JPWO2014049757A1 - 車両用シート - Google Patents
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Abstract
Description
シートクッションの着座感を良好にする技術として、例えば、車体から伝達される振動を減衰させる技術が知られている(例えば、特許文献1)。
パンフレームの前方部分は、着座する乗員の大腿部を支持する位置であって平板状に形成されており、後方部分は、乗員の臀部を支持する位置であって下方に窪む凹部を備えた構成となっている。弾性スプリングは、この乗員の臀部を支持する凹部の上方に配置され、パンフレームの前方部分と略同一水平面上の高さに配置されている。
従って、このシートクッションは、弾性スプリング及びクッションパッドの弾性変形に起因して、良好なクッション性を得ることができ、車両の走行に伴って車体から伝達される振動を和らげることができる。
また、パンフレームの前方部分と弾性スプリングの前後方向の配置について特に配慮されていなかったため、パンフレームの前方部分と弾性スプリングの間隔が大きくなると、着座した乗員に違和感を与える恐れがあった。
従って、着座する乗員に対して弾性スプリングの高い追従性を保持しながら、着座感を一層向上させたシートクッションが望まれていた。
同時に、パンフレームと弾性スプリングの形状及び配置を考慮して、さらに剛性強化及びコンパクト化させた車両用シートが望まれていた。
また、本発明の他の目的は、軽量化及びコンパクト化させて、着座感が良好な車両用シートを提供することにある。
このように構成されているため、乗員の大腿部を支持する大腿支持部と、乗員の臀部を支持する乗員支持部材との間の前後距離が小さくなる。従って、乗員支持部材に着座荷重の応力が集中することなく、パンフレームと乗員支持部材に応力分散され、着座感を一層向上できる。
このように構成されているため、パンフレームの凹部又は孔部と、パンフレーム後方側に設けられた乗員支持部材との間の前後距離が短くなり、乗員の股間部を支持する凹部又は孔部と、乗員の臀部を支持する乗員支持部材が連続的に配置される構成となり、着座する乗員の違和感を抑制することができる。
このように構成されているため、大腿支持部の剛性を高めて、乗員の着座感を保持することができる。
このように構成されているため、大腿支持部及び連結部の後方端部の剛性を高めて、乗員の着座感を保持することができる。また、フランジが下方に突出するため、上下方向に撓む乗員支持部材との干渉を抑制できる。
このように構成されているため、乗員が着座したときに、乗員の臀部による着座荷重が大きく加わるクッションフレーム後方側の部分に、撓み量の大きい第二乗員支持部材を配置する構成となり、着座する乗員に対する高い追従性を備え、着座感を一層向上できる。
このように構成されているため、第一乗員支持部材は、第二乗員支持部材よりも、上下方向の撓み量が小さくなる。従って、乗員の臀部による着座荷重が小さく加わるクッションフレーム略中央の部分に、撓み量の小さい第一乗員支持部材を配置する構成となり、着座感を一層向上できる。
このように構成されているため、第一乗員支持部材は、上下方向の撓み量が最も小さくなる。従って、乗員の臀部による着座荷重が小さく加わるクッションフレーム略中央の部分に、撓み量の最も小さい第一乗員支持部材を配置する構成となり、着座感を一層向上できる。
請求項2の発明によれば、乗員の大腿部を支持する大腿支持部と、乗員の臀部を支持する乗員支持部材との間の前後距離が小さくなる。従って、乗員支持部材に着座荷重の応力が集中することなく、パンフレームと乗員支持部材に応力分散され、着座感を一層向上できる。
請求項4の発明によれば、大腿支持部の剛性を高めて、乗員の着座感を保持することができる。
請求項6の発明によれば、乗員が着座したときに、乗員の臀部による着座荷重が大きく加わるクッションフレーム後方側の部分に、撓み量の大きい第二乗員支持部材を配置する構成となり、着座する乗員に対する高い追従性を備え、着座感を一層向上できる。
請求項8の発明によれば、第一乗員支持部材は、上下方向の撓み量が最も小さくなる。従って、乗員の臀部による着座荷重が小さく加わるクッションフレーム略中央の部分に、撓み量の最も小さい第一乗員支持部材を配置する構成となり、着座感を一層向上できる。
本実施形態の車両用シートSは、図1に示すように、シートバック1と、シートバック1の上面側に配置されたヘッドレスト2と、シートバック1の前側に配置されたシートクッション3とから主に構成されている。
なお、車両用シートSのシートバック1に対して乗員が着座する側が前側となる。
