JP2012158251A - 座席 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 座席フレーム5に取り付けられるクッション支持部材2によりシートクッション3を下面側から支持して成る座席。クッション支持部材2は、座骨結節点4が位置する後方領域41にてシートクッション3を支持する第1支持部21と、後方領域41の手前側の前方領域42にて前記第1支持部21より弱い弾性力でシートクッション3を支持する第2支持部22とを有する。第1支持部21は、座骨結節点4を挟むように各々座席の左右方向に沿って張設された少なくとも2本の主Sバネ25a,25bを有する。
【選択図】図1
Description
特開2007−216858号公報(特許文献2)には、シートフレームにより複数本のSバネを左右方向に張設・支持し、その上にシートを配置したものであって、座席左右方向を鉄道車両の進行方向と成した鉄道車両用椅子が開示されている。この鉄道車両用椅子では、Sバネが座席左右方向(車両進行方向)に沿って設けられているため、進行方向の揺れが生じたとしても、着座者の乗り心地を良くできる旨、記載されている。
しかるに、車両用等の座席では、大人ばかりでなく子供も着座する。大人と子供では骨格のサイズが大きく異なるため、弾性力を最適化すべき座骨結節点の部位が、それぞれ異なる。のみならず、大人と子供では体重も大きく異なるため、付与すべき最適な弾性力の大きさ自体もそれぞれ異なる。
本項「課題を解決するための手段」と、次項「発明の効果」に於いて、各符号は理解を容易にするために付したものであり、本発明を符号の構成に限定する趣旨ではない。
座席フレーム5に取り付けられるクッション支持部材によりシートクッション3を下面側から支持して成る座席であって、
前記クッション支持部材は、座骨結節点4が位置する奥側の領域である後方領域41にてシートクッション3を支持する第1支持部21と、前記後方領域41の手前側の領域である前方領域42にて前記第1支持部21より弱い弾性力でシートクッション3を支持する第2支持部22とを有し、
前記第1支持部21は、座骨結節点4を挟むように各々座席の左右方向に沿って張設された少なくとも2本の主バネ25(25a,25b)を有する、
ことを特徴とする座席。
主バネ25(25a,25b)としては、例えばSバネを用いることができるが、Sバネに限定されず、他に、コイルバネ等を用いることができる。
[2]構成2
構成1に於いて、前記クッション支持部材は、少なくとも前記第2支持部22にシートパン28を有する、
ことを特徴とする座席。
構成1又は構成2に於いて、前記クッション支持部材は、前記主バネ25(25a,25b)より前方側の位置において座席の左右方向に張設された、前記主バネ25(25a,25b)より弾性力が弱い、少なくとも1本のサブバネ26を、前記第1支持部21及び/又は前記第2支持部22に有する、
ことを特徴とする座席。
サブバネ26としては、主バネと同様に、例えばSバネを用いることができるが、Sバネに限定されず、他に、コイルバネ等を用いることができる。
[4]構成4
構成3に於いて、前記クッション支持部材は複数本のサブバネ26,26を有し、相互に隣接するサブバネ26,26の弾性力は等しいか又は奥側ほど強い、
ことを特徴とする座席。
[5]構成5
構成4に於いて、前記少なくとも2本の主バネ25,25の弾性力、及び/又は、前記複数本のサブバネ26,26の弾性力は、奥側ほど強い、
ことを特徴とする座席。
構成3に於いて、前記第1支持部21は、座骨結節点4を挟み弾性力が同じである2本の主バネ25a,25bと、1本のサブバネ26aとを、構成要素として有する、
ことを特徴とする座席。
サブバネ26の配置部位が、2本の主バネ25a,25bと同じ第1支持部21であるため、前方側の主バネ25bに比較的近接した位置となる。
構成3〜構成6の何れかに於いて、前記クッション支持部材は、少なくともサブバネ26の下方にシートパン28を有する、
ことを特徴とする座席。
構成2は、構成1に於いて、前記クッション支持部材は少なくとも前記第2支持部22にシートパン28を有することを特徴とする座席であるため、構成1の効果に加えて、更に、第2支持部22の相対的に弱い弾性力の下限を確保することができる効果がある。
構成4は、構成3に於いて、前記クッション支持部材は複数本のサブバネ26,26を有し、相互に隣接するサブバネ26,26の弾性力は等しいか又は奥側ほど強いことを特徴とする座席であるため、構成3の効果に加えて、大人及び子供又は子供に対する弾性力を前方ほど徐々に弱くなるように更に良好に調整できるとともに、大人と子供の中間の骨格サイズ・体重の着座者に対しても最適な弾性力を付与することができる効果がある。
構成5は、構成4に於いて、前記少なくとも2本の主バネの弾性力、及び/又は、前記複数本のサブバネの弾性力は、奥側ほど強い、ことを特徴とする座席であるため、構成3の効果に加えて、大人及び/又は子供に対する弾性力を前方ほど徐々に弱くなるように更に良好に調整できるとともに、大人と子供の中間の骨格サイズ・体重の着座者に対しても最適な弾性力を付与することができる効果がある。
図3、図1(a)〜(c)、図4を参照して、第1の実施の形態を説明する。
