22)の近傍に、このワッシャ本体(23)の長手方向に向けて入れた切り込み(24)と、から成り、
    各貫通孔(22)にそれぞれボルト(52)を挿通し、該ボルト(52)を締め付け、1個のボルト(52)の頭部の外周面に、切り込み(24)で分割されたワッシャ本体(23)の2か所の角片(26,27)を立ち上げるように曲折して密着させ得るように構成した、ことを特徴とする回転子付属機器に用いるボルトロックワッシャ。
  6. 高速回転機の回転子付属機器(61)の取付けに用いるナットのロックワッシャ(1)であって、
    前記回転子付属機器(61)に締結する2本のボルトを挿通させる貫通孔(2)を板材に開けた金属製のワッシャ本体(3)と、
    前記ワッシャ本体(3)の両貫通孔(2)の周縁に形成した曲折片(4)と、から成り、
    各貫通孔(2)にそれぞれボルトを挿通して、そのまま該ボルトにナットを締め付け、このナットの外周面に前記曲折片(4)を立ち上げるように曲折して密着させ得るように構成した、ことを特徴とする回転子付属機器に用いるボルトロックワッシャ。
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