ヘッドレスト2は、乗員の頭を後方から支持する頭部であって、芯材となる不図示のピラーにクッションパッド2aを載置して表皮2bで被覆されて構成されている。
サイドフレーム11の後方部分の左右内側面には、左右方向に延出するフレーム連結部材12が連結固定されている。
フレーム連結部材12は、縦断面略円形状のパイプ部材からなり、乗員支持部材40の後方に配置され、左右のサイドフレーム11の上下方向の略中央を貫通して構成される。
パンフレーム20の左右両端部21は、前方部分に下方に折り曲げられた折り曲げ部22と、略中央から後方部分にわたって下方に突出する側方フランジ部23とを備えている。
折り曲げ部22は、各サイドフレーム11の前方部分の上面に掛け止めされ、固着接合されて連結されている。
後方フランジ部24は、左右両端部21の間を左右方向に延出して形成される。
なお、本実施形態の後方フランジ部24の先端は下方に突出しているが、これに限定されることなく、例えば前方側に折り曲げた形状としても良い。このようにすれば、パンフレーム20の後方端部の剛性を向上できると共に、乗員支持部材40との干渉を抑制する配置になる。
凸部25は、略U字形状からなり、左右方向に延出して形成されている。このように、パンフレーム20の前方部分に凸部25が設けられているため、車両衝突時のサブマリン現象を抑制でき、また乗員の着座時の位置ずれを抑制して着座感を向上できる。
傾斜部26は、着座する乗員の左右大腿部を支持する一対の大腿支持部27と、左右の大腿支持部27の間に下方に窪んだ凹部30とから構成されている。
大腿支持部27は、図3に示すように、左右両端部21よりも後方側に延出して形成されているため、大腿支持部27と乗員支持部材40との間の前後距離が小さくなる。そのため、乗員支持部材40に着座荷重の応力が集中することなく、パンフレーム20と乗員支持部材40に応力分散され、着座感を一層向上させることができる。
凹部30は、傾斜部31と、傾斜部31の後方側に連続して設けられた底面部32とを備えており、傾斜部31は、大腿支持部27よりも下方傾斜するように前方から後方に延出しており、底面部32は、水平な平面として形成されている。
底面部32には、上下方向に貫通した略矩形状の穴部33が複数設けられており、穴部33は、ハーネス等の他部材を取付けるための穴として形成されている。
なお、穴部33の形状は、略矩形状に限定されることなく、適宜変更しても良い。また、穴部33の個数は1つ設けられていても良い。
例えば、凹部30全体が水平な平面となるように略矩形状に窪んで形成されていても良く、凹部30と左右の大腿支持部27の連続する部分が面取りされていても良い。
また、凹部30の上方を跨ぐように左右の大腿支持部27を連結する連結部が、別途設けられていても良い。連結部を別途備えることでパンフレーム20の後方端部の剛性を高めることができる。
孔部34は、略矩形状に形成されているが、これに限定されることなく、円形状、楕円形状、または多角形状等に形成されていても良い。
左右の大腿支持部27の間に孔部34が設けられることにより、着座した乗員の股間部に与える衝撃を一層緩和することができ、またパンフレーム20を軽量化できる。
連結部35には、下方に突出する不図示のフランジ部が設けられており、剛性を高めると共に、乗員支持部材40との干渉を抑制する配置に構成されている。
なお、本実施形態の連結部35は1つ設けられているが、複数設けられていても良い。
乗員支持部材40は、図2に示すように、パンフレーム20とフレーム連結部材12の間に所定の間隔をおいて複数配置されており、左右方向に略平行となるよう延出している。
また、乗員支持部材40は、前後方向に所定のピッチで湾曲して形成されている。
なお、本実施形態の乗員支持部材40は弾性スプリングからなるが、これに限定されることなく、代わりに弾性ゴム等の弾性体を用いても良い。
乗員支持部材40は、左右両端部が左右のサイドフレーム11の内側面に掛け止めされることによって、左右のサイドフレーム11と連結されている。
具体的には、左右のサイドフレーム11の内側面には、左右内側に窪んだ凹部が設けられており、各凹部には、前後方向に貫通する貫通穴が設けられている。乗員支持部材40は、左右両端部がこの貫通穴に挿入され掛け止めされることで連結される。
第一乗員支持部材41の左右両端部は、図3に示すように、サイドフレーム11と連結されており、また、大腿支持部27及び凹部30の後端部を左右外側に延長したときの延長線上に位置するように構成されている。
そのため、第一乗員支持部材41のサイドフレーム11と連結される部分が、パンフレーム20側に近接するように配置できる。