図3に示す座席は、鉄道車両用の3人掛の座席であり、車両の内壁部6に取り付けられる。即ち、座席フレーム5が、その背部5aを、車両の内壁部6に公知の手法で取り付けられる。その座席フレーム5に、クッション支持部材やバック支持部材29が公知の手法で取り付けられ、それぞれ、シートクッション3や背部クッション35を支持する。
図5、図2(h)〜(j)を参照して、第2の実施の形態を説明する。なお、第1の実施の形態と同様の内容についての説明は省略し、異なる内容のみを説明する。
第2の実施の形態では、Sバネとして主バネ25a,25bのみを設けており、第1の実施の形態のサブバネ26aは設けていない。これにより、部品点数を削減している。このようにサブバネを省略しても、弾性力調整に関するきめ細やかさに於いて第1の実施の形態よりも若干劣るものの、概ね、同等の効果を達成することができる。
図1(x)〜(y)を参照して説明する。なお、第1や第2の実施の形態と同様の内容についての説明は省略し、異なる内容のみを説明する。
第3の実施の形態は、第2の実施の形態に於いて、座部内の中央部分から若干前方寄りの領域(子供用の前方領域42内の比較的後方寄りの部位)に、主バネ25a,25bより弾性力が小さいサブバネ26bを追加して設けたものである。このように構成されているため、座席に浅く腰掛ける子供が若干重くても、前方領域42の軽く、しかし、或る程度の弾性力で良好な着座感を与えることができる。
図2(p)〜(q)を参照して説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同様の内容についての説明は省略し、異なる内容のみを説明する。
第4の実施の形態は、第1の実施の形態に於いて、子供用の前方領域42内に数本(図示の例では3本)のサブSバネ26b〜26dを追加して設けて、座部内前方側へ行くほど弾性力が弱くなるようにしたものである。このように構成されているため、腰掛ける深さが、着座者の身体サイズが大きいほど深くなるという事情に十分に対応した、良好な着座感を与えることができる。即ち、子供〜大人の中間サイズの着座者に対しても、良好な着座感を与えることができる。
第1〜第4の実施の形態を、適宜に変形してもよい。
例えば、
(a)主Sバネ25a,25bについても奥側ほど弾性力が強くなるように、つまり、主Sバネ25aの方が主Sバネ25bより弾性力が強くなるように構成してもよい。
(b)シートパンを設ける領域を、適宜に設定してもよい。例えば、比較的弾性力が強いSバネでカバーされる領域にはシートパンを設けないようにしてもよい。或いは、Sバネの無い領域のみにシートパンを設けるようにしてもよい。
(c)Sバネとして、通常のSバネに代えて、例えば、コーナー部が角形もしくは丸角形のSバネ(フォームドワイヤと通称されているSバネ)等、若干、通常のSバネとは種類の異なるSバネを用いてもよい。
(d)Sバネによっては、キャンバーを持たせなくてもよい。
(e)Sバネに代えて、又は、Sバネとともに、例えば、コイルバネを用いてもよい。
等の変形を行ってもよい。
22 第2支持部
25 主Sバネ
25a,25b 主Sバネ
26 サブSバネ
26a,26b,26c,26d サブSバネ
28,28−1,28−2,28−3,28−4 シートパン
3 シートクッション
35 背部クッション
4 座骨結節点
41 後方領域
42 前方領域
5 座席フレーム
5a 座席フレームの背部
5b 座席フレームの座部
51,51−1,51−2,51−3,51−4 取付部
510 取付金具
59 着座区画
6 車両内壁部
Claims (7)
- 座席フレームに取り付けられるクッション支持部材によりシートクッションを下面側から支持して成る座席であって、
前記クッション支持部材は、座骨結節点が位置する奥側の領域である後方領域にてシートクッションを支持する第1支持部と、前記後方領域の手前側の領域である前方領域にて前記第1支持部より弱い弾性力でシートクッションを支持する第2支持部とを有し、
前記第1支持部は、座骨結節点を挟むように各々座席の左右方向に沿って張設された少なくとも2本の主バネを有する、
ことを特徴とする座席。 - 請求項1に於いて、
前記クッション支持部材は、少なくとも前記第2支持部にシートパンを有する、
ことを特徴とする座席。 - 請求項1又は請求項2に於いて、
前記クッション支持部材は、前記主バネより前方側の位置において座席の左右方向に張設された、前記主バネより弾性力が弱い、少なくとも1本のサブバネを、前記第1支持部及び/又は前記第2支持部に有する、
ことを特徴とする座席。 - 請求項3に於いて、
前記クッション支持部材は複数本のサブバネを有し、相互に隣接するサブバネの弾性力は等しいか又は奥側ほど強い、
ことを特徴とする座席。 - 請求項4に於いて、
前記少なくとも2本の主バネの弾性力、及び/又は、前記複数本のサブバネの弾性力は、奥側ほど強い、
ことを特徴とする座席。 - 請求項3に於いて、
前記第1支持部は、座骨結節点を挟み弾性力が同じである2本の主バネと、1本のサブバネとを、構成要素として有する、
ことを特徴とする座席。 - 請求項3〜請求項6の何れかに於いて、
前記クッション支持部材は、少なくともサブバネの下方にシートパンを有する、
ことを特徴とする座席。
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