JP2012155163A - ワイヤグリッド偏光板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面に周期的な凹凸構造を有する基材11と、基材11の凹凸構造表面に配置された金属層12と、を有し、凹凸構造の周期が100nm以上400nm以下であり、前記凹凸構造の凸部の頂点と凹部の底との高低差が70nm以上400nm以下であり、可視領域の光の全光透過率が60%以上であり、かつ赤外領域の光の全光透過率と全光反射率の和が90%以下であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
基材11は、目的とする波長領域において実質的に透明であればよい。例えば、ガラスなどの無機材料や樹脂材料を基材11に用いることができる。他にも、樹脂材料を基材11に用いることができる。基材11として樹脂基材を用いることにより、ロールプロセスが可能になる、ワイヤグリッド偏光板1にフレキシブル性を持たすことができる、等のメリットがある。基材11に用いることができる樹脂としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィン樹脂(COP)、架橋ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂などの非晶性熱可塑性樹脂や、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂などの結晶性熱可塑性樹脂や、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系などの紫外線(UV)硬化性樹脂や熱硬化性樹脂などが挙げられる。
金属層12は、基材11上に所定の周期で一定の方向に略平行に延在するように形成することができる。例えば、図1に示されるように格子状に配置された凸部の少なくとも一方の側面に接して設けることができる。金属層12として用いる金属としては、アルミニウム、銀、銅、白金、金またはこれらの各金属を主成分とする合金などが挙げられる。特に、アルミニウムまたは銀を用いて金属層12を形成することにより、可視域での吸収損失を小さくすることができるため好ましい。
基材11を構成する材料と金属層12との密着性向上の為に、両者の間に両者と密着性の高い誘電体材料を含む層(誘電体層)を設けてもよい。基材11と金属層12との密着性を高めることで、基材11からの金属層12の剥離を防ぎ、偏光度の低下を抑えることが出来る。誘電体材料としては、例えば、珪素(Si)の酸化物、窒化物、ハロゲン化物、炭化物の単体またはその複合物(誘電体単体に他の元素、単体または化合物が混じった誘電体)や、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、イットリウム(Y)、ジルコニア(Zr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、バリウム(Ba)、インジウム(In)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、セリウム(Ce)、銅(Cu)などの金属の酸化物、窒化物、ハロゲン化物、炭化物の単体またはそれらの複合物を用いることができる。誘電体材料は、目的とする波長領域において実質的に透明であることが好ましい。誘電体材料の積層方法に特に限定は無く、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの物理的蒸着法を好適に用いることができる。
本実施の形態に係るワイヤグリッド偏光板1は、可視領域の光に対する高い透過性と、近赤外領域以上の長波長の光に対する低い透過性(高い吸収性)と有するため、可視領域の光を透過し、赤外領域の光を遮断する用途に好適に用いられる。
まず、本実施例で用いたワイヤグリッド偏光板の作製方法について以下に説明する。
基材として用いる格子状凹凸形状を有する転写フィルムの作製には、Ni製金型(以下、「金型」とする)を用いた。金型はピッチ幅145nmの格子状凹凸形状を有し、格子の延在する方向に垂直な断面における凹凸形状が略正弦波状であった。基材は、厚み80μmのトリアセチルセルロース樹脂(以下、「TAC」とする)フィルム(TD80UL−H:富士写真フィルム社製)とし、該TACフィルムの波長550nmにおける面内位相差値は3.2nmで、遅相軸はMD方向と略一致していた。該TACフィルムにアクリル系紫外線硬化樹脂(屈折率1.52)を約3μm塗布し、塗布面を下にして金型とTACフィルムとを重畳させた。この際、TACフィルムのTD方向と金型の格子状凹凸形状の延在方向が略平行になるように配置した。また、金型とTACフィルム間に空気が入らないように配置した。その後、TACフィルム側から中心波長365nmの紫外線ランプを用いて紫外線を1000mJ/cm2の条件で照射し、金型の格子状凹凸形状を転写した。TACフィルムを金型から剥離し、縦300mm、横200mmの格子状凹凸形状を転写したフィルムを作製した。以下、これを、「転写フィルム」とする。
次に、転写フィルムの格子状凹凸形状転写表面に、真空蒸着によりアルミニウム(Al)膜を成膜した。Alの蒸着は、常温下、真空度2.0×10−3Pa、蒸着速度2.5nm/sの条件で約3秒間行った。形成されるAl膜の厚みを測定するため、表面が平滑なガラス基板を転写フィルムと同時に装置に挿入し、平滑ガラス基板上のAl膜の厚みをAl膜の平均厚みとした。蒸着は、蒸着角θが20°とし、Al平均厚みが5nmとなるように行った。なお、ここでは、蒸着角θを、格子の長手方向と垂直に交わる平面内において基材面の法線と蒸着源のなす角度と定義する。また、ここでいう平均厚みとは、平滑ガラス基板上にガラス面に垂直方向から物質を蒸着させたと仮定した時の蒸着物の厚みのことを指す。
上述のように作製されたワイヤグリッド偏光板について、透過率および反射率の測定を行った。なお、透過率および反射率の測定は、Alワイヤの延在方向に平行な方向の偏光、Alワイヤの延在方向に垂直な方向の偏光を用いて行った。図2は透過率の測定結果を示すグラフであり、図3は反射率の測定結果を示すグラフである。図2には、平行透過率および垂直(直交)透過率に加え、これらの平均値(全光透過率)を併せて示す。図3には、平行反射率および垂直(直交)反射率に加え、これらの平均値(全光反射率)を示す。
上述のように作製されたワイヤグリッド偏光板を用い、室内温度上昇について検証した。特に熱作用の高い太陽光スペクトルの近赤外領域である800nm以上の波長において、PVAにヨウ素を吸着した従来の吸収型偏光板ではほぼ全光透過してしまう。また耐熱性も良くない。
11 基材
12 金属層
Claims (8)
- 表面に周期的な凹凸構造を有する基材と、
前記基材の凹凸構造表面に配置された金属層と、を有し、
前記凹凸構造の周期が100nm以上400nm以下であり、前記凹凸構造の凸部の頂点と凹部の底との高低差が70nm以上400nm以下であり、可視領域の光の全光透過率が60%以上であり、かつ赤外領域の光の全光透過率と全光反射率との和が90%以下であることを特徴とするワイヤグリッド偏光板。 - 前記可視領域の光は、450nm以上650nm以下の波長の光であることを特徴とする請求項1に記載のワイヤグリッド偏光板。
- 前記赤外領域の光は、800nm以上1200nm以下の波長の光であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイヤグリッド偏光板。
- 前記金属層のデューティー比が0.2以下であり、アスペクト比が10以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のワイヤグリッド偏光板。
- 前記金属層の平均膜厚が10nm以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のワイヤグリッド偏光板。
- 前記金属層は、アルミニウムを含んで構成されたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のワイヤグリッド偏光板。
- 前記金属層は、前記凹凸構造表面において、凸部の一方側面より他方側面に厚く配置されたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のワイヤグリッド偏光板。
- 前記金属層は、斜め蒸着法によって形成されたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のワイヤグリッド偏光板。
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