言い換えれば、パンフレーム20は、第一乗員支持部材41のサイドフレーム11と連結される部分を避けて、第一乗員支持部材41に近づけることが可能になる。
従って、パンフレーム20と第一乗員支持部材41が連続的に配置され易い構成となり、着座感を一層向上できる。
さらに、サイドフレーム11に第一乗員支持部材41を取り付けるための取付スペースを十分に確保することができる。
すなわち、第一乗員支持部材41が、第二乗員支持部材42よりも、乗員の着座時に加わる荷重に対して上下方向の撓み量が小さくなるように構成されている。
そのため、乗員が着座したとき、乗員の臀部による着座荷重のうち、小さな荷重が加わるクッションフレーム10の略中央部分に、撓み量の小さい第一乗員支持部材が配置され、大きな荷重が加わるクッションフレーム10の後方部分に、撓み量の大きい第二乗員支持部材が配置されることになる。
従って、第一乗員支持部材41、第二乗員支持部材42の波形状のピッチまたは径の大きさを適宜変更することによって、着座する乗員に対する高い追従性を備え、着座感を一層向上することができる。
そのため、着座する乗員の坐骨結節部に加わる坐骨圧力を低減し、着座感を良好にすることができる。
また、第一乗員支持部材41の前方端部と、パンフレーム20の後方端部との間の前後距離は、第一乗員支持部材41の後方端部と、第二乗員支持部材42の前方端部との間の前後距離よりも小さくなっている。
そのため、乗員が着座したときに、乗員支持部材40に着座荷重の応力が集中することなく、パンフレーム20と乗員支持部材40に応力分散され、着座感を一層向上させることができる。
また、第二乗員支持部材42は、水平面に配置されるか、またはパンフレーム20側からフレーム連結部材12側に向って上方に傾斜するように配置されている。
そのため、乗員支持部材40は、乗員の臀部の形状に追従し易くなるため、着座した乗員が良好なフィット感を得ることができる。
なお、第一乗員支持部材41の傾斜角度と、第二乗員支持部材42の傾斜角度は、一般的な体格の乗員の臀部形状に依存して設定されており、第一乗員支持部材41が、第二乗員支持部材42よりも水平面に対して傾斜角度が大きくなっている。
すなわち、乗員の着座時に加わる荷重に対するクッションパッド3a及び第一乗員支持部材41の上下方向の撓み量を考慮して、乗員が着座したときに、パンフレーム12から第一乗員支持部材41まで略平面上となるように配置されている。
そのため、着座する乗員に対する高い追従性を備え、着座感を一層向上できる。
また、第一乗員支持部材41の前方端部と、第二乗員支持部材42の後方端部は、それぞれパンフレームの後方端部と、フレーム連結部材の上面とにより形成される平面よりも上方に配置されている。
そのため、乗員支持部材40は、上下方向において着座した乗員の臀部に近接して配置されることとなり、クッションパッド3aを介して乗員に対する追従性を一層向上させることができる。また、クッションパッド3aの厚みが薄くなることから、シートを軽量化、コンパクト化することができる。
他の実施形態として、乗員支持部材40の左右方向の中央部分が、クッションパッド3aに当接する面に対して鉛直方向であってクッションパッド3a逆側に折り曲げられた折り曲げ部を備えていても良い。
この乗員支持部材40の中央部分は、パンフレーム20の凹部30に対応する位置となるため、乗員が着座したときに、凹部30及び乗員支持部材40の折り曲げ部によって、乗員の股間部に与える衝撃を一層緩和することができる。従って、乗員の着座感を一層向上させることができる。
1 シートバック
1a、2a、3a クッションパッド
1b、2b、3b 表皮
2 ヘッドレスト
3 シートクッション
10 クッションフレーム
11 サイドフレーム
12 フレーム連結部材
20 パンフレーム
21 左右両端部
22 折り曲げ部
23 側方フランジ部
24 後方フランジ部
25 凸部
26 傾斜部
27 大腿支持部
30 凹部
31 傾斜部
32 底面部
33 穴部
34 孔部
35 連結部
40 乗員支持部材
41 第一乗員支持部材
42 第二乗員支持部材
また、前記課題は、本発明の車両用シートによれば、骨格となるクッションフレームを有するシートクッションを備え、前記クッションフレームは、左右側方に配置されたサイドフレームと、該サイドフレームの前方部分を連結するパンフレームと、該パンフレームの後方において、前記サイドフレームを連結する乗員支持部材と、を備え、前記パンフレームのうち、乗員の左右の大腿部を支持する領域に大腿支持部が設けられ、該大腿支持部の左右方向の間に、前記パンフレームの後方端部に配置されている、下方に窪んだ凹部又は上下方向に貫通した孔部を備えること、により解決される。
また、前記課題は、本発明の車両用シートによれば、骨格となるクッションフレームを有するシートクッションを備え、前記クッションフレームは、左右側方に配置されたサイドフレームと、該サイドフレームの前方部分を連結するパンフレームとを備え、前記パンフレームのうち、乗員の左右の大腿部を支持する領域に、前後方向において前記パンフレームの左右両端部よりも後方向に延出している大腿支持部が設けられ、該大腿支持部の左右方向の間に、下方に窪んだ凹部又は上下方向に貫通した孔部を備えること、により解決される。
また、前記課題は、本発明の車両用シートによれば、骨格となるクッションフレームを有するシートクッションを備え、前記クッションフレームは、左右側方に配置されたサイドフレームと、該サイドフレームの前方部分を連結するパンフレームと、を備え、前記パンフレームのうち、乗員の左右の大腿部を支持する領域に大腿支持部が設けられ、該大腿支持部の左右方向の間に、前記パンフレームの後方端部に配置されている、下方に窪んだ凹部又は上下方向に貫通した孔部を備えること、により解決される。
このように構成されているため、第一乗員支持部材は、上下方向の撓み量が最も小さくなる。従って、乗員の臀部による着座荷重が小さく加わるクッションフレーム略中央の部分に、撓み量の最も小さい第一乗員支持部材を配置する構成となり、着座感を一層向上できる。
本発明によれば、乗員の大腿部を支持する大腿支持部と、乗員の臀部を支持する乗員支持部材との間の前後距離が小さくなる。従って、乗員支持部材に着座荷重の応力が集中することなく、パンフレームと乗員支持部材に応力分散され、着座感を一層向上できる。
本発明によれば、大腿支持部の剛性を高めて、乗員の着座感を保持することができる。
本発明によれば、乗員が着座したときに、乗員の臀部による着座荷重が大きく加わるクッションフレーム後方側の部分に、撓み量の大きい第二乗員支持部材を配置する構成となり、着座する乗員に対する高い追従性を備え、着座感を一層向上できる。
本発明によれば、第一乗員支持部材は、上下方向の撓み量が最も小さくなる。従って、乗員の臀部による着座荷重が小さく加わるクッションフレーム略中央の部分に、撓み量の最も小さい第一乗員支持部材を配置する構成となり、着座感を一層向上できる。
Claims (8)
- 骨格となるクッションフレームを有するシートクッションを備え、
前記クッションフレームは、左右側方に配置されたサイドフレームと、該サイドフレームの前方部分を連結するパンフレームと、該パンフレームの後方において、前記サイドフレームを連結する乗員支持部材と、を備え、
前記パンフレームのうち、乗員の左右の大腿部を支持する領域に大腿支持部が設けられ、
該大腿支持部の左右方向の間に、下方に窪んだ凹部又は上下方向に貫通した孔部を備えることを特徴とする車両用シート。 - 前記大腿支持部は、前後方向において前記パンフレームの左右両端部よりも前記乗員支持部材側に延出していることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
- 前記凹部又は前記孔部は、前記パンフレームの後方端部に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シート。
- 前記大腿支持部は、左右方向に前記凹部又は前記孔部が設けられた部分を跨ぐように連結する連結部を備えることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の車両用シート。
- 前記大腿支持部及び前記連結部の後方端部には、該後方端部から下方に突出するフランジ部が設けられたことを特徴とする請求項4に記載の車両用シート。
- 前記乗員支持部材は、前後方向において前記パンフレーム側に配置される第一乗員支持部材と、該第一乗員支持部材よりも後方に配置された第二乗員支持部材とを備え、
前記第一乗員支持部材は、前記第二乗員支持部材よりも、乗員の着座時に加わる荷重に対する上下方向の撓み量が小さいことを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の車両用シート。 - 前記乗員支持部材は、前後方向に所定のピッチで湾曲する波形状からなり、
前記第一乗員支持部材の前記ピッチは、前記第二乗員支持部材の前記ピッチよりも大きいことを特徴とする請求項6に記載の車両用シート。 - 前記乗員支持部材は、弾性スプリングからなり、
前記乗員支持部材のうち、前記第一乗員支持部材の径が大きいことを特徴とする請求項6又は7に記載の車両用シート。